JPH10273432A - 毛髪用脱染剤 - Google Patents

毛髪用脱染剤

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JPH10273432A
JPH10273432A JP9463397A JP9463397A JPH10273432A JP H10273432 A JPH10273432 A JP H10273432A JP 9463397 A JP9463397 A JP 9463397A JP 9463397 A JP9463397 A JP 9463397A JP H10273432 A JPH10273432 A JP H10273432A
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JP
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hair
destaining
weight
agent
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JP9463397A
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English (en)
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Hiroyuki Tsubota
博行 坪田
Haruhiko Yoshida
治彦 吉田
Yasuhiko Kitahata
泰彦 北畑
Nobuyuki Sakai
信幸 酒井
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NIKKA CHEM CO Ltd
Nikka Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
NIKKA CHEM CO Ltd
Nikka Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セミパーマネントヘアカラーにより染毛された
毛髪から、毛髪のメラニン色素を脱色することなく、効
果的にセミパーマネントヘアカラー由来の着色成分のみ
を脱染することができる毛髪用脱染剤を提供する。 【解決手段】ジチオジグリコール酸、ジチオジグリコー
ル酸の塩、システイン及びシステイン類からなる群より
選ばれる少なくとも1種の化合物と亜硫酸塩とを含有す
ることを特徴とする毛髪用脱染剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪用脱染剤に関
する。さらに詳しくは、本発明は、セミパーマネントヘ
アカラーによって染毛された毛髪から、セミパーマネン
トヘアカラー由来の着色成分のみを脱染するための毛髪
用脱染剤に関する。
【0002】
【従来の技術】染毛剤は、パーマネントヘアカラー、セ
ミパーマネントヘアカラー、テンポラリーヘアカラーに
大別される。これらの中で、セミパーマネントヘアカラ
ーは、主としてタール系色素を着色成分とし、手軽に染
毛することができるので、近年急速に普及している。セ
ミパーマネントヘアカラーは、ヘアマニキュアとも呼ば
れるように、そのファッション性から、短期間のうちに
脱染を望まれる場合も多い。しかし、セミパーマネント
ヘアカラーで染毛された毛髪から、セミパーマネントヘ
アカラー由来の着色成分のみを効果的に脱染する方法は
まだ見いだされていない。例えば、従来より公知の毛髪
用脱色剤を用いた場合、着色成分を落とそうとすると、
黒髪自身が本来有しているメラニン色素までをも脱色し
てしまうため、処理後の毛髪は地毛よりも明るくなり、
また毛髪の損傷も非常に激しいものとなる。チオグリコ
ール酸を含有するパーマネントウエーブ剤を用い、毛髪
を膨潤させて着色成分を抜き取る方法は、メラニン色素
を分解することがなく、毛髪自体の色の変化は生じない
が、この場合の脱染力は弱く、また毛髪の過度の膨潤に
より損傷を生じやすいという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、セミパーマ
ネントヘアカラーにより染毛された毛髪から、毛髪のメ
ラニン色素を脱色することなく、効果的にセミパーマネ
ントヘアカラー由来の着色成分のみを脱染することがで
きる毛髪用脱染剤を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ジチオジグリコ
ール酸類又はシステイン類と亜硫酸塩とを組み合わせて
配合した脱染剤を用いると、メラニン色素を脱色するこ
となく、効果的にセミパーマネントヘアカラー由来の着
色成分のみを脱染し得ることを見いだし、この知見に基
づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、(1)ジチオジグリコール酸、ジチオジグリコール
酸の塩、システイン及びシステイン類からなる群より選
ばれる少なくとも1種の化合物と亜硫酸塩とを含有する
ことを特徴とする毛髪用脱染剤、を提供するものであ
る。さらに、本発明の好ましい態様として、(2)ジチ
オジグリコール酸、ジチオジグリコール酸の塩、システ
イン及びシステイン類からなる群より選ばれる化合物の
含有量が、0.1〜10重量%である第(1)項記載の毛
髪用脱染剤、(3)亜硫酸塩の含有量が1〜12重量%
である第(1)項記載の毛髪用脱染剤、 (4)ジチオジグリコール酸、ジチオジグリコール酸の
塩、システイン及びシステイン類からなる群より選ばれ
る化合物が、ジチオジグリコール酸二アンモニウム、L
−システイン又はN−アセチル−L−システインである
第(1)項記載の毛髪用脱染剤、(5)亜硫酸塩が、亜硫
酸ナトリウムである第(1)項記載の毛髪用脱染剤、及
び、(6)pHが、7〜9.5である第(1)項記載の毛髪
用脱染剤、を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の毛髪用脱染剤は、ジチオ
ジグリコール酸、ジチオジグリコール酸の塩、システイ
ン及びシステイン類より選ばれる少なくとも1種の化合
物と、亜硫酸塩とを含有する。ジチオジグリコール酸
は、式 HOOCCH2SSCH2COOH で表される化合物であり、チオグリコール酸を酸化する
ことにより得ることができる。本発明において使用する
ジチオジグリコール酸の塩は、水溶性を有する塩であれ
ば特に制限はなく、例えば、モノエタノールアミン塩、
ジエタノールアミン塩などのアルカノールアミン塩、ナ
トリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネ
シウム塩などのアルカリ土類金属塩、さらにアンモニウ
ム塩などを挙げることができる。本発明においては、ジ
チオジグリコール酸の1個のカルボキシル基の水素イオ
ンが陽イオンにより置換された酸性塩、2個のカルボキ
シル基の水素イオンがすべて陽イオンにより置換された
正塩のいずれをも用いることができる。
【0006】システインは、式 HSCH2CH(NH2)COOH で表される化合物であり、例えば、ケラチン加水分解物
より得られるシスチンを錫と塩酸を用いて還元すること
により得ることができる。本発明においては、L−シス
テインのほか、D−システイン、DL−システインを用
いることができる。本発明において用いるシステイン類
としては、例えば、システイン塩酸塩、システインメチ
ルエステル塩酸塩、システインエチルエステル塩酸塩、
N−アセチルシステイン、S−ベンジルシステイン、S
−ベンジル−N−ホルミルシステインなどを挙げること
ができる。本発明において、ジチオジグリコール酸、ジ
チオジグリコール酸の塩、システイン及びシステイン類
からなる群より選ばれる化合物は、1種を単独で用いる
ことができ、2種以上を組み合わせて用いることができ
る。本発明の毛髪用脱染剤において、ジチオジグリコー
ル酸、ジチオジグリコール酸の塩、システイン及びシス
テイン類からなる群より選ばれる化合物の含有量は、
0.1〜10重量%であることが好ましく、0.5〜5重
量%であることがより好ましい。ジチオジグリコール
酸、ジチオジグリコール酸の塩、システイン及びシステ
イン類からなる群より選ばれる化合物の含有量が0.1
重量%未満であると、十分な脱染効果が発現しないおそ
れがある。ジチオジグリコール酸、ジチオジグリコール
酸の塩、システイン及びシステイン類からなる群より選
ばれる化合物の含有量が10重量%を超えると、異臭や
皮膚に付着した際の刺激の原因となるおそれがある。
【0007】本発明において用いる亜硫酸塩は、水溶性
を有するものであれば特に制限はなく、例えば、亜硫酸
ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、亜
硫酸マグネシウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素
カリウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸モノエタノ
ールアミン塩、亜硫酸ジエタノールアミン塩、亜硫酸リ
シン塩、亜硫酸水素リシン塩、亜硫酸アルギニン塩など
を挙げることができる。これらの中で、亜硫酸ナトリウ
ムを特に好適に使用することができる。本発明におい
て、亜硫酸塩は、1種を単独で用いることができ、2種
以上を組み合わせて用いることができる。本発明の毛髪
用脱染剤において、亜硫酸塩の含有量は1〜12重量%
であることが好ましく、2〜8重量%であることがより
好ましい。亜硫酸塩の含有量が1重量%未満であると、
十分な脱染効果が発現しないおそれがある。亜硫酸の含
有量が12重量%を超えると、脱染力には変化はないも
のの、皮膚に付着した際の刺激の原因となるおそれがあ
る。本発明の毛髪用脱染剤のpHは、7〜9.5の範囲に
あることが好ましい。pHが7未満であると、毛髪用脱染
剤中の亜硫酸塩の分解が起こりやすくなるおそれがあ
る。pHが9.5を超えると、脱染力が低下し、かつ毛髪
の損傷や頭皮への刺激を引き起こすおそれがある。
【0008】本発明の毛髪用脱染剤の形態には特に制限
はなく、例えば、クリーム状、エマルジョン状、ジェル
状、ムース状などの剤型とすることができる。本発明の
毛髪用脱染剤をこれらの剤型とするために、通常、化粧
品の分野において用いられる油分、乳化剤、感触向上
剤、毛髪保護剤、増粘剤、溶剤、香料などを配合し、常
法に従って製造することができる。油分としては、例え
ば、ステアリルアルコール、セチルアルコールなどを挙
げることができる。乳化剤としては、例えば、塩化ステ
アリルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル、ソルビタンモノステアレートなどを挙
げることができる。感触向上剤としては、例えば、塩化
ステアリルトリメチルアンモニウムなどを挙げることが
できる。毛髪保護剤としては、例えば、加水分解ケラチ
ン、加水分解コラーゲンなどを挙げることができる。増
粘剤としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、
カチオン化セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースなどを挙げることができる。溶剤としては、例え
ば、エタノール、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ベンジルアルコールなどを挙げることができる。本
発明の毛髪用脱染剤を用いて、毛髪などの角質繊維につ
いて脱染するためには、例えば、本発明の毛髪用脱染剤
を毛髪に均一に塗布し、15〜60℃の温度で10〜4
0分程度の作用時間をおいたのち、毛髪を洗浄し、乾燥
することができる。処理温度は高い方が脱染効果は向上
するが、高温は必要不可欠のものではない。
【0009】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、毛髪用脱染剤の評価は下記の方法により行った。 (1)脱染性 セミパーマネントカラー[日華化学(株)、デミ・イオニ
ックカラー橙又はデミ・イオニックカラー赤]を用い
て、ヤク毛約1gの毛束を染色したものを試料とした。
染色前のヤク毛と染色後のヤク毛の色差(ΔE値)は、
橙色に染めたヤク毛は58.1、赤色に染めたヤク毛は
61.1であった。染色したヤク毛の毛束に毛髪用脱染
剤3gを均一に塗付し、ポリ塩化ビニリデンフィルムで
包んで45℃で20分間放置した。その後、毛束を温水
で洗浄し、乾燥したのち、カラーコンピューター[スガ
試験機(株)、SM−4型]を用いて測色し、染色前のヤ
ク毛との色差(ΔE値)を求めた。色差(ΔE値)が小
さい程脱染性は良好である。ただし、ΔE値は次式で表
される値であり、 ΔE={(dL)2+(da)2+(db)21/2 式中、(dL)はL値(明るさ)の差、(da)はa値(赤
み)の差、(db)はb値(黄み)の差である。 (2)メラニン色素の脱色性 2種類のセミパーマネントカラー[日華化学(株)、デミ
・イオニックカラー橙及びデミ・イオニックカラー赤]
を用いて、それぞれ白髪混じり日本人毛約1gの毛束を
染色したものを試料とした。染色した日本人毛の毛束に
毛髪用脱染剤3gを均一に塗付し、ポリ塩化ビニリデン
フィルムで包んで45℃で20分間放置した。その後、
毛束を温水で洗浄し、乾燥したのち、目視により毛髪の
メラニン色素の脱色の有無を判定し、毛髪のメラニン色
素が脱色されていないものを○、脱色されているものを
×とした。 実施例1 セチルアルコール8重量部、塩化ステアリルトリメチル
アンモニウム2重量部、ポリオキシエチレン(80モル)
ラウリルエーテル1重量部、ソルビタンモノステアレー
ト1重量部、エデト酸二ナトリウム0.1重量部、亜硫
酸ナトリウム4重量部、ジチオジグリコール酸二アンモ
ニウム2.4重量部及び水81.5重量部を混合し、さら
にクエン酸を添加してpHを7に調整し、クリーム状タイ
プの毛髪用脱染剤を得た。この毛髪用脱染剤を用いて橙
色に染めたヤク毛について脱染性の試験を行ったとこ
ろ、ΔEは28.6であった。また、メラニン色素の脱
色性試験では、毛髪のメラニン色素は脱色されていなか
った。 実施例2 クエン酸の添加によるpH調整を行わない以外は、実施例
1と同様にして、pHが9であるクリーム状タイプの毛髪
用脱染剤を得た。この毛髪用脱染剤を用いて、実施例1
と同様に脱染性とメラニン色素の脱色性試験を行ったと
ころ、ΔEは32.2であり、毛髪のメラニン色素は脱
色されていなかった。 実施例3 クエン酸の添加によるpH調整の代わりに、水酸化ナトリ
ウムを用いてpHを9.5に調整した以外は、実施例1と
同様にしてクリーム状タイプの毛髪用脱染剤を得た。こ
の毛髪用脱染剤を用いて、実施例1と同様に脱染性とメ
ラニン色素の脱色性試験を行ったところ、ΔEは34.
2であり、毛髪のメラニン色素は脱色されていなかっ
た。 比較例1 セチルアルコール8重量部、塩化ステアリルトリメチル
アンモニウム2重量部、ポリオキシエチレン(80モル)
ラウリルエーテル1重量部、ソルビタンモノステアレー
ト1重量部、エデト酸二ナトリウム0.1重量部、亜硫
酸ナトリウム4重量部及び水83.9重量部を混合し、
さらにクエン酸を添加してpHを7に調整し、クリーム状
タイプの毛髪用脱染剤を得た。この毛髪用脱染剤を用い
て、実施例1と同様に脱染性とメラニン色素の脱色性試
験を行ったところ、ΔEは39.6であり、毛髪のメラ
ニン色素は脱色されていなかった。 比較例2 クエン酸の添加によるpH調整を行わない以外は、比較例
1と同様にして、pHが9であるクリーム状タイプの毛髪
用脱染剤を得た。この毛髪用脱染剤を用いて、実施例1
と同様に脱染性とメラニン色素の脱色性試験を行ったと
ころ、ΔEは45.3であり、毛髪のメラニン色素は脱
色されていなかった。 比較例3 クエン酸の添加によるpH調整の代わりに、水酸化ナトリ
ウムを用いてpHを9.5に調整した以外は、比較例1と
同様にしてクリーム状タイプの毛髪用脱染剤を得た。こ
の毛髪用脱染剤を用いて、実施例1と同様に脱染性とメ
ラニン色素の脱色性試験を行ったところ、ΔEは45.
1であり、毛髪のメラニン色素は脱色されていなかっ
た。 比較例4 亜硫酸ナトリウムの配合量を6重量部、水の配合量を8
1.9重量部とした以外は比較例1と同様にして、クリ
ーム状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この毛髪用脱染剤
を用いて、実施例1と同様に脱染性とメラニン色素の脱
色性試験を行ったところ、ΔEは36.2であり、毛髪
のメラニン色素は脱色されていなかった。 比較例5 市販のパーマネントウエーブ剤第1剤[日華化学(株)、
デミパーマSE]を毛髪用脱染剤の代わりに用いて、実
施例1と同様に脱染性とメラニン色素の脱色性試験を行
ったところ、ΔEは46.3であり、毛髪のメラニン色
素は脱色されていなかった。 比較例6 市販の毛髪用脱色剤[日華化学(株)、デミクオルトカラ
ーO10+デミディベロッパーOX−6(配合比=50
/50)]を毛髪用脱染剤の代わりに用いて、実施例1
と同様に脱染性とメラニン色素の脱色性試験を行ったと
ころ、ΔEは47.2であり、毛髪のメラニン色素は脱
色されていた。実施例1〜3及び比較例1〜6の結果を
第1表に示す。
【0010】
【表1】
【0011】実施例1〜3、比較例1〜4の結果を比較
すると、pH7〜9.5の範囲ではpHが低く中性に近いほ
ど脱染性は良好である。また、同じpHの場合、ジチオジ
グリコール酸二アンモニウムと亜硫酸ナトリウムを含有
する本発明のクリーム状タイプの毛髪用脱染剤の方が、
ジチオジグリコール酸二アンモニウムを含有しない比較
例1〜4の毛髪用脱染剤より脱染性に優れている。な
お、実施例1〜3と比較例1〜4の毛髪用脱染剤は、す
べて毛髪のメラニン色素の脱色は生じない。パーマネン
トウェーブ剤を毛髪用脱染剤の代わりに用いた比較例5
においては、脱染性が十分に発現していない。また、毛
髪用脱色剤を毛髪用脱染剤の代わりに用いた比較例6に
おいては、脱染性が十分に発現していない上に、毛髪か
らメラニン色素が脱色されている。 実施例4 2重量%水溶液の粘度が1,000cpsであるヒドロキシ
エチルセルロース4重量部、エタノール15重量部、ベ
ンジルアルコール5重量部、エデト酸二ナトリウム0.
1重量部、亜硫酸ナトリウム4重量部、ジチオジグリコ
ール酸二アンモニウム2.4重量部及び水69.5重量部
を混合し、さらにクエン酸を添加してpHを7に調整し、
ジェル状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この毛髪用脱染
剤を用いて橙色に染めたヤク毛について脱染性の試験を
行ったところ、ΔEは27.0であった。また、メラニ
ン色素の脱色性試験では、毛髪のメラニン色素は脱色さ
れていなかった。 実施例5 クエン酸の添加によるpH調整を行わない以外は、実施例
4と同様にして、pHが9であるジェル状タイプの毛髪用
脱染剤を得た。この毛髪用脱染剤を用いて、実施例4と
同様に脱染性とメラニン色素の脱色性試験を行ったとこ
ろ、ΔEは27.3であり、毛髪のメラニン色素は脱色
されていなかった。 実施例6 クエン酸の添加によるpH調整の代わりに、水酸化ナトリ
ウムを用いてpHを9.5に調整した以外は、実施例4と
同様にしてジェル状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この
毛髪用脱染剤を用いて、実施例4と同様に脱染性とメラ
ニン色素の脱色性試験を行ったところ、ΔEは29.2
であり、毛髪のメラニン色素は脱色されていなかった。 比較例7 2重量%水溶液の粘度が1,000cpsであるヒドロキシ
エチルセルロース4重量部、エタノール15重量部、ベ
ンジルアルコール5重量部、エデト酸二ナトリウム0.
1重量部、亜硫酸ナトリウム4重量部及び水71.9重
量部を混合し、さらにクエン酸を添加してpHを7に調整
し、ジェル状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この毛髪用
脱染剤を用いて、実施例4と同様に脱染性とメラニン色
素の脱色性試験を行ったところ、ΔEは32.0であ
り、毛髪のメラニン色素は脱色されていなかった。 比較例8 クエン酸の添加によるpH調整を行わない以外は、比較例
7と同様にして、pHが9であるジェル状タイプの毛髪用
脱染剤を得た。この毛髪用脱染剤を用いて、実施例4と
同様に脱染性とメラニン色素の脱色性試験を行ったとこ
ろ、ΔEは37.1であり、毛髪のメラニン色素は脱色
されていなかった。 比較例9 クエン酸の添加によるpH調整の代わりに、水酸化ナトリ
ウムを用いてpHを9.5に調整した以外は、比較例7と
同様にしてジェル状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この
毛髪用脱染剤を用いて、実施例4と同様に脱染性とメラ
ニン色素の脱色性試験を行ったところ、ΔEは39.8
であり、毛髪のメラニン色素は脱色されていなかった。 比較例10 亜硫酸ナトリウムの配合量を6重量部、水の配合量を6
9.9重量部とした以外は比較例7と同様にして、ジェ
ル状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この毛髪用脱染剤を
用いて、実施例4と同様に脱染性とメラニン色素の脱色
性試験を行ったところ、ΔEは31.1であり、毛髪の
メラニン色素は脱色されていなかった。実施例4〜6及
び比較例7〜10の結果を第2表に示す。
【0012】
【表2】
【0013】実施例4〜6、比較例7〜10の結果を比
較すると、pH7〜9.5の範囲ではpHが低く中性に近い
ほど脱染性は良好である。また、同じpHの場合、ジチオ
ジグリコール酸二アンモニウムと亜硫酸ナトリウムを含
有する本発明のジェル状タイプの毛髪用脱染剤の方が、
ジチオジグリコール酸二アンモニウムを含有しない比較
例7〜10の毛髪用脱染剤より脱染性に優れている。な
お、実施例4〜6と比較例7〜10の毛髪用脱染剤は、
すべて毛髪のメラニン色素の脱色は生じない。 実施例7 2重量%水溶液の粘度が1,000cpsであるヒドロキシ
エチルセルロース4重量部、塩化ステアリルトリメチル
アンモニウム2重量部、ポリオキシエチレン(80モル)
ラウリルエーテル1重量部、エチレングリコールモノエ
チルエーテル20重量部、エデト酸二ナトリウム0.1
重量部、亜硫酸ナトリウム4重量部、ジチオジグリコー
ル酸二アンモニウム2.4重量部及び水66.5重量部を
混合し、さらにクエン酸を添加してpHを7に調整し、ジ
ェル状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この毛髪用脱染剤
を用いて橙色に染めたヤク毛及び赤色に染めたヤク毛に
ついて脱染性の試験を行ったところ、橙色に対するΔE
は23.5であり、赤色に対するΔEは22.2であっ
た。また、メラニン色素の脱色性試験では、毛髪のメラ
ニン色素は脱色されていなかった。 実施例8 ジチオジグリコール酸二アンモニウム2.4重量部及び
水66.5重量部の代わりに、N−アセチル−L−シス
テイン2重量部及び水66.9重量部を用いた以外は、
実施例7と同様にしてジェル状タイプの毛髪用脱染剤を
得た。この毛髪用脱染剤を用いて、実施例7と同様に脱
染性とメラニン色素の脱色性試験を行ったところ、橙色
に対するΔEは24.9、赤色に対するΔEは22.0で
あり、毛髪のメラニン色素は脱色されていなかった。 実施例9 ジチオジグリコール酸二アンモニウム2.4重量部及び
水66.5重量部の代わりに、ジチオジグリコール酸二
アンモニウム1.2重量部、N−アセチル−L−システ
イン1重量部及び水66.7重量部を用いた以外は、実
施例7と同様にしてジェル状タイプの毛髪用脱染剤を得
た。この毛髪用脱染剤を用いて、実施例7と同様に脱染
性とメラニン色素の脱色性試験を行ったところ、橙色に
対するΔEは24.2、赤色に対するΔEは22.1であ
り、毛髪のメラニン色素は脱色されていなかった。 実施例10 ジチオジグリコール酸二アンモニウム2.4重量部及び
水66.5重量部の代わりに、L−システイン2重量部
及び水66.9重量部を用いた以外は、実施例7と同様
にしてジェル状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この毛髪
用脱染剤を用いて、実施例7と同様に脱染性とメラニン
色素の脱色性試験を行ったところ、橙色に対するΔEは
25.8、赤色に対するΔEは23.8であり、毛髪のメ
ラニン色素は脱色されていなかった。 比較例11 ジチオジグリコール酸二アンモニウムを配合することな
く、水の量を68.9重量部とした以外は、実施例7と
同様にしてジェル状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この
毛髪用脱染剤を用いて、実施例7と同様に脱染性とメラ
ニン色素の脱色性試験を行ったところ、橙色に対するΔ
Eは26.1、赤色に対するΔEは25.7であり、毛髪
のメラニン色素は脱色されていなかった。 比較例12 ジチオジグリコール酸二アンモニウム2.4重量部及び
水66.5重量部の代わりに、チオグリコール酸2重量
部及び水66.9重量部を用いた以外は、実施例7と同
様にしてジェル状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この毛
髪用脱染剤を用いて、実施例7と同様に脱染性とメラニ
ン色素の脱色性試験を行ったところ、橙色に対するΔE
は25.7、赤色に対するΔEは31.7であり、毛髪の
メラニン色素は脱色されていなかった。 比較例13 亜硫酸ナトリウム4重量部の代わりに、チオ硫酸ナトリ
ウム4重量部を用いた以外は、実施例7と同様にしてジ
ェル状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この毛髪用脱染剤
を用いて、実施例7と同様に脱染性とメラニン色素の脱
色性試験を行ったところ、橙色に対するΔEは26.
3、赤色に対するΔEは32.4であり、毛髪のメラニ
ン色素は脱色されていなかった。 比較例14 亜硫酸ナトリウム4重量部の代わりに、ピロ亜硫酸ナト
リウム4重量部を用いた以外は、実施例10と同様にし
てジェル状タイプの毛髪用脱染剤を得た。この毛髪用脱
染剤を用いて、実施例7と同様に脱染性とメラニン色素
の脱色性試験を行ったところ、橙色に対するΔEは2
5.9、赤色に対するΔEは31.8であり、毛髪のメラ
ニン色素は脱色されていなかった。実施例7〜10及び
比較例11〜14の結果を第3表に示す。
【0014】
【表3】
【0015】第3表の結果から、ジチオジグリコール酸
二アンモニウム、N−アセチル−L−システイン又はL
−システインと亜硫酸ナトリウムを含有する実施例7〜
10の本発明のジェル状タイプの毛髪用脱染剤の方が、
ジチオジグリコール酸二アンモニウムなどを含有しない
比較例11〜12の毛髪用脱染剤及び亜硫酸ナトリウム
を含有しない比較例13〜14の毛髪用脱染剤より脱染
性が良好であり、特に赤色に対する脱染性に優れている
ことが分かる。なお、実施例7〜10と比較例11〜1
4の毛髪用脱染剤は、すべて毛髪のメラニン色素の脱色
は生じない。
【0016】
【発明の効果】本発明の毛髪用脱染剤を用いれば、主と
してタール系色素を着色成分とするセミパーマネントヘ
アカラーによって染毛された毛髪から、メラニン色素を
脱色することなく、セミパーマネントヘアカラー由来の
染料のみを効果的に脱染することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジチオジグリコール酸、ジチオジグリコー
    ル酸の塩、システイン及びシステイン類からなる群より
    選ばれる少なくとも1種の化合物と亜硫酸塩とを含有す
    ることを特徴とする毛髪用脱染剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002255757A (ja) * 2001-02-27 2002-09-11 Sanei Kagaku Kk 2剤型染毛用組成物
KR100802320B1 (ko) * 2006-12-20 2008-02-13 (주)아모레퍼시픽 매염염모제용 리무버 조성물

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