JPH10270149A - 加熱体及び定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱体及び定着装置及び画像形成装置

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JPH10270149A
JPH10270149A JP9154297A JP9154297A JPH10270149A JP H10270149 A JPH10270149 A JP H10270149A JP 9154297 A JP9154297 A JP 9154297A JP 9154297 A JP9154297 A JP 9154297A JP H10270149 A JPH10270149 A JP H10270149A
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JP
Japan
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heating element
heating
substrate
protective layer
amount
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JP9154297A
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Kenichi Ogawa
賢一 小川
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通過し得る全ての被加熱体の通過領域の加熱
面の温度上昇分布の均一化を実現することにより、品質
性に優れた加熱体及び定着装置及び画像形成装置を提供
する。 【解決手段】 発熱体32は長手方向の中央部分はフラ
ットな形状とすることで、従来技術と同様に、加熱面へ
の発熱を一様に分布させているが、両端部においては、
通過し得る全ての被加熱体の通過領域である最大通紙域
紙サイズHよりも内側に長さbから上流部側に湾曲させ
て、その先端が最大通紙域紙サイズHよりも外側に長さ
aとなるようにいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真方
式の複写機やプリンタなどの画像形成装置に備えられ
る、シート上に形成された未定着のトナー画像を定着さ
せるための定着装置に関し、特に定着装置に備えられる
加熱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の加熱体を備えた定着
装置としては、たとえば、電子写真方式を用いたプリン
ター、複写機、ファクシミリなどの画像形成装置に備え
られており、このような画像形成装置に設けられた画像
形成手段によりシート上に形成された未定着のトナー画
像をシート上に定着させるために備えられるものであ
る。
【0003】なお、画像形成装置については公知技術で
あるので、その説明は省略し、画像形成装置に備えられ
る定着装置について以下に説明する。
【0004】このような定着装置における加熱方式とし
ては、従来から熱ローラー方式、あるいは、フィルム加
熱方式等の接触加熱方式が広く用いられている。
【0005】このような装置ではハロゲンランプ、発熱
抵抗体に電流をながして発熱させ、ローラーやフィルム
を介してトナー像の加熱を行っている。
【0006】そこでセラミックの基板上に抵抗発熱体の
パターンを設けて加熱体を作り、これを発熱させて薄い
フィルムを介して被加熱体を加熱する方法が特開昭63
−313182で提案されている。
【0007】また、その加熱体の制御としては、非通紙
部昇温対策のために定着器が冷えている場合でも常に紙
間では発熱を抑えるといった方法が特開平6−1491
03で提案されている。
【0008】以下、図6および図7を参照して従来技術
に係る定着装置について、より詳しく説明する。
【0009】図6は従来技術に係る加熱体を備えた定着
装置の概略構成図である。
【0010】図に示したように定着装置は、概略、加熱
体103と、この加熱体103を内部に含むように設け
られた耐熱性フィルム102と、加圧ローラ104等か
ら構成されており、耐熱性フィルム102と加圧ローラ
104とのニップ部Nによって、搬送されるシートP上
に形成された未定着トナーを加熱しながら加圧してシー
トP上に定着させるものである。
【0011】ここで、エンドレスの耐熱性フィルム10
2は、加熱体103を支持すると共に、耐熱性フィルム
102のガイド部材でもある加熱体支持体101に外か
んさせてある。
【0012】このエンドレスの耐熱フィルム102の内
周長と加熱体支持体101の外周長は耐熱フィルム10
2の方を例えば3mm程度大きくしてあるため、耐熱フ
ィルム102は加熱体支持体101に対し周長が余裕を
もってルーズに外かんしている。
【0013】また、温度制御のために加熱体103の温
度を測定するサーミスター105なども設けられてい
る。
【0014】以下に、加熱体103についてより詳しく
説明する。
【0015】図7(A)は従来技術に係る加熱体の概略
構成正面図であり、図7(B)はその概略構成平面図で
ある。
【0016】図に示したように、加熱体103は、主に
アルミナなどでできたベース基板103aと、このベー
ス基板103a上に形成された、銀やパラジウムあるい
は白金等の合金でできた発熱体103bと、発熱体10
3bを保護するために施されたガラスコート103cに
よって構成されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術の場合には、下記のような問題が生じて
いた。
【0018】上述した構成の加熱体103に通電を行っ
た場合の加熱体103の中心部と端部との温度変化の比
較した図を図9に示す。また、この加熱体103を定着
装置に組み込んだ場合の加圧ローラ104の中心部と端
部との温度変化の比較した図を図10に示す。
【0019】なお、この測定条件は、加熱体単体の消費
電力を350Wとし、初期条件が常温環境(25℃、5
0%)であり、通電を開始してから、およそ150℃ま
で温めたとき経過時間と加熱体表面温度との関係(図
9)、および、経過時間と加圧ローラ表面温度との関係
(図10)を示している。また、測定位置はいずれも発
熱体103bが設けられた領域であり、かつ、端部側の
測定位置は通過し得る全てのシート材よりも外側(すな
わち、最大通紙域紙サイズの外側)である。
【0020】まず、図9に示したように、加熱体表面温
度においては、加熱体に通電を初めて0秒から50秒間
の加熱体の表面温度は発熱体のパターン通りに、中心部
も端部もほぼ同様に、均一に温度が上昇しているのが分
かる。
【0021】しかし、それ以降、特に60秒を過ぎる
と、徐々に加熱体両端部分の温度が中心部に比べて低く
なっていくのが分かる。
【0022】これは中央に比べ端部は芯金(軸)が外気
にさらされている面積が多い分、外気への放熱が多くな
ってしまうためである。
【0023】次に、図10に示したように、加圧ローラ
表面温度においては、初期(0秒から45秒)では中心
部も端部ともほぼ同様に、均一に温度が上昇している
が、45秒から50秒の間で徐々に両端部の温度が中央
に比べて低くなっていき、さらに50秒から100秒に
至っては両端部の温度は設定温度(80℃以上)よりも
低くなってしまっているのが分かる。
【0024】これは、図8に示したように、両端部にお
いては、加圧ローラー104の軸104aから放熱しや
すく、温度が上昇しにくいためである。
【0025】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、通過
し得る全ての被加熱体の通過領域の加熱面の温度上昇分
布の均一化を実現し、品質性に優れた加熱体及び定着装
置及び画像形成装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、基板と、該基板上に設けられた発
熱体と、を備え、該発熱体の発熱により被加熱体を加熱
する加熱体において、前記基板の長手方向端部近傍にお
ける加熱領域への発熱量を増加させる発熱量増加手段を
備えたことを特徴とする。
【0027】したがって、端部で放熱量が多くても、発
熱量増加手段により発熱量が増加した分、修正される。
【0028】前記発熱体は、通過し得る全ての被加熱体
の通過領域を越える領域にわたって設けられると共に、
該発熱体の発する発熱量は単位長さ当たり等しいとよ
い。
【0029】したがって、いかなる被加熱体でも、その
表面は均一に加熱される。
【0030】前記発熱量増加手段は、長手方向端部近傍
における前記発熱体の占める領域を増加させるとよい。
【0031】したがって、発熱体の占める領域が増えた
分だけ加熱領域への発熱量が増加する。
【0032】前記発熱体を、基板の長手方向に沿って設
けると共に、該基板の長手方向端部近傍で湾曲させて、
該発熱体の占める領域を増加させるとよい。
【0033】また、前記発熱量増加手段は、長手方向端
部近傍における加熱面までの前記発熱体の距離を短くす
ることもできる。
【0034】したがって、距離が短い分だけ加熱領域へ
の発熱量が増加する。
【0035】前記基板上に前記発熱体を設けるに際し、
長手方向端部近傍における基板と発熱体との間に盛り上
げ部材を介在させることにより、加熱面までの該発熱体
の距離を短くするとよい。
【0036】さらに、前記発熱量増加手段は、前記発熱
体と加熱面との間に設けられ、該発熱体を保護する保護
層を通過する熱量を長手方向端部近傍で増加させること
もできる。
【0037】したがって、保護層を通過する熱量が増え
た分だけ加熱領域への発熱量が増加する。
【0038】前記保護層を長手方向端部近傍で薄くする
ことにより、該保護層を通過する熱量を増加させるとよ
い。
【0039】また、前記保護層の熱伝導率を長手方向端
部近傍で高くすることにより、該保護層を通過する熱量
を増加させることもできる。
【0040】さらに、前記基板の熱伝導率を長手方向端
部近傍で低くすることにより、前記保護層を通過する熱
量を増加させることもできる。
【0041】また、本発明の定着装置にあっては、上記
の加熱体と、該加熱体に対向する位置に設けられ、フィ
ルムを介して加熱体を加圧する加圧ローラと、を備え、
搬送されるシート上に形成された未定着トナー像を、前
記フィルムと加圧ローラとの間で加熱かつ加圧して定着
させることを特徴とする。
【0042】さらに、本発明の画像形成装置にあって
は、シート上に未定着トナー像を形成させる画像形成手
段と、該画像形成手段により未定着トナー像が形成され
たシートを上記の定着装置に搬送する搬送手段と、を備
えたことを特徴とする。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに限定する
趣旨のものではない。
【0044】(第1の実施の形態)図1,図2および図
3には本発明の第1の実施の形態に係る加熱体及び定着
装置について示されている。
【0045】これらの加熱体及び定着装置は画像形成装
置に備えられるものであるが、画像形成装置については
公知技術であるので詳細については省略し、以下に簡単
に説明する。
【0046】画像形成装置は、装置内部に備えられた画
像読取手段によって読み取った画像情報(例えば、複写
機などの画像形成装置には原稿の画像を読み取る画像読
取手段が備えられている)、あるいは、外部から送られ
る画像情報(プリンタやファクシミリなどの画像形成装
置では外部から送られる画像情報を入力する装置が備え
られている)に基づいて、像担持体(感光体など)に潜
像を形成した後にトナーによって現像化し、その後、搬
送されるシート上に、このトナー画像を転写して、この
未定着のトナー画像が形成された被加熱体としてのシー
トを定着装置に搬送して、定着装置内の加熱体により加
熱しながら、圧力をかけてトナー画像を定着させるもの
である。
【0047】次に、加熱体及び定着装置について図1お
よび図2を参照して説明する。図1は本発明の第1の実
施の形態に係る加熱体についての説明図であり、図2は
本発明の第1の実施の形態に係る定着装置についての説
明図である。
【0048】図2(A)に示したように定着装置は、概
略、加熱体3と、この加熱体3を内部に含むように設け
られた耐熱性のフィルム2と、加圧ローラ4等から構成
されており、フィルム2と加圧ローラ4とのニップ部N
によって、搬送されるシートP上に形成された未定着ト
ナーを加熱しながら加圧してシートP上に定着させるも
のである。
【0049】ここで、エンドレスのフィルム2は、加熱
体3を支持すると共に、フィルム2のガイド部材でもあ
る加熱体支持体1に外かんさせてある。
【0050】このエンドレスのフィルム2の内周長と加
熱体支持体1の外周長はフィルム2の方を例えば3mm
程度大きくしてあるため、フィルム2は加熱体支持体1
に対し周長が余裕をもってルーズに外かんしている。
【0051】フィルム2は熱容量を小さくしてクイック
スタート性を向上させるために、フィルム膜厚は100
μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上の耐熱
性のあるPTFE、PFA、EFDの単層、あるいはポ
リイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PP
S等の外周表面にPTFE、PFA、FEP等をコーテ
ィングした複合層フィルムを使用できる。
【0052】なお、本実施の形態ではポリイミドフィル
ムの外周表面にPTFEをコーティングしたものを用い
た。
【0053】また、図1(A)に示したように、加熱体
3は、アルミナ等でできたベース基板31の表面上に、
発熱体32を設けている。この発熱体32は、例えばA
g/Pd(銀パラジウム)や白金等の合金である電気抵
抗材料を、例えば厚み約10μm、幅1〜3mmにスク
リーン印刷等により塗工することによって形成すること
ができる。
【0054】さらに、発熱体32を保護するために、そ
の上に保護層33を設けている。なお、保護層33はガ
ラスやフッ素樹脂等をコートすることにより設けること
ができる。
【0055】そして、図2(A)に示すように、加熱体
3と対向する位置に加圧ローラ4を設けて、加熱体3と
加圧ローラ4との間でフィルム2を挟んでニップNを形
成している。
【0056】加圧ローラ4は軸部である芯金4aとシリ
コンゴム等の離型性の良い耐熱ゴム4bから構成されて
おり、芯金4aの端部より不図示の駆動手段により駆動
回転して、フィルム2を駆動する。
【0057】このような構成により、未定着のトナー像
が形成されたシートが、フィルム2と加圧ローラ4との
間のニップN部を通過することで、加熱体3による加熱
と加圧ローラ4による加圧によって、シート上にトナー
像が定着する。
【0058】なお、加熱体3の加熱制御に関しては、加
熱体3上に設けられたサーミスター5によって得られた
温度データの出力をA/D変換し、そのディジタル信号
を画像形成装置本体に設けられたCPU10に取り込
み、その情報をもとに処理した後にトライアック11に
より加熱体に通電するAC電圧を位相、波数制御等によ
り、加熱体3への通電電力を制御することで行う(図2
(B)参照)。
【0059】次に、本実施の形態の特徴である加熱体3
について、より詳しく説明する。
【0060】図1(A)および(B)に示したように、
加熱体3上に設けられた発熱体32はベース基板31の
長手方向の両端部近傍で湾曲した構成となっている。
【0061】すなわち、発熱体32は長手方向の中央部
分はフラットな形状とすることで、従来技術と同様に、
加熱面への発熱を一様に分布させているが、両端部にお
いては、通過し得る全ての被加熱体の通過領域である最
大通紙域紙サイズHよりも内側に長さbから上流部側に
湾曲させて、その先端が最大通紙域紙サイズHよりも外
側に長さaとなるようにいる。
【0062】このように構成することによって、図1
(B)に示すように、長手方向の中央部分ではニップ幅
に対する発熱体32の占める領域がtであるのに対し
て、端部においてはニップ幅に対する発熱体32の占め
る領域がu(>t)となり、加熱面への発熱量が端部の
方が増加することが分かる。
【0063】なお、図1(C)にニップ幅に対する温度
分布の中央部分と端部との比較した図を示す。
【0064】図1(C)から明らかなように、ニップN
部を通過するシートへの加熱時間が増し、加熱面への発
熱量が端部の方が増加することが分かる。
【0065】以上のように端部での発熱量を増加させた
ことによって、端部では中央部に比べて放熱量が多い
分、発熱量の増加分が修正されて、中央部と端部との加
熱量を均一にすることが可能となる。
【0066】上述のaおよびbを5mmとして、上記の
従来技術で説明した場合と同じ条件で、加熱体3に通電
を行った場合の加熱体3の中心部と端部との温度変化の
比較した図を図3に示す。
【0067】図に示したように、端部の温度上昇に注目
すると、立ち上げから(0秒)から50秒までの立上り
時を始め、60秒から100秒に至までの温度上昇は従
来技術に比べて立上りも早く、100秒たった後でも端
部の温度降下は起きておらず、中心部と端部で均等に温
度上昇しているのが分かる。
【0068】なお、定着器ユニットとして組んだ場合に
も端部の温度降下は発生していないことが確認された。
【0069】このように、いかなるシートの通過領域の
全域にわたる加熱面へは一様に加熱することができるの
で、安定したトナー像の定着が可能となる。
【0070】なお、本実施の形態では、上流側に湾曲さ
せることで発熱体の占める領域を増やす構成を示した
が、要は発熱体の占める領域を増やす構成とすれば良
く、例えば、下流側へ湾曲させてもよいし、形状的に面
積を増やす構成とすることも可能である。
【0071】(第2の実施の形態)図4には、本発明の
第2の実施の形態が示されている。上記第1の実施の形
態では、端部においては、発熱体の占める領域を増やし
て加熱面への発熱量を増加させる構成を示したが、本実
施の形態では、端部においては、加熱面への発熱体の距
離を短くすることによって加熱面への発熱量を増加させ
る構成が示されている。その他の構成および作用につい
ては第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分に
ついては同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0072】図4は本発明の第2の実施の形態に係る加
熱体の概略構成図であり、(A)は平面図で、(B)は
正面から見た断面図である。
【0073】図に示したように、ベース基板31の所定
領域に長さeの盛り上げ部材34を介在させて、発熱体
32を設けている。
【0074】なお、盛り上げ部材34は非導電部材とし
てガラス等をコーティングするのが望ましい。
【0075】そして、その上に保護層33を設けてい
る。
【0076】このように構成することで、通過し得る全
ての被加熱体の通過領域である最大通紙域紙サイズHよ
りも内側に長さd、また、最大通紙域紙サイズHよりも
外側に長さc分だけ、発熱体32が盛り上がり、加熱面
への距離が短くなる。
【0077】なお、例えば、cおよびdは5mm程度
に、eは8mm程度に設定するのが望ましい。
【0078】したがって、発熱体32の加熱面への距離
が短くなり、保護層33による断熱作用も少なくなるた
め、端部近傍での加熱面での発熱量が増加することによ
って、端部では中央部に比べて放熱量が多い分、発熱量
の増加分が修正されて、中央部と端部との加熱量を均一
にすることが可能となり、上述の第1の実施の形態と同
様に、安定したトナー像の定着が可能となる。
【0079】(第3の実施の形態)図5には、本発明の
第3の実施の形態が示されている。上記第1の実施の形
態では、端部においては、発熱体の占める領域を増やし
て加熱面への発熱量を増加させる構成を示したが、本実
施の形態では、端部においては、発熱体と加熱面との間
に介在された保護層を通過する熱量を増加させることに
よって加熱面への発熱量を増加させる構成が示されてい
る。その他の構成および作用については第1の実施の形
態と同一なので、同一の構成部分については同一の符号
を付して、その説明は省略する。
【0080】図5は本発明の第3の実施の形態に係る加
熱体の概略構成断面図である。
【0081】図に示したように、発熱体32を保護する
保護層33を両端部において長さf分だけ薄くすること
によって、その領域においては断熱効果が減少し、保護
層33を通過する熱量が増加することによって、端部で
は中央部に比べて放熱量が多い分、発熱量の増加分が修
正されて、中央部と端部との加熱量を均一にすることが
可能となり、上述の第1の実施の形態と同様に、安定し
たトナー像の定着が可能となる。
【0082】また、より具体的な一例としては、従来技
術と同様に発熱体32を形成した後に、保護層33とし
てガラスコートを施すが、その際に最下層のガラスコー
トだけを短くして中央付近のみ施し、その上に端部も含
めて2層目および3層目のコートを施す。
【0083】こうして、例えば、最大通紙紙サイズより
も5mm内側から最大通紙紙サイズより5mm外側にい
たる間のガラスコートを薄くすることができる。
【0084】なお、本実施の形態においては、端部の保
護層を薄くすることによってその分だけ保護層を通過す
る熱量を増加させる構成を示したが、要は、端部におい
て保護層を通過する熱量を増加させる構成であれば良
く、他の形態としては、例えば、保護層のうち端部を熱
伝導率の高い材料を使用することによっても実現できる
し、また、基板の端部の部分を熱伝導率の低い材料を使
用することで、逆側への放熱量を減少させることで保護
層を通過する熱量を増加させる構成とすることも可能で
ある。
【0085】
【発明の効果】本発明の加熱体は、基板の長手方向端部
近傍における加熱領域への発熱量を増加させる発熱量増
加手段を備えたことによって、端部で放熱量が多くて
も、発熱量が増加した分、修正することができ、中央部
と端部との加熱領域での加熱量を均一化することがで
き、品質性が向上する。
【0086】発熱体を、通過し得る全ての被加熱体の通
過領域を越える領域にわたって設けると共に、該発熱体
の発する発熱量を単位長さ当たり等しくすることで、被
加熱体の全面を均一に加熱することができる。
【0087】発熱量増加手段としては、発熱体の占める
領域を増加させることによって、その分だけ加熱領域へ
の発熱量を増加することができる。
【0088】なお、発熱体を、基板の長手方向に沿って
設けると共に、該基板の長手方向端部近傍で湾曲させる
ことにより、発熱体の占める領域を増加させることがで
きる。
【0089】また、発熱量増加手段としては、加熱面ま
での発熱体の距離を短くすることによって、その分だけ
加熱領域への発熱量を増加することもできる。
【0090】なお、基板上に発熱体を設けるに際し、長
手方向端部近傍における基板と発熱体との間に盛り上げ
部材を介在させることにより、加熱面までの発熱体の距
離を短くすることができる。
【0091】さらに、発熱量増加手段としては、発熱体
と加熱面との間に設けられ、該発熱体を保護する保護層
を通過する熱量を長手方向端部近傍で増加させることに
よって、その分だけ加熱領域への発熱量を増加すること
もできる。
【0092】保護層を通過する熱量を増加させる構成と
しては、保護層を薄くしたり、保護層の熱伝導率を高く
したり、基板の熱伝導率を低くすることで達成できる。
【0093】また、このような被加熱体の全面を均一に
加熱することが可能な加熱体を定着装置に備えれば、安
定した定着性を実現でき品質性が向上する。
【0094】さらに、このような定着装置を画像形成装
置に備えることで安定したトナー像をシートに定着でき
るので高品質な画像形成が可能となり品質性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施の形態に係る加熱体
についての説明図である。
【図2】図2は本発明の第1の実施の形態に係る定着装
置についての説明図である。
【図3】図3は本発明の第1の実施の形態に係る加熱体
表面における中心部と端部との温度変化の比較をした図
である。
【図4】図4は本発明の第2の実施の形態に係る加熱体
の概略構成図である。
【図5】図5は本発明の第3の実施の形態に係る加熱体
の概略構成図である。
【図6】図6は従来技術に係る加熱体を備えた定着装置
の概略構成図である。
【図7】図7は従来技術に係る加熱体の概略構成図であ
る。
【図8】図8は従来技術に係る定着装置における放熱の
様子を示した図である。
【図9】図9は従来技術に係る加熱体表面における中心
部と端部との温度変化の比較をした図である。
【図10】図10は従来技術に係る加圧ローラ表面にお
ける中心部と端部との温度変化の比較をした図である。
【符号の説明】
1 加熱体支持体 2 フィルム 3 加熱体 31 ベース基板 32 発熱体 33 保護層 34 盛り上げ部材 4 加圧ローラ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、 該基板上に設けられた発熱体と、を備え、 該発熱体の発熱により被加熱体を加熱する加熱体におい
    て、 前記基板の長手方向端部近傍における加熱領域への発熱
    量を増加させる発熱量増加手段を備えたことを特徴とす
    る加熱体。
  2. 【請求項2】前記発熱体は、通過し得る全ての被加熱体
    の通過領域を越える領域にわたって設けられると共に、
    該発熱体の発する発熱量は単位長さ当たり等しいことを
    特徴とする請求項1に記載の加熱体。
  3. 【請求項3】前記発熱量増加手段は、長手方向端部近傍
    における前記発熱体の占める領域を増加させることを特
    徴とする請求項1または2に記載の加熱体。
  4. 【請求項4】前記発熱体を、基板の長手方向に沿って設
    けると共に、該基板の長手方向端部近傍で湾曲させて、
    該発熱体の占める領域を増加させることを特徴とする請
    求項3に記載の加熱体。
  5. 【請求項5】前記発熱量増加手段は、長手方向端部近傍
    における加熱面までの前記発熱体の距離を短くすること
    を特徴とする請求項1または2に記載の加熱体。
  6. 【請求項6】前記基板上に前記発熱体を設けるに際し、
    長手方向端部近傍における基板と発熱体との間に盛り上
    げ部材を介在させることにより、加熱面までの該発熱体
    の距離を短くすることを特徴とする請求項5に記載の加
    熱体。
  7. 【請求項7】前記発熱量増加手段は、前記発熱体と加熱
    面との間に設けられ、該発熱体を保護する保護層を通過
    する熱量を長手方向端部近傍で増加させることを特徴と
    する請求項1または2に記載の加熱体。
  8. 【請求項8】前記保護層を長手方向端部近傍で薄くする
    ことにより、該保護層を通過する熱量を増加させること
    を特徴とする請求項7に記載の加熱体。
  9. 【請求項9】前記保護層の熱伝導率を長手方向端部近傍
    で高くすることにより、該保護層を通過する熱量を増加
    させることを特徴とする請求項7に記載の加熱体。
  10. 【請求項10】前記基板の熱伝導率を長手方向端部近傍
    で低くすることにより、前記保護層を通過する熱量を増
    加させることを特徴とする請求項7に記載の加熱体。
  11. 【請求項11】請求項1乃至10のいずれか一つに記載
    の加熱体と、 該加熱体に対向する位置に設けられ、フィルムを介して
    加熱体を加圧する加圧ローラと、を備え、 搬送されるシート上に形成された未定着トナー像を、前
    記フィルムと加圧ローラとの間で加熱かつ加圧して定着
    させることを特徴とする定着装置。
  12. 【請求項12】シート上に未定着トナー像を形成させる
    画像形成手段と、 該画像形成手段により未定着トナー像が形成されたシー
    トを請求項11に記載の定着装置に搬送する搬送手段
    と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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