JPH10178185A - 半導体慣性センサ及びその製造方法 - Google Patents

半導体慣性センサ及びその製造方法

Info

Publication number
JPH10178185A
JPH10178185A JP8337116A JP33711696A JPH10178185A JP H10178185 A JPH10178185 A JP H10178185A JP 8337116 A JP8337116 A JP 8337116A JP 33711696 A JP33711696 A JP 33711696A JP H10178185 A JPH10178185 A JP H10178185A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
silicon
movable electrode
glass substrate
silicon wafer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8337116A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Shibatani
博志 柴谷
Kensuke Muraishi
賢介 村石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP8337116A priority Critical patent/JPH10178185A/ja
Publication of JPH10178185A publication Critical patent/JPH10178185A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェーハのレーザ加工が不要で大量生産に適
する、低コストの半導体慣性センサを得る。また寄生容
量が低く、電極間ギャップ形成精度に優れた高感度で高
精度な半導体慣性センサを得る。 【解決手段】 半導体慣性センサ30は、ガラス基板1
0の上方に可動電極26が設けられ、この可動電極26
を挟んで一対の固定電極27,28が設けられる。可動
電極26はシリコンを浸食せずにエッチング可能な膜2
1aと単結晶シリコン層22aを積層してなり、固定電
極27,28はシリコンを浸食せずにエッチング可能な
膜21b,21cと単結晶シリコン層22b,22cを
積層してなる。ガラス基板10は単結晶シリコンからな
るスペーサ層24を介して固定電極27,28の膜21
b,21cに接合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量型の加速
度センサ、角速度センサ等に適する半導体慣性センサ及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の半導体慣性センサとし
て、ガラス基板と単結晶シリコンの構造からなる共振
角速度センサが提案されている(M. Hashimoto et al.,
"Silicon Resonant Angular Rate Sensor", Techinica
l Digest of the 12th Sensor Symposium, pp.163-166
(1994))。このセンサは両側をトーションバーで浮動す
るようにした音叉構造の可動電極を有する。この可動電
極は電磁駆動によって励振されている。角速度が作用す
ると可動電極にコリオリ力が生じて、可動電極がトーシ
ョンバーの回りに捩り振動を起こして共振する。センサ
はこの可動電極の共振による可動電極と検出電極との間
の静電容量の変化により作用した角速度を検出する。こ
のセンサを作製する場合には、厚さ200μm程度の結
晶方位が(110)の単結晶シリコン基板を基板表面に
対して垂直にエッチングして可動電極部分などの構造を
作製する。この比較的厚いシリコン基板を垂直にエッチ
ングするためにはSF6ガスによる異方性ドライエッチ
ングを行うか、或いはトーションバーの可動電極部分へ
の付け根の隅部にYAGレーザで孔あけを行った後に、
KOHなどでウエットエッチングを行っている。エッチ
ング加工を行ったシリコン基板は陽極接合によりガラス
基板と一体化される。
【0003】また別の半導体慣性センサとして、シリ
コン基板上にエッチングで犠牲層をパターン化した後、
除去することにより可動電極としてのポリシリコン振動
子を形成したマイクロジャイロ(K. Tanaka et al., "A
micromachined vibrating gyroscope", Sensors and A
ctuators A 50, pp.111-115 (1995))が開示されてい
る。このマイクロジャイロは、いわゆる表面マイクロマ
シニング技術を用いた構造となっている。具体的には、
シリコン基板に不純物拡散によって検出電極を形成し、
その上に犠牲層となるリン酸ガラス膜を成膜してパター
ニングした後、ポリシリコンを成膜し、更に垂直エッチ
ング等の加工を行って構造体を形成する。最後に犠牲層
をエッチングにより除去することにより、可動電極部分
を切り離して検出電極に対してギャップを作り出し可動
電極を浮動状態にする。
【0004】更に別の半導体慣性センサとして、ガラ
ス基板と単結晶シリコンの構造からなるジャイロスコー
プが提案されている(J.Bernstein et al., "A Microma
chined Comb-Drive Tuning Fork Rate Gyroscope", IEE
E MEMS '93 Proceeding, pp.143-148 (1993))。このジ
ャイロスコープは、検出電極を形成したガラス基板と、
エッチングを行った後に高濃度ボロン拡散を行って可動
電極、固定電極等を形成した単結晶シリコン基板とをボ
ロン拡散を行った部分を接合面として接合し、更にボロ
ンを拡散していないシリコン基板部分をエッチングによ
り除去することにより、作られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記〜の従来のセ
ンサの製造技術には、次の欠点があった。の共振角速
度センサの製造方法では、ガラス基板に対して浮動する
構造になるべきシリコン能動部が陽極接合時に静電引力
によりガラス基板に貼り付いて可動電極にならないこと
があった。この貼り付き(sticking)を防ぐために可動
電極と検出電極とを短絡して静電力が働かない状態で陽
極接合した後に、レーザを用いて短絡していた電極間を
切り離していた。また島状の固定電極を形成するために
ガラス基板に接合した後、レーザアシストエッチングを
行う必要があった。これらのレーザ加工は極めて複雑で
あって、センサを量産しようとする場合には不適切であ
った。のマイクロジャイロは、シリコンウェーハを基
板とするため、センサの寄生容量が大きく、感度や精度
を高くすることが困難であった。更に及びにおいて
は、可動電極と検出電極との間のギャップはエッチング
時間による制御のみに依存していたので、電極間のギャ
ップ形成精度に問題があった。
【0006】本発明の目的は、ウェーハのレーザ加工が
不要で大量生産に適する、低コストの半導体慣性センサ
及びその製造方法を提供することにある。本発明の別の
目的は、寄生容量が低く、高感度で高精度の半導体慣性
センサ及びその製造方法を提供することにある。本発明
の更に別の目的は、電極間ギャップ形成精度に優れた半
導体慣性センサ及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1、図2及び図7に示すように、ガラス基板10の上
方に浮動するように設けられた可動電極26と、ガラス
基板10上に可動電極26を挟んで設けられた一対の固
定電極27,28とを備えた半導体慣性センサ30,6
0において、可動電極26は単結晶シリコン層22aか
らなるか又はシリコンを浸食せずにエッチング可能な膜
21aと単結晶シリコン層22aを積層してなり、固定
電極27,28はシリコンを浸食せずにエッチング可能
な膜21b,21cと単結晶シリコン層22b,22c
を積層してなり、可動電極26を支持するビーム31の
基端部31aが単結晶シリコンスペーサ層24を介して
ガラス基板10に接合されたことを特徴とする。請求項
2に係る発明は、図3、図4及び図8に示すように、ガ
ラス基板10上に形成された検出電極12と、この検出
電極12の上方に浮動するように設けられた可動電極2
6を備えた半導体慣性センサ40,70において、可動
電極26は単結晶シリコン層22aからなるか又はシリ
コンを浸食せずにエッチング可能な膜21aと単結晶シ
リコン層22aを積層してなり、可動電極26を支持す
るビーム31の基端部31aが単結晶シリコンスペーサ
層24を介してガラス基板10に接合されたことを特徴
とする。請求項3に係る発明は、図5、図6及び図9に
示すように、ガラス基板10上に形成された検出電極1
2と、この検出電極12の上方に浮動するように設けら
れた可動電極26と、ガラス基板10上に可動電極26
を挟んで設けられた一対の固定電極27,28とを備え
た半導体慣性センサ50,80において、可動電極26
は単結晶シリコン層22aからなるか又はシリコンを浸
食せずにエッチング可能な膜21aと単結晶シリコン層
22aを積層してなり、固定電極27,28はシリコン
を浸食せずにエッチング可能な膜21b,21cと単結
晶シリコン層22b,22cを積層してなり、可動電極
26を支持するビーム31の基端部31aが単結晶シリ
コンスペーサ層24を介してガラス基板10に接合され
たことを特徴とする。
【0008】半導体慣性センサ30,40,50,6
0,70及び80は、基板にガラス基板を用いるため、
寄生容量が低く、高感度で高精度である。また可動電極
がエッチングにより作製された単結晶シリコンからなる
ため、機械的特性に優れる。また、ガラス基板上に検出
電極が形成された構造となる半導体慣性センサ40,5
0,70及び80においては可動電極と、検出電極が形
成されたガラス基板とのギャップが単結晶シリコンスペ
ーサ層の厚さで規定されるため、高精度にギャップを形
成できる。請求項4に係る発明は、図1に示すように、
シリコンを浸食せずにエッチング可能な膜21が表面に
形成された第1シリコンウェーハ20の膜21上に第2
シリコンウェーハ22を貼り合わせる工程と、第1シリ
コンウェーハ20を所定の厚さに研磨する工程と、膜2
1をエッチストップ層として第1及び第2シリコンウェ
ーハ20,22をエッチングすることにより膜21の上
面に単結晶シリコン層22aからなる可動電極26と可
動電極26の両側に単結晶シリコン層22b,22cか
らなる一対の固定電極27,28を形成し、膜21の下
面に単結晶シリコンからなるスペーサ層24を形成する
工程と、可動電極26と固定電極27,28とスペーサ
層24が形成された構造体25をスペーサ層24がガラ
ス基板10に対向するようにガラス基板10に接合する
工程と、膜21を選択的にエッチング除去することによ
り一対の固定電極27,28に挟まれて設けられた可動
電極26を有する半導体慣性センサ30を得る工程とを
含む半導体慣性センサの製造方法である。
【0009】請求項5に係る発明は、図4に示すよう
に、ガラス基板10に検出電極12を形成する工程と、
シリコンを浸食せずにエッチング可能な膜21が表面に
形成された第1シリコンウェーハ20の膜21上に第2
シリコンウェーハ22を貼り合わせる工程と、第1シリ
コンウェーハ20を所定の厚さに研磨する工程と、膜2
1をエッチストップ層として第1及び第2シリコンウェ
ーハ20,22をエッチングすることにより膜21の上
面に単結晶シリコン層22aからなる可動電極26を形
成し、膜21の下面に単結晶シリコンからなるスペーサ
層24を形成する工程と、可動電極26とスペーサ層2
4が形成された構造体25を可動電極26が検出電極1
2に対向しかつスペーサ層24がガラス基板10に対向
するようにガラス基板10に接合する工程と、膜21を
選択的にエッチング除去することにより検出電極12に
対向して設けられた可動電極26を有する半導体慣性セ
ンサ40を得る工程とを含む半導体慣性センサの製造方
法である。
【0010】請求項6に係る発明は、図5に示すよう
に、ガラス基板10に検出電極12を形成する工程と、
シリコンを浸食せずにエッチング可能な膜21が表面に
形成された第1シリコンウェーハ20の膜21上に第2
シリコンウェーハ22を貼り合わせる工程と、第1シリ
コンウェーハ20を所定の厚さに研磨する工程と、膜2
1をエッチストップ層として第1及び第2シリコンウェ
ーハ20,22をエッチングすることにより膜21の上
面に単結晶シリコン層22aからなる可動電極26と可
動電極26の両側に単結晶シリコン層22b,22cか
らなる一対の固定電極27,28を形成し、膜21の下
面に単結晶シリコンからなるスペーサ層24を形成する
工程と、可動電極26と一対の固定電極27,28とス
ペーサ層24が形成された構造体25を可動電極26が
検出電極12に対向しかつスペーサ層24がガラス基板
10に対向するようにガラス基板10に接合する工程
と、膜21を選択的にエッチング除去することにより枠
体29に挟まれて設けられた可動電極26を有する半導
体慣性センサ50を得る工程とを含む半導体慣性センサ
の製造方法である。
【0011】請求項7に係る発明は、図7に示すよう
に、シリコンを浸食せずにエッチング可能な第1膜21
が表面に形成された第1シリコンウェーハ20の第1膜
21上に第2シリコンウェーハ22を貼り合わせる工程
と、第1シリコンウェーハ20を所定の厚さに研磨する
工程と、シリコンを浸食せずにエッチング可能な第2膜
41を第1及び第2シリコンウェーハ20,22の表面
に形成する工程と、第1シリコンウェーハ20上の第2
膜41の所定の部分をエッチング除去する工程と、第1
シリコンウェーハ20の所定部分を第1膜21をエッチ
ストップ層としてエッチング除去する工程と、第1膜2
1及び第1シリコンウェーハ20上に残存する膜41
b,41cをエッチング除去することにより第2シリコ
ンウェーハ22の下面に膜21b,21cを介して単結
晶シリコンからなるスペーサ層24を形成する工程と、
第2シリコンウェーハ22の上面の第2膜41をエッチ
ストップ層として第2シリコンウェーハ22をエッチン
グすることにより第2膜41の下面に単結晶シリコン層
22aからなる可動電極26と可動電極26の両側に単
結晶シリコン層22b,22cからなる一対の固定電極
27,28を形成する工程と、可動電極26と固定電極
27,28とスペーサ層24が形成された構造体25を
スペーサ層24がガラス基板10に対向するようにガラ
ス基板10に接合する工程と、第2膜41をエッチング
除去することにより一対の固定電極27,28に挟まれ
て設けられた可動電極26を有する半導体慣性センサ6
0を得る工程とを含む半導体慣性センサの製造方法であ
る。
【0012】請求項8に係る発明は、図8に示すよう
に、ガラス基板10上に検出電極12を形成する工程
と、シリコンを浸食せずにエッチング可能な第1膜21
が表面に形成された第1シリコンウェーハ20の第1膜
21上に第2シリコンウェーハ22を貼り合わせる工程
と、第1シリコンウェーハ20を所定の厚さに研磨する
工程と、シリコンを浸食せずにエッチング可能な第2膜
41を第1及び第2シリコンウェーハ20,22の表面
に形成する工程と、第1シリコンウェーハ20上の第2
膜41の所定の部分をエッチング除去する工程と、第1
シリコンウェーハ20の所定部分を第1膜21をエッチ
ストップ層としてエッチング除去する工程と、第1膜2
1及び第1シリコンウェーハ20上に残存する膜41
b,41cをエッチング除去することにより第2シリコ
ンウェーハ22の下面に膜21b,21cを介して単結
晶シリコンからなるスペーサ層24を形成する工程と、
第2シリコンウェーハ22の上面の第2膜41をエッチ
ストップ層として第2シリコンウェーハ22をエッチン
グすることにより第2膜41の下面に単結晶シリコン層
22aからなる可動電極26を形成する工程と、可動電
極26とスペーサ層24が形成された構造体25を可動
電極26が検出電極12に対向しかつスペーサ層24が
ガラス基板10に対向するようにガラス基板10に接合
する工程と、第2膜41をエッチング除去することによ
り検出電極12に対向して設けられた可動電極26を有
する半導体慣性センサ70を得る工程とを含む半導体慣
性センサの製造方法である。
【0013】請求項9に係る発明は、図9に示すよう
に、ガラス基板10上に検出電極12を形成する工程
と、シリコンを浸食せずにエッチング可能な第1膜21
が表面に形成された第1シリコンウェーハ20の第1膜
21上に第2シリコンウェーハ22を貼り合わせる工程
と、第1シリコンウェーハ20を所定の厚さに研磨する
工程と、シリコンを浸食せずにエッチング可能な第2膜
41を第1及び第2シリコンウェーハ20,22の表面
に形成する工程と、第1シリコンウェーハ20上の第2
膜41の所定の部分をエッチング除去する工程と、第1
シリコンウェーハ20の所定部分を第1膜21をエッチ
ストップ層としてエッチング除去する工程と、第1膜2
1及び第1シリコンウェーハ20上に残存する膜41
b,41cをエッチング除去することにより第2シリコ
ンウェーハ22の下面に膜21b,21cを介して単結
晶シリコンからなるスペーサ層24を形成する工程と、
第2シリコンウェーハ22の上面の第2膜41をエッチ
ストップ層として第2シリコンウェーハ22をエッチン
グすることにより第2膜41の下面に単結晶シリコン層
22aからなる可動電極26と可動電極26の両側に単
結晶シリコン層22b,22cからなる一対の固定電極
27,28を形成する工程と、可動電極26と固定電極
27,28とスペーサ層24が形成された構造体25を
可動電極26が検出電極12に対向しかつスペーサ層2
4がガラス基板10に対向するようにガラス基板10に
接合する工程と、第2膜41をエッチング除去すること
により一対の固定電極27,28に挟まれて設けられた
可動電極26を有する半導体慣性センサ80を得る工程
とを含む半導体慣性センサの製造方法である。
【0014】この請求項4ないし9に係る製造方法で
は、ウェーハのレーザ加工が不要で大量生産に適するた
め、低コストで半導体慣性センサを製造できる。また基
板にガラス基板を用いるので、センサは寄生容量が低
い。また、ガラス基板上に検出電極が形成された構造と
なる請求項5,6,8及び9においては可動電極と、検
出電極が形成されたガラス基板とのギャップが単結晶シ
リコンスペーサ層の厚さで規定されるため、高精度にギ
ャップを形成できる。このため高感度で高精度な半導体
慣性センサが作られる。
【0015】なお、本明細書で、「シリコンを浸食せず
にエッチング可能な膜」とは、当該膜をエッチング除去
する際にシリコンが浸食されないエッチャントを選ぶこ
とができる膜であることを意味する。また、この膜をエ
ッチストップ層として利用する際には、前記エッチャン
トとは異なるエッチャントによって、シリコンのみをエ
ッチングすることが可能である。このような性質の膜と
しては酸化膜や窒化膜等が挙げられる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて詳しく説明する。図1及び図2に示すように、本発
明の第1実施形態の半導体慣性センサ30は加速度セン
サであって、ガラス基板10上に単結晶シリコンスペー
サ層24を介して固着された固定電極27及び28の間
に可動電極26を有する。可動電極26、固定電極27
及び28は、それぞれ単結晶シリコン層22とシリコン
を浸食せずにエッチング可能な膜21の積層体であり、
この積層体は単結晶シリコンからなるスペーサ層14を
介してガラス基板10に接合され、電極26と電極27
及び電極26と電極28の互いに対向する部分が櫛状に
形成される。可動電極26はガラス基板10の上方に位
置し、ビーム31,31によりその両端が支持され、ガ
ラス基板10に対して浮動になっている。ビーム31の
基端部31aは単結晶シリコンスペーサ層24を介して
基板10上に固着される。図示しないが、ビーム基端部
31a、固定電極27及び28には個別に電気配線がな
される。この半導体慣性センサ30では、可動電極26
に対して、図の矢印で示すようにビーム基端部31aと
31aを結ぶ線に直交する水平方向の加速度が作用する
と、可動電極26はビーム31,31を支軸として振動
する。可動電極26と固定電極27及び28の間の間隔
が広がったり、狭まったりすると、可動電極26と固定
電極27及び28の間の静電容量が変化する。この静電
容量の変化から作用した加速度が求められる。
【0017】次に、本発明の第1実施形態の半導体慣性
センサ30の製造方法について述べる。図1に示すよう
に、先ず第1シリコンウェーハ20の両面にシリコンを
浸食せずにエッチング可能な膜21を形成する。この膜
21としては、ウェーハを熱酸化することにより形成さ
れる酸化膜の他、化学気相成長(CVD)法でSiH2
Cl2又はSiH4とNH3ガスを用いて形成される窒化
シリコン膜などが挙げられる。ウェーハ両面に酸化膜又
は窒化シリコン膜21,21を形成した後、一方の表面
の膜21の上に単結晶シリコン層である第2シリコンウ
ェーハ22を貼り合わせる。
【0018】次いで第1シリコンウェーハ20を所定の
厚さに研磨した後、第1及び第2シリコンウェーハ2
0,22の表面にスパッタリング等によりNi膜23を
形成し、パターニングした後、SF6ガスによる低温で
の異方性ドライエッチングを行う。
【0019】これにより膜21をエッチストップ層とし
て第1及び第2シリコンウェーハ20,22がエッチン
グされ、膜21の上面に単結晶シリコン層22aからな
る可動電極26とこの可動電極26の両側に僅かに間隙
をあけて同様に単結晶シリコン層22b,22cからな
る一対の固定電極27,28が形成される。また、膜2
1の下面には単結晶シリコンからなるスペーサ層24が
形成される。Ni膜23を除去した後、可動電極26と
一対の固定電極27,28とスペーサ層24が形成され
た構造体25をスペーサ層24がガラス基板10に対向
するようにガラス基板10に陽極接合する。その後、C
4などのガスによるドライエッチングを行って、膜2
1を選択的にエッチング除去する。これにより可動電極
26が一対の固定電極27,28に挟まれてガラス基板
10の上方に浮動に形成された半導体慣性センサ30が
得られる。
【0020】図3及び図4は第2実施形態の半導体慣性
センサ40を示す。この半導体慣性センサ40は加速度
センサであって、ガラス基板10上に単結晶シリコンス
ペーサ層24を介して固着された枠体29の間に可動電
極26を有する。可動電極26、枠体29は、それぞれ
単結晶シリコン層22とシリコンを浸食せずにエッチン
グ可能な膜21の積層体であり、電極26は窓枠状の枠
体29に間隔をあけて収容される。可動電極26はガラ
ス基板10の上方に位置し、ビーム31,31によりそ
の両端が支持され、ガラス基板10に対して浮動になっ
ている。ビーム31の基端部31aは枠体29の凹み2
9aに位置しかつ基板10上に単結晶シリコンスペーサ
層24を介して固着される。この可動電極26に対向す
るガラス基板10の表面には単結晶シリコンスペーサ層
24の厚さより小さい厚さの検出電極12が形成され
る。図示しないが、ビーム基端部31a及び検出電極1
2には個別に電気配線がなされる。この半導体慣性セン
サ40では、可動電極26に対して、図の矢印で示すよ
うにビーム基端部31aと31aを結ぶ線に直交する鉛
直方向の加速度が作用すると、可動電極26はビーム3
1,31を支軸として振動する。可動電極26と検出電
極12の間の間隔が広がったり、狭まったりすると、可
動電極26と検出電極12の間の静電容量が変化する。
この静電容量の変化から作用した加速度が求められる。
【0021】次に、本発明の第2実施形態の半導体慣性
センサ40の製造方法について述べる。図4に示すよう
に、先ずガラス基板10の表面にスパッタリング、真空
蒸着などによりAu,Pt,Cuなどから選ばれた金属
の薄膜からなる検出電極12を形成する。一方、第1シ
リコンウェーハ20の両面に酸化膜21を形成する。ウ
ェーハ両面に酸化膜21,21を形成した後、一方の表
面の膜21の上に第1実施形態と同様に第2シリコンウ
ェーハ22を貼り合わせる。次いで膜21の下の第1シ
リコンウェーハ20を所定の厚さに研磨した後、第1及
び第2シリコンウェーハ20,22の表面にスパッタリ
ング等によりNi膜23を形成し、パターニングした
後、SF6ガスによる低温での異方性ドライエッチング
を行う。
【0022】これにより膜21をエッチストップ層とし
て第1及び第2シリコンウェーハ20,22がエッチン
グされ、膜21の上面に単結晶シリコン層22aからな
る可動電極26とこの可動電極26の両側に同様に単結
晶シリコン層22b,22cからなる枠体29が形成さ
れる。また、膜21の下面には単結晶シリコンからなる
スペーサ層24が形成される。Ni膜23を除去した
後、可動電極26と枠体29とスペーサ層24が形成さ
れた構造体25を可動電極26が検出電極12に対向し
かつスペーサ層24がガラス基板10に対向するように
ガラス基板10に陽極接合する。その後、第1実施形態
と同様に膜21を選択的に除去する。これにより可動電
極26が枠体29に挟まれて検出電極12の上方に浮動
に形成された半導体慣性センサ40が得られる。
【0023】図5及び図6は第3実施形態の半導体慣性
センサ50を示す。この半導体慣性センサ50は角速度
センサであって、ガラス基板10上に単結晶シリコンス
ペーサ層24を介して固着された固定電極27及び28
の間に音叉構造の一対の可動電極26,26を有する。
可動電極26、固定電極27及び28は、単結晶シリコ
ン層22とシリコンを浸食せずにエッチング可能な膜2
1の積層体であり、この積層体は単結晶シリコンからな
るスペーサ層24を介してガラス基板10に接合され、
電極26と電極27及び電極26と電極28の互いに対
向する部分が櫛状に形成される。可動電極26,26は
ガラス基板10の上方に位置し、コ字状のビーム31,
31によりその両端が支持され、ガラス基板10に対し
て浮動になっている。ビーム31の基端部31aは基板
10上に単結晶シリコンスペーサ層24を介して固着さ
れる。この凹部11の底面には単結晶シリコンスペーサ
層24の厚さより小さい厚さの検出電極12が形成され
る。図示しないが、ビーム基端部31a、固定電極27
及び28、検出電極12には個別に電気配線がなされ、
固定電極27及び28に交流電圧を印加し、静電力によ
り可動電極を励振するようになっている。この半導体慣
性センサ50では、可動電極26,26に対してビーム
基端部31aと31aを結ぶ線を中心として角速度が作
用すると、可動電極26,26にコリオリ力が生じてこ
の中心線の回りに捩り振動を起こして共振する。この共
振時の可動電極26と検出電極12との間の静電容量の
変化により作用した角速度が検出される。
【0024】次に、本発明の第3実施形態の半導体慣性
センサ50の製造方法について述べる。図5に示すよう
に、先ずガラス基板10の表面にスパッタリング、真空
蒸着などによりAu,Pt,Cuなどから選ばれた金属
の薄膜からなる検出電極12を形成する。一方、第1シ
リコンウェーハ20の両面に酸化膜21を形成する。ウ
ェーハ両面に酸化膜21,21を形成した後、一方の表
面の膜21の上に第1実施形態と同様に第2シリコンウ
ェーハ22を貼り合わせる。次いで膜21の下の第1シ
リコンウェーハ20を所定の厚さに研磨した後、第1及
び第2シリコンウェーハ20,22の表面にスパッタリ
ング等によりNi膜23を形成し、パターニングした
後、SF6ガスによる低温での異方性ドライエッチング
を行う。
【0025】これにより膜21をエッチストップ層とし
て第1及び第2シリコンウェーハ20,22がエッチン
グされ、膜21の上面に単結晶シリコン層22aからな
る可動電極26とこの可動電極26の両側に僅かに間隙
をあけて同様に単結晶シリコン層22b,22cからな
る一対の固定電極27,28が形成される。また、膜2
1の下面には単結晶シリコンからなるスペーサ層24が
形成される。Ni膜23を除去した後、可動電極26と
一対の固定電極27,28スペーサ層24が形成された
構造体25を可動電極26が検出電極12に対向しかつ
スペーサ層24がガラス基板10に対向するようにガラ
ス基板10に陽極接合する。その後、第1実施形態と同
様に膜21を選択的に除去する。これによりガラス基板
10の上方に検出電極12に対向しかつ一対の固定電極
27,28に挟まれて設けられた可動電極26を有する
半導体慣性センサ50が得られる。
【0026】図7は第4実施形態の半導体慣性センサ6
0の製造方法を示す。この半導体慣性センサは加速度セ
ンサであって、第1実施形態の半導体慣性センサ30と
同一であり、第1実施形態の半導体慣性センサ30との
相違点は、可動電極26の下面に膜21aが存在しない
点にある。この半導体慣性センサ60の動作及び他の構
成は第1実施形態の半導体慣性センサ30と同じであ
る。
【0027】次に、本発明の第4実施形態の半導体慣性
センサ60の製造方法について述べる。図7に示すよう
に、第1シリコンウェーハ20の両面に酸化膜21を形
成する。ウェーハ両面に酸化膜21,21を形成した
後、一方の表面の膜21の上に第1実施形態と同様に第
2シリコンウェーハ22を貼り合わせる。次いで膜21
の下の第1シリコンウェーハ20を所定の厚さに研磨し
た後、これらのウェーハ20,22の両面にシリコンを
浸食せずにエッチング可能な酸化膜(第2膜)41を形
成し、更にウェーハ20上の第2膜41の所定の部分を
エッチング除去する。膜41が除去されたことにより露
出したウェーハ20の所定部分を第1膜21をエッチス
トップ層としてエッチング除去し、更にこの第1膜21
及びウェーハ20上に残存する膜41b,41cをHF
等のエッチャントを使用してウェットエッチングして除
去する。これによりウェーハ22の下面に膜21b,2
1cを介して単結晶シリコンからなるスペーサ層24が
形成される。
【0028】スペーサ層24及び露出したウェーハ22
の所定部分にスパッタリング等によりNi膜23を被覆
するようにパターニングした後、第2膜41をエッチス
トップ層としてウェーハ22にSF6ガスによる低温で
の異方性ドライエッチングを行うことによりウェーハ2
2を単結晶シリコン層22a,22b,22cにする。
Ni膜23を除去することにより第2膜41の下面に単
結晶シリコン層22aからなる可動電極26とこの可動
電極26の両側に僅かに間隙をあけて同様に単結晶シリ
コン層22b,22cからなる一対の固定電極27,2
8が形成される。可動電極26と一対の固定電極27,
28とスペーサ層24が形成された構造体25をスペー
サ層24がガラス基板10に対向するようにガラス基板
10に陽極接合し、その後、CF4などのガスによるド
ライエッチングを行って、第2膜41を選択的にエッチ
ング除去する。。これにより可動電極26が一対の固定
電極27,28に挟まれてガラス基板10の上方に浮動
に形成された半導体慣性センサ60が得られる。
【0029】図8は第5実施形態の半導体慣性センサ7
0を示す。この半導体慣性センサ70は加速度センサで
あって、第2実施形態の半導体慣性センサ40と同一で
あり、第2実施形態の半導体慣性センサ40との相違点
は、可動電極26の下面に膜21aが存在しない点にあ
る。この半導体慣性センサ70の動作及びその他の構成
は第2実施形態の半導体慣性センサ40と同じである。
【0030】次に、本発明の第5実施形態の半導体慣性
センサ70の製造方法について述べる。図8に示すよう
に、先ずガラス基板10上にスパッタリング、真空蒸着
などによりAu,Pt,Cuなどから選ばれた金属の薄
膜からなる検出電極12を形成する。一方、第1シリコ
ンウェーハ20の両面に酸化膜21を形成する。ウェー
ハ両面に酸化膜21,21を形成した後、一方の表面の
膜21の上に第1実施形態と同様に第2シリコンウェー
ハ22を貼り合わせ、第4実施形態と同様に研磨を行
う。次いで第4実施形態と同様にウェーハ22の下面に
膜21b,21cを介して単結晶シリコンからなるスペ
ーサ層24を形成した後、ウェーハ22にSF6ガスに
よる低温での異方性エッチングを行うことによって、第
2膜41の下面に単結晶シリコン層22aからなる可動
電極26とこの可動電極26の両側に同様に単結晶シリ
コン層22b,22cからなる枠体29が形成される。
可動電極26と枠体29とスペーサ層24が形成された
構造体25を可動電極26が検出電極12に対向しスペ
ーサ層24がガラス基板10に対向するようにガラス基
板10に陽極接合し、続いて第4実施形態と同様に第2
膜41を除去する。これにより可動電極26が枠体29
に挟まれて検出電極12の上方に浮動に形成された半導
体慣性センサ70が得られる。
【0031】図9は第6実施形態の半導体慣性センサ8
0を示す。この半導体慣性センサ80は角速度センサで
あって、第3実施形態の半導体慣性センサ50と同一で
あり、第2実施形態の半導体慣性センサ50との相違点
は、可動電極26の下面に膜21aが存在しない点にあ
る。この半導体慣性センサ80の動作及びその他の構成
は第3実施形態の半導体慣性センサ50と同じである。
【0032】次に、本発明の第6実施形態の半導体慣性
センサ80の製造方法について述べる。図9に示すよう
に、先ずガラス基板10上にスパッタリング、真空蒸着
などによりAu,Pt,Cuなどから選ばれた金属の薄
膜からなる検出電極12を形成する。一方、第1シリコ
ンウェーハ20の両面に酸化膜21を形成する。ウェー
ハ両面に酸化膜21,21を形成した後、一方の表面の
膜21の上に第1実施形態と同様に第2シリコンウェー
ハ22を貼り合わせ、第4実施形態と同様に研磨を行
う。次いで第4実施形態と同様にウェーハ22の下面に
膜21b,21cを介して単結晶シリコンからなるスペ
ーサ層24を形成した後、ウェーハ22にSF6ガスに
よる低温での異方性エッチングを行うことによって、第
2膜41の下面に単結晶シリコン層22aからなる可動
電極26とこの可動電極26の両側に僅かに間隙をあけ
て同様に単結晶シリコン層22b,22cからなる一対
の固定電極27,28が形成される。可動電極26と一
対の固定電極27,28とスペーサ層24が形成された
構造体25を可動電極26が検出電極12に対向しスペ
ーサ層24がガラス基板10に対向するようにガラス基
板10に陽極接合し、続いて第4実施形態と同様に第2
膜41を除去する。これにより可動電極26が一対の固
定電極27,28に挟まれて検出電極12に対向しかつ
上方に浮動に形成された半導体慣性センサ80が得られ
る。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、従来のレーザ加工に
よる半導体慣性センサの製法と異なり、本発明によれば
ウェーハのレーザ加工が不要となり、大量生産に適した
低コストの半導体慣性センサを製作することができる。
可動電極、固定電極又は枠体などの構造体が研磨された
スペーサ層を介してガラス基板に接合するため、従来の
ような貼り付き(sticking)現象を生じず、検出電極や
ガラス基板に対して所定のギャップで可動電極を設ける
ことができる。
【0034】また基板をシリコン基板でなく、ガラス基
板にすることにより、静電容量で検出を行うセンサで
は、素子の寄生容量を低下させることができる。また、
ガラス基板上に検出電極が形成された構造においては可
動電極と、検出電極が形成されたガラス基板とのギャッ
プが単結晶シリコンのスペーサ層の厚さで規定されるた
め、高精度にギャップを形成できる。このため高感度で
高精度な半導体慣性センサが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のA−A線要部に相当する本発明の第1実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図2】本発明の第1実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図3】本発明の第2実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図4】図3のB−B線要部に相当する本発明の第2実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図5】図6のC−C線要部に相当する本発明の第3実
施形態の半導体慣性センサ及びその製造工程を示す断面
図。
【図6】本発明の第3実施形態の半導体慣性センサの外
観斜視図。
【図7】本発明の第4実施形態の半導体慣性センサ及び
その製造工程を示す断面図。
【図8】本発明の第5実施形態の半導体慣性センサ及び
その製造工程を示す断面図。
【図9】本発明の第6実施形態の半導体慣性センサ及び
その製造工程を示す断面図。
【符号の説明】
10 ガラス基板 12 検出電極 20 第1シリコンウェーハ 21,21a,21b,21c 膜(第1膜) 22 第2シリコンウェーハ 24 スペーサ層 25 構造体 26 可動電極 27,28 一対の固定電極 29 枠体 41,41b,41c 第2膜 30,40,50,60,70,80 半導体慣性セン

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板(10)の上方に浮動するように
    設けられた可動電極(26)と、前記ガラス基板(10)上に前
    記可動電極(26)を挟んで設けられた一対の固定電極(27,
    28)とを備えた半導体慣性センサ(30)において、 前記可動電極(26)は単結晶シリコン層(22a)からなるか
    又はシリコンを浸食せずにエッチング可能な膜(21a)と
    単結晶シリコン層(22a)を積層してなり、前記固定電極
    (27,28)はシリコンを浸食せずにエッチング可能な膜(21
    b,21c)と単結晶シリコン層(22b,22c)を積層してなり、
    前記可動電極(26)を支持するビーム(31)の基端部(31a)
    が単結晶シリコンスペーサ層(24)を介して前記ガラス基
    板(10)に接合されたことを特徴とする半導体慣性セン
    サ。
  2. 【請求項2】 ガラス基板(10)上に形成された検出電極
    (12)と、前記検出電極(12)の上方に浮動するように設け
    られた可動電極(26)を備えた半導体慣性センサ(40)にお
    いて、 前記可動電極(26)は単結晶シリコン層(22a)からなるか
    又はシリコンを浸食せずにエッチング可能な膜(21a)と
    単結晶シリコン層(22a)を積層してなり、前記可動電極
    (26)を支持するビーム(31)の基端部(31a)が単結晶シリ
    コンスペーサ層(24)を介して前記ガラス基板(10)に接合
    されたことを特徴とする半導体慣性センサ。
  3. 【請求項3】 ガラス基板(10)上に形成された検出電極
    (12)と、前記検出電極(12)の上方に浮動するように設け
    られた可動電極(26)と、前記ガラス基板(10)上に前記可
    動電極(26)を挟んで設けられた一対の固定電極(27,28)
    とを備えた半導体慣性センサ(50,80)において、 前記可動電極(26)は単結晶シリコン層(22a)からなるか
    又はシリコンを浸食せずにエッチング可能な膜(21a)と
    単結晶シリコン層(22a)を積層してなり、前記固定電極
    (27,28)はシリコンを浸食せずにエッチング可能な膜(21
    b,21c)と単結晶シリコン層(22b,22c)を積層してなり、
    前記可動電極(26)を支持するビーム(31)の基端部(31a)
    が単結晶シリコンスペーサ層(24)を介して前記ガラス基
    板(10)に接合されたことを特徴とする半導体慣性セン
    サ。
  4. 【請求項4】 シリコンを浸食せずにエッチング可能な
    膜(21)が表面に形成された第1シリコンウェーハ(20)の
    前記膜(21)上に第2シリコンウェーハ(22)を貼り合わせ
    る工程と、 前記第1シリコンウェーハ(20)を所定の厚さに研磨する
    工程と、 前記膜(21)をエッチストップ層として前記第1及び第2
    シリコンウェーハ(20,22)をエッチングすることにより
    前記膜(21)の上面に単結晶シリコン層(22a)からなる可
    動電極(26)と前記可動電極(26)の両側に単結晶シリコン
    層(22b,22c)からなる一対の固定電極(27,28)を形成し、
    前記膜(21)の下面に単結晶シリコンからなるスペーサ層
    (24)を形成する工程と、 前記可動電極(26)と前記固定電極(27,28)と前記スペー
    サ層(24)が形成された構造体(25)を前記スペーサ層(24)
    がガラス基板(10)に対向するようにガラス基板(10)に接
    合する工程と、 前記膜(21)を選択的にエッチング除去することにより前
    記一対の固定電極(27,28)に挟まれて設けられた可動電
    極(26)を有する半導体慣性センサ(30)を得る工程とを含
    む半導体慣性センサの製造方法。
  5. 【請求項5】 ガラス基板(10)上に検出電極(12)を形成
    する工程と、 シリコンを浸食せずにエッチング可能な膜(21)が表面に
    形成された第1シリコンウェーハ(20)の前記膜(21)上に
    第2シリコンウェーハ(22)を貼り合わせる工程と、 前記第1シリコンウェーハ(20)を所定の厚さに研磨する
    工程と、 前記膜(21)をエッチストップ層として前記第1及び第2
    シリコンウェーハ(20,22)をエッチングすることにより
    前記膜(21)の上面に単結晶シリコン層(22a)からなる可
    動電極(26)を形成し、前記膜(21)の下面に単結晶シリコ
    ンからなるスペーサ層(24)を形成する工程と、 前記可動電極(26)と前記スペーサ層(24)が形成された構
    造体(25)を前記可動電極(26)が前記検出電極(12)に対向
    しかつ前記スペーサ層(24)が前記ガラス基板(10)に対向
    するように前記ガラス基板(10)に接合する工程と、 前記膜(21)を選択的にエッチング除去することにより前
    記検出電極(12)に対向して設けられた可動電極(26)を有
    する半導体慣性センサ(40)を得る工程とを含む半導体慣
    性センサの製造方法。
  6. 【請求項6】 ガラス基板(10)上に検出電極(12)を形成
    する工程と、 シリコンを浸食せずにエッチング可能な膜(21)が表面に
    形成された第1シリコンウェーハ(20)の前記膜(21)上に
    第2シリコンウェーハ(22)を貼り合わせる工程と、 前記第1シリコンウェーハ(20)を所定の厚さに研磨する
    工程と、 前記膜(21)をエッチストップ層として前記第1及び第2
    シリコンウェーハ(20,22)をエッチングすることにより
    前記膜(21)の上面に単結晶シリコン層(22a)からなる可
    動電極(26)と前記可動電極(26)の両側に単結晶シリコン
    層(22b,22c)からなる一対の固定電極(27,28)を形成し、
    前記膜(21)の下面に単結晶シリコンからなるスペーサ層
    (24)を形成する工程と、 前記可動電極(26)と前記固定電極(27,28)と前記スペー
    サ層(24)が形成された構造体(25)を前記可動電極(26)が
    前記検出電極(12)に対向しかつ前記スペーサ層(24)が前
    記ガラス基板(10)に対向するように前記ガラス基板(10)
    に接合する工程と、 前記膜(21)を選択的にエッチング除去することにより前
    記一対の固定電極(27,28)に挟まれて設けられた可動電
    極(26)を有する半導体慣性センサ(50)を得る工程とを含
    む半導体慣性センサの製造方法。
  7. 【請求項7】 シリコンを浸食せずにエッチング可能な
    第1膜(21)が表面に形成された第1シリコンウェーハ(2
    0)の前記第1膜(21)上に第2シリコンウェーハ(22)を貼
    り合わせる工程と、 前記第1シリコンウェーハ(20)を所定の厚さに研磨する
    工程と、 シリコンを浸食せずにエッチング可能な第2膜(41)を前
    記第1及び第2シリコンウェーハ(20,22)の表面に形成
    する工程と、 前記第1シリコンウェーハ(20)上の前記第2膜(41)の所
    定の部分をエッチング除去する工程と、 前記第1シリコンウェーハ(20)の所定部分を前記第1膜
    (21)をエッチストップ層としてエッチング除去する工程
    と、 前記第1膜(21)及び前記第1シリコンウェーハ(20)上に
    残存する膜(41b,41c)をエッチング除去することにより
    前記第2シリコンウェーハ(22)の下面に前記膜(21b,21
    c)を介して単結晶シリコンからなるスペーサ層(24)を形
    成する工程と、 前記第2シリコンウェーハ(22)の上面の前記第2膜(41)
    をエッチストップ層として前記第2シリコンウェーハ(2
    2)をエッチングすることにより前記第2膜(41)の下面に
    単結晶シリコン層(22a)からなる可動電極(26)と前記可
    動電極(26)の両側に単結晶シリコン層(22b,22c)からな
    る一対の固定電極(27,28)を形成する工程と、 前記可動電極(26)と前記固定電極(27,28)と前記スペー
    サ層(24)が形成された構造体(25)を前記スペーサ層(24)
    がガラス基板(10)に対向するようにガラス基板(10)に接
    合する工程と、 前記第2膜(41)をエッチング除去することにより前記一
    対の固定電極(27,28)に挟まれて設けられた可動電極(2
    6)を有する半導体慣性センサ(60)を得る工程とを含む半
    導体慣性センサの製造方法。
  8. 【請求項8】 ガラス基板(10)上に検出電極(12)を形成
    する工程と、 シリコンを浸食せずにエッチング可能な第1膜(21)が表
    面に形成された第1シリコンウェーハ(20)の前記第1膜
    (21)上に第2シリコンウェーハ(22)を貼り合わせる工程
    と、 前記第1シリコンウェーハ(20)を所定の厚さに研磨する
    工程と、 シリコンを浸食せずにエッチング可能な第2膜(41)を前
    記第1及び第2シリコンウェーハ(20,22)上の表面に形
    成する工程と、 前記第1シリコンウェーハ(20)上の前記第2膜(41)の所
    定の部分をエッチング除去する工程と、 前記第1シリコンウェーハ(20)の所定部分を前記第1膜
    (21)をエッチストップ層としてエッチング除去する工程
    と、 前記第1膜(21)及び前記第1シリコンウェーハ(20)上に
    残存する膜(41b,41c)をエッチング除去することにより
    前記第2シリコンウェーハ(22)の下面に前記膜(21b,21
    c)を介して単結晶シリコンからなるスペーサ層(24)を形
    成する工程と、 前記第2シリコンウェーハ(22)の上面の前記第2膜(41)
    をエッチストップ層として前記第2シリコンウェーハ(2
    2)をエッチングすることにより前記第2膜(41)の下面に
    単結晶シリコン層(22a)からなる可動電極(26)を形成す
    る工程と、 前記可動電極(26)と前記スペーサ層(24)が形成された構
    造体(25)を前記可動電極(26)が前記検出電極(12)に対向
    しかつ前記スペーサ層(24)が前記ガラス基板(10)に対向
    するように前記ガラス基板(10)に接合する工程と、 前記第2膜(41)をエッチング除去することにより前記検
    出電極(12)に対向して設けられた可動電極(26)を有する
    半導体慣性センサ(70)を得る工程とを含む半導体慣性セ
    ンサの製造方法。
  9. 【請求項9】 ガラス基板(10)上に検出電極(12)を形成
    する工程と、 シリコンを浸食せずにエッチング可能な第1膜(21)が表
    面に形成された第1シリコンウェーハ(20)の前記第1膜
    (21)上に第2シリコンウェーハ(22)を貼り合わせる工程
    と、 前記第1シリコンウェーハ(20)を所定の厚さに研磨する
    工程と、 シリコンを浸食せずにエッチング可能な第2膜(41)を前
    記第1及び第2シリコンウェーハ(20,22)上の表面に形
    成する工程と、 前記第1シリコンウェーハ(20)上の前記第2膜(41)の所
    定の部分をエッチング除去する工程と、 前記第1シリコンウェーハ(20)の所定部分を前記第1膜
    (21)をエッチストップ層としてエッチング除去する工程
    と、 前記第1膜(21)及び前記第1シリコンウェーハ(20)上に
    残存する膜(41b,41c)をエッチング除去することにより
    前記第2シリコンウェーハ(22)の下面に前記膜(21b,21
    c)を介して単結晶シリコンからなるスペーサ層(24)を形
    成する工程と、 前記第2シリコンウェーハ(22)の上面の前記第2膜(41)
    をエッチストップ層として前記第2シリコンウェーハ(2
    2)をエッチングすることにより前記第2膜(41)の下面に
    単結晶シリコン層(22a)からなる可動電極(26)と前記可
    動電極(26)の両側に単結晶シリコン層(22b,22c)からな
    る一対の固定電極(27,28)を形成する工程と、 前記可動電極(26)と前記固定電極(27,28)と前記スペー
    サ層(24)が形成された構造体(25)を前記可動電極(26)が
    前記検出電極(12)に対向しかつ前記スペーサ層(24)が前
    記ガラス基板(10)に対向するように前記ガラス基板(10)
    に接合する工程と、 前記第2膜(41)をエッチング除去することにより前記一
    対の固定電極(27,28)に挟まれて設けられた可動電極(2
    6)を有する半導体慣性センサ(80)を得る工程とを含む半
    導体慣性センサの製造方法。
JP8337116A 1996-12-17 1996-12-17 半導体慣性センサ及びその製造方法 Withdrawn JPH10178185A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8337116A JPH10178185A (ja) 1996-12-17 1996-12-17 半導体慣性センサ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8337116A JPH10178185A (ja) 1996-12-17 1996-12-17 半導体慣性センサ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10178185A true JPH10178185A (ja) 1998-06-30

Family

ID=18305594

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8337116A Withdrawn JPH10178185A (ja) 1996-12-17 1996-12-17 半導体慣性センサ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10178185A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1187789B1 (en) Precisely defined microelectromechanical structures and associated fabrication methods
US5195371A (en) Semiconductor chip transducer
KR100316774B1 (ko) 마이크로 관성 센서의 제작 방법
JP2001007346A (ja) 外力検知センサの製造方法
JPH10270714A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10190007A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10163505A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JPH10270718A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10270719A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JP2000155030A (ja) 角速度センサの製造方法
JPH10178183A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
US20020073779A1 (en) Semiconductor dynamic quantity detecting sensor and manufacturing method of the same
JPH10178181A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10256568A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10270715A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10190005A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JPH10256571A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10178184A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JPH10242483A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
US7225524B2 (en) Method for fabricating a gyroscope
JPH10178185A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JPH10256569A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10242482A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JPH10214977A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JPH10214976A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040302