JPH10276937A - 便器装置 - Google Patents

便器装置

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Publication number
JPH10276937A
JPH10276937A JP10278697A JP10278697A JPH10276937A JP H10276937 A JPH10276937 A JP H10276937A JP 10278697 A JP10278697 A JP 10278697A JP 10278697 A JP10278697 A JP 10278697A JP H10276937 A JPH10276937 A JP H10276937A
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JP
Japan
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toilet seat
toilet
pinion
seating
rack
Prior art date
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Pending
Application number
JP10278697A
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English (en)
Inventor
Atsuro Takeuchi
敦郎 竹内
Hideaki Kojima
英明 小島
Hiroshi Mizukoshi
宏 水越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単でコストの低減が図れるとともに
便器の大型化が抑制される便座昇降機構を備えた便器装
置を提供する。 【解決手段】 便器1上に、便座3を、その前端部を回
動軸として上下に回動自在に取り付ける。便座3の後端
部にピニオン5を装着し、後部に設置された機能ユニッ
ト2から立ち上がる弧状のラック部4のラック4aに、
ピニオン5を噛合させる。便座3は、傾斜する着座待機
位置から水平着座位置までの範囲でダンパ機構により抵
抗を受けて制動されながら回動する。ピニオン5に、便
座3が着座待機位置の方向に所定付勢力で付勢されるべ
くピニオン5を回動させるスプリングを連結する。スプ
リングとダンパ機構により、便座3に腰掛ける使用者に
対し補助力が与えられるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洋式の便器装置に係
り、特に、高齢者や身体の不自由な人が使用するに好適
な便器装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の洋式の便器装置は、便器の上に便
座が水平に設置され、使用者は、立った姿勢から膝を曲
げて便座に着座する構成となっている。ところが、着座
するまで、そして着座姿勢から再び立つまでの間には中
腰の姿勢となり、この中腰姿勢は、高齢者や身体の不自
由な人には多大な負担を強いることになる。そこで、な
るべく楽に使用できるようなものとして、便座を、前端
部を支点として所定角度傾斜した着座待機位置から便器
に載る水平着座位置まで回動自在に取り付け、便座と便
器の間に設けた補助駆動手段により、中腰姿勢の使用者
の体重をある程度支える便器装置が提案されている。
【0003】この便器装置によれば、使用者は傾斜した
着座待機位置にある便座に腰掛けて便座に体重を預け、
その状態から補助駆動手段により便座を水平着座位置ま
で下動させる。使用後は、補助駆動手段により便座を持
ち上げる。これによって使用者は中腰姿勢のときには便
座で支えられ、負担が軽減する。補助駆動手段として
は、例えばモータやエアコンプレッサ等の駆動源によっ
て伸縮するアクチュエータが用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
補助駆動手段では、構造が複雑化するとともにコストも
かかり、かつ便器周辺に設置されることにより便器全体
が大型化してしまう。すなわち、例えばモータ駆動によ
るアクチュエータの場合、モータと、モータの駆動力を
直線運動に変換する機構、この変換機構による直線運動
を便座昇降に伝達する機構等が必要になる。また、エア
コンプレッサ駆動によるアクチュエータの場合、エアコ
ンプレッサ、エアコンプレッサからの圧縮空気をアクチ
ュエータに供給する配管等を要する。したがって、本発
明は、構造が簡単でコストの低減が図れるとともに大型
化が抑制される便座昇降機構を備えた便器装置を提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の便器装置は、便
器と、この便器に、自身の前端部を回動軸として、所定
角度傾斜した着座待機位置から便器に載った水平着座位
置まで回動自在なるよう取り付けられた便座と、前記便
座の回動自由端部である後端部に回動自在に取り付けら
れたピニオンと、前記便器に対して立設され、前記便座
の回動に追従して前記ピニオンが噛合するラックが形成
されたラック部と、前記ピニオンに連結され、前記便座
が前記着座待機位置の方向に所定付勢力で付勢されるべ
くピニオンを回動させる弾性部材と、前記便座の前記着
座待機位置から前記水平着座位置への回動を制動するダ
ンパ機構とを備えることを特徴としている。
【0006】上記構成の便器装置にあっては、使用しな
い常態における便座は、弾性部材に付勢されて前側に傾
斜した着座待機位置に保持されている。その便座に使用
者が腰掛けると、便座は使用者の重みで下動し、水平着
座位置で停止して使用が可能となる。便座の下動中、使
用者は中腰姿勢となるが、弾性部材により付勢されつつ
ラック部のラックに沿って転動するピニオンが、ダンパ
機構で制動されることにより、使用者は体重の一部を支
えられながら腰を降ろすことができる。したがって、中
腰姿勢であっても使用者への負担が軽減される。次に、
使用者が立ち上がろうとすると、弾性部材の作用により
便座は使用者に追従して上動し、着座待機位置で停止す
る。使用者が立ち上がる行程において便座が使用者に追
従して上動する間は、便座は弾性部材により上方に付勢
されているので、立ち上がる力が補助される。このよう
に便座を上方に付勢して使用者に適宜な補助力を与える
機構としては、便座に装着されたピニオン、弾性部材、
ダンパ機構およびピニオンが転動するラック部のみで構
成され得る。これに加え、ダンパ機構は受動的なもので
あり、便座を能動的に動かすものではない。その結果、
構造が簡単となってコストの低減が図れるとともに、便
器装置全体の大型化が抑制される。
【0007】上記便器装置におけるラック部は、単に便
器に対して立設されているだけでなく、便器に対し前後
方向に傾倒可能とされ、なおかつ便座が水平着座位置ま
で回動した際に所定角度で後傾した状態となるよう構成
されていると、次の点で好ましい。すなわち、水平着座
位置で腰掛けている使用者の側方にはラック部が存在せ
ず、ラック部が邪魔になることがない。
【0008】また、本発明の便器装置は、便器と、この
便器に、自身の前端部を回動軸として、所定角度傾斜し
た着座待機位置から便器に載った水平着座位置まで回動
自在なるよう取り付けられた便座と、この便器の後方に
前後方向に傾倒可能に支持され、かつ略上下方向に延び
るガイドを有するガイド支持部材と、前記便座の後端部
に支持されるとともに前記ガイドに係合され、便座が前
記着座待機位置から前記水平着座位置方向に回動するに
伴いガイドに沿って下降することにより、前記ガイド支
持部材を後傾するよう回動させる連結部材とを備えるこ
とを特徴としている。この便器装置にあっては、ガイド
支持部材が前後方向に傾倒可能とされ、なおかつ便座が
水平着座位置まで回動した際に連結部材により後傾した
状態となるから、水平着座位置で腰掛けている使用者に
とってガイド支持部材が邪魔になることがない。この構
成の場合、例えばガイド支持部材を、便座に着座した使
用者の上半身の体重を預ける背もたれ部として流用する
こともできる。このようにすれば、水平着座位置で腰掛
けている使用者が背もたれ部にもたれることができ、着
座時の衝撃が緩和されたり着座姿勢が楽になったりして
好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】A.第1実施形態 以下、図1を参照して本発明の第1実施形態について説
明する。図1は第1実施形態の便器装置の側面を示して
おり、この場合、左方が前方、右方が後方である。同図
で符号1は洋式の便器、2は便器1の後部の上に設けら
れた温水洗浄装置の機能ユニット、3は便座である。温
水洗浄装置は、使用後の局部に温水を噴射する装置であ
る。便座3は便器1の開口縁に沿ったO字状のもので、
その前端部がクッション6を介して便器1の前端部に係
合されている。この便座3は、クッション6を回動軸と
して上下方向に回動自在に便器1の上に設置されてい
る。
【0010】便座3における左右後端部の外側部には、
便座3の回動軸と平行な方向を回動軸としてピニオン5
がそれぞれ回動自在に装着されている。また、機能ユニ
ット2における左右の前端部からは、所定角度で前傾す
るラック部4が一体に立設されている。このラック部4
は、左右方向に開口する空洞を有する細長い枠状であっ
て、その長手方向が、便座3の回動軸と同心円的な弧状
になるよう形成されている。ラック部4の空洞の幅はピ
ニオン5の外径よりも大きく、その後側の枠部の内側に
は、便座3の回動に追従してピニオン5が噛合するラッ
ク4aが形成されている。
【0011】この場合、ピニオン5がラック部4内にお
ける上端縁部に当接した状態において、便座3は図1の
通り後側が所定角度(例えば30度から40度)はね上
がって傾斜し、これが図1に示す着座待機位置とされ
る。また、この着座待機位置からクッション6を回動軸
として便座3を下方に回動させると、ピニオン5は常に
ラック4aに噛合しながら転動し、最終的に便座3は便
器1に載った水平着座位置で停止する。換言すると、ピ
ニオン5を回動させることにより便座3は回動され得る
わけである。
【0012】さて、前述のようにピニオン5は便座3の
外側部に回動自在に装着されているが、その便座3の内
部には、ピニオン5を、便座3が着座待機位置に所定付
勢力で付勢される方向に回動させ得る弾性部材と、便座
3の着座待機位置から水平着座位置への回動を制動する
ダンパ機構と(いずれも図示略)が内蔵されている。弾
性部材は、例えば、ピニオン5の回動軸に同軸的に接続
されたコイルスプリングが用いられる。また、ダンパ機
構は、ピニオン5の回動軸と連動して回動するダンパ軸
と、このダンパ軸の先端に設けられた羽根車およびこの
羽根車とともにダンパ油を密封するオイルダンパとから
構成されるもの等が用いられる。
【0013】コイルスプリングが自由状態あるいはそれ
に近い状態において、ピニオン5がラック部4の上端部
に位置して便座3が着座待機位置に保持される。ここか
ら便座3を下方に回動させると、ピニオン5はラック4
aに沿って下方に転動する。この最中にピニオン5は、
オイルダンパの作用により、すなわちピニオン5と連動
して回動する羽根車がダンパ油から抵抗を受けることに
より、制動されながらラック4aに沿って転動する。し
たがって便座3を下方に回動させ得るには、ダンパ機構
に抗するある程度の負荷をかけなければならない。ま
た、便座3を下方に回動させるにつれ、コイルスプリン
グは軸回りに巻き締められてその弾発力が貯められ、こ
れにより常に便座3は上方へ回動するよう付勢される。
このようにして便座3が水平着座位置まで移動させられ
ると、ピニオン5はラック部4の下端部に位置する。
【0014】次に、便座3を水平着座位置におさえる負
荷を弱め、その負荷よりもコイルスプリングの弾発力が
勝ると、その弾発力によってピニオン5はラック4aに
沿って上方に転動し、便座3は着座待機位置に戻る。こ
の戻り行程においては、コイルスプリングの弾発力はダ
ンパ機構によって制動はされず、ピニオン5つまりは便
座3に直接伝達し、便座3は速やかに着座待機位置に戻
る。ダンパ機構のダンパ特性は、便座3が着座待機位置
から水平着座位置に回動する時のみ発生するようになっ
ており、人たる使用者の体重を考慮して設定されてい
る。すなわち、その使用者が便座3に着座して体重をあ
る程度便座3に預けると、緩やかに便座3が下方に回動
するようバランスがとられている。
【0015】次いで、上記構成からなる第1実施形態の
作用を説明する。便座3は、使用してない常態において
は、スプリング機構の作用でもっとも上に上がった着座
待機位置に保持されている。使用者は、当該便器装置を
後にして立った状態から着座待機位置にある便座3に腰
掛け、体重を便座3に預けていく。すると、便座3は使
用者の重みで下動し、水平着座位置で停止して使用が可
能となる。便座3が移動している間は、使用者は中腰姿
勢となるが、上記の如く便座3はダンパ機構およびピニ
オン5により抵抗を受け制動されるので、使用者の体重
の一部が便座3に支えられる。したがって、中腰姿勢で
あっても使用者への負担が軽減される。次に、使用者が
使用を終えて立ち上がろうとすると、スプリング機構の
作用により便座3は使用者に追従して上動し、着座待機
位置で停止する。使用者が立ち上がる行程において便座
3が使用者に追従して上動する間は、便座3はスプリン
グ機構およびピニオン5により上方に付勢され、かつ、
スプリングの弾発力はダンパ機構によって制動されず、
ピニオン5つまりは便座3に直接伝達するので、立ち上
がる力が補助される。すなわち、楽に立ち上がれる。
【0016】このように、使用者が便座3に腰を下ろし
たり便座3から立ち上がったりする途中の中腰姿勢のと
きに、スプリングとダンパ機構の作用により体重が支え
られ、かつ使用者の挙動に便座3が追従するので、使用
者の負担が軽減される。したがって、高齢者や身体の不
自由な人が使用するにきわめて好適である。
【0017】このように便座3に対して適宜な補助力を
与える機構としては、便座3に装着されたピニオン5、
ピニオン5に連結されたスプリングおよびダンパ機構、
ピニオン5が転動するラック部4のみで構成され得る。
これに加え、便座3を制動するダンパ機構は受動的なも
のであり、便座3を能動的に動かすものではない。その
結果、構造が簡単となってコストの低減が図れるととも
に、便器装置全体の大型化が抑制される。
【0018】B.第2実施形態 次に、図2を参照して本発明の第2実施形態を説明す
る。図2に示す第2実施形態の便器装置においては、ラ
ック部4が第1実施形態と異なるものである。そこで、
以下の説明においては、第1実施形態と同様の構成要素
には同一の符号を付し、その説明を省略する。さて、そ
のラック部4は、第1実施形態のラック部4と同様に細
長い枠状ではあるが、その長手方向は弧状ではなく直線
状であり、その後側の枠部の内側に、ピニオン5が噛合
するラック4aが長手方向に沿ってまっすぐ形成されて
いる。このラック部4は、その下端部が、前記機能ユニ
ット2の前端下部の外側部に回動自在にピン結合されて
前後方向に傾倒可能とされ、さらに、機能ユニット2へ
のピン結合部には、ラック部4を前方に付勢するリター
ンスプリング(図示略)が設けられている。ラック部4
は、便座3が着座待機位置にあるときには所定角度前傾
し、便座3が下動されピニオン5がラック4aに沿って
下方に転動するにつれ、後方に傾いていくようになって
いる。そして、便座3が水平着座位置に達した時点で、
ラック部4は機能ユニット2の前面よりも後方に所定角
度で後傾するようになっている。
【0019】上記第2実施形態の便器装置によれば、第
1実施形態と同様に、前記スプリング、ダンパ機構およ
びピニオン5によって便座3に腰掛ける使用者の体重は
支えられ、使用者の負担が軽減される。これに加え、使
用者が便座3に腰掛け、その便座3が着座待機位置から
水平着座位置に至る間に前傾状態から後方に回動して最
終的に後傾状態となる。したがって、水平着座位置で腰
掛けている使用者の側方にはラック部4が存在せず、ラ
ック部4が邪魔になることがない。使用者が便座3から
立ち上がろうとすると、前記リターンスプリングがラッ
ク部4を前方に回動させるように作用するとともに、ラ
ック4aに対するピニオン5の噛合が保持されながら便
座3が上動するように作用する。これにより、ラック部
4が前方に回動していく。便座3が着座待機位置に達す
ると、ラック部4は前傾状態に戻る。
【0020】C.第3実施形態 次に、図3ないし図5を参照して本発明の第3実施形態
を説明する。これら図に示す第3実施形態の便器装置に
おいては、第2実施形態のラック部4に代わるものとし
て背もたれ部(ラック支持部材)7が設けられたもので
あり、第2実施形態と同様の構成要素には同一の符号を
付し、その説明を省略する。その背もたれ部7は矩形状
のプレートであり、前記機能ユニット2の中央前部に形
成された凹所2aに配され、下端縁部を軸として前後に
傾倒可能に機能ユニット2にピン結合されている。機能
ユニット2へのピン結合部には、背もたれ部7を前方に
付勢するリターンスプリング(図示略)が設けられてい
る。背もたれ部7の内部には両側方に開口する空洞7a
が形成され、この空洞7aに面する後側の内面(前方に
向く内面)の両側には、上下方向に延びるラックが設け
られている。なお、図3および図4において符号8は便
器洗浄水タンクである。
【0021】一方、便座3の後端部には、左右方向を軸
として回動自在にアーム(連結部材)9が装着されてい
る。このアーム9の両端部はそれぞれ屈曲して背もたれ
部7の空洞7a内に挿入され、その挿入端には、前記ラ
ックに噛合するピニオンが回動自在に装着されている。
このピニオンには、上記と同様のスプリングとダンパ機
構が連結されている。なお、ラック、ピニオン、スプリ
ングおよびダンパ機構は、空洞7a内にあるため図示さ
れていない。
【0022】背もたれ部7は、図4に示すように、便座
3が着座待機位置にあるときにはほぼ直立し、便座3が
下動されピニオン11がラック(ガイド)10に沿って
下方に転動するにつれ、後方に傾いていくようになって
いる。そして図3に示すように、便座3が水平着座位置
に達した時点で、背もたれ部7は使用者が上半身の体重
を預けて背もたれできる適宜な角度に後傾するようにな
っている。
【0023】上記第3実施形態の便器装置によれば、第
1および第2実施形態と同様に、スプリング、ダンパ機
構およびピニオンによって便座3に腰掛ける使用者の体
重は支えられ、使用者の負担が軽減される。これに加
え、便座3に腰掛ける際に使用者の衝撃が背もたれ部7
で緩和されるとともに、着座姿勢が楽になる。このよう
に、第3実施形態によれば、便座3に対する腰掛けおよ
び立ち上がりに要する負担がより軽減されるのみなら
ず、使用時の姿勢も背もたれ部7に体を預けることで楽
になる。また、ピニオンやラックが背もたれ部7の空洞
7a内にあって外部に露出しないので、見栄えが損なわ
れることがない。
【0024】図5は、上記第3実施形態の変更例を示し
ている。この場合、背もたれ部7の空洞7aに面する後
側の内面の両端に、上下方向に延びるラック10が設け
られている。一方、便座3の後端部には、上記と同様に
左右方向を軸として回動自在にアーム9が装着されてい
る。このアーム9の両端部はそれぞれ屈曲して背もたれ
部7の空洞7a内に挿入され、その挿入端には、ラック
10に噛合するピニオン11が回動自在に装着されてい
る。アーム9の両端部は固定ブロック12で互いに結合
され、さらに、背もたれ部7の後側内面における上下に
は、固定ブロック12を挟んで左右一対のエアダンパ
(ダンパ機構)13およびコイルスプリング(弾性部
材)14がそれぞれ配設されている。エアダンパ13
は、そのピストンが下方に延びて固定ブロック12に連
結されている。また、コイルスプリング14は下方の掛
止板15と固定ブロック12との間に圧縮された状態で
掛け渡されている。この変更例におけるコイルスプリン
グ14は、便座3を常に上方に付勢しており、エアダン
パ13は、下方に回動する便座3を制動するよう作用す
るものであり、上記コイルスプリングとダンパ機構と同
様の役割を果たす。
【0025】なお、本発明は上記各実施形態に限定され
るものではなく、種々の変更が可能である。例えば、ピ
ニオンの回動を制動するダンパ機構はオイルダンパで構
成されるものの他に、第3実施形態の変更例で示したエ
アダンパや、摩擦式ダンパ等を用いてもよい。また、第
3実施形態では、アームとラックにより便座の下降に伴
って背もたれ部が後傾するように構成されているが、こ
のような連動手段はこれに限らず、便座と背もたれ部が
連動可能であれば、いかなる手段を用いてもよい。すな
わち、便座の後端部には、左右方向を軸として回動自在
にアームが装着され、このアームの両端部はそれぞれ屈
曲して背もたれ部の空洞内に挿入され、その挿入端は、
ガイドに沿って移動自在に装着されていてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の便器装置
では、便座を上方に付勢して使用者に適宜な補助力を与
える機構が、便座に装着されたピニオン、弾性部材、ダ
ンパ機構、ピニオンが転動するラック部のみで構成され
得ることに加え、ダンパ機構は受動的なものであるか
ら、構造が簡単となってコストの低減が図れるととも
に、便器装置全体の大型化が抑制される(請求項1)。
また、ラック部が前後方向に傾倒可能で、なおかつ便座
が水平着座位置まで回動した際に所定角度で後傾した状
態となるから、使用時にラック部が邪魔になることがな
い(請求項2)。さらに、ガイド支持部材が前後方向に
傾倒可能とされ、なおかつ便座が水平着座位置まで回動
した際に連結部材により後傾した状態となるから、水平
着座位置で腰掛けている使用者にとってガイド支持部材
が邪魔になることがない。この場合、例えばガイド支持
部材を、便座に着座した使用者の上半身を預ける背もた
れ部として流用することもでき、このようにすれば、水
平着座位置で腰掛けている使用者が背もたれ部にもたれ
ることができ、着座時の衝撃が緩和されたり着座姿勢が
楽になったりして好ましい(請求項3)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の便器装置を示す側面
図である。
【図2】 本発明の第2実施形態の便器装置を示す側面
図である。
【図3】 本発明の第3実施形態の便器装置において、
便座が着座待機位置にある状態を示す斜視図である。
【図4】 本発明の第3実施形態の便器装置において、
便座が水平着座位置にある状態を示す斜視図である。
【図5】 本発明の第3実施形態の便器装置の変更例を
示す一部断面斜視図である。
【符号の説明】
1…便器、3…便座、4…ラック部、4a…ラック、
5,11…ピニオン、7…背もたれ部(ガイド支持部
材)、9…アーム(連結部材)、10…ラック(ガイ
ド)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便器と、 この便器に、自身の前端部を回動軸として、所定角度傾
    斜した着座待機位置から便器に載った水平着座位置まで
    回動自在なるよう取り付けられた便座と、 前記便座の回動自由端部である後端部に、回動自在に取
    り付けられたピニオンと、 前記便器に対して立設され、前記便座の回動に追従して
    前記ピニオンが噛合するラックが形成されたラック部
    と、 前記ピニオンに連結され、前記便座が前記着座待機位置
    の方向に所定付勢力で付勢されるべくピニオンを回動さ
    せる弾性部材と、 前記便座の前記着座待機位置から前記水平着座位置への
    回動を制動するダンパ機構とを備えることを特徴とする
    便器装置。
  2. 【請求項2】 前記ラック部は、前記便器に対し前後方
    向に傾倒可能に立設され、かつ、前記便座が前記水平着
    座位置まで回動した際に所定角度で後傾した状態となる
    ことを特徴とする請求項1に記載の便器装置。
  3. 【請求項3】 便器と、 この便器に、自身の前端部を回動軸として、所定角度傾
    斜した着座待機位置から便器に載った水平着座位置まで
    回動自在なるよう取り付けられた便座と、 この便器の後方に前後方向に傾倒可能に支持され、かつ
    略上下方向に延びるガイドを有するガイド支持部材と、 前記便座の後端部に支持されるとともに前記ガイドに係
    合され、便座が前記着座待機位置から前記水平着座位置
    方向に回動するに伴いガイドに沿って下降することによ
    り、前記ガイド支持部材を後傾するよう回動させる連結
    部材とを備えることを特徴とする便器装置。
JP10278697A 1997-04-04 1997-04-04 便器装置 Pending JPH10276937A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101110354B1 (ko) 2010-03-24 2012-02-15 (주)에스아이디 틸팅 기능을 갖는 비데
CN110123185A (zh) * 2019-06-13 2019-08-16 湖州师范学院 一种机械助力升降坐便器
CN113456257A (zh) * 2021-08-10 2021-10-01 彭清华 一种耳鼻咽喉头颈外科用多功能颈部支撑装置

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