JPH10272767A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH10272767A
JPH10272767A JP9518597A JP9518597A JPH10272767A JP H10272767 A JPH10272767 A JP H10272767A JP 9518597 A JP9518597 A JP 9518597A JP 9518597 A JP9518597 A JP 9518597A JP H10272767 A JPH10272767 A JP H10272767A
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JP
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recording
recording material
platen
ink jet
paper
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JP9518597A
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English (en)
Inventor
Kentaro Onuma
健太郎 大沼
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】インクを吐出して記録する際の紙間距離の変動
を防止するとともに、記録用紙の先端部及び後端部にお
ける挙動不安定による紙間距離の変動を防止することに
より、紙間変動による記録画質の低下を無くす。 【構成】記録用紙Pの先端部が排紙ローラ対7、8に挟
持された後の記録時には記録部に配置されるプラテン1
1を搬送面から離間させ、記録用紙Pの後端部が搬送ロ
ーラ対5、6から解放される直前にプラテン11を搬送
面に接近させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段から被記録材へ
インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、記録情
報に基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録材に画
像(文字や記号等を含む)を記録していくように構成さ
れている。前記記録装置は、記録方式により、インクジ
ェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービー
ム式等に分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査しながら記録するシリアルタイプの記
録装置においては、被記録材に沿って移動する記録手段
(記録ヘッド)によって画像を記録(主走査)し、1行
分の記録を終了した後に所定量の紙送り(副走査として
のピッチ搬送)を行い、その後に再び停止した被記録材
に対して次の行の画像を記録(主走査)するという動作
を繰り返すことにより、被記録材の所望範囲に記録が行
われる。一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の所望範囲に画像が記録される。
【0004】そのうち、インクジェット式の記録装置
(インクジェット記録装置)は、記録手段(記録ヘッ
ド)から被記録材にインクを吐出して記録を行うもので
あり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な
画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理
を必要とせずに記録することができ、ランニングコスト
が安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、
しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用
してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を
有している。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。ま
た、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用すること
により記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易で
あり、記録手段のフルマルチ化及び高密度実装化も容易
である。
【0006】また、被記録材の材質に対する要求も様々
なものがあり、近年では、これらの要求に対する開発が
進み、通常の被記録材である紙(薄紙や加工紙を含む)
や樹脂薄板(OHP等)などの他に、布、皮革、不織
布、さらには金属等を被記録材として用いる記録装置も
使用されるようになっている。
【0007】インクジェット記録装置は、インク(記録
液)の小滴を飛翔させ、記録用紙等の被記録材にインク
滴を塗布して記録を行うものであり、近年では特にカラ
ーインクジェット記録装置の要請が高くなっていきいる
が、これは複数色の記録ヘッドから吐出される異なる色
のインク滴を重ね合わせることによりカラー画像を記録
していくものである。
【0008】このようなカラーインクジェット記録装置
においては、記録時に被記録材がインクを吸収すること
により膨潤して波打ち(コックリング)を生じ、記録ヘ
ッドと被記録材の間隔(紙間距離)が局所的に変動し、
そのために被記録材が記録ヘッドに接触する可能性があ
り、記録画像の品位や記録ヘッドの耐久性に悪影響を及
ぼすということがある。このような不都合を避けるた
め、プラテンを搬送ローラ対と排紙ローラ対により形成
される被記録材搬送面から記録ヘッドと反対側へ遠ざけ
て配置することにより、空中で搬送されている被記録材
にインクを吐出して記録するようにし、それによって、
プラテン上で記録を行ったときに被記録材の波打ちをプ
ラテン側に逃がすようにした対策が採られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように対
策では、被記録材の先端が排紙ローラ対に挟持(挟圧)
される位置に到達するまで空中を搬送されることになる
ため、被記録材の挙動が不安定になって紙間距離(記録
ヘッドとの間隔)が変動しやすく、高品位な画像を得る
ことが困難である。また、被記録材の後端部においても
同様の現象がみられる。別の対策として、プラテン上に
リブを任意の間隔で配置し、そのリブの稜線上を搬送面
に沿わせるという方法がある。しかし、この方法でも、
前記リブの位置が被記録材の波打ち部の凹部(記録ヘッ
ドに対して)に一致すると、紙間距離が大幅に変動して
しまい、画像品位に悪影響を及ぼすことになる。
【0010】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、記録時における紙
間距離の変動を防止するとともに、被記録材の先端部及
び後端部における挙動不安定による紙間距離の変動を防
止することができ、紙間変動による画像品位の低下を無
くすことができるインクジェット記録装置を提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するため、記録位置で記録手段に対向して配
置されたプラテンと該プラテンの被記録材搬送方向上流
側に配設された搬送ローラ対と前記プラテンの被記録材
搬送方向下流側に配設された排紙ローラ対とを備え、被
記録材に対する記録は前記搬送ローラ対及び前記排紙ロ
ーラ対により挟持された被記録材の前記プラテン上の位
置で行われ、前記プラテンは記録時に被記録材搬送面よ
り離間する方向に移動させられることを特徴とする。
【0012】請求項2〜7の発明は、上記請求項1に加
えて、被記録材を前記搬送ローラ対から解放する前に前
記プラテンを被記録材搬送面に接近させる方向に移動さ
せる構成、前記搬送ローラ対より被記録材搬送方向上流
側に、被記録材の先端及び後端を検出する紙端検知セン
サを配設する構成、前記紙端検知センサにより被記録材
先端を検知した後に前記搬送ローラ対を所定パルス数回
転させて被記録材を搬送した時点で、被記録材先端が前
記排紙ローラ対に挟持されたと判断する構成、前記紙端
検知センサにより被記録材後端を検知した後に前記搬送
ローラを所定パルス数回転させて被記録材を搬送した時
点で、被記録材後端が前記搬送ローラ対から解放された
と判断する構成、前記プラテンが被記録材搬送方向の複
数部分に分割されている構成、あるいは、分割された前
記プラテンの複数部分のそれぞれが独立に被記録材搬送
面に対し離間又は接近可能である構成とすることによ
り、一層効率よく上記目的を達成するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を説明する。図1は本発明を適用したインクジェ
ット記録装置の第1実施例の要部構成を示す模式的縦断
面図である。図1において、キャリッジ1上には記録手
段(記録ヘッド)2が位置決めして搭載されており、キ
ャリッジ1は記録用紙等の被記録材Pの搬送方向と略垂
直な方向に延在するガイドシャフト3A及びサポートシ
ャフト3Bに沿って往復移動可能に案内支持されてい
る。キャリッジ1の往復運動は、キャリッジ駆動モータ
(不図示)の正逆回転を駆動ベルト4を介して該キャリ
ッジ1に伝達することにより行われる。
【0014】記録ヘッド2(詳しくは、そのインク吐出
部2A)の被記録材搬送方向上流側には搬送ローラ5が
配置され、該搬送ローラ5は不図示の搬送ローラ駆動モ
ータによって回転駆動される。前記搬送ローラ5の周面
には摩擦搬送力を付与するためのピンチローラ6が圧接
されており、前記搬送ローラ5と前記ピンチローラ6に
よって搬送ローラ対が形成されている。被記録材Pは、
搬送ローラ5とピンチローラ6との間に挟持された状態
で該搬送ローラ5を回転することにより搬送される。記
録ヘッド2の被記録材搬送方向下流側には、排紙ローラ
7及び拍車ローラ8から成る排紙ローラ対が配置されて
いる。この排紙ローラ対は、前記搬送ローラ5と同期し
て排紙ローラ7を同方向に回転させることにより、前記
搬送ローラ対と協働して被記録材Pを搬送するものであ
る。
【0015】前記搬送ローラ対5、6の被記録材搬送方
向上流側には、センサレバー9及びフォトセンサ10か
ら成る紙端検知センサが配置されている。このセンサ
9、10は、被記録材Pの先端部あるいは後端部を検出
するためのものであり、被記録材Pの先端部あるいは後
端部の通過によりセンサレバー9が揺動することでフォ
トセンサ10の赤外光を透過又は遮蔽することにより紙
端を検知するように構成されている。
【0016】前記記録手段(記録ヘッド)2は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド2は、
前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによ
り生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる
圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記
録を行なうものである。
【0017】図2は、記録手段(記録ヘッド)2のイン
ク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。図2
において、被記録材Pと所定の隙間(例えば、約0.3
〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面81に
は、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通
液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面
に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電
気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。
記録ヘッド2は、前記吐出口82がキャリッジ1の移動
方向(主走査方向)と交叉する方向に並ぶような位置関
係で、該キャリッジ1に搭載されている。こうして、画
像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体
85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸騰
させ、その時に発生する圧力によって吐出口82からイ
ンクを吐出させる記録手段(記録ヘッド)2が構成され
ている。
【0018】図1において、搬送ローラ対5、6と排紙
ローラ対7、8との間には、記録ヘッド2のインク吐出
部(吐出口面81)と所定距離をもって対面するプラテ
ン11が配設されている。このプラテン11はプラテン
ホルダー12上に図示上下方向に移動可能に取り付けら
れている。すなわち、プラテン11は、プラテンホルダ
ー12上において、前記搬送ローラ対5、6及び排紙ロ
ーラ対7、8によって形成される被記録材搬送面に対す
る接近位置と離間位置との間で平行移動可能に装着され
ている。また、前記プラテン11は、バネ13、13に
より図示の被記録材搬送面に接近した位置(上昇位置)
に付勢されている。
【0019】被記録材搬送面に対する前記プラテン11
の移動は、ソレノイド14によりレバー15A、15B
を介して駆動することにより行われる。つまり、前記フ
ォトセンサ10の検知信号(被記録材Pの先端部及び後
端部の検知信号)により前記ソレノイド14を駆動する
ことにより、被記録材搬送面に対する前記プラテン11
の位置(接近位置又は離間位置)を制御するように構成
されている。なお、前記記録ヘッド2を駆動するための
電力は、不図示の電源供給線を通して電源ユニットより
供給される。
【0020】図3〜図5は図1のインクジェット記録装
置のプラテンの各動作状態を示す模式的縦断面図であ
り、図6は図1及び図3〜5に示すプラテンの動作を横
軸を時間軸として模式的に示す表(タイムチャート)で
ある。次に、図1及び図3〜6を参照して、前述の第1
実施例に係るインクジェット記録装置の動作を説明す
る。不図示の給紙装置により供給された被記録材Pは、
先ず、記録部の被記録材搬送方向上流側に配置された紙
端検知レバー9を通過する。その際、図3に示すよう
に、紙端検知レバー9は、被記録材Pの先端部により押
され、その支点9Aを中心にして回動し、フォトセンサ
10の赤外光を透過状態(センサONの状態)となる。
このとき、記録装置の制御部では、紙端位置を検知する
メモリを0(ゼロ)にリセットし、被記録材搬送モータ
のパルス数「Pulse 」を積算することにより、紙端位置
をセンスしているものとする。
【0021】そこで、紙端検知レバー9からピンチロー
ラ6までの距離をL1とし、紙端検知レバー9から拍車
ローラ8までの距離をL2とし、搬送ローラ5の搬送モ
ータ1パルスあたりの送り量をLmotor とすると、距離
L1及びL2に対応する送りパルス数「Pulse 1」及び
「Pulse 2」は次の式(1)及び式(2)のように記録
装置の構成により与えられる。すなわち、式(1)はPu
lse 1=L1/Lmotor であり、式(2)はPulse 2=
L2/Lmotor である。
【0022】被記録材Pは、紙端検知レバー9を通過
し、その先端部が搬送ローラ5及びピンチローラ6に挟
持された後、該搬送ローラ5により下流側の記録部及び
排紙部へ搬送される。記録部のプラテン11の上面は、
ピンチローラ6を通過した被記録材Pの搬送面に沿うよ
うに配置されており、記録部を通過した被記録材Pの先
端が下流側の拍車ローラ8及び排紙ローラ7に挟持され
るようにガイドする働きをする。被記録材Pは、不図示
のホスト機から送られた記録データの上端余白長さだ
け、搬送ローラ対により送られ、記録データに基づいて
記録ヘッド2を駆動することにより、被記録材P上にイ
ンクを吐出して記録を行う。記録に伴い、被記録材Pは
搬送ローラ対により副走査方向へ搬送され、被記録材P
の端部位置を検知するメモリが「Pulse =Pulse 2」と
なったことにより、被記録材Pの先端が拍車ローラ8と
排紙ローラ7の間(排紙ローラ対)に挟持されたことを
検知する。
【0023】次に、被記録材Pの先端部が排紙ローラ対
に挟持されて「Pulse >Pulse 2」になった直後に、ソ
レノイド14を作動させ、プラテン11を図3に示すよ
うな被記録材搬送面又はこれに接近した位置から図4に
示すような被記録材搬送面から離間した位置へ移動させ
る。ここで、記録が被記録材Pの端部が排紙ローラ対に
挟持される前に開始される場合について説明したが、記
録データによっては排紙ローラ対に挟持された後に開始
される場合についても本実施例のプラテンの動作は適用
できる。
【0024】被記録材Pは記録動作に伴って搬送ローラ
5により所定パルス数づつ搬送(紙送り)され、記録が
進行するにつれて被記録材Pの後端が図4に示すように
紙端検知レバー9に接近してくる。そして、被記録材P
の後端が紙端検知レバー9を通過すると、該レバー9が
フォトセンサ10の赤外光を遮断する状態(図1又は図
5に示すOFFの状態)となる。このとき(OFFの状
態になったとき)、被記録材Pの端部位置を検知するメ
モリを0(ゼロ)にリセットする。このリセットから再
び被記録材搬送モータのパルス数「Pulse 」を積算して
紙端位置をセンスし、紙端位置検知メモリが「Pulse =
Pulse 1」となったことにより被記録材Pの後端がピン
チローラ6から外れた(=搬送ローラ対から解放され
た)ことを検知する。
【0025】この被記録材Pの後端がピンチローラ6か
ら解放される直前(Pulse <Pulse1)に、ソレノイド
14を作動させ、プラテン11を図4に示すような被記
録材搬送面から離間した位置から図5に示すような被記
録材搬送面又はこれに接近した位置へ移動させる。そし
て、図5に示すように、プラテン11が被記録材搬送面
又はこれに接近した位置へ移動した後、被記録材Pの後
端がピンチローラ6から外れる。図6は図1及び図3〜
5で説明した第1実施例の動作を横軸を時間軸として模
式的に示す表(タイムチャート)である。
【0026】以上説明した第1実施例によれば、被記録
材端部検知センサ9、10の検知信号に基づいてプラテ
ン11の離間接近動作(移動)を制御するように構成
し、被記録材Pの先端部が排紙ローラ対7、8に挟持さ
れた後にプラテン11を搬送面から離間させ、記録が進
行した後に被記録材Pの後端部が搬送ローラ対5、6か
ら解放される(外れる)前にプラテン11を搬送面に接
近させるようにしたので、記録中など、被記録材Pがプ
ラテン11上を搬送される間はプラテン11が搬送面に
沿う位置(接近位置)に存在することから、安定した搬
送状態と紙間距離を確保することができ、それ以外のと
きは、被記録材Pに記録後の膨潤による波打ち(コック
リング又はよれ)が生じても、プラテン11が被記録材
搬送面から後退して離間することから、被記録材Pの浮
きを防止して記録ヘッド2との擦れを無くすことがで
き、紙間距離の変動を小さくして画像品位の向上を図る
ことができる。
【0027】図7は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第2実施例の要部構成を示す模式的縦断面図で
ある。本実施例は、プラテンを被記録材搬送方向の複数
部分に分割し、分割された複数部分のそれぞれを独立に
被記録材搬送面に対し離間又は接近可能にし、それぞれ
を選択的に動作させることにより被記録材が排紙ローラ
対に挟持される前でも記録を行い得るようにしたもので
ある。本実施例のその他の構成は前述の第1実施例と実
質上同じであり,それぞれ対応する部分を同一符号で示
し、それらの詳細説明は省略する。
【0028】図7において、プラテン11は被記録材搬
送方向の複数部分、すなわち図示の例では上流側の第1
プラテン部分11aと下流側の第2プラテン部分11b
との2つの部分に分割されており、各プラテン部分11
a、11bはそれぞれに設けられたソレノイド14a、
14bにより被記録材搬送面に対して個別に選択的に離
間及び接近させるように制御することができる。
【0029】そこで、紙端検知レバー9からピンチロー
ラ6までの距離をL1とし、紙端検知レバー9から第1
プラテン11aと第2プラテン11bの間の境界までの
距離をL2とし、紙端検知レバー9から拍車ローラ8ま
での距離をL3とし、搬送ローラ5の搬送モータ1パル
スあたりの送り量をLmotor とすると、距離L1、L2
及びL3のそれぞれに対応する送りパルス数「Pulse
1」、「Pulse 2」及び「Pulse 3」は次の式(3)、
式(4)及び式(5)のようになる。すなわち、式
(3)はPulse 1=L1/Lmotor であり、式(4)は
Pulse 2=L2/Lmotor であり、式(5)はPulse 3
=L3/Lmotor である。
【0030】図8は図7の第2実施例のプラテンの動作
を横軸を時間軸として示す表(タイムチャート)であ
る。図7及び図8において、被記録材Pは、紙端検知レ
バー9を通過し、その先端部が搬送ローラ5及びピンチ
ローラ6に挟持された後、該搬送ローラ5により下流側
の記録部及び排紙部へ搬送される。記録部の第1プラテ
ン11a及び第2プラテン11bの上面は、ピンチロー
ラ6を通過した被記録材Pの搬送面に沿うように配置さ
れており、記録部を通過した被記録材Pの先端が下流側
の拍車ローラ8及び排紙ローラ7に挟持されるようにガ
イドする働きをする。被記録材Pは、不図示のホスト機
から送られた記録データの上端余白長さだけ、搬送ロー
ラ対により送られ、記録データに基づいて記録ヘッド2
を駆動することにより、被記録材P上にインクを吐出し
て記録を行う。
【0031】被記録材Pの端部位置を検知するメモリが
「Pulse =Pulse 2」となったことにより、被記録材P
の先端が第1プラテン11aと第2プラテン11bの間
の境界部にあると判定される。そして、「Pulse >Puls
e 2」になった直後、すなわち被記録材Pの先端が第2
プラテン11bの上に搬送された直後に、ソレノイド1
4aを作動させて第1プラテン11aを図7に示すよう
な搬送面又はこれに接近した位置から搬送面と離間する
方向(図示下方向)へ移動させる。
【0032】次に被記録材Pの端部位置を検知するメモ
リが「Pulse =Pulse 3」となったとき、被記録材Pの
先端が排紙ローラ対7、8に挟持されたと判定される。
そして、被記録材Pの先端部が排紙ローラ対に挟持され
て「Pulse >Pulse 3」になった直後に、ソレノイド1
4bを作動させて第2プラテン11bを図7に示すよう
な被記録材搬送面又はこれに接近した位置から被記録材
搬送面と離間した位置へ移動させる。ここで、記録開始
位置は記録データによって、被記録材Pの端部が、「Pu
lse 1<Pulse <Pulse 2」、「Pulse 2<Pulse <Pu
lse 3」あるいは「Pulse <Pulse 3」(端部を排紙ロ
ーラ対が挟持した後)の場合がそれぞれ考えられるが、
どの場合についても本実施例のプラテンの動作は適用で
きる。
【0033】被記録材Pは記録動作に伴って搬送ローラ
5により所定パルス数づつ搬送(紙送り)され、記録が
進行するにつれて被記録材Pの後端が紙端検知レバー9
に接近してくる。そして、被記録材Pの後端が紙端検知
レバー9を通過すると、該レバー9がフォトセンサ10
の赤外光を遮断する状態(図1又は図5に示すOFFの
状態)となる。このとき(OFFの状態になったと
き)、被記録材Pの端部位置を検知するメモリを0(ゼ
ロ)にリセットする。このリセットから再び被記録材搬
送モータのパルス数「Pulse 」を積算して紙端位置をセ
ンスし、紙端位置検知メモリが「Pulse =Pulse 1」と
なったとき、被記録材Pの後端がピンチローラ6から外
れた(=搬送ローラ対から解放された)と判定する。
【0034】この被記録材Pの後端がピンチローラ6か
ら解放される直前(Pulse <Pulse1)に、ソレノイド
14aを作動させ、搬送面と離間していた第1プラテン
11aを搬送面又はこれに接近した位置へ移動させる。
そして、第1プラテン11aの上面が被記録材搬送面又
はこれに接近した位置へ移動した後、被記録材Pの後端
がピンチローラ6から外れる。次に、被記録材Pの端部
位置を検知するメモリが「Pulse =Pulse 2」となった
とき、被記録材Pの後端が第1プラテン11aと第2プ
ラテン11bの間の境界部にあると判定する。ここで、
被記録材Pの後端が第1プラテン11aから外れる直前
(Pulse <Pulse 2)に、ソレノイド14bを作動させ
て第2プラテン11bを搬送面又はこれに接近した位置
へ移動させる。第2プラテン11bの上面が被記録材搬
送面又はこれに接近した位置へ移動した後、被記録材P
の後端が第1プラテン11aを外れて第2プラテン11
b上へ移動してくる。
【0035】以上説明した第2実施例によっても、被記
録材端部検知センサ9、10の検知信号に基づいてプラ
テン11a、11bの離間接近動作(移動)を制御する
ように構成し、被記録材Pの先端部が排紙ローラ対7、
8に挟持された後にプラテン11a、11bを搬送面か
ら離間させ、記録が進行した後に被記録材Pの後端部が
搬送ローラ対5、6から解放される(外れる)前にプラ
テン11a、11bを搬送面に接近させるようにしたの
で、記録中など、被記録材Pがプラテン11a、11b
上を搬送される間は該プラテンの上面が搬送面に沿う位
置(接近位置)に存在することから、安定した搬送状態
と紙間距離を確保することができ、それ以外のときは、
被記録材Pに記録後の膨潤による波打ち(コックリング
又はよれ)が生じても、プラテン11a、11bが被記
録材搬送面から後退して離間することから、被記録材P
の浮きを防止して記録ヘッド2との擦れを無くすことが
でき、紙間距離の変動を小さくして画像品位の向上を図
ることができる。
【0036】また、図7及び図8の第2実施例によれ
ば、被記録材端部検知センサ10の信号により複数個の
部分に分割されたプラテン11a、11bを個別に選択
的に動作させるので、被記録材Pの先端が拍車ローラ8
に挟持される前に記録を行うことが可能になる。
【0037】なお、以上の実施例では、記録手段を被記
録材に対して相対移動させながら記録するシリアル記録
方式のインクジェット記録装置を例に挙げて説明した
が、本発明は、被記録材の全幅または一部をカバーする
長さのラインタイプの記録手段を用いて副走査のみで記
録するライン記録方式のインクジェット記録装置に対し
ても同様に適用することができ、同様の効果を達成し得
るものである。
【0038】また、本発明は、1個の記録手段で記録す
る記録装置、異なる色のインクで記録する複数の記録手
段を用いるカラー記録装置、あるいは同一色彩で異なる
濃度で記録する複数の記録手段を用いる階調記録装置、
さらには、これらを組み合わせた記録装置の場合にも、
同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るも
のである。
【0039】さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタ
ンクを一体化した交換可能なヘッドカートリッジを用い
る構成、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間
をインク供給用のチューブ等で接続する構成など、記録
ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも
同様に適用することができ、同様の効果が得られるもの
である。
【0040】なお、本発明は、インクジェット記録装置
の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用
いる記録手段を使用するものにも適用できるが、中で
も、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記
録手段を使用するインクジェット記録装置において優れ
た効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記
録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、記録位置で記録手段に対向して配置
されたプラテンと該プラテンの被記録材搬送方向上流側
に配設された搬送ローラ対と前記プラテンの被記録材搬
送方向下流側に配設された排紙ローラ対とを備え、被記
録材に対する記録は前記搬送ローラ対及び前記排紙ロー
ラ対により挟持された被記録材の前記プラテン上の位置
で行われ、前記プラテンは記録時に被記録材搬送面より
離間する方向に移動させられる構成としたので、記録時
における紙間距離の変動を防止するとともに、被記録材
の先端部及び後端部における挙動不安定による紙間距離
の変動を防止することができ、紙間変動による画像品位
の低下を無くすことができるインクジェット記録装置が
提供される。
【0042】請求項2〜7の発明によれば、上記請求項
1の構成に加えて、被記録材を前記搬送ローラ対から解
放する前に前記プラテンを被記録材搬送面に接近させる
方向に移動させる構成、前記搬送ローラ対より被記録材
搬送方向上流側に、被記録材の先端及び後端を検出する
紙端検知センサを配設する構成、前記紙端検知センサに
より被記録材先端を検知した後に前記搬送ローラ対を所
定パルス数回転させて被記録材を搬送した時点で、被記
録材先端が前記排紙ローラ対に挟持されたと判断する構
成、前記紙端検知センサにより被記録材後端を検知した
後に前記搬送ローラを所定パルス数回転させて被記録材
を搬送した時点で、被記録材後端が前記搬送ローラ対か
ら解放されたと判断する構成、前記プラテンが被記録材
搬送方向の複数部分に分割されている構成、あるいは、
分割された前記プラテンの複数部分のそれぞれが独立に
被記録材搬送面に対し離間又は接近可能である構成とし
たので、一層効率よく、記録時における紙間距離の変動
を防止するとともに、被記録材の先端部及び後端部にお
ける挙動不安定による紙間距離の変動を防止することが
でき、紙間変動による画像品位の低下を無くすことがで
きるインクジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の要部構成を示す模式的縦断面図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】図1のインクジェット記録装置において被記録
材の先端が搬送ローラ対で挟持された直後の状態を示す
模式的縦断面図である。
【図4】図1のインクジェット記録装置において被記録
材の先端が排紙ローラ対で挟持された直後の状態を示す
模式的縦断面図である。
【図5】図1のインクジェット記録装置において被記録
材の後端が搬送ローラ対から解放される直前の状態を示
す模式的縦断面図である。
【図6】図1〜図5に示すインクジェット記録装置のプ
ラテンの離間接近動作を示すタイムチャートである。
【図7】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
2実施例の要部構成を示す模式的縦断面図である。
【図8】図7のインクジェット記録装置のプラテンの離
間接近動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 キャリッジ 2 記録手段(記録ヘッド) 2A インク吐出部 3 ガイドシャフト 4 サポートシャフト 5 搬送ローラ 6 ピンチローラ 7 排紙ローラ 8 拍車ローラ 9 紙端検知用センサレバー 10 フォトセンサ 11 プラテン 11a 第1プラテン 11b 第2プラテン 12 プラテンホルダ 14 ソレノイド 81 吐出口面 82 吐出口 84 液路 85 電気熱変換体 P 被記録材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段から被記録材へインクを吐出
    して記録を行うインクジェット記録装置において、記録
    位置で記録手段に対向して配置されたプラテンと該プラ
    テンの被記録材搬送方向上流側に配設された搬送ローラ
    対と前記プラテンの被記録材搬送方向下流側に配設され
    た排紙ローラ対とを備え、被記録材に対する記録は前記
    搬送ローラ対及び前記排紙ローラ対により挟持された被
    記録材の前記プラテン上の位置で行われ、前記プラテン
    は記録時に被記録材搬送面より離間する方向に移動させ
    られることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 被記録材を前記搬送ローラ対から解放
    する前に前記プラテンを被記録材搬送面に接近させる方
    向に移動させることを特徴とする請求項1に記載のイン
    クジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記搬送ローラ対より被記録材搬送方
    向上流側に、被記録材の先端及び後端を検出する紙端検
    知センサを配設することを特徴とする請求項1又は2に
    記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記紙端検知センサにより被記録材先
    端を検知した後に前記搬送ローラ対を所定パルス数回転
    させて被記録材を搬送した時点で、被記録材先端が前記
    排紙ローラ対に挟持されたと判断することを特徴とする
    請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記紙端検知センサにより被記録材後
    端を検知した後に前記搬送ローラを所定パルス数回転さ
    せて被記録材を搬送した時点で、被記録材後端が前記搬
    送ローラ対から解放されたと判断することを特徴とする
    請求項3又は4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記プラテンが被記録材搬送方向の複
    数部分に分割されていることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 分割された前記プラテンの複数部分の
    それぞれが独立に被記録材搬送面に対し離間又は接近可
    能であることを特徴とする請求項6に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録手段がインクを吐出するため
    に利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備
    えているインクジェット記録手段であることを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録
    装置。
  9. 【請求項9】 前記記録手段が前記電気熱変換体が発
    生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利用
    して吐出口よりインクを吐出させることを特徴とする請
    求項8に記載のインクジェット記録装置。
JP9518597A 1997-03-28 1997-03-28 インクジェット記録装置 Pending JPH10272767A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7950658B2 (en) 2007-11-26 2011-05-31 Seiko Epson Corporation Recording medium transporting device and recording apparatus
CN107310280A (zh) * 2017-06-23 2017-11-03 安徽新华印刷股份有限公司 一种打印机烘干装置
JP2020037470A (ja) * 2018-09-04 2020-03-12 株式会社新盛インダストリーズ プリンタ−用カセット
JP2020151892A (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 株式会社リコー 記録媒体保持部材、画像付与システム

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