JPH10274067A - エンジン補助ブレーキ装置 - Google Patents

エンジン補助ブレーキ装置

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JPH10274067A
JPH10274067A JP9081713A JP8171397A JPH10274067A JP H10274067 A JPH10274067 A JP H10274067A JP 9081713 A JP9081713 A JP 9081713A JP 8171397 A JP8171397 A JP 8171397A JP H10274067 A JPH10274067 A JP H10274067A
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engine
intake
auxiliary brake
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純也 渡邊
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正宏 前川
Hideshige Kinoshita
秀栄 木下
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    • F02B37/12Control of the pumps
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • F02B37/00Engines characterised by provision of pumps driven at least for part of the time by exhaust
    • F02B37/12Control of the pumps
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、エンジン補助ブレーキ装置に関
し、吸入空気量を効率良く増大させることで、エンジン
が行なう負の仕事量を増大させ、大きな制動力を得られ
るようにする。 【解決手段】 エンジンの燃焼室と排気系との間を連通
しうる排気連通手段と、エンジンの吸気系と燃焼室との
間を連通しうる吸気弁と、エンジンの所定運転時にピス
トンの圧縮上死点近傍で排気連通手段を作動させるエン
ジン補助ブレーキ装置において、所定運転時に、吸気行
程下死点前で排気連通手段の作動を開始させ吸気行程下
死点後で排気連通手段の作動を終了させる可変排気手段
をそなえるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの吸気弁
や排気弁等の機関弁の作動を制御することで制動力を得
るようにしたエンジン補助ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりトラックやバスなどの重量が大
きい車両のエンジンブレーキ装置の1つとして、排気弁
を通常の排気タイミングと異なる圧縮行程上死点近傍に
て開弁し、シリンダ内の高められた圧力を排気系側へ開
放することで、エンジンに負の仕事を行なわせて制動力
を得る圧縮圧開放式エンジン補助ブレーキ装置(エンジ
ン補助ブレーキ装置)が実用化されている。
【0003】この圧縮圧開放式エンジン補助ブレーキ装
置は、作動開始指令(例えば、運転席に配設されたスイ
ッチがオンされ、かつアクセルペダルオフ)に基づい
て、燃料の供給を停止するとともに排気弁を排気行程の
他に圧縮行程上死点近傍でも開弁させるものである。す
なわち、吸気行程では通常通り吸気弁を開弁させてシリ
ンダ内に吸気を取り込み、圧縮行程にてピストンが上死
点近傍まで上昇してシリンダ内の圧力が高められたとこ
ろで排気弁を開弁し、排気系へ圧縮空気を排出する。
【0004】さらに、圧縮空気を排出した後に排気弁を
閉じることで、膨張行程時にシリンダ内が密閉状態とな
り、通常運転時の膨張行程に比べ、ピストンを押し下げ
ようとする力が減少したこと及びピストンを下降させな
い負の力が加わるため、エンジンに負の仕事としてのポ
ンプ作動を起こさせ、車両の制動力を得ているのであ
る。
【0005】また、このような圧縮圧開放式エンジン補
助ブレーキ装置は、エンジンのクランク軸の回転角度7
20度で1回のポンプ作動を行なわせるものであるが、
さらなる制動力確保を目的として、特開平2─2275
09号公報には、エンジンのクランク軸の回転角度72
0度で2回のポンプ作動を行なわせる技術が開示されて
いる。
【0006】この公報によると、4サイクル機関の吸気
行程において吸気弁の開弁による吸気の取り込みを行な
い、圧縮行程上死点近傍にて排気弁を開弁させ、1回目
のポンプ作動を行なわせる。尚、圧縮上死点での着火は
行なわない。さらに4サイクル機関の膨張行程において
再び吸気弁を開弁させ吸気の取り込みを行ない、4サイ
クル機関の排気行程において、シリンダ内に取り込んだ
空気の圧縮を行なった後、上死点近傍で再び排気弁を開
弁させて2回目のポンプ作動を行なわせる。
【0007】これにより、エンジンのクランク軸の回転
角度720度で1回のポンプ作動を行なわせる圧縮圧開
放式エンジン補助ブレーキ装置に比べ、大きな制動力を
発生させることができる。さらに、この従来技術では吸
気弁の閉弁直後の下死点から排気弁をさらに開弁させる
ことで、一旦排気系へ排出した空気を再吸入して、シリ
ンダ内への吸入空気量を増大させ、ピストンの圧縮仕事
量を増加させることで、上死点近傍で排気弁を開弁させ
たときのエンジンの行なう負の仕事量を増大させること
ができるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術の場合、排気弁が下死点から開弁し始めるた
め、ピストンは圧縮行程にあり、ピストンの上昇運動の
ため排気系からの空気が逆流しにくいばかりか、吸気側
から吸入された空気も排気側へ排出されるおそれもあ
り、シリンダ内の空気量は期待するほどの量が得られな
い。
【0009】また、上述した従来技術では吸気弁が完全
に閉弁したのちに排気弁を開弁させるため、排気弁開弁
時のシリンダ内の空気の流れは沈滞している。この直後
ピストンの上昇運動によって、シリンダ内の空気の流れ
は、むしろシリンダ上方へ押される流れとなり、排気系
からの空気の再流入は困難である。本発明は、このよう
な課題に鑑み創案されたもので、吸入空気量を効率良く
増大させることで、エンジンが行なう負の仕事量を増大
させ、大きな制動力を得ることができるようにしたエン
ジン補助ブレーキ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のエンジン補助ブレーキ装置は、可変排気手段
が、所定運転時に吸気弁による吸気行程下死点前で排気
連通手段の作動を開始させ吸気行程下死点後で排気連通
手段の作動を終了させるので、排気連通手段の作動開始
時には、ピストンが下死点方向へ移動しており、シリン
ダ内が減圧状態で、かつ空気の流れがシリンダヘッドか
らピストン頂面に向かって形成され、排気側からの空気
が逆流しやすく、シリンダ内の空気量を効率良く増大さ
せることができる。
【0011】また、請求項2記載の本発明のエンジン補
助ブレーキ装置は、吸気弁が閉弁する前に、該可変排気
手段が該排気連通手段の作動を開始させるので、排気連
通手段の作動開始時に、吸気側からの吸気によりシリン
ダ内での空気の流れが下方向に形成されるため、排気側
からの空気がさらに逆流しやすく、シリンダ内の空気量
を効率良く増大させることがきる。
【0012】また、請求項3記載の本発明のエンジン補
助ブレーキ装置は、エンジンの所定運転時に、該ピスト
ンの上死点近傍から下死点近傍にかけて該吸気弁を毎回
開弁駆動させる吸気タイミング可変手段をさらに備えて
いるので、エンジンのクランク軸の回転角度720度で
2回のポンプ作動を行なわせることが可能となり、大き
な制動力を発生させることができる。
【0013】また、請求項4記載の本発明のエンジン補
助ブレーキ装置は、排気系に設けられた絞り手段の下流
側にターボチャージャのタービンを配設し、所定運転時
に絞り手段を絞り方向に作動させるので、排気脈動及び
排気圧の増加により、排気通路からの逆流を増加させ、
ターボチャージャを通過する空気量の増大を抑え、通常
運転に適当な容量のターボチャージャを装着することが
可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態としてのエンジン補助ブレーキ装置について説明
すると、図1は本装置を適用した4サイクル式ディーゼ
ルエンジン(以後、単にエンジンという)1を示す模式
的な断面図であって、エンジン1の任意の1気筒につい
て示したものである。
【0015】図1に示すように、エンジン1には、吸気
弁(図示せず)及び排気弁8,8の開弁タイミングを切
り換える可変バルブタイミング機構を有した圧縮圧開放
式エンジン補助ブレーキ100や、吸気を排気圧により
過給するターボチャージャ102が付設されている。タ
ーボチャージャ102の排気タービン121より上流側
には、排気の流れを絞る絞り手段としての可変ノズル1
51が設けられており、排気連通手段としての排気弁
8,8から排出された流体の流量を絞るようになってい
る。なお、図1中に示す1Aは、エンジンの燃焼室であ
る。
【0016】以下、このターボチャージャ102につい
て詳述すると、このターボチャージャ102は、主に、
エンジンの排気通路103に介装されて排気ガスの排気
エネルギを受けて回転する排気タービン121と、エン
ジン1の吸気通路104に介装され排気タービン121
の回転力により回転して吸入空気(吸気)を圧縮する吸
気コンプレッサ122とから構成されている。
【0017】また、排気タービン121と吸気コンプレ
ッサ122とはタービンシャフト123により同軸に接
続されており、吸気コンプレッサ122は、排気タービ
ン121の回転数に応じた回転数で回転するようになっ
ている。ところで、可変ノズル151はアクチュエータ
152によりその開度が制御されるようになっており、
さらに可変排気手段を構成するコントローラ23からの
作動制御信号に基づいてアクチュエータ152の作動が
制御されるようになっている。
【0018】なお、この可変ノズル151の開度は段階
的に変更できるように構成されたものであるが、これ以
外に連続的に変更できるように構成してもよい。また、
図1に示すように、構成手段としてコントローラ23に
は、エンジン1の回転数情報、排気タービン121の回
転情報、可変ノズル151の開度情報及び車速情報等が
入力されるようになっており、これらの情報から、通常
走行時には、通常走行モードで可変ノズル151の開度
が制御されるようになっている。
【0019】次に、圧縮圧開放式エンジン補助ブレーキ
100について説明すると、図2に示すように、この作
動油供給路40はオイルパン25に接続されており、オ
イルパン25内の作動油はポンプ24により圧縮圧開放
式エンジン補助ブレーキ100に供給されるようになっ
ている。このポンプ24の下流側には、ソレノイドバル
ブ26が設けられており、このソレノイドバルブ26を
オン制御することで、圧縮圧開放式エンジン補助ブレー
キ100の作動油の供給状態が制御されるようになって
いて、作動油が供給されなければオイルパン25ヘドレ
ーンされるようになっている。
【0020】また、このソレノイドバルブ26には、コ
ントローラ23が接続されており、このソレノイドバル
ブ26の作動状態は、コントローラ23により制御され
るようになっている。このコントローラ23には、図示
しないアクセルスイッチやブレーキスイッチ等の各種セ
ンサが接続されており、ドライバの運転操作情報が入力
されるようになっている。
【0021】そして、本実施形態では、図示しないエン
ジン補助ブレーキスイッチがONの後、ドライバがアク
セルペダルを戻して減速操作を行なう(エンジンの所定
運転)と、コントローラ23によりソレノイドバルブ2
6がオンに制御されて圧縮圧開放式エンジン補助ブレー
キ100に作動油が供給されるようになっている。ま
た、これ以外のときには、ソレノイドバルブ26はオフ
になっている。
【0022】したがって、ドライバが減速操作を行なう
と、エンジン1の運転モードが通常運転モードからエン
ジン補助ブレーキ作動モードに切り替えられ、可変バル
ブタイミング機構である圧縮圧開放式エンジンブレーキ
100が作動するのである。なお、この場合には、イン
ジェクタ17からの燃料噴射は停止されるようになって
いる。
【0023】本発明の一実施形態としてのエンジン補助
ブレーキ装置は、上述のように構成されているので、エ
ンジン1の通常運転時には、ターボチャージャ102の
可変ノズル151の開度はコントローラ23により通常
走行モードに制御され、圧縮圧開放式エンジンブレーキ
100のソレノイドバルブ26はオフに制御される。こ
れにより、吸気弁及び排気弁8,8はエンジンの通常運
転時に適したバルブタイミングで駆動され、エンジン1
の通常運転が行なわれる。
【0024】一方、エンジンの所定運転時として、エン
ジン補助ブレーキスイッチがONの後、ドライバがアク
セルペダルを戻して減速操作を行なうと、圧縮圧開放式
エンジンブレーキ100のソレノイドバルブ26は、コ
ントローラ23からの制御信号に基づいてオンに切り替
えられ、吸気弁及び排気弁8,8がエンジン補助ブレー
キ用タイミングにて駆動されるようになる。それと同時
に、コントローラ23によりターボチャージャ102の
可変ノズル151の開度が所定量絞られ、排気通路10
3の絞りとして作用する。
【0025】以下、エンジン補助ブレーキ用タイミング
にて、吸気弁及び排気弁8,8が駆動されたときのバル
ブリフトの特性を図3に示す。吸気弁は、ピストン70
の上死点(クランク軸回転角度=0度)通過後に開き始
め、下死点(クランク軸回転角度=180度)手前で閉
じられる。また、下死点手前において吸気弁が閉じる直
前から排気弁8,8が開きはじめ、その後、ピストン7
0の下死点通過後に排気弁8,8が閉じて、ピストン7
0の上昇とともにシリンダ1A内の空気が圧縮される。
これにより、ピストン70には、エンジン1の回転を妨
げる方向に大きな力が働く。
【0026】そして、ピストン70が上死点(クランク
軸回転角度=360度)近傍まで上昇すると再び排気弁
8,8が開弁して、圧縮空気が排気通路103に排出さ
れる。以上のような動作をクランクシャフトの回転角度
360度毎に繰り返し実行することで、連続して大きな
エンジンブレーキ力を得ることができるのである。すな
わち、通常、クランクシャフト720度で吸気弁が1回
開弁するが、本実施の形態では、720度で2回開弁す
るため2倍のサイクルを生じさせている。
【0027】本発明の一実施形態としてのエンジン補助
ブレーキ装置は、上述のように動作するので種々の作用
効果を有する。すなわち、ピストン70が下死点手前で
は、吸気通路104内の空気が取り込まれている状態
で、シリンダ1A内の圧力は低く、減圧方向の状態であ
るとともに、ピストン70が下死点方向へ移動中であ
り、シリンダ1A内の空気の流れは、シリンダヘッド側
からピストン70の頂面側へ向かって形成されている。
このときに排気弁8,8を開くことで、排気通路103
内の空気は、シリンダ1A内の空気の流れに乗り逆流が
促進される。
【0028】また、吸気弁が閉じる直前に排気弁8,8
を開弁することで、(即ち、吸気弁と排気弁8,8との
開弁期間をオーバーラップをさせることで)、吸気通路
104から取り入れられる吸気流の慣性力が作用して、
排気通路103からの空気の逆流が促進されるのであ
る。さらに、この所定運転状態においては、可変ノズル
151が絞られた状態に制御されて流路抵抗として作用
しているので、排気通路103内の高圧の空気の圧力波
が、一旦排気通路103の下流側の可変ノズル151ま
で伝達され、ピストン70が下死点近傍に到達したとき
に、この可変ノズル151で反射された圧力波が、再び
排気弁8,8近傍まで到達する。
【0029】これにより、エンジン補助ブレーキ用タイ
ミングにて排気弁8,8が開弁すると、この排気の脈動
により、排気通路103内の高圧空気がシリンダ1A内
に逆流することが促進され、大量の空気をシリンダ1A
内に取り入れることができ、体積効率が上昇する。そし
て、このようにシリンダ1Aに流入する空気量を大幅に
増大させ、エンジン1にこのシリンダ内空気を圧縮する
という負の仕事を行なわせて、エンジン1をポンプとし
て作動させることにより、車両の走行エネルギを効率よ
く吸収でき大きな制動力を得ることができるのである。
【0030】図4は、このようなエンジン補助ブレーキ
100の作動時の吸入空気量及び排出空気量を示す図で
あるが、この図4に示すように、ピストン70の上死点
近傍の比較的短い期間において、シリンダ1A内の空気
が急激に排出される。また、ピストン70が上死点を通
過して、吸気弁の開弁直後のオーバーラップ期間では、
排気弁8,8側から吸気弁側に一瞬空気が抜け、その
後、ピストン70の下降にともなって吸気弁から空気が
吸入される(図中、Aで示す)。
【0031】そして、ピストン70の下死点近傍におい
て排気弁8,8がリフトすると、上述したように、可変
ノズル151の絞り動作による排気脈動及び排気圧上昇
により排気通路103から空気が逆流してシリンダ1A
内に流入する。このときの流入吸気量をBとすると、ク
ランクシャフト1回転で、シリンダ1A内に流入する吸
気量はA+Bとなり、大量の空気をシリンダ1A内に吸
入させることができるのである。なお、このような吸気
弁からの吸入空気量と排気弁8,8からの吸入吸気量を
比で表すと、例えば60:40程度となる。
【0032】また、本実施の形態のように、ターボチャ
ージャ102付のエンジン1においては、吸気弁及び排
気弁8,8のエンジン補助ブレーキ用タイミングでの駆
動、及び可変ノズル151の絞りが特に有効である。こ
れは、通常運転では、吸気弁をクランクシャフトの回転
角度720度で1回だけ開弁しているのに対し、エンジ
ン補助ブレーキ装置作動時では、2ストロークサイクル
(クランクシャフトの回転角度720度で2回)で吸気
弁を開弁しているため、吸気通路104を流れる吸気量
が増加し、ターボチャージャ102のコンプレッサ12
2の容量を大容量とする必要が生じる。すなわち、通常
運転時の吸気量に適合したターボチャージャ102で
は、容量が不足し、ターボチャージャの許容回転数をオ
ーバーしてしまう。しかしながら、通常運転時に必要以
上の大容量のコンプレッサ122が吸気通路104に存
在すると、加速時の過給効果が低下する。
【0033】そこで、可変ノズル151の絞りによる排
気脈動及び排気圧の増大により、排気弁8,8を下死点
前で開弁したときの排気通路103からの逆流を増加さ
せ、吸気通路104から供給される吸気の不足分を補
い、エンジン補助ブレーキの効果を確保しつつ、通常時
の過給効果も維持でき、さらに排気流量の減少から排気
タービン121の回転数を許容回転数以下に維持するこ
とができる。これにより、通常運転において適正な容量
(大きさ)のターボチャージャ102を装着することが
でき、通常運転及び所定運転(エンジン補助ブレーキ装
置作動時)の両方の運転状態を1つのターボチャージャ
102で充分に活用できるという利点がある。
【0034】なお、上述の実施形態では、クランクシャ
フトの回転角度360度で1サイクルが終了する2スト
ロークサイクルによって、圧縮圧開放式エンジン補助ブ
レーキ100を作動させているが、クランク軸の回転角
度720度で1サイクルが終了する4ストロークサイク
ルによって、このエンジン補助ブレーキ100を作動さ
せるようにしてもよい。
【0035】また、本発明のエンジン補助ブレーキ装置
は、上吸気弁及び排気弁8,8のバルブタイミングを、
上述のようなバルブタイミングに変更できるようにした
ものであれば、周知の可変動弁機構を含む種々の可変動
弁機構の何れであってもよい。また、絞り手段として
は、上述のようなターボチャージャ102の可変ノズル
151に限定されるものでなく、排気通路103を流れ
る流体の流速を絞るようなものであれば他の構成のもの
でもよい。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のエンジン補助ブレーキ装置によれば、可変排気手
段が、所定運転時に吸気弁による吸気行程下死点前で排
気連通手段の作動を開始させ吸気行程下死点後で排気連
通手段の作動を終了させるので、排気連通手段の作動開
始時に、ピストンが下死点方向へ移動しているため、シ
リンダ内が減圧方向の状態で、かつ空気の流れがシリン
ダヘッドからピストン頂面に向かって形成され、排気側
からの空気が逆流しやすく、シリンダ内の空気量を効率
良く増大させることができ、これによりエンジン補助ブ
レーキ装置の吸収馬力を増大させて大きな制動力を得る
ことができるという利点がある。
【0037】また、請求項2記載の本発明のエンジン補
助ブレーキ装置は、吸気弁が閉弁する前に、該可変排気
手段が該排気連通手段の作動を開始させるので、排気連
通手段の作動開始時に、吸気系から取り入れられる吸気
流の慣性力が作用して、排気通路からの空気の逆流がさ
らに促進され、シリンダ内の空気量を効率良く増大させ
ることができるという利点がある。
【0038】また、請求項3記載の本発明のエンジン補
助ブレーキ装置は、エンジンの所定運転時に、該ピスト
ンの上死点近傍から下死点近傍にかけて該吸気弁を毎回
開弁駆動させる吸気タイミング可変手段をさらに備えて
いるので、エンジンのクランク軸の回転角度720度で
2回のポンプ作動を行なわせることが可能となり、大き
な制動力を発生させることができるという利点がある。
【0039】また、請求項4記載の本発明のエンジン補
助ブレーキ装置は、排気系に設けられた絞り手段の下流
側にターボチャージャのタービンを配設し、所定運転時
に絞り手段を絞り方向に作動させるので、排気脈動及び
排気圧の増加により、排気通路からの逆流を増加させ
て、ターボチャージャを通過する流量の増大を抑え、通
常運転に適当な容量のターボチャージャを装着すること
が可能であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのエンジン補助ブレ
ーキ装置における全体構成を示す模式的な断面図であ
る。
【図2】本発明の一実施形態としてのエンジン補助ブレ
ーキ装置における制御系統の構成を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施形態としてのエンジン補助ブレ
ーキ装置におけるバルブタイミング特性を示す図であ
る。
【図4】本発明の一実施形態としてのエンジン補助ブレ
ーキ装置における吸入空気量及び排出空気量の特性を示
す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 1A 燃焼室 23 可変排気手段を構成するコントローラ 24 ポンプ 25 オイルパン 26 ソレノイドバルブ 40 作動油供給路 70 ピストン 100 圧縮圧開放式エンジン補助ブレーキ 102 ターボチャージャ 103 排気通路(排気系) 104 吸気通路(吸気系) 105 排気絞り手段 121 排気タービン 122 吸気コンプレッサ 123 タービンシャフト 151 可変ノズル
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02B 37/12 302 F02D 9/06 C F02D 9/06 H F02B 37/12 301N

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの燃焼室と排気系との間を連通
    しうる排気連通手段と、 該エンジンの吸気系と該燃焼室との間を連通しうる吸気
    弁と、 該エンジンの所定運転時にピストンの圧縮上死点近傍で
    該排気連通手段を作動させるエンジン補助ブレーキ装置
    において、 該所定運転時に、吸気行程下死点前で該排気連通手段の
    作動を開始させ該吸気行程下死点後で該排気連通手段の
    作動を終了させる可変排気手段を有することを特徴とす
    る、エンジン補助ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 該可変排気手段が、 該吸気弁が閉弁する以前に該排気連通手段の作動を開始
    させるように構成されていることを特徴とする、請求項
    1記載のエンジン補助ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 該エンジンの所定運転時に、該ピストン
    の上死点近傍から下死点近傍にかけて該吸気弁を毎回開
    弁駆動させる吸気タイミング可変手段をさらに備えてい
    ることを特徴とする、請求項1又は2記載のエンジン補
    助ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 該排気系に該排気の流れを絞る絞り手段
    と、 該絞り手段の下流側にターボチャージャのタービンとが
    さらに配設され、 該可変排気手段は、 該所定運転時に該絞り手段を絞り方向に作動させること
    を特徴とする、請求項3記載のエンジン補助ブレーキ装
    置。
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