JP3710245B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法,静電記録法,静電印刷法の如き画像形成方法に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法としては米国特許第2,297,691号明細書、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公報に記載されている如く多数の方法が知られている。一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に静電荷像を形成し、次いで該静電荷像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、加熱,圧力,加熱加圧或いは溶剤蒸気により定着し、トナー画像を得るものである。
【0003】
上述の最終工程であるトナー像を紙の如きシートに定着する工程に関して種々の方法や装置が開発されているが、現在最も一般的な方法は熱ローラー又は耐熱フィルムを介した固定発熱ヒータによる圧着加熱方式である。
【0004】
加熱ローラーによる圧着加熱方式は、トナーに対し離型性を有する熱ローラーの表面と被定着シートのトナー像面を加圧下で接触しながら被定着シートを通過せしめることによりトナー像の定着を行なうものである。この方法は熱ローラーの表面と被定着シート上のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定着シート上に融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行うことができる。
【0005】
加熱ローラー表面とトナー像とが溶融状態,加圧下で接触する為に、トナー像の一部が定着ローラー表面に付着し転移し、次の被定着シートにこれが再転移し、被定着シートを汚す、オフセット現象が定着速度,定着温度の影響を大きく受ける。一般に定着速度が遅い場合は、加熱ローラーの表面温度は比較的低く設定され、定着速度が速い場合は、加熱ローラーの表面温度は比較的高く設定される。これは、トナーを定着させる為に加熱ローラーからトナーに与える熱量を、定着速度によらずほぼ一定にするためである。
【0006】
被定着シート上のトナーは、何層かのトナー層を形成している為、特に定着速度が速く、加熱ローラーの表面温度が高い系においては、加熱ローラーに接触するトナー層と、被定着シートに接触している最下層のトナー層との温度差が、大となる為に、加熱ローラーの表面温度が高い場合には、最上層のトナーがオフセット現象を起こしやすく、加熱ローラーの表面温度が低い場合は、最下層のトナーは十分に溶けない為に、被定着シートにトナーが定着せず低温オフセットという現象が起きやすい。
【0007】
この問題を解決する方法として、定着速度が速い場合には、定着時の圧力を上げ、被定着シートへトナーをアンカーリングさせる方法が、通常行われている。この方法だと、加熱ローラー温度をある程度下げることができ、最上トナー層の高温オフセット現象を防ぐことは可能となる。しかし、トナーにかかるせん断力が非常に大となる為に、被定着シートが定着ローラーに巻きつき、巻きつきオフセットが発生したり、定着ローラーから被定着シートを分離するための分離爪の分離あとが定着画像に出現しやすい。さらには、圧力が高いがゆえに、定着時にライン画像が押しつぶされたり、トナーが飛びちったりして定着画像の画質劣化を生じ易い。
【0008】
高速定着では、一般的には、低速定着の場合より溶融粘度の低いトナーを用い、加熱ローラーの表面温度を下げ定着圧力を下げることにより、高温オフセットや巻きつきオフセットを防止しつつ、トナー像を定着している。しかし、この様な溶融粘度の低いトナーを低速定着に用いると、高温でオフセット現象が発生しやすい。
【0009】
定着において、低速から高速まで適用できる定着温度領域の広い、耐オフセット性にすぐれ、かつ、再生紙を含む多種多様な転写紙に対しても等しく良好な定着性を示すトナーが待望されている。
【0010】
トナーの小粒径化により、画像の解像力や鮮映度が上がる一方で、小粒径のトナーで形成したハーフトーン部の定着性が低下する。この現象は特に高速定着において、顕著である。これは、ハーフトーン部分のトナーの載り量が少なく、被定着シートの凹部に転写されたトナーは、加熱ローラーから与えられる熱量が少なく、さらに定着圧力も、被定着シートの凸部によって凹部への圧力が抑制される為に悪くなるからである。ハーフトーン部分で被定着シートの凸部に転写されたトナーは、トナー層厚が薄い為に、トナー粒子1個当りにかかるせん断力はトナー層厚の厚いベタ黒部分に比べ大きいものとなり、オフセット現象が発生しやすく、低画質の定着画像となりやすい。
【0011】
また、トナーの小粒径化により、画像の解像力や鮮鋭度が向上する一方で、着色剤(特に磁性体)を相対的に多く含有する小粒径のトナーで形成したハーフトーン部の定着に関して種々の問題が生じる。これは、ハーフトーン部分を形成するトナー量が少ないことによるものであり、転写紙が厚紙である場合には加熱ローラーから与えられる熱が転写紙に吸収されて定着性が不良となりやすく、転写紙が薄紙である場合にはトナー量が少ないためにトナーを定着するのに必要とされる以上の熱が与えられるためにオフセットが生じる。
【0012】
特開昭58−11952号公報には、クロロホルム不溶成分を有するポリエステル樹脂を結着樹脂とするトナーが開示されているが、オフセットを防ぐには多少効果は認められるものの充分ではない。
【0013】
特開昭63−179367号公報には、アセトン不溶成分を有するビニル系樹脂を結着樹脂とするトナーが開示されているが、オフセットは防ぐことができるものの定着性は充分ではない。
【0014】
特開昭63−223662号公報には、THF不溶分を有し、かつ特定の分子量分布を有する樹脂からなるトナーが開示されている。この場合には定着性及びオフセット防止効果は認められるものの、より高いレベルでの両立が求められている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の如き問題点を解決した静電荷像現像用トナーを提供するものである。
【0016】
即ち、本発明の目的は、トナーの小粒径化及びこれに伴う着色剤(特に磁性体)の含有量が増大してもハーフトーン部での定着性が良好であり、かつオフセットが生じることのない静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トナーに含有される結着樹脂中に、
(1)n−ヘキサンに溶解する成分を2乃至10重量%含有し、かつ
(2)n−ヘキサンとクロロホルムを体積比9:1で混合した溶媒に溶解する成分を10乃至35重量%含有し、かつ、
(3)n−ヘキサンとクロロホルムを体積比3:1で混合した溶媒に溶解する成分を35乃至70重量%含有し、
かつ、該結着樹脂は、芳香族ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマーを、分子内に2個以上のパーオキサイド基を有する重合開始剤を用いて2段階の重合反応により重合して得た重合体を少なくとも有する結着樹脂であることを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
また、本発明は、芳香族ビニルモノマー単独または芳香族ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物と、後述のラジカル開始剤を混合して第1段階の重合をし、
次に(メタ)アクリル酸エステルモノマー単独または(メタ)アクリル酸エステルモノマーと芳香族ビニルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物を添加し、第1段階の反応温度より5℃以上高い温度で重合するトナー用樹脂の製造方法に関する。
さらに、本発明は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー単独または(メタ)アクリル酸エステルモノマーと芳香族ビニルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物と、後述のラジカル開始剤を混合して第1段階の重合をし、
次に芳香族ビニルモノマー単独または芳香族ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物を添加し、第1段階の反応温度より5℃以上高い温度で重合するトナー用樹脂の製造方法に関する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明者の検討によれば、着色剤(特に磁性体)の含有量が増加した小粒径化したトナーで、転写紙によらずハーフトーン画像でも良好な定着性を示し、オフセットが発生しないトナーを得るためには、トナーの結着樹脂が特定の溶媒にのみ選択的に溶解する組成と分子量を有する成分を一定量含有することが重要である。
【0019】
従来から知られているトナーの結着樹脂に対する良溶媒を用いた不溶分量の規定は、架橋した樹脂成分の定量であり、トナーのオフセット発生とはある程度対応をとることができるが、トナーの定着性を評価するには充分とは言えない。
【0020】
本発明者の検討によれば、n−ヘキサンに溶解するトナーの結着樹脂成分は、極性が低く分子量の低い成分であり、具体的には(メタ)アクリル酸エステルモノマー単独もしくは含有量の多い重合体であり、これらの重合体の含有量はトナーのブロッキングとオフセットに影響を及ぼす。また、n−ヘキサンとクロロホルムを体積比9:1で混合した溶媒に溶解する成分は、n−ヘキサンに溶解する成分と比較すると相対的に(メタ)アクリル酸エステルモノマー成分が少なくなった重合体であり、これらの重合体の含有量はトナーの定着性、特にハーフトーン画像の定着性に影響を及ぼす。また、n−ヘキサンとクロロホルムを体積比3:1で混合した溶媒に溶解する成分は、芳香族ビニルモノマー単独もしくは含有量の多い重合体であり、これらの重合体の含有量はトナーのオフセットに影響を及ぼすと同時にトナーの現像性とも関係することを見出した。
【0021】
n−ヘキサンに溶解するトナーの結着樹脂成分は、全結着樹脂中に2乃至10重量%含有していれば良く、好ましくは2.5乃至9重量%含有している場合であり、更に好ましくは3乃至8重量%含有している場合である。もし、含有量が2重量%未満である場合にはトナーの定着性が悪化し、10重量%を超える場合にはトナーがオフセットしやすくなり、耐ブロッキング性も悪化し好ましくない。また、n−ヘキサンに溶解する成分は、分子量3000乃至1万にピークを有し、分子量10万以下の成分が90重量%以上であればよいが、好ましくは分子量4000乃至8000にピークを有し、分子量10万以下の成分が93重量%以上含有する場合であり、更に好ましくは、分子量4500乃至7000にピークを有し、分子量10万以下の成分が95重量%以上含有される場合である。もし、n−ヘキサンに溶解する成分が分子量1万超にピークを有するか、または分子量2000未満にピークを有する場合には、トナーがオフセットしやすくなり、耐ブロッキング性も悪化し好ましくない。
【0022】
n−ヘキサンとクロロホルムを体積比9:1で混合した溶媒に溶解するトナーの結着樹脂成分は、全結着樹脂中に10乃至35重量%含有していれば良く、好ましくは12乃至30重量%含有している場合であり、更に好ましくは15乃至28重量%含有している場合である。もし、含有量が10重量%未満となる場合にはトナーの定着性、特にハーフトーン画像の定着性が悪化し、35重量%超となる場合にはトナーの耐ブロッキング性が悪化し好ましくない。また、分子量5000乃至3万にピークを有し、分子量10万以下の成分を60乃至90重量%含有すればよいが、好ましくは分子量7000乃至25000にピークを有し、分子量10万以下の成分を62乃至87重量%含有している場合であり、更に好ましくは65乃至82重量%含有している場合である。もし、分子量3万超にピークを有するか、分子量5000未満にピークを有する場合には、トナーがオフセットしやすくなり、耐ブロッキング性も悪化し好ましくない。また、分子量10万以下の成分が60重量%未満となる場合にはトナーの定着性が悪化し、90重量%超となる場合にはトナーのオフセットが悪化し好ましくない。
【0023】
n−ヘキサンとクロロホルムを体積比3:1で混合した溶媒に溶解する結着樹脂成分は、全結着樹脂中に35乃至70重量%含有していれば良く、好ましくは35乃至65重量%含有する場合であり、更に好ましくは37乃至62重量%含有する場合である。もし、含有量が35重量%未満となる場合にはトナーの現像性が悪化すると同時に耐オフセット性が悪化し、70重量%超となる場合にはトナーの定着性が悪化し好ましくない。また、分子量1万乃至3万にピークを有し、分子量30万乃至100万にサブピークまたはショルダーを有し、分子量10万以下の成分を35乃至65重量%含有していればよいが、好ましくは分子量12000乃至27000にピークを有し、分子量35万乃至90万にサブピークまたはショルダーを有し、分子量10万以下の成分を37乃至63重量%含有している場合であり、更に好ましくは分子量15000乃至25000にピークを有し、分子量40万乃至80万にサブピークまたはショルダーを有し、分子量10万以下の成分を40乃至60重量%含有する場合である。もし、分子量1万未満にピークを有する場合にはトナーの耐ホットオフセット性が悪化し、分子量3万超にピークを有する場合にはトナーの定着性が悪化し好ましくない。また、分子量30万未満にサブピークまたはショルダーを有する場合にはトナーの耐ホットオフセット性が悪化し、分子量100万超にサブピークまたはショルダーを有する場合にはトナーの定着性が悪化し、好ましくない。また、分子量10万以下の成分を35重量%未満含有する場合にはトナーの定着性が悪化し、65重量%超含有する場合にはトナーの耐オフセット性が悪化し、耐ブロッキング性も劣るので好ましくない。
【0024】
本発明のトナーにおいて、通常、結着樹脂は芳香族ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマーを下記化学式(1)〜(4)で表わされるラジカル重合開始剤を用いてラジカル重合して得た重合体を、全結着樹脂に対して10重量%以上含有するものである。
【0025】
【化1】
Figure 0003710245
【0026】
【化2】
Figure 0003710245
【0027】
【化3】
Figure 0003710245
【0028】
【化4】
Figure 0003710245
[式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11及びR12は、炭素数2〜30の直鎖、分岐または環状のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、これらは同じであっても相互に異なっていてもよい。k,nは2〜50の整数を表わし、mは1〜20の整数を表わす。]
【0029】
化学式(1)で表わされるラジカル重合開始剤としては、例えば以下の例示化合物を挙げることができる。
【0030】
【化5】
Figure 0003710245
【0031】
【化6】
Figure 0003710245
【0032】
【化7】
Figure 0003710245
【0033】
【化8】
Figure 0003710245
【0034】
化学式(2)で表わされるラジカル重合開始剤としては、例えば以下の例示化合物を挙げることができる。
【0035】
【化9】
Figure 0003710245
【0036】
【化10】
Figure 0003710245
【0037】
【化11】
Figure 0003710245
【0038】
【化12】
Figure 0003710245
【0039】
【化13】
Figure 0003710245
【0040】
【化14】
Figure 0003710245
【0041】
【化15】
Figure 0003710245
【0042】
化学式(3)で表わされるラジカル重合開始剤としては、例えば以下の例示化合物を挙げることができる。
【0043】
【化16】
Figure 0003710245
【0044】
【化17】
Figure 0003710245
【0045】
【化18】
Figure 0003710245
【0046】
【化19】
Figure 0003710245
【0047】
【化20】
Figure 0003710245
【0048】
化学式(4)で表わされるラジカル重合開始剤としては、例えば以下の例示化合物を挙げることができる。
【0049】
【化21】
Figure 0003710245
【0050】
【化22】
Figure 0003710245
【0051】
【化23】
Figure 0003710245
【0052】
化学式(1)〜(4)で表わされるラジカル重合開始剤(以下、本発明に係る重合開始剤とする)を用いて重合体を製造するにあたっては、全モノマー100重量部に対して0.01〜10重量部使用することができる。化学式(1)〜(4)の開始剤を2種以上併用することができる。また以下に挙げるラジカル重合開始剤を本発明に係る重合開始剤と併用することもでき、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カーバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチル−プロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート,ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート等があげられる。
【0053】
これらの重合開始剤で好ましく用いられるものとしては、具体的には、ベンゾイルパーオキシド、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキシクメン、ジ−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノアゾベンゼン等のアゾおよびジアゾ化合物が利用出来る。
【0054】
本発明に係る重合開始剤はパーオキサイド基を分子内に2個以上有するものであり、各々のパーオキサイド基の開裂反応が起る温度を10時間半減期温度(以下、反応温度とする)で表わした場合に、第1のパーオキサイド基の反応温度(以下、反応温度1とする)と第2のパーオキサイド基の反応温度(以下、反応温度2とする)が5℃以上の温度差となるものであり、好ましくは7℃以上、更に好ましくは10℃以上となる場合であり、もし、温度差が5℃未満となる場合には生成する重合体が実質的にランダム共重合体となり、本発明のトナーの有する特定な粘弾性挙動を示すことが困難となる。
【0055】
本発明に係る重合開始剤を用いて重合体を製造するにあたっては大別すると次の2方法により行うことができる。
【0056】
1)芳香族ビニルモノマー単独または芳香族ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物と、本発明に係る重合開始剤を混合し、反応温度1を基準にして±20℃の任意の反応温度で重合し、次に(メタ)アクリル酸エステルモノマー単独または(メタ)アクリル酸エステルモノマーと芳香族ビニルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物を添加し、第1段階の反応温度より5℃以上高い温度で重合する。
【0057】
2)(メタ)アクリル酸エステルモノマー単独または(メタ)アクリル酸エステルモノマーと芳香族ビニルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物と、本発明に係る重合開始剤を混合し、反応温度1を基準にして±20℃の任意の反応温度で重合し、次に芳香族ビニルモノマー単独または芳香族ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物を添加し、第1段階の反応温度より5℃以上高い温度で重合する。
【0058】
また、本発明に係る重合開始剤を2種以上併用する場合は、各々の重合開始剤の反応温度1及び反応温度2をもとにして2点以上の反応温度で重合体を製造することができる。
【0059】
本発明のトナーの結着樹脂のガラス転移温度は45〜80℃であることが好ましく、より好ましくは55〜70℃である。ビニル系樹脂の数平均分子量(Mn)は2,500〜50,000であることが好ましく、より好ましくは3,000〜20,000である。ビニル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は10,000〜1,500,000であることが好ましく、より好ましくは25,000〜1,250,000である。
【0060】
トナーを溶剤(例えば、テトラヒドロフラン)に溶解し、その濾液のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による分子量分布測定において、分子量2,000〜40,000、好ましくは3,000〜30,000、より好ましくは3,500〜20,000の低分子量領域、及び分子量50,000〜1,200,000、好ましくは80,000〜1,100,000、より好ましくは100,000〜1,000,000の高分子量領域にそれぞれピークを有していることが好ましい。
【0061】
さらに好ましくは、濾液のGPCによる分子量分布測定において、分子量45,000以下の低分子量領域の部分と、それより大きい高分子量領域の部分の面積比が1:9〜9.5:0.5、好ましくは2:8〜9:1、より好ましくは3:7〜8.5:1.5の範囲にあることが好ましい。
【0062】
本発明に係る重合開始剤を用いて製造される重合体の分子量は、5000〜200万の重量平均分子量(以下、Mwとする)、2000〜100万の数平均分子量(以下、Mnとする)となり、Mw/Mnは100以下であればよいが、好ましくはMwが1万〜120万となり、Mnが5000〜70万となり、Mw/Mnが70以下となる場合であり、更に好ましくはMwが1万5000〜70万となり、Mnが7000〜50万となり、Mw/Mnが1.5〜40となる場合である。
【0063】
もし、Mwが5000未満となりMnが2000未満となる場合には、本発明のトナーのレオロジー特性を達成することができない。また、Mwが200万を超えMnが100万を超える場合には、本発明の目的である多種多様な紙種に対する良好な定着性を満足することができないことがあり好ましくない。Mw/Mnが100を超える場合にはトナーの耐ブロッキング性が悪くなる場合があり好ましくない。
【0064】
本発明に係る重合開始剤で製造される重合体は、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法及び乳化重合法いずれの製造法によっても製造することができるが、好ましくは溶液重合法及び懸濁重合法により製造することである。
【0065】
本発明に係る重合体において、芳香族ビニルモノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンが挙げられるが、好ましくはスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレンである。
【0066】
(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしてはメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等が挙げられるが、好ましくはアクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルである。
【0067】
それ以外のモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル酸;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸誘導体もしくはメタクリル酸誘導体;前述のα,β−不飽和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類が挙げられる。
【0068】
さらに、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
【0069】
トナーに含有されるワックスは、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類の一部または全部を脱酸化したものが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸類、ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類、ステアリンアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコール類の如き飽和アルコール類、ソルビトールの如き多価アルコール類、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの)、また、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類、また、ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、また、植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
【0070】
本発明のトナーにおいて好ましく用いられるワックスは、ワックスを含有するトナーは、示差走査熱量計で測定されるDSC曲線において、温度65乃至160℃の領域に吸熱メインピークを有することがトナーの低温定着性及び耐オフセット性の点で好ましい。
【0071】
より好ましくは、ワックスを含有するトナーは、示差走査熱量計で測定されるDSC曲線において温度70〜160℃の領域に吸熱メインピークを有することが好ましい。さらに好ましくは、ワックスを含有するトナーは、示差走査熱量計で測定されるDSC曲線において、温度72〜155℃の領域に吸熱メインピーク及び吸熱サブピーク又は吸熱ショルダーを有していることが低温定着,耐オフセット性及び耐ブロッキング性の点で好ましい。
【0072】
トナーのDSC曲線において、温度65乃至160℃の領域に明瞭な吸熱ピークを形成するためには、使用するワックスが限定される。後述の示差走査熱量計による温度30〜200℃の範囲におけるワックスのDSC曲線において、最大吸熱ピークに対応する温度をワックスの融点と定義すると、ワックスとしては、融点が65〜160℃であるものが好ましく使用される。ワックスにおいても、トナーの低温定着性及び耐高温オフセット性を向上させるために、機能分離していることが好ましいことから、ワックスは、相対的に融点の低い低融点ワックス成分及び相対的に融点の高い高融点ワックス成分の少なくとも2種類で形成されていることが好ましい。より具体的には、低融点ワックス成分は融点が65〜119℃であることが好ましく、より好ましくは融点が70〜115℃であるものが良い。高融点ワックス成分は、融点が120〜160℃であることが好ましく、より好ましくは融点が125〜155℃であり、さらに好ましくは融点が130〜150℃のものが良い。
【0073】
本発明の静電荷像現像用トナーは、その帯電性をさらに安定化させる為に必要に応じて荷電制御剤を用いても良い。荷電制御剤は、結着樹脂100重量部当り0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部使用するのが好ましい。
【0074】
荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
【0075】
例えば有機金属錯体、キレート化合物、有機金属塩が挙げられる。具体的には、モノアゾ金属錯体;芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸化合物の金属錯体又は金属塩が挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその無水物、そのエステル類;ビスフェノールのフェノール誘導体類が挙げられる。
【0076】
本発明のトナーを磁性トナーとして用いる場合、磁性トナーに含まれる磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niのような金属、あるいは、これらの金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との合金、およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0077】
具体的には、磁性材料としては、四三酸化鉄(Fe34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛(ZnFe24)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe512)、酸化鉄カドミウム(CdFe24)、酸化鉄ガドリニウム(Gd3Fe5−O12)、酸化鉄銅(CuFe24)、酸化鉄鉛(PbFe12−O19)、酸化鉄ニッケル(NiFe24)、酸化鉄ネオジム(NdFe23)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe24)、酸化鉄マンガン(MnFe24)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が挙げられる。上述した磁性材料を単独で或いは2種以上の組合せて使用する。特に好適な磁性材料は、四三酸化鉄又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。
【0078】
これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2μm(より好ましくは0.1〜0.5μm)で、10Kエルステッド印加での磁気特性が抗磁力20〜150エルステッド、飽和磁化50〜200emu/g(好ましくは50〜100emu/g)、残留磁化2〜20emu/gのものが好ましい。
【0079】
結着樹脂100重量部に対して、磁性体10〜200重量部、好ましくは20〜150重量部使用するのが良い。
【0080】
磁性体の他に、着色剤としては、カーボンブラック,チタンホワイトやその他の顔料及び/又は染料を用いることができる。例えば本発明のトナーを磁性カラートナーとして使用する場合には、染料としては、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6等がある。顔料としては、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
【0081】
本発明のトナーを二成分フルカラー用トナーとして使用する場合には、着色剤として、次の様なものが挙げられる。マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,31,32,37,38,39,40,41,48,49,50,51,52,53,54,55,57,58,60,63,64,68,81,83,87,88,89,90,112,114,122,123,163,202,206,207,209、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35等が挙げられる。
【0082】
上記顔料を単独で使用しても構わないが、染料と顔料と併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。マゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,81,82,83,84,100,109,121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27、C.I.ディスパースバイオレット1等の油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40、C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28等の塩基性染料が挙げられる。
【0083】
シアン用着色顔料としては、C.I.ピグメントブルー2,3,15,16,17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45又は次式で示される構造を有するフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料である。
【0084】
【化24】
Figure 0003710245
【0085】
イエロー用着色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,17,23,65,73,83、C.I.バットイエロー1,3,20等が挙げられる。
【0086】
非磁性の着色剤の使用量は結着樹脂100重量部に対して、0.1〜60重量部好ましくは0.5〜50重量部である。
【0087】
本発明のトナーに流動性向上剤を添加しても良い。流動性向上剤は、トナーに添加することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものである。例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉末酸化チタン、微粉末アルミナ、それらをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカ,処理酸化チタン,処理アルミナがある。
【0088】
好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次の様なものである。
【0089】
SiCl2+2H2+O2→SiO2+4HCl
【0090】
この製造工程において、塩化アルミニウム又は塩化チタン等の他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、シリカとしてはそれらも包含する。その粒径は、平均の一次粒径として、0.001〜2μmの範囲内であることが好ましく、特に好ましくは、0.002〜0.2μmの範囲内のシリカ微粉体を使用するのが良い。
【0091】
ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば以下の様な商品名で市販されているものがある。
【0092】
Figure 0003710245
【0093】
さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉体がより好ましい。該処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が30〜80の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。
【0094】
疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。
【0095】
有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、ρ−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等がある。さらに、ジメチルシリコーンオイルの如きシリコーンオイルが挙げられる。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
【0096】
流動性向上剤として、前述した乾式法シリカを、次に挙げるアミノ基を有するカップリング剤或いは、アミノ基を有するシリコーンオイルで処理した正帯電性疎水性シリカを使用しても良い。
【0097】
【化25】
Figure 0003710245
【0098】
【化26】
Figure 0003710245
【0099】
シリコーンオイルとしては一般に次式の側鎖にアミノ基を有する部分構造を具備しているアミノ変性シリコーンオイルなどが用いられる。
【0100】
【化27】
Figure 0003710245
【0101】
(式中、R1は水素、アルキル基、アリール基、又はアルコキシ基を表わし、R2はアルキレン基、フェニレン基を表わし、R3,R4は水素、アルキル基或いはアリール基を表わす。但し、上記アルキル基、アリール基、アルキレン基、フェニレン基はアミンを含有していても良いし、また帯電性を損ねない範囲でハロゲン等の置換基を有していても良い。m及びnは正の整数を示す。)
【0102】
そのようなアミノ基を有するシリコーンオイルとしては例えば以下のものがある。
【0103】
Figure 0003710245
【0104】
アミン当量とは、アミン1個あたりの当量(g/eqiv)で、分子量を1分子あたりのアミン数で割った値である。
【0105】
流動性向上剤は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上、好ましくは50m2/g以上のものが良好な結果を与える。トナー100重量部に対して流動性向上剤0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜4重量部使用するのが良い。
【0106】
本発明の静電荷像現像用トナーを作製するには結着樹脂、着色剤及び/又は磁性体、荷電制御剤またはその他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混合機により充分混合し、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめ、溶融混練物を冷却固化後に固化物を粉砕し、粉砕物を分級して本発明のトナーを得ることができる。
【0107】
本発明のトナーは、重量平均粒径3乃至9μm(より好ましくは、3〜8μm)を有することが解像性,画像濃度の点で好ましく、小粒径トナーであっても良好に加熱加圧定着され得る。
【0108】
さらに、流動性向上剤とトナーをヘンシェルミキサーの如き混合機により充分混合し、トナー粒子表面に流動性向上剤を有するトナーを得ることができる。
【0109】
本発明のトナーの溶媒溶解成分の定量及びその他の物性の測定方法を以下に示す。
【0110】
(1)トナーの溶媒溶解成分の定量
ソックスレー抽出器を用いたソックスレー抽出法により定量した。トナー4.0gを精秤し(W1gとする)、円筒濾紙(東洋濾紙製 86R,外形寸法 28mm×100mm)に入れてソックスレー抽出部に入れる。
【0111】
まず、溶媒としてn−ヘキサン200mlを用いて温度110℃に制御されたオイルバスで6時間ソックスレー抽出を行なう。n−ヘキサンを蒸発乾固することで溶解する成分を定量することができる。尚、円筒濾紙とトナー試料は乾燥しない様にする。
【0112】
次に、n−ヘキサンとクロロホルムを体積比9:1で混合した溶媒200mlに変更して、上記n−ヘキサンによるソックスレー抽出に使用した円筒濾紙とトナー試料から溶解する成分を定量する。尚、抽出時間及びオイルバスはn−ヘキサンによる抽出を行なった時と同じである。
【0113】
以下、n−ヘキサンとクロロホルムを体積比3:1で混合した溶媒200mlを使用した以外は同様にして溶解する成分を定量する。
【0114】
(2)ワックスの融点測定
示差走査熱量計(DSC測定装置),DSC−7(パーキンエルマー社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
【0115】
測定試料は2〜10mg、好ましくは5mgを精密に秤量する。
【0116】
これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測定を行う。
【0117】
この昇温過程で、温度30〜200℃の範囲におけるDSC曲線のメインピークの吸熱ピークが得られる。
【0118】
この吸熱メインピークの温度をもってワックスの融点とする。
【0119】
(3)トナーのDSC曲線の測定
上記ワックスの融点の測定と同様にして、トナーの昇温過程におけるDSC曲線を測定する。
【0120】
(4)結着樹脂のガラス転移温度(Tg)の測定
示差走査熱量計(DSC測定装置),DSC−7(パーキンエルマー社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
【0121】
測定試料は5〜20mg、好ましくは10mgを精密に秤量する。
【0122】
これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測定を行う。
【0123】
この昇温過程で、温度40〜100℃の範囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られる。
【0124】
このときの吸熱ピークが出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を本発明におけるガラス転移温度Tgとする。
【0125】
(5)ワックスの分子量分布の測定
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定装置:GPC−150C(ウォーターズ社)
カラム:GMH−HT30cm2連(東ソー社製)
温度:135℃
溶媒:o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添加)
流速:1.0ml/min
試料:0.15%の試料を0.4ml注入
【0126】
以上の条件で測定し、試料の分子量算出にあたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Houwink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン換算することによって算出される。
【0127】
(6)結着樹脂原料又はトナーの結着樹脂の分子量分布の測定
GPCによるクロマトグラムの分子量は次の条件で測定される。
【0128】
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流す。試料が結着樹脂原料の場合は、結着樹脂原料をロールミルに素通し(130℃,15分)したものを用いる。試料がトナーの場合は、トナーをTHFに溶解後0.2μmフィルターで濾過し、その濾液を試料として用いる。試料濃度として0.05〜0.6重量%に調整した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Chemical Co.製あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102 ,2.1×103 ,4×103 ,1.75×104 ,5.1×104 ,1.1×105 ,3.9×105 ,8.6×105 ,2×106 ,4.48×106 のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
【0129】
カラムとしては、103 〜2×106 の分子量領域を適確に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラムを複数組合せるのが良く、例えば、Waters社製のμ−styragel 500,103 ,104 ,105 の組合せや、昭和電工社製のshodex KA−801,802,803,804,805,806,807の組合せが好ましい。
【0130】
次に、図1及び図2を参照しながら、本発明トナーが適用可能な画像形成装置の一例について説明する。一次帯電器2で静電荷像担持体(感光体)1表面を負極性又は正極性に帯電し、アナログ露光又はレーザ光による露光5により静電荷像(例えば、イメージスキャニングによりデジタル潜像)を形成し、磁性ブレード11と、磁極N1,N2,S1及びS2を有する磁石23を内包している現像スリーブ4とを具備する現像器9の磁性トナー13で静電荷像を反転現像又は正規現像により現像する。現像部において感光体1の導電性基体16と現像スリーブ4との間で、バイアス印加手段12により交互バイアス,パルスバイアス及び/又は直流バイアスが印加されている。磁性トナー像は、中間転写体を介して、又は、介さずに転写材へ転写される。転写紙Pが搬送されて、転写部にくると転写帯電器3により転写紙Pの背面(感光体側と反対面)から正極性または負極性の帯電をすることにより、感光体表面上の負荷電性磁性トナー像または正荷電性磁性トナー像が転写紙P上へ静電転写される。除電手段22で除電後、感光体1から分離された転写紙Pは、ヒータ21を内包している加熱加圧ローラ定着器7により転写紙P上のトナー画像は、加熱加圧定着される。
【0131】
転写工程後の感光体1に残留する磁性トナーは、クリーニングブレード8を有するクリーニング手段で除去される。クリーニング後の感光体1は、イレース露光6により除電され、再度、一次帯電器2により帯電工程から始まる工程が繰り返される。
【0132】
静電荷像担持体(例えば感光ドラム)1は感光層15及び導電性基体16を有し、矢印方向に動く。現像スリーブ4である非磁性円筒の現像スリーブ4は、現像部において静電荷像担持体1表面と同方向に進むように回転する。非磁性の円筒状の現像スリーブ4の内部には、磁界発生手段である多極永久磁石(マグネットロール)23が回転しないように配されている。現像器9内の磁性トナー13は現像スリーブ4に塗布され、かつ現像スリーブ4の表面と磁性トナー粒子との摩擦によって、磁性トナー粒子はトリボ電荷が与えられる。さらに鉄製の磁性ドクターブレード17を円筒状の現像スリーブ4の表面に近接して(間隔50μm〜500μm)、多極永久磁石の一つの磁極位置に対向して配置することにより、磁性トナー層の厚さを薄く(30μm〜300μm)且つ均一に規制して、現像部における感光体1と現像スリーブ4の間隙と同等又は間隙よりも薄い磁性トナー層を形成する。現像スリーブ4の回転速度を調節することにより、現像スリーブ表面速度が感光体1の表面の速度と実質的に等速、もしくはそれに近い速度となるようにする。磁性ドクターブレード17として鉄のかわりに永久磁石を用いて対向磁極を形成してもよい。現像部において現像スリーブ4に交流バイアスまたはパルスバイアスをバイアス手段12により印加してもよい。この交流バイアスはfが200〜4,000Hz、Vppが500〜3,000Vであれば良い。
【0133】
現像部における磁性トナー粒子の転移に際し、感光体面の静電的力及び交流バイアスまたはパルスバイアスの作用によって磁性トナー粒子は静電荷像側に移行する。
【0134】
磁性ブレード11のかわりに、シリコーンゴムの如き弾性材料で形成された弾性ブレードを用いて押圧によって磁性トナー層の層厚を規制し、現像スリーブ上に磁性トナーを塗布しても良い。
【0135】
本発明のトナーは熱ロール定着器を用いても良好な定着性を示すが、他の定着器としては、例えば電磁誘導加熱方式のものを使用することができる。図3は電磁誘導加熱方式の定着器の特徴を最も良く表す図面であり、同図において100は回転加熱部材である定着フィルム、105は磁束の通過を妨げない絶縁性のフィルムガイドで、定着フィルム100はフィルムガイド105によって搬送安定性を図られながら矢印の方向に回転する。201は交番磁束を発生するための励磁コイル、202は励磁コイル201により発生した交番磁束を定着フィルム100の周方向に導き実質的に閉磁路を形成する高透磁率部材であるコアであり、本実施の形態ではフェライトを用い、フィルムガイド105によって支持されている。
【0136】
励磁コイル201には励磁回路が接続されており、この励磁回路は50KHzの交番電流を励磁コイル201へ供給できるようになっている。300は回転加圧部材である加圧ローラで芯金301上にシリコーンゴム層302を2mm被覆させて弾性をもたせ、定着フィルム100とニップNを形成している。また、加圧ローラ3は定着フィルム100を記録材Pの搬送方向に回転駆動させる駆動ローラの役割も兼ねている。
【0137】
定着フィルム100について図3を用いて詳しく説明する。定着フィルム100はニッケルからなる厚み50μmの発熱層101の表面をシリコーンゴムからなる弾性層102で被覆し、さらにフッ素樹脂の離型層103で被覆してある。発熱層101としてはニッケル以外にも10-5〜10-10Ω・mの電気良導体である金属、金属化合物、有機導電体であればよく、より好ましくは透磁率が高い強磁性を示す鉄、コバルト等の純金属若しくはそれらの化合物を用いることができる。発熱層101の厚みを薄くすると充分な磁路が確保できなくなり、外部へ磁束が洩れて発熱体自身の発熱エネルギーは小さくなる場合があり、また厚くすると熱容量が大きくなり昇温に要する時間が長くなる傾向がある。従って厚みは発熱体に用いた材料の比熱、密度、透磁率、抵抗率の値によって適正値があり、本実施の形態では10〜100μmの厚みの範囲で、3℃/sec以上の昇温速度を得ることができた。また、弾性層102の硬度は、硬度が高すぎると記録材あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発生してしまう。そこで、弾性層102の硬度としては60°(JIS−A)以下、より好ましくは45°(JIS−A)以下がよい。弾性層102の熱伝導率に関しては6×10-4〜2×10-3〔cal/cm・sec・deg.〕がよい。熱伝導率λが6×10-4〔cal/cm・sec・deg.〕よりも小さい場合には、熱抵抗が大きく、定着フィルム1の表層における温度上昇が遅くなる。
【0138】
離型層103としてはPFA、PTFE、FEP等のフッ素樹脂以外に、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の離型性かつ耐熱性のよい材料を選択することができる。離型層103の厚さは20〜100μmが好ましく、離型層103の厚さが20μmよりも小さいと塗膜の塗ムラで離型性の悪い部分ができたり、耐久性が不足するといった問題が発生する。また、離型層が100μmを超えると熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂系の離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層102の効果がなくなってしまう。
【0139】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を説明する。
【0140】
本発明の重合体の製造:
(製造例1)
精製したキシレン200重量部を、還流管,撹拌機,温度計,窒素導入管及び滴下装置を備えた反応容器に投入した後に窒素を通気しながら100℃まで加熱し、第1段階の重合反応として、スチレン80重量部、ラジカル重合開始剤として例示化合物(2−5)2.5重量部及びキシレン100重量部からなるモノマー混合液を2時間かけて滴下し、その温度で8時間保持した。次に第2段階の重合反応として、反応容器を120℃まで加熱してアクリル酸2−エチルヘキシル20重量部及びキシレン50重量部からなるモノマー混合液を1時間かけて滴下し、その温度で5時間保持し重合反応を終了し、本発明の重合体(1)のキシレン溶液を得た。
【0141】
減圧下キシレンを留去することにより本発明の重合体(1)の固形物を得た。Mw=18300、Mn=9200、Mw/Mn=2.0であり、Tg=61.5℃であった。
【0142】
(製造例2)
第1段階の重合反応としてモノマーをスチレン78重量部、第2段階の重合反応としてアクリル酸ブチル22重量部とした以外は製造例1と同様にして、本発明の重合体(2)を得た。
【0143】
なお、Mw=19200、Mn=9100、Mw/Mn=2.0であり、Tg=62.4℃であった。
【0144】
(製造例3)
第1段階の重合反応としてモノマーをスチレン80重量部としキシレン80重量部からなるモノマー溶液とし、第2段階の重合反応としてメタクリル酸ラウリン20重量部とした以外は製造例1と同様にして、本発明の重合体(3)を得た。
【0145】
なお、Mw=22400、Mn=11000、Mw/Mn=2.0であり、Tg=61.0℃であった。
【0146】
(製造例4)
ラジカル重合開始剤として例示化合物(3−4)を用いて第1段階の重合反応を90℃で7時間行ない、第2段階の重合反応を115℃で8時間行なった以外は製造例1と同様にして、本発明の重合体(4)を得た。
【0147】
なお、Mw=23600、Mn=12000、Mw/Mn=2.0であり、Tg=61.7℃であった。
【0150】
(製造例6)
第1段階の重合反応においてモノマーをスチレン57重量部とアクリル酸2−エチルヘキシル6重量部とし、第2段階の重合反応においてモノマーをスチレン20重量部とアクリル酸2−エチルヘキシル17重量部とした以外は製造例1と同様にして、本発明の重合体(6)を得た。
【0151】
なお、Mw=24700、Mn=9900、Mw/Mn=2.5であり、Tg=57.7℃であった。
【0152】
(製造例7)
第2段階の重合反応としてモノマーにアクリル酸エチルを使用した以外は製造例1と同様にして、本発明の重合体(7)を得た。
【0153】
なお、Mw=19200、Mn=8800、Mw/Mn=2.2であり、Tg=63.0℃であった。
【0154】
(製造例8)
スチレン73重量部、ラジカル重合開始剤を0.07重量部として、第1段階の重合反応を82℃で12時間行ない、次に反応容器の温度を95℃としてアクリル酸2−エチルヘキシル27重量部を用い10時間反応を行なった以外は製造例1と同様にして、本発明の重合体(8)を得た。
【0155】
なお、Mw=406000、Mn=150000、Mw/Mn=2.7であり、Tg=55.3℃であった。
【0156】
(製造例9)
スチレン75重量部とラジカル重合開始剤として例示化合物(3−3)0.15重量部を用いて第1段階の重合反応を98℃で10時間行ない、次に反応容器の温度を123℃としてアクリル酸2−エチルヘキシル25重量部を1時間かけて滴下してその温度を20時間保持して第2段階の重合反応を終了することにより、本発明の重合体(9)を得た。
【0157】
なお、Mw=483000、Mn=196000、Mw/Mn=2.5であり、Tg=58.2℃であった。
【0158】
(製造例10)
スチレン72重量部とジビニルベンゼン0.008重量部を用いて第1段階の重合反応を行なった以外は製造例9と同様にして、本発明の重合体(10)を得た。
【0159】
なお、Mw=615000、Mn=198000、Mw/Mn=3.1であり、Tg=57.6℃であった。
【0160】
(製造例11)
スチレン70重量部とマレイン酸モノブチル4重量部を用いて第1段階のラジカル重合を行なった以外は製造例8と同様にして、本発明の重合体(11)を得た。
【0161】
なお、Mw=482000、Mn=185000、Mw/Mn=2.6であり、Tg=58.1℃であった。
【0162】
(比較製造例1)
精製したキシレン200重量部を、還流管,撹拌機,温度計,窒素導入管及び滴下装置を備えた反応容器に投入した後に窒素を通気しながら還流するまで加熱し、スチレン90重量部、アクリル酸ブチル10重量部、ラジカル重合開始剤として例示化合物(2−5)5重量部及びキシレン100重量部からなるモノマー混合液を2時間かけて滴下し、その温度で8時間保持して重合反応を終了することで比較用重合体(1)を得た。
【0163】
なお、Mw=6600、Mn=3400、Mw/Mn=1.9であり、Tg=57.9℃であった。
【0164】
(比較製造例2)
スチレン80重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル20重量部及びラジカル重合開始剤として例示化合物(2−5)0.1重量部からなるモノマー混合液を、0.1重量%のポリビニルアルコールを含む脱気した脱イオン水250重量部をいれたオートクレーブに投入し、87℃で24時間重合反応を行ない、次に110℃まで加熱して3時間反応を行なって比較用重合体(2)を得た。
【0165】
なお、Mw=1417000、Mn=457000、Mw/Mn=3.1であり、Tg=60.2℃であった。
【0166】
(比較製造例3)
モノマーとして、スチレン65重量部、アクリル酸ブチル35重量部、ラジカル重合開始剤として過酸化ベンゾイル2重量部を用いた以外は比較製造例1と同様にして比較用重合体(3)を得た。
【0167】
なお、Mw=27000、Mn=13000、Mw/Mn=2.1であり、Tg=58.3℃であった。
【0168】
[実施例1]
以下に示す材料を用いてトナーを調製した。
【0169】
Figure 0003710245
からなる樹脂混合物を有機溶剤に溶解し均一な溶液状態とし、減圧下有機溶剤を留去して結着樹脂組成物を得た。
【0170】
Figure 0003710245
【0171】
上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130℃で二軸混練押出機によって溶融混練を行なった。混練物を放冷後、カッターミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更に風力分級機を用いて分級し、重量平均粒径6.4μmの負帯電性絶縁性磁性トナーを得た。この磁性トナー100重量部に対し、負帯電性疎水性乾式シリカ(BET比表面積300m2/g)1.0重量部をヘンシェルミキサーにて外添添加して磁性トナー(1)とした。
【0172】
この磁性トナーを用いてディジタル複写機(キヤノン製GP−55)を用いて10万枚の連続画出し耐久を行なった。
【0173】
ディジタル複写機においては、直径30mmのアルミニウム製シリンダー上にOPC感光層を有する感光ドラムに、一次帯電器で−700Vに帯電し、レーザ光によってイメージスキャンニングによりディジタル潜像を形成し、4極の磁極(現像磁極は950ガウス)を有する固定磁石を内包している現像スリーブにより摩擦帯電された負帯電性絶縁性磁性トナーで反転現像した。
【0174】
現像スリーブには、直流バイアス−600V及び交流バイアスVpp800V(1800Hz)を印加した。感光ドラム上の磁性トナー像を転写手段によって普通紙に静電転写し、普通紙を除電して後に普通紙を感光ドラムから分離し、普通紙上の磁性トナー像を加熱ローラ及び加圧ローラを有する加熱加圧手段で定着した。
【0175】
画像濃度は耐久初期(1〜10枚目)で1.41、10万枚耐久終了時点で1.45とほとんど変化せず、ライン画像の飛散,太り等の画質変化もなく良好であった。10万枚耐久終了時点でOPC感光ドラム上を詳細に観察したところ、遊離したワックスの付着もみられずOPC感光ドラム表面にも目立つ損傷はみられなかった。画像上にもOPC感光ドラム表面の損傷に起因すると推定される画像欠陥はなかった。
【0176】
次に画像濃度1.4及び1.0に相当するトナーが現像されている未定着画像を80g/m2、120g/m2の各転写紙で作製した。
【0177】
ディジタル複写機の定着器をとりはずし、外部駆動装置をとりつけ150mm/秒で定着ローラーを回転させ、温度制御装置をとりつけて、100〜250℃の範囲で定着ローラーの温度を変えられる様に改造した。定着テストは温度3〜5℃に制御された恒温槽内で実施し、定着ローラーが槽内温度と一致したのを確認後に電源を投入し、上部ローラー(加熱ローラー)が130℃に達した直後に80g/m2の転写紙を用いて定着テストを行なった。次に転写紙を120g/m2と順次変えて定着テストを実施した。
【0178】
以上の様な定着テストの結果、画像濃度1.4で80g/m2の転写紙を用いた場合に濃度低下率7%であり、120g/m2の転写紙を用いた場合に濃度低下率18%であった。同様にして画像濃度1.0では80g/m2の転写紙で濃度低下率16%、120g/m2の転写紙で23%と実用上問題のないレベルであった。50℃に温度制御された恒温槽内にトナー約10gを放置して耐ブロッキング性試験を行なったところ、流動性の変化はみられず良好であった。
【0179】
また、トナーのオフセットは、80g/m2の転写紙の約1/2の面積に画像濃度1.4のベタ黒に相当するトナーが転写されている未定着画像を用い、上部ローラー(加熱ローラー)を220℃に温度調整した定着器に通紙して目視で評価したところ、全く発生しておらず良好であった。
【0180】
[実施例2]
実施例1のトナーを図3に示す電磁誘導加熱方式の定着器を用いて、転写紙の搬送スピードを50mm/秒、定着フィルムの表面温度が110℃となる条件で定着テストを行ない、定着フィルムの表面温度が200℃となる条件でオフセットを評価したところ、80g/m2の転写紙を用いた場合に濃度低下率3%であり、120g/m2の転写紙を用いた場合に濃度低下率14%であった。同様にして、画像濃度1.0で80g/m2の転写紙で濃度低下率14%、120g/m2の転写紙で26%と良好であった。また、オフセットの発生も見られなかった。
【0181】
[実施例3]
結着樹脂として、重合体(1)70重量部と重合体(9)30重量部とを有機溶剤に溶解して均一に混合した後に有機溶剤を留去して調製した結着樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして磁性トナー(2)を得た。トナーの評価結果を表2に示す。
【0182】
[実施例4]
表1に示す樹脂組成物を用いた以外は実施例1と同様にして磁性トナー(4)を得た。トナーの評価結果を表2に示す。
【0183】
[比較例
表1に示す樹脂組成物を用いた以外は実施例1と同様にして比較用トナー(1)を得た。トナーの評価結果を表2に示す。
【0184】
【表1】
Figure 0003710245
【0185】
【表2】
Figure 0003710245
【0186】
ベタ黒画像定着性評価
ランク 5…濃度低下率 10%以下
ランク 4…濃度低下率 11〜20%
ランク 3…濃度低下率 21〜30%
ランク 2…濃度低下率 31〜40%
ランク 1…濃度低下率 41%以上
【0187】
ハーフトーン画像定着性評価
ランク 5…濃度低下率 15%以下
ランク 4…濃度低下率 16〜25%
ランク 3…濃度低下率 26〜35%
ランク 2…濃度低下率 36〜45%
ランク 1…濃度低下率 45%以上
耐オフセット性(加熱ローラの表面温度220℃)
ランク5…トナーが移行せず
ランク4…ごく軽微の量のトナーが移行
ランク3…軽微の量のトナーが移行
ランク2…トナーの移行が明瞭
ランク1…紙が加熱ローラにまきつく
【0188】
耐ブロッキング試験(温度50℃,20日間)
ランク5…変化なし
ランク4…凝集体があるが、すぐにほぐれる
ランク3…ほぐれにくい
ランク2…流動性なし
ランク1…ケーキング
【0189】
【発明の効果】
本発明の静電荷像現像用トナーは、転写紙によらず定着性が良好で、耐オフセット性,耐ブロッキング性及び多数枚耐久性等に優れているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーが適用し得る画像形成装置の一例を示す説明図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の現像部の拡大図を示す。
【図3】電磁誘導加熱方式の定着器の概略図である。

Claims (6)

  1. トナーに含有される結着樹脂中に、
    (1)n−ヘキサンに溶解する成分を2乃至10重量%含有し、かつ
    (2)n−ヘキサンとクロロホルムを体積比9:1で混合した溶媒に溶解する成分を10乃至35重量%含有し、かつ、
    (3)n−ヘキサンとクロロホルムを体積比3:1で混合した溶媒に溶解する成分を35乃至70重量%含有し、
    かつ、該結着樹脂は、芳香族ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマーを、分子内に2個以上のパーオキサイド基を有する重合開始剤を用いて2段階の重合反応により重合して得た重合体を少なくとも有する結着樹脂であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. n−ヘキサンに溶解する成分が、GPCにより測定される分子量分布において、分子量3000乃至1万にピークを有するものであり、該成分中、分子量10万以下の成分が90重量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. n−ヘキサンとクロロホルムを体積比9:1で混合した溶媒に溶解する成分が、GPCにより測定される分子量分布において、分子量5000乃至3万にピークを有するものであり、該成分中、分子量10万以下の成分が60乃至90重量%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. n−ヘキサンとクロロホルムを体積比3:1で混合した溶媒に溶解する成分が、GPCにより測定される分子量分布において、分子量1万乃至3万にピークを有し、かつ分子量30万乃至100万にサブピークまたはショルダーを有し、該成分中、分子量10万以下の成分を35乃至65重量%含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 芳香族ビニルモノマー単独または芳香族ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物と、下記から選ばれるラジカル開始剤を混合して第1段階の重合をし、
    次に(メタ)アクリル酸エステルモノマー単独または(メタ)アクリル酸エステルモノマーと芳香族ビニルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物を添加し、第1段階の反応温度より5℃以上高い温度で重合するトナー用樹脂の製造方法。
    Figure 0003710245
    Figure 0003710245
    Figure 0003710245
    Figure 0003710245
    [式中、R 1 ,R 2 ,R 3 ,R 4 ,R 5 ,R 6 ,R 7 ,R 8 ,R 9 ,R 10 ,R 11 及びR 12 は、炭素数2〜30の直鎖、分岐または環状のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、これらは同じであっても相互に異なっていてもよい。k,nは2〜50の整数を表わし、mは1〜20の整数を表わす。]
  6. (メタ)アクリル酸エステルモノマー単独または(メタ)アクリル酸エステルモノマーと芳香族ビニルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物と、下記から選ばれるラジカル開始剤を混合して第1段階の重合をし、
    次に芳香族ビニルモノマー単独または芳香族ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸エステルモノマーを重量比で20:1〜1:1で混合したモノマー組成物を添加し、第1段階の反応温度より5℃以上高い温度で重合するトナー用樹脂の製造方法。
    Figure 0003710245
    Figure 0003710245
    Figure 0003710245
    Figure 0003710245
    [式中、R 1 ,R 2 ,R 3 ,R 4 ,R 5 ,R 6 ,R 7 ,R 8 ,R 9 ,R 10 ,R 11 及びR 12 は、炭素数2〜30の直鎖、分岐または環状のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、これらは同じであっても相互に異なっていてもよい。k,nは2〜50の整数を表わし、mは1〜20の整数を表わす。]
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