JPH10275737A - セラミック素子とその製造方法 - Google Patents

セラミック素子とその製造方法

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JPH10275737A
JPH10275737A JP7853997A JP7853997A JPH10275737A JP H10275737 A JPH10275737 A JP H10275737A JP 7853997 A JP7853997 A JP 7853997A JP 7853997 A JP7853997 A JP 7853997A JP H10275737 A JPH10275737 A JP H10275737A
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ceramic element
element according
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conductive
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JP7853997A
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Inventor
Takahiko Shindou
尊彦 新藤
Yoshiyasu Ito
義康 伊藤
Hironori Suzuki
洋典 鈴木
Hideyasu Ando
秀泰 安藤
Atsushi Kimoto
淳志 木本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保持構造を用いることなく焼結体を積層させ
ることによって、セラミック素子の複合体およびこれを
組込む変電機器をコンパクト化し、且つコストの低減を
図ることができるセラミック素子およびその製造方法が
提供する。 【解決手段】 まず焼結体6同士を導電層5により接合
する(一次接合工程)。続いて、導電性材料によって接
合された焼結体6の端面にメタライジング面3を形成し
(メタライジング工程)、最後に、低融点金属層2によ
ってメタライジング面3に電極材1を接合する(二次接
合工程)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非直線抵抗体をは
じめとして直線抵抗体やコンデンサなどの変電機器に組
込まれるセラミック素子およびその製造方法に関するも
のであり、特に、セラミック素子における焼結体同士の
接合ならびに焼結体と電極材との接合といった導電接合
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、非直線抵抗体や直線抵抗体ある
いはコンデンサなどの変電機器には、機能性素子として
セラミック素子が組込まれている。このセラミック素子
は通常、機能性を示す基材、絶縁材(コーティング材
料)および電極材から構成されている。ここで、非直線
抵抗体を例にとって、セラミック素子の製造方法および
その構成について具体的に説明する。
【0003】非直線抵抗体とは、正常な電圧で絶縁特性
を示し、異常電圧が発生したときに低抵抗性を示す機能
性素子である。このような機能を示す非直線抵抗体にお
いて、その基材は原料を水や分散剤などの有機バインダ
とともに混合装置にて十分混合した後、スプレードライ
ヤなどで所定の粒径に造粒し、成形、焼結することによ
って製造する。そのため、基材は焼結体と呼ばれてい
る。
【0004】非直線抵抗体における焼結体の原料は、酸
化亜鉛(ZnO)を主成分としBi、Sb、Co、M
n、Ni、Cr、Siを副成分とする。さらに焼結体の
側面には沿面閃絡を防止するための絶縁材料を塗布し、
再焼成することによって絶縁層を形成する。そして焼結
体の両端面を研磨し、ここに電極材としてアルミを溶射
する。
【0005】以上のようにして製造した非直線抵抗体
は、電力系統の異常電圧を抑制し電力系統を保護する避
雷器に対し、限流要素ユニットとして組込まれている。
特に、ゴム樹脂等の有機高分子材料のモールドによる避
雷器を製造する場合、限流要素ユニットの一体化が要求
されるため、複数個の非直線抵抗体を直列並びに並列に
積層させた状態であるセラミック素子の複合体としなく
てはならない。
【0006】このようなセラミック素子の複合体を製造
する場合、図21に示すように、焼結体6同士を複数積
層させて碍管7内に収納する。このとき、碍管7内の焼
結体6がずれたり、離れたりしないように強力な押さえ
バネ8によって上下方向から押さえつけている。なお、
図中の符号10は電極材であるアルミの溶射面を示して
いる。
【0007】上記のようにセラミック素子の複合体を用
いることは変電機器では頻繁に行われている。例えば、
図22に示したコンデンサでは、周囲を絶縁材4にてモ
ールドされた焼結体6が上下端面の電極材1同士を接合
させるようにして複数積層している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ようなセラミック素子およびその製造方法には次のよう
な問題点があった。すなわち、避雷器における限流要素
ユニットのようなセラミック素子の複合体を製造する場
合、焼結体がずれたり、離れたりすることを防ぐために
強力な押さえバネで素子全体を押さえつけなくてはなら
なかった。そのため、積層させた焼結体を保持するため
に支持棒や高強度の筒体である碍管が必要となり、しか
も碍管の径が大形化していた。これらの要因により、セ
ラミック素子の複合体が大形化、重量化し、しかも製造
コストが高騰した。
【0009】また、ゴム樹脂等の有機高分子材料のモー
ルドによる避雷器や、これに組込まれる限流要素ユニッ
トに対しては小形化が要求されている。しかし、従来の
セラミック素子では焼結体の端面にアルミの電極材を溶
射形成しているので、焼結体同士には接合性がなく、一
体化が困難であり、限流要素ユニットとなるセラミック
素子の複合体は大形化していた。したがって、これを組
込む避雷器もまた大形化することになった。
【0010】そのため近年では、複数個の焼結体を一体
化することが強く求められており、導電接合技術が重視
されている。すでに提案されている酸化亜鉛焼結体の導
電接合技術としては、溶射電極に金属リングとエポキシ
系導電性接着剤を用いたセラミック素子が報告されてい
る(特開平7−211520号)。しかしながら、従来
技術では焼結体と電極材間との接合強度が十分に高いと
は言い難く、その改良が待たれていた。
【0011】さらに、セラミック素子の機能性を高める
ことが要請される現在、セラミック素子の製造方法とし
ては素子の機能性を損なわない方法を開発することが課
題となっている。
【0012】以上述べたように、従来技術においては、
積層する焼結体を保持するための押さえバネや支持棒が
不可欠であり、しかも焼結体の一体化が困難であるた
め、セラミック素子の複合体およびこれを組込む変電機
器が大形化し、コストアップを招いていた。また、素子
の機能性を損うことなく、且つ確実な接合強度を発揮で
きる焼結体同士の接合ならびに焼結体と電極材との接合
を可能とする導電接合技術が求められていた。
【0013】本発明は、以上のような問題点を解消する
ために提案されたものであり、その主たる目的は、保持
構造を用いることなく焼結体を一体的に接合させること
によって、セラミック素子の複合体およびこれを組込む
変電機器をコンパクト化し、且つコストの低減を図るこ
とができるセラミック素子およびその製造方法が提供す
ることである。
【0014】また、本発明の他の目的は、素子の機能性
を向上させると共に、高い接合強度で焼結体同士および
焼結体と電極材とを確実に接合させることが可能なセラ
ミック素子およびその製造方法が提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、原料を成形、焼結して機能性を
示す焼結体とし、この焼結体に絶縁層を形成し、さらに
電極材を取付けることによってセラミック素子を製造す
るセラミック素子の製造方法において、導電性材料によ
って前記焼結体同士を接合する一次接合工程と、導電性
材料によって前記焼結体の端面にメタライジング面を形
成するメタライジング工程と、低融点金属材料によって
前記メタライジング面に前記電極材を接合する二次接合
工程とを含むことを特徴とする。
【0016】このような請求項1の発明では、導電性材
料によって複数の焼結体を一体的に接合し、その端面に
導電性材料によるメタライジング面を形成した上で低融
点金属材料の反応拡散によってメタライジング面に電極
材を接合する。このようにして、押さえバネや支持棒と
いった保持構造を用いることなく、電極材を取付けたセ
ラミック素子の複合体をコンパクトに製造することがで
きる。
【0017】請求項2の発明は、請求項1記載のセラミ
ック素子の製造方法において、前記二次接合工程におけ
る前記低融点金属材料の接合方法がハンダ、ロウ付けで
あることを特徴とする。
【0018】このような請求項2の発明では、ハンダ、
ロウ付けにより、焼結体のメタライジング面に電極材を
接合することができるため、熱処理温度が低く、セラミ
ック素子の機能性を損なうおそれがない。
【0019】請求項3の発明は、請求項1または2記載
のセラミック素子の製造方法において、前記低融点金属
材料の融点を前記導電性材料の融点よりも低く設定した
ことを特徴とする。
【0020】請求項4の発明は、請求項3記載のセラミ
ック素子の製造方法において、前記低融点金属材料の融
点を前記導電性材料の融点よりも20度以上低く設定し
たことを特徴とする。
【0021】上記の請求項3、4の発明では、低融点金
属材料の融点が導電性材料の融点よりも低いため、低融
点金属材料によるメタライジング面と電極材との接合に
際して、導電性材料が溶融して強度の低下および特性の
低下につながる心配がなく、焼結体同士の接合およびメ
タライジング面の形成を確実に行うことができる。特
に、請求項4の発明では、低融点金属材料の融点を導電
性材料の融点よりも20度以上低くしているので、請求
項3の発明が持つ作用を容易に実現することができる。
【0022】請求項5の発明は、原料を成形、焼結して
機能性を示す焼結体が複数積層され、これら焼結体の側
面に絶縁層が形成され、前記焼結体の端面に電極材が取
付けられたセラミック素子において、前記焼結体と前記
焼結体との間にはこれら焼結体同士を接合するための導
電層が形成され、前記焼結体の端面には導電性材料によ
りメタライジングしたメタライジング面が形成され、前
記メタライジング面と前記電極材との間には両者を接合
するための低融点金属層が形成されたことを特徴とす
る。
【0023】このような請求項5の発明では、導電層に
よって多数個の焼結体を一体的に接合することができ、
しかも接合体の端面にのみメタライジング面を形成し
て、ここに低融点金属層により電極材を取付けた状態の
セラミック素子の複合体となる。このような複合体は、
焼結体ごとに電極材を取付けたセラミック素子を複数個
積層させた状態の複合体と比べて、小形化および軽量化
を大幅に進めることができる。これに伴って、セラミッ
ク素子の複合体を組込む変電機器のコンパクト化に貢献
することがてきる。
【0024】請求項6の発明は、請求項5記載のセラミ
ック素子において、前記セラミック素子が非直線抵抗
体、直接抵抗体またはコンデンサに組込まれたことを特
徴とする。
【0025】このような請求項6の発明では、上述した
ような小形で軽量な請求項5記載のセラミック素子を、
非直線抵抗体、直接抵抗体またはコンデンサに適用する
ことができるため、これらの変電機器の小形化、軽量化
を実現することができる。
【0026】請求項7の発明は、請求項5または6記載
のセラミック素子において、前記電極材がアルミニウ
ム、銅または銀から構成されたことを特徴とする。
【0027】このような請求項7の発明では、電極材を
構成するアルミニウム、銅または銀は優れた導電率が持
つため、セラミック素子の機能が向上する。
【0028】請求項8の発明は、請求項5、6または7
記載のセラミック素子において、前記低融点金属層には
Sn、Pb、Al、Zn、Cuのうち、少なくとも2種
類の低融点金属材料が含まれたことを特徴とする。
【0029】このような請求項8の発明では、低融点金
属層がSn、Pb、Al、Zn、Cuのうち、少なくと
も2種類を含むため、確実な反応拡散を行うことがで
き、メタライジング面と電極材とを強固に接合すること
ができる。
【0030】請求項9の発明は、請求項5、6、7また
は8記載のセラミック素子において、前記導電層および
前記メタライジング面には導電性金属材料として、銀、
アルミ、銅、金、銀−パラジウムのうち少なくとも1つ
が含まれたことを特徴とする。
【0031】このような請求項9の発明では、導電層お
よびメタライジング面が銀、アルミ、銅、金、銀−パラ
ジウムといった優れた導電性金属材料を持つことができ
るため、焼結体および電極材間の導電性を確実に確保す
ることができる。
【0032】請求項10の発明は、請求項5、6、7、
8または9記載のセラミック素子において、前記導電層
および前記メタライジング面には接着成分として、有機
高分子、ガラス、セラミックのうち少なくとも1つが含
まれたことを特徴とする。
【0033】請求項11の発明は、請求項10記載のセ
ラミック素子において、前記接着成分がホウケイ酸鉛ガ
ラスから構成されたことを特徴とする。
【0034】請求項12の発明は、請求項11記載のセ
ラミック素子において、前記接着成分が300〜550
度の融点を持つホウケイ酸鉛ガラスから構成されたこと
を特徴とする。
【0035】以上のような請求項10、11、12の発
明では、導電層およびメタライジング面が有機高分子、
ガラスあるいはセラミックといった優れた接着成分を持
つことができるので、焼結体および電極材間を確実に接
合することができる。特に、請求項12の発明では、接
着成分であるホウケイ酸鉛ガラスの融点が300〜55
0度という低温であるため、焼結体の機能性が低下する
心配がまったくない。
【0036】請求項13の発明は、請求項5、6、7、
8、9、10、11または12記載のセラミック素子に
おいて、前記低融点金属層の厚さが200μm以下に設
けられたことを特徴とする。
【0037】請求項14の発明は、請求項5、6、7、
8、9、10、11、12または13記載のセラミック
素子において、前記メタライジング面の表面粗さがRm
ax20μm(カットオフ0.8mm)以下に設けられ
たことを特徴とする。
【0038】請求項15の発明は、請求項5、6、7、
8、9、10、11、12、13または14記載のセラ
ミック素子において、前記導電層の厚さが100μm以
下に設けられたことを特徴とする。
【0039】請求項16の発明は、請求項5、6、7、
8、9、10、11、12、13、14または15記載
のセラミック素子において、内部に存在する気孔の直径
が20μm以下(球換算)となるように前記導電層およ
び前記メタライジング面が構成されたことを特徴とす
る。
【0040】以上のような請求項13、14、15、1
6の発明では、低融点金属層の厚さが200μm以下で
ある、メタライジング面の表面粗さがRmax20μm
(カットオフ0.8mm)以下である、導電層の厚さが
100μm以下である、さらには導電層およびメタライ
ジング面に存在する気孔の直径が20μm以下(球換
算)であるといった構成をとるため、接合する焼結体同
士が優れた機械的強度(接合強度)を維持することがで
きる。しかも、請求項15、16の発明では、接合強度
のバラツキを小さくすることが可能である。
【0041】請求項17の発明は、請求項5、6、7、
8、9、10、11、12、13、14、15または1
6記載のセラミック素子において、前記導電層の最外周
部が前記焼結体接合面の最外周部より0.1mm以上内
側となるように前記導電層が形成されたことを特徴とす
る。
【0042】このような請求項17の発明では、導電層
の最外周部を焼結体接合面の最外周部より0.1mm以
上内側とすることにより、セラミック素子におけるイン
パルス耐圧のバラツキを小さくすることができる。
【0043】請求項18の発明は、請求項5、6、7、
8、9、10、11、12、13、14、15、16ま
たは17記載のセラミック素子において、前記導電層お
よび前記メタライジング面には銀と接着成分とが含まれ
ており、前記銀と前記接着成分との重量割合が、97/
3>銀/接着成分>56/44となるように構成された
ことを特徴とする。
【0044】このような請求項18の発明では、導電層
およびメタライジング面における銀と接着成分の重量割
合を請求項18に示した範囲とすることによって、焼結
体同士の接合面および焼結体と電極材との接合面におい
て、所望の機械的な強度(接合強度)を確保することが
できると共に、優れた電気抵抗値を持つことができる。
【0045】請求項19の発明は、請求項5、6、7、
8、9、10、11、12、13、14、15、16、
17または18記載のセラミック素子において、前記メ
タライジング面には銀と接着成分とが含まれており、前
記銀と前記接着成分との重量割合が、90/10>銀/
接着成分>56/44となるように構成されたことを特
徴とする。
【0046】このような請求項19の発明では、メタラ
イジング面における銀と接着成分の重量割合を請求項1
9に示した範囲とすることによって、焼結体と電極材と
の接合面において、請求項18の発明の同様、所望の機
械的な強度(接合強度)を確保することができると同時
に、優れた電気抵抗値を持つことができる。
【0047】請求項20の発明は、請求項5、6、7、
8、9、10、11、12、13、14、15、16、
17、18または19記載のセラミック素子において、
前記導電層および前記メタライジング面は中央部と周縁
部とに分けられ、前記中央部の電気抵抗よりも前記周縁
部の電気抵抗の方が大きく設定されたことを特徴とす
る。
【0048】請求項21の発明は、請求項20記載のセ
ラミック素子において、前記中央部の電気抵抗よりも大
きい電気抵抗を持つ前記周縁部の領域が、前記セラミッ
ク素子の直径の1/10以下となるように設けられたこ
とを特徴とする。
【0049】請求項22の発明は、請求項5、6、7、
8、9、10、11、12、13、14、15、16、
17、18、19、20または21記載のセラミック素
子において、前記導電層および前記メタライジング面は
中央部と周縁部とに分けられ、前記周縁部における導電
性金属と接着成分との重量割合と、前記中央部における
導電性金属と接着成分との重量割合とを比べて、前記周
縁部の導電性金属が前記中央部の導電性金属の0.7倍
以下となるように構成されたことを特徴とする。
【0050】以上のような請求項20、21、22の発
明では、導電層およびメタライジング面において、電気
抵抗が中央部よりも周縁部の方が大きい、導電性金属の
割合を中央部よりも周縁部の方が少ないといった構成に
することにより、導電層およびメタライジング面の周縁
部における電界を緩和することができる。これにより、
セラミック素子のインパルス耐圧を高めることができ
る。特に請求項21、22の発明における範囲では、そ
の作用が顕著である。
【0051】請求項23の発明は、請求項5、6、7、
8、9、10、11、12、13、14、15、16、
17、18、19、20、21または22記載のセラミ
ック素子において、前記導電層および前記メタライジン
グ面は中央部と周縁部とに分けられ、前記周縁部が絶縁
材料から構成されたことを特徴とする。
【0052】このような請求項23の発明では、導電層
およびメタライジング面における周縁部の絶縁材料によ
ってセラミック素子の絶縁層を形成することが可能とな
り、構成の簡略化および素子の小形化を進めることがで
きる。
【0053】請求項24の発明は、請求項23記載のセ
ラミック素子において、前記周縁部を構成する絶縁材料
が前記導電層および前記メタライジング面における接着
成分からなることを特徴とする。
【0054】請求項25の発明は、請求項23記載のセ
ラミック素子において、前記周縁部を構成する絶縁材料
が前記焼結体の側面に形成された前記絶縁層から構成さ
れたことを特徴とする。
【0055】以上のような請求項24、25の発明で
は、導電層およびメタライジング面における周縁部の絶
縁材料を簡単に構成することができる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、非直線抵抗体となるセラミック素子を例にとり、そ
の製造方法ならびに製造された素子の構成に関して、図
1〜図18を参照して具体的に説明する。なお、図1は
セラミック素子の構成を示す構成図、図2の(a)およ
び(b)は焼結体の形状を示す平面図および側面図、図
3は複数個のセラミック素子が積層されて用いられる避
雷器の限流要素ユニットの構成図であり、図4〜図18
はセラミック素子の特性を示すためのグラフであり、図
5〜図18のグラフでは仕様値を100と換算してい
る。
【0057】*セラミック素子の製造方法* 焼結体形成工程 まず、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とした基材から、図
2に示すような焼結体6を作る。基材の原料は、主成分
である酸化亜鉛(ZnO)に対し、Bi2O3、MnO
2、SiO2、Cr2O3をそれぞれ0.5mol%、
Co303、Sb203、Ni0をそれぞれ1mol%
副成分として添加ものである。このような原料を水や分
散剤などの有機バインダ類とともに混合装置にて混合す
る。次にスプレードライヤにて混合物を所定の粒径、例
えば100μmに噴霧造粒する。そして、この造粒粉を
金型に入れ、加圧して円板など所定の形状に形成するこ
とで成形体を作る。こうして作られた成形体は添加した
有機バインダ類を取り除くために空気中で焼成し、Zn
Oセラミックと呼ばれる焼結体6となる。
【0058】一次接合工程(焼結体同士の接合) この工程以降は製造されたセラミック素子を示す図1を
参照して説明する。上記のの工程により焼結体6を作
った後、その両端面を研磨し、この端面に刷毛塗りある
いはスクリーン印刷により導電性材料を塗布して焼結体
6同士を直列に繋ぎ合わせる。繋ぎ合わせた2つの焼結
体6を治具により固定し、その状態で420度で焼き付
け、焼結体6の接合体を作る。このとき、導電性材料は
焼結体6同士を接合する導電層5となる。なお、導電性
材料の塗布は繋ぎ合わせる焼結体6の両方でも良いし、
片方でも良い。また、一度に接合する焼結体6の数は1
個でも複数個でも良い。
【0059】絶縁層形成工程 上記熱処理による導電層5を形成した後、治具を取り除
き、焼結体6の接合体の側面に、有機材料、またはアル
ミナ・シリカ成分やガラス成分といった無機材料による
液状の絶縁材料を、刷毛塗りあるいはスプレー法により
塗布する。絶縁材料を塗布した後、焼結体6の接合体を
徐々に加熱していき、200度で2時間、400度で2
時間以上焼付けし、自然放冷することで無機材料から成
る絶縁層4を焼結体6の接合体側面に形成する。なお、
以上のとの工程において、ととが逆、つまり、
先に個々の焼結体6側面に絶縁コーティングして絶縁層
4を形成し、それから導電性材料を用いて焼結体6同士
の接合を行ってもかまわない。
【0060】メタライジング工程 焼結体6同士を接合し、その側面に絶縁層4を形成した
後、焼結体6の接合体の上端面および下端面に対し、刷
毛塗りあるいはスクリーン印刷により導電性材料を塗布
し、所定の温度で焼付けてメタライジング面3を形成す
る。
【0061】二次接合工程 その後、メタライジング面3上に低融点金属材料を挟ん
で電極材1をおき、治具で保持した後、電気炉に入れ、
ここで上述した導電性材料(との工程にて使用)の
焼付け温度より20度以上低い温度、例えば350度程
度でハンダ、ロウ付けにてメタライジング面3と電極材
1との接合を行う。このとき、低融点金属材料がメタラ
イジング面3と電極材1とを接合する低融点金属層2を
形成することになる。
【0062】一般的なセラミックと金属の接合法である
活性金属法は、接合時の熱処理温度が600〜800度
と高温のため、セラミック素子の機能性を低下させるこ
とになり、セラミック素子の製造には適さない。これに
対して、本実施の形態では焼結体6(メタライジング面
3)と電極材1とを接合するものが低融点金属材料であ
るため、焼結体6の機能性を損なうおそれがない。
【0063】しかも、低融点金属材料2の融点は、焼結
体6同士を接合する導電性材料およびメタライジング面
3を形成する導電性材料の融点よりも20度も低く設定
されている。そのため、低融点金属材料によるメタライ
ジング面3と電極材1との接合に際して、導電性材料が
反応もしくは溶融して強度および特性が低下するおそれ
がなく、且つ焼結体6同士の接合およびメタライジング
面3の形成を確実に行うことができる。
【0064】本実施の形態では、以上のようにして焼結
体6を接合して接合体を作り、この接合体の側面に絶縁
層4を形成し、且つ接合体の上下端面に電極材1を取付
けたセラミック素子を製造することができる。このよう
な2つの焼結体6を持つセラミック素子(α)のVI特
性は、図4のグラフに表したように、1つの焼結体6を
持つセラミック素子(β)と比べて、約2倍の特性を示
すことができる。つまり、本実施の形態のセラミック素
子の複合体はセラミック素子を1個ずつ積み重ねた場合
と同じ結果を得ることができる。
【0065】また、上記のように製造するセラミック素
子を6kVの配電用避雷器の限流要素ユニットに使用す
る場合、図1に示したように2つの焼結体6を接合する
のではなく、図3に示すように複数個(3つ)の焼結体
6を接合し、その接合体の側面および上下端面に絶縁層
4および電極材1を設けて使用する。すなわち、本実施
の形態の製造方法によれば、多数個の焼結体6を一体的
に接合し、その接合体の上下端面にのみ電極材1を取付
けたセラミック素子の複合体を製造することができる。
【0066】このような複合体を組立てる場合、従来の
製造方法だと、セラミック素子同士を保持するための押
さえバネや支持棒が必要であったが、本実施の形態では
導電層5により焼結体6同士の接合し、低融点金属層2
により焼結体6のメタライジング面3と電極材1とを接
合しているので、前記図21にて示した押さえバネや支
持棒は不要となる。そのため、図3に示すように碍管9
を小形化することができる。具体的には、限流要素ユニ
ットは従来のもの(図21参照)と比べて、体積にして
約40%、重量にして約40%となり、大幅な小形化お
よび軽量化が実現する。その結果、限流要素ユニットを
組込む避雷器のコンパクト化も達成することができる。
【0067】ここで、従来方法で製造したセラミック素
子と上記の方法で製造したセラミック素子とにおいて、
そのインパルス耐量および矩形波耐量の電気特性の比較
を図5および図6のグラフに示す。なお、従来の個々の
特性の平均値を100とした場合の強度比で表してあ
る。これらのグラフから明らかなように本実施の形態の
製造方法によって作られたセラミック素子の複合体
(B)でも、従来のセラミック素子を重ね合わせたもの
(A)と同等の特性を有することが発現することができ
る。
【0068】*セラミック素子の構成* 続いて、本実施の形態によるセラミック素子の複合体の
構成について詳しく説明する。まず、全体構成を図1を
参照して説明する。すなわち、焼結体6と焼結体6との
間にはこれら焼結体6同士を接合するための導電層5が
形成されている。また、接合された焼結体6の側面には
絶縁層4が形成されている。さらに、上側の焼結体6の
上端面および下側の焼結体6の下端面には導電性材料に
よりメタライジングしたメタライジング面3が形成され
ている。また、メタライジング面3上には低融点金属層
2が形成され、この上に電極材1が設置されている。
【0069】続いて、各部分について詳しく説明する。
電極材1はアルミニウム、銅または銀から構成される。
そのため、電極材1は導電率が高く、セラミック素子の
機能が向上する。また、低融点金属層2にはSn、P
b、Al、Zn、Cuのうち、少なくとも2種類の低融
点金属材料が含まれている。したがって、確実な反応拡
散を行うことができ、メタライジング面と電極材とを強
固に接合することができる。
【0070】さらに、低融点金属層2の厚さは200μ
m以下に設けられている。低融点金属層2の厚さとその
低融点金属層2により接合した焼結体6と電極材1の接
合強度を剪断強度で表した結果を図7に示す。この図か
ら分かるように低融点金属層2の厚さが200μmより
も厚くなると剪断強度が著しく低下する。そこで、低融
点金属の厚さは200μm以下とすることで、その機械
的強度を維持することができる。
【0071】導電層5およびメタライジング面3には導
電性金属材料として銀、アルミ、銅、金、銀−パラジウ
ムのうち少なくとも1つが含まれている。また、接着成
分としては有機高分子、ガラス、セラミックのうち少な
くとも1つ、特に融点が300〜550度であるホウケ
イ酸鉛ガラスが含まれている。このような導電層5およ
びメタライジング面3によれば、焼結体6同士および焼
結体6と電極材1間の導電性および接合強度を高いレベ
ルで維持することができる。
【0072】さらに、メタライジング面3の表面粗さは
Rmax20μm(カットオフ0.8mm)以下に設け
られている。図8のグラフは、焼結体6の端面を無処理
(導電性材料によるメタライジング無し)としたもの
(C)と、同じくメタライジング無しで焼結体6の端面
をブラスト加工などにより粗面化したもの(D)と、焼
結体6の端面に導電性材料を焼付けてメタライジングし
たもの(E)の3種類について、剪断強度を調べた結果
である。
【0073】すなわち、焼結体6の端面にあらかじめ導
電性材料を焼付けてメタライジングした場合において所
定の剪断強度が得られる。また図9では焼結体6端面の
メタライジング後の表面粗さと剪断強度の関係を示す
が、表面粗さがRmax20μm(カットオフ0.8m
m)以下であるとき、剪断強度はさらに向上し、且つ強
度のバラツキを小さくすることができる。
【0074】また、導電層5はその厚さが100μm以
下に設けられ、且つ導電層5の最外周部が焼結体6接合
面の最外周部より0.1mm以上内側となるように形成
されている。図10のグラフに示すように、導電層5の
厚さが100μm以下であるとき、剪断強度の向上およ
び強度のバラツキを小さくできる。また導電層5の形状
(焼結体6接合面の最外周部からの距離)とインパルス
耐圧との関係を図11のグラフに示すが、ここに見るよ
うに、焼結体6接合面の最外周部部から導電層5までの
距離が短くなるとインパルス耐圧の大きさは変わらない
ものの、その値のバラツキが大きくなる。本実施の形態
の導電層5は最外周部を焼結体6接合面の最外周部より
0.1mm以上内側としているので、インパルス耐圧の
バラツキを抑えることができる。
【0075】さらには、導電層5およびメタライジング
面3は内部に存在する気孔の直径が20μm以下(球換
算)となるように構成されている。そのため、図12の
グラフに示すように、剪断強度を高くし、強度のバラツ
キも小さくすることができる。
【0076】また、導電層5およびメタライジング面3
には銀と接着成分とが含まれており、これら銀と接着成
分との重量割合は97/3>銀/接着成分>56/44
となるように構成されている。特に、メタライジング面
3側は銀と接着成分との重量割合が90/10>銀/接
着成分>56/44となるように構成されている。本実
施の形態では、導電層5およびメタライジング面3にお
ける銀と接着成分の重量割合を上記の範囲とすることに
よって、焼結体6同士の接合面および焼結体6と電極材
1との接合面において、所望の機械的な強度を確保する
ことができると同時に、優れた電気抵抗値を持つことが
できる(図13〜図16のグラフ参照)。
【0077】さらに、導電層5およびメタライジング面
3は中央部と周縁部とに分けられており、中央部の電気
抵抗よりも前記周縁部の電気抵抗の方が大きく設定さ
れ、且つ周縁部の領域が、セラミック素子の直径の1/
10以下となるように設けられている。また、周縁部に
おける導電性金属と接着成分との重量割合と、中央部に
おける導電性金属と接着成分との重量割合とを比べた場
合、周縁部の導電性金属が中央部の導電性金属の0.7
倍以下となるように構成されている。
【0078】このようなうな導電層5およびメタライジ
ング面3では周縁部における電界を緩和することがで
き、インパルス耐圧を高めることができる。具体的に
は、図17のグラフに示すように、導電層5およびメタ
ライジング面3において中央部と周縁部との中央部の電
気抵抗が等しいもの(F)と、周縁部の電気抵抗の方の
中央部のそれよりも大きいとしたもの(G〜I)とを比
べると、後者の方がインパルス耐圧が高い。また、その
中でも、周縁部の領域がセラミック素子の直径の1/1
0以下のもの(G)が、セラミック素子直径の1/10
〜1/5のもの(H)やセラミック素子直径の1/5以
上のもの(I)よりも高いインパルス耐圧を獲得するこ
とができる。さらに、図18のグラフに示すように、周
縁部の導電性金属が中央部の導電性金属の0.7倍以下
となるとき、優れたインパルス耐圧とすることができ
る。
【0079】*作用効果* 以上述べたように、本実施の形態の製造方法によれば、
従来の製造方法では不可欠であったセラミック素子同士
の保持構造(押さえバネや支持棒)を用いることなく、
セラミック素子の複合体を製造することができる。この
ようにして製造された複合体は、焼結体6ごとに電極材
1を取付けたセラミック素子を複数個積層させた場合の
複合体と比べて、小形化および軽量化を大幅に進めるこ
とができる。そのため、これを組込む変電機器、例えば
限流要素ユニットを組込む避雷器のコンパクト化に貢献
することができる。
【0080】さらに、本実施の形態では、各構成部材の
材料、形状および厚さ、あるいは融点などについて、い
ずれも最適な範囲をとっているため、セラミック素子の
機能性を向上させると同時に、高い接合強度で焼結体6
同士および焼結体6と電極材1とを確実に接合させるこ
とができる。
【0081】*他の実施の形態* なお、本発明は、以上のような実施の形態に限定される
ものではなく、各構成部材の材料、形状および厚さ、あ
るいは融点などについて、請求項に示した最適な範囲内
で、それらの要素を調整することは適宜可能である。
【0082】また、他の実施の形態としては、導電層5
およびメタライジング面3における周縁部が絶縁材料か
ら構成されたものも包含する。このような実施の形態で
は、導電層5およびメタライジング面3における周縁部
の絶縁材料によってセラミック素子側面に形成した絶縁
層4を構成することが可能となり、構成の簡略化および
素子の小形化を進めることができる。なお、前記周縁部
の絶縁材料として導電層5およびメタライジング面3に
おける接着成分から用いたり、あるいは、前記絶縁層4
を形成しておき、これを利用しても良い。この場合も、
構成の簡略化に寄与することが可能である。
【0083】さらに、以上の製造方法ならびにセラミッ
ク素子は、非直線抵抗体に限らず、直線抵抗体や図19
に示すようなコンデンサにも適用することができる。図
19に示したコンデンサでは4つの焼結体6を積層さ
せ、絶縁層11により全体をモールドして、上下端面に
電極材1を取り付けている。このようなコンデンサで
は、従来のコンデンサ(図21)と比較すれば明らかな
ように、その小形化が大きく進んでいることが分かる。
【0084】図20は上記コンデンサにおける静電容量
測定結果のグラフ(焼結体6が1つであるコンデンサに
おける静電容量を100と換算)である。このグラフに
示すように、1つの焼結体6を持つコンデンサ(J)と
比べて、焼結体6を2つもの(K)であれば静電容量は
約2倍に、焼結体6を3つもの(L)であれば静電容量
は約3倍になる。すなわち、上記のような構成をとるコ
ンデンサは、焼結体を1個ずつ積み重ねた場合と同じ結
果を得ることができる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
焼結体同士を導電性材料により接合し、焼結体と金属材
とを低融点金属材料により接合するといった製造方法に
より、保持構造を用いることなく焼結体を確実に積層さ
せて、コンパクトで低コストなセラミック素子の複合体
を製造することができ、このようなセラミック素子の複
合体を変電機器に組込むことで、該機器のコンパクト化
に貢献することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるセラミック素子の複
合体を示す構成図。
【図2】(a)は本実施の形態の焼結体の形状を示す平
面図、(b)は同側面図。
【図3】複数個のセラミック素子が積層されて用いられ
る避雷器の限流要素ユニットの構成図。
【図4】本実施の形態の電気特性を示すグラフ。
【図5】従来方法で製造したセラミック素子と本実施の
形態による方法で製造したセラミック素子とにおいて、
インパルス耐量の電気特性の比較を示すグラフ。
【図6】従来方法で製造したセラミック素子と本実施の
形態による方法で製造したセラミック素子とにおいて、
矩形波耐量の電気特性の比較を示すグラフ。
【図7】低融点金属層の厚さとせん断強度との関係を示
すグラフ。
【図8】低融点金属接合時の条件を示すグラフ。
【図9】メタライジング面の表面粗さとせん断強度の関
係を示すグラフ。
【図10】導電層の厚さとせん断強度の関係を示すグラ
フ。
【図11】導電層の形状とインパルス耐圧の関係を示す
グラフ。
【図12】導電層およびメタライジング面中の気孔の大
きさとせん断強度の関係を示すグラフ。
【図13】導電層における銀/接着成分の重量割合とせ
ん断強度の関係を示すグラフ。
【図14】導電層における銀/接着成分の重量割合と電
気抵抗の関係を示すグラフ。
【図15】メタライジング面における銀/接着成分の重
量割合とせん断強度の関係を示すグラフ。
【図16】メタライジング面における銀/接着成分の重
量割合と電気抵抗の関係を示すグラフ。
【図17】導電層の電気抵抗比とインパルス耐圧の関係
を示すグラフ。
【図18】導電層における導電性金属の割合とインパル
ス耐圧の関係を示すグラフ。
【図19】本発明の他の実施の形態におけるセラミック
素子の複合体(コンデンサ用)を示す構成図。
【図20】図19に示したタイプのセラミック素子の複
合体(コンデンサ用)の静電容量を示すグラフ。
【図21】従来のセラミック素子の複合体(避雷器の限
流要素ユニット用)を示す構成図。
【図22】従来のセラミック素子の複合体(コンデンサ
用)を示す構成図。
【符号の説明】
1…電極材 2…低融点金属層 3…メタライジング面 4,11…絶縁層 5…導電層 6…焼結体 7,9…碍管 8…押さえバネ 10…電極材(アルミの溶射面) A…従来のセラミック素子を重ね合わせたもの B…本実施の形態の製造方法によって作られたセラミッ
ク素子の複合体 C…焼結体6の端面を無処理(導電性材料によるメタラ
イジング無し)としたもの D…メタライジング無しで焼結体6の端面をブラスト加
工などにより粗面化したもの E…焼結体6の端面に導電性材料を焼付けてメタライジ
ングしたもの F…導電層5およびメタライジング面3において中央部
と周縁部との中央部の電気抵抗が等しいもの G…周縁部の領域がセラミック素子の直径の1/10以
下のもの H…周縁部の領域がセラミック素子直径の1/10〜1
/5のもの I…周縁部の領域がセラミック素子直径の1/5以上の
もの J…焼結体6を1つ持つコンデンサ K…焼結体6を2つ持つコンデンサ L…焼結体6を3つ持つコンデンサ α…2つの焼結体6を持つセラミック素子 β…1つの焼結体6を持つセラミック素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 秀泰 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 木本 淳志 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料を成形、焼結して機能性を示す焼結
    体とし、この焼結体に絶縁層を形成し、さらに電極材を
    取付けることによってセラミック素子を製造するセラミ
    ック素子の製造方法において、 導電性材料によって前記焼結体同士を接合する一次接合
    工程と、 導電性材料によって前記焼結体の端面にメタライジング
    面を形成するメタライジング工程と、 低融点金属材料によって前記メタライジング面に前記電
    極材を接合する二次接合工程とを含むことを特徴とする
    セラミック素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記二次接合工程における前記低融点金
    属材料の接合方法がハンダ、ロウ付けであることを特徴
    とする請求項1記載のセラミック素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記低融点金属材料の融点を前記導電性
    材料の融点よりも低く設定したことを特徴とする請求項
    1または2記載のセラミック素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記低融点金属材料の融点を前記導電性
    材料の融点よりも20度以上低く設定したことを特徴と
    する請求項3記載のセラミック素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 原料を成形、焼結して機能性を示す焼結
    体が複数積層され、これら焼結体の側面に絶縁層が形成
    され、前記焼結体の端面に電極材が取付けられたセラミ
    ック素子において、 前記焼結体と前記焼結体との間にはこれら焼結体同士を
    接合するための導電層が形成され、 前記焼結体の端面には導電性材料によりメタライジング
    したメタライジング面が形成され、 前記メタライジング面と前記電極材との間には両者を接
    合するための低融点金属層が形成されたことを特徴とす
    るセラミック素子。
  6. 【請求項6】 前記セラミック素子が非直線抵抗体、直
    線抵抗体またはコンデンサに組込まれたことを特徴とす
    る請求項5記載のセラミック素子。
  7. 【請求項7】 前記電極材がアルミニウム、銅または銀
    から構成されたことを特徴とする請求項5または6記載
    のセラミック素子。
  8. 【請求項8】 前記低融点金属層にはSn、Pb、A
    l、Zn、Cuのうち、少なくとも2種類の低融点金属
    材料が含まれたことを特徴とする請求項5、6または7
    記載のセラミック素子。
  9. 【請求項9】 前記導電層および前記メタライジング面
    には導電性金属材料として、銀、アルミ、銅、金、銀−
    パラジウムのうち少なくとも1つが含まれたことを特徴
    とする請求項5、6、7または8記載のセラミック素
    子。
  10. 【請求項10】 前記導電層および前記メタライジング
    面には接着成分として、有機高分子、ガラス、セラミッ
    クのうち少なくとも1つが含まれたことを特徴とする請
    求項5、6、7、8または9記載のセラミック素子。
  11. 【請求項11】 前記接着成分がホウケイ酸鉛ガラスか
    ら構成されたことを特徴とする請求項10記載のセラミ
    ック素子。
  12. 【請求項12】 前記接着成分が300〜550度の融
    点を持つホウケイ酸鉛ガラスから構成されたことを特徴
    とする請求項11記載のセラミック素子。
  13. 【請求項13】 前記低融点金属層の厚さが200μm
    以下に設けられたことを特徴とする請求項5、6、7、
    8、9、10、11または12記載のセラミック素子。
  14. 【請求項14】 前記メタライジング面の表面粗さがR
    max20μm(カットオフ0.8mm)以下に設けら
    れたことを特徴とする請求項5、6、7、8、9、1
    0、11、12または13記載のセラミック素子。
  15. 【請求項15】 前記導電層の厚さが100μm以下に
    設けられたことを特徴とする請求項5、6、7、8、
    9、10、11、12、13または14記載のセラミッ
    ク素子。
  16. 【請求項16】 内部に存在する気孔の直径が20μm
    以下(球換算)となるように前記導電層および前記メタ
    ライジング面が構成されたことを特徴とする請求項5、
    6、7、8、9、10、11、12、13、14または
    15記載のセラミック素子。
  17. 【請求項17】 前記導電層の最外周部が前記焼結体接
    合面の最外周部より0.1mm以上内側となるように前
    記導電層が形成されたことを特徴とする請求項5、6、
    7、8、9、10、11、12、13、14、15また
    は16記載のセラミック素子。
  18. 【請求項18】 前記導電層および前記メタライジング
    面には銀と接着成分とが含まれており、 前記銀と前記接着成分との重量割合が、97/3>銀/
    接着成分>56/44となるように構成されたことを特
    徴とする請求項5、6、7、8、9、10、11、1
    2、13、14、15、16または17記載のセラミッ
    ク素子。
  19. 【請求項19】 前記メタライジング面には銀と接着成
    分とが含まれており、 前記銀と前記接着成分との重量割合が、90/10>銀
    /接着成分>56/44となるように構成されたことを
    特徴とする請求項5、6、7、8、9、10、11、1
    2、13、14、15、16、17または18記載のセ
    ラミック素子。
  20. 【請求項20】 前記導電層および前記メタライジング
    面は中央部と周縁部とに分けられ、 前記中央部の電気抵抗よりも前記周縁部の電気抵抗の方
    が大きく設定されたことを特徴とする請求項5、6、
    7、8、9、10、11、12、13、14、15、1
    6、17、18または19記載のセラミック素子。
  21. 【請求項21】 前記中央部の電気抵抗よりも大きな電
    気抵抗を持つ前記周縁部の領域が、前記セラミック素子
    の直径の1/10以下となるように設けられたことを特
    徴とする請求項20記載のセラミック素子。
  22. 【請求項22】 前記導電層および前記メタライジング
    面は中央部と周縁部とに分けられ、 前記周縁部における導電性金属と接着成分との重量割合
    と、前記中央部における導電性金属と接着成分との重量
    割合とを比べて、前記周縁部の導電性金属が前記中央部
    の導電性金属の0.7倍以下となるように構成されたこ
    とを特徴とする請求項5、6、7、8、9、10、1
    1、12、13、14、15、16、17、18、1
    9、20または21記載のセラミック素子。
  23. 【請求項23】 前記導電層および前記メタライジング
    面は中央部と周縁部とに分けられ、 前記周縁部が絶縁材料から構成されたことを特徴とする
    請求項5、6、7、8、9、10、11、12、13、
    14、15、16、17、18、19、20、21また
    は22記載のセラミック素子。
  24. 【請求項24】 前記周縁部を構成する絶縁材料が前記
    導電層および前記メタライジング面における接着成分か
    ら構成されたことを特徴とする請求項23記載のセラミ
    ック素子。
  25. 【請求項25】 前記周縁部を構成する絶縁材料が前記
    焼結体の側面に形成された前記絶縁層から構成されたこ
    とを特徴とする請求項23記載のセラミック素子。
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