JPH10274861A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JPH10274861A
JPH10274861A JP7980497A JP7980497A JPH10274861A JP H10274861 A JPH10274861 A JP H10274861A JP 7980497 A JP7980497 A JP 7980497A JP 7980497 A JP7980497 A JP 7980497A JP H10274861 A JPH10274861 A JP H10274861A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーの小粒径化及びこれに伴う着色剤の含
有量が増大してもハーフトーン部での定着性が良好であ
り、かつオフセットが生じることのない静電荷像現像用
トナーを提供することにある。 【解決手段】 トナーに含有される結着樹脂中に、
(1)n−ヘキサンに溶解する成分を2乃至10重量%
含有し、かつ(2)n−ヘキサンとクロロホルムを体積
比9:1で混合した溶媒に溶解する成分を10乃至35
重量%含有し、かつ、(3)n−ヘキサンとクロロホル
ムを体積比3:1で混合した溶媒に溶解する成分を35
乃至70重量%含有することを特徴とする静電荷像現像
用トナーに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法,静電
記録法,静電印刷法の如き画像形成方法に用いられる静
電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法としては米国特許第2,29
7,691号明細書、特公昭42−23910号公報及
び特公昭43−24748号公報に記載されている如く
多数の方法が知られている。一般には光導電性物質を利
用し、種々の手段により感光体上に静電荷像を形成し、
次いで該静電荷像をトナーを用いて現像し、必要に応じ
て紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、加熱,圧
力,加熱加圧或いは溶剤蒸気により定着し、トナー画像
を得るものである。
【0003】上述の最終工程であるトナー像を紙の如き
シートに定着する工程に関して種々の方法や装置が開発
されているが、現在最も一般的な方法は熱ローラー又は
耐熱フィルムを介した固定発熱ヒータによる圧着加熱方
式である。
【0004】加熱ローラーによる圧着加熱方式は、トナ
ーに対し離型性を有する熱ローラーの表面と被定着シー
トのトナー像面を加圧下で接触しながら被定着シートを
通過せしめることによりトナー像の定着を行なうもので
ある。この方法は熱ローラーの表面と被定着シート上の
トナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定着
シート上に融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅
速に定着を行うことができる。
【0005】加熱ローラー表面とトナー像とが溶融状
態,加圧下で接触する為に、トナー像の一部が定着ロー
ラー表面に付着し転移し、次の被定着シートにこれが再
転移し、被定着シートを汚す、オフセット現象が定着速
度,定着温度の影響を大きく受ける。一般に定着速度が
遅い場合は、加熱ローラーの表面温度は比較的低く設定
され、定着速度が速い場合は、加熱ローラーの表面温度
は比較的高く設定される。これは、トナーを定着させる
為に加熱ローラーからトナーに与える熱量を、定着速度
によらずほぼ一定にするためである。
【0006】被定着シート上のトナーは、何層かのトナ
ー層を形成している為、特に定着速度が速く、加熱ロー
ラーの表面温度が高い系においては、加熱ローラーに接
触するトナー層と、被定着シートに接触している最下層
のトナー層との温度差が、大となる為に、加熱ローラー
の表面温度が高い場合には、最上層のトナーがオフセッ
ト現象を起こしやすく、加熱ローラーの表面温度が低い
場合は、最下層のトナーは十分に溶けない為に、被定着
シートにトナーが定着せず低温オフセットという現象が
起きやすい。
【0007】この問題を解決する方法として、定着速度
が速い場合には、定着時の圧力を上げ、被定着シートへ
トナーをアンカーリングさせる方法が、通常行われてい
る。この方法だと、加熱ローラー温度をある程度下げる
ことができ、最上トナー層の高温オフセット現象を防ぐ
ことは可能となる。しかし、トナーにかかるせん断力が
非常に大となる為に、被定着シートが定着ローラーに巻
きつき、巻きつきオフセットが発生したり、定着ローラ
ーから被定着シートを分離するための分離爪の分離あと
が定着画像に出現しやすい。さらには、圧力が高いがゆ
えに、定着時にライン画像が押しつぶされたり、トナー
が飛びちったりして定着画像の画質劣化を生じ易い。
【0008】高速定着では、一般的には、低速定着の場
合より溶融粘度の低いトナーを用い、加熱ローラーの表
面温度を下げ定着圧力を下げることにより、高温オフセ
ットや巻きつきオフセットを防止しつつ、トナー像を定
着している。しかし、この様な溶融粘度の低いトナーを
低速定着に用いると、高温でオフセット現象が発生しや
すい。
【0009】定着において、低速から高速まで適用でき
る定着温度領域の広い、耐オフセット性にすぐれ、か
つ、再生紙を含む多種多様な転写紙に対しても等しく良
好な定着性を示すトナーが待望されている。
【0010】トナーの小粒径化により、画像の解像力や
鮮映度が上がる一方で、小粒径のトナーで形成したハー
フトーン部の定着性が低下する。この現象は特に高速定
着において、顕著である。これは、ハーフトーン部分の
トナーの載り量が少なく、被定着シートの凹部に転写さ
れたトナーは、加熱ローラーから与えられる熱量が少な
く、さらに定着圧力も、被定着シートの凸部によって凹
部への圧力が抑制される為に悪くなるからである。ハー
フトーン部分で被定着シートの凸部に転写されたトナー
は、トナー層厚が薄い為に、トナー粒子1個当りにかか
るせん断力はトナー層厚の厚いベタ黒部分に比べ大きい
ものとなり、オフセット現象が発生しやすく、低画質の
定着画像となりやすい。
【0011】また、トナーの小粒径化により、画像の解
像力や鮮鋭度が向上する一方で、着色剤(特に磁性体)
を相対的に多く含有する小粒径のトナーで形成したハー
フトーン部の定着に関して種々の問題が生じる。これ
は、ハーフトーン部分を形成するトナー量が少ないこと
によるものであり、転写紙が厚紙である場合には加熱ロ
ーラーから与えられる熱が転写紙に吸収されて定着性が
不良となりやすく、転写紙が薄紙である場合にはトナー
量が少ないためにトナーを定着するのに必要とされる以
上の熱が与えられるためにオフセットが生じる。
【0012】特開昭58−11952号公報には、クロ
ロホルム不溶成分を有するポリエステル樹脂を結着樹脂
とするトナーが開示されているが、オフセットを防ぐに
は多少効果は認められるものの充分ではない。
【0013】特開昭63−179367号公報には、ア
セトン不溶成分を有するビニル系樹脂を結着樹脂とする
トナーが開示されているが、オフセットは防ぐことがで
きるものの定着性は充分ではない。
【0014】特開昭63−223662号公報には、T
HF不溶分を有し、かつ特定の分子量分布を有する樹脂
からなるトナーが開示されている。この場合には定着性
及びオフセット防止効果は認められるものの、より高い
レベルでの両立が求められている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の如き
問題点を解決した静電荷像現像用トナーを提供するもの
である。
【0016】即ち、本発明の目的は、トナーの小粒径化
及びこれに伴う着色剤(特に磁性体)の含有量が増大し
てもハーフトーン部での定着性が良好であり、かつオフ
セットが生じることのない静電荷像現像用トナーを提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、トナーに含有
される結着樹脂中に、(1)n−ヘキサンに溶解する成
分を2乃至10重量%含有し、かつ(2)n−ヘキサン
とクロロホルムを体積比9:1で混合した溶媒に溶解す
る成分を10乃至35重量%含有し、かつ、(3)n−
ヘキサンとクロロホルムを体積比3:1で混合した溶媒
に溶解する成分を35乃至70重量%含有することを特
徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明者の検討によれば、着色剤
(特に磁性体)の含有量が増加した小粒径化したトナー
で、転写紙によらずハーフトーン画像でも良好な定着性
を示し、オフセットが発生しないトナーを得るために
は、トナーの結着樹脂が特定の溶媒にのみ選択的に溶解
する組成と分子量を有する成分を一定量含有することが
重要である。
【0019】従来から知られているトナーの結着樹脂に
対する良溶媒を用いた不溶分量の規定は、架橋した樹脂
成分の定量であり、トナーのオフセット発生とはある程
度対応をとることができるが、トナーの定着性を評価す
るには充分とは言えない。
【0020】本発明者の検討によれば、n−ヘキサンに
溶解するトナーの結着樹脂成分は、極性が低く分子量の
低い成分であり、具体的には(メタ)アクリル酸エステ
ルモノマー単独もしくは含有量の多い重合体であり、こ
れらの重合体の含有量はトナーのブロッキングとオフセ
ットに影響を及ぼす。また、n−ヘキサンとクロロホル
ムを体積比9:1で混合した溶媒に溶解する成分は、n
−ヘキサンに溶解する成分と比較すると相対的に(メ
タ)アクリル酸エステルモノマー成分が少なくなった重
合体であり、これらの重合体の含有量はトナーの定着
性、特にハーフトーン画像の定着性に影響を及ぼす。ま
た、n−ヘキサンとクロロホルムを体積比3:1で混合
した溶媒に溶解する成分は、芳香族ビニルモノマー単独
もしくは含有量の多い重合体であり、これらの重合体の
含有量はトナーのオフセットに影響を及ぼすと同時にト
ナーの現像性とも関係することを見出した。
【0021】n−ヘキサンに溶解するトナーの結着樹脂
成分は、全結着樹脂中に2乃至10重量%含有していれ
ば良く、好ましくは2.5乃至9重量%含有している場
合であり、更に好ましくは3乃至8重量%含有している
場合である。もし、含有量が2重量%未満である場合に
はトナーの定着性が悪化し、10重量%を超える場合に
はトナーがオフセットしやすくなり、耐ブロッキング性
も悪化し好ましくない。また、n−ヘキサンに溶解する
成分は、分子量3000乃至1万にピークを有し、分子
量10万以下の成分が90重量%以上であればよいが、
好ましくは分子量4000乃至8000にピークを有
し、分子量10万以下の成分が93重量%以上含有する
場合であり、更に好ましくは、分子量4500乃至70
00にピークを有し、分子量10万以下の成分が95重
量%以上含有される場合である。もし、n−ヘキサンに
溶解する成分が分子量1万超にピークを有するか、また
は分子量2000未満にピークを有する場合には、トナ
ーがオフセットしやすくなり、耐ブロッキング性も悪化
し好ましくない。
【0022】n−ヘキサンとクロロホルムを体積比9:
1で混合した溶媒に溶解するトナーの結着樹脂成分は、
全結着樹脂中に10乃至35重量%含有していれば良
く、好ましくは12乃至30重量%含有している場合で
あり、更に好ましくは15乃至28重量%含有している
場合である。もし、含有量が10重量%未満となる場合
にはトナーの定着性、特にハーフトーン画像の定着性が
悪化し、35重量%超となる場合にはトナーの耐ブロッ
キング性が悪化し好ましくない。また、分子量5000
乃至3万にピークを有し、分子量10万以下の成分を6
0乃至90重量%含有すればよいが、好ましくは分子量
7000乃至25000にピークを有し、分子量10万
以下の成分を62乃至87重量%含有している場合であ
り、更に好ましくは65乃至82重量%含有している場
合である。もし、分子量3万超にピークを有するか、分
子量5000未満にピークを有する場合には、トナーが
オフセットしやすくなり、耐ブロッキング性も悪化し好
ましくない。また、分子量10万以下の成分が60重量
%未満となる場合にはトナーの定着性が悪化し、90重
量%超となる場合にはトナーのオフセットが悪化し好ま
しくない。
【0023】n−ヘキサンとクロロホルムを体積比3:
1で混合した溶媒に溶解する結着樹脂成分は、全結着樹
脂中に35乃至70重量%含有していれば良く、好まし
くは35乃至65重量%含有する場合であり、更に好ま
しくは37乃至62重量%含有する場合である。もし、
含有量が35重量%未満となる場合にはトナーの現像性
が悪化すると同時に耐オフセット性が悪化し、70重量
%超となる場合にはトナーの定着性が悪化し好ましくな
い。また、分子量1万乃至3万にピークを有し、分子量
30万乃至100万にサブピークまたはショルダーを有
し、分子量10万以下の成分を35乃至65重量%含有
していればよいが、好ましくは分子量12000乃至2
7000にピークを有し、分子量35万乃至90万にサ
ブピークまたはショルダーを有し、分子量10万以下の
成分を37乃至63重量%含有している場合であり、更
に好ましくは分子量15000乃至25000にピーク
を有し、分子量40万乃至80万にサブピークまたはシ
ョルダーを有し、分子量10万以下の成分を40乃至6
0重量%含有する場合である。もし、分子量1万未満に
ピークを有する場合にはトナーの耐ホットオフセット性
が悪化し、分子量3万超にピークを有する場合にはトナ
ーの定着性が悪化し好ましくない。また、分子量30万
未満にサブピークまたはショルダーを有する場合にはト
ナーの耐ホットオフセット性が悪化し、分子量100万
超にサブピークまたはショルダーを有する場合にはトナ
ーの定着性が悪化し、好ましくない。また、分子量10
万以下の成分を35重量%未満含有する場合にはトナー
の定着性が悪化し、65重量%超含有する場合にはトナ
ーの耐オフセット性が悪化し、耐ブロッキング性も劣る
ので好ましくない。
【0024】本発明のトナーにおいて、通常、結着樹脂
は芳香族ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステル
モノマーを下記化学式(1)〜(4)で表わされるラジ
カル重合開始剤を用いてラジカル重合して得た重合体
を、全結着樹脂に対して10重量%以上含有するもので
ある。
【0025】
【化1】
【0026】
【化2】
【0027】
【化3】
【0028】
【化4】 [式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8,R
9,R10,R11及びR12は、炭素数2〜30の直鎖、分
岐または環状のアルキル基または炭素数6〜20のアリ
ール基を示し、これらは同じであっても相互に異なって
いてもよい。k,nは2〜50の整数を表わし、mは1
〜20の整数を表わす。]
【0029】化学式(1)で表わされるラジカル重合開
始剤としては、例えば以下の例示化合物を挙げることが
できる。
【0030】
【化5】
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】
【0033】
【化8】
【0034】化学式(2)で表わされるラジカル重合開
始剤としては、例えば以下の例示化合物を挙げることが
できる。
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】化学式(3)で表わされるラジカル重合開
始剤としては、例えば以下の例示化合物を挙げることが
できる。
【0043】
【化16】
【0044】
【化17】
【0045】
【化18】
【0046】
【化19】
【0047】
【化20】
【0048】化学式(4)で表わされるラジカル重合開
始剤としては、例えば以下の例示化合物を挙げることが
できる。
【0049】
【化21】
【0050】
【化22】
【0051】
【化23】
【0052】化学式(1)〜(4)で表わされるラジカ
ル重合開始剤(以下、本発明に係る重合開始剤とする)
を用いて重合体を製造するにあたっては、全モノマー1
00重量部に対して0.01〜10重量部使用すること
ができる。化学式(1)〜(4)の開始剤を2種以上併
用することができる。また以下に挙げるラジカル重合開
始剤を本発明に係る重合開始剤と併用することもでき、
例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2メチル
ブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソ
ブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサン
カルボニトリル)、2−(カーバモイルアゾ)−イソブ
チロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリ
メチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチ
ル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス
(2−メチル−プロパン)、メチルエチルケトンパーオ
キサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘ
キサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド
類、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t
−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパー
オキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイ
ドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキ
サイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプ
ロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタ
ノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラ
ウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキ
サノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、
m−トリオイルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパー
オキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオ
キシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカ
ーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボ
ネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオ
キシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニル
パーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t
−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオ
キシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシ2−エチ
ルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、
t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオ
キシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオ
キシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカー
ボネート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエ
ート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフ
タレート,ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート等があ
げられる。
【0053】これらの重合開始剤で好ましく用いられる
ものとしては、具体的には、ベンゾイルパーオキシド、
n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレ
レート、ジクミルパーオキシド、α,α’−ビス(t−
ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、t−ブチ
ルパーオキシクメン、ジ−t−ブチルパーオキシド等の
有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾア
ミノアゾベンゼン等のアゾおよびジアゾ化合物が利用出
来る。
【0054】本発明に係る重合開始剤はパーオキサイド
基を分子内に2個以上有するものであり、各々のパーオ
キサイド基の開裂反応が起る温度を10時間半減期温度
(以下、反応温度とする)で表わした場合に、第1のパ
ーオキサイド基の反応温度(以下、反応温度1とする)
と第2のパーオキサイド基の反応温度(以下、反応温度
2とする)が5℃以上の温度差となるものであり、好ま
しくは7℃以上、更に好ましくは10℃以上となる場合
であり、もし、温度差が5℃未満となる場合には生成す
る重合体が実質的にランダム共重合体となり、本発明の
トナーの有する特定な粘弾性挙動を示すことが困難とな
る。
【0055】本発明に係る重合開始剤を用いて重合体を
製造するにあたっては大別すると次の2方法により行う
ことができる。
【0056】1)芳香族ビニルモノマー単独または芳香
族ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマ
ーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成
物と、本発明に係る重合開始剤を混合し、反応温度1を
基準にして±20℃の任意の反応温度で重合し、次に
(メタ)アクリル酸エステルモノマー単独または(メ
タ)アクリル酸エステルモノマーと芳香族ビニルモノマ
ーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成
物を添加し、第1段階の反応温度より5℃以上高い温度
で重合する。
【0057】2)(メタ)アクリル酸エステルモノマー
単独または(メタ)アクリル酸エステルモノマーと芳香
族ビニルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合し
たモノマー組成物と、本発明に係る重合開始剤を混合
し、反応温度1を基準にして±20℃の任意の反応温度
で重合し、次に芳香族ビニルモノマー単独または芳香族
ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマー
を重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物
を添加し、第1段階の反応温度より5℃以上高い温度で
重合する。
【0058】また、本発明に係る重合開始剤を2種以上
併用する場合は、各々の重合開始剤の反応温度1及び反
応温度2をもとにして2点以上の反応温度で重合体を製
造することができる。
【0059】本発明のトナーの結着樹脂のガラス転移温
度は45〜80℃であることが好ましく、より好ましく
は55〜70℃である。ビニル系樹脂の数平均分子量
(Mn)は2,500〜50,000であることが好ま
しく、より好ましくは3,000〜20,000であ
る。ビニル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は10,0
00〜1,500,000であることが好ましく、より
好ましくは25,000〜1,250,000である。
【0060】トナーを溶剤(例えば、テトラヒドロフラ
ン)に溶解し、その濾液のゲルパーミエーションクロマ
トグラフィ(GPC)による分子量分布測定において、
分子量2,000〜40,000、好ましくは3,00
0〜30,000、より好ましくは3,500〜20,
000の低分子量領域、及び分子量50,000〜1,
200,000、好ましくは80,000〜1,10
0,000、より好ましくは100,000〜1,00
0,000の高分子量領域にそれぞれピークを有してい
ることが好ましい。
【0061】さらに好ましくは、濾液のGPCによる分
子量分布測定において、分子量45,000以下の低分
子量領域の部分と、それより大きい高分子量領域の部分
の面積比が1:9〜9.5:0.5、好ましくは2:8
〜9:1、より好ましくは3:7〜8.5:1.5の範
囲にあることが好ましい。
【0062】本発明に係る重合開始剤を用いて製造され
る重合体の分子量は、5000〜200万の重量平均分
子量(以下、Mwとする)、2000〜100万の数平
均分子量(以下、Mnとする)となり、Mw/Mnは1
00以下であればよいが、好ましくはMwが1万〜12
0万となり、Mnが5000〜70万となり、Mw/M
nが70以下となる場合であり、更に好ましくはMwが
1万5000〜70万となり、Mnが7000〜50万
となり、Mw/Mnが1.5〜40となる場合である。
【0063】もし、Mwが5000未満となりMnが2
000未満となる場合には、本発明のトナーのレオロジ
ー特性を達成することができない。また、Mwが200
万を超えMnが100万を超える場合には、本発明の目
的である多種多様な紙種に対する良好な定着性を満足す
ることができないことがあり好ましくない。Mw/Mn
が100を超える場合にはトナーの耐ブロッキング性が
悪くなる場合があり好ましくない。
【0064】本発明に係る重合開始剤で製造される重合
体は、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法及び乳化重
合法いずれの製造法によっても製造することができる
が、好ましくは溶液重合法及び懸濁重合法により製造す
ることである。
【0065】本発明に係る重合体において、芳香族ビニ
ルモノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレン、
m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキ
シスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レンが挙げられるが、好ましくはスチレン、o−メチル
スチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレンで
ある。
【0066】(メタ)アクリル酸エステルモノマーとし
てはメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル
酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノ
エチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステ
ル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリ
ル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニ
ル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2
−ヒドロキシエチル等が挙げられるが、好ましくはアク
リル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルである。
【0067】それ以外のモノマーとしては、エチレン、
プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不
飽和モノオレフィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエ
ン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化
ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル
酸;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビ
ニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニ
ルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプ
ロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロ
ール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドー
ル、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビ
ニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、アクリルアミドの如きアクリル酸誘導体もしくは
メタクリル酸誘導体;前述のα,β−不飽和酸のエステ
ル、二塩基酸のジエステル類が挙げられる。
【0068】さらに、マレイン酸、シトラコン酸、イタ
コン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の
如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸
無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物
の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフ
エステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン
酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエ
ステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコ
ン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエ
ステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フ
マル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフ
エステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメ
チルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基
酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、
ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,
β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロ
ン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、
これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカル
ボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
【0069】トナーに含有されるワックスは、低分子量
ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリ
スタリンワックス、パラフィンワックスの如き脂肪族炭
化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックスの如き脂
肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブ
ロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワック
ス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステル
を主成分とするワックス類、及び脱酸カルナバワックス
の如き脂肪酸エステル類の一部または全部を脱酸化した
ものが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン
酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基を有す
る長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸類、
ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如
き不飽和脂肪酸類、ステアリンアルコール、アラルキル
アルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコ
ール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるい
は更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコー
ル類の如き飽和アルコール類、ソルビトールの如き多価
アルコール類、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、
ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類、メチレンビス
ステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、
エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスス
テアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類、エチ
レンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイ
ン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、
N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂
肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、
N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香
族系ビスアミド類、ステアリン酸カルシウム、ラウリン
酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネ
シウムの如き脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれ
ているもの)、また、脂肪族炭化水素系ワックスにスチ
レンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラ
フト化させたワックス類、また、ベヘニン酸モノグリセ
リドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化
物、また、植物性油脂の水素添加によって得られるヒド
ロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられ
る。
【0070】本発明のトナーにおいて好ましく用いられ
るワックスは、ワックスを含有するトナーは、示差走査
熱量計で測定されるDSC曲線において、温度65乃至
160℃の領域に吸熱メインピークを有することがトナ
ーの低温定着性及び耐オフセット性の点で好ましい。
【0071】より好ましくは、ワックスを含有するトナ
ーは、示差走査熱量計で測定されるDSC曲線において
温度70〜160℃の領域に吸熱メインピークを有する
ことが好ましい。さらに好ましくは、ワックスを含有す
るトナーは、示差走査熱量計で測定されるDSC曲線に
おいて、温度72〜155℃の領域に吸熱メインピーク
及び吸熱サブピーク又は吸熱ショルダーを有しているこ
とが低温定着,耐オフセット性及び耐ブロッキング性の
点で好ましい。
【0072】トナーのDSC曲線において、温度65乃
至160℃の領域に明瞭な吸熱ピークを形成するために
は、使用するワックスが限定される。後述の示差走査熱
量計による温度30〜200℃の範囲におけるワックス
のDSC曲線において、最大吸熱ピークに対応する温度
をワックスの融点と定義すると、ワックスとしては、融
点が65〜160℃であるものが好ましく使用される。
ワックスにおいても、トナーの低温定着性及び耐高温オ
フセット性を向上させるために、機能分離していること
が好ましいことから、ワックスは、相対的に融点の低い
低融点ワックス成分及び相対的に融点の高い高融点ワッ
クス成分の少なくとも2種類で形成されていることが好
ましい。より具体的には、低融点ワックス成分は融点が
65〜119℃であることが好ましく、より好ましくは
融点が70〜115℃であるものが良い。高融点ワック
ス成分は、融点が120〜160℃であることが好まし
く、より好ましくは融点が125〜155℃であり、さ
らに好ましくは融点が130〜150℃のものが良い。
【0073】本発明の静電荷像現像用トナーは、その帯
電性をさらに安定化させる為に必要に応じて荷電制御剤
を用いても良い。荷電制御剤は、結着樹脂100重量部
当り0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部
使用するのが好ましい。
【0074】荷電制御剤としては、以下のものが挙げら
れる。
【0075】例えば有機金属錯体、キレート化合物、有
機金属塩が挙げられる。具体的には、モノアゾ金属錯
体;芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸
化合物の金属錯体又は金属塩が挙げられる。他には、芳
香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカル
ボン酸及びその無水物、そのエステル類;ビスフェノー
ルのフェノール誘導体類が挙げられる。
【0076】本発明のトナーを磁性トナーとして用いる
場合、磁性トナーに含まれる磁性材料としては、マグネ
タイト、マグヘマイト、フェライトの如き酸化鉄、及び
他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niのよう
な金属、あるいは、これらの金属とAl,Co,Cu,
Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,C
d,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との
合金、およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0077】具体的には、磁性材料としては、四三酸化
鉄(Fe34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄
亜鉛(ZnFe24)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5
12)、酸化鉄カドミウム(CdFe24)、酸化鉄ガ
ドリニウム(Gd3Fe5−O12)、酸化鉄銅(CuFe
24)、酸化鉄鉛(PbFe12−O19)、酸化鉄ニッケ
ル(NiFe24)、酸化鉄ネオジム(NdFe
23)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マ
グネシウム(MgFe24)、酸化鉄マンガン(MnF
24)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(F
e)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が挙
げられる。上述した磁性材料を単独で或いは2種以上の
組合せて使用する。特に好適な磁性材料は、四三酸化鉄
又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。
【0078】これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2
μm(より好ましくは0.1〜0.5μm)で、10K
エルステッド印加での磁気特性が抗磁力20〜150エ
ルステッド、飽和磁化50〜200emu/g(好まし
くは50〜100emu/g)、残留磁化2〜20em
u/gのものが好ましい。
【0079】結着樹脂100重量部に対して、磁性体1
0〜200重量部、好ましくは20〜150重量部使用
するのが良い。
【0080】磁性体の他に、着色剤としては、カーボン
ブラック,チタンホワイトやその他の顔料及び/又は染
料を用いることができる。例えば本発明のトナーを磁性
カラートナーとして使用する場合には、染料としては、
C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッ
ド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシック
レッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダ
イレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.
I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、
C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブル
ー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレク
トグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.
I.ベーシックグリーン6等がある。顔料としては、ミ
ネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトー
ルイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエロ
ーNCG、タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、
パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベ
ンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パーマネント
レッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシ
ンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、フ
ァストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コ
バルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブル
ーレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブ
ルー、インダンスレンブルーBC、ピグメントグリーン
B、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグ
リーンG等がある。
【0081】本発明のトナーを二成分フルカラー用トナ
ーとして使用する場合には、着色剤として、次の様なも
のが挙げられる。マゼンタ用着色顔料としては、C.
I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,
8,9,10,11,12,13,14,15,16,
17,18,19,21,22,23,30,31,3
2,37,38,39,40,41,48,49,5
0,51,52,53,54,55,57,58,6
0,63,64,68,81,83,87,88,8
9,90,112,114,122,123,163,
202,206,207,209、C.I.ピグメント
バイオレット19、C.I.バットレッド1,2,1
0,13,15,23,29,35等が挙げられる。
【0082】上記顔料を単独で使用しても構わないが、
染料と顔料と併用してその鮮明度を向上させた方がフル
カラー画像の画質の点からより好ましい。マゼンタ用染
料としては、C.I.ソルベントレッド1,3,8,2
3,24,25,27,30,49,81,82,8
3,84,100,109,121、C.I.ディスパ
ースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,1
3,14,21,27、C.I.ディスパースバイオレ
ット1等の油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,
2,9,12,13,14,15,17,18,22,
23,24,27,29,32,34,35,36,3
7,38,39,40、C.I.ベーシックバイオレッ
ト1,3,7,10,14,15,21,25,26,
27,28等の塩基性染料が挙げられる。
【0083】シアン用着色顔料としては、C.I.ピグ
メントブルー2,3,15,16,17、C.I.バッ
トブルー6、C.I.アシッドブルー45又は次式で示
される構造を有するフタロシアニン骨格にフタルイミド
メチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料であ
る。
【0084】
【化24】
【0085】イエロー用着色顔料としては、C.I.ピ
グメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,
11,12,13,14,15,16,17,23,6
5,73,83、C.I.バットイエロー1,3,20
等が挙げられる。
【0086】非磁性の着色剤の使用量は結着樹脂100
重量部に対して、0.1〜60重量部好ましくは0.5
〜50重量部である。
【0087】本発明のトナーに流動性向上剤を添加して
も良い。流動性向上剤は、トナーに添加することによ
り、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものであ
る。例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフル
オロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法
シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉末酸
化チタン、微粉末アルミナ、それらをシランカップリン
グ剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより
表面処理を施した処理シリカ,処理酸化チタン,処理ア
ルミナがある。
【0088】好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハ
ロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であ
り、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称さ
れるものである。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔
中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎とな
る反応式は次の様なものである。
【0089】 SiCl2+2H2+O2→SiO2+4HCl
【0090】この製造工程において、塩化アルミニウム
又は塩化チタン等の他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハ
ロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金
属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、シリカ
としてはそれらも包含する。その粒径は、平均の一次粒
径として、0.001〜2μmの範囲内であることが好
ましく、特に好ましくは、0.002〜0.2μmの範
囲内のシリカ微粉体を使用するのが良い。
【0091】ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により
生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば以下の
様な商品名で市販されているものがある。
【0092】 AEROSIL(日本アエロジル社) 130 200 300 380 TT600 MOX170 MOX80 COK84 Ca−O−SiL(CABOT Co.社) M−5 MS−7 MS−75 HS−5 EH−5 Wacker HDK N 20 V15 (WACKER−CHEMIE GMBH社) N20E T30 T40 D−C Fine Silica(ダウコーニングCo.社) Fransol(Fransil社)
【0093】さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相
酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処
理シリカ微粉体がより好ましい。該処理シリカ微粉体に
おいて、メタノール滴定試験によって測定された疎水化
度が30〜80の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を
処理したものが特に好ましい。
【0094】疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応
あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的に処
理することによって付与される。好ましい方法として
は、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成され
たシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。
【0095】有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチル
ジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラ
ン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチ
ルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、
α−クロルエチルトリクロルシラン、ρ−クロルエチル
トリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラ
ン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリ
ルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビ
ニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシ
シラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニル
テトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラ
メチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシ
ロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個
宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロ
キサン等がある。さらに、ジメチルシリコーンオイルの
如きシリコーンオイルが挙げられる。これらは1種ある
いは2種以上の混合物で用いられる。
【0096】流動性向上剤として、前述した乾式法シリ
カを、次に挙げるアミノ基を有するカップリング剤或い
は、アミノ基を有するシリコーンオイルで処理した正帯
電性疎水性シリカを使用しても良い。
【0097】
【化25】
【0098】
【化26】
【0099】シリコーンオイルとしては一般に次式の側
鎖にアミノ基を有する部分構造を具備しているアミノ変
性シリコーンオイルなどが用いられる。
【0100】
【化27】
【0101】(式中、R1は水素、アルキル基、アリー
ル基、又はアルコキシ基を表わし、R2はアルキレン
基、フェニレン基を表わし、R3,R4は水素、アルキル
基或いはアリール基を表わす。但し、上記アルキル基、
アリール基、アルキレン基、フェニレン基はアミンを含
有していても良いし、また帯電性を損ねない範囲でハロ
ゲン等の置換基を有していても良い。m及びnは正の整
数を示す。)
【0102】そのようなアミノ基を有するシリコーンオ
イルとしては例えば以下のものがある。
【0103】 25℃における粘度 アミン当量 商品名 (cPs) SF8417(トーレ・シリコーン社製) 1200 3500 KF393 (信越化学社製) 60 360 KF857 (信越化学社製) 70 830 KF860 (信越化学社製) 250 7600 KF861 (信越化学社製) 3500 2000 KF862 (信越化学社製) 750 1900 KF864 (信越化学社製) 1700 3800 KF865 (信越化学社製) 90 4400 KF369 (信越化学社製) 20 320 KF383 (信越化学社製) 20 320 X−22−3680(信越化学社製) 90 8800 X−22−380D (信越化学社製) 2300 3800 X−22−3801C(信越化学社製) 3500 3800 X−22−3810B(信越化学社製) 1300 1700
【0104】アミン当量とは、アミン1個あたりの当量
(g/eqiv)で、分子量を1分子あたりのアミン数
で割った値である。
【0105】流動性向上剤は、BET法で測定した窒素
吸着による比表面積が30m2/g以上、好ましくは5
0m2/g以上のものが良好な結果を与える。トナー1
00重量部に対して流動性向上剤0.01〜8重量部、
好ましくは0.1〜4重量部使用するのが良い。
【0106】本発明の静電荷像現像用トナーを作製する
には結着樹脂、着色剤及び/又は磁性体、荷電制御剤ま
たはその他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミ
ルの如き混合機により充分混合し、ニーダー、エクスト
ルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉し
て樹脂類を互いに相溶せしめ、溶融混練物を冷却固化後
に固化物を粉砕し、粉砕物を分級して本発明のトナーを
得ることができる。
【0107】本発明のトナーは、重量平均粒径3乃至9
μm(より好ましくは、3〜8μm)を有することが解
像性,画像濃度の点で好ましく、小粒径トナーであって
も良好に加熱加圧定着され得る。
【0108】さらに、流動性向上剤とトナーをヘンシェ
ルミキサーの如き混合機により充分混合し、トナー粒子
表面に流動性向上剤を有するトナーを得ることができ
る。
【0109】本発明のトナーの溶媒溶解成分の定量及び
その他の物性の測定方法を以下に示す。
【0110】(1)トナーの溶媒溶解成分の定量 ソックスレー抽出器を用いたソックスレー抽出法により
定量した。トナー4.0gを精秤し(W1gとする)、
円筒濾紙(東洋濾紙製 86R,外形寸法 28mm×
100mm)に入れてソックスレー抽出部に入れる。
【0111】まず、溶媒としてn−ヘキサン200ml
を用いて温度110℃に制御されたオイルバスで6時間
ソックスレー抽出を行なう。n−ヘキサンを蒸発乾固す
ることで溶解する成分を定量することができる。尚、円
筒濾紙とトナー試料は乾燥しない様にする。
【0112】次に、n−ヘキサンとクロロホルムを体積
比9:1で混合した溶媒200mlに変更して、上記n
−ヘキサンによるソックスレー抽出に使用した円筒濾紙
とトナー試料から溶解する成分を定量する。尚、抽出時
間及びオイルバスはn−ヘキサンによる抽出を行なった
時と同じである。
【0113】以下、n−ヘキサンとクロロホルムを体積
比3:1で混合した溶媒200mlを使用した以外は同
様にして溶解する成分を定量する。
【0114】(2)ワックスの融点測定 示差走査熱量計(DSC測定装置),DSC−7(パー
キンエルマー社製)を用いてASTM D3418−8
2に準じて測定する。
【0115】測定試料は2〜10mg、好ましくは5m
gを精密に秤量する。
【0116】これをアルミパン中に入れ、リファレンス
として空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜20
0℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測
定を行う。
【0117】この昇温過程で、温度30〜200℃の範
囲におけるDSC曲線のメインピークの吸熱ピークが得
られる。
【0118】この吸熱メインピークの温度をもってワッ
クスの融点とする。
【0119】(3)トナーのDSC曲線の測定 上記ワックスの融点の測定と同様にして、トナーの昇温
過程におけるDSC曲線を測定する。
【0120】(4)結着樹脂のガラス転移温度(Tg)
の測定 示差走査熱量計(DSC測定装置),DSC−7(パー
キンエルマー社製)を用いてASTM D3418−8
2に準じて測定する。
【0121】測定試料は5〜20mg、好ましくは10
mgを精密に秤量する。
【0122】これをアルミパン中に入れ、リファレンス
として空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜20
0℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測
定を行う。
【0123】この昇温過程で、温度40〜100℃の範
囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られる。
【0124】このときの吸熱ピークが出る前と出た後の
ベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を本発
明におけるガラス転移温度Tgとする。
【0125】(5)ワックスの分子量分布の測定 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定
装置:GPC−150C(ウォーターズ社) カラム:GMH−HT30cm2連(東ソー社製) 温度:135℃ 溶媒:o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添
加) 流速:1.0ml/min 試料:0.15%の試料を0.4ml注入
【0126】以上の条件で測定し、試料の分子量算出に
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
【0127】(6)結着樹脂原料又はトナーの結着樹脂
の分子量分布の測定 GPCによるクロマトグラムの分子量は次の条件で測定
される。
【0128】40℃のヒートチャンバー中でカラムを安
定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテト
ラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流す。
試料が結着樹脂原料の場合は、結着樹脂原料をロールミ
ルに素通し(130℃,15分)したものを用いる。試
料がトナーの場合は、トナーをTHFに溶解後0.2μ
mフィルターで濾過し、その濾液を試料として用いる。
試料濃度として0.05〜0.6重量%に調整した樹脂
のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定す
る。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子
量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作
製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出
する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、
例えば、Pressure Chemical Co.
製あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×1
2 ,2.1×103 ,4×103 ,1.75×1
4 ,5.1×104 ,1.1×105 ,3.9×10
5 ,8.6×105 ,2×106 ,4.48×106
ものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン
試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折
率)検出器を用いる。
【0129】カラムとしては、103 〜2×106 の分
子量領域を適確に測定するために、市販のポリスチレン
ゲルカラムを複数組合せるのが良く、例えば、Wate
rs社製のμ−styragel 500,103 ,1
4 ,105 の組合せや、昭和電工社製のshodex
KA−801,802,803,804,805,8
06,807の組合せが好ましい。
【0130】次に、図1及び図2を参照しながら、本発
明トナーが適用可能な画像形成装置の一例について説明
する。一次帯電器2で静電荷像担持体(感光体)1表面
を負極性又は正極性に帯電し、アナログ露光又はレーザ
光による露光5により静電荷像(例えば、イメージスキ
ャニングによりデジタル潜像)を形成し、磁性ブレード
11と、磁極N1,N2,S1及びS2を有する磁石23を
内包している現像スリーブ4とを具備する現像器9の磁
性トナー13で静電荷像を反転現像又は正規現像により
現像する。現像部において感光体1の導電性基体16と
現像スリーブ4との間で、バイアス印加手段12により
交互バイアス,パルスバイアス及び/又は直流バイアス
が印加されている。磁性トナー像は、中間転写体を介し
て、又は、介さずに転写材へ転写される。転写紙Pが搬
送されて、転写部にくると転写帯電器3により転写紙P
の背面(感光体側と反対面)から正極性または負極性の
帯電をすることにより、感光体表面上の負荷電性磁性ト
ナー像または正荷電性磁性トナー像が転写紙P上へ静電
転写される。除電手段22で除電後、感光体1から分離
された転写紙Pは、ヒータ21を内包している加熱加圧
ローラ定着器7により転写紙P上のトナー画像は、加熱
加圧定着される。
【0131】転写工程後の感光体1に残留する磁性トナ
ーは、クリーニングブレード8を有するクリーニング手
段で除去される。クリーニング後の感光体1は、イレー
ス露光6により除電され、再度、一次帯電器2により帯
電工程から始まる工程が繰り返される。
【0132】静電荷像担持体(例えば感光ドラム)1は
感光層15及び導電性基体16を有し、矢印方向に動
く。現像スリーブ4である非磁性円筒の現像スリーブ4
は、現像部において静電荷像担持体1表面と同方向に進
むように回転する。非磁性の円筒状の現像スリーブ4の
内部には、磁界発生手段である多極永久磁石(マグネッ
トロール)23が回転しないように配されている。現像
器9内の磁性トナー13は現像スリーブ4に塗布され、
かつ現像スリーブ4の表面と磁性トナー粒子との摩擦に
よって、磁性トナー粒子はトリボ電荷が与えられる。さ
らに鉄製の磁性ドクターブレード17を円筒状の現像ス
リーブ4の表面に近接して(間隔50μm〜500μ
m)、多極永久磁石の一つの磁極位置に対向して配置す
ることにより、磁性トナー層の厚さを薄く(30μm〜
300μm)且つ均一に規制して、現像部における感光
体1と現像スリーブ4の間隙と同等又は間隙よりも薄い
磁性トナー層を形成する。現像スリーブ4の回転速度を
調節することにより、現像スリーブ表面速度が感光体1
の表面の速度と実質的に等速、もしくはそれに近い速度
となるようにする。磁性ドクターブレード17として鉄
のかわりに永久磁石を用いて対向磁極を形成してもよ
い。現像部において現像スリーブ4に交流バイアスまた
はパルスバイアスをバイアス手段12により印加しても
よい。この交流バイアスはfが200〜4,000H
z、Vppが500〜3,000Vであれば良い。
【0133】現像部における磁性トナー粒子の転移に際
し、感光体面の静電的力及び交流バイアスまたはパルス
バイアスの作用によって磁性トナー粒子は静電荷像側に
移行する。
【0134】磁性ブレード11のかわりに、シリコーン
ゴムの如き弾性材料で形成された弾性ブレードを用いて
押圧によって磁性トナー層の層厚を規制し、現像スリー
ブ上に磁性トナーを塗布しても良い。
【0135】本発明のトナーは熱ロール定着器を用いて
も良好な定着性を示すが、他の定着器としては、例えば
電磁誘導加熱方式のものを使用することができる。図3
は電磁誘導加熱方式の定着器の特徴を最も良く表す図面
であり、同図において100は回転加熱部材である定着
フィルム、105は磁束の通過を妨げない絶縁性のフィ
ルムガイドで、定着フィルム100はフィルムガイド1
05によって搬送安定性を図られながら矢印の方向に回
転する。201は交番磁束を発生するための励磁コイ
ル、202は励磁コイル201により発生した交番磁束
を定着フィルム100の周方向に導き実質的に閉磁路を
形成する高透磁率部材であるコアであり、本実施の形態
ではフェライトを用い、フィルムガイド105によって
支持されている。
【0136】励磁コイル201には励磁回路が接続され
ており、この励磁回路は50KHzの交番電流を励磁コ
イル201へ供給できるようになっている。300は回
転加圧部材である加圧ローラで芯金301上にシリコー
ンゴム層302を2mm被覆させて弾性をもたせ、定着
フィルム100とニップNを形成している。また、加圧
ローラ3は定着フィルム100を記録材Pの搬送方向に
回転駆動させる駆動ローラの役割も兼ねている。
【0137】定着フィルム100について図3を用いて
詳しく説明する。定着フィルム100はニッケルからな
る厚み50μmの発熱層101の表面をシリコーンゴム
からなる弾性層102で被覆し、さらにフッ素樹脂の離
型層103で被覆してある。発熱層101としてはニッ
ケル以外にも10-5〜10-10Ω・mの電気良導体であ
る金属、金属化合物、有機導電体であればよく、より好
ましくは透磁率が高い強磁性を示す鉄、コバルト等の純
金属若しくはそれらの化合物を用いることができる。発
熱層101の厚みを薄くすると充分な磁路が確保できな
くなり、外部へ磁束が洩れて発熱体自身の発熱エネルギ
ーは小さくなる場合があり、また厚くすると熱容量が大
きくなり昇温に要する時間が長くなる傾向がある。従っ
て厚みは発熱体に用いた材料の比熱、密度、透磁率、抵
抗率の値によって適正値があり、本実施の形態では10
〜100μmの厚みの範囲で、3℃/sec以上の昇温
速度を得ることができた。また、弾性層102の硬度
は、硬度が高すぎると記録材あるいはトナー層の凹凸に
追従しきれず画像光沢ムラが発生してしまう。そこで、
弾性層102の硬度としては60°(JIS−A)以
下、より好ましくは45°(JIS−A)以下がよい。
弾性層102の熱伝導率に関しては6×10-4〜2×1
-3〔cal/cm・sec・deg.〕がよい。熱伝
導率λが6×10-4〔cal/cm・sec・de
g.〕よりも小さい場合には、熱抵抗が大きく、定着フ
ィルム1の表層における温度上昇が遅くなる。
【0138】離型層103としてはPFA、PTFE、
FEP等のフッ素樹脂以外に、シリコーン樹脂、シリコ
ーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の離型性かつ
耐熱性のよい材料を選択することができる。離型層10
3の厚さは20〜100μmが好ましく、離型層103
の厚さが20μmよりも小さいと塗膜の塗ムラで離型性
の悪い部分ができたり、耐久性が不足するといった問題
が発生する。また、離型層が100μmを超えると熱伝
導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂系の離型層
の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層102の効果がな
くなってしまう。
【0139】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。
【0140】本発明の重合体の製造: (製造例1)精製したキシレン200重量部を、還流
管,撹拌機,温度計,窒素導入管及び滴下装置を備えた
反応容器に投入した後に窒素を通気しながら100℃ま
で加熱し、第1段階の重合反応として、スチレン80重
量部、ラジカル重合開始剤として例示化合物(2−5)
2.5重量部及びキシレン100重量部からなるモノマ
ー混合液を2時間かけて滴下し、その温度で8時間保持
した。次に第2段階の重合反応として、反応容器を12
0℃まで加熱してアクリル酸2−エチルヘキシル20重
量部及びキシレン50重量部からなるモノマー混合液を
1時間かけて滴下し、その温度で5時間保持し重合反応
を終了し、本発明の重合体(1)のキシレン溶液を得
た。
【0141】減圧下キシレンを留去することにより本発
明の重合体(1)の固形物を得た。Mw=18300、
Mn=9200、Mw/Mn=2.0であり、Tg=6
1.5℃であった。
【0142】(製造例2)第1段階の重合反応としてモ
ノマーをスチレン78重量部、第2段階の重合反応とし
てアクリル酸ブチル22重量部とした以外は製造例1と
同様にして、本発明の重合体(2)を得た。
【0143】なお、Mw=19200、Mn=910
0、Mw/Mn=2.0であり、Tg=62.4℃であ
った。
【0144】(製造例3)第1段階の重合反応としてモ
ノマーをスチレン80重量部としキシレン80重量部か
らなるモノマー溶液とし、第2段階の重合反応としてメ
タクリル酸ラウリン20重量部とした以外は製造例1と
同様にして、本発明の重合体(3)を得た。
【0145】なお、Mw=22400、Mn=1100
0、Mw/Mn=2.0であり、Tg=61.0℃であ
った。
【0146】(製造例4)ラジカル重合開始剤として例
示化合物(3−4)を用いて第1段階の重合反応を90
℃で7時間行ない、第2段階の重合反応を115℃で8
時間行なった以外は製造例1と同様にして、本発明の重
合体(4)を得た。
【0147】なお、Mw=23600、Mn=1200
0、Mw/Mn=2.0であり、Tg=61.7℃であ
った。
【0148】(製造例5)ラジカル重合開始剤として例
示化合物(3−3)2重量部を用い、第1段階の重合反
応を113℃で4時間行ない、第2段階の重合反応を1
40℃で5時間行なった以外は製造例1と同様にして、
本発明の重合体(5)を得た。
【0149】なお、Mw=23900、Mn=960
0、Mw/Mn=2.5であり、Tg= ℃であ
った。
【0150】(製造例6)第1段階の重合反応において
モノマーをスチレン57重量部とアクリル酸2−エチル
ヘキシル6重量部とし、第2段階の重合反応においてモ
ノマーをスチレン20重量部とアクリル酸2−エチルヘ
キシル17重量部とした以外は製造例1と同様にして、
本発明の重合体(6)を得た。
【0151】なお、Mw=24700、Mn=990
0、Mw/Mn=2.5であり、Tg=57.7℃であ
った。
【0152】(製造例7)第2段階の重合反応としてモ
ノマーにアクリル酸エチルを使用した以外は製造例1と
同様にして、本発明の重合体(7)を得た。
【0153】なお、Mw=19200、Mn=880
0、Mw/Mn=2.2であり、Tg=63.0℃であ
った。
【0154】(製造例8)スチレン73重量部、ラジカ
ル重合開始剤を0.07重量部として、第1段階の重合
反応を82℃で12時間行ない、次に反応容器の温度を
95℃としてアクリル酸2−エチルヘキシル27重量部
を用い10時間反応を行なった以外は製造例1と同様に
して、本発明の重合体(8)を得た。
【0155】なお、Mw=406000、Mn=150
000、Mw/Mn=2.7であり、Tg=55.3℃
であった。
【0156】(製造例9)スチレン75重量部とラジカ
ル重合開始剤として例示化合物(3−3)0.15重量
部を用いて第1段階の重合反応を98℃で10時間行な
い、次に反応容器の温度を123℃としてアクリル酸2
−エチルヘキシル25重量部を1時間かけて滴下してそ
の温度を20時間保持して第2段階の重合反応を終了す
ることにより、本発明の重合体(9)を得た。
【0157】なお、Mw=483000、Mn=196
000、Mw/Mn=2.5であり、Tg=58.2℃
であった。
【0158】(製造例10)スチレン72重量部とジビ
ニルベンゼン0.008重量部を用いて第1段階の重合
反応を行なった以外は製造例9と同様にして、本発明の
重合体(10)を得た。
【0159】なお、Mw=615000、Mn=198
000、Mw/Mn=3.1であり、Tg=57.6℃
であった。
【0160】(製造例11)スチレン70重量部とマレ
イン酸モノブチル4重量部を用いて第1段階のラジカル
重合を行なった以外は製造例8と同様にして、本発明の
重合体(11)を得た。
【0161】なお、Mw=482000、Mn=185
000、Mw/Mn=2.6であり、Tg=58.1℃
であった。
【0162】(比較製造例1)精製したキシレン200
重量部を、還流管,撹拌機,温度計,窒素導入管及び滴
下装置を備えた反応容器に投入した後に窒素を通気しな
がら還流するまで加熱し、スチレン90重量部、アクリ
ル酸ブチル10重量部、ラジカル重合開始剤として例示
化合物(2−5)5重量部及びキシレン100重量部か
らなるモノマー混合液を2時間かけて滴下し、その温度
で8時間保持して重合反応を終了することで比較用重合
体(1)を得た。
【0163】なお、Mw=6600、Mn=3400、
Mw/Mn=1.9であり、Tg=57.9℃であっ
た。
【0164】(比較製造例2)スチレン80重量部、ア
クリル酸2−エチルヘキシル20重量部及びラジカル重
合開始剤として例示化合物(2−5)0.1重量部から
なるモノマー混合液を、0.1重量%のポリビニルアル
コールを含む脱気した脱イオン水250重量部をいれた
オートクレーブに投入し、87℃で24時間重合反応を
行ない、次に110℃まで加熱して3時間反応を行なっ
て比較用重合体(2)を得た。
【0165】なお、Mw=1417000、Mn=45
7000、Mw/Mn=3.1であり、Tg=60.2
℃であった。
【0166】(比較製造例3)モノマーとして、スチレ
ン65重量部、アクリル酸ブチル35重量部、ラジカル
重合開始剤として過酸化ベンゾイル2重量部を用いた以
外は比較製造例1と同様にして比較用重合体(3)を得
た。
【0167】なお、Mw=27000、Mn=1300
0、Mw/Mn=2.1であり、Tg=58.3℃であ
った。
【0168】[実施例1]以下に示す材料を用いてトナ
ーを調製した。
【0169】 (a)結着樹脂:本発明の重合体(1) …70重量部 懸濁重合法により製造したスチレン・アクリル酸ブチル共重 合体(Mw=523000、Mw/Mn=2.5、Tg= 61.6℃) …30重量部 からなる樹脂混合物を有機溶剤に溶解し均一な溶液状態
とし、減圧下有機溶剤を留去して結着樹脂組成物を得
た。
【0170】 (b)磁性体:(平均粒径0.2μm) …90重量部 (c)モノアゾ金属錯体:(負荷電性制御剤) … 2重量部 (d)ワックス:ポリプロピレンワックス(融点146℃、Mw=12900 、Mn=2700) … 4重量部
【0171】上記材料をヘンシェルミキサーで前混合し
た後、130℃で二軸混練押出機によって溶融混練を行
なった。混練物を放冷後、カッターミルで粗粉砕した
後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更
に風力分級機を用いて分級し、重量平均粒径6.4μm
の負帯電性絶縁性磁性トナーを得た。この磁性トナー1
00重量部に対し、負帯電性疎水性乾式シリカ(BET
比表面積300m2/g)1.0重量部をヘンシェルミ
キサーにて外添添加して磁性トナー(1)とした。
【0172】この磁性トナーを用いてディジタル複写機
(キヤノン製GP−55)を用いて10万枚の連続画出
し耐久を行なった。
【0173】ディジタル複写機においては、直径30m
mのアルミニウム製シリンダー上にOPC感光層を有す
る感光ドラムに、一次帯電器で−700Vに帯電し、レ
ーザ光によってイメージスキャンニングによりディジタ
ル潜像を形成し、4極の磁極(現像磁極は950ガウ
ス)を有する固定磁石を内包している現像スリーブによ
り摩擦帯電された負帯電性絶縁性磁性トナーで反転現像
した。
【0174】現像スリーブには、直流バイアス−600
V及び交流バイアスVpp800V(1800Hz)を印
加した。感光ドラム上の磁性トナー像を転写手段によっ
て普通紙に静電転写し、普通紙を除電して後に普通紙を
感光ドラムから分離し、普通紙上の磁性トナー像を加熱
ローラ及び加圧ローラを有する加熱加圧手段で定着し
た。
【0175】画像濃度は耐久初期(1〜10枚目)で
1.41、10万枚耐久終了時点で1.45とほとんど
変化せず、ライン画像の飛散,太り等の画質変化もなく
良好であった。10万枚耐久終了時点でOPC感光ドラ
ム上を詳細に観察したところ、遊離したワックスの付着
もみられずOPC感光ドラム表面にも目立つ損傷はみら
れなかった。画像上にもOPC感光ドラム表面の損傷に
起因すると推定される画像欠陥はなかった。
【0176】次に画像濃度1.4及び1.0に相当する
トナーが現像されている未定着画像を80g/m2、1
20g/m2の各転写紙で作製した。
【0177】ディジタル複写機の定着器をとりはずし、
外部駆動装置をとりつけ150mm/秒で定着ローラー
を回転させ、温度制御装置をとりつけて、100〜25
0℃の範囲で定着ローラーの温度を変えられる様に改造
した。定着テストは温度3〜5℃に制御された恒温槽内
で実施し、定着ローラーが槽内温度と一致したのを確認
後に電源を投入し、上部ローラー(加熱ローラー)が1
30℃に達した直後に80g/m2の転写紙を用いて定
着テストを行なった。次に転写紙を120g/m2と順
次変えて定着テストを実施した。
【0178】以上の様な定着テストの結果、画像濃度
1.4で80g/m2の転写紙を用いた場合に濃度低下
率7%であり、120g/m2の転写紙を用いた場合に
濃度低下率18%であった。同様にして画像濃度1.0
では80g/m2の転写紙で濃度低下率16%、120
g/m2の転写紙で23%と実用上問題のないレベルで
あった。50℃に温度制御された恒温槽内にトナー約1
0gを放置して耐ブロッキング性試験を行なったとこ
ろ、流動性の変化はみられず良好であった。
【0179】また、トナーのオフセットは、80g/m
2の転写紙の約1/2の面積に画像濃度1.4のベタ黒
に相当するトナーが転写されている未定着画像を用い、
上部ローラー(加熱ローラー)を220℃に温度調整し
た定着器に通紙して目視で評価したところ、全く発生し
ておらず良好であった。
【0180】[実施例2]実施例1のトナーを図3に示
す電磁誘導加熱方式の定着器を用いて、転写紙の搬送ス
ピードを50mm/秒、定着フィルムの表面温度が11
0℃となる条件で定着テストを行ない、定着フィルムの
表面温度が200℃となる条件でオフセットを評価した
ところ、80g/m2の転写紙を用いた場合に濃度低下
率3%であり、120g/m2の転写紙を用いた場合に
濃度低下率14%であった。同様にして、画像濃度1.
0で80g/m2の転写紙で濃度低下率14%、120
g/m2の転写紙で26%と良好であった。また、オフ
セットの発生も見られなかった。
【0181】[実施例3]結着樹脂として、重合体
(1)70重量部と重合体(9)30重量部とを有機溶
剤に溶解して均一に混合した後に有機溶剤を留去して調
製した結着樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして磁
性トナー(2)を得た。トナーの評価結果を表2に示
す。
【0182】[実施例4〜7]表1に示す樹脂組成物を
用いた以外は実施例1と同様にして磁性トナー(4)〜
(7)を得た。トナーの評価結果を表2に示す。
【0183】[比較例1及び2]表1に示す樹脂組成物
を用いた以外は実施例1と同様にして比較用トナー
(1)及び(2)を得た。トナーの評価結果を表2に示
す。
【0184】
【表1】
【0185】
【表2】
【0186】ベタ黒画像定着性評価 ランク 5…濃度低下率 10%以下 ランク 4…濃度低下率 11〜20% ランク 3…濃度低下率 21〜30% ランク 2…濃度低下率 31〜40% ランク 1…濃度低下率 41%以上
【0187】ハーフトーン画像定着性評価 ランク 5…濃度低下率 15%以下 ランク 4…濃度低下率 16〜25% ランク 3…濃度低下率 26〜35% ランク 2…濃度低下率 36〜45% ランク 1…濃度低下率 45%以上耐オフセット性(加熱ローラの表面温度220℃) ランク5…トナーが移行せず ランク4…ごく軽微の量のトナーが移行 ランク3…軽微の量のトナーが移行 ランク2…トナーの移行が明瞭 ランク1…紙が加熱ローラにまきつく
【0188】耐ブロッキング試験(温度50℃,20日
間) ランク5…変化なし ランク4…凝集体があるが、すぐにほぐれる ランク3…ほぐれにくい ランク2…流動性なし ランク1…ケーキング
【0189】
【発明の効果】本発明の静電荷像現像用トナーは、転写
紙によらず定着性が良好で、耐オフセット性,耐ブロッ
キング性及び多数枚耐久性等に優れているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーが適用し得る画像形成装置の一
例を示す説明図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の現像部の拡大図を示
す。
【図3】電磁誘導加熱方式の定着器の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 道上 正 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーに含有される結着樹脂中に、
    (1)n−ヘキサンに溶解する成分を2乃至10重量%
    含有し、かつ(2)n−ヘキサンとクロロホルムを体積
    比9:1で混合した溶媒に溶解する成分を10乃至35
    重量%含有し、かつ、(3)n−ヘキサンとクロロホル
    ムを体積比3:1で混合した溶媒に溶解する成分を35
    乃至70重量%含有することを特徴とする静電荷像現像
    用トナー。
  2. 【請求項2】 n−ヘキサンに溶解する成分が、GPC
    により測定される分子量分布において、分子量3000
    乃至1万にピークを有するものであり、該成分中、分子
    量10万以下の成分が90重量%以上であることを特徴
    とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 n−ヘキサンとクロロホルムを体積比
    9:1で混合した溶媒に溶解する成分が、GPCにより
    測定される分子量分布において、分子量5000乃至3
    万にピークを有するものであり、該成分中、分子量10
    万以下の成分が60乃至90重量%含有することを特徴
    とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 n−ヘキサンとクロロホルムを体積比
    3:1で混合した溶媒に溶解する成分が、GPCにより
    測定される分子量分布において、分子量1万乃至3万に
    ピークを有し、かつ分子量30万乃至100万にサブピ
    ークまたはショルダーを有し、該成分中、分子量10万
    以下の成分を35乃至65重量%含有することを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用
    トナー。
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