JPH10270716A - 半導体慣性センサの製造方法 - Google Patents

半導体慣性センサの製造方法

Info

Publication number
JPH10270716A
JPH10270716A JP9072958A JP7295897A JPH10270716A JP H10270716 A JPH10270716 A JP H10270716A JP 9072958 A JP9072958 A JP 9072958A JP 7295897 A JP7295897 A JP 7295897A JP H10270716 A JPH10270716 A JP H10270716A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon
silicon substrate
film
movable electrode
spacer layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9072958A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Shibatani
博志 柴谷
Kensuke Muraishi
賢介 村石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP9072958A priority Critical patent/JPH10270716A/ja
Publication of JPH10270716A publication Critical patent/JPH10270716A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェーハの貼り合わせやレーザ加工が不要で
大量生産に適し、低コストで電極間ギャップ形成精度に
優れた半導体慣性センサを得る。 【解決手段】 シリコン基板10上の所定の部分にガラ
ススペーサ層13を設ける。シリコンウエーハ21の片
面にシリコン基板10をガラススペーサ層13を介して
接合する。シリコンウェーハ21を選択的にエッチング
除去した後、シリコン基板10上に接合した単結晶シリ
コンからなる一対の固定電極27,28とシリコン基板
10の上方に浮動する単結晶シリコンからなる可動電極
26とを有する半導体慣性センサ30を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量型の加速
度センサ、角速度センサ等に適する半導体慣性センサ及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の半導体慣性センサとし
て、シリコン基板と単結晶シリコンの構造からなる共
振角速度センサが提案されている(M. Hashimoto et a
l., "Silicon Resonant Angular Rate Sensor", Techin
ical Digest of the 12th SensorSymposium, pp.163-16
6 (1994))。このセンサは両側をトーションバーで浮動
するようにした音叉構造の可動電極を有する。この可動
電極は電磁駆動によって励振されている。角速度が作用
すると可動電極にコリオリ力が生じて、可動電極がトー
ションバーの回りに捩り振動を起こして共振する。セン
サはこの可動電極の共振による可動電極と検出電極との
間の静電容量の変化により作用した角速度を検出する。
【0003】このセンサを作製する場合には、厚さ20
0μm程度の結晶方位が(110)の単結晶シリコン基
板を基板表面に対して垂直にエッチングして可動電極部
分などの構造を作製する。この比較的厚いシリコン基板
を垂直にエッチングするためにはSF6ガスによる異方
性ドライエッチングを行うか、或いはトーションバーの
可動電極部分への付け根の隅部にYAGレーザで孔あけ
を行った後に、KOHなどでウエットエッチングを行っ
ている。エッチング加工を行ったシリコン基板は陽極接
合によりシリコン基板と一体化される。
【0004】また別の半導体慣性センサとして、ガラ
ス基板と単結晶シリコンの構造からなるジャイロスコー
プが提案されている(J.Bernstein et al., "A Microma
chined Comb-Drive Tuning Fork Rate Gyroscope", IEE
E MEMS '93 Proceeding, pp.143-148 (1993))。このジ
ャイロスコープは、検出電極を形成したシリコン基板
と、エッチングを行った後に高濃度ボロン拡散を行って
可動電極、固定電極等を形成した単結晶シリコン基板と
をボロン拡散を行った部分を接合面として接合し、更に
ボロンを拡散していないシリコン基板部分をエッチング
により除去することにより、作られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記及びの従来の
センサの製造技術には、次の欠点があった。の共振角
速度センサの製造方法では、シリコン基板に対して浮動
する構造になるべきシリコン能動部が陽極接合時に静電
引力によりシリコン基板に貼り付いて可動電極にならな
いことがあった。この貼り付き(sticking)を防ぐため
に可動電極と検出電極とを短絡して静電力が働かない状
態で陽極接合した後に、レーザを用いて短絡していた電
極間を切り離していた。また島状の固定電極を形成する
ためにシリコン基板に接合した後、レーザアシストエッ
チングを行う必要があった。これらのレーザ加工は極め
て複雑であって、センサを量産しようとする場合には不
適切であった。のジャイロスコープの製造方法では、
ボロンを拡散した部分をエッチストップ部分として構造
体全体を形成するため、エッチストップ効果が不完全の
場合にはオーバエッチングにより可動電極や固定電極の
厚さが薄くなり、寸法精度に劣る問題点があった。更に
、ともに、可動電極と検出電極との間のギャップは
エッチング時間による制御のみに依存していたので、電
極間のギャップ形成精度に問題があった。
【0006】本発明の目的は、ウェーハのレーザ加工が
不要で大量生産に適する、低コストの半導体慣性センサ
の製造方法を提供することにある。本発明の別の目的
は、寸法精度に優れた半導体慣性センサの製造方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、シリコン基板10上の所定の部分に
ガラススペーサ層13を設ける工程と、シリコンウエー
ハ21の片面にシリコン基板10をガラススペーサ層1
3を介して接合する工程と、シリコンウェーハ21を選
択的にエッチング除去することにより、シリコン基板1
0上に接合した単結晶シリコンからなる一対の固定電極
27,28と一対の固定電極27,28に挟まれかつシ
リコン基板10の上方に浮動する単結晶シリコンからな
る可動電極26とを有する半導体慣性センサ30を得る
工程とを含む半導体慣性センサの製造方法である。
【0008】請求項2に係る発明は、図4に示すよう
に、シリコン基板10上に検出電極12を形成する工程
と、検出電極12を挟んでシリコン基板10上の所定の
部分にガラススペーサ層13を設ける工程と、シリコン
ウエーハ21の片面にシリコン基板10をガラススペー
サ層13を介して接合する工程と、シリコンウェーハ2
1を選択的にエッチング除去することにより、検出電極
12に対向して浮動に設けられた単結晶シリコンからな
る可動電極26を有する半導体慣性センサ40を得る工
程とを含む半導体慣性センサの製造方法である。
【0009】請求項3に係る発明は、図5に示すよう
に、シリコン基板10上に検出電極12を形成する工程
と、検出電極12を挟んでシリコン基板10上の所定の
部分にガラススペーサ層13を設ける工程と、シリコン
ウエーハ21の片面にシリコン基板10をガラススペー
サ層13を介して接合する工程と、シリコンウェーハ2
1を選択的にエッチング除去することにより、シリコン
基板10上に接合した単結晶シリコンからなる一対の固
定電極27,28と一対の固定電極27,28に挟まれ
かつ検出電極12に対向して浮動に設けられた単結晶シ
リコンからなる可動電極26とを有する半導体慣性セン
サ50を得る工程とを含む半導体慣性センサの製造方法
である。
【0010】請求項4に係る発明は、図7に示すよう
に、シリコン基板10上の所定の部分にガラススペーサ
層13を設ける工程と、第1シリコンウェーハ21の片
面にシリコンを浸食せずにエッチング可能な膜32を形
成する工程と、膜32をエッチストップ層としてシリコ
ンウェーハ21を選択的にエッチング除去して、膜32
上に単結晶シリコンからなる一対の固定電極27,28
と単結晶シリコンからなる可動電極26とをそれぞれ形
成する工程と、膜32と固定電極27,28と可動電極
26とを有する構造体22をガラススペーサ層13を介
してシリコン基板10に接合する工程と、膜32を除去
することにより、シリコン基板10上に接合した一対の
固定電極27,28と固定電極27,28に挟まれかつ
シリコン基板10の上方に浮動する可動電極26とを有
する半導体慣性センサ30を得る工程とを含む半導体慣
性センサの製造方法である。
【0011】請求項5に係る発明は、図8に示すよう
に、シリコン基板10上に検出電極12を形成する工程
と、検出電極12を挟んでシリコン基板10上の所定の
部分にガラススペーサ層13を設ける工程と、第1シリ
コンウェーハ21の片面にシリコンを浸食せずにエッチ
ング可能な膜32を形成する工程と、膜32をエッチス
トップ層としてシリコンウェーハ21を選択的にエッチ
ング除去して、膜32上に単結晶シリコンからなる可動
電極26を形成する工程と、膜32と可動電極26とを
有する構造体22をガラススペーサ層13を介してシリ
コン基板10に接合する工程と、膜32を除去すること
により、検出電極12に対向して浮動に設けられた可動
電極26を有する半導体慣性センサ40を得る工程とを
含む半導体慣性センサの製造方法である。
【0012】請求項6に係る発明は、図9に示すよう
に、シリコン基板10上に検出電極12を形成する工程
と、検出電極12を挟んでシリコン基板10上の所定の
部分にガラススペーサ層13を設ける工程と、第1シリ
コンウェーハ21の片面にシリコンを浸食せずにエッチ
ング可能な膜32を形成する工程と、膜32をエッチス
トップ層としてシリコンウェーハ21を選択的にエッチ
ング除去して、膜32上に単結晶シリコンからなる一対
の固定電極27,28と単結晶シリコンからなる可動電
極26とをそれぞれ形成する工程と、膜32と固定電極
27,28と可動電極26とを有する構造体22を可動
電極26が検出電極12に対向するようにガラススペー
サ層13を介してシリコン基板10に接合する工程と、
膜32を除去することによりシリコン基板10上に接合
した一対の固定電極27,28と固定電極27,28に
挟まれかつ検出電極12に対向して浮動に設けられた可
動電極26とを有する半導体慣性センサ50を得る工程
とを含む半導体慣性センサの製造方法である。
【0013】請求項7に係る発明は、請求項2,3,5
又は6において、シリコン基板10がP型又はN型のシ
リコン基板であって、検出電極12がN+又はP+拡散層
からなることを特徴とする。この請求項1ないし7に係
る製造方法では、ウェーハのレーザ加工が不要で大量生
産に適するため、低コストで半導体慣性センサを製造で
きる。また電極間のギャップはエッチング時間での制御
ではなくガラススペーサ層13の厚さで規定されるの
で、寸法精度に優れる。このため高精度な半導体慣性セ
ンサが作られる。
【0014】なお、本明細書で、「シリコンを浸食せず
にエッチング可能な膜」とは、当該膜をエッチング除去
する際にシリコンが浸食されないエッチャントを選ぶこ
とができる膜であることを意味する。また、この膜をエ
ッチストップ層として利用する際には、前記エッチャン
トとは異なるエッチャントによって、シリコンのみをエ
ッチングすることが可能である。この様な性質の膜とし
ては酸化膜や窒化膜等が挙げられる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて詳しく説明する。図1及び図2に示すように、本発
明の第1実施形態の半導体慣性センサ30は加速度セン
サであって、シリコン基板10上にガラススペーサ層1
3を介して固着された固定電極27及び28の間に可動
電極26を有する。可動電極26、固定電極27及び2
8は、それぞれ単結晶シリコンからなり、電極26と電
極27及び電極26と電極28の互いに対向する部分が
櫛状に形成される。可動電極26は、ビーム31,31
によりその両端が支持され、シリコン基板10に対して
浮動になっている。ビーム31の基端部31aは基板1
0上にガラススペーサ層13を介して固着される。図示
しないが、ビーム基端部31a、固定電極27及び28
には個別に電気配線がなされる。この半導体慣性センサ
30では、可動電極26に対して、図の矢印で示すよう
にビーム基端部31aと31aを結ぶ線に直交する水平
方向の加速度が作用すると、可動電極26はビーム3
1,31を支軸として振動する。可動電極26と固定電
極27及び28の間の間隔が広がったり、狭まったりす
ると、可動電極26と固定電極27及び28の間の静電
容量が変化する。この静電容量の変化から作用した加速
度が求められる。
【0016】次に、本発明の第1実施形態の半導体慣性
センサ30の製造方法について述べる。図1に示すよう
に、先ずシリコン基板10上にガラススパッタリングに
よりガラススペーサ層13を設け、パターニングする。
これにより基板10と後述する可動電極26とのギャッ
プ11が形成される。一方、シリコンウェーハ21の片
面にスパッタリング及びパターニングによりNi膜20
を選択的に形成する。シリコンウエーハ21の別の片面
にシリコン基板10をガラススペーサ層13を介して陽
極接合する。続いてNi膜20をマスクとしてSF6
スによる低温での異方性ドライエッチングを行う。この
エッチングによりシリコンウェーハ21が選択的にエッ
チングされ、単結晶シリコンからなる可動電極26とこ
の可動電極26の両側に僅かに間隙をあけて単結晶シリ
コンからなる一対の固定電極27,28が形成される。
その後Ni膜20を除去することにより、シリコン基板
10の上面にガラススペーサ層13を介して可動電極2
6と一対の固定電極27,28が形成され、これにより
可動電極26が一対の固定電極27,28に挟まれてシ
リコン基板10の上方に浮動に形成された半導体慣性セ
ンサ30が得られる。
【0017】図3及び図4は第2実施形態の半導体慣性
センサ40を示す。この半導体慣性センサ40は加速度
センサであって、シリコン基板10上にガラススペーサ
層13を介して固着された枠体29の間に可動電極26
を有する。可動電極26、枠体29は、それぞれ単結晶
シリコンからなり、電極26は窓枠状の枠体29に間隔
をあけて収容される。可動電極26は、ビーム31,3
1によりその両端が支持され、シリコン基板10に対し
て浮動になっている。ビーム31の基端部31aは枠体
29の凹み29aに位置しかつ基板10上にガラススペ
ーサ層13を介して固着される。シリコン基板10上に
は検出電極12が形成される。図示しないが、ビーム基
端部31a及び検出電極12には個別に電気配線がなさ
れる。この半導体慣性センサ40では、可動電極26に
対して、図の矢印で示すようにビーム基端部31aと3
1aを結ぶ線に直交する鉛直方向の加速度が作用する
と、可動電極26はビーム31,31を支軸として振動
する。可動電極26と検出電極12の間の間隔が広がっ
たり、狭まったりすると、可動電極26と検出電極12
の間の静電容量が変化する。この静電容量の変化から作
用した加速度が求められる。
【0018】次に、本発明の第2実施形態の半導体慣性
センサ40の製造方法について述べる。図4に示すよう
に、先ずシリコン基板10の両面にシリコンを浸食せず
にエッチング可能な第1膜10aを形成する。この第1
膜10aとしては、基板10を熱酸化することにより形
成される酸化膜の他、化学気相成長(CVD)法でSi
2Cl2又はSiH4とNH3ガスを用いて形成される窒
化シリコン膜などが挙げられる。シリコン基板10の両
面に酸化膜からなる第1膜10a,10aを形成した
後、上面の第1膜10aをパターニングして拡散窓14
を形成する。拡散窓14により開口したシリコン基板1
0に、シリコン基板10がP型であればN型不純物のリ
ンを拡散してN+拡散層を、またシリコン基板10がN
型であればP型不純物のホウ素を拡散してP+拡散層を
設けることにより、シリコン基板10の所定の部分にN
+又はP+拡散層からなる検出電極12を形成する。その
後シリコン基板10の両面の第1膜10aを全て除去
し、シリコン基板10の検出電極12の両側の上面にガ
ラススパッタリングによりガラススペーサ層13を設
け、パターニングする。これにより基板10と後述する
可動電極26とのギャップ11が形成される。一方、第
1実施形態と同様に、シリコンウェーハ21の片面にス
パッタリング及びパターニングによりNi膜20を選択
的に形成する。シリコンウエーハ21の別の片面にシリ
コン基板10をガラススペーサ層13を介して陽極接合
する。続いてNi膜20をマスクとしてSF6ガスによ
る低温での異方性ドライエッチングを行う。このエッチ
ングによりシリコンウェーハ21が選択的にエッチング
され、単結晶シリコンからなる可動電極26とこの可動
電極26の両側に単結晶シリコンからなる枠体29,2
9が形成される。その後Ni膜20を除去することによ
り、可動電極26が枠体29,29に挟まれて検出電極
12に対向して浮動に形成された半導体慣性センサ40
が得られる。
【0019】図5及び図6は第3実施形態の半導体慣性
センサ50を示す。この半導体慣性センサ50は角速度
センサであって、シリコン基板10上にガラススペーサ
層13を介して固着された固定電極27及び28の間に
音叉構造の一対の可動電極26,26を有する。可動電
極26、固定電極27及び28は、それぞれ単結晶シリ
コンからなり、電極26と電極27及び電極26と電極
28の互いに対向する部分が櫛状に形成される。可動電
極26,26は、コ字状のビーム31,31によりその
両端が支持され、シリコン基板10に対して浮動になっ
ている。ビーム31の基端部31aは基板10上にガラ
ススペーサ層13を介して固着される。シリコン基板1
0上には検出電極12が形成される。図示しないが、ビ
ーム基端部31a、固定電極27及び28、検出電極1
2には個別に電気配線がなされ、固定電極27及び28
に交流電圧を印加し、静電力により可動電極を励振する
ようになっている。この半導体慣性センサ50では、可
動電極26,26に対してビーム基端部31aと31a
を結ぶ線を中心として角速度が作用すると、可動電極2
6,26にコリオリ力が生じてこの中心線の回りに捩り
振動を起こして共振する。この共振時の可動電極26と
検出電極12との間の静電容量の変化により作用した角
速度が検出される。
【0020】次に、本発明の第3実施形態の半導体慣性
センサ50の製造方法について述べる。図5に示すよう
に、先ず第2実施形態と同様にシリコン基板10の両面
に酸化膜からなる第1膜10a,10aを形成し、拡散
窓14により開口したシリコン基板10の所定の部分に
+又はP+拡散層からなる検出電極12を形成する。シ
リコン基板10の両面の第1膜10aを除去した後、シ
リコン基板10の検出電極12の両側の上面にガラスス
パッタリングによりガラススペーサ層13を設け、パタ
ーニングする。これにより基板10と後述する可動電極
26とのギャップ11が形成される。一方、第1及び第
2実施形態と同様に、シリコンウェーハ21の片面にス
パッタリング及びパターニングによりNi膜20を選択
的に形成する。シリコンウエーハ21の別の片面にシリ
コン基板10をガラススペーサ層13及び第1膜10a
を介して陽極接合する。続いてNi膜20をマスクとし
てSF6ガスによる低温での異方性ドライエッチングを
行う。このエッチングによりシリコンウェーハ21が選
択的にエッチングされ、単結晶シリコンからなる可動電
極26とこの可動電極26の両側に僅かに間隙をあけて
単結晶シリコンからなる一対の固定電極27,28が形
成される。その後Ni膜20を除去することにより、シ
リコン基板10の上面にガラススペーサ層13を介して
可動電極26と一対の固定電極27,28が形成され、
これにより可動電極26が一対の固定電極27,28に
挟まれて検出電極12に対向して浮動に形成された半導
体慣性センサ50が得られる。
【0021】図7は第1実施形態の半導体慣性センサ3
0の別の製造方法を示す。第1実施形態のセンサ30の
製法との共通点と相違点は、シリコン基板10上にガラ
ススペーサ層13を設ける工程までは第1実施形態の製
法と同じであり、それ以後の工程で相違する。即ち、シ
リコンウェーハ21の両面に酸化膜からなる膜32を形
成した後、片面の酸化膜32を除去する。シリコンウェ
ーハ21の露出面にスパッタリング及びパターニングに
よりNi膜33を選択的に形成する。続いてNi膜33
をマスクとしてSF6ガスによる低温での異方性ドライ
エッチングを行う。このエッチングに際しては酸化膜3
2がエッチストップ層として作用する。その結果、シリ
コンウェーハ21が選択的にエッチングされて、単結晶
シリコンからなる可動電極26とこの可動電極26の両
側に僅かに間隙をあけて単結晶シリコンからなる一対の
固定電極27,28が形成される。その後Ni膜33を
除去した後、酸化膜32と可動電極26と固定電極2
7,28とからなる構造体22を可動電極26がギャッ
プ11に対向するようにガラススペーサ層13を介して
シリコン基板10に陽極接合する。最後に酸化膜32を
除去することにより、可動電極26が一対の固定電極2
7,28に挟まれてシリコン基板10の上方に浮動に形
成された半導体慣性センサ30が得られる。
【0022】図8は第2実施形態の半導体慣性センサ4
0の別の製造方法を示す。第2実施形態のセンサ40の
製法との共通点と相違点は、シリコン基板10上に検出
電極12及びガラススペーサ層13を設ける工程までは
第2実施形態の製法と同じであり、それ以後の工程で相
違する。即ち、シリコンウェーハ21の両面に酸化膜か
らなる第2膜32を形成した後、片面の第2酸化膜32
を除去する。シリコンウェーハ21の露出面にスパッタ
リング及びパターニングによりNi膜33を選択的に形
成する。続いてNi膜33をマスクとしてSF6ガスに
よる低温での異方性ドライエッチングを行う。このエッ
チングに際しては第2酸化膜32がエッチストップ層と
して作用する。その結果、シリコンウェーハ21が選択
的にエッチングされて、単結晶シリコンからなる可動電
極26とこの可動電極26の両側に単結晶シリコンから
なる枠体29,29が形成される。その後Ni膜33を
除去した後、第2酸化膜32と可動電極26と枠体2
9,29とをからなる構造体22を可動電極26が検出
電極12に対向するようにガラススペーサ層13を介し
てシリコン基板10に陽極接合する。最後に第2酸化膜
32を除去することにより、シリコン基板10の上面に
ガラススペーサ層13を介して接合した枠体29,29
と枠体29,29に挟まれかつ検出電極12に対向して
浮動に形成された可動電極26とが形成された半導体慣
性センサ40が得られる。
【0023】図9は第3実施形態の半導体慣性センサ5
0の別の製造方法を示す。第3実施形態のセンサ50の
製法との共通点と相違点は、シリコン基板10上に検出
電極12及びガラススペーサ層13を設ける工程までは
第3実施形態の製法と同じであり、それ以後の工程で相
違する。即ち、シリコンウェーハ21の両面に酸化膜か
らなる第2膜32を形成した後、片面の第2酸化膜32
を除去する。シリコンウェーハ21の露出面にスパッタ
リング及びパターニングによりNi膜33を選択的に形
成する。続いてNi膜33をマスクとしてSF6ガスに
よる低温での異方性ドライエッチングを行う。このエッ
チングに際しては第2酸化膜32がエッチストップ層と
して作用する。その結果、シリコンウェーハ21が選択
的にエッチングされて、単結晶シリコンからなる可動電
極26とこの可動電極26の両側に僅かに間隙をあけて
単結晶シリコンからなる一対の固定電極27,28が形
成される。その後Ni膜33を除去した後、第2酸化膜
32と可動電極26と固定電極27,28とからなる構
造体22を可動電極26が検出電極12に対向するよう
にガラススペーサ層13を介してシリコン基板10に陽
極接合する。最後に第2酸化膜32を除去することによ
り、可動電極26が一対の固定電極27,28に挟まれ
て検出電極12に対向して浮動に形成された半導体慣性
センサ50が得られる。
【0024】第1、第2、第3実施形態の半導体慣性セ
ンサの更に別の製造方法として、シリコンウェーハ21
のドライエッチング時に、可動電極等を完全には切り離
さずに一部保持する部分を残してエッチングを行い、陽
極接合後にドライエッチング等の手法を用いて完全に切
り離すことにより、半導体慣性センサを得るという方法
も可能である。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、従来のウェーハのレ
ーザ加工による半導体慣性センサの製法と異なり、本発
明によればウェーハのレーザ加工が不要となり、大量生
産に適した低コストの半導体慣性センサを製作すること
ができる。更に、可動電極等は単結晶シリコンからなる
ため、多結晶シリコンや金属等と比べて機械的特性に優
れ、また、シリコン基板上に検出電極が形成された構造
においては可動電極と検出電極が形成された基板とのギ
ャップが、ガラススペーサ層の厚さで規定されるため、
高精度にギャップを形成できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のA−A線要部に相当する本発明の第1実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図2】本発明の第1実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図3】本発明の第2実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図4】図3のB−B線要部に相当する本発明の第2実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図5】図6のC−C線要部に相当する本発明の第3実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図6】本発明の第3実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図7】本発明の第1実施形態の半導体慣性センサの別
の製造工程を示す断面図。
【図8】本発明の第2実施形態の半導体慣性センサの別
の製造工程を示す断面図。
【図9】本発明の第3実施形態の半導体慣性センサの別
の製造工程を示す断面図。
【符号の説明】
10 シリコン基板 10a 第1膜 11 ギャップ 12 検出電極 13 ガラススペーサ層 21 シリコンウェーハ 22 構造体 26 可動電極 27,28 一対の固定電極 29 枠体 30,40,50 半導体慣性センサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板(10)上の所定の部分にガラ
    ススペーサ層(13)を設ける工程と、 シリコンウエーハ(21)の片面に前記シリコン基板(10)を
    前記ガラススペーサ層(13)を介して接合する工程と、 前記シリコンウェーハ(21)を選択的にエッチング除去す
    ることにより、前記シリコン基板(10)上に接合した単結
    晶シリコンからなる一対の固定電極(27,28)と前記一対
    の固定電極(27,28)に挟まれかつ前記シリコン基板(10)
    の上方に浮動する単結晶シリコンからなる可動電極(26)
    とを有する半導体慣性センサ(30)を得る工程とを含む半
    導体慣性センサの製造方法。
  2. 【請求項2】 シリコン基板(10)上に検出電極(12)を形
    成する工程と、 前記検出電極(12)を挟んで前記シリコン基板(10)上の所
    定の部分にガラススペーサ層(13)を設ける工程と、 シリコンウエーハ(21)の片面に前記シリコン基板(10)を
    前記ガラススペーサ層(13)を介して接合する工程と、 前記シリコンウェーハ(21)を選択的にエッチング除去す
    ることにより、前記検出電極(12)に対向して浮動に設け
    られた単結晶シリコンからなる可動電極(26)を有する半
    導体慣性センサ(40)を得る工程とを含む半導体慣性セン
    サの製造方法。
  3. 【請求項3】 シリコン基板(10)上に検出電極(12)を形
    成する工程と、 前記検出電極(12)を挟んで前記シリコン基板(10)上の所
    定の部分にガラススペーサ層(13)を設ける工程と、 シリコンウエーハ(21)の片面に前記シリコン基板(10)を
    前記ガラススペーサ層(13)を介して接合する工程と、 シリコンウェーハ(21)を選択的にエッチング除去するこ
    とにより、前記ガラス基板(10)上に接合した単結晶シリ
    コンからなる一対の固定電極(27,28)と前記一対の固定
    電極(27,28)に挟まれかつ前記検出電極(12)に対向して
    浮動に設けられた単結晶シリコンからなる可動電極(26)
    とを有する半導体慣性センサ(50)を得る工程とを含む半
    導体慣性センサの製造方法。
  4. 【請求項4】 シリコン基板(10)上の所定の部分にガラ
    ススペーサ層(13)を設ける工程と、 第1シリコンウェーハ(21)の片面にシリコンを浸食せず
    にエッチング可能な膜(32)を形成する工程と、 前記膜(32)をエッチストップ層として前記シリコンウェ
    ーハ(21)を選択的にエッチング除去して、前記膜(32)上
    に単結晶シリコンからなる一対の固定電極(27,28)と単
    結晶シリコンからなる可動電極(26)とをそれぞれ形成す
    る工程と、 前記膜(32)と前記固定電極(27,28)と前記可動電極(26)
    とを有する構造体(22)を前記ガラススペーサ層(13)を介
    して前記シリコン基板(10)に接合する工程と、 前記膜(32)を除去することにより、前記シリコン基板(1
    0)上に接合した前記一対の固定電極(27,28)と前記一対
    の固定電極(27,28)に挟まれかつ前記シリコン基板(10)
    の上方に浮動する前記可動電極(26)とを有する半導体慣
    性センサ(30)を得る工程とを含む半導体慣性センサの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 シリコン基板(10)上に検出電極(12)を形
    成する工程と、 前記検出電極(12)を挟んで前記シリコン基板(10)上の所
    定の部分にガラススペーサ層(13)を設ける工程と、 第1シリコンウェーハ(21)の片面にシリコンを浸食せず
    にエッチング可能な膜(32)を形成する工程と、 前記膜(32)をエッチストップ層として前記シリコンウェ
    ーハ(21)を選択的にエッチング除去して、前記膜(32)上
    に単結晶シリコンからなる可動電極(26)を形成する工程
    と、 前記膜(32)と前記可動電極(26)とを有する構造体(22)を
    前記可動電極(26)が前記検出電極(12)に対向するように
    前記ガラススペーサ層(13)を介して前記シリコン基板(1
    0)に接合する工程と、 前記膜(32)を除去することにより、前記検出電極(12)に
    対向して浮動に設けられた前記可動電極(26)を有する半
    導体慣性センサ(40)を得る工程とを含む半導体慣性セン
    サの製造方法。
  6. 【請求項6】 シリコン基板(10)上に検出電極(12)を形
    成する工程と、 前記検出電極(12)を挟んで前記シリコン基板(10)上の所
    定の部分にガラススペーサ層(13)を設ける工程と、 第1シリコンウェーハ(21)の片面にシリコンを浸食せず
    にエッチング可能な膜(32)を形成する工程と、 前記膜(32)をエッチストップ層として前記シリコンウェ
    ーハ(21)を選択的にエッチング除去して、前記膜(32)上
    に単結晶シリコンからなる一対の固定電極(27,28)と単
    結晶シリコンからなる可動電極(26)とをそれぞれ形成す
    る工程と、 前記膜(32)と前記固定電極(27,28)と前記可動電極(26)
    とを有する構造体(22)を前記可動電極(26)が前記検出電
    極(12)に対向するように前記ガラススペーサ層(13)を介
    して前記シリコン基板(10)に接合する工程と、 前記膜(32)を除去することにより、前記シリコン基板(1
    0)上に接合した前記一対の固定電極(27,28)と前記一対
    の固定電極(27,28)に挟まれかつ前記検出電極(12)に対
    向して浮動に設けられた前記可動電極(26)とを有する半
    導体慣性センサ(50)を得る工程とを含む半導体慣性セン
    サの製造方法。
  7. 【請求項7】 シリコン基板(10)がP型又はN型のシリ
    コン基板であって、検出電極(12)がN+又はP+拡散層か
    らなる請求項2、請求項3、請求項5又は請求項6記載
    の半導体慣性センサの製造方法。
JP9072958A 1997-03-26 1997-03-26 半導体慣性センサの製造方法 Withdrawn JPH10270716A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9072958A JPH10270716A (ja) 1997-03-26 1997-03-26 半導体慣性センサの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9072958A JPH10270716A (ja) 1997-03-26 1997-03-26 半導体慣性センサの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10270716A true JPH10270716A (ja) 1998-10-09

Family

ID=13504408

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9072958A Withdrawn JPH10270716A (ja) 1997-03-26 1997-03-26 半導体慣性センサの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10270716A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5195371A (en) Semiconductor chip transducer
JP3226402B2 (ja) 絶縁体上シリコン技術を用いた加速度計の製造方法およびそれにより得られる加速度計
JP3430771B2 (ja) 半導体力学量センサの製造方法
JP2001007346A (ja) 外力検知センサの製造方法
JPH10270714A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10190007A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10163505A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JP2000155030A (ja) 角速度センサの製造方法
JPH10270718A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10270719A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JPH10178183A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JPH11135804A (ja) 半導体加速度センサ及びその製造方法
JPH10256568A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10178181A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10190005A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JPH10242483A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10242482A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10270716A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10256571A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10270715A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
EP1544165A2 (en) Method for gyroscope using SMS wafer and gyroscope fabricated by the same
JPH06130081A (ja) 加速度センサおよびその製造方法
JPH10178184A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JPH10270717A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10256569A (ja) 半導体慣性センサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040601