JPH10269639A - 光学記録媒体用材の製造方法および光学記録媒体用材 - Google Patents

光学記録媒体用材の製造方法および光学記録媒体用材

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JPH10269639A
JPH10269639A JP7543797A JP7543797A JPH10269639A JP H10269639 A JPH10269639 A JP H10269639A JP 7543797 A JP7543797 A JP 7543797A JP 7543797 A JP7543797 A JP 7543797A JP H10269639 A JPH10269639 A JP H10269639A
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unevenness
irregularities
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JP7543797A
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Tanejiro Ikeda
種次郎 池田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学記録媒体の高集積化を図り、読み取り不
能やエラーを起こりにくくし、しかも、生産性を向上さ
せて歩留りを高くする。 【解決手段】 表面に記録再生用凹凸を有する透光性基
板4を製造するにあたり、透光性基板4の素材となる凹
凸なし透光性板10を用意しておき、その表面部分のみ
を軟化させてスタンパで記録再生用凹凸を形成するよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報の書き込みお
よび/または読み取り時に、光のスポットを透光性基板
を通して記録面(または信号面)に照射するようになっ
ている光学記録媒体に用いられ、記録面側の表面に記録
または再生用凹凸(以下、単に「記録再生用凹凸」と言
う。)などの凹凸を有する透光性基板を製造する工程を
備えた光学記録媒体用材の製造方法および光学記録媒体
用材に関する。この記録再生用凹凸は、たとえば、情報
記録または再生用ピット(微細凹部または凸部)および
/またはトラッキング用溝である。
【0002】
【従来の技術】光ディスク(光磁気ディスクを含む。)
などの光学記録媒体としては、たとえば、LD、CD、
CD−ROM、MD、PD、DVDなどの世界的な規格
品が実用されているが、いずれも、表面に記録再生用凹
凸を有する透光性基板を備えている。光学記録媒体にあ
っては、この透光性基板に光学的ヒズミの少ないことが
最も重要である。この透光性基板を通して入反射するレ
ーザー光などの光により書き込み/読み取りが行われる
からである。
【0003】透光性基板は、凹凸用微細凹凸模様の反転
模様を有するスタンパをキャビティー内に取り付けた金
型を用いて透光性樹脂をインジェクション成形すること
により作られている。このようにして得られた透光性基
板には光学的ヒズミの入ることを避けることが出来な
い。インジェクション成形時にキャビティー内に供給さ
れた樹脂は、金型に接した表面層が先に冷却固化して表
皮を形成し、ついでこの表皮の内部が冷却固化してい
く。この内部冷却固化時に先に固化した表面層が内部に
引っ張られて収縮し、透光性基板全体に光学的ヒズミが
生じるのである。
【0004】この光学的ヒズミは光路のずれの原因とな
る複屈折を生じさせるので、記録再生用凹凸が高密度ま
たは微小になればなるほど、小さな光路のずれによって
も狙いとするピットや溝にレーザー光のスポットが当た
りにくくなり、読み取りまたは書き込みの不能やエラー
を起こしやすい。このため、光学記録媒体を高集積化す
るほど光路のずれをより一層小さくする、すなわち、光
学的ヒズミを少なくする必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、記録再生用凹
凸が高密度または微小になればなるほど、上記従来のイ
ンジェクション成形時に光学的ヒズミが多く発生する。
記録再生用凹凸が高密度または微小になるのに合わせて
スタンパの反転模様の凹凸が高密度または微小になる。
この高密度または微小な凹凸をくっきりと正確に樹脂に
転写しようとすると、高密度または微小な凹凸に樹脂が
ぴったりと合わさるようにするためには樹脂を流動しや
すくする必要があり、このためには、キャビティー内に
供給する樹脂の温度をより高くする必要がある。樹脂の
温度を高くすればするほど、金型との温度差が大きくな
るため光学的ヒズミが多くなる。しかし、光学的ヒズミ
発生の原因は、この流動性に限らず、要するに、光学的
ヒズミは、樹脂を成形するときに起きやすく、また、樹
脂を成形するのと同時に記録再生用凹凸を形成すればよ
り一層起きやすいのである。
【0006】この光学的ヒズミはインジェクション速度
や冷却速度を遅くして成形サイクルを長くすれば少なく
なる。現状は、インジェクション速度や冷却速度を遅く
し、生産性を犠牲にして、光学的ヒズミを少なくするよ
うにしている。そこで、本発明の課題は、成形サイクル
を短くして生産性の向上を図りながら、光学的ヒズミの
少ない透光性基板を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記課題を解
決するために、成形サイクルを短くして生産性を優先
し、透光性基板全体に不可避的に生じる光学的ヒズミは
成形時にできるだけ少なくなるように成形を行うことと
した。従来のごとく樹脂基板成形と記録再生用凹凸形成
を同時に行おうとすると、樹脂を記録再生用凹凸形成に
適した流動性を持つようにできるだけ高温にしなければ
ならないが、この高温は記録再生用凹凸を形成する表面
部分にだけ必要なのである。そこで、樹脂板成形と記録
再生用凹凸形成を同時に行うことにせず、記録再生用凹
凸なし透光性板を予め成形しておき、これを用いてその
表面にスタンパを押しつけて記録再生用凹凸形成を行
い、記録再生用凹凸付き透光性板を得るようにしたので
ある。
【0008】次に、発明者は、透光性基板における光学
的ヒズミの生じ方を観察し、光学的ヒズミが透光性基板
の全体に均一に生じているのでなく周縁部分に集中して
いることが分かった。その原因は、次のようである。す
なわち、インジェクション成形時には、透光性樹脂を金
型キャビティーの中央部に注入し、中央部から周縁部に
広げて行くが、金型キャビティー内に入った樹脂は金型
に触れて冷却されるために光学的ヒズミを有するように
なる。注入に伴う光学的ヒズミを有するこの樹脂部分は
注入樹脂の流れにより金型キャビティーの周縁部に押し
やられるので、最終的には、得られた透光性基板の周縁
部にこのような光学的ヒズミが集中するのである。そこ
で、透光性基板における記録部の周縁部にこの光学的ヒ
ズミの集中を持ち込まないようにすれば、この問題も解
消できる。その対策の一つは、通常どおりに透光性基板
を1個取りする場合には通常よりも大判に成形して記録
部の外側に光学的ヒズミを集中させることである。イン
ジェクション成形を行う場合には、透光性基板と同じ外
径の樹脂板を得るというインジェクション成形の常識に
反して透光性基板よりも大きな外径を持つ大判材を得る
とともに、この大判材の、透光性基板と同じ外径の範囲
よりも外側に光学的ヒズミが集中するようにするのであ
る。その対策の別の1つとしては、記録部よりも内側に
光学的ヒズミを集中させることである。インジェクショ
ン成形を行う場合には、透光性基板と同じ内径の樹脂板
を得るというインジェクション成形の常識に反して透光
性基板の内径よりも小さな内径を持つかあるいは中央部
に孔を持たない樹脂板を得るとともに、この樹脂板の、
透光性基板の記録部よりも内側に光学的ヒズミが集中す
るようにするのである。あるいは、透光性基板の記録部
よりも外側と内側の両方に光学的ヒズミが集中するよう
にしてもよい。透光性基板は、通常、光学記録媒体の種
類によってその外径または内径が規格化されているの
で、大判材から透光性基板の外径よりも外側の光学的ヒ
ズミ集中部を残して切り取って得るか、または、その樹
脂板から透光性基板記録部の内径よりも内側の光学的ヒ
ズミ集中部を取り去って得るようにする。しかし、透光
性基板の外径または内径が規格化されていない場合に
は、記録部外側および/または内側のこの光学的ヒズミ
集中部はそのまま残しておいても良い。次の対策は透光
性基板複数枚を切り取るのに十分な大きさの透光性シー
トを予め作っておいて、その、光学的ヒズミが集中する
周縁部を除く中央部分から透光性基板を切り取るように
するのである。
【0009】発明者は、これらの検討を基に、本発明を
完成した。したがって、本発明にかかる光学記録媒体用
材の製造方法は、表面に凹凸を有する透光性基板を製造
する基板製造工程を備えた光学記録媒体用材の製造方法
であって、前記基板製造工程において、前記透光性基板
の素材となる凹凸なし透光性板の表面部分のみを軟化さ
せてスタンパで前記凹凸を形成することを特徴とする。
【0010】記録再生用凹凸なし透光性板としては、た
とえば、透光性基板の寸法の凹凸なし透光性板(透光性
基板と同じ外径を持つ凹凸なし透光性板)、透光性基板
よりも大きな外径を持つ大判材、透光性基板を複数枚切
り取れる大きさの透光性シートなどが挙げられる。透光
性基板の寸法の凹凸なし透光性板としては、たとえば、
インジェクション成形により直接得られた凹凸なし板
材、透光性基板の外径よりも大きな外径を持ち透光性基
板と同じ外径の範囲よりも外側に光学的ヒズミを集中さ
せた凹凸なし大判材から透光性基板と同じ外径の範囲よ
りも外側の周縁部を取り去った凹凸なし板材、透光性基
板を複数枚切り取れる大きさを持つ透光性シートから透
光性基板と同じ外径で切り取った凹凸なし板材などが用
いられる。インジェクション成形により直接得られた板
材としては、たとえば、透光性基板の外径と同じ内径で
凹凸形成面を備えていないキャビティーを有する金型を
用い、このキャビティー内に透光性樹脂を充填するイン
ジェクション成形により得られた板材が挙げられる。こ
のキャビティー内に透光性樹脂を充填するときには、こ
の樹脂液の流れにより、キャビティー内の周縁部から透
光性基板の記録部にあたる環状部の内径よりも内側の中
央部に向かって光学的ヒズミを集中させるようにするこ
とができ、この場合には、透光性基板の記録部の光学的
ヒズミがより少なくなる。凹凸なし大判材は、透光性基
板の外径よりも大きな内径で凹凸形成面を備えていない
キャビティーを有する金型を用い、インジェクション成
形によりこの金型内に透光性樹脂を充填するにあたり、
この樹脂液の流れにより、そのキャビティー内の前記透
光性基板の記録部にあたる環状部から周縁部に向かっ
て、および/または、前記環状部から中央部に向かって
光学的ヒズミを集中させるようにして得られる。樹脂液
の流れにより、キャビティー内の環状部から周縁部に向
かって光学的ヒズミを集中させるようにするときの樹脂
液の流れの起点は、たとえば、キャビティー内の環状
部、または、環状部よりも内側の中央部であることがで
きる。また、樹脂液の流れにより、キャビティー内の環
状部から中央部に向かって光学的ヒズミを集中させるよ
うにするときの樹脂液の流れの起点は、たとえば、キャ
ビティー内の環状部、または、環状部よりも外側の周縁
部であることができる。透光性シートは、たとえば、透
光性樹脂をシート状に押し出す押出成形により得られた
ものであって周縁部よりも内側に透光性基板複数枚を切
り取れる大きさを持つことができる。凹凸なし大判材あ
るいは透光性シートから、透光性基板と同じ寸法の凹凸
なし板材を切り取る場合、必要に応じて、前記環状部よ
りも内側の中央部を取り去ることができる。
【0011】凹凸なし透光性板として前記凹凸なし大判
材を用いる場合には、この大判材の表面に凹凸を形成し
た後に又は形成すると同時に大判材から透光性基板を切
り取ることができ、また、凹凸を形成した大判材を透光
性基板として用いることもできる。前記凹凸なし大判材
として、前記中央部に光学的ヒズミが集中した透光性板
を用いる場合には、この透光性板の表面に凹凸を形成し
た後に又は形成すると同時にこの透光性板からその中央
部を切り取ることができる。
【0012】凹凸なし透光性板として前記透光性シート
を用いる場合には、この透光性シートの表面に透光性基
板と同じ外径の範囲ごとに凹凸を形成した後に又は形成
すると同時に透光性シートから複数枚の透光性基板を切
り取ることができる。凹凸なし透光性板として透光性基
板の寸法のものを用いる場合には、凹凸として記録再生
用凹凸を形成した表面上に、たとえば、従来と同様にし
てこの記録再生用凹凸形成範囲を覆う反射層を形成する
ようにすることができる。
【0013】凹凸なし透光性板として前記凹凸なし大判
材または透光性シートを用いる場合には、凹凸として記
録再生用凹凸を形成した表面上に、この記録再生用凹凸
形成範囲を覆う反射層を形成するようにすることができ
る。この反射層付き大判材または透光性シートからは、
透光性基板を反射層付きで切り取ることができる。この
場合において、透光性シートはフープ材であることが出
来る。
【0014】上記において、凹凸なし透光性板として
は、透光性樹脂からなる基材層の表面にこの基材層の透
光性樹脂よりも低い融点の透光性樹脂からなる表面層を
積層してなる凹凸なし透光性板を用いることが出来る。
本発明にかかる光学記録媒体用材の製造方法は、また、
表面に凹凸を有する透光性基板を製造する基板製造工程
を備えた光学記録媒体用材の製造方法であって、前記基
板製造工程において、凹凸形成面を備え透光性基板の外
径よりも大きな内径のキャビティーを有する金型を用
い、インジェクション成形により前記金型内に透光性樹
脂を充填するにあたり、この樹脂液の流れにより、前記
キャビティー内の前記透光性基板の記録部にあたる環状
部から周縁部に向かって、および/または、前記環状部
から中央部に向かって光学的ヒズミを集中させるように
して大判材を得るようにすることを特徴とする。この製
造方法において、凹凸として記録再生用凹凸が形成され
た大判材から透光性基板を切り取った後、記録再生用凹
凸形成範囲を覆う反射層を形成するようにすることがで
きる。また、この製造方法においても、凹凸として記録
再生用凹凸が形成された大判材の表面上に、記録再生用
凹凸形成範囲を覆う反射層を形成するようにすることが
できる。この反射層付き大判材から透光性基板を反射層
付きで切り取ることができる。反射層を形成する前また
は後に、必要に応じて、記録再生用凹凸形成範囲よりも
内側の中央部をも切り取ることができる。
【0015】本発明にかかる光学記録媒体用材の製造方
法は、さらにまた、表面に凹凸を有する透光性基板を製
造する基板製造工程を備えた光学記録媒体用材の製造方
法であって、前記基板製造工程において、凹凸形成面を
備え透光性基板の外径と同じ内径のキャビティーを有す
る金型を用い、インジェクション成形により前記金型内
に透光性樹脂を充填するにあたり、この樹脂液の流れに
より、前記キャビティー内の周縁部から中央部に向かっ
て光学的ヒズミを集中させるようにして透光性基板を得
るようにすることを特徴とする。この製造方法におい
て、透光性基板の記録再生用凹凸形成範囲を覆う反射層
を形成するようにすることができる。反射層を形成する
前または後に、必要に応じて、記録再生用凹凸形成範囲
よりも内側の中央部を切り取ることができる。
【0016】上記本発明において、光学記録媒体用材と
は、透光性基板それ自体を指すほか、この透光性基板に
公知のごとく反射層を形成したもの(反射層付き透光性
基板)、その反射層の上に保護層を形成したもの(反射
層保護層付き透光性基板)、記録再生用凹凸などの凹凸
を有する透光性シートまたは大判材、この透光性シート
または大判材に公知のごとく反射層を形成したもの(反
射層付き透光性シートまたは大判材)、その反射層の上
に保護層を形成したもの(反射層保護層付き透光性シー
トまたは大判材)、反射層を形成した透光性基板2枚
を、反射層同士を対向させるようにして貼り合わせてな
るもの等、中間品と最終製品の両者を指す。
【0017】
【作用】スタンパ押しつけの際に凹凸なし透光性板の表
面部分のみを軟化させて凹凸を形成するようにすると、
この透光性板を得るための成形時には凹凸を形成しなく
てすむ。成形時に凹凸形成を行わないので、透光性樹脂
をできるだけ高温にすることなく透光性板を成形するこ
とができる。これにより、成形時に樹脂の金型に対する
温度差が、インジェクション成形と同時に凹凸形成も行
う従来のごとき方法に比べて小さくなるので、光学的ヒ
ズミが少なくなる上、冷却速度が従来と同じであっても
冷却時間が短くなる。凹凸なし透光性板は、インジェク
ション成形で直接生産でき、この場合には、インジェク
ション速度を速くすることもできる。凹凸なし透光性板
は、また、押出成形などの成形方法により生産すること
ができる。押出成形は、インジェクション成形に比べる
と極めて成形サイクルが短く、インジェクション成形で
はできなかった透光性基板の複数枚取りを可能にするよ
うな大きさの透光性板(たとえば透光性シート)を作る
ことが容易にできるので一層生産性を高めることができ
る。光学的ヒズミは、樹脂を高温にしなくても起きる
が、成形後に凹凸形成を行うようにすれば少なくなる。
すなわち、凹凸形成時には、凹凸なし透光性板へのスタ
ンパ押しつけなどにより透光性板全体を軟化させずに表
面部分のみを短時間に加熱・軟化・加圧させるので、再
固化時に光学的ヒズミが再度生じるとしても非常に少な
い。
【0018】透光性板を透光性基板の外径よりも大きな
外径を持つ大判材にしておくと、記録部の周縁部に光学
的ヒズミの集中部分が生じない。透光性基板を、透光性
基板複数枚を切り取れるに十分な大きさの透光性シート
から切り取るようにしても、記録部の周縁部に光学的ヒ
ズミの集中部分が生じない。この透光性シートをフープ
材にしておくと、連続生産を容易とさせる。
【0019】また、透光性板において、透光性基板記録
部の内径よりも内側の中央部に光学的ヒズミの集中部分
を生じさせておくと、記録部の周縁部に光学的ヒズミの
集中部分が生じない。凹凸として記録再生用凹凸を有す
る大判材または透光性シートは、透光性基板に比べる
と、記録再生用凹凸形成範囲の外側部分の幅が大きいの
で、切り取りを行う前に、反射層を形成するようにする
のが好ましい。この反射層形成時に、その外側部分を使
うことにより、大判材または透光性シートの保持あるい
はマスキングを容易に行うことができる。
【0020】透光性板が基材層とこの基材層の表面に積
層された表面層とを有し、基材層が第1透光性樹脂から
なり、表面層が第1透光性樹脂よりも低融点の第2透光
性樹脂からなっているときには、第2透光性樹脂の軟化
点以上で第1透光性樹脂の軟化点よりも低い温度で凹凸
形成を行うようにすれば、基材層を軟化させずに表面層
のみを軟化させることが容易であり、その表面に凹凸を
形成することが確実に出来、基材層に新たに光学的ヒズ
ミを生じさせることがない。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、凹凸なし透光性板として
透光性基板4と同じ外径を持つ凹凸なし透光性板10を
用いる場合の本発明の光学記録媒体用材の製造方法の1
実施形態を工程順に示している。図1にみるように、こ
の製造方法では、インジェクション成形により凹凸なし
透光性板10を得て、凹凸形成によりこの板10の表面
に凹凸として記録再生用凹凸を形成することにより、透
光性基板4を得るようにしている。
【0022】図2にも見るように、この板10は、作ろ
うとする透光性基板4(図3参照)と同じ直径及びほぼ
同じ厚みの円板であり、たとえば、ポリカーボネート樹
脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂などの透光性樹脂(た
とえば、透光性の熱可塑性樹脂)からなっている。透光
性基板4の厚み、外径及び内径はそれぞれ、作ろうとす
る光学記録媒体の種類に応じて適宜設定され、たとえ
ば、CDでは、透光性基板4は、厚み1.2mm、外径1
20mm、内径(センタ穴径)15mmとされ、また、DV
Dでは、透光性基板4は、厚み0.6mm、外径120m
m、内径(センタ穴径)15mmとされる。凹凸なし透光
性板10は、たとえば、インジェクション成形で直接作
られる。このインジェクション成形では金型キャビティ
ーに供給する樹脂の温度は、透光性樹脂の融点以上でで
きるだけ低くすることができるので、従来のごとき透光
性樹脂の融点以上でできるだけ高くするインジェクショ
ン成形に比べて、樹脂の金型に対する温度差を小さくで
き、このため、成形品の表面部と中心部とでの冷却速度
の差が小さくなって光学的ヒズミを少なくすることがで
き、また、成形サイクルを短くすることができる。
【0023】なお、透光性板10をインジェクション成
形により作る場合、従来のごとく金型キャビティー内の
中央部から周縁部に向かって広がるように透光性樹脂を
キャビティー内に充填するようにしてもよいし、あるい
は、従来とは異なって金型キャビティー内の周縁部から
中央部に向かって集まるように透光性樹脂をキャビティ
ー内に充填するようにしてもよい。後者の充填方法で
は、光学的ヒズミを有する樹脂部分がキャビティー内の
中央部に押しやられるように、ゲートをキャビティー内
の周縁部の複数箇所(たとえば、3〜8箇所)にキャビ
ティーの中心に向くように設けることができる。複数箇
所のゲートは、たとえば、同じ円周上に等間隔で設ける
ことができる。なお、キャビティーの内径が透光性基板
の外径と同じ場合には、周縁部から中央部に向かって透
光性樹脂をキャビティー内に充填する充填方法の方が光
学的ヒズミをより少なくすることができる。
【0024】記録再生用凹凸形成は、たとえば、透光性
板10の表面にスタンパを短時間押し付けることにより
行われる。この押し付けは、従来公知のインパクト成形
における型閉めと同様の圧力および時間で行うことがで
き、たとえば、圧力24〜60トンで1〜3秒間行われ
る。スタンパはその表面に記録再生用凹凸の反転模様を
有していて、この押し付け時に、板10の表面部分のみ
を軟化させて、スタンパの表面の反転模様である記録再
生用凹凸を板10の表面に転写する。このとき、板10
は、スタンパに接する表面部分を残して軟化せず固化し
たままであるので、この固化したままの部分には新たに
光学的ヒズミは生じない。板10の、軟化させる表面部
分は、たとえば、厚み数μmであり、板全体の厚み(た
とえば0.6mm〜1.2mm)に比べて非常に薄いため、
表面部分が軟化した時に光学的ヒズミを全く生じない
か、あるいは、ごく僅かの光学的ヒズミしか生じない。
このため、表面部分での光学的ヒズミによる複屈折は、
光路差を全くあるいはほとんど生じさせないほど微小な
ものとなる。板10の表面部分のみを軟化させるために
は、板10を構成する透光性樹脂のガラス転移点以上の
温度に加熱したスタンパを板10の表面に押し付ける方
法、板10の表面部分のみに高周波をかける方法、上記
のごとく加熱したスタンパを押し付けるとともに板10
の表面部分のみに高周波をかける方法などが採用でき
る。スタンパを加熱する場合、透光性樹脂のガラス転移
点以上、かつ透光性樹脂の熱劣化温度未満の温度範囲内
においてできるだけ高温であることが好ましい。スタン
パは、LD、CD、CD−ROM、MD、PD、DV
D、DVD−RAMなどの光学記録媒体の製造において
通常使用される方法により作られ得る。なお、図2、図
3にも見るように、記録再生用凹凸形成範囲(記録部)
Rは、光学記録媒体の規格に応じて適宜設定され、たと
えば、透光性基板4が円板であって透光性基板4の中央
部に同心円状の貫通孔(センタ穴)4aを有する場合に
は、透光性基板4の外径よりも小さい外径(たとえば、
1〜5mm小さい外径)で透光性基板4の内径(センタ穴
径)よりも大きい内径(たとえば、1〜5mm大きい内
径)の同心円範囲とすることができる。
【0025】図1と図4にみるように、透光性基板4
の、記録再生用凹凸4eが形成された表面上に、従来公
知の方法により、反射層5形成と必要に応じて保護層6
形成を行う。反射層5形成では、記録再生用凹凸形成範
囲を覆うように反射層5が形成され、反射層付き透光性
基板が得られる。図1にみるように、この反射層付き透
光性基板を保護層なしの片面記録型光ディスクとして用
いることができる。保護層6形成では、この反射層付き
透光性基板の表面上に反射層5を覆うように保護層6が
形成され、保護層付きの片面記録型光ディスク7(図
4)が得られる。この光ディスク7や保護層なしの片面
記録型光ディスクの透光性基板4の記録再生用凹凸4e
形成側とは反対側の表面から入射した、レーザー光など
の光は、透光性基板4内での複屈折による光路差の影響
を全く又はほとんど受けずに正確に記録再生用凹凸4e
に当たる。このため、記録再生用凹凸4eを従来よりも
微小にしたり、高密度にしたりすることができ、光学記
録媒体の高集積化が図れる。
【0026】反射層5は、たとえば、アルミニウムまた
は金などの金属、ある波長のレーザー光の照射により結
晶質の固相と非晶質の固相との相変化を起こす金属酸化
物、ある波長のレーザー光の照射により色相の変化を起
こす有機色素、磁化方向によりレーザー光の反射光の偏
光方向が異なるような磁性材料などからなり、蒸着、ス
パッタリングなどの薄膜形成手段、またはコーティング
手段により作られる。反射層5の形成後に必要に応じて
アニーリングを行うことにより、透光性基板4内の光学
的ヒズミ(成形時または反射層形成時に生じた光学的ヒ
ズミ)を少なくすることができる。
【0027】保護層6は、上述したように必ずしも設け
る必要はないが、設ける場合には、たとえば、光硬化性
アクリル樹脂のコーティングなどにより作られる。必要
に応じて、図1に示すように、光ディスク7の2枚接合
を行うことにより、接合体47を得ることができる。こ
の接合体47は、図5に示すように、保護層6側の表面
同士を接着剤60で接合することにより両面記録型の光
ディスクとなる。この場合、光が反射層5を通過してし
まうと書き込みまたは読み取りエラーの原因となるおそ
れがあるので、2つの反射層5はいずれも、光が通過不
可能な材料、たとえばアルミニウムからなっていること
ができる。なお、光ディスクの2枚接合を行うときに
は、図1にみるように、光ディスクとして、保護層付き
の片面記録型光ディスク7の代わりに上述の保護層なし
の片面記録型光ディスクを使うことができる。
【0028】また、図6に示すように、前記保護層なし
の片面記録型光ディスク71の反射層5側の表面に光透
過層70を形成し、この光透過層70の表面に別の反射
層5′を形成し、必要に応じてこの反射層5′を覆う保
護層6を形成することにより、片面2層記録型の光ディ
スク72が得られる。この場合、2つの反射層5、5′
のうち、光が入射する側の反射層5は光が通過可能な材
料からなっていることができ、この光が通過可能な材料
としては、たとえば金が使用され、また、もう1つの反
射層5′は、光が通過不可能な材料からなっていること
ができ、この場合には、反射層5′としては、たとえば
アルミニウムが使用される。光透過層70としては、た
とえば、従来使用されている光硬化型のアクリル樹脂の
硬化物が使用でき、形成方法も従来の方法が採用でき
る。
【0029】なお、上述の記録再生用凹凸形成におい
て、板10の表面にスタンパを押し付けるときに、スタ
ンパを上述のごとく加熱する場合、図7に示すスタンパ
22を使用することができる。図7に示すように、スタ
ンパ22内にパイプ222を埋設しておくとともに、パ
イプ222よりも記録再生用凹凸形成面22a寄りに高
結晶グラファイト層223などの熱伝導性層を設けてお
き、パイプ222に循環させた熱媒によってスタンパ2
2の記録再生用凹凸形成面22aがより均一に加熱され
るようにする。この高結晶グラファイト(高配向性グラ
ファイト)は、たとえば、c軸が一定の方向に配列して
いる割合が高い多数のグラファイト結晶粒からなってい
て、c軸と直交する方向に高熱伝導であり、c軸と平行
な方向に低熱伝導である。ここで「配向」とは、多数の
グラファイト結晶粒のc軸がある一定の方向に配列して
いる割合が高いことを言う。高結晶グラファイトは、多
数のグラファイト結晶のc軸がある一定の方向に配列し
ている割合が特に高く、好ましくはロッキング特性が2
0度以下であり、高熱伝導方向の熱伝導率が特に高い。
ここで測定したロッキング特性は、X線回折装置を用い
て測定した、グラファイト(0002)線のピーク位置
におけるX線強度の分散角である。高結晶グラファイト
層223を構成するグラファイトとしては、たとえば、
炭化水素系ガスを用いCVD法によって炭素原子を基板
上に積層させてからアニーリングして得られるもの、高
分子化合物のシート(フィルムと称されるものを含む)
を不活性ガス中で2000℃以上の温度で熱処理してグ
ラファイト化したもの、また、それを柔軟化処理したも
の、天然等のグラファイト微粉末を圧延結合処理して結
晶方向を揃えたものなどを挙げることができる。たとえ
ば、芳香族ポリイミドのシートを焼成して得られた高結
晶グラファイトのシートは、比重が0.5〜1.5、グ
ラファイト結晶のAB面方向(c軸と直交する方向)の
熱伝導率が860kcal/(m・h・℃)であり、C
uの2.2倍,Alの4.2倍の値の熱伝導率を持つこ
とができる。前記高分子化合物として、各種ポリオキサ
ジアゾール(POD)、ポリベンゾチアゾール(PB
T)、ポリベンゾビスチアゾール(PBBT)、ポリベ
ンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンゾビスオキサゾ
ール(PBBO)、各種ポリイミド(PI)、各種ポリ
アミド(PA)、ポリフェニレンベンゾイミダゾール
(PBI)、ポリフェニレンベンゾビスイミダゾール
(PPBI)、ポリチアゾール(PT)、ポリパラフェ
ニレンビニレン(PPV)からなる群の中から選ばれる
少なくとも1つを使用することができる。ただし、凹凸
形成には、上記高結晶グラファイト層223を備えてい
ないスタンパを用いることができる。
【0030】図2〜7は、図示の都合上、板の厚み、記
録再生用凹凸の大きさ(幅と高さまたは深さ)、または
記録再生用凹凸形成範囲を誇張して描いた模式図であ
る。図8は、本発明の光学記録媒体用材の製造方法の別
の実施形態の要部を示す。この実施形態では、図1に示
す光学記録媒体用材の製造方法において、凹凸なし透光
性板を、インジェクション成形により直接に得る代わり
に、図8にみるように大判材または透光性シートを成形
した後に切取を行って得るようにしている。
【0031】図8に示す成形では、透光性樹脂を成形し
て凹凸なし大判材11または凹凸なし透光性シート12
を得る。大判材11は、図9と図10に見るように、作
ろうとする透光性基板(たとえば図3中の透光性基板4
参照)と同じ外径の範囲(透光性基板が円板である場合
には、たとえば、同心円範囲)Sよりも大きい外径(た
とえば、10mm以上大きい外径、好ましくは10mm〜3
0mm大きい外径)を持っていればよく、その形状は円
形、矩形などが可能である。図9と図10において、R
は記録再生用凹凸などの凹凸形成範囲である。大判材1
1は、1個の透光性基板が切り取れるだけの大きさを持
っていることができる。大判材11は、たとえば、透光
性基板の外径よりも大きな内径の金型キャビティー内の
中央部から周縁部に向かって広がるように透光性樹脂を
キャビティー内に充填するインジェクション成形によ
り、透光性基板と同じ外径の範囲Sよりも外側部分Qに
光学的ヒズミが集中するようにして得ることができる。
大判材11は、また、たとえば、透光性基板の外径より
も大きな内径の金型キャビティー内の周縁部から中央部
に向かって集まるように透光性樹脂をキャビティー内に
充填するインジェクション成形により、透光性基板の凹
凸形成範囲Rよりも内側部分Pに光学的ヒズミが集中す
るようにして得ることができ、あるいは、透光性基板の
凹凸形成範囲Rにあたる環状部からこの範囲Rよりも内
側と外側の両方に向かって光学的ヒズミを集中させるよ
うに充填することにより得ることができる。キャビティ
ーの内径は、透光性基板の外径よりも大きく、たとえば
10mm以上大きく、好ましくは10mm〜30mm大きく設
定される。より具体的には、たとえば、透光性基板の外
径が120mmの光ディスクを作る場合には、キャビティ
ーの外径を130mm〜150mmとする。透光性シート1
2は、図11に見るように、複数枚の透光性基板が切り
取れるだけの大きさを持っている。透光性シート12
は、たとえば、押出成形またはインジェクション成形に
より作ることができる。この押出成形では、たとえば、
透光性樹脂を、透光性基板と同じ外径の範囲Sよりも大
きな幅を持っていてその範囲Sを複数枚取りできる長さ
のシート状、または、透光性基板と外径の範囲Sよりも
大きな長さを持っていてその範囲Sを複数枚取りできる
幅のシート状に押し出すようにして透光性シート12が
得られる。また、インジェクション成形では、たとえ
ば、金型キャビティー内の中央部から周縁部に向かって
広がるように透光性樹脂をキャビティー内に充填するよ
うにして透光性シート12が得られる。この成形時に透
光性シート12の周縁部に光学的ヒズミが集中する。こ
のため、大判材11または透光性シート12から切り取
った透光性基板は、従来のごとくインジェクション成形
により直接作ったものに比べて、周縁部においても光学
的ヒズミが小さくなっており、透光性基板が全体的に複
屈折による光路差をほとんど又は全く生じさせず、従来
のものに比べて、透光性基板の外周面寄りの位置(たと
えば外周面から中心方向に1mm程度の位置)にも記録再
生用凹凸などの凹凸を設けることができ、しかも、凹凸
を微小化したり高密度化したりすることができる。図1
1において、Rは記録再生用凹凸などの凹凸形成範囲で
ある。
【0032】大判材11や透光性シート12を前記範囲
Sよりも外側部分で保持するなどして、大判材11や透
光性シート12を切取手段へ移動させることができる。
図8に示す切取では、凹凸なし大判材11や透光性シー
ト12から、透光性基板と同じ外径を持つ凹凸なし透光
性板10を切り取る。大判材11や透光性シート12か
らの切り取りは、プレスによる打ち抜きやレーザー光に
よるカットなどにより行われ得る。
【0033】凹凸なし大判材11や透光性シート12を
作る上記成形は、透光性樹脂の融点以上でできるだけ低
くすることができるので、記録再生用凹凸などの凹凸を
有する透光性基板を従来のごとくインジェクション成形
により直接作る場合に比べて高速に行うことができ、し
かも、光学的ヒズミも非常に小さくできる。このため、
透光性基板の製造工程を短時間で行うことができる。
【0034】透光性シート12がフープ材である場合に
は、この透光性シート12を成形手段から連続的に供給
しながら切取を行うことができる。また、透光性シート
12を、成形手段から直接供給する代わりに、ロールに
巻き取っておき、このロールから連続的に供給すること
も可能である。上述のようにして得られた凹凸なし透光
性板10には、上述の図1に示す製造方法のごとく、ス
タンパの押しつけによる記録再生用凹凸形成以降の工程
が施される。
【0035】図12は、本発明の光学記録媒体用材の製
造方法の別の実施形態の要部を示す。この実施形態で
は、図8に示す光学記録媒体用材の製造方法において、
凹凸なし大判材11または透光性シート12からの切取
を行う代わりに、図12にみるように大判材11または
透光性シート12に記録再生用凹凸などの凹凸形成を行
ってから切取を行うようにしている。この場合、凹凸な
し大判材11や透光性シート12は、図10や11にみ
るように、透光性基板と同じ外径の範囲Sよりも外側部
分を使って凹凸形成範囲Rの表面に触れずに保持して凹
凸形成手段や切取手段に着脱できるので、凹凸形成範囲
Rの表面が傷付きにくくなり歩留りの向上を図ることが
できる。大判材11や透光性シート12への凹凸形成
は、たとえば、図1に示す光学記録媒体用材の製造方法
で凹凸形成に用いるスタンパを用いて同様に行うことが
できる。また、透光性シート12への凹凸形成は、複数
枚の透光性基板の分の凹凸形成面を有する大きさのスタ
ンパを用いて複数枚分を同時に行うようにすることもで
きる。凹凸付き大判材41または凹凸付き透光性シート
42からの切取により透光性基板4が得られる。透光性
シート42からは複数枚の透光性基板4が順次にまたは
同時に得られる。透光性シート12がフープ材である場
合には、この透光性シート12を成形手段から連続的に
供給しながら凹凸形成と切取を行うことができる。
【0036】なお、図12に示す光学記録媒体用材の製
造方法において、凹凸なし大判材11または透光性シー
ト12に凹凸形成を行い、その後に凹凸付き大判材41
または透光性シート42からの切取を行う代わりに、大
判材11または透光性シート12に凹凸形成を行うと同
時に切取を行うことができる。この場合、凹凸形成を形
成するスタンパに切取手段を組み込んでおくか、また
は、スタンパと切取手段が同時に作動するように制御す
ることができる。凹凸形成と切取の2つの工程を同時に
行うことにより、その2工程を順次行う場合よりも、透
光性基板がより短い時間で作製される。透光性シート1
2がフープ材である場合には、この透光性シート12を
成形手段から連続的に供給しながら凹凸形成と切取を行
うことができる。
【0037】図13は、本発明の光学記録媒体用材の製
造方法の別の実施形態の要部を示す。この実施形態で
は、図12に示す光学記録媒体用材の製造方法におい
て、凹凸付き大判材41または透光性シート42からの
切取とその後の反射層5形成とを行う代わりに、図13
にみるように大判材41または透光性シート42に反射
層5形成後に切取を行って反射層付き透光性基板(保護
層なしの片面記録型光ディスク)を得るようにしてい
る。この場合、反射層5を形成する際に凹凸付き大判材
41または透光性シート42の表面に凹凸形成範囲より
も外側部分にマスキングを行うが、この外側部分は、透
光性基板に比べて幅広であるので、反射層5形成が容易
になるとともに凹凸形成範囲の表面が傷付きにくくなり
歩留りの向上を図ることができる。透光性シートがフー
プ材である場合には、この透光性シートを成形手段から
連続的に供給しながら凹凸形成と反射層5形成と切取を
順次に行うことができる。なお、反射層5形成後に切取
を行う場合、反射層5形成後に保護層6形成を行ってか
ら切取を行ったり、あるいは、反射層5形成後に保護層
6形成を行い、さらに反射層保護層付き透光性シートま
たは大判材2枚を重ね合わせて接合してから切取を行っ
たりすることもできる。反射層保護層付き透光性シート
または大判材2枚を重ね合わせる場合には、2枚の透光
性シートまたは大判材の凹凸形成範囲がずれずにぴった
り一致するように重ね合わせる。
【0038】図14は、本発明の光学記録媒体用材の製
造方法の別の実施形態の要部を示す。この実施形態で
は、図1、8、12、13に示す光学記録媒体用材の製
造方法において、凹凸なし透光性板10、大判材11ま
たは透光性シート12として、透光性樹脂からなる基材
層131の表面にこの基材層131の透光性樹脂よりも
低い融点の透光性樹脂からなる表面層132を積層して
なる凹凸なし透光性板13を用いるようにしている。基
材層131の透光性樹脂としては、たとえば、融点の高
いポリカーボネート樹脂が使用される。表面層132の
透光性樹脂としては、たとえば、このポリカーボネート
樹脂よりも低融点のアクリル樹脂、スチレン樹脂が使用
される。この透光性板13を用いると、記録再生用凹凸
などの凹凸形成においてスタンパを押し付けたときに表
面層132だけを軟化させ、基材層131を固化したま
まに保つことが容易に行える。表面層132だけを軟化
させるために、表面層132の透光性樹脂のガラス転移
点以上で、基材層131の透光性樹脂のガラス転移点よ
りも低い温度であってできるだけ高い温度が好ましい。
この透光性板13は、たとえば、二層押出成形、積層成
形などにより作られる。また、基材層131を上述のご
ときインジェクション成形または押出成形により作り、
その表面にコーティングなどにより表面層132を形成
することにより透光性板13を得ることもできる。
【0039】図15は、本発明の光学記録媒体用材の製
造方法の別の実施形態の要部を示す。この実施形態で
は、図12または13に示す光学記録媒体用材の製造方
法において、成形後に記録再生用凹凸などの凹凸形成を
行う代わりにインジェクション成形時に凹凸形成を行っ
て凹凸付き大判材41を得るようにしている。この場
合、大判材41を得るためのインジェクション成形で
は、凹凸形成面を備え透光性基板(たとえば図3中の透
光性基板4参照)の外径よりも大きな内径の金型キャビ
ティー内の中央部から周縁部に向かって広がるように透
光性樹脂をキャビティー内に充填する。この透光性樹脂
は、キャビティーの凹凸形成面の凹凸模様をくっきりと
正確に反転させた記録再生用凹凸などの凹凸を形成する
ことができるように、その融点以上であってできるだけ
高温にされているが、先にキャビティーに入れられて金
型により急激に冷却された透光性樹脂部分では光学的ヒ
ズミが大きいのであるが、このヒズミの大きい部分がキ
ャビティー内の周縁部に押しやられる。この周縁部では
光学的ヒズミが集中していてそれよりも内側では光学的
ヒズミが非常に少なくなるので、この周縁部が透光性基
板と同じ外径の範囲よりも外側になるように大判材の外
径を大きく、たとえば、10mm以上大きく、好ましくは
10mm〜30mm大きく設定される。また、インジェクシ
ョン成形時の金型キャビティー内への透光性樹脂の充填
は、周縁部から中央部に向かって集まるように行うこと
もできる。この場合には、透光性樹脂の光学的ヒズミの
大きい部分がキャビティー内の中央部に押しやられ、周
縁部では光学的ヒズミが非常に少なくなる。なお、金型
キャビティー内への透光性樹脂の充填を、周縁部から中
央部に向かって集まるように行う場合には、金型キャビ
ティーの内径は、透光性基板の外径よりも大きくしても
よいし、透光性基板の外径と同じにしてもよい。
【0040】なお、上記説明では、凹凸として記録再生
用凹凸を例に挙げていたが、凹凸としては装飾用凹凸な
どであってもよい。
【0041】以下に、本発明の具体的な実施例を示す
が、本発明の実施形態は下記実施例に限定されない。 (実施例1)実施例1は、DVDを図1に示す工程順に
製造する場合の1実施例を示す。
【0042】アクリル樹脂をインジェクション成形する
ことにより凹凸なし透光性板10を得る。このインジェ
クション成形に用いる金型キャビティーは、作ろうとす
る透光性基板4の外径(120mm)と同じ内径及び透光
性基板4の厚み(0.6mm)とほぼ同じ厚みの円板状の
空間であり、記録再生用凹凸形成面を備えていない。こ
のインジェクション成形では、アクリル樹脂をその融点
以上の温度で金型キャビティー内に充填してから、金型
を開いて成形品を取り出して室温中で放冷する。こうし
て得られた凹凸なし透光性板10の表面に記録再生用凹
凸を形成することにより、透光性基板4を得る。記録再
生用凹凸形成は、板10の表面に加熱したスタンパを圧
力24〜60トンで1〜3秒間押し付けることにより行
うことができる。スタンパの加熱は、アクリル樹脂のガ
ラス転移点以上かつ熱劣化温度未満の温度範囲内におい
てできるだけ高温である。スタンパはその表面に記録再
生用凹凸の反転模様を有していて、この押し付け時に、
板10の表面部分のみを軟化させて、スタンパの表面の
反転模様である記録再生用凹凸を板10の表面に転写す
る。このとき、板10は、スタンパに接する表面部分を
残して軟化せず固化したままであるので、この固化した
ままの部分には新たに光学的ヒズミは生じない。板10
の、軟化させる表面部分は、たとえば厚み数μmであ
り、板全体の厚み(0.6mm)に比べて非常に薄いた
め、表面部分が軟化した時に光学的ヒズミを全く生じな
いか、あるいは、ごく僅かの光学的ヒズミしか生じな
い。このため、表面部分での光学的ヒズミによる複屈折
は、光路差を全くあるいはほとんど生じさせないほど微
小なものとなる。記録再生用凹凸形成範囲(記録部)
は、透光性基板4が円板である場合には、透光性基板4
の外径よりも1mm小さい外径の同心円範囲とすることが
できる。
【0043】透光性基板4の、記録再生用凹凸が形成さ
れた表面上に、アルミニウムの蒸着により記録再生用凹
凸形成範囲を覆うように反射層5を形成し、この反射層
付き透光性基板の表面上に、光硬化性アクリル樹脂のコ
ーティングにより反射層5を覆うように保護層6を形成
することにより、片面記録型のDVDである光ディスク
7が得られる。
【0044】(実施例2)実施例2は、DVDを図12
に示す工程順に製造する場合の1実施例を示す。実施例
2では、アクリル樹脂をインジェクション成形すること
により凹凸なし大判材11を得る。このインジェクショ
ン成形は、金型キャビティーの内径が、作ろうとする透
光性基板4の外径(120mm)よりも大きいこと(13
0〜150mm)以外は実施例1同様にして行われる。ま
た、アクリル樹脂をシート状に押し出す押出成形により
凹凸なし透光性シート12を得る。この透光性シート1
2は、透光性基板4を幅方向に透光性基板4を2枚、長
さ方向に3枚取ることができるような大きさである。こ
うして得られた凹凸なし大判材11および透光性シート
12の表面に記録再生用凹凸を形成することにより、凹
凸付き大判材41および透光性シート42を得る。記録
再生用凹凸形成は、大判材11および透光性シート12
の、透光性基板と同じ外径の範囲内の表面に、実施例1
同様にして、スタンパを短時間押し付けることにより行
われる。透光性シート12への記録再生用凹凸形成は、
また、透光性シート12の表面に、6枚分の透光性基板
4の記録再生用凹凸形成面を有するスタンパを短時間押
し付けることにより同時に行われる。その後、凹凸付き
大判材41および透光性シート42からの切り取りによ
り得られた透光性基板4に実施例1と同様にして反射層
5形成と保護層6形成とを行うことにより、片面記録型
のDVDである光ディスク7が得られる。
【0045】(実施例3)実施例3は、DVDを図13
に示す工程順に製造する場合の1実施例を示す。実施例
3では、実施例2で得られた大判材11および透光性シ
ート12に記録再生用凹凸形成を行った後、記録再生用
凹凸形成範囲の表面に反射層5形成を行ってから、切取
を行い、保護層6形成を行うことにより、片面記録型の
DVDである光ディスク7を得るようにする。この実施
例3では、反射層5形成の際に、記録再生用凹凸付き大
判材41および透光性シート42の、記録再生用凹凸形
成範囲よりも外側部分が、透光性基板4に比べて幅広で
あるので、反射層5を形成させやすく、しかも、反射層
5の端がくっきりとする。
【0046】(実施例4)実施例4は、実施例1〜3に
おいて、記録再生用凹凸なし透光性板10、大判材1
1、透光性シート12として、図14に示す記録再生用
凹凸なし透光性板13を用いるようにする。ポリカーボ
ネート樹脂のインジェクション成形または押出成形によ
り厚み0.55mmの基材層131を作り、この基材層1
31の表面に、このポリカーボネート樹脂よりも低融点
のアクリル樹脂またはスチレン樹脂を積層成形またはコ
ーティングすることにより厚み50μmの表面層132
を形成することにより、全体厚みが0.6mmである透光
性板13が得られる。
【0047】(実施例5)実施例5は、実施例2または
3において、インジェクション成形時に記録再生用凹凸
形成も行って凹凸付き大判材41を得るようにする。こ
の大判材41を得るためのインジェクション成形では、
記録再生用凹凸形成面を備え透光性基板4の外径(12
0mm)よりも大きな内径(130〜150mm)の金型キ
ャビティー内の中央部から周縁部に向かって広がるよう
にアクリル樹脂をキャビティー内に充填する。このアク
リル樹脂は、キャビティーの記録再生用凹凸形成面の凹
凸模様をくっきりと正確に反転させた記録再生用凹凸を
形成することができるように、その融点以上であってで
きるだけ高温(ただし、熱劣化温度よりも低温であるこ
とが好ましい。)にされているが、先にキャビティーに
入れられて金型により急激に冷却された樹脂部分では光
学的ヒズミが大きいのであるが、このヒズミの大きい部
分がキャビティー内の周縁部に押しやられる。この周縁
部では光学的ヒズミが集中していてそれよりも内側では
光学的ヒズミが非常に少なくなるので、この周縁部が透
光性基板4と同じ外径の範囲よりも外側になるように大
判材の外径を130〜150mmに設定しておくのであ
る。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、スタンパ押しつけの際
に凹凸なし透光性板の表面部分のみを軟化させて凹凸を
形成するので、この透光性板を得るための成形時には凹
凸を形成しなくてすむ。このため、成形サイクルを短く
して生産性を向上させ、成形時に光学的ヒズミをできる
だけ少なくして歩留りを高め、しかも、記録部の周縁部
に光学的ヒズミ集中部分を生じにくくして、光学記録媒
体の高集積化を図っても読み取り不能やエラーを起こり
にくくすることができる。
【0049】本発明によれば、透光性板を透光性基板の
外径よりも大きな外径を持つ大判材にしておくことがで
きるので、記録部の周縁部に光学的ヒズミの集中部分が
より生じにくく、また、成形サイクルをより短くするこ
とができる。本発明によれば、また、押出成形などの成
形方法により凹凸なし透光性板を生産することができる
ので、成形サイクルがより短く、透光性基板の複数枚取
りを可能にするような大きさの透光性板(たとえば透光
性シート)を作ることが容易にできるので一層生産性を
高めることができる。また、透光性シートはフープ材に
することができ、このフープ材を用いるようにすれば、
連続生産を容易とさせる。
【0050】また、透光性板において、透光性基板の記
録部となる環状部よりも内側の中央部に光学的ヒズミの
集中部分を生じさせておくと、記録部の周縁部に光学的
ヒズミの集中部分が生じない。凹凸として記録再生用凹
凸を有する大判材または透光性シートは、透光性基板に
比べると、記録再生用凹凸形成範囲の外側部分の幅が大
きいので、切り取りを行う前に反射層を形成するように
すれば、その外側部分を使うことができるため、大判材
または透光性シートの保持あるいはマスキングを容易に
行うことができる。
【0051】透光性板が基材層とこの基材層の表面に積
層された表面層とを有し、基材層が第1透光性樹脂から
なり、表面層が第1透光性樹脂よりも低融点の第2透光
性樹脂からなっているときには、第2透光性樹脂の軟化
点以上で第1透光性樹脂の軟化点よりも低い温度で凹凸
形成を行うことができるので、基材層を軟化させずに表
面層のみを軟化させることが容易であり、その表面に凹
凸を形成することが確実に出来、基材層に新たに光学的
ヒズミを生じさせることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学記録媒体用材の製造方法の1実施
形態の工程図
【図2】記録再生用凹凸なし透光性板の概要断面図
【図3】透光性基板の概要断面図
【図4】片面記録型の光ディスクの概要断面図
【図5】両面記録型の光ディスクの概要断面図
【図6】片面2層記録型の光ディスクの概要断面図
【図7】スタンパの1実施形態を示す概要断面図
【図8】本発明の光学記録媒体用材の製造方法の別の1
実施形態の要部の工程図
【図9】凹凸なし大判材の概要断面図
【図10】大判材の概要平面図
【図11】透光性シートの概要平面図
【図12】本発明の光学記録媒体用材の製造方法の別の
1実施形態の要部の工程図
【図13】本発明の光学記録媒体用材の製造方法の別の
1実施形態の要部の工程図
【図14】凹凸なし透光性板の概要断面図
【図15】本発明の光学記録媒体用材の製造方法の別の
1実施形態の要部の工程図
【符号の説明】
10 凹凸なし透光性板 11 凹凸なし大判材 12 凹凸なし透光性シート 4 透光性基板 41 凹凸付き大判材 42 凹凸付き透光性シート 131 基材層 132 表面層

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凹凸を有する透光性基板を製造す
    る基板製造工程を備えた光学記録媒体用材の製造方法で
    あって、前記基板製造工程において、前記透光性基板の
    素材となる凹凸なし透光性板の表面部分のみを軟化させ
    てスタンパで前記凹凸を形成することを特徴とする光学
    記録媒体用材の製造方法。
  2. 【請求項2】 凹凸なし透光性板として、透光性樹脂か
    らなる基材層の表面にこの基材層の透光性樹脂よりも低
    い融点の透光性樹脂からなる表面層を積層してなる凹凸
    なし透光性板を用いる、請求項1記載の光学記録媒体用
    材の製造方法。
  3. 【請求項3】 凹凸なし透光性板が、透光性基板の外径
    よりも大きな外径を持ち透光性基板と同じ外径の範囲よ
    りも外側に光学的ヒズミを集中させた大判材である、請
    求項1または2記載の光学記録媒体用材の製造方法。
  4. 【請求項4】 凹凸なし透光性板が、透光性樹脂をシー
    ト状に押し出す押出成形により得られたものであって透
    光性基板を複数枚切り取れる大きさを持つ透光性シート
    である、請求項1または2記載の光学記録媒体用材の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 透光性シートがフープ材である、請求項
    4記載の光学記録媒体用材の製造方法。
  6. 【請求項6】 表面に凹凸を有する透光性基板を製造す
    る基板製造工程を備えた光学記録媒体用材の製造方法で
    あって、前記基板製造工程において、凹凸形成面を備え
    透光性基板の外径よりも大きな内径のキャビティーを有
    する金型を用い、インジェクション成形により前記金型
    内に透光性樹脂を充填するにあたり、この樹脂液の流れ
    により、前記キャビティー内の前記透光性基板の記録部
    にあたる環状部から周縁部に向かって、および/また
    は、前記環状部から中央部に向かって光学的ヒズミを集
    中させるようにして大判材を得るようにすることを特徴
    とする光学記録媒体用材の製造方法。
  7. 【請求項7】 凹凸なし透光性板が大判材または透光性
    シートであり、この凹凸なし透光性板から透光性基板の
    寸法の凹凸なし透光性板を切り取ってから、この透光性
    基板の寸法の凹凸なし透光性板の表面に前記凹凸の形成
    を行うようにする、請求項3から5までのいずれかに記
    載の光学記録媒体用材の製造方法。
  8. 【請求項8】 表面に凹凸を有する透光性基板を製造す
    る基板製造工程を備えた光学記録媒体用材の製造方法で
    あって、前記基板製造工程において、凹凸形成面を備え
    透光性基板の外径と同じ内径のキャビティーを有する金
    型を用い、インジェクション成形により前記金型内に透
    光性樹脂を充填するにあたり、この樹脂液の流れによ
    り、前記キャビティー内の周縁部から中央部に向かって
    光学的ヒズミを集中させるようにして透光性基板を得る
    ようにすることを特徴とする光学記録媒体用材の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 凹凸が記録または再生用凹凸であり、こ
    の凹凸が形成された透光性基板の凹凸表面の上に反射層
    を形成するようにする、請求項7または8記載の光学記
    録媒体用材の製造方法。
  10. 【請求項10】 凹凸が記録または再生用凹凸であり、
    この凹凸が形成された透光性板が大判材または透光性シ
    ートであり、この凹凸付き透光性板から透光性基板を切
    り取り、この透光性基板の凹凸表面の上に反射層を形成
    するようにする、請求項3から6までのいずれかに記載
    の光学記録媒体用材の製造方法。
  11. 【請求項11】 凹凸が記録または再生用凹凸であり、
    この凹凸が形成された透光性板が大判材または透光性シ
    ートであり、この凹凸付き透光性板の凹凸表面の上に反
    射層を形成し、この反射層付き透光性板から透光性基板
    を反射層付きで切り取るようにする、請求項3から6ま
    でのいずれかに記載の光学記録媒体用材の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項9から11までのいずれかに記
    載の製造方法により得られた、反射層を形成した透光性
    基板2枚を、反射層同士を対向させるようにして貼り合
    わせてなる光学記録媒体用材。
  13. 【請求項13】 最終製品となる光学記録媒体である、
    請求項12記載の光学記録媒体用材。
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