JPH1027775A - 化合物半導体エピタキシャルウェハのエッチング終点検出方法 - Google Patents

化合物半導体エピタキシャルウェハのエッチング終点検出方法

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JPH1027775A
JPH1027775A JP18088396A JP18088396A JPH1027775A JP H1027775 A JPH1027775 A JP H1027775A JP 18088396 A JP18088396 A JP 18088396A JP 18088396 A JP18088396 A JP 18088396A JP H1027775 A JPH1027775 A JP H1027775A
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visible light
etching
layer
compound semiconductor
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JP18088396A
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Toshihiro Kato
俊宏 加藤
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Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エッチング制御層を設けることが困難なウェハ
の場合にも、所望のエッチング深さが得られるエッチン
グ終点検出方法を提供する。 【解決手段】電流阻止層24および狭窄電流通電層20
とは屈折率が異なる35(nm)程度の厚さの可視光反射層2
2を介してそれらが積層された状態でその電流阻止層2
4がエッチングされ、表面32側から白色光を照射して
反射光が検出され、その反射光中から青色光が消滅した
ことをもってエッチング終了が判断される。ウェハ38
に白色光が照射されると、可視光反射層22の表面およ
び裏面において屈折率の相違に基づいてそれぞれ光が反
射されて干渉させられるが、その厚さが青色光の干渉色
が生じる厚さに設定されていることから、電流阻止層2
4の浸食中はその青色光が強められた反射光が検出さ
れ、エッチング深さが所定の深さに到達して可視光反射
層22の厚さが変化させられると反射光中からその青色
光が実質的に消滅する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化合物半導体のウ
ェハプロセス中において、エピタキシャルウェハの一部
を除去するエッチング処理方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、発光ダイオードや半導体レーザ
等の半導体デバイスを製造するに際しては、点光源とす
るための電流狭窄構造や発光出力を高めるためのメサ構
造等を形成する目的で、ウェハプロセス中において発光
窓部に対応するエピタキシャルウェハ(以下、単にウェ
ハという)の一部が除去されることがある。この除去工
程は、従来からエッチング液を用いるウェットエッチン
グ或いはイオンビームやプラズマ等を用いるドライエッ
チングによって行われてきたが、量産性および製造コス
トの点においてはウェットエッチングが有利であり、高
い加工精度を得ることが可能なドライエッチングと共に
用途に応じて使い分けられる。
【0003】例えば、AlGaAs系の点光源発光ダイオード
を作製するに際して電流狭窄構造を形成する場合には、
上部に導電型の異なる化合物半導体層を電流阻止層とし
て形成した後、ウェハの一部をウェットエッチング処理
して除去し、更に上側から所定の不純物を拡散させるこ
とによってその電流阻止層の導電型が部分的に反転させ
られる。このとき、ウェハの一部が除去された部分では
不純物が深く拡散させられて電流阻止層の深さ方向の全
体に亘って導電型が反転させられる一方、残りの部分で
は不純物の拡散深さが浅くされて電流阻止層の深さ方向
の一部が元の導電型に保たれる。そのため、その導電型
が反転させられた経路のみを通って電流が流される電流
狭窄構造が形成されるのである。
【0004】したがって、上記の不純物の拡散時には、
エッチング深さに応じて拡散深さが異なるものとされる
ことから、所望の電流狭窄構造を形成するためには、ウ
ェハを構成する各化合物半導体層の厚さに対応して決定
される所定のエッチング深さ、すなわちウェハの厚さ方
向の除去量が得られるように、高い精度でエッチング深
さを制御する必要がある。そのため、上記のAlGaAs系発
光ダイオードにおいては、除去するAlGaAsよりもエッチ
ングレートの高い層、例えばGaAs層等を、エッチング制
御層としてその所定の深さ位置に設けて、ウェットエッ
チングが為される。このようにすれば、そのエッチング
制御層によってエッチングの進行が妨げられることか
ら、エッチング深さを高精度で制御し得るのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のAlGa
As系発光ダイオードでは取り出される光が赤外光である
ことから、例えば可視光である赤色光を発生させる発光
ダイオードにおいても、同様に電流狭窄構造を形成して
点光源発光ダイオードを作製することが望まれている。
このような赤色光を発生させる発光ダイオードとして
は、例えばInGaP を発光層として備えるものがあるが、
このInGaP 系発光ダイオードでは、発光層の上側にAlGa
As層を結晶性よく成長させることが困難である。
【0006】そこで、例えば結晶成長が容易なGaP 層を
発光層の上側に設けて、その一部をエッチング処理して
除去することが考えられる。しかしながら、GaP はエッ
チングレートが極めて高いことから、それよりもエッチ
ングレートが高い適当な半導体材料が存在しない。その
ため、AlGaAsをエッチングする場合のような適当なエッ
チング制御層を設けることができないことから、エッチ
ング深さを制御することが困難であるという問題があっ
た。なお、一般に、エッチングレートは温度やエッチン
グ液の濃度等の僅かな変化によって容易に変化させられ
ることから、エッチング深さを時間で制御して十分な精
度を得ることは困難である。
【0007】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的とするところは、エッチング
制御層を設けることが困難なウェハの場合にも、所望の
エッチング深さが得られるエッチング終点検出方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、化合物半導体が順次
結晶成長させられて積層されたエピタキシャルウェハの
一部を積層表面からエッチング処理して除去するに際し
て、そのエピタキシャルウェハの一部が所定の深さまで
除去されたことを検出するエッチング終点検出方法であ
って、(a) 前記除去されるエピタキシャルウェハの一部
を構成する第1の化合物半導体およびその第1の化合物
半導体の下側に位置する第2の化合物半導体とは屈折率
が異なり、且つ所定波長の可視光の干渉色が生じる所定
厚さの可視光反射層が前記所定深さ位置に設けられて、
それら第1の化合物半導体と第2の化合物半導体とがそ
の可視光反射層を介して積層された状態で前記積層表面
からその第1の化合物半導体をエッチング処理するエッ
チング工程と、(b) 前記積層表面側から前記所定波長の
可視光を含む多色光を照射し、前記エピタキシャルウェ
ハからの反射光を検出する反射光検出工程と、(c) その
検出された反射光に前記所定波長の可視光が含まれるか
否かを判断し、その反射光中からその所定波長の可視光
が消滅したことをもってエッチング処理が終了したこと
を判断する判断工程とを、含むことにある。
【0009】
【発明の効果】このようにすれば、エッチング工程にお
いて、エピタキシャルウェハ中の第1および第2の化合
物半導体とは屈折率が異なる所定厚さの可視光反射層が
所定の深さ位置に設けられて、それら第1および第2の
化合物半導体がその可視光反射層を介して積層された状
態で積層表面側からその第1の化合物半導体がエッチン
グされ、反射光検出工程において、その積層表面側から
多色光を照射して反射光が検出され、判断工程におい
て、その反射光中から所定波長の可視光が消滅したこと
をもってエッチングが終了したことが判断される。その
ため、反射光検出工程においてウェハに光が照射される
と、可視光反射層の表面および裏面すなわち第1および
第2の化合物半導体との界面において屈折率の相違に基
づいてそれぞれ光が反射されて干渉させられる。このと
き、可視光反射層の厚さは、所定波長の可視光の干渉色
が生じる厚さに設定されていることから、エッチング深
さが前記所定の深さよりも小さい第1の化合物半導体の
浸食中であってその可視光反射層の厚さが当初の値に保
持されている間は、その所定波長の可視光が強められた
反射光が検出されることとなるが、エッチング深さが前
記所定の深さに到達すると、可視光反射層がエッチング
されてその厚さが変化させられることから所定波長の可
視光が強められなくなり、反射光中からその所定波長の
可視光が実質的に消滅する。したがって、その所定波長
の可視光が消滅した際には、エッチング深さが所定の深
さとなっているため、エッチング終点を検出できるので
ある。
【0010】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記第1の化合
物半導体は、前記所定波長の可視光に対して透明であ
る。このようにすれば、可視光反射層で強められた所定
波長の可視光がその第1の化合物半導体中で殆ど吸収さ
れないため、反射光中のその所定波長の可視光の強度が
一層高められて、一層確実にエッチング終点を検出し得
る。
【0011】また、好適には、前記可視光反射層の前記
所定厚さは、その可視光反射層の表面および裏面での反
射の際の位相の反転の有無を考慮して、それぞれで反射
された光の位相差が零または1波長となる光学的長さに
設定される。すなわち、可視光反射層の厚さは、その可
視光反射層の表面および裏面でそれぞれ光が反射される
際に何れか一方で位相が反転させられる場合には、前記
所定波長の可視光の波長の1/4 波長の光学的長さに、何
れで反射される際にも位相が反転せず、或いは何れで反
射される際にも位相が反転させられる場合には、その所
定波長の可視光の波長の1/2 波長の光学的長さに設定さ
れているものである。このようにすれば、その所定波長
の可視光が光波干渉によって強められる範囲で可視光反
射層の厚さが可及的に小さく設定されることから、ウェ
ハの機能上は本来不要である可視光反射層の厚さが十分
に薄くされるため、その存在によってウェハの特性が低
下させられることが抑制される。
【0012】また、好適には、前記可視光反射層は、前
記第1および第2の化合物半導体と同様な格子定数を有
するものである。このようにすれば、可視光反射層とそ
の両面に設けられる第1および第2の化合物半導体層と
の格子不整合が生じ難いため、その可視光反射層が設け
られることによってウェハの結晶成長中において格子歪
が生じることが抑制されて、ウェハの特性が低下させら
れることが一層抑制される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、
各部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。
【0014】図1は、本発明の一実施例のエッチング終
点検出方法を利用して製造された発光ダイオード10の
構成を示す図である。図において、発光ダイオード10
は、例えば有機金属化学気相成長(MOCVD :Metal Orga
nic Chemical Vapor Deposition )法や、分子線エピタ
キシー(MBE :Molecular Beam Epitaxy)法、液相エピ
タキシー(LPE :Liquid Phase Epitaxy)法等のよく知
られた結晶成長技術によって、基板12上に順次結晶成
長させられた第1クラッド層14、活性層16、第2ク
ラッド層18、狭窄電流通電層20、可視光反射層2
2、および電流阻止層24と、基板12の下面および電
流阻止層24の上面にそれぞれ固着された下部電極26
および上部電極28とから構成されている。
【0015】上記の基板12は、例えば350(μm)程度の
厚さのn-GaAs単結晶から成る化合物半導体である。ま
た、第1クラッド層14は、例えば1(μm)程度の厚さの
n-(Al0 .5Ga0.5)0.5In0.5P 単結晶から成る化合物半導体
であり、活性層16は、例えば0.5(μm)程度の厚さのp-
In0.5Ga0.5P 単結晶から成る化合物半導体であり、第2
クラッド層18は、例えば1(μm)程度の厚さのp-(Al0.5
Ga0.5)0.5In0.5P 単結晶から成る化合物半導体である。
したがって、一対の電極26,28間に所定の駆動電圧
を印加することによって活性層16で発生させられる光
は、波長が660(nm) 程度の赤色光となる。また、狭窄電
流通電層20は、例えば2(μm)程度の厚さのp-GaP 単結
晶から成る化合物半導体であり、電流阻止層24は、例
えば1(μm)程度の厚さのn-GaP 単結晶から成る化合物半
導体である。この狭窄電流通電層20を構成するGaP は
可視光に対して透明であることから、活性層16で発生
した光はこれに妨げられることなく、効率よく表面32
側から取り出される。
【0016】また、可視光反射層22は、例えば35(nm)
程度の厚さのp-AlP 単結晶から成る化合物半導体であ
る。この可視光反射層22の厚さは、所定波長の可視光
がその表面および裏面でそれぞれ反射された際に光波干
渉によって強められるように設定されたものである。Ga
P の屈折率は3.45程度である一方、AlP の屈折率は3.03
程度であることから、可視光反射層22の裏面で反射さ
れる光の位相はπ(=1/2 λ)だけずれる、すなわち反
転することとなる。したがって、その位相のずれと光路
差とを考慮すると、本実施例においては、可視光反射層
22の厚さは4 ×35×3.03≒420 (nm)程度の波長を有す
る青色光を強めるように設定されている。なお、可視光
反射層22を構成するAlP の格子定数は5.451 程度であ
り、一方、上記の狭窄電流通電層20および電流阻止層
24を構成するGaP の格子定数は5.4512程度である。そ
のため、これら可視光反射層22と狭窄電流通電層20
および電流阻止層24との間には、格子不整合に基づく
格子歪が生じていない。
【0017】上記の狭窄電流通電層20乃至電流阻止層
24の図に斜線で示される一部には、p型のドーパント
である不純物(例えばZn等)が高濃度で拡散された高濃
度拡散領域30が形成されており、その斜線に示される
高濃度拡散領域30内においては、狭窄電流通電層20
および可視光反射層22の導電性が高められると共に、
電流阻止層24の導電型が反転させられてp型半導体に
されている。このため、発光ダイオード10には、電流
阻止層24が表面32から可視光反射層22との境界ま
で導電型を反転させられた中央部の通電可能領域を通る
経路のみで通電可能な電流狭窄構造が形成されている。
【0018】また、前記の下部電極26は、例えば1(μ
m)程度の厚さであって、例えば基板12の下面全面にそ
の基板12側から順にAu−Ge合金、NiおよびAuが積層形
成されたものである。また、上部電極28は、例えば1
(μm)程度の厚さであって、電流阻止層24の表面30
の中央部の円形領域を除く周縁部にその電流阻止層24
側から順にAu−Zn合金およびAuが積層形成されたもので
ある。これら下部電極26および上部電極28は、何れ
もオーミック電極である。
【0019】また、上記の電流阻止層24の上部電極2
8の内周側に位置する円形領域には、例えば、直径 50
(μm)程度の凹部34が設けられている。前記の通電可
能領域はこの凹部34の直下に略同様な径寸法で設けら
れており、光が射出される光取出部36の直径と通電可
能領域の直径とは略同様である。なお、この凹部34
は、後述のように、表面32側から不純物を拡散する際
に通電可能領域を形成する領域の拡散深さを深くする目
的で設けられているものである。
【0020】ところで、以上のように構成される発光ダ
イオード10は、例えば、図2に工程図を示されるよう
なウェハプロセスを含む製造工程に従って作製される。
先ず、工程1の結晶成長工程において、基板12上に第
1クラッド層14乃至電流阻止層24を順次結晶成長さ
せることにより、図3(a) に示されるようなエピタキシ
ャルウェハ(以下、単にウェハという)38を作製す
る。このとき、狭窄電流通電層20と電流阻止層24と
の間には可視光反射層22が設けられる。なお、通常の
ウェハプロセスでは一つのウェハ内に複数個の発光ダイ
オード10が形成されるが、図3(a) 〜(c) においては
一つの発光ダイオード10に対応する部分のみを示して
いる。
【0021】次いで、工程2の保護膜形成工程におい
て、例えばフォトレジスト法等を用いて、電流阻止層2
4の表面32のうち中央部の例えば直径 50(μm)程度の
円形領域を除く部分に、図3(b) に示されるように例え
ばSi3N4 等から成る保護膜40を形成する。なお、図3
(b) は破線がエッチング前のウェハ38の形状を、実線
がエッチング後の形状を示している。そして、工程3の
エッチング工程において、例えば王水(硝酸と塩酸との
混酸)をエッチング液として、例えば10分で厚さ方向に
1(μm)程度が除去される程度のエッチングレートで、積
層表面である表面32側からエッチングをする。これに
より、図3(b) に斜線で示される保護膜40に覆われて
いない電流阻止層24および可視光反射層22の一部が
選択的に浸食されて除去される。このエッチング工程の
実施中において、工程4の白色光照射工程、工程5の反
射光検出工程、および工程6の判断工程が連続的に実施
されることにより、エッチング深さが測定される。な
お、工程3のエッチング工程乃至工程6の判断工程は、
エッチングの開始当初から同時に実施され、白色光照射
工程および反射光検出工程が請求の範囲でいう反射光検
出工程に対応する。
【0022】すなわち、例えば図4に示されるように、
エッチングされているウェハ38の上方には反射光検出
装置42が備えられており、白色光照射工程においてそ
のウェハ38に白色光すなわち多色光が照射されて反射
光検出工程においてその反射光が検出され、更に、判断
工程においてその反射光中の青色光の強度が所定の判断
基準値PSB以下であるか否かが判断される。この判断工
程(工程6)は、エッチング終点を検出するものであ
る。この判断が否定される間は工程3乃至工程6が繰り
返し実施されてエッチング処理が継続されるが、この判
断が肯定された場合には所定のエッチング深さが得られ
てエッチング終点に達しているため、エッチングが終了
させられて続く工程7に進む。
【0023】上記の反射光検出装置42は、キセノンラ
ンプやタングステンランプ等の光源44で発生した白色
光を、ハーフミラー等より成るビームスプリッタ46を
介してウェハ38の表面32に垂直入射させ、ウェハ3
8からの反射光をそのビームスプリッタ46の上方に備
えられたフォトセンサ48で検出するものである。ビー
ムスプリッタ46と光源44およびフォトセンサ48と
の間には、それぞれレンズ50、52が備えられてお
り、光源44からビームスプリッタ46に向かわせられ
る光が平行光とされる一方、ビームスプリッタ46から
フォトセンサ48に向かわせられる光が集光させられ
る。また、ビームスプリッタ46とレンズ52との間に
は、例えば青色光等の所定波長の可視光だけを透過させ
る色フィルタ54が備えられており、ウェハ38からの
反射光のうち、その所定波長の可視光のみがフォトセン
サ48に入射させられる。本実施例においては、前述の
ように可視光反射層22の厚さが青色光を反射するよう
に設定されていることから、色フィルタ54として青色
フィルタが設けられている。
【0024】ウェハ38のエッチング開始当初において
は、図4に示されているように電流阻止層24の浸食が
進行するため、可視光反射層22は当初の厚さ35(nm)に
保たれている。この電流阻止層24および狭窄電流通電
層20は、前述のようにGaPから構成されるものである
ため、可視光に対して透明であり(可視光を透過させ
る)、その屈折率は3.45程度である。そのため、AlP か
ら構成される可視光反射層22の屈折率が3.03程度であ
ることから、それらの屈折率の相違に基づいて、入射さ
せられた白色光は可視光反射層22の表面および裏面で
反射させられる。したがって、本実施例においては、電
流阻止層24が第1の化合物半導体に、狭窄電流通電層
20が第2の化合物半導体にそれぞれ相当し、エッチン
グ工程において、それら電流阻止層24および狭窄電流
通電層20を構成する化合物半導体とは屈折率が異な
り、且つ所定波長の可視光に相当する420(nm) 程度の波
長の青色光の干渉色が生じる35(nm)程度の所定厚さの可
視光反射層22が電流阻止層24の厚さに相当する1(μ
m)程度の所定深さ位置に設けられて、それら電流阻止層
24および狭窄電流通電層20がその可視光反射層22
を介して積層された状態で積層表面32からその電流阻
止層24がエッチング処理される。
【0025】そのため、可視光反射層22の厚さが35(n
m)程度に設定されていることから、前述のように、表面
および裏面でそれぞれ反射された光の干渉によって420
(nm)程度の波長の青色光が強められることとなって、フ
ォトセンサ48に向かわせられる反射光は青色光とな
り、これが色フィルタ54を透過して入射させられる。
すなわち、電流阻止層24のエッチング進行中において
は、ウェハ38で反射される光は青色光となって、これ
がフォトセンサ48によって検出される。換言すれば、
光波干渉によって青色光が強められることから反射光中
におけるその強度が所定の判断基準値PSBよりも高めら
れる。そのため、工程6の判断が否定されてエッチング
処理が継続させられるのである。なお、光の照射範囲
は、ウェハ38のうち、エッチングで除去される範囲
(すなわち凹部34)内の中央部の一部に設定されてお
り、非エッチング領域で光が反射させられることが防止
されている。
【0026】ところが、エッチングによる浸食が進行し
て、図3(b) に実線で示されるように保護膜40内周側
に位置する電流阻止層24全体が除去されると、続いて
可視光反射層22の浸食が開始される。そのため、その
可視光反射層22の厚さが減じられることから、光波干
渉によって強められる光の波長が青色光に対応する420
(nm)から変化させられて、フォトセンサ48で検出され
る反射光中の青色光の強度が所定の判断基準値PSB以下
に低下させられる。これにより、工程6の判断が肯定さ
れて、工程7に進むこととなる。すなわち、電流阻止層
24が深さ方向の全体に亘って除去されてエッチング深
さが所定の深さ(本実施例においては電流阻止層24の
厚さに等しい1[μm])になると、可視光反射層22の厚
さの変化によって反射光中から実質的に青色光が消滅さ
せられる。このため、この青色光の消滅(或いは強度の
大きな低下)をもって、所定のエッチング深さに達した
ことを判断できて、所望のエッチング深さを得ることが
できるのである。
【0027】そして、電流阻止層24の除去が終了して
所定のエッチング深さに達したと判断される、すなわち
凹所34が形成されてエッチング終点が検出されると、
工程7の洗浄工程において、エッチング液からウェハ3
8を取り出して純水洗浄することによって、エッチング
処理を停止する。このとき、上述の説明から明らかなよ
うに、エッチング終点検出は可視光反射層22の浸食開
始直後に為されることとなるため、その可視光反射層2
2が僅かに残存することがあり得るが、活性層16で発
生した光が射出される際に何ら影響しないため、特に問
題とはならない。すなわち、電流阻止層24が完全に除
去されていればよいのであって、可視光反射層22は元
々厚さが薄くされていることから僅かに残存しても差し
支えないのである。
【0028】上記のようにして凹所34が形成された
後、保護膜40を除去して、工程8のZn熱拡散工程に
おいて、例えば封管拡散法等の熱拡散によってZnの拡散
処理を行うことにより、図3(c) に示されるように、凹
所34が形成されている部分は狭窄電流通電層20の中
間の深さまで、凹所34が形成されていない部分は電流
阻止層24の中間の深さまで、それぞれZnがドーピング
され、前記の高濃度拡散領域30が形成される。なお、
上記の封管拡散法は、ウェハ38を拡散ソース(例えば
ZnAs2 )と共に石英アンプル内に真空封入して、電気炉
等で600(℃) 程度の温度で24時間程度加熱するものであ
る。そして、工程9の電極形成工程において、下部電極
26および上部電極28が形成されて一連のウェハプロ
セスが終了するが、この後、更に、ダイシングによって
個々の発光ダイオードに対応するブロック毎に切断する
ことにより、前記の発光ダイオード10が得られる。な
お、発光ダイオード10は、例えば図示しないTO18
フラットステム等にダイボンディングされ且つシールさ
れた状態で上部電極38に正電圧を、下部電極36に負
電圧をそれぞれ印加して用いられる。
【0029】要するに、本実施例においては、工程3の
エッチング工程において、ウェハ38中の電流阻止層2
4および狭窄電流通電層20を構成する化合物半導体
(GaP)とは屈折率が異なり、例えば35(nm)程度の所定
厚さの可視光反射層22が1(μm)程度の所定の深さ位置
に設けられて、電流阻止層24と狭窄電流通電層20と
がその可視光反射層22を介して積層された状態で表面
32側からその電流阻止層24がエッチングされ、工程
4の白色光照射工程においてその表面32側から白色光
を照射され、工程5の反射光検出工程において反射光が
検出され、工程6の判断工程において、その反射光中か
ら所定波長の可視光として例えば青色光の強度が所定の
判断基準値PSB以下となったこと、すなわち実質的に消
滅したことをもってエッチングが終了したことが判断さ
れる。そのため、白色光照射工程においてウェハ38に
白色光が照射されると、可視光反射層22の表面および
裏面すなわち電流阻止層24および狭窄電流通電層20
との界面において屈折率の相違に基づいてそれぞれ光が
反射されて干渉させられる。このとき、可視光反射層2
2の厚さは、青色光の干渉色が生じる厚さ35(nm)程度に
設定されていることから、反射光検出工程において、エ
ッチング深さが所定の深さよりも小さい電流阻止層24
の浸食中であってその可視光反射層22の厚さが当初の
値に保持されている間は、その青色光が強められた反射
光が検出されることとなるが、電流阻止層24が除去さ
れてエッチング深さが所定の深さに到達すると、可視光
反射層22がエッチングされてその厚さが変化させられ
ることから青色光が強められなくなり、反射光中からそ
の青色光が実質的に消滅する。したがって、その青色光
が消滅した際には、エッチング深さが電流阻止層24が
除去された所定の深さとなっているため、エッチング終
点を検出できるのである。
【0030】しかも、本実施例においては、電流阻止層
24を構成するGaP は、青色光に対して透明である。こ
のようにすれば、可視光反射層22で強められた青色光
がその電流阻止層24中で殆ど吸収されないため、反射
光中のその青色光の強度が一層高められて、一層確実に
エッチング終点を検出し得る。
【0031】また、本実施例においては、可視光反射層
22の厚さは、青色光の1/4 波長程度の光学的長さであ
る35(nm)程度に設定されているものである。このように
すれば、その青色光が光波干渉によって強められる範囲
で可視光反射層22の厚さが十分に薄く設定されること
から、ウェハ38の機能上は本来不要である可視光反射
層22の厚さが十分に薄くされるため、その存在によっ
てウェハ38の特性が低下させられることが抑制され
る。
【0032】また、本実施例においては、可視光反射層
22は、電流阻止層24および狭窄電流通電層20と同
様な格子定数を有するものである。このようにすれば、
可視光反射層22とその両面に設けられる電流阻止層2
4および狭窄電流通電層20との格子不整合が生じ難い
ため、その可視光反射層22が設けられることによって
ウェハ38の結晶成長中において格子歪が生じることが
抑制されて、ウェハ38の特性が低下させられることが
一層抑制される。
【0033】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0034】例えば、実施例においては、可視光反射層
22の厚さが35(nm)程度とされることによって反射光中
の青色光が強められ、これを検出するようにされていた
が、可視光反射層22によって強度を高める所定波長の
可視光は、青以外の他の色、例えば赤、黄、緑等の光で
あっても差し支えない。その場合には、可視光反射層2
2の厚さは、その他の色の光の波長に対応した光学的長
さになるように適宜設定される。
【0035】また、実施例においては、可視光反射層2
2の厚さが、表面と裏面とでそれぞれ反射された光の位
相差が所定波長の可視光である青色光の波長程度となる
ように、1/4 波長程度の光学的長さ(35[nm]程度)に設
定されていたが、その厚さはその所定波長の可視光が光
波干渉で強められる厚さであればよいことから、1/4波
長の奇数倍の光学的長さに設定されていてもよい。
【0036】また、実施例においては、可視光反射層2
2が電流阻止層24および狭窄電流通電層20を構成す
るGaP と格子定数が略等しいAlP から構成されていた
が、可視光反射層22は薄く形成されることから、必ず
しも電流阻止層24等と格子定数を略等しくする必要は
ない。したがって、可視光反射層22としては、電流阻
止層24および狭窄電流通電層20と屈折率が異なるも
のであって、ウェハ38の機能を損なわないものであれ
ば、AlAs、ZnSe、ZnS 等の種々の化合物半導体や誘電体
等が用いられ得る。
【0037】また、実施例においては、光源44として
白色光が用いられていたが、所定波長の可視光、前述の
実施例においては青色光を含む多色光であれば、他の光
が用いられてもよい。
【0038】また、実施例においては、電流阻止層24
および狭窄電流通電層20の屈折率が何れも可視光反射
層22の屈折率よりも大きくされることにより、可視光
反射層22の裏面で反射される際に位相が反転させられ
るように構成されていたことから、その可視光反射層2
2の光学的長さが所定波長の可視光の波長の1/4 波長の
奇数倍(実施例では1倍)になるように設定されていた
が、反対に、可視光反射層22の屈折率が電流阻止層2
4および狭窄電流通電層20の何れよりも大きい場合に
も、その可視光反射層22の表面で反射される際のみに
位相が反転させられることから、同様に、その厚さを光
学的長さが1/4 波長の奇数倍となるように設定すればよ
い。一方、屈折率が『狭窄電流通電層20<可視光反射
層22<電流阻止層24』或いは『電流阻止層24<可
視光反射層22<狭窄電流通電層20』である場合に
は、可視光反射層22の表面および裏面の何れで反射さ
れる際にも位相が反転させられず、或いは何れで反射さ
れる際にも位相が反転させられることから、反射の際の
位相の変化は考慮しなくともよい。したがって、この場
合には、可視光反射層22の光学的長さが所定波長の可
視光の波長の1/2 波長の整数倍に設定されていればよ
い。
【0039】また、実施例においては、本発明がInGaP
を発光層として備えたAlInGaP 系発光ダイオード10の
製造方法に適用された場合について説明したが、本発明
は、化合物半導体エピタキシャルウェハにエッチング処
理を施す工程を有するものであれば、他の構成の発光ダ
イオードや半導体レーザ、FET、HEMT、IC等の
他の半導体デバイスの製造工程にも同様に適用される。
【0040】また、実施例においては、本発明は所謂ウ
ェットエッチング処理に適用された場合について説明し
たが、イオンビーム等を用いる所謂ドライエッチングに
も同様に適用される。
【0041】また、実施例においては、工程3エッチン
グ工程乃至工程6の判断工程はエッチング処理中連続的
に実施されていたが、必ずしも連続的に実施されなくと
もよい。例えば、エッチングを連続的に実施する間に、
エッチングレートを考慮して浸食量が過剰とならない範
囲で、所定時間毎に工程4乃至工程6を実施(すなわち
白色光を照射して反射光を検出し、判断する)してもよ
い。
【0042】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のエッチング終点検出方法を
利用して製造される発光ダイオードの構成を示す図であ
る。
【図2】図1の発光ダイオードの製造工程におけるウェ
ハプロセスを説明する図である。
【図3】(a) 〜(c) は図2のウェハプロセスにおけるウ
ェハの変化を説明する図である。
【図4】図2のウェハプロセスにおいて、エッチング終
点検出方法を説明する図である。
【符号の説明】
20:狭窄電流通電層(第2の化合物半導体) 22:可視光反射層 24:電流阻止層(第1の化合物半導体) 38:エピタキシャルウェハ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物半導体が順次結晶成長させられて
    積層されたエピタキシャルウェハの一部を積層表面から
    エッチング処理して除去するに際して、該エピタキシャ
    ルウェハの一部が所定の深さまで除去されたことを検出
    するエッチング終点検出方法であって、 前記除去されるエピタキシャルウェハの一部を構成する
    第1の化合物半導体および該第1の化合物半導体の下側
    に位置する第2の化合物半導体とは屈折率が異なり、且
    つ所定波長の可視光の干渉色が生じる所定厚さの可視光
    反射層が前記所定深さ位置に設けられて、該第1の化合
    物半導体と該第2の化合物半導体とが該可視光反射層を
    介して積層された状態で前記積層表面から該第1の化合
    物半導体をエッチング処理するエッチング工程と、 前記積層表面側から前記所定波長の可視光を含む多色光
    を照射し、前記エピタキシャルウェハからの反射光を検
    出する反射光検出工程と、 該検出された反射光に前記所定波長の可視光が含まれる
    か否かを判断し、該反射光中から該所定波長の可視光が
    消滅したことをもってエッチング処理が終了したことを
    判断する判断工程とを、含むことを特徴とする化合物半
    導体エピタキシャルウェハのエッチング終点検出方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の化合物半導体は、前記所定波
    長の可視光に対して透明である請求項1の化合物半導体
    エピタキシャルウェハのエッチング終点検出方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003332299A (ja) * 2002-04-12 2003-11-21 Dns Korea Co Ltd 厚さ測定システムが具備された回転エッチング装置

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