JPH10277871A - 工作機械におけるワークの反転方法およびワークの反転装置 - Google Patents

工作機械におけるワークの反転方法およびワークの反転装置

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JPH10277871A
JPH10277871A JP9670497A JP9670497A JPH10277871A JP H10277871 A JPH10277871 A JP H10277871A JP 9670497 A JP9670497 A JP 9670497A JP 9670497 A JP9670497 A JP 9670497A JP H10277871 A JPH10277871 A JP H10277871A
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Atsuo Watabe
厚夫 渡部
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークを機内のチャックに近い位置で反転を
行わせることにより、ワーク反転のための時間を短縮す
ることができるワークの反転方法およびワークの反転装
置を提供する。 【解決手段】 チャック2に把持されたワークWに対し
て相対移動自在な移動体3に設けられ、チャック2との
間でワークWの授受を行うワーク把持手段20と、ワー
ク把持手段20との間でワークWの授受を行うワーク授
受位置Aと、工作機械の各動作部と干渉しない位置であ
る格納位置との間で移動自在に設けられ、ワーク授受位
置Aでワーク把持手段20から受け取ったワークWを保
持するワーク保持部16と、このワーク保持部16をワ
ーク授受位置Aで反転させるワーク反転駆動部15とを
有するワーク保持手段10と、ワーク保持部16を、ワ
ーク授受位置Aと格納位置との間で移動させる駆動手段
14とからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、NC旋盤等の工
作機械でワーク(被加工物)の両側加工を行う場合に、
前記工作機械の機外にワークを搬出することなく反転さ
せることのできる工作機械におけるワークの反転方法お
よびワークの反転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、NC旋盤等の工作機械でワーク
の両側(表裏または両端)の加工を行う場合には、一側
の加工を終えたワークをチャックから取り外して反転さ
せ、再び前記チャックに把持させて他側の加工を行うよ
うにしている。そして、ワークの両側を加工するために
ワークの反転装置を備えた工作機械として、例えば、特
開昭58−28403号公報に記載されたものが知られ
ている。しかしながら、上記公報に記載の工作機械は、
工作機械のベッド後端位置と中央位置間を進退移動自在
に加工物の反転機が設けられていることから、加工物を
反転させる際には、加工物を保持したタレット刃物台を
ベッド前端位置(主軸側チャックとの加工物授受位置)
から後端位置まで移動させなければならず、加工物の反
転の時間短縮を図ることが困難であるという問題があ
る。また、反転機を移動させるための案内面や駆動体が
必要となって、工作機械が複雑かつ大型化するという問
題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に鑑みてなされたもので、ワークを機内のチャックに近
い位置で反転を行わせることにより、ワーク反転のため
の時間を短縮することができるワークの反転方法および
ワークの反転装置を提供すること、および、簡素な構成
のワークの反転装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の問題点
に鑑みてなされたもので、請求項1に記載の発明は、主
軸に取り付けられたチャックにワークを把持させ、一側
の加工を終えた後に前記ワークを反転させて他側の加工
を行う工作機械におけるワークの反転方法において、前
記チャックに把持されたワークに対してワーク把持手段
を相対移動させ、前記ワーク把持手段が一側の加工の終
了した前記ワークを前記チャックから受け取る工程と、
前記ワークを受け取った前記ワーク把持手段を、前記ワ
ークを保持して反転するワーク保持手段およびこのワー
ク保持手段に保持された前記ワークと干渉しない退避位
置まで移動させて待機させる工程と、前記工作機械の各
動作部と干渉しない格納位置に格納された前記ワーク保
持手段を主軸軸線上の前記チャックの近傍のワーク授受
位置に移動させる工程と、前記退避位置に待機している
前記ワーク把持手段を前記ワーク授受位置まで移動さ
せ、前記ワーク授受位置で前記ワーク保持手段に前記ワ
ークを受け渡す工程と、前記ワーク把持手段を前記退避
位置に移動させる工程と、前記ワーク保持手段に保持し
た前記ワークを反転させる工程と、前記ワーク把持手段
を前記退避位置から前記ワーク授受位置に移動させ、反
転させた前記ワークを前記ワーク保持手段からワーク把
持手段が受け取る工程と、前記ワークを受け取ったワー
ク把持手段を前記退避位置まで移動させるとともに、前
記ワーク保持手段を前記格納位置に移動させる工程と、
前記ワーク把持手段を前記チャック側に移動させて前記
チャックに反転させた前記ワークを受け渡す工程とから
なることを特徴とする工作機械におけるワークの反転方
法である。
【0005】請求項2に記載の発明は、主軸に取り付け
られたチャックにワークを把持させ、一側の加工を終え
た後に前記ワークを反転させて他側の加工を行う工作機
械におけるワークの反転装置において、前記チャックに
把持された前記ワークに対して主軸軸線方向に相対移動
自在な移動体と、この移動体に設けられ、前記チャック
との間でワークの授受を行うワーク把持手段と、このワ
ーク把持手段との間で前記ワークの授受を行う前記主軸
軸線上のワーク授受位置と前記工作機械の各動作部と干
渉しない位置である格納位置との間で移動自在に設けら
れ、前記ワーク授受位置で前記ワーク把持手段から受け
取った前記ワークを保持するワーク保持部と、このワー
ク保持部を前記ワーク授受位置と前記格納位置との間で
移動させる駆動部と、前記ワーク保持部に保持された前
記ワークを前記ワーク授受位置で反転させるワーク反転
駆動部とを有するワーク保持手段とからなることを特徴
とする工作機械におけるワークの反転装置である。請求
項3に記載の発明は、前記ワーク保持部は、前記主軸を
回転自在に支持する主軸台に揺動自在に取り付けられた
揺動部材に設けられ、前記揺動部材の揺動動作により前
記ワーク保持部を前記ワーク授受位置と前記格納位置と
の間で移動させることを特徴とする請求項2に記載の工
作機械におけるワークの反転装置である。請求項4に記
載の発明は、前記ワークは前記ワーク保持部とともに主
軸軸線上の水平面内で反転されることを特徴とする請求
項2または請求項3に記載の工作機械におけるワークの
反転装置である。請求項5に記載の発明は、前記移動体
は所定位置に移動自在な刃物台であることを特徴とする
請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の工作機械に
おけるワークの反転装置である。請求項6に記載の前記
ワーク把持手段は前記移動体に、前記主軸軸線側に突出
した位置と、他の前記動作部と干渉しない位置である格
納位置との間で揺動自在に設けられていることを特徴と
する請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の工作機
械におけるワークの反転装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態を図面に
従って詳細に説明する。なお、以下の説明で工作機械
は、回転自在な主軸を水平方向に支持する主軸台と、こ
の主軸台に対して前記主軸の主軸軸線と平行なZ軸方向
およびこのZ軸軸線に直交するX軸方向の所定位置に移
動自在な刃物台とを有するNC旋盤であるとして説明す
るが、この発明はNC旋盤に限らず他の工作機械、例え
ばターニングセンタなどにも適用が可能である。図1は
本発明のワークの反転装置の説明図にかかり、ワーク保
持手段の構成を説明する正面図、図2はワーク保持手段
を図1のI方向から見た一部破断(図1のII-II で断面
したもの)の説明図、図3はワーク把持手段の一部を破
断した説明図である。
【0007】NC旋盤の図示しないベッド上には主軸台
1が固設され、この主軸台1に回転自在に支持された図
示しない主軸の先端にワークWを把持するチャック2が
設けられている。このチャック2は、図1に示すよう
に、前記主軸の先端に取り付けられたチャックボディ2
aと、このチャックボディ2aの円周上に均等間隔で複
数個(この実施形態では3個)設けられ、チャックボデ
ィ2aの径方向に進退移動自在に設けられたチャック爪
2bとからなっていて、主軸の後部に設けられた図示し
ないチャックシリンダの駆動によりチャック爪2bが主
軸軸線C側に移動して円筒状のワークWを外周側から均
等に押圧することにより、ワークWを主軸軸線C上に芯
出しして把持する。
【0008】[移動体の説明]また、主軸台1に対向す
る位置には、Z軸軸線方向(主軸軸線方向)およびX軸
軸線方向(Z軸軸線に対して直交する方向)の所定位置
に移動自在な移動体としての刃物台3が設けられてい
る。この刃物台3は、図3に示すように、Z軸軸線方向
に移動自在な図示しないサドル上をX軸軸線方向に移動
自在な図示しないクロススライドに設けられた刃物台本
体3aと、この刃物台本体3aの主軸台1側に設けら
れ、ワークWの切削加工等を行う複数本の工具Tが放射
状に取り付けられるとともに、Z軸軸線と平行な軸を中
心に回転して所定の位置に所定の工具を割り出すことの
できるタレットヘッド3bとからなっている。
【0009】[ワーク保持手段の説明]この実施形態に
おいてワーク保持手段10は、チャックボディ2aの近
傍の主軸台1に設けられている。主軸台1のチャックボ
ディ2aの近傍位置には、アーム取付部材11が取り付
けられている。アーム取付部材11には、Z軸軸線と直
交する方向に軸12が設けられている。この軸12は、
図2に示すように、両端側を軸受12a,12aによっ
て支持されて回転自在である。また、軸12の両端には
ナット12b,12bが螺着されていて、軸12がアー
ム取付部材11から脱落しないようになっている。さら
に、軸12の一端側には、キー13aを介して揺動部材
であるアーム13が軸12とともに揺動自在に取り付け
られている。このアーム13の揺動角度は、図示しない
ストッパにアーム13が当接することによって決定され
る。
【0010】アーム13は、図2に示すように、アーム
取付部材11から略L字状に湾曲して延出し、先端部に
ワークWを載置するワーク保持部材16と、このワーク
保持部材16に保持されたワークWを主軸軸線Cに直交
する鉛直軸を中心に水平面内で反転させる反転駆動手段
としての反転用ロータリテーブル(ロータリアクチュエ
ータを内蔵する)15とが取り付けられている。ワーク
保持部材16は、基部16bと、この基部16bのZ軸
軸線に沿った前後に対向して立設され、ワークWを載置
するワーク載置部16a,16aとからなっている。ワ
ーク載置部16a,16aには、円筒状のワークWを芯
出しして載置できるように各々V字状の溝が形成されて
いる。ワーク載置部16a,16aの前記したV字状の
溝は、ワークWを載置したときに、ワークWの軸線と主
軸軸線Cとが略一致するように形成されていなければな
らない。上記構成のワーク保持部材16は、その基部1
6bでボルト等の締結手段により反転用ロータリテーブ
ル15の回転自在な回転軸15aに取り付けられる。な
お、この実施形態ではワークWが円形の断面を有するた
めV字状の溝を有するものとして説明したが、ワーク載
置部16aはワークWを確実に載置することができるよ
うに、ワークWの断面形状に合わせて適宜に選択される
べきものであることはいうまでもない。
【0011】反転用ロータリテーブル15は、エアの吸
排気により図示しないベーンを介して回転軸15aを1
80度反転させるベーン型式のロータリアクチュエータ
を内蔵した公知のものである。ロータリテーブル本体1
5bにエアを供給するエア供給路13bは、アーム13
の一端から他端まで貫通して形成されロータリジョイン
ト30を経由するように形成されている。また、前記エ
ア供給管はスピードコントローラを介して図示しない切
換弁に接続されている。エアは、図示しない制御装置の
指令による前記切換弁の切換動作によって前記エア供給
路を経て反転用ロータリテーブル15に供給され、回転
軸15aを180度反転させる。なお、回転軸15aの
回転速度は前記スピードコントローラによるエア流量の
調整によって、また、回転位置はストッパ15cの調整
によって調節することができる。
【0012】この実施形態でアーム13を揺動させる駆
動部は、駆動体としてのシリンダおよびラック・ピニオ
ン機構とから構成される。すなわち、主軸台1の一部を
切り欠いて形成された取付部1aに、Z軸軸線方向に進
退移動するピストンロッド14bを有するアーム揺動用
シリンダ14が取り付けられている。ピストンロッド1
4bは、アーム揺動用シリンダ14を貫通してZ軸軸線
と平行に前後に延出している。このピストンロッド14
bの先端にはラック14aが取り付けられ、軸12の途
中部位の外周面上に形成された歯部12cと噛合してい
る。アーム揺動用シリンダ14が駆動してピストンロッ
ド14bの進退移動とともにラック14aが進退移動す
ると、このラック14aと歯部12cで噛合する軸12
およびアーム13が揺動する。これにより、ワーク保持
部材16が、刃物台3等の動作部と干渉しないととも
に、ワーク載置部16aに切粉がこないチャック2の上
方の格納位置Dと、後述するワーク把持手段20との間
でワークWの授受を行うとともにワークWの反転を行う
主軸軸線C上のワーク授受位置Aとの間を移動する。
【0013】アーム揺動用シリンダ14の後端からはピ
ストンロッド14bが突出し、このピストンロッド14
bの後端に被検知部材18aが取り付けられ、この被検
知部材18aが所定位置に到達したか否かを検知する検
知手段としての近接スイッチ18が、被検知部材18a
の移動経路に対向して設けられている。また、主軸台1
のチャックボディ2aの上方には、図中仮想線で示すよ
うに、格納位置Dでワーク保持部材16を格納する格納
部材32を設けてもよい。この場合、格納部材32には
検知手段としての近接スイッチ17を設け、アーム13
の揺動とともに近接スイッチ17の前面まで移動してき
たワーク保持部材16を検知することができるようにす
る。すなわち、近接スイッチ17がワーク保持部材16
を検知したときのアーム13の状態が、図示しない主軸
やチャック2に把持されたワークWおよび刃物台3等他
の動作部と干渉しない格納状態である。この格納状態で
は、ワーク保持部材16は格納部材32内に格納されて
いるので、ワーク載置部16a,16a等に切粉やクー
ラントが飛散してくることはない。なお、検知手段は上
記近接スイッチ17,18に限らず、リミットスイッチ
や光電スイッチ等他の検知手段であってもよい。
【0014】[ワーク把持手段の説明]主軸のチャック
2との間でワークWの授受を行うワーク把持手段20
は、この実施形態では刃物台3の本体3aに設けられて
いる。刃物台3の本体3aには取付部材21が取り付け
られている。この取付部材21には、軸受21a,21
aにより軸26がZ軸軸線と平行方向に回転自在に支持
されている。取付部材21から主軸台1側に突出する軸
26の先端には、キー22aを介してアーム22が取り
付けられている。すなわち、アーム22は軸26ととも
に図3の紙面に直交する方向に揺動自在である。アーム
22の先端には、主軸台1側にホルダ23が取り付けら
れ、このホルダ23に開閉自在な把持爪25,25を有
する公知の開閉シリンダ24が取り付けられている。開
閉シリンダ24が駆動すると、主軸台1側に設けられた
把持爪25,25が開閉する。
【0015】軸26の他端には被検知部材29が取り付
けられ、この被検知部材29を検知する検知手段として
の近接スイッチ29a,29bが被検知部材29の移動
経路に対向して配置されている。近接スイッチ29b
は、軸26とともにアーム22が揺動して把持爪25,
25が主軸軸線C側に突出したとき(図3において実線
で示す状態)に被検知部材29を検知して検知信号を図
示しない制御装置に出力する。また、近接スイッチ29
aは、軸26とともにアーム22が揺動して把持爪2
5,25が格納されたとき(図3において二点鎖線で示
す状態)に被検知部材29を検知して制御装置に検知信
号を出力する。なお、検知手段は上記近接スイッチ1
7,18に限らず、リミットスイッチや光電スイッチ等
他の検知手段であってもよい。また、軸26の回転はモ
ータや回転シリンダ等により行うものとしてもよいが、
この実施形態では軸26と直交する方向に進退移動自在
なピストンロッドを有するシリンダ28を設け、前記ピ
ストンロッドに取り付けたラック28aと、軸26の途
中部位の外周上に形成された歯部26aとを噛合させ、
シリンダ28の駆動によるラック28aの進退移動によ
って軸26を回転させるようにしている。アーム22の
揺動角度は、アーム13の場合と同様に、図示しないス
トッパにアーム22が当接することによって決定され
る。
【0016】なお、この実施形態では、把持爪25を主
軸軸線方向Cと平行方向にスライドさせて開閉を行いワ
ークWの端部を把持するようにしているが、図6に示す
ように、把持爪25′を回動させてワークWの途中部位
を横方向から把持するようにしてもよい。つまり、図6
の実施形態では、開閉シリンダ24′の駆動によって、
把持爪25′,25′が各々開閉方向に回動し、ワーク
Wを横方向から把持する。なお、図3に示すワーク把持
手段20と図6に示すワーク把持手段20′は、把持爪
25′25′が開閉方向に回動するほかは違いがないた
め、同一部位,同一部材には同一の符号を付して詳しい
説明は省略する。
【0017】[ワーク反転手順の説明]次に、本発明に
よるワークWの反転手順を、図4および図5に従って説
明する。 チャック2に把持されたワークWの一側について、
刃物台3に装着された所定の工具によって所定の加工が
施される。このとき、ワーク保持手段10は主軸台1側
上部の格納位置Dに格納された格納状態になっていて、
前記工具によるワークWの加工を妨げることはない。ま
た、ワーク把持手段20についても、アーム22が刃物
台3の本体3a側に格納されていて、前記工具やワーク
W、その他この工作機械の動作部と干渉しないようにな
っている。 ワークWの一側についての加工が終了すると、図示
しない主軸駆動用のモータの駆動が停止して主軸の回転
が停止する。また、刃物台3は所定の位置まで退避す
る。図示しない制御装置はシリンダ28を駆動させて軸
26(図3参照)を回転させ、ワーク把持手段20のア
ーム22を主軸軸線C側に振り込む。同時に、刃物台3
のX軸軸線方向の移動により把持爪25が主軸軸線C上
に位置する(図4(a) で示す状態)。なお、アーム22
が所定角度揺動すると、近接スイッチ29b(図3参
照)から検知信号が出力される。 刃物台3のZ軸軸線方向の移動とともにワーク把持
手段20がワークW側に移動し、チャック2との間でワ
ークWの授受が可能な位置まできたところで刃物台3の
移動が停止する。次いで、開閉用シリンダ24が駆動し
て把持爪25を閉動させ、ワークWを把持爪25で把持
する。同時に、チャック2がチャック爪2bを開いてワ
ークWの把持を解除する(図4(b) で示す状態)。
【0018】 ワーク把持手段20の把持爪25がワ
ークWを把持すると、刃物台3が前記とは逆方向に移動
してワークWをチャック2から離脱させる。把持爪2
5,25はワークWを把持したまま刃物台3のZ軸軸線
方向の移動とともに移動して、主軸軸線C上の退避位置
Bまで移動し待機する。また、把持爪25,25に把持
されたワークWが、刃物台3のZ軸軸線方向の移動とと
もに退避位置Bまで移動したことを、刃物台3の移動量
から判断した制御装置は、アーム揺動用シリンダ14を
駆動してアーム13を主軸軸線C側に振り込み、ワーク
保持部材16を主軸軸線C上のワーク授受位置Aに位置
させる(図4(c) で示す状態)。 ワーク保持部材16が主軸軸線C上のワーク授受位
置Aまで移動すると、近接スイッチ18から検知信号が
出力され、この検知信号を受信した図示しない制御装置
が刃物台3とともにワーク把持手段20をワーク授受位
置A側に移動させる。ワークWは主軸軸線C上を移動し
てワーク保持部材16のワーク載置部16a上に位置す
る。ワーク把持手段20がワーク授受位置Aまで移動し
たことを、刃物台3のZ軸軸線方向の移動量から判断し
た制御装置は、当該位置で刃物台3を停止させ、同時に
開閉用シリンダ24を駆動して把持爪25を開き、ワー
クWの把持を解除してワーク保持部材16にワークWを
受け渡す。ワークWは、ワーク保持部材16のワーク載
置部16aに載置されるが、このとき、ワークWの軸線
は主軸軸線Cと一致またはほぼ一致している(図4(d)
で示す状態)。 ワーク保持手段10にワークWを受け渡したワーク
把持手段20は、刃物台3のZ軸軸線方向の移動ととも
に退避位置Bまで移動する。刃物台3が退避位置Bまで
移動すると、制御装置は反転用ロータリテーブル15を
駆動させてワークWとともにワーク載置部16aを18
0度反転させる。なお、このときの反転速度は、前記し
たスピードコントローラを調整することにより調節する
ことができる(図5(a) で示す状態)。
【0019】 ワークWの反転終了後は、刃物台3の
Z軸軸線方向の移動とともにワーク把持手段20をワー
ク授受位置Aまで移動させ、ワーク載置部16aに載置
されたワークWを把持爪25,25で把持する。そし
て、そのままZ軸軸線上を退避位置Bまで移動してワー
ク保持手段10からワークWを離脱させる(図5(b) で
示す状態)。 ワーク把持手段20が退避位置Bまで移動すると、
制御装置はアーム揺動用シリンダ14を駆動させてアー
ム13を前記とは逆方向に揺動させ、ワーク保持部材1
6を格納位置Dに移動させる。ワーク保持部材16が格
納位置Dまで移動すると近接スイッチ17から検知信号
が出力されるので、制御装置はワーク保持部材16が刃
物台3等の動作部と干渉しない格納位置Dまで移動した
と判断して刃物台3をZ軸軸線に沿って主軸台1側へ移
動させる。そして、ワーク把持手段20に把持されたワ
ークWをチャック2に受け渡す(図5(c) で示す状
態)。 チャック2にワークWを受け渡した後、制御装置は
刃物台3をZ軸軸線方向に移動させてチャック2から遠
ざけ、タレットヘッド3bを回転させて所定の工具Tを
所定の位置に割り出すとともに、刃物台3をX軸軸線方
向に移動させて前記工具Tを所定位置に位置させる。こ
のとき、ワーク把持手段20はシリンダ28の駆動によ
ってアーム22が揺動し、把持爪25,25が格納状態
にされている。なお、このとき近接スイッチ29aから
は検知信号が出力されている。以後、工具Tによってワ
ークWの他側の加工が行われる。
【0020】本発明の好適な実施形態について説明して
きたが、本発明は上記の実施形態によりなんら限定され
るものではない。例えば、上記の説明では、ワーク把持
手段20を設ける移動体は刃物台3であるとして説明し
たが、移動体は刃物台3に限らずZ軸軸線方向に移動自
在であればテールストックに設けるものとしてもよい
し、ワークWを把持して搬送する機能を有するローダで
あってもよい。また、ワーク把持手段20はチャック2
に把持されたワークWに対して相対移動できればよく、
主軸台1がワーク把持手段20に対して移動することに
よりワークWの授受を行うものとしてもよい。また、工
具を装着するタレットヘッド3bに取り付け、タレット
ヘッド3bの割り出し動作によってワーク把持手段20
を所定位置に割り出すものとしてもよい。さらに、ワー
ク保持手段10は主軸台1に設けるものとして説明した
が、主軸台のベース等その他の固定部に設けるものとし
てもよい。また、上記の説明でワークWはワーク保持部
材16のワーク載置部16aに載置されるものとして説
明したが、把持爪等でワークWを把持するものとしても
よい。また、ワーク保持手段,ワーク把持手段の移動を
揺動で説明しているが、直線移動の組み合わせ、直線移
動と揺動の組み合わせ等、他の移動形態であってもよ
い。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、一側および他側の加工
を行う必要のあるワークを機内において反転させること
ができるので、ワークを工作機械に搬出入するための余
分な時間の削減が可能になって反転時間を短縮すること
ができる。反転装置は切削加工時には他の部位と干渉し
ないチャック上方の位置に退避しているため、反転のた
めのスペースが不要になって省スペースを図ることがで
きる。また、本発明のワークの反転装置によれば、装置
を移動させるための案内面を特に設ける必要がなく、そ
の構成が極めて簡素かつ小型なものとなって低価格なワ
ークの反転装置を得ることができるほか、既存の工作機
械にも簡単に後付けすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワークの反転装置の説明図にかかり、
ワーク保持手段の構成を説明する正面図である。
【図2】ワーク保持手段を図1のI方向から見た一部破
断の説明図である。
【図3】ワーク把持手段の一部を破断した説明図であ
る。
【図4】本発明によるワークの反転手順の説明図であ
る。
【図5】本発明によるワークの反転手順の説明図であ
る。
【図6】把持爪の他の実施形態を説明する図である。
【符号の説明】
W ワーク A ワーク授受位置 B ワーク把持手段の退避
位置 C 主軸軸線 T 工具 1 主軸台 2 チャック 3 刃物台 10 ワーク保持手段 11 アーム取付部材 12 軸 13 アーム 14 アーム揺動用シリンダ 15 反転用シリンダ 16 保持部材 20 ワーク把持手段 21 取付部材 22 アーム 23 ホルダ 24 開閉用シリンダ 25 把持爪 26 軸 28 シリンダ(駆動体)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸に取り付けられたチャックにワーク
    を把持させ、一側の加工を終えた後に前記ワークを反転
    させて他側の加工を行う工作機械におけるワークの反転
    方法において、 前記チャックに把持されたワークに対してワーク把持手
    段を相対移動させ、前記ワーク把持手段が一側の加工の
    終了した前記ワークを前記チャックから受け取る工程
    と、 前記ワークを受け取った前記ワーク把持手段を、前記ワ
    ークを保持して反転するワーク保持手段およびこのワー
    ク保持手段に保持された前記ワークと干渉しない退避位
    置まで移動させて待機させる工程と、 前記工作機械の各動作部と干渉しない格納位置に格納さ
    れた前記ワーク保持手段を主軸軸線上の前記チャックの
    近傍のワーク授受位置に移動させる工程と、 前記退避位置に待機している前記ワーク把持手段を前記
    ワーク授受位置まで移動させ、前記ワーク授受位置で前
    記ワーク保持手段に前記ワークを受け渡す工程と、 前記ワーク把持手段を前記退避位置に移動させる工程
    と、 前記ワーク保持手段に保持した前記ワークを反転させる
    工程と、 前記ワーク把持手段を前記退避位置から前記ワーク授受
    位置に移動させ、反転させた前記ワークを前記ワーク保
    持手段からワーク把持手段が受け取る工程と、 前記ワークを受け取ったワーク把持手段を前記退避位置
    まで移動させるとともに、前記ワーク保持手段を前記格
    納位置に移動させる工程と、 前記ワーク把持手段を前記チャック側に移動させて前記
    チャックに反転させた前記ワークを受け渡す工程と、 からなることを特徴とする工作機械におけるワークの反
    転方法。
  2. 【請求項2】 主軸に取り付けられたチャックにワーク
    を把持させ、一側の加工を終えた後に前記ワークを反転
    させて他側の加工を行う工作機械におけるワークの反転
    装置において、 前記チャックに把持された前記ワークに対して主軸軸線
    方向に相対移動自在な移動体と、 この移動体に設けられ、前記チャックとの間でワークの
    授受を行うワーク把持手段と、 このワーク把持手段との間で前記ワークの授受を行う前
    記主軸軸線上のワーク授受位置と前記工作機械の各動作
    部と干渉しない位置である格納位置との間で移動自在に
    設けられ、前記ワーク授受位置で前記ワーク把持手段か
    ら受け取った前記ワークを保持するワーク保持部と、こ
    のワーク保持部を前記ワーク授受位置と前記格納位置と
    の間で移動させる駆動部と、前記ワーク保持部に保持さ
    れた前記ワークを前記ワーク授受位置で反転させるワー
    ク反転駆動部とを有するワーク保持手段と、 からなることを特徴とする工作機械におけるワークの反
    転装置。
  3. 【請求項3】 前記ワーク保持部は、前記主軸を回転自
    在に支持する主軸台に揺動自在に取り付けられた揺動部
    材に設けられ、前記揺動部材の揺動動作により前記ワー
    ク保持部を前記ワーク授受位置と前記格納位置との間で
    移動させること、 を特徴とする請求項2に記載の工作機械におけるワーク
    の反転装置。
  4. 【請求項4】 前記ワークは前記ワーク保持部に保持さ
    れて水平面内で反転されること、 を特徴とする請求項2または請求項3に記載の工作機械
    におけるワークの反転装置。
  5. 【請求項5】 前記移動体は所定位置に移動自在な刃物
    台であること、 を特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載
    の工作機械におけるワークの反転装置。
  6. 【請求項6】 前記ワーク把持手段は、前記移動体に、
    前記主軸軸線側に突出した位置と、他の前記動作部と干
    渉しない位置である格納位置との間で揺動自在に設けら
    れていること、 を特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかに記載
    の工作機械におけるワークの反転装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018062017A (ja) * 2016-10-11 2018-04-19 ファナック株式会社 工作機械
US10486315B2 (en) 2016-10-11 2019-11-26 Fanuc Corporation Machine tool

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