JPH10242482A - 半導体慣性センサの製造方法 - Google Patents

半導体慣性センサの製造方法

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JPH10242482A
JPH10242482A JP9040976A JP4097697A JPH10242482A JP H10242482 A JPH10242482 A JP H10242482A JP 9040976 A JP9040976 A JP 9040976A JP 4097697 A JP4097697 A JP 4097697A JP H10242482 A JPH10242482 A JP H10242482A
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JP
Japan
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silicon
movable electrode
silicon wafer
crystal silicon
layer
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Withdrawn
Application number
JP9040976A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shibatani
博志 柴谷
Kensuke Muraishi
賢介 村石
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェーハのレーザ加工が不要で大量生産に適
する、低コストの半導体慣性センサを得る。また寸法精
度に優れた半導体慣性センサを得る。 【解決手段】 半導体慣性センサ30は、シリコン基板
10の上方に単結晶シリコンからなる可動電極26が設
けられ、この可動電極26を挟んで単結晶シリコンから
なる一対の固定電極27,28が設けられる。一対の固
定電極27,28がガラススペーサ層13を介してシリ
コン基板10上に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量型の加速
度センサ、角速度センサ等に適する半導体慣性センサ及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の半導体慣性センサとし
て、シリコン基板と単結晶シリコンの構造からなる共
振角速度センサが提案されている(M. Hashimoto et a
l., "Silicon Resonant Angular Rate Sensor", Techin
ical Digest of the 12th SensorSymposium, pp.163-16
6 (1994))。このセンサは両側をトーションバーで浮動
するようにした音叉構造の可動電極を有する。この可動
電極は電磁駆動によって励振されている。角速度が作用
すると可動電極にコリオリ力が生じて、可動電極がトー
ションバーの回りに捩り振動を起こして共振する。セン
サはこの可動電極の共振による可動電極と検出電極との
間の静電容量の変化により作用した角速度を検出する。
【0003】このセンサを作製する場合には、厚さ20
0μm程度の結晶方位が(110)の単結晶シリコン基
板を基板表面に対して垂直にエッチングして可動電極部
分などの構造を作製する。この比較的厚いシリコン基板
を垂直にエッチングするためにはSF6ガスによる異方
性ドライエッチングを行うか、或いはトーションバーの
可動電極部分への付け根の隅部にYAGレーザで孔あけ
を行った後に、KOHなどでウエットエッチングを行っ
ている。エッチング加工を行ったシリコン基板は陽極接
合によりシリコン基板と一体化される。
【0004】また別の半導体慣性センサとして、ガラ
ス基板と単結晶シリコンの構造からなるジャイロスコー
プが提案されている(J.Bernstein et al., "A Microma
chined Comb-Drive Tuning Fork Rate Gyroscope", IEE
E MEMS '93 Proceeding, pp.143-148 (1993))。このジ
ャイロスコープは、検出電極を形成したシリコン基板
と、エッチングを行った後に高濃度ボロン拡散を行って
可動電極、固定電極等を形成した単結晶シリコン基板と
をボロン拡散を行った部分を接合面として接合し、更に
ボロンを拡散していないシリコン基板部分をエッチング
により除去することにより、作られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記及びの従来の
センサの製造技術には、次の欠点があった。の共振角
速度センサの製造方法では、シリコン基板に対して浮動
する構造になるべきシリコン能動部が陽極接合時に静電
引力によりシリコン基板に貼り付いて可動電極にならな
いことがあった。この貼り付き(sticking)を防ぐため
に可動電極と検出電極とを短絡して静電力が働かない状
態で陽極接合した後に、レーザを用いて短絡していた電
極間を切り離していた。また島状の固定電極を形成する
ためにシリコン基板に接合した後、レーザアシストエッ
チングを行う必要があった。これらのレーザ加工は極め
て複雑であって、センサを量産しようとする場合には不
適切であった。のジャイロスコープの製造方法では、
ボロンを拡散した部分をエッチストップ部分として構造
体全体を形成するため、エッチストップ効果が不完全の
場合にはオーバエッチングにより可動電極や固定電極の
厚さが薄くなり、寸法精度に劣る問題点があった。更に
、ともに、可動電極と検出電極との間のギャップは
エッチング時間による制御のみに依存していたので、電
極間のギャップ形成精度に問題があった。
【0006】本発明の目的は、ウェーハのレーザ加工が
不要で大量生産に適する、低コストの半導体慣性センサ
及びその製造方法を提供することにある。本発明の別の
目的は、寸法精度に優れた半導体慣性センサ及びその製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、シリコン基板10の所定の部分にガ
ラススペーサ層13を設けることによりギャップ11を
形成する工程と、第1シリコンウェーハに所定のエッチ
ャントに関して第1シリコンウェーハ21より高いエッ
チング速度を有する第2シリコンウェーハ22を貼り合
わせ、第1シリコンウェーハ21を研磨して単結晶シリ
コン層23を形成する工程と、第2シリコンウェーハ2
2に接合された単結晶シリコン層23をガラススペーサ
層13を介してシリコン基板10に接合する工程と、単
結晶シリコン層23に接合された第2シリコンウェーハ
22をエッチング除去する工程と、シリコン基板10に
接合された単結晶シリコン層23を選択的にエッチング
して単結晶シリコンからなる可動電極26と可動電極2
6の両側に単結晶シリコンからなる一対の固定電極2
7,28を形成することにより一対の固定電極27,2
8に挟まれて設けられた可動電極26を有する半導体慣
性センサ30を得る工程とを含む半導体慣性センサの製
造方法である。
【0008】請求項2に係る発明は、図4に示すよう
に、シリコン基板10上に検出電極12を形成する工程
と、この検出電極12を挟んでシリコン基板10上にガ
ラススペーサ層13を設けることによりギャップ11を
形成する工程と、第1シリコンウェーハ21に所定のエ
ッチャントに関して第1シリコンウェーハ21より高い
エッチング速度を有する第2シリコンウェーハ22を貼
り合わせ、第1シリコンウェーハ21を研磨して単結晶
シリコン層23を形成する工程と、第2シリコンウェー
ハ22に接合された単結晶シリコン層23をガラススペ
ーサ層13を介してシリコン基板10に接合する工程
と、単結晶シリコン層23に接合された第2シリコンウ
ェーハ22をエッチング除去する工程と、シリコン基板
10に接合された単結晶シリコン層23を選択的にエッ
チングして単結晶シリコンからなる可動電極26を形成
することにより検出電極12に対向して設けられた可動
電極26を有する半導体慣性センサ40を得る工程とを
含む半導体慣性センサの製造方法である。
【0009】請求項3に係る発明は、図5に示すよう
に、シリコン基板10上に検出電極12を形成する工程
と、この検出電極12を挟んでシリコン基板10上にガ
ラススペーサ層13を設けることによりギャップ11を
形成する工程と、第1シリコンウェーハ21に所定のエ
ッチャントに関して第1シリコンウェーハ21より高い
エッチング速度を有する第2シリコンウェーハ22を貼
り合わせ、第1シリコンウェーハ21を研磨して単結晶
シリコン層23を形成する工程と、第2シリコンウェー
ハ22に接合された単結晶シリコン層23をガラススペ
ーサ層13を介してシリコン基板10に接合する工程
と、単結晶シリコン層23に接合された第2シリコンウ
ェーハ22をエッチング除去する工程と、シリコン基板
10に接合された単結晶シリコン層23を選択的にエッ
チングして単結晶シリコンからなる可動電極26と可動
電極26の両側に単結晶シリコンからなる一対の固定電
極27,28を形成することにより一対の固定電極2
7,28に挟まれかつ検出電極12に対向して設けられ
た可動電極26を有する半導体慣性センサ50を得る工
程とを含む半導体慣性センサの製造方法である。
【0010】この請求項1ないし3に係る製造方法で
は、ウェーハのレーザ加工が不要で大量生産に適するた
め、低コストで半導体慣性センサを製造できる。また検
出電極を持つ構造となる半導体慣性センサ40,50に
おいては可動電極と検出電極とのギャップ11をエッチ
ング時間で制御することなくガラススペーサ層13の厚
さで規定するため、高精度にギャップを形成できる。こ
のため高精度な半導体慣性センサが作られる。なお、本
発明において、結晶方位が(111)方位の第1シリコ
ンウェーハ21が使用された場合、第2シリコンウェー
ハの結晶方位は(110)方位が好ましく使用される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて詳しく説明する。図1及び図2に示すように、本発
明の第1実施形態の半導体慣性センサ30は加速度セン
サであって、シリコン基板10上にガラススペーサ層1
3を介して固着された固定電極27及び28の間に可動
電極26を有する。可動電極26、固定電極27及び2
8は、それぞれ単結晶シリコンからなり、電極26と電
極27及び電極26と電極28の互いに対向する部分が
櫛状に形成される。可動電極26は、ビーム31,31
によりその両端が支持され、シリコン基板10に対して
浮動になっている。ビーム31の基端部31aは基板1
0上にガラススペーサ層13を介して固着される。図示
しないが、ビーム基端部31a、固定電極27及び28
には個別に電気配線がなされる。この半導体慣性センサ
30では、可動電極26に対して、図の矢印で示すよう
にビーム基端部31aと31aを結ぶ線に直交する水平
方向の加速度が作用すると、可動電極26はビーム3
1,31を支軸として振動する。可動電極26と固定電
極27及び28の間の間隔が広がったり、狭まったりす
ると、可動電極26と固定電極27及び28の間の静電
容量が変化する。この静電容量の変化から作用した加速
度が求められる。
【0012】次に、本発明の第1実施形態の半導体慣性
センサ30の製造方法について述べる。図1に示すよう
に、先ずシリコン基板10上の所定部分にガラススパッ
タリングによりガラススペーサ層13を設け、パターニ
ングする。これによりギャップ11を形成する。
【0013】一方、(111)方位の第1シリコンウェ
ーハ21の片面にこの第1シリコンウェーハ21よりも
KOHなどのような所定のエッチャントに関してエッチ
ング速度の高い(110)方位の第2シリコンウェーハ
22を直接接合法により貼り合わせる。この貼り合わさ
れた第1シリコンウェーハ21の露出面を砥石及び研磨
布を用いて所定の厚さに研削研磨して単結晶シリコン層
23を形成する。研磨されて形成された単結晶シリコン
層23を第2シリコンウェーハに貼り合わされた状態で
ガラススペーサ層13を介してシリコン基板10に重ね
合わせ、単結晶シリコン層23とガラススペーサ層13
とを陽極接合することにより一体化する。
【0014】続いて、KOHなどのエッチャントにより
第2シリコンウェーハ22をエッチング除去する。第2
シリコンウェーハ22を除去されて露出した単結晶シリ
コン層23の表面にスパッタリング等によりAl膜25
を形成し、パターニングした後、SF6ガスによる低温
での異方性ドライエッチングを行う。このエッチングに
より単結晶シリコン層23が選択的にエッチングされ、
単結晶シリコンからなる可動電極26とこの可動電極2
6の両側に僅かに間隙をあけて単結晶シリコンからなる
一対の固定電極27,28が形成される。その後Al膜
25を除去することにより、シリコン基板10の上面に
ガラススペーサ層13を介して可動電極26と一対の固
定電極27,28が形成され、これにより可動電極26
が一対の固定電極27,28に挟まれてギャップ11の
上方に浮動に形成された半導体慣性センサ30が得られ
る。
【0015】図3及び図4は第2実施形態の半導体慣性
センサ40を示す。この半導体慣性センサ40は加速度
センサであって、シリコン基板10上にガラススペーサ
層13を介して固着された枠体29の間に可動電極26
を有する。可動電極26、枠体29は、それぞれ単結晶
シリコンからなり、電極26は窓枠状の枠体29に間隔
をあけて収容される。可動電極26は、ビーム31,3
1によりその両端が支持され、シリコン基板10に対し
て浮動になっている。ビーム31の基端部31aは枠体
29の凹み29aに位置しかつ基板10上にガラススペ
ーサ層13を介して固着される。シリコン基板10上に
は検出電極12が形成される。図示しないが、ビーム基
端部31a及び検出電極12には個別に電気配線がなさ
れる。この半導体慣性センサ40では、可動電極26に
対して、図の矢印で示すようにビーム基端部31aと3
1aを結ぶ線に直交する鉛直方向の加速度が作用する
と、可動電極26はビーム31,31を支軸として振動
する。可動電極26と検出電極12の間の間隔が広がっ
たり、狭まったりすると、可動電極26と検出電極12
の間の静電容量が変化する。この静電容量の変化から作
用した加速度が求められる。
【0016】次に、本発明の第2実施形態の半導体慣性
センサ40の製造方法について述べる。図4に示すよう
に、先ずシリコン基板10の両面にシリコンを浸食せず
にエッチング可能な膜10aを形成する。この膜10a
としては、基板10を熱酸化することにより形成される
酸化膜の他、化学気相成長(CVD)法でSiH2Cl2
又はSiH4とNH3ガスを用いて形成される窒化シリコ
ン膜などが挙げられる。ウェーハ両面に酸化膜10a,
10aを形成した後、上面の酸化膜10aをパターニン
グして拡散窓10bを形成する。拡散窓10bにより開
口したシリコン基板10に、シリコン基板10がP型で
あればN型不純物のリンを拡散してN+拡散層を、また
シリコン基板10がN型であればP型不純物のホウ素を
拡散してP+拡散層を設けることにより、シリコン基板
10の所定の部分にN+又はP+拡散層からなる検出電極
12を形成する。その後シリコン基板10の両面の膜1
0aを全て除去し、シリコン基板10の検出電極12の
両側の上面にガラススパッタリングによりガラススペー
サ層13を設け、パターニングする。これによりギャッ
プ11を形成する。一方、第1実施の形態と同様に、
(111)方位の第1シリコンウェーハ21の片面にこ
の第1シリコンウェーハ21よりもKOHなどのような
所定のエッチャントに関してエッチング速度の高い(1
10)方位の第2シリコンウェーハ22を直接接合法に
より貼り合わせる。この貼り合わされた第1シリコンウ
ェーハ21の露出面を砥石及び研磨布を用いて所定の厚
さに研削研磨して単結晶シリコン層23を形成する。研
磨されて形成された単結晶シリコン層23を第2シリコ
ンウェーハに接合された状態でガラススペーサ層13を
介してシリコン基板10に重ね合わせ、単結晶シリコン
層23とガラススペーサ層13とを陽極接合することに
より一体化する。
【0017】続いて、KOHなどのエッチャントにより
第2シリコンウェーハ22をエッチング除去する。第2
シリコンウェーハ22を除去されて露出した単結晶シリ
コン層23の表面にスパッタリング等によりAl膜25
を形成し、パターニングした後、SF6ガスによる低温
での異方性ドライエッチングを行う。このエッチングに
より単結晶シリコン層23が選択的にエッチングされ、
単結晶シリコンからなる可動電極26とこの可動電極2
6の両側に単結晶シリコンからなる枠体29が形成され
る。その後Al膜25を除去することにより、可動電極
26が枠体29に挟まれて検出電極12の上方に浮動に
形成された半導体慣性センサ40が得られる。
【0018】図5及び図6は第3実施形態の半導体慣性
センサ50を示す。この半導体慣性センサ50は角速度
センサであって、シリコン基板10上にガラススペーサ
層13を介して固着された固定電極27及び28の間に
音叉構造の一対の可動電極26,26を有する。可動電
極26、固定電極27及び28は、それぞれ単結晶シリ
コンからなり、電極26と電極27及び電極26と電極
28の互いに対向する部分が櫛状に形成される。可動電
極26,26は、コ字状のビーム31,31によりその
両端が支持され、シリコン基板10に対して浮動になっ
ている。ビーム31の基端部31aは基板10上にガラ
ススペーサ層13を介して固着される。シリコン基板1
0上には検出電極12が形成される。図示しないが、ビ
ーム基端部31a、固定電極27及び28、検出電極1
2には個別に電気配線がなされ、固定電極27及び28
に交流電圧を印加し、静電力により可動電極を励振する
ようになっている。この半導体慣性センサ50では、可
動電極26,26に対してビーム基端部31aと31a
を結ぶ線を中心として角速度が作用すると、可動電極2
6,26にコリオリ力が生じてこの中心線の回りに捩り
振動を起こして共振する。この共振時の可動電極26と
検出電極12との間の静電容量の変化により作用した角
速度が検出される。
【0019】次に、本発明の第3実施形態の半導体慣性
センサ50の製造方法について述べる。図5に示すよう
に、先ず第2実施形態と同様にシリコン基板10の両面
に酸化膜10a,10aを形成し、拡散窓10bにより
開口したシリコン基板10の所定の部分にN+又はP+
散層からなる検出電極12を形成する。シリコン基板1
0の両面の膜10aを除去した後、シリコン基板10の
検出電極12の両側の上面にガラススパッタリングによ
りガラススペーサ層13を設け、パターニングする。こ
れによりギャップ11を形成する。一方、第1及び第2
実施形態と同様に、(111)方位の第1シリコンウェ
ーハ21の片面にこの第1シリコンウェーハ21よりも
KOHなどのような所定のエッチャントに関してエッチ
ング速度の高い(110)方位の第2シリコンウェーハ
22を直接接合法により貼り合わせる。この貼り合わさ
れた第1シリコンウェーハ21の露出面を砥石及び研磨
布を用いて所定の厚さに研削研磨して単結晶シリコン層
23を形成する。研磨されて形成された単結晶シリコン
層23を第2シリコンウェーハに接合された状態でガラ
ススペーサ層13を介してシリコン基板10に重ね合わ
せ、単結晶シリコン層23とガラススペーサ層13とを
陽極接合することにより一体化する。
【0020】続いて、KOHなどのエッチャントにより
第2シリコンウェーハ22をエッチング除去する。第2
シリコンウェーハ22を除去されて露出した単結晶シリ
コン層23の表面にスパッタリング等によりAl膜25
を形成し、パターニングした後、SF6ガスによる低温
での異方性ドライエッチングを行う。このエッチングに
より単結晶シリコン層23が選択的にエッチングされ、
単結晶シリコンからなる可動電極26とこの可動電極2
6の両側に僅かに間隙をあけて単結晶シリコンからなる
一対の固定電極27,28が形成される。その後Al膜
25を除去することにより、可動電極26が一対の固定
電極27,28に挟まれて検出電極12の上方に浮動に
形成された半導体慣性センサ50が得られる。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、従来のウェーハのレ
ーザ加工による半導体慣性センサの製法と異なり、本発
明によればウェーハのレーザ加工が不要となり、大量生
産に適した低コストの半導体慣性センサを製作すること
ができる。また、シリコン基板に接合された単結晶シリ
コン層を選択的にエッチングすることにより可動電極を
形成するので、第1に従来のような貼り付き(stickin
g)現象を生じず、検出電極やシリコン基板に対して所
定のギャップで可動電極を設けることができる。また第
2に予め可動電極を形成した構造体をシリコン基板に接
合する場合と比較してシリコン基板に形成された検出電
極と可動電極との位置関係のズレを最小限に抑えられ
る。
【0022】更に、可動電極等は単結晶シリコンからな
るため、多結晶シリコンや金属等と比べて機械的特性に
優れ、また、可動電極と基板とのギャップをエッチング
時間で制御することなく、ガラススペーサ層で規定する
ため、高精度にギャップを形成できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のA−A線要部に相当する本発明の第1実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図2】本発明の第1実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図3】本発明の第2実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図4】図3のB−B線要部に相当する本発明の第2実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図5】図6のC−C線要部に相当する本発明の第3実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図6】本発明の第3実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【符号の説明】
10 シリコン基板 10a 膜 11 ギャップ 12 検出電極 13 ガラススペーサ層 21 第1シリコンウェーハ 22 第2シリコンウェーハ 23 単結晶シリコン層 26 可動電極 27,28 一対の固定電極 29 枠体 30,40,50 半導体慣性センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板(10)上の所定の部分にガラ
    ススペーサ層(13)を設けることによりギャップ(11)を形
    成する工程と、 第1シリコンウェーハ(21)に所定のエッチャントに関し
    て前記第1シリコンウェーハ(21)より高いエッチング速
    度を有する第2シリコンウェーハ(22)を貼り合わせ、前
    記第1シリコンウェーハ(21)を研磨して単結晶シリコン
    層(23)を形成する工程と、 前記第2シリコンウェーハ(22)に接合された前記単結晶
    シリコン層(23)を前記ガラススペーサ層(13)を介して前
    記シリコン基板(10)に接合する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)に接合された第2シリコンウ
    ェーハ(22)をエッチング除去する工程と、 前記シリコン基板(10)に接合された前記単結晶シリコン
    層(23)を選択的にエッチングして単結晶シリコンからな
    る可動電極(26)と前記可動電極(26)の両側に単結晶シリ
    コンからなる一対の固定電極(27,28)を形成することに
    より前記一対の固定電極(27,28)に挟まれて設けられた
    可動電極(26)を有する半導体慣性センサ(30)を得る工程
    とを含む半導体慣性センサの製造方法。
  2. 【請求項2】 シリコン基板(10)上に検出電極(12)を形
    成する工程と、 前記検出電極(12)を挟んで前記シリコン基板(10)上にガ
    ラススペーサ層(13)を設けることによりギャップ(11)を
    形成する工程と、 第1シリコンウェーハ(21)に所定のエッチャントに関し
    て前記第1シリコンウェーハ(21)より高いエッチング速
    度を有する第2シリコンウェーハ(22)を貼り合わせ、前
    記第1シリコンウェーハ(21)を研磨して単結晶シリコン
    層(23)を形成する工程と、 前記第2シリコンウェーハ(22)に接合された前記単結晶
    シリコン層(23)を前記ガラススペーサ層(13)を介して前
    記シリコン基板(10)に接合する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)に接合された第2シリコンウ
    ェーハ(22)をエッチング除去する工程と、 前記シリコン基板(10)に接合された前記単結晶シリコン
    層(23)を選択的にエッチングして単結晶シリコンからな
    る可動電極(26)を形成することにより前記検出電極(12)
    に対向して設けられた可動電極(26)を有する半導体慣性
    センサ(40)を得る工程とを含む半導体慣性センサの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 シリコン基板(10)上に検出電極(12)を形
    成する工程と、 前記検出電極(12)を挟んで前記シリコン基板(10)上にガ
    ラススペーサ層(13)を設けることによりギャップ(11)を
    形成する工程と、 第1シリコンウェーハ(21)に所定のエッチャントに関し
    て前記第1シリコンウェーハ(21)より高いエッチング速
    度を有する第2シリコンウェーハ(22)を貼り合わせ、前
    記第1シリコンウェーハ(21)を研磨して単結晶シリコン
    層(23)を形成する工程と、 前記第2シリコンウェーハに接合された前記単結晶シリ
    コン層(23)を前記ガラススペーサ層(13)を介して前記シ
    リコン基板(10)に接合する工程と、 前記単結晶シリコン層(23)に接合された第2シリコンウ
    ェーハ(22)をエッチング除去する工程と、 前記シリコン基板(10)に接合された前記単結晶シリコン
    層(23)を選択的にエッチングして単結晶シリコンからな
    る可動電極(26)と前記可動電極(26)の両側に単結晶シリ
    コンからなる一対の固定電極(27,28)を形成することに
    より前記一対の固定電極(27,28)に挟まれかつ前記検出
    電極(12)に対向して設けられた可動電極(26)を有する半
    導体慣性センサ(50)を得る工程とを含む半導体慣性セン
    サの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000019169A1 (de) * 1998-09-29 2000-04-06 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Mikromechanischer drehratensensor und verfahren zur herstellung
CN104370273A (zh) * 2014-11-17 2015-02-25 广东万事泰集团有限公司 一种基于高分子材料可动悬空结构的制作方法

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WO2000019169A1 (de) * 1998-09-29 2000-04-06 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Mikromechanischer drehratensensor und verfahren zur herstellung
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