JPH10256569A - 半導体慣性センサの製造方法 - Google Patents

半導体慣性センサの製造方法

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JPH10256569A
JPH10256569A JP9060822A JP6082297A JPH10256569A JP H10256569 A JPH10256569 A JP H10256569A JP 9060822 A JP9060822 A JP 9060822A JP 6082297 A JP6082297 A JP 6082297A JP H10256569 A JPH10256569 A JP H10256569A
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JP
Japan
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film
layer
silicon wafer
single crystal
silicon
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Withdrawn
Application number
JP9060822A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shibatani
博志 柴谷
Kensuke Muraishi
賢介 村石
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェーハの貼り合わせやレーザ加工が不要で
大量生産に適し、寄生容量が低く、電極間ギャップ形成
精度に優れた半導体慣性センサを低コストで得る。 【解決手段】 第1酸化膜膜20を介して第2シリコン
ウェーハ22に接合した単結晶シリコン層23上に第2
酸化膜24を形成した後、第2シリコンウェーハ及び第
2酸化膜上にポリシリコン層25を形成する。選択的エ
ッチングにより第2酸化膜とこの上に積層されたポリシ
リコン層とからなるスペーサ層16を単結晶シリコン層
上に形成し、ガラス基板10をスペーサ層を介して接合
する。第2シリコンウェーハとその上のポリシリコン層
と第1酸化膜をエッチング除去した後、単結晶シリコン
層を選択的にエッチング除去して、単結晶シリコンから
なる一対の固定電極27,28及び単結晶シリコンから
なる可動電極26を有する半導体慣性センサ30を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量型の加速
度センサ、角速度センサ等に適する半導体慣性センサ及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の半導体慣性センサとし
て、ガラス基板と単結晶シリコンの構造からなる共振
角速度センサが提案されている(M. Hashimoto et al.,
"Silicon Resonant Angular Rate Sensor", Techinica
l Digest of the 12th Sensor Symposium, pp.163-166
(1994))。このセンサは両側をトーションバーで浮動す
るようにした音叉構造の可動電極を有する。この可動電
極は電磁駆動によって励振されている。角速度が作用す
ると可動電極にコリオリ力が生じて、可動電極がトーシ
ョンバーの回りに捩り振動を起こして共振する。センサ
はこの可動電極の共振による可動電極と検出電極との間
の静電容量の変化により作用した角速度を検出する。こ
のセンサを作製する場合には、厚さ200μm程度の結
晶方位が(110)の単結晶シリコン基板を基板表面に
対して垂直にエッチングして可動電極部分などの構造を
作製する。この比較的厚いシリコン基板を垂直にエッチ
ングするためにはSF6ガスによる異方性ドライエッチ
ングを行うか、或いはトーションバーの可動電極部分へ
の付け根の隅部にYAGレーザで孔あけを行った後に、
KOHなどでウエットエッチングを行っている。エッチ
ング加工を行ったシリコン基板は陽極接合によりガラス
基板と一体化される。
【0003】また別の半導体慣性センサとして、シリ
コン基板上にエッチングで犠牲層をパターン化した後、
除去することにより可動電極としてのポリシリコン振動
子を形成したマイクロジャイロ(K. Tanaka et al., "A
micromachined vibrating gyroscope", Sensors and A
ctuators A 50, pp.111-115 (1995))が開示されてい
る。このマイクロジャイロは、いわゆる表面マイクロマ
シニング技術を用いた構造となっている。具体的には、
シリコン基板に不純物拡散によって検出電極を形成し、
その上に犠牲層となるリン酸ガラス膜を成膜してパター
ニングした後、ポリシリコンを成膜し、更に垂直エッチ
ング等の加工を行って構造体を形成する。最後に犠牲層
をエッチングにより除去することにより、可動電極部分
を切り離して検出電極に対してギャップを作り出し可動
電極を浮動状態にする。
【0004】更に別の半導体慣性センサとして、ガラ
ス基板と単結晶シリコンの構造からなるジャイロスコー
プが提案されている(J.Bernstein et al., "A Microma
chined Comb-Drive Tuning Fork Rate Gyroscope", IEE
E MEMS '93 Proceeding, pp.143-148 (1993))。このジ
ャイロスコープは、検出電極を形成したガラス基板と、
エッチングを行った後に高濃度ボロン拡散を行って可動
電極、固定電極等を形成した単結晶シリコン基板とをボ
ロン拡散を行った部分を接合面として接合し、更にボロ
ンを拡散していないシリコン基板部分をエッチングによ
り除去することにより、作られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記〜の従来のセ
ンサの製造技術には、次の欠点があった。の共振角速
度センサの製造方法では、ガラス基板に対して浮動する
構造になるべきシリコン能動部が陽極接合時に静電引力
によりガラス基板に貼り付いて可動電極にならないこと
があった。この貼り付き(sticking)を防ぐために可動
電極と検出電極とを短絡して静電力が働かない状態で陽
極接合した後に、レーザを用いて短絡していた電極間を
切り離していた。また島状の固定電極を形成するために
ガラス基板に接合した後、レーザアシストエッチングを
行う必要があった。これらのレーザ加工は極めて複雑で
あって、センサを量産しようとする場合には不適切であ
った。
【0006】のマイクロジャイロは、シリコンウェー
ハを基板とするため、センサの寄生容量が大きく、感度
や精度を高くすることが困難であった。更にのジャイ
ロスコープの製造方法では、ボロンを拡散した部分をエ
ッチストップ部分として構造体全体を形成するため、エ
ッチストップ効果が不完全の場合にはオーバエッチング
により可動電極や固定電極の厚さが薄くなり、寸法精度
に劣る問題点があった。また及びにおいては、可動
電極部と検出電極部とのアライメントは陽極接合時に行
われるが、基板どうしを密着させる段階や、加熱を行っ
たときに生じる温度分布や熱膨張率の違いなどによりず
れが生じるため、このアライメントは一般的に精度が低
い。可動電極と検出電極の位置関係のずれは、センサの
出力に悪影響を及ぼしやすいという問題点があった。
【0007】更に及びにおいては、可動電極と検出
電極との間のギャップはエッチング時間による制御のみ
に依存していたので、電極間のギャップ形成精度に問題
があった。
【0008】本発明の目的は、レーザ加工が不要で大量
生産に適する、低コストの半導体慣性センサの製造方法
を提供することにある。本発明の別の目的は、寄生容量
が低く、高感度で高精度の半導体慣性センサの製造方法
を提供することにある。本発明の更に別の目的は、寸法
精度に優れた半導体慣性センサの製造方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、第1シリコンウェーハ21の両面に
シリコンを浸食せずにエッチング可能な第1膜20を形
成する工程と、第2シリコンウェーハ22を第1シリコ
ンウエーハ21の片面に第1膜20を介して貼り合わせ
る工程と、第1シリコンウェーハ21の別の片面を所定
の厚さに研磨して単結晶シリコン層23を形成する工程
と、単結晶シリコン層23上にシリコンを浸食せずにエ
ッチング可能な第2膜24を形成する工程と、第2膜2
4及び第2シリコンウエーハ22の上にポリシリコン層
25をそれぞれ形成する工程と、単結晶シリコン層23
上に順次積層された第2膜24及びポリシリコン層25
を選択的にエッチング除去し、これにより第2膜24と
この上に積層されたポリシリコン層25とからなる一対
のスペーサ層16,16を単結晶シリコン層23上に形
成する工程と、スペーサ層16,16、単結晶シリコン
層23、第1膜20、第2シリコンウエーハ22及びポ
リシリコン層25からなる構造体17をスペーサ層1
6,16を介してガラス基板10に接合する工程と、ポ
リシリコン層25及び第2シリコンウェーハ22を第1
膜20をエッチストップ層としてエッチング除去する工
程と、第1膜20を除去して単結晶シリコン層23を露
出させた後、単結晶シリコン層23を選択的にエッチン
グ除去することにより、ガラス基板10にスペーサ層1
6,16を介して接合した単結晶シリコンからなる一対
の固定電極27,28と一対の固定電極27,28に挟
まれかつガラス基板10の上方に浮動する単結晶シリコ
ンからなる可動電極26とを有する半導体慣性センサ3
0を得る工程とを含む半導体慣性センサの製造方法であ
る。
【0010】請求項2に係る発明は、図4に示すよう
に、ガラス基板10上に検出電極12を形成する工程
と、第1シリコンウェーハ21の両面にシリコンを浸食
せずにエッチング可能な第1膜20を形成する工程と、
第2シリコンウェーハ22を第1シリコンウエーハ21
の片面に第1膜20を介して貼り合わせる工程と、第1
シリコンウェーハ21の別の片面を所定の厚さに研磨し
て単結晶シリコン層23を形成する工程と、単結晶シリ
コン層23上にシリコンを浸食せずにエッチング可能な
第2膜24を形成する工程と、第2膜24及び第2シリ
コンウエーハ22の上にポリシリコン層25をそれぞれ
形成する工程と、単結晶シリコン層23上に順次積層さ
れた第2膜24及びポリシリコン層25を選択的にエッ
チング除去し、これにより第2膜24とこの上に積層さ
れたポリシリコン層25とからなる一対のスペーサ層1
6,16を単結晶シリコン層23上に形成する工程と、
スペーサ層16,16、単結晶シリコン層23、第1膜
20、第2シリコンウエーハ22及びポリシリコン層2
5からなる構造体17をスペーサ層16,16を介して
ガラス基板10に接合する工程と、ポリシリコン層25
及び第2シリコンウェーハ22を第1膜20をエッチス
トップ層としてエッチング除去する工程と、第1膜20
を除去して単結晶シリコン層23を露出させた後、単結
晶シリコン層23を選択的にエッチング除去することに
より、ガラス基板10上に検出電極12に対向して浮動
する単結晶シリコンからなる可動電極26を有する半導
体慣性センサ40を得る工程とを含む半導体慣性センサ
の製造方法である。
【0011】請求項3に係る発明は、図5に示すよう
に、ガラス基板10上に検出電極12を形成する工程
と、第1シリコンウェーハ21の両面にシリコンを浸食
せずにエッチング可能な第1膜20を形成する工程と、
第2シリコンウェーハ22を第1シリコンウエーハ21
の片面に第1膜20を介して貼り合わせる工程と、第1
シリコンウェーハ21の別の片面を所定の厚さに研磨し
て単結晶シリコン層23を形成する工程と、単結晶シリ
コン層23上にシリコンを浸食せずにエッチング可能な
第2膜24を形成する工程と、第2膜24及び第2シリ
コンウエーハ22の上にポリシリコン層25をそれぞれ
形成する工程と、単結晶シリコン層23上に順次積層さ
れた第2膜24及びポリシリコン層25を選択的にエッ
チング除去し、これにより第2膜24とこの上に積層さ
れたポリシリコン層25とからなる一対のスペーサ層1
6,16を単結晶シリコン層23上に形成する工程と、
スペーサ層16,16、単結晶シリコン層23、第1膜
20、第2シリコンウエーハ22及びポリシリコン層2
5からなる構造体17をスペーサ層16,16を介して
ガラス基板10に接合する工程と、ポリシリコン層25
及び第2シリコンウェーハ22を第1膜20をエッチス
トップ層としてエッチング除去する工程と、第1膜20
を除去して単結晶シリコン層23を露出させた後、単結
晶シリコン層23を選択的にエッチング除去することに
より、ガラス基板10にスペーサ層16,16を介して
接合した単結晶シリコンからなる一対の固定電極27,
28と一対の固定電極27,28に挟まれかつガラス基
板10上に検出電極12に対向して浮動する単結晶シリ
コンからなる可動電極26とを有する半導体慣性センサ
50を得る工程とを含む半導体慣性センサの製造方法で
ある。
【0012】請求項4に係る発明は、図7に示すよう
に、第1シリコンウェーハ21の両面にシリコンを浸食
せずにエッチング可能な第1膜20を形成する工程と、
第2シリコンウェーハ22を第1シリコンウエーハ21
の片面に第1膜20を介して貼り合わせる工程と、第1
シリコンウェーハ21の別の片面を所定の厚さに研磨し
て単結晶シリコン層23を形成する工程と、単結晶シリ
コン層23上にシリコンを浸食せずにエッチング可能な
第2膜24を形成する工程と、第2膜24及び第2シリ
コンウエーハ22の上にポリシリコン層25をそれぞれ
形成する工程と、単結晶シリコン層23上に順次積層さ
れた第2膜24及びポリシリコン層25を選択的にエッ
チング除去し、これにより第2膜24とこの上に積層さ
れたポリシリコン層25とからなる一対のスペーサ層1
6,16を単結晶シリコン層23上に形成する工程と、
スペーサ層16,16、単結晶シリコン層23、第1膜
20、第2シリコンウエーハ22及びポリシリコン層2
5からなる構造体17をスペーサ層16,16を介して
ガラス基板10に接合する工程と、ポリシリコン層25
及び第2シリコンウェーハ22を第1膜20をエッチス
トップ層としてエッチング除去する工程と、第1膜20
を選択的に除去した後、単結晶シリコン層23を選択的
にエッチング除去して、ガラス基板10にスペーサ層1
6,16を介して接合した単結晶シリコンからなる一対
の固定電極27,28と一対の固定電極27,28に挟
まれかつガラス基板10の上方に浮動する単結晶シリコ
ンからなる可動電極26とを有する半導体慣性センサ3
0を得る工程とを含む半導体慣性センサの製造方法であ
る。
【0013】請求項5に係る発明は、図8に示すよう
に、ガラス基板10上に検出電極12を形成する工程
と、第1シリコンウェーハ21の両面にシリコンを浸食
せずにエッチング可能な第1膜20を形成する工程と、
第2シリコンウェーハ22を第1シリコンウエーハ21
の片面に第1膜20を介して貼り合わせる工程と、第1
シリコンウェーハ21の別の片面を所定の厚さに研磨し
て単結晶シリコン層23を形成する工程と、単結晶シリ
コン層23上にシリコンを浸食せずにエッチング可能な
第2膜24を形成する工程と、第2膜24及び第2シリ
コンウエーハ22の上にポリシリコン層25をそれぞれ
形成する工程と、単結晶シリコン層23上に順次積層さ
れた第2膜24及びポリシリコン層25を選択的にエッ
チング除去し、これにより第2膜24とこの上に積層さ
れたポリシリコン層25とからなる一対のスペーサ層1
6,16を単結晶シリコン層23上に形成する工程と、
スペーサ層16,16、単結晶シリコン層23、第1膜
20、第2シリコンウエーハ22及びポリシリコン層2
5からなる構造体17をスペーサ層16,16を介して
ガラス基板10に接合する工程と、ポリシリコン層25
及び第2シリコンウェーハ22を第1膜20をエッチス
トップ層としてエッチング除去する工程と、第1膜20
を選択的に除去した後、単結晶シリコン層23を選択的
にエッチング除去することにより、ガラス基板10上に
検出電極12に対向して浮動する単結晶シリコンからな
る可動電極26を有する半導体慣性センサ40を得る工
程とを含む半導体慣性センサの製造方法である。
【0014】請求項6に係る発明は、図9に示すよう
に、ガラス基板10上に検出電極12を形成する工程
と、第1シリコンウェーハ21の両面にシリコンを浸食
せずにエッチング可能な第1膜20を形成する工程と、
第2シリコンウェーハ22を第1シリコンウエーハ21
の片面に第1膜20を介して貼り合わせる工程と、第1
シリコンウェーハ21の別の片面を所定の厚さに研磨し
て単結晶シリコン層23を形成する工程と、単結晶シリ
コン層23上にシリコンを浸食せずにエッチング可能な
第2膜24を形成する工程と、第2膜24及び第2シリ
コンウエーハ22の上にポリシリコン層25をそれぞれ
形成する工程と、単結晶シリコン層23上に順次積層さ
れた第2膜24及びポリシリコン層25を選択的にエッ
チング除去し、これにより第2膜24とこの上に積層さ
れたポリシリコン層25とからなる一対のスペーサ層1
6,16を単結晶シリコン層23上に形成する工程と、
スペーサ層16,16、単結晶シリコン層23、第1膜
20、第2シリコンウエーハ22及びポリシリコン層2
5からなる構造体17をスペーサ層16,16を介して
ガラス基板10に接合する工程と、ポリシリコン層25
及び第2シリコンウェーハ22を第1膜20をエッチス
トップ層としてエッチング除去する工程と、第1膜20
を選択的に除去した後、単結晶シリコン層23を選択的
にエッチング除去して、ガラス基板10にスペーサ層1
6,16を介して接合した単結晶シリコンからなる一対
の固定電極27,28と一対の固定電極27,28に挟
まれかつガラス基板10上に検出電極12に対向して浮
動する単結晶シリコンからなる可動電極26とを有する
半導体慣性センサ50を得る工程とを含む半導体慣性セ
ンサの製造方法である。
【0015】この請求項1ないし6に係る製造方法で
は、レーザ加工が不要で大量生産に適するため、低コス
トで半導体慣性センサを製造できる。また基板にガラス
基板を用いるので、センサは寄生容量が低い。また、ガ
ラス基板上に検出電極が形成された構造となる請求項
2、3、5及び6においては可動電極と、検出電極が形
成されたガラス基板とのギャップが単結晶シリコンスペ
ーサ層の厚さで規定されるため、高精度にギャップを形
成できる。また可動電極部と検出電極部とのアライメン
トを両者の接合時に行う従来技術に比べて、本願の請求
項2,3,5及び6に係る製造方法では、可動電極部を
形成する前に両者の接合を行うため、接合時に検出電極
部とのアライメントを行う必要がなく、精度良くアライ
メントを行うことができるので、可動電極と検出電極と
の位置関係のずれは最小限に抑えられる。このため高感
度で高精度な半導体慣性センサが作られる。
【0016】なお、本明細書で、「シリコンを浸食せず
にエッチング可能な膜」とは、当該膜をエッチング除去
する際にシリコンが浸食されないエッチャントを選ぶこ
とができる膜であることを意味する。また、この膜をエ
ッチストップ層として利用する際には、前記エッチャン
トとは異なるエッチャントによって、シリコンのみをエ
ッチングすることが可能である。この様な性質の膜とし
ては酸化膜や窒化膜等が挙げられる。本発明において、
第2シリコンウェーハ22の結晶方位はエッチング速度
を考慮した場合、(110)方位のものが好ましく使用
される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて詳しく説明する。図1及び図2に示すように、本発
明の第1実施形態の半導体慣性センサ30は加速度セン
サであって、ガラス基板10上にシリコンを浸食せずに
エッチング可能な第2膜24とポリシリコン層25とか
らなる一対のスペーサ層16,16を介して接合した一
対の固定電極27及び28の間に可動電極26を有す
る。可動電極26、固定電極27及び28は、それぞれ
単結晶シリコンからなり、電極26と電極27及び電極
26と電極28の互いに対向する部分が櫛状に形成され
る。可動電極26はガラス基板10の上方に位置し、ビ
ーム31,31によりその両端が支持され、ガラス基板
10に対して浮動になっている。ビーム31の基端部3
1aは基板10上にシリコンを浸食せずにエッチング可
能な第2膜24とポリシリコン層25とからなるスペー
サ層16,16を介して固着される。図示しないが、ビ
ーム基端部31a、固定電極27及び28には個別に電
気配線がなされる。この半導体慣性センサ30では、可
動電極26に対して、図の矢印で示すようにビーム基端
部31aと31aを結ぶ線に直交する水平方向の加速度
が作用すると、可動電極26はビーム31,31を支軸
として振動する。可動電極26と固定電極27及び28
の間の間隔が広がったり、狭まったりすると、可動電極
26と固定電極27及び28の間の静電容量が変化す
る。この静電容量の変化から作用した加速度が求められ
る。
【0018】次に、本発明の第1実施形態の半導体慣性
センサ30の製造方法について述べる。図1に示すよう
に、先ず第1シリコンウェーハ21の両面にシリコンを
浸食せずにエッチング可能な第1膜20を形成する。こ
の第1膜20としては、ウェーハを熱酸化することによ
り形成される酸化膜の他、化学気相成長(CVD)法で
SiH2Cl2又はSiH4とNH3ガスを用いて形成され
る窒化シリコン膜などが挙げられる。ウェーハ両面に酸
化膜20を形成した後、第2シリコンウェーハ22を第
1シリコンウエーハ21に第1酸化膜20を介して貼り
合わせる。第2シリコンウエーハ22が貼り合わされて
いない側の第1シリコンウェーハ21の表面をその上に
形成されている第1酸化膜20と共に砥石及び研磨布を
用いて所定の厚さに研削研磨して単結晶シリコン層23
を形成する。熱酸化により第2シリコンウェーハ22及
び単結晶シリコン層23の上に第2酸化膜24を第1酸
化膜20の場合と同様にして形成する。第2シリコンウ
エーハ22上の第2酸化膜24をエッチング除去した
後、単結晶シリコン層23上に残留した第2酸化膜24
と露出した第2シリコンウエーハ22との上にCVD法
によりポリシリコン層25をそれぞれ形成する。前記両
方のポリシリコン層25上にCVD法により窒化膜18
をそれぞれ形成した後、パターニングして酸化膜24上
に形成されているポリシリコン層25の所定部分を露出
させる。この露出したポリシリコン層25とその下側に
形成されている第2酸化膜24をエッチング除去し、こ
れにより第2酸化膜24とこの上に積層されたポリシリ
コン層25とからなる一対のスペーサ層16,16が単
結晶シリコン層23上に形成される。スペーサ層16,
16、単結晶シリコン層23、第1酸化膜20、第2シ
リコンウエーハ22及びポリシリコン層25からなる構
造体17をスペーサ層16,16を介してガラス基板1
0に重ね合せ陽極接合することにより一体化する。続い
てKOHなどのエッチャントによりポリシリコン層25
及び第2シリコンウェーハ22を第1酸化膜20をエッ
チストップ層としてエッチング除去する。次いで第1酸
化膜20をフッ酸などのエッチャントにより除去して単
結晶シリコン層23を露出させる。その後、露出した単
結晶シリコン層23の表面にスパッタリングによりAl
膜19を形成し、パターニングした後、SF6ガスによ
る低温での異方性ドライエッチングを行い、最後にAl
膜19を除去する。これにより単結晶シリコン層23が
選択的にエッチング除去され、ガラス基板10上にスペ
ーサ層16,16を介して接合した単結晶シリコンから
なる一対の固定電極27,28と一対の固定電極27,
28に挟まれかつガラス基板10の上方に浮動する単結
晶シリコンからなる可動電極26とが形成された半導体
慣性センサ30が得られる。
【0019】図3及び図4は第2実施形態の半導体慣性
センサ40を示す。この半導体慣性センサ40は加速度
センサであって、検出電極12が表面に形成されたガラ
ス基板10上に固着された枠体29の間に可動電極26
を有する。可動電極26、枠体29は、それぞれ単結晶
シリコンからなり、電極26は窓枠状の枠体29に間隔
をあけて収容される。可動電極26は検出電極12の上
方に位置し、ビーム31,31によりその両端が支持さ
れ、ガラス基板10に対して浮動になっている。ビーム
31の基端部31aは枠体29の凹み29aに位置しか
つ基板10上にシリコンを浸食せずにエッチング可能な
第2膜24とポリシリコン層25とからなるスペーサ層
16,16を介して固着される。図示しないが、ビーム
基端部31a及び検出電極12には個別に電気配線がな
される。この半導体慣性センサ40では、可動電極26
に対して、図の矢印で示すようにビーム基端部31aと
31aを結ぶ線に直交する鉛直方向の加速度が作用する
と、可動電極26はビーム31,31を支軸として振動
する。可動電極26と検出電極12の間の間隔が広がっ
たり、狭まったりすると、可動電極26と検出電極12
の間の静電容量が変化する。この静電容量の変化から作
用した加速度が求められる。
【0020】次に、本発明の第2実施形態の半導体慣性
センサ40の製造方法について述べる。図4に示すよう
に、先ずガラス基板10の上面にスパッタリング、真空
蒸着などによりAu,Pt,Cuなどから選ばれた金属
の薄膜からなる検出電極12を形成する。一方、第1実
施形態の製造方法と同様に行い、第1シリコンウェーハ
21を熱酸化してその両面に第1酸化膜20を形成す
る。第2シリコンウェーハ22を第1シリコンウエーハ
21に第1酸化膜20を介して貼り合わせる。第2シリ
コンウエーハ22が貼り合わされていない側の第1シリ
コンウェーハ21の表面をその上に形成されている第1
酸化膜20と共に砥石及び研磨布を用いて所定の厚さに
研削研磨して単結晶シリコン層23を形成する。熱酸化
により第2シリコンウェーハ22及び単結晶シリコン層
23の上に第2酸化膜24を第1酸化膜20の場合と同
様にして形成する。第2シリコンウエーハ22上の第2
酸化膜24を第1実施形態と同様に、エッチング除去し
た後、単結晶シリコン層23上に残留した第2酸化膜2
4と露出した第2シリコンウエーハ22との上にCVD
法によりポリシリコン層25をそれぞれ形成する。前記
両方のポリシリコン層25上にCVD法により窒化膜1
8をそれぞれ形成した後、パターニングして酸化膜24
上に形成されているポリシリコン層25の所定部分を露
出させる。この露出したポリシリコン層25とその下側
に形成されている第2酸化膜24をエッチング除去し、
これにより第2酸化膜24とこの上に積層されたポリシ
リコン層25とからなる一対のスペーサ層16,16が
単結晶シリコン層23上に形成される。スペーサ層1
6,16、単結晶シリコン層23、第1酸化膜20、第
2シリコンウエーハ22及びポリシリコン層25からな
る構造体17をスペーサ層16,16を介してガラス基
板10に重ね合せ陽極接合することにより一体化する。
続いてKOHなどのエッチャントによりポリシリコン層
25及び第2シリコンウェーハ22を第1酸化膜20を
エッチストップ層としてエッチング除去する。次いで第
1酸化膜20をフッ酸などのエッチャントにより除去し
て単結晶シリコン層23を露出させる。その後、露出し
た単結晶シリコン層23の表面にスパッタリングにより
Al膜19を形成し、パターニングした後、SF6ガス
による低温での異方性ドライエッチングを行い、最後に
Al膜19を除去する。これにより単結晶シリコン層2
3が選択的にエッチング除去され、ガラス基板10上に
接合した単結晶シリコンからなる枠体29,29と枠体
29,29に挟まれかつガラス基板10上に検出電極1
2に対向して浮動する単結晶シリコンからなる可動電極
26とが形成された半導体慣性センサ40が得られる。
【0021】図5及び図6は第3実施形態の半導体慣性
センサ50を示す。この半導体慣性センサ50は角速度
センサであって、ガラス基板10上に固着された固定電
極27及び28の間に音叉構造の一対の可動電極26,
26を有する。可動電極26、固定電極27及び28
は、それぞれ単結晶シリコンからなり、電極26と電極
27及び電極26と電極28の互いに対向する部分が櫛
状に形成される。可動電極26,26はコ字状のビーム
31,31によりその両端が支持され、ガラス基板10
に対して浮動になっている。ビーム31の基端部31a
は基板10上にシリコンを浸食せずにエッチング可能な
第2膜24とポリシリコン層25とからなるスペーサ層
16,16を介して固着される。シリコン基板10上に
はスペーサ層16,16の厚さより小さい厚さの検出電
極12が形成される。図示しないが、ビーム基端部31
a、固定電極27及び28、検出電極12には個別に電
気配線がなされ、固定電極27及び28に交流電圧を印
加し、静電力により可動電極を励振するようになってい
る。この半導体慣性センサ50では、可動電極26,2
6に対してビーム基端部31aと31aを結ぶ線を中心
として角速度が作用すると、可動電極26,26にコリ
オリ力が生じてこの中心線の回りに捩り振動を起こして
共振する。この共振時の可動電極26と検出電極12と
の間の静電容量の変化により作用した角速度が検出され
る。
【0022】次に、本発明の第3実施形態の半導体慣性
センサ50の製造方法について述べる。図5に示すよう
に、先ずガラス基板10の上面にスパッタリング、真空
蒸着などによりAu,Pt,Cuなどから選ばれた金属
の薄膜からなる検出電極12を形成する。一方、第1実
施形態の製造方法と同様に行い、第1シリコンウェーハ
21を熱酸化してその両面に第1酸化膜20を形成す
る。第2シリコンウェーハ22を第1シリコンウエーハ
21に第1酸化膜20を介して貼り合わせる。第2シリ
コンウエーハ22が貼り合わされていない側の第1シリ
コンウェーハ21の表面をその上に形成されている第1
酸化膜20と共に砥石及び研磨布を用いて所定の厚さに
研削研磨して単結晶シリコン層23を形成する。熱酸化
により第2シリコンウェーハ22及び単結晶シリコン層
23の上に第2酸化膜24を第1酸化膜20の場合と同
様にして形成する。第2シリコンウエーハ22上の第2
酸化膜24を第1実施形態と同様に、エッチング除去し
た後、単結晶シリコン層23上に残留した第2酸化膜2
4と露出した第2シリコンウエーハ22との上にCVD
法によりポリシリコン層25をそれぞれ形成する。前記
両方のポリシリコン層25上にCVD法により窒化膜1
8をそれぞれ形成した後、パターニングして酸化膜24
上に形成されているポリシリコン層25の所定部分を露
出させる。この露出したポリシリコン層25とその下側
に形成されている第2酸化膜24をエッチング除去し、
これにより第2酸化膜24とこの上に積層されたポリシ
リコン層25とからなる一対のスペーサ層16,16が
単結晶シリコン層23上に形成される。スペーサ層1
6,16、単結晶シリコン層23、第1酸化膜20、第
2シリコンウエーハ22及びポリシリコン層25からな
る構造体17をスペーサ層16,16を介してガラス基
板10に重ね合せ陽極接合することにより一体化する。
続いてKOHなどのエッチャントによりポリシリコン層
25及び第2シリコンウェーハ22を第1酸化膜20を
エッチストップ層としてエッチング除去する。次いで第
1酸化膜20をフッ酸などのエッチャントにより除去し
て単結晶シリコン層23を露出させる。その後、露出し
た単結晶シリコン層23の表面にスパッタリングにより
Al膜19を形成し、パターニングした後、SF6ガス
による低温での異方性ドライエッチングを行い、最後に
Al膜19を除去する。これにより単結晶シリコン層2
3が選択的にエッチング除去され、ガラス基板10上に
接合した単結晶シリコンからなる一対の固定電極27,
28と一対の固定電極27,28に挟まれかつガラス基
板10上に検出電極12に対向して浮動する単結晶シリ
コンからなる可動電極26とが形成された半導体慣性セ
ンサ50が得られる。
【0023】図7は第1実施形態の半導体慣性センサ3
0の別の製造方法を示す。第1実施形態のセンサ30の
製法との相違点は、構造体17をガラス基板10に接合
した後、ポリシリコン層25及び第2シリコンウェーハ
22を第1酸化膜20をエッチストップ層としてエッチ
ング除去する工程までは第1実施形態の製法と同じであ
り、それ以後の工程で相違する。即ち、第2シリコンウ
ェーハ22及びポリシリコン層25のエッチング除去に
より露出した第1酸化膜20の所定の部分をフッ酸等の
エッチャントを用いてパターニングし、第1酸化膜の一
部20a、20b及び20cを単結晶シリコン層23上
に選択的に形成する。この状態で、SF6ガスによる低
温での異方性ドライエッチングを行い、最後に酸化膜2
0a、20b及び20cを除去する。これにより単結晶
シリコン層23が選択的にエッチング除去され、ガラス
基板10上に接合した単結晶シリコンからなる一対の固
定電極27,28と一対の固定電極27,28に挟まれ
かつガラス基板10の上方に浮動する単結晶シリコンか
らなる可動電極26とが形成された半導体慣性センサ3
0が得られる。
【0024】図8は第2実施形態の半導体慣性センサ4
0の別の製造方法を示す。第2実施形態のセンサ40の
製法との相違点は、構造体17をガラス基板10に接合
した後、ポリシリコン層25及び第2シリコンウェーハ
22を第1酸化膜20をエッチストップ層としてエッチ
ング除去する工程までは第1実施形態の製法と同じであ
り、それ以後の工程で相違する。即ち、図7で示す製法
と同様に、第2シリコンウェーハ22及びポリシリコン
層25のエッチング除去により露出した第1酸化膜20
の所定の部分をフッ酸等のエッチャントを用いてパター
ニングし、第1酸化膜の一部20a、20b及び20c
を単結晶シリコン層23上に選択的に形成する。この状
態で、SF6ガスによる低温での異方性ドライエッチン
グを行い、最後に酸化膜20a、20b及び20cを除
去する。これにより単結晶シリコン層23が選択的にエ
ッチング除去され、ガラス基板10上に接合した単結晶
シリコンからなる枠体29,29と枠体29,29に挟
まれかつガラス基板10上に検出電極12に対向して浮
動する単結晶シリコンからなる可動電極26とが形成さ
れた半導体慣性センサ40が得られる。
【0025】図9は第3実施形態の半導体慣性センサ5
0の別の製造方法を示す。第3実施形態のセンサ50の
製法との相違点は、構造体17をガラス基板10に接合
した後、ポリシリコン層25及び第2シリコンウェーハ
22を第1酸化膜20をエッチストップ層としてエッチ
ング除去する工程までは第1実施形態の製法と同じであ
り、それ以後の工程で相違する。即ち、第2シリコンウ
ェーハ22及びポリシリコン層25のエッチング除去に
より露出した第1酸化膜20所定の部分をフッ酸等のエ
ッチャントを用いてパターニングし、第1酸化膜の一部
20a、20b及び20cを単結晶シリコン層23上に
選択的に形成する。この状態で、SF6ガスによる低温
での異方性ドライエッチングを行い、最後に酸化膜の一
部20a、20b及び20cを除去する。これにより単
結晶シリコン層23が選択的にエッチング除去され、ガ
ラス基板10上に接合した単結晶シリコンからなる一対
の固定電極27,28と一対の固定電極27,28に挟
まれかつガラス基板10上に検出電極12に対向して浮
動する単結晶シリコンからなる可動電極26とが形成さ
れた半導体慣性センサ50が得られる。
【0026】図10は第1実施形態の半導体慣性センサ
30の別の実施形態の半導体慣性センサ60を示す。第
1実施形態のセンサ30との相違点は、第2酸化膜24
とこの上に積層されたポリシリコン層25とからなる一
対のスペーサ層16,16において、一方のスペーサ1
6を構成する第2酸化膜24の一部を除去して開口部2
4aを形成したことにある。この開口部24aが存在す
ることによりスペーサ16に接合する固定電極27はス
ペーサを構成するポリシリコン層25と電気的に接続さ
れるため、ガラス基板10の側にある電極(図示せず)
とスペーサ16を介して外部と電気的に接続することが
可能となる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、従来のウェーハのレ
ーザ加工による半導体慣性センサの製法と異なり、本発
明によればレーザ加工が不要となり、大量生産に適した
低コストの半導体慣性センサを製作することができる。
また可動電極部を形成する前に可動電極部と検出電極部
との接合を行うため、第一に従来のような貼り付き(sti
cking)現象を生じず、検出電極やガラス基板に対して所
定のギャップで可動電極を設けることができる。また第
二に接合時に検出電極部とのアライメントを行う必要が
なく、可動電極形成時に精度よくアライメントを行うこ
とができるので、可動電極と検出電極との位置関係のず
れは最小限に抑えられる。
【0028】また、基板をシリコン基板でなく、ガラス
基板にすることにより、静電容量で検出を行うセンサで
は、素子の寄生容量を低下させることができる。
【0029】更に、ガラス基板上に検出電極が形成され
た構造においては可動電極と、検出電極が形成されたガ
ラス基板とのギャップが単結晶シリコンのスペーサ層の
厚さで規定されるため、高精度にギャップを形成でき
る。このため高感度で高精度の半導体慣性センサが得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のA−A線要部に相当する本発明の第1実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図2】本発明の第1実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図3】本発明の第2実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図4】図3のB−B線要部に相当する本発明の第2実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図5】図6のC−C線要部に相当する本発明の第3実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図6】本発明の第3実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図7】本発明の第1実施形態の半導体慣性センサの別
の製造工程を示す断面図。
【図8】本発明の第2実施形態の半導体慣性センサの別
の製造工程を示す断面図。
【図9】本発明の第3実施形態の半導体慣性センサの別
の製造工程を示す断面図。
【図10】本発明の第1実施形態の半導体慣性センサ3
0の別の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
10 ガラス基板 12 検出電極 16 スペーサ層 17 構造体 20 第1膜 20a,20b,20c 第1膜の一部 21 第1シリコンウェーハ 22 第2シリコンウェーハ 23 単結晶シリコン層 24 第2膜 24a 開口部 25 ポリシリコン層 26 可動電極 27,28 一対の固定電極 30,40,50,60 半導体慣性センサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1シリコンウェーハ(21)の両面にシリ
    コンを浸食せずにエッチング可能な第1膜(20)を形成す
    る工程と、 第2シリコンウェーハ(22)を前記第1シリコンウエーハ
    (21)の片面に前記膜(20)を介して貼り合わせる工程と、 前記第1シリコンウェーハ(21)の別の片面を所定の厚さ
    に研磨して単結晶シリコン層(23)を形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上にシリコンを浸食せずにエ
    ッチング可能な第2膜(24)を形成する工程と、 前記第2膜(24)及び前記第2シリコンウエーハ(22)の上
    にポリシリコン層(25)をそれぞれ形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上に順次積層された前記第2
    膜(24)及び前記ポリシリコン層(25)を選択的にエッチン
    グ除去し、これにより前記第2膜(24)とこの上に積層さ
    れた前記ポリシリコン層(25)とからなる一対のスペーサ
    層(16,16)を前記単結晶シリコン層(23)上に形成する工
    程と、 前記スペーサ層(16,16)、前記単結晶シリコン層(23)、
    前記第1膜(20)、前記第2シリコンウエーハ(22)及び前
    記ポリシリコン層(25)からなる構造体(17)を前記スペー
    サ層(16,16)を介してガラス基板(10)に接合する工程
    と、 前記ポリシリコン層(25)及び前記第2シリコンウェーハ
    (22)を前記第1膜(20)をエッチストップ層としてエッチ
    ング除去する工程と、 前記第1膜(20)を除去して前記単結晶シリコン層(23)を
    露出させた後、前記単結晶シリコン層(23)を選択的にエ
    ッチング除去することにより、前記ガラス基板(10)に前
    記スペーサ層(16,16)を介して接合した単結晶シリコン
    からなる一対の固定電極(27,28)と前記一対の固定電極
    (27,28)に挟まれかつ前記ガラス基板(10)の上方に浮動
    する単結晶シリコンからなる可動電極(26)とを有する半
    導体慣性センサ(30)を得る工程とを含む半導体慣性セン
    サの製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラス基板(10)上に検出電極(12)を形成
    する工程と、 第1シリコンウェーハ(21)の両面にシリコンを浸食せず
    にエッチング可能な第1膜(20)を形成する工程と、 第2シリコンウェーハ(22)を前記第1シリコンウエーハ
    (21)の片面に前記膜(20)を介して貼り合わせる工程と、 前記第1シリコンウェーハ(21)の別の片面を所定の厚さ
    に研磨して単結晶シリコン層(23)を形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上にシリコンを浸食せずにエ
    ッチング可能な第2膜(24)を形成する工程と、 前記第2膜(24)及び前記第2シリコンウエーハ(22)の上
    にポリシリコン層(25)をそれぞれ形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上に順次積層された前記第2
    膜(24)及び前記ポリシリコン層(25)を選択的にエッチン
    グ除去し、これにより前記第2膜(24)とこの上に積層さ
    れた前記ポリシリコン層(25)とからなる一対のスペーサ
    層(16,16)を前記単結晶シリコン層(23)上に形成する工
    程と、 前記スペーサ層(16,16)、前記単結晶シリコン層(23)、
    前記第1膜(20)、前記第2シリコンウエーハ(22)及び前
    記ポリシリコン層(25)からなる構造体(17)を前記スペー
    サ層(16,16)を介して前記ガラス基板(10)に接合する工
    程と、 前記ポリシリコン層(25)及び前記第2シリコンウェーハ
    (22)を前記第1膜(20)をエッチストップ層としてエッチ
    ング除去する工程と、 前記第1膜(20)を除去して前記単結晶シリコン層(23)を
    露出させた後、前記単結晶シリコン層(23)を選択的にエ
    ッチング除去することにより、前記ガラス基板(10)上に
    前記検出電極(12)に対向して浮動する単結晶シリコンか
    らなる可動電極(26)を有する半導体慣性センサ(40)を得
    る工程とを含む半導体慣性センサの製造方法。
  3. 【請求項3】 ガラス基板(10)上に検出電極(12)を形成
    する工程と、 第1シリコンウェーハ(21)の両面にシリコンを浸食せず
    にエッチング可能な第1膜(20)を形成する工程と、 第2シリコンウェーハ(22)を前記第1シリコンウエーハ
    (21)の片面に前記膜(20)を介して貼り合わせる工程と、 前記第1シリコンウェーハ(21)の別の片面を所定の厚さ
    に研磨して単結晶シリコン層(23)を形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上にシリコンを浸食せずにエ
    ッチング可能な第2膜(24)を形成する工程と、 前記第2膜(24)及び前記第2シリコンウエーハ(22)の上
    にポリシリコン層(25)をそれぞれ形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上に順次積層された前記第2
    膜(24)及び前記ポリシリコン層(25)を選択的にエッチン
    グ除去し、これにより前記第2膜(24)とこの上に積層さ
    れた前記ポリシリコン層(25)とからなる一対のスペーサ
    層(16,16)を前記単結晶シリコン層(23)上に形成する工
    程と、 前記スペーサ層(16,16)、前記単結晶シリコン層(23)、
    前記第1膜(20)、前記第2シリコンウエーハ(22)及び前
    記ポリシリコン層(25)からなる構造体(17)を前記スペー
    サ層(16,16)を介して前記ガラス基板(10)に接合する工
    程と、 前記ポリシリコン層(25)及び前記第2シリコンウェーハ
    (22)を前記第1膜(20)をエッチストップ層としてエッチ
    ング除去する工程と、 前記第1膜(20)を除去して前記単結晶シリコン層(23)を
    露出させた後、前記単結晶シリコン層(23)を選択的にエ
    ッチング除去することにより、前記ガラス基板(10)に前
    記スペーサ層(16,16)を介して接合した単結晶シリコン
    からなる一対の固定電極(27,28)と前記一対の固定電極
    (27,28)に挟まれかつ前記ガラス基板(10)上に前記検出
    電極(12)に対向して浮動する単結晶シリコンからなる可
    動電極(26)とを有する半導体慣性センサ(50)を得る工程
    とを含む半導体慣性センサの製造方法。
  4. 【請求項4】 第1シリコンウェーハ(21)の両面にシリ
    コンを浸食せずにエッチング可能な第1膜(20)を形成す
    る工程と、 第2シリコンウェーハ(22)を前記第1シリコンウエーハ
    (21)の片面に前記膜(20)を介して貼り合わせる工程と、 前記第1シリコンウェーハ(21)の別の片面を所定の厚さ
    に研磨して単結晶シリコン層(23)を形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上にシリコンを浸食せずにエ
    ッチング可能な第2膜(24)を形成する工程と、 前記第2膜(24)及び前記第2シリコンウエーハ(22)の上
    にポリシリコン層(25)をそれぞれ形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上に順次積層された前記第2
    膜(24)及び前記ポリシリコン層(25)を選択的にエッチン
    グ除去し、これにより前記第2膜(24)とこの上に積層さ
    れた前記ポリシリコン層(25)とからなる一対のスペーサ
    層(16,16)を前記単結晶シリコン層(23)上に形成する工
    程と、 前記スペーサ層(16,16)、前記単結晶シリコン層(23)、
    前記第1膜(20)、前記第2シリコンウエーハ(22)及び前
    記ポリシリコン層(25)からなる構造体(17)を前記スペー
    サ層(16,16)を介してガラス基板(10)に接合する工程
    と、 前記ポリシリコン層(25)及び前記第2シリコンウェーハ
    (22)を前記第1膜(20)をエッチストップ層としてエッチ
    ング除去する工程と、 前記第1膜(20)を選択的に除去した後、単結晶シリコン
    層(23)を選択的にエッチング除去して、前記ガラス基板
    (10)に前記スペーサ層(16,16)を介して接合した単結晶
    シリコンからなる一対の固定電極(27,28)と前記一対の
    固定電極(27,28)に挟まれかつ前記ガラス基板(10)の上
    方に浮動する単結晶シリコンからなる可動電極(26)とを
    有する半導体慣性センサ(30)を得る工程とを含む半導体
    慣性センサの製造方法。
  5. 【請求項5】 ガラス基板(10)上に検出電極(12)を形成
    する工程と、 第1シリコンウェーハ(21)の両面にシリコンを浸食せず
    にエッチング可能な第1膜(20)を形成する工程と、 第2シリコンウェーハ(22)を前記第1シリコンウエーハ
    (21)の片面に前記膜(20)を介して貼り合わせる工程と、 前記第1シリコンウェーハ(21)の別の片面を所定の厚さ
    に研磨して単結晶シリコン層(23)を形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上にシリコンを浸食せずにエ
    ッチング可能な第2膜(24)を形成する工程と、 前記第2膜(24)及び前記第2シリコンウエーハ(22)の上
    にポリシリコン層(25)をそれぞれ形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上に順次積層された前記
    第2膜(24)及び前記ポリシリコン層(25)を選択的にエッ
    チング除去し、これにより前記第2膜(24)とこの上に積
    層された前記ポリシリコン層(25)とからなる一対のスペ
    ーサ層(16,16)を前記単結晶シリコン層(23)上に形成す
    る工程と、 前記スペーサ層(16,16)、前記単結晶シリコン層(23)、
    前記第1膜(20)、前記第2シリコンウエーハ(22)及び前
    記ポリシリコン層(25)からなる構造体(17)を前記スペー
    サ層(16,16)を介して前記ガラス基板(10)に接合する工
    程と、 前記ポリシリコン層(25)及び前記第2シリコンウェーハ
    (22)を前記第1膜(20)をエッチストップ層としてエッチ
    ング除去する工程と、 前記第1膜(20)を選択的に除去した後、単結晶シリコン
    層(23)を選択的にエッチング除去することにより、前記
    ガラス基板(10)上に前記検出電極(12)に対向して浮動す
    る単結晶シリコンからなる可動電極(26)を有する半導体
    慣性センサ(40)を得る工程とを含む半導体慣性センサの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 ガラス基板(10)上に検出電極(12)を形成
    する工程と、 第1シリコンウェーハ(21)の両面にシリコンを浸食せず
    にエッチング可能な第1膜(20)を形成する工程と、 第2シリコンウェーハ(22)を前記第1シリコンウエーハ
    (21)の片面に前記膜(20)を介して貼り合わせる工程と、 前記第1シリコンウェーハ(21)の別の片面を所定の厚さ
    に研磨して単結晶シリコン層(23)を形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上にシリコンを浸食せずにエ
    ッチング可能な第2膜(24)を形成する工程と、 前記第2膜(24)及び前記第2シリコンウエーハ(22)の上
    にポリシリコン層(25)をそれぞれ形成する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)上に順次積層された前記第2
    膜(24)及び前記ポリシリコン層(25)を選択的にエッチン
    グ除去し、これにより前記第2膜(24)とこの上に積層さ
    れた前記ポリシリコン層(25)とからなる一対のスペーサ
    層(16,16)を前記単結晶シリコン層(23)上に形成する工
    程と、 前記スペーサ層(16,16)、前記単結晶シリコン層(23)、
    前記第1膜(20)、前記第2シリコンウエーハ(22)及び前
    記ポリシリコン層(25)からなる構造体(17)を前記スペー
    サ層(16,16)を介して前記ガラス基板(10)に接合する工
    程と、 前記ポリシリコン層(25)及び前記第2シリコンウェーハ
    (22)を前記第1膜(20)をエッチストップ層としてエッチ
    ング除去する工程と、 前記第1膜(20)を選択的に除去した後、単結晶シリコン
    層(23)を選択的にエッチング除去して、前記ガラス基板
    (10)に前記スペーサ層(16,16)を介して接合した単結晶
    シリコンからなる一対の固定電極(27,28)と前記一対の
    固定電極(27,28)に挟まれかつ前記ガラス基板(10)上に
    前記検出電極(12)に対向して浮動する単結晶シリコンか
    らなる可動電極(26)とを有する半導体慣性センサ(50)を
    得る工程とを含む半導体慣性センサの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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