JPH10269528A - 磁気抵抗効果型再生ヘッドおよびそれを含む複合型磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型再生ヘッドおよびそれを含む複合型磁気ヘッド

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JPH10269528A
JPH10269528A JP6786997A JP6786997A JPH10269528A JP H10269528 A JPH10269528 A JP H10269528A JP 6786997 A JP6786997 A JP 6786997A JP 6786997 A JP6786997 A JP 6786997A JP H10269528 A JPH10269528 A JP H10269528A
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Masaji Doujima
正司 道嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録トラック幅の減少と高保磁力媒体に対応
し得る優れた記録再生能力を有しかつ生産歩留りの良好
な複合型磁気ヘッドを提供する。 【解決手段】 複合型磁気ヘッドに含まれる再生ヘッド
は、磁気抵抗効果(MR)膜(5)に検出電流を供給す
るように接合された1対の電極膜(6)と、それらのM
R膜(5)と電極膜(6)とを挟むように形成された1
対の絶縁膜(4,7)と、それらの絶縁膜(4,7)を
さらに挟む1対の磁気シールド膜(3b,8b)を含
み、それらの磁気シールド膜(3b,8b)はFeSi
N系合金で形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスク装置や
磁気テープ装置において用いられる複合型磁気ヘッドに
関し、特に、磁気抵抗効果(以下「MR」と略称する)
型再生ヘッドと記録磁気ヘッドが組合された複合型磁気
ヘッド、およびMR素子が磁気シールド膜に挟み込まれ
たシールド型のMR型再生ヘッドと記録磁気ヘッドとが
組合された複合型磁気ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置や磁気テープ装置など
の磁気記録装置においては、記録密度の向上に伴って、
磁気ヘッドの高性能化が求められている。すなわち、記
録磁気ヘッドにおいては、記録媒体の高保磁力化や記録
トラック幅の小寸法化に伴って、磁極材料として飽和磁
束密度の大きな材料が求められている。また、再生磁気
ヘッドにおいては、記録媒体の小寸法化に伴う媒体とヘ
ッドとの相対速度の低下による再生出力の低下を補うた
めに、従来の誘導型ヘッドではなく、磁気抵抗効果を利
用したいわゆるMR型ヘッドを用いることによって再生
出力の増大が図られている。
【0003】記録ヘッド用の軟磁性材料としては、磁極
の飽和磁束密度を高めるために従来のフェライトに代わ
って、パーマロイとして知られるNiFe合金やセンダ
ストと呼ばれるFeAlSi合金の薄膜が使用されてい
る。近年、さらに飽和磁束密度の高い材料を求めて、色
々な合金系の開発が行なわれてきた。そのような材料と
して、特開平7−97665号公報に開示されているF
eMN系(MはTa,Zr,Nb,Hf,およびTiか
ら選択される少なくとも1種類の元素を表わし、Nは窒
素を表わす)や、特開平3−131006号公報に開示
されているFeMC系(MはTa,Zr,Nb,Hf,
Ti,Mo,およびWから選択される少なくとも1種類
の元素を表わし、Cは炭素を表わす)に代表される鉄合
金材料がよく知られている。これらの材料においては、
鉄の結晶粒を微細化することによって、鉄の大きな結晶
磁気異方性を実効的に低下させ、これによって高飽和磁
束密度と良好な軟磁気特性を両立させている。
【0004】ところで、このような鉄の結晶粒の微細化
を起こさせるためには、高温での熱処理が必要である。
すなわち、成膜直後にはアモルファス状態にある鉄合金
膜を550℃程度の温度で熱処理することによって、鉄
の結晶粒界にMN系やMC系の化合物が析出し、これと
同時に鉄の結晶粒が微細化して軟磁気特性が出現するの
である。FeMN系とFeMC系の材料は、元々デジタ
ルVTR等の回転ヘッド用に開発されたので、回転ヘッ
ドの作製プロセスに含まれる高温でのガラス溶着などの
工程を経ても磁気特性が劣化しないことが必要であっ
た。したがって、FeMN系とFeMC系の材料におい
て良好な軟磁気特性と高飽和磁束密度を出現させるため
に高温での熱処理が必要なことは、VTR用回転ヘッド
の作製においては問題とはならなかった。
【0005】他方、MR型再生ヘッドにおいては、MR
膜を配置する位置などに対応して、ノンシールド型,シ
ールド型,ヨーク型などのヘッドが考案されてきた。ま
た、MR型再生ヘッド上に重ねて形成される記録ヘッド
の磁極材料には、熱処理なしで軟磁気特性が得られるパ
ーマロイが用いられてきた。
【0006】シールド型のMR型再生ヘッドにおいて
は、高い分解能を実現するためにMR膜の上下に1対の
ギャップ膜(絶縁膜)を接合し、さらにこれらのギャッ
プ膜の両外側に1対の磁気シールド膜を接合することに
よって、再生すべき信号磁界以外の磁界を除去する工夫
がなされている。従来、このような磁気シールド膜の材
料としては、一般にはパーマロイが用いられている。
【0007】図3は、従来の典型的なMR型再生ヘッド
の積層構造を示す模式的な断面図である。なお、本願の
各図においては、図面の簡略化と明瞭化のために各膜の
厚さや幅は適宜に変更されており、実際の寸法関係を反
映してはいない。図3のMR型ヘッドにおいては、基板
1上に、保護膜2,下部磁気シールド膜3,下部絶縁膜
(下部ギャップ膜)4,およびMR膜5が順次積層され
ている。MR膜5上には、そのMR膜に信号検出電流を
流すための1対の電極膜6が積層されている。さらに、
それらのMR膜5と電極膜6を覆うように、上部絶縁膜
(上部ギャップ膜)7とその上の上部磁気シールド膜8
が積層されている。
【0008】このような構造を有するMR型ヘッドにお
いては、下部磁気シールド膜3の面積が大きくなるため
に、下部絶縁膜4中のピンホールによってMR膜5と下
部シールド膜3との間に絶縁不良が生じる危険性が高い
という欠点がある。このような絶縁不良の危険性を低減
させるために、先行技術においては、図4に示されてい
るようなMR型ヘッドが提案されている。
【0009】図4に示されたMR型ヘッドは、上部と下
部の磁気シールド膜3aと8bの幅が小さくされている
ことを除けば図3のMR型ヘッドと同様であり、図3中
のシールド膜以外の各部に相当する部分には同一の参照
符号が付されている。すなわち、図4のMR型ヘッドに
おいては、下部シールド膜3aの幅を再生トラック幅程
度に小さくすることによってその面積を減らし、下部シ
ールド膜3とMR膜5との間の絶縁不良の危険性を減ら
すことが考えられている。しかしながら、磁気シールド
膜として従来用いられているパーマロイは飽和磁束密度
が1T程度であり、効果的な磁気シールドを行なうため
には1μm程度の膜厚が必要である。したがって、下部
磁気シールド膜3aの両側縁部における段差が大きくな
り、そのシールド膜3aに接する絶縁膜4を十分に厚く
しなければ、下部シールド膜3aによる段差部の近傍に
おいてMR膜5と下部シールド膜3aとの間に絶縁不良
が生じやすい。また、下部シールド膜3aによる段差の
影響によって、電極膜6とMR膜5との間の導通不良も
生じやすい。
【0010】このような状況に鑑み、特開平6−195
643号公報に開示されているように、磁気シールド膜
3aにFeMNを用いる方法が提案されている。FeM
Nは、特開平7−97665号公報に開示されているよ
うに、1.5T以上の高い飽和磁束密度を有するととも
に1MHzで3000以上の高い透磁率を有し、そして
0.1Oe以下の小さな保磁力を有している。すなわ
ち、FeMNは、磁気シールド材料として好適な磁気特
性を有している。このようにFeMNの飽和磁束密度が
パーマロイの1.5倍以上に高いことから、FeMN膜
を下部シールド材3aに用いることによりその膜厚を1
/1.5に減少させることができる。これによって、下
部シールド膜3aの段差に起因するそのシールド膜3a
とMR膜5との間の絶縁不良やMR膜5と電極膜6との
間の導通不良を改善することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
に、FeMN系やFeMC系の膜では、成膜後に適当な
熱処理を施すことによって微結晶構造が得られ、その結
果として実効的な結晶磁気異方性が減少して良好な軟磁
気特性と高飽和磁束密度が得られることが知られてい
る。そして、特開平7−97665号公報に開示されて
いるように、このような微結晶化を生じさせるためには
約550℃で1時間という高温での熱処理が必要であ
る。
【0012】MR型ヘッドはその製造プロセス中に25
0℃程度の温度に晒されるので、MR素子はその程度の
耐熱性は備えているが、550℃という高い熱処理温度
ではMR素子の劣化が避けられない。したがって、基板
上に形成されたMR型再生ヘッド上に記録ヘッドが積層
して形成される複合型磁気ヘッドにおいては、MR膜上
には、高温で熱処理しなければ軟磁気特性が得られない
FeMN系やFeMC系などの高飽和磁束密度材料を使
用することができない。
【0013】磁気ディスク装置などの磁気記録再生装置
に用いられる磁気ヘッドは、通常、再生ヘッドと記録ヘ
ッドを一体として複合型ヘッドにする必要がある。高密
度記録を達成するためには、記録ヘッドも狭トラック化
する必要があり、記録磁極の断面積を減少させる必要が
ある。それに伴って、記録ヘッドの磁極先端の磁気飽和
を防止するためには、高飽和磁束密度を有する材料を用
いる必要がある。さらに、記録媒体の高保磁力化に対応
するためにも、記録ヘッド用に高飽和磁束密度材料が必
要とされている。しかしながら、FeMNやFeMCは
軟磁気特性と高飽和磁束密度を得るために高温の熱処理
が必要であるという理由で、MR型再生ヘッドを含む複
合型ヘッド中の記録ヘッドの磁極として使用することが
できない。そのため、飽和磁束密度の低いパーマロイが
記録ヘッドの磁極に使用されることになり、記録ヘッド
が狭トラック化された場合の高保磁力媒体への記録能力
の改善を、回転ヘッドで行なわれているようなFeMN
系やFeMC系などの高飽和磁束密度材料を用いること
によって行なうことができない。
【0014】また、シールド型のMR型再生ヘッドにお
いても、FeMNやFeMCを下部磁気シールド膜に使
用するとしても、熱処理のプロセスが増えることになる
上に、MR素子より上層にFeMNやFeMCを使用す
ることができない。すなわち、FeMNやFeMCは、
特開平6−195643号公報に開示されているよう
に、下部シールド3a用の材料として使用することは可
能であるとしても、上部シールド8a用材料として用い
ることはできず、上部シールド8aの材料としては、従
来のパーマロイを用いなければならない。そのために、
MR型ヘッドの製造のために必要なスパッタリングター
ゲットの数が増えて製造コストが増大する。
【0015】以上のような先行技術における課題に鑑
み、本発明は、記録トラック幅の減少と高保磁力媒体に
対応して優れた記録再生能力を有する複合型の磁気ヘッ
ドを提供することを目的としている。
【0016】本発明はまた、熱処理の工程数や成膜用タ
ーゲット数を増やすことなく、磁気シールド膜とMR素
子との間の絶縁不良の問題およびMR素子と電極膜との
間の導通不良の問題を解消したシールド型のMR型再生
ヘッドを含む複合型磁気ヘッドを提供することをも目的
としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様によ
る複合型磁気ヘッドは、基板上に形成された磁気抵抗効
果型再生ヘッドと、その磁気抵抗効果型再生ヘッド上に
積層されて形成された記録磁気ヘッドとを含み、その記
録磁気ヘッドの磁極材料としてFeSiN系合金を用い
ることを特徴としている。
【0018】本発明のもう1つの態様による磁気抵抗効
果型再生ヘッドは、磁気抵抗効果膜と、その磁気抵抗効
果膜に検出電流を供給するように接合された1対の電極
膜と、磁気抵抗効果膜と1対の電極膜とを挟むように形
成された1対の絶縁膜と、それらの1対の絶縁膜をさら
に挟む1対の磁気シールド膜とを含み、それらの1対の
磁気シールド膜の少なくとも一方はFeSiN系合金で
形成されていることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】FeSiN系の合金膜自体につい
ては、特開平7−176445号公報に開示されてい
る。本発明者らの検討によれば、FeSiN系の合金膜
は、スパッタリングによる成膜中の基板温度とN2 ガス
流量を調整することにより、成膜直後またはその後の5
00℃までの任意の熱処理プロセスを経た後に、良好な
軟磁気特性と高飽和磁束密度を兼ね備えた磁気特性を得
ることができる。
【0020】本発明による磁気ヘッドに用いるのに好適
な特性を有するFeSiN膜を得るための成膜条件は、
基板温度を200℃とすればArに対するN2 ガス流量
比は44〜52%である。このような条件で成膜を行な
えば、熱処理を行なわなくても1.7T以上の高い飽和
磁束密度と50A/m以下の良好な軟磁気特性を有する
FeSiN膜を得ることができる。また、このFeSi
N膜は3000以上の透磁率を有している。したがっ
て、FeSiN系の合金膜は、熱処理を行なわなくて
も、シールド型のMR型再生ヘッドの磁気シールド材料
として好適な特性を得ることができる。
【0021】また、FeSiN系の合金膜は、熱処理を
行なわなくてもパーマロイの1Tに比べて1.7Tとい
う高い飽和磁束密度とともに優れた軟磁気特性を有する
ので、MR型ヘッドの上に積層して形成される記録ヘッ
ドの磁極としてもパーマロイ膜の代わりに用いることが
できる。すなわち、1.7Tの高飽和磁束密度を有する
FeSiN系の合金膜を用いることによって磁極先端の
磁気的飽和を回避することができ、記録ヘッドの狭トラ
ック化が可能になる。また、FeSiNはパーマロイに
比べて飽和磁束密度が高いので、FeSiNの磁極を含
む記録ヘッドは従来より強い記録磁界を発生することが
でき、高保磁力の記録媒体への記録が可能となる。
【0022】さらに、FeSiN系の合金膜は熱処理を
行なわなくてもパーマロイの1Tに比べて1.7Tとい
う高い飽和磁束密度とともに優れた軟磁気特性を有する
ので、シールド型のMR型再生ヘッドの磁気シールド膜
にFeSiN系の合金膜を用いれば、パーマロイ膜の2
/3程度の膜厚であっても同等の磁気シールド効果を得
ることができる。これによって、下部磁気シールド膜の
段差に起因するそのシールド膜とMR膜との間の絶縁不
良の問題およびMR膜と電極膜との間の導通不良の問題
を、熱処理の工程を増やすことなく解決することができ
てそのMR型ヘッドの製造の歩留りを向上させることが
できる。
【0023】さらにまた、このようにして得られるシー
ルド型のMR型再生ヘッドを記録ヘッドと複合させるこ
とにより、生産性に優れた複合型の磁気ヘッドを得るこ
ともできる。
【0024】
【実施例】
(実施例1)図1は、本発明の実施例1による複合型磁
気ヘッドを模式的な断面図で示している。図1の複合型
磁気ヘッドにおいては、Al2 3 ・TiCの非磁性体
基板11上にMR型再生ヘッド12が形成され、その上
に積層して記録ヘッド14が形成されている。再生用ヘ
ッド12は、ヨーク型のMR型ヘッドである。通常、こ
のMR型ヘッド12の下部磁気コア12aはスパッタリ
ング法によって形成されたセンダスト膜またはパーマロ
イ膜からなり、上部磁気コア12bはパーマロイ膜から
なるが、これらの上下の磁気コア12a,12bにもF
eSiN系合金膜を用いてもよい。このMR型ヘッド1
2内にはMR膜12cが配置されており、磁気ギャップ
12gも設けられている。
【0025】MR型ヘッド12上には、それを覆うAl
2 3 等の絶縁層13を介して記録ヘッド14が積層さ
れている。記録ヘッド14中の下部磁極14aは、スパ
ッタリング法により形成されたFeSiN系合金膜から
なる。さらに、Al2 3 等の絶縁層15に埋込まれた
コイル層14cとその上にFeSiN系合金からなる上
部磁極14bがスパッタリング法によって形成される。
このとき、下部磁極14aと上部磁極14bとの間には
磁気ギャップ14gが設けられる。そして、記録ヘッド
14は、Al2 3 等の絶縁保護層16によって覆われ
る。
【0026】その結果、上述したように、FeSiN系
の合金膜は熱処理を行なう必要がなく、パーマロイの1
Tと比較して1.7Tという高い飽和磁束密度とともに
優れた軟磁気特性を有するので、MR型再生ヘッド12
の特性を損なうことなくその上に記録ヘッド14を積層
形成することができる。したがって、1.7Tの高飽和
磁束密度を有するFeSiN系の合金膜を用いることに
よって、狭トラックの記録においても記録ヘッドにおけ
る磁極先端の磁気的飽和を回避することができ、さら
に、パーマロイに比べて飽和磁束密度が高いので従来の
記録ヘッドより強い記録磁界を発生することができ、高
保磁力の記録媒体への記録が可能になる。
【0027】(実施例2)図2は、本発明の実施例2に
よる複合型磁気ヘッドを模式的な断面図で示している。
図2の複合型磁気ヘッドにおいては、Al2 3 ・Ti
Cの非磁性体基板1上に、基板保護用下地膜2,下部磁
気シールド膜3b,第1絶縁膜4,MR膜5,電極膜
6,第2絶縁膜7,上部磁気シールド膜(記録ヘッドの
下部磁極を兼ねる)8b,磁気ギャップ膜9,上部記録
磁極膜10が順次積層されている。これらの層のうち、
上下の磁気シールド膜3b,8bおよび上部記録磁極1
0には、スパッタリング法で形成されたFeSiN系合
金膜が用いられた。上下シールド膜3b,8bの厚さは
0.6μmにされ、記録ヘッドの上部磁極の厚さは6μ
mにされた。磁気ギャップ膜4,7,9としては、スパ
ッタリング法で作製されたAl2 3 膜が用いられた。
上下のシールド膜3b,8bの間の距離は0.3μmに
設定され、記録ヘッドの下部磁極8bと上部磁極10と
の間の書込ギャップ長は0.3μmに設定された。再生
ヘッドのトラック幅は3μmにされ、記録ヘッドのトラ
ック幅は4μmに設定された。
【0028】このようにして図2に示されている構造を
有する複合型磁気ヘッドを作製したところ、FeSiN
系の合金膜を用いた効果によって下部磁気シールド3b
の膜厚を従来に比べて2/3程度に減少させることがで
き、下部シールド3bの段差に起因するそのシールド膜
3bとMR膜5の間の絶縁不良やMR膜5と電極膜6と
の間の導通不良が減少し、複合型磁気ヘッドの製造歩留
りを向上させることができた。
【0029】なお、上部シールド(記録ヘッドの下部磁
極を兼ねる)8bおよび記録ヘッドの上部磁極10には
パーマロイを用いることもできるが、FeSiN系の合
金膜を用いることによって、それらを製造するためのス
パッタリングにおけるターゲット数を減らすことがで
き、かつパーマロイを用いた場合よりも優れた記録能力
を有する複合型ヘッドを得ることができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、記録ト
ラック幅の減少と高保磁力媒体に対応し得る優れた記録
再生能力を有する複合型磁気ヘッドを提供することがで
きる。
【0031】本発明はまた、熱処理の工程数や成膜用タ
ーゲット数を増加させることなく、磁気シールド膜とM
R素子との絶縁不良の問題およびMR素子と電極膜との
間の導通不良の問題を解消したシールド型のMR型再生
ヘッドを含む複合型磁気ヘッドを生産性よく提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による複合型磁気ヘッドの構
造を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明のもう1つの実施例による複合型磁気ヘ
ッドの構造を示す模式的な断面図である。
【図3】従来のシールド型のMR型ヘッドの一例の構造
を示す模式的な断面図である。
【図4】従来のシールド型のMR型ヘッドのもう1つの
例の構造を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 絶縁体基板 2 基板保護膜 3,3a,3b 下部磁気シールド膜 4 絶縁膜 5 MR膜 6 電極膜 7 絶縁膜 8,8a,8b 上部磁気シールド膜(記録ヘッドの
下部磁極を兼ねる) 9 記録ヘッドのギャップ膜 10 記録ヘッドの上部磁極 11 絶縁体基板 12 ヨーク型のMR型再生ヘッド 12a 下部磁気コア 12b 上部磁気コア 12c MR膜 12g 磁気ギャップ 13 絶縁層 14 記録ヘッド 14a 下部磁極 14b 上部磁極 14c コイル層 14g 磁気ギャップ 15 絶縁層 16 絶縁保護膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された磁気抵抗効果型再生
    ヘッドと、 前記磁気抵抗効果型再生ヘッド上に積層されて形成され
    た記録磁気ヘッドとを含み、 前記記録磁気ヘッドの磁極材料としてFeSiN系合金
    を用いることを特徴とする複合型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 磁気抵抗効果膜と、 前記磁気抵抗効果膜に検出電流を供給するように接合さ
    れた1対の電極膜と、 前記磁気抵抗効果膜と前記1対の電極膜とを挟むように
    形成された1対の絶縁膜と、 前記1対の絶縁膜をさらに挟む1対の磁気シールド膜と
    を含み、前記1対の磁気シールド膜の少なくとも一方は
    FeSiN系合金で形成されていることを特徴とする磁
    気抵抗効果型再生ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の磁気抵抗効果型再生ヘ
    ッドに積層して形成された記録磁気ヘッドをさらに含む
    ことを特徴とする複合型磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記1対の磁気シールド膜の1つは前記
    記録磁気ヘッドに含まれる磁極の一部を兼ねていること
    を特徴とする請求項3に記載の複合型磁気ヘッド。
JP6786997A 1997-03-21 1997-03-21 磁気抵抗効果型再生ヘッドおよびそれを含む複合型磁気ヘッド Withdrawn JPH10269528A (ja)

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