JPH1027726A - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

積層セラミック電子部品の製造方法

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JPH1027726A
JPH1027726A JP8183015A JP18301596A JPH1027726A JP H1027726 A JPH1027726 A JP H1027726A JP 8183015 A JP8183015 A JP 8183015A JP 18301596 A JP18301596 A JP 18301596A JP H1027726 A JPH1027726 A JP H1027726A
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ceramic
electrode film
pattern
powder
resist pattern
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JP8183015A
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English (en)
Inventor
Keiichi Nakao
恵一 中尾
Ryo Kimura
涼 木村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層セラミック電子部品の内部電極の形成精
度を高めて、製品歩留まりを上げ、コストダウンするこ
とのできる積層セラミック電子部品の製造方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 保持材5上に形成された電極膜6の表面
に所定の形状でレジストパターン7を形成し、空気流9
によって粉体8を吹き付け電極膜6をパターン形成し、
最後にレジストパターン7を除去して高アスペクトの電
極膜のパターンを製造し、この電極膜のパターンを複数
のセラミック生シートに積層した後、所定形状に切断
し、焼成し、外部電極を形成することで積層セラミック
電子部品を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に用
いられる高周波用フィルタやノイズ部品、印刷回路基
板、印刷コイル等の高周波用もしくは内部電極の低抵抗
化が望まれる高電流・省エネルギー用の各種積層セラミ
ック電子部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話を初め高周波用電子部品
やノイズ部品等の高電流タイプの1層以上の内部電極層
もしくは1層以上のセラミック生シートが積層されてな
る積層セラミック電子部品では、内部電極の低抵抗化と
同時にその断面形状の精度が要求されている。
【0003】図6に積層セラミック電子部品の部分断面
斜視図を示す。図6において、1と2は内部電極、3は
外部電極、4はセラミック層である。高周波用積層セラ
ミック電子部品では、内部電極1と内部電極2がプレナ
ー形等のフィルタを形成する。またノイズ部品等の場合
は、内部電極1と内部電極2がコイルを形成することに
なる。(図6においてシールド層等は省略している)。
【0004】高周波用積層セラミック電子部品の場合、
内部電極1や内部電極2のいわゆるエッジの立ったその
断面形状によってその高周波特性を高められる。ノイズ
部品の場合、内部電極1や内部電極2がファインパター
ンで形成されかつその断面積が大きいことが望まれてい
る。
【0005】図7は印刷工法により製造された積層セラ
ミック電子部品の部分断面斜視図であり、内部電極1や
内部電極2はスクリーン等の印刷方法で形成されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような印刷工法に
よる内部電極1,2の場合はそのエッジが立たず、印刷
にじみ等に起因するダレや不均一な膜厚が問題になり、
高周波デバイスの場合は高周波特性が大電流用の積層セ
ラミック電子部品ではその抵抗値が大きくなる。
【0007】そこで、従来印刷方法に代わるものとして
各種工法が考えられてきたが、製造コストや生産性が悪
く、コスト高になるという課題があった。
【0008】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、印刷工法並の低価格で内部電極を高精度に形成し、
コストダウンを可能にする積層セラミック電子部品の製
造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の積層セラミック電子部品の製造方法は、電極
膜上にレジストパターンを形成し、前記レジストパター
ン上に粉体を噴射し、前記電極膜のレジストパターンよ
りはみ出した部分を除去した後、前記電極膜をセラミッ
ク生シートで積層し、所定形状に切断し、焼成し、外部
電極を形成する方法である。
【0010】このように電極膜上にレジストパターンを
形成し、この上に粉末をサンドブラスト装置等を用いて
高速で吹き付けることで、レジストパターンに覆われて
いない部分の電極膜を高速かつ高精度に除去することが
でき、エッジの立った均一な膜厚の電極膜のパターンを
形成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、保持材上の電極膜上にレジストパターンを形成し、
前記レジストパターン上に粉体を噴射し、前記電極膜の
レジストパターンよりはみ出した部分を除去した後、前
記電極膜をセラミック生シートで積層し、所定形状に切
断し、焼成し、外部電極を形成する方法であり、電極膜
を高速かつ高精度にエッジの立った均一なものとするこ
とができる。
【0012】請求項2に記載の発明は、第1のセラミッ
ク生シートもしくは第1のセラミック生シート積層体上
の電極膜上にレジストパターンを形成し、前記レジスト
パターン上に粉体を噴射し、前記電極膜の前記レジスト
パターンよりはみ出した部分を除去した後、前記電極膜
を第2のセラミック生シートもしくは第2のセラミック
生シート積層体で積層し、所定形状に切断し、焼成し、
外部電極を形成する方法であり、安価で高精度なセラミ
ック電子部品が得られることになる。
【0013】請求項3に記載の発明は、電極膜上に所定
形状のセラミック生パターンを形成し、前記セラミック
生パターン上にセラミック粉体を噴射し、前記電極膜の
前記セラミック生パターンよりはみ出した部分を除去し
た後、前記電極膜をセラミック生シートもしくはセラミ
ック生シート積層体で積層し、所定形状に切断し、焼成
し、外部電極を形成する方法であり、レジストパターン
を用いないため、生産工程の合理化が図れることにな
る。
【0014】請求項4に記載の発明は、電極膜上に所定
形状のレジストパターンもしくはセラミック生パターン
を形成し、前記レジストパターンもしくは前記セラミッ
ク生パターン上に粉体を噴射してレジストパターンもし
くはセラミック生パターンよりはみ出した前記電極膜を
除去した後、前記レジストパターンもしくは前記セラミ
ック生パターンをセラミックスラリーで覆った後、前記
セラミックスラリーを乾燥させて電極膜埋め込みセラミ
ック生シートを形成した後、前記電極膜埋め込みセラミ
ック生シートを他のセラミック生シートと積層し、所定
形状に切断し、焼成し、外部電極を形成する方法であ
り、電極膜を埋め込んで積層するため電極膜による凹凸
が発生せず多層化に有利となる。
【0015】請求項5に記載の発明は、粉体が粒径0.
1mm以上0.5mm以下の氷であり、この氷を用いること
で粉体の除去が不要となり、工程の合理化が図れること
になる。
【0016】請求項6に記載の発明は、粉体がセラミッ
ク生シートもしくはセラミック生シート積層体に含まれ
るセラミック粉末を50重量%以上含むものであり、こ
れにより粉体が残査として残っても除去する必要がなく
工程の合理化が図れることになる。
【0017】請求項7に記載の発明は、電極膜が少なく
とも粒径0.01μm以上300μm以下の金属粉末と
樹脂からなり、前記金属粉末を40体積%以上99.9
体積%以下含むものからなり、加工性の向上が図れるこ
とになる。
【0018】請求項8に記載の発明は、セラミック生パ
ターンが少なくとも樹脂とセラミック粉末からなり、前
記セラミック粉末を10重量%以上90重量%以下含む
ものからなり、層間剥離の発生しないものとすることが
できる。
【0019】以下、本発明の実施の形態を図面を用いて
具体的に説明する。 (実施の形態1)以下本発明の第1の実施の形態につい
て図1を参照しながら説明する。図1は実施の形態1に
おける積層セラミック電子部品の製造方法の一例を示す
ものであり、とくに内部電極の形成方法を示す。図1
(a)から(d)において、5は保持材であり樹脂フィ
ルムや粘着シートで構成され電極膜6を保持する。7は
レジストパターンであり、電極膜6上に形成される。8
は粉体であり、空気流9によってレジストパターン7及
び電極膜6の表面に高速で吹き付けられる。
【0020】更に詳しく説明する。まず電極膜6として
は厚み20μmの銀箔(200mm角)を用いた。そして
保持材5(250mm角)の上に仮止めした。そしてこの
電極膜6の上に感光性樹脂(ドライフィルム)を転写し
た。そしてこの上に、Crマスク(もしくはリスフィル
ム)を用いて線間・線幅が50μmから200μmであ
る評価用パターンを露光し、現像することでレジストパ
ターン7を形成することで、図1(a)の形状のものを
作成した。
【0021】次に図1(b)に示すように、レジストパ
ターン7の上から粉体8を空気流9を用いて高速で吹き
付けた。この吹き付けは市販のサンドブラスト装置を用
い、粉体8も市販のブラスト材料(射出成形体のバリ取
り用粉体)を用いた。また空気流9は直径6mmのセラミ
ック製ノズルから、圧力4kg/cm2の圧縮空気を吹き出
すことで形成し、この中に適当に粉体8を流し込むこと
で、図1(b)の状況を作り出した。
【0022】なおセラミック製ノズルとレジストパター
ン7の距離が5mmの場合、レジストパターン7が発熱に
よる損傷が激しく実用的ではなかった。この距離が10
0mmの場合、空気流9が広がりすぎ(拡散してしまい)
電極膜6のエッチング速度が激減した。結局30mmから
50mm程度がエッチングのムラも少なくレジスト材料の
損傷が問題にならない範囲であった。また空気流9及び
粉体8が均一に電極膜6に当たるように、複数個の電極
膜6を載せたステージを回転させた。またセラミック製
ノズルも複数個とし、これがステージの上を前後運動す
るようにした。こうしてステージの回転速度とノズルの
前後運動を合成することで、複数枚の電極膜6に対して
エッチングのムラが発生しないようにした。
【0023】こうして図1(c)に示すように、保持材
5より電極膜6を剥離することなく、レジストパターン
7から露出した電極膜6を高精度に除去することができ
た。なおレジストパターン7の表面等に粉体8が若干付
着していたが超音波洗浄することで簡単に除去できた。
【0024】最後にレジストパターン7を除去すること
で図1(d)に示す電極膜6のパターンを得た。こうし
て形成した電極膜6のパターンを所定膜厚のセラミック
生シートに積層し、所定形状に切断し、850℃から9
20℃の間で焼成した後、外部電極を形成して積層セラ
ミック電子部品を製造した(以下本発明品と呼ぶ)。こ
うして得られた本発明品の断面を観察したところ、図6
に示すように端部がシャープで膜厚も20μm±1μm
の均一な内部電極1,2が得られていた。
【0025】比較のため従来方法として内部電極を印刷
工法で作成した。まずセラミック生シートの上に市販の
銀電極をスクリーン印刷で印刷した。ここで印刷パター
ンとしては本発明品と同じく線間・線幅が50μmから
200μmである評価用パターンを用い、焼成後の厚み
が20μmとなるようにした。印刷はセラミック生シー
ト上に直接行ったため、電極インキのにじみはほとんど
無く、50μmの線間・線幅でも印刷できた。こうして
形成した電極膜のパターンを所定膜厚のセラミック生シ
ートで積層し、所定形状に切断し、850℃から920
℃の間で焼成した後、外部電極を形成し積層セラミック
電子部品を製造した(以下従来品と呼ぶ)。
【0026】こうして得られた従来品の断面を観察した
ところ、図7に示すように端部が曖昧で膜厚も20μm
±10μmと不均一な内部電極1,2が得られていた。
【0027】この従来品と本発明品の内部電極の抵抗値
を測定したところ、従来品の方が本発明品に比較し1.
5倍から2倍近く高かった。また高周波特性を測定した
結果でも、本発明の方が従来品より2倍以上良い結果が
得られた。またレジストパターン7の除去は焼成によっ
て行うこともできる。
【0028】なおサンドブラスト装置としては、本発明
者が特願平04−314730号等に記載したものを用
いることができる。
【0029】(実施の形態2)以下本発明の第2の実施
の形態について図2,図3,図4を参照にしながら説明
する。図2から図4は実施の形態2における積層セラミ
ック電子部品の製造方法の一例を示すものであり、とく
に内部電極の形成方法を示す。図2(a)から(d)に
おいて、10はセラミック生パターン、11は埋め込み
セラミック生シートである。実施の形態1と実施の形態
2の違いは、実施の形態2ではレジスト材料にセラミッ
ク生パターン10を用い、このセラミック生パターン1
0とパターニングされた電極膜6を同時にセラミックス
ラリーで埋め込む。このように電極膜6を埋め込みセラ
ミック生シート11に埋め込むことで、パターニングさ
れた電極膜6のパターン崩れを防止することができる。
【0030】更に詳しく説明する。実施の形態2では電
極膜6としては金属粉末グリーンシートを用いた。まず
トルエンとエタノールの混合溶液にエチルセルロース樹
脂を溶解して作った樹脂溶液中に、銀粉末(粒径3μ
m)をボールミルを用いて分散させて金属粉末スラリー
を作成した。また同様にセラミックスラリーも作成し
た。この金属粉末スラリーを保持材5としてのPETフ
ィルム上に塗布し乾燥させて電極膜6とした。
【0031】またセラミックインキを作成した。セラミ
ックインキは、ポリビニルブチラール樹脂をαテルピネ
オールに溶解させて作った樹脂溶液中に、セラミック粉
末(粒径0.5から2μm)を3本ロールミルを分散さ
せて粘度100から300ポイズになるように作った。
先ほどの金属粉末グリーンシートからなる電極膜6上
に、セラミックインキを所定パターンに印刷することで
セラミック生パターン10とし、図2(a)に相当する
ものを作った。
【0032】次に図2(b)に示すように、電極膜6の
上にセラミック生パターン10を形成し、このセラミッ
ク生パターン10を介して粉体8を空気流9を用いて高
速で吹き付けた。そして、図2(c)に示すように保持
材5より電極膜6を剥離することなく、電極膜6を所定
形状にパターニングした。
【0033】次に図2(d)に示すように、保持材5の
上にセラミックスラリーを塗布し、電極膜6及びセラミ
ック生パターン10を覆った。このセラミックスラリー
を塗布、レベリング後、乾燥させて埋め込みセラミック
生シート11を形成した。こうして図2(d)に示すよ
うに電極膜6及びセラミック生パターン10を平坦に覆
った。次に図3,図4に示すように積層を進めた。
【0034】次に図3(a)に示すように電極膜6の埋
め込まれたセラミック生シート11を、保持板13に固
定されたセラミック生シート12の上に積層した。まず
埋め込みセラミック生シート11がセラミック生シート
12に面する状態で、プレス14を矢印15の方向に駆
動し、埋め込みセラミック生シート11をセラミック生
シート12に積層した。この後で保持材5を剥離し、こ
の上に更に図3(b)に示すように新たにセラミック生
シート12をプレス14を用いて積層した。この後保持
材5を剥離することで図4に示すものを作成した。
【0035】本実施の形態2で示すように、電極膜6を
図2(d)のように平坦に覆うことで、埋め込みセラミ
ック生シート11で複数層に積層しても埋め込まれた電
極膜6による凹凸が発生しなくなる。こうして積層数を
増加させたり、内部電極を多層化することが容易にな
る。
【0036】なお金属粉末としては粒径0.01μm以
上300μm以下が望ましい。この粒径より小さい場合
は、金属粉末グリーンシートとして加工することが難し
く、また粉末自体がコスト高になる。またこの粒径より
大きい場合は、金属粉末グリーンシートにした場合の厚
みムラが大きく、本発明で目標とする加工精度が得られ
ない。金属材料としては金、銀、銅、パラジウム、ニッ
ケル等の金属材料を単体もしくは合金として用いること
ができる。
【0037】また金属粉末グリーンシートは金属粉末と
樹脂からなり、少なくとも金属粉末を40体積%以上9
9.9体積%以下含まないと所定の特性が得られない。
特に金属含有率が40%未満と少ないと焼成に電極が縮
みすぎて所定の特性が得られない。また金属粉末にガラ
ス成分や焼結助剤を入れることも有効である。また銀粉
とパラジウム粉を混合しておいて、セラミック生シート
積層体中で焼結させることで銀パラジウム合金の内部電
極とすることも可能である。
【0038】なおセラミック生パターン10は、少なく
とも樹脂とセラミック粉末からなり、セラミック粉末を
10重量%以上90重量%以下含むことが望ましい。9
%以下は実質的に実施の形態1のレジストパターンと同
様になる。レジストパターンが5μm以下と薄い時は同
時焼結できるが、9%程度以下のセラミック材料の混入
率では層間剥離が起こる確率が高くなる。また90重量
%より高い場合、インキ化が難しい。
【0039】(実施の形態3)以下本発明の第3の実施
の形態について図5と図6を参照にしながら説明する。
図5は実施の形態3における積層セラミック電子部品の
製造方法の一例を示すものであり、とくに内部電極の形
成方法を示す。図5において、16はセラミック生シー
トであり、保持材5と電極膜6を接着している。17は
電極埋め込みセラミック生シートであり、セラミック生
パターン10や電極膜6、セラミック生シート16を覆
うように形成されている。実施の形態3において、電極
膜6のパターン形成は、電極膜6の下に形成したセラミ
ック生シート16ごと行う。このように電極膜6のパタ
ーン形成を下部層ごと同時に行うことで、電極膜6の加
工時のはがれを防止しながら、高精度に加工することが
できる。
【0040】次に詳しく説明する。エチルセルロース樹
脂とブチラール樹脂を混合したビヒクルに、セラミック
粉末をボールミルを用いて分散させセラミックスラリー
とした後、保持材5としてのPETフィルムの上に塗布
した。なおPETフィルムの表面には後での剥離を考え
表面に離型処理しておいた。この上に電極膜6を接着し
た。電極膜6は銅粉末を乾式成形した厚み50μmのも
のを用いた。
【0041】そしてこの上に、セラミック生パターン1
0を形成した。セラミック生パターン10の形成は、イ
ンキノズルからセラミックスラリーを塗出して形成し
た。この塗出には描画器を用いたが、他にインキジェッ
ト装置やPPC式複写機や、レーザービームプリンター
を用いても同様なセラミック生パターン10を形成する
ことができる。なおレーザービームプリンターやPPC
式複写機を用いる場合のセラミックトナーの樹脂は、ビ
ニル基等の弾性(耐研磨性)のあるものを用いることが
望ましい。こうして図5(a)に示す状態のものを作成
した。
【0042】次に図5(b)に示すように、セラミック
生パターン10からはみ出した部分の電極膜6を除去し
た。この際、電極膜6の下に形成されたセラミック生シ
ート16も一部除去するようにした。エチルセルロース
樹脂とブチラール樹脂を比較すると、ブチラール樹脂の
方がエチルセルロース樹脂より100倍程度サンドブラ
ストされにくい。この特性を利用して、セラミック生パ
ターン10にはブチラール樹脂を、電極膜6にはエチル
セルロース樹脂を、電極膜6と保持材5を接続するセラ
ミック生シート16にはブチラール樹脂の接着性とエチ
ルセルロース樹脂の加工性を活かした混合樹脂を用いる
ことが望ましい。
【0043】そして最後に図5(c)に示すように、全
面にセラミックスラリー等を流し込むことで、電極埋め
込みセラミック生シート17を形成することができる。
【0044】このように電極膜6に金属粉末の乾式成形
体を用いることで加工性を向上できる。つまり金属箔の
場合は金属自体を削り取ることになるが、乾式成形体の
場合は金属粉を膠剤(糊剤)からほぐすだけのエネルギ
ーを加えるだけでよく、加工速度、加工精度を上げられ
る。また湿式成形体(グリーンシート工法)でも同様の
効果が得られる。
【0045】(実施の形態4)以下本発明の第4の実施
の形態について説明する。実施の形態4において、サン
ドブラスト装置から吹き出す粉体に氷の微粒子を用い
た。氷の微粒子は、冷却した空気流の中に超音波で飛散
させた純水を導入することで作成した。なお空気温度は
−18℃以下ができあがった氷の硬さの関係から望まし
い。また装置や加工物表面に霜が付くと加工速度が低く
なるため、乾燥空気(露点の低いもの)を装置には導入
することが望ましい。
【0046】このように粉体に氷を用いることで、電極
膜を加工した後の粉体の除去が不要になる。なお氷の粒
径は0.1から0.2mm程度が望ましい。0.05mm未
満ではその加工速度が低く実用的ではない。また0.5
mmを越えると本発明で目標とする50μmから500μ
mのパターンは加工できなかった。
【0047】(実施の形態5)以下本発明の第5の実施
の形態について説明する。実施の形態5において、サン
ドブラスト装置から吹き出す粉体に、セラミック生シー
ト及びセラミック生シート積層体に用いているセラミッ
ク粉末を用いた。このようにセラミック粉末を用いるこ
とで、加工後の電極膜の表面に残渣として残ったセラミ
ック粉末を除去する必要がなくなる。加工に用いた粉体
が加工面に付着したまま積層され、焼成時に不純物とな
りできあがったデバイスの電気的特性を劣化させること
を防止できる。また加工終了後の粉体から電極膜材料を
除去することで、再利用も容易である。
【0048】ここで粉体は、セラミック生シートもしく
はセラミック生シート積層体に含まれるセラミック粉末
を50重量%以上含んでおくことで、焼成後の特性劣化
が防止できる。
【0049】なおセラミック材料としては、各材料メー
カー製の市販粉を用いることができる。例えば高周波用
として、ギガヘルツ帯での低誘電率のものが色々開発さ
れている。あるいはアルミナとガラスで内製することも
できる。また電源回路や信号回路用のノイズ部品として
は、鉄系や亜鉛系の各種市販のフェライト粉を用いるこ
とができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、積層セラ
ミック電子部品の内部電極の高精度形成を安価かつ容易
にすることができ、各種積層セラミック電子部品を安価
に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における積層セラミック電子部品の製造
方法の一実施の形態を示す各工程の断面図
【図2】同実施の形態2における積層セラミック電子部
品の製造方法を示す各工程の断面図
【図3】同実施の形態2における積層セラミック電子部
品の製造方法を示す各工程の断面図
【図4】同実施の形態2における積層セラミック電子部
品の製造方法で得た積層セラミック電子部品の断面図
【図5】同実施の形態3における積層セラミック電子部
品の製造方法を示す各工程の断面図
【図6】積層セラミック電子部品の部分断面斜視図
【図7】印刷工法により製造された積層セラミック電子
部品の部分断面斜視図
【符号の説明】
5 保持材 6 電極膜 7 レジストパターン 8 粉体 9 空気流 10 セラミック生パターン 11 埋め込みセラミック生シート 12 セラミック生シート 13 保持板 14 プレス 15 矢印 16 セラミック生シート 17 電極埋め込みセラミック生シート

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保持材上の電極膜上にレジストパターン
    を形成し、前記レジストパターン上に粉体を噴射し、前
    記電極膜のレジストパターンよりはみ出した部分を除去
    した後、前記電極膜をセラミック生シートで積層し、所
    定形状に切断し、焼成し、外部電極を形成する積層セラ
    ミック電子部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 第1のセラミック生シートもしくは第1
    のセラミック生シート積層体上の電極膜上にレジストパ
    ターンを形成し、前記レジストパターン上に粉体を噴射
    し、前記電極膜の前記レジストパターンよりはみ出した
    部分を除去した後、前記電極膜を第2のセラミック生シ
    ートもしくは第2のセラミック生シート積層体で積層
    し、所定形状に切断し、焼成し、外部電極を形成する積
    層セラミック電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 電極膜上に所定形状のセラミック生パタ
    ーンを形成し、前記セラミック生パターン上にセラミッ
    ク粉体を噴射し、前記電極膜の前記セラミック生パター
    ンよりはみ出した部分を除去した後、前記電極膜をセラ
    ミック生シートもしくはセラミック生シート積層体で積
    層し、所定形状に切断し、焼成し、外部電極を形成する
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 電極膜上に所定形状のレジストパターン
    もしくはセラミック生パターンを形成し、前記レジスト
    パターンもしくは前記セラミック生パターン上に粉体を
    噴射してレジストパターンもしくはセラミック生パター
    ンよりはみ出した前記電極膜を除去した後、前記レジス
    トパターンもしくは前記セラミック生パターンをセラミ
    ックスラリーで覆った後、前記セラミックスラリーを乾
    燥させて電極膜埋め込みセラミック生シートを形成した
    後、前記電極膜埋め込みセラミック生シートを他のセラ
    ミック生シートと積層し、所定形状に切断し、焼成し、
    外部電極を形成する積層セラミック電子部品の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 粉体が粒径0.1mm以上0.5mm以下の
    氷である請求項1から請求項5のいずれかに記載のセラ
    ミック電子部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 粉体がセラミック生シートもしくはセラ
    ミック生シート積層体に含まれるセラミック粉末を50
    重量%以上含むものである請求項1から請求項5のいず
    れかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 電極膜が少なくとも粒径0.01μm以
    上300μm以下の金属粉末と樹脂からなり、前記金属
    粉末を40体積%以上99.9体積%以下含む請求項1
    から請求項5のいずれかに記載の積層セラミック電子部
    品の製造方法。
  8. 【請求項8】 セラミック生パターンが少なくとも樹脂
    とセラミック粉末からなり、前記セラミック粉末を10
    重量%以上90重量%以下含む請求項1から請求項5の
    いずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005117040A1 (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Tdk Corporation 電子部品、積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
JP2012114444A (ja) * 2010-11-25 2012-06-14 Qiankun Kagi Kofun Yugenkoshi 高インダクタンスを持つインダクタの製造方法

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