JPH10266783A - ディスクカッタの摩耗検出方法および摩耗検出装置 - Google Patents
ディスクカッタの摩耗検出方法および摩耗検出装置Info
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- JPH10266783A JPH10266783A JP7815597A JP7815597A JPH10266783A JP H10266783 A JPH10266783 A JP H10266783A JP 7815597 A JP7815597 A JP 7815597A JP 7815597 A JP7815597 A JP 7815597A JP H10266783 A JPH10266783 A JP H10266783A
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- disk cutter
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ディスクカッタの摩耗量を演算により求める
場合に、ディスクカッタの刃先と地山との間の接触状況
および運転条件に起因する誤差を取り除き、もって摩耗
量を精度よく求めることのできるディスクカッタの摩耗
検出方法および摩耗検出装置を提供する。 【解決手段】 ディスクカッタ１の地山に対する切込み
深さｐを考慮にいれて、回転検出器７から得られるディ
スクカッタの回転角速度，カタヘッドの回転角速度およ
びディスクカッタの取り付け径より演算処理装置９によ
りディスクカッタの摩耗量を演算する。
場合に、ディスクカッタの刃先と地山との間の接触状況
および運転条件に起因する誤差を取り除き、もって摩耗
量を精度よく求めることのできるディスクカッタの摩耗
検出方法および摩耗検出装置を提供する。 【解決手段】 ディスクカッタ１の地山に対する切込み
深さｐを考慮にいれて、回転検出器７から得られるディ
スクカッタの回転角速度，カタヘッドの回転角速度およ
びディスクカッタの取り付け径より演算処理装置９によ
りディスクカッタの摩耗量を演算する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル掘削機の
カッタヘッドに設けられるディスクカッタの摩耗量を検
出するディスクカッタの摩耗検出方法および摩耗検出装
置に関するものである。
カッタヘッドに設けられるディスクカッタの摩耗量を検
出するディスクカッタの摩耗検出方法および摩耗検出装
置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、トンネルを掘削するトンネル掘削
機は、地中へ推進されるシールド本体の前部にカッタヘ
ッドが回転自在に設けられていて、このカッタヘッドの
前面に取り付けられるディスクカッタにより切羽を掘削
するようになっている。
機は、地中へ推進されるシールド本体の前部にカッタヘ
ッドが回転自在に設けられていて、このカッタヘッドの
前面に取り付けられるディスクカッタにより切羽を掘削
するようになっている。
【０００３】前述のディスクカッタは長時間使用してい
る間に摩耗して掘削力が低下するため、従来ではディス
クカッタの裏面より油圧により検出棒を切羽に向けて突
出させ、検出棒に接続されるワイヤの繰出し量などによ
りディスクカッタの摩耗を検出して、摩耗量が所定の値
になったときにディスクカッタを交換するようにしてい
る。
る間に摩耗して掘削力が低下するため、従来ではディス
クカッタの裏面より油圧により検出棒を切羽に向けて突
出させ、検出棒に接続されるワイヤの繰出し量などによ
りディスクカッタの摩耗を検出して、摩耗量が所定の値
になったときにディスクカッタを交換するようにしてい
る。
【０００４】しかし、このような検出棒による摩耗量検
出方法では、掘進中に検出した場合に土圧により検出棒
が破損されるため、掘進中の検出は困難であるという問
題点がある。また、ディスクカッタの転動不良によりデ
ィスクカッタに偏摩耗が生じた場合に、摩耗量が正確に
検出できないという問題点もある。
出方法では、掘進中に検出した場合に土圧により検出棒
が破損されるため、掘進中の検出は困難であるという問
題点がある。また、ディスクカッタの転動不良によりデ
ィスクカッタに偏摩耗が生じた場合に、摩耗量が正確に
検出できないという問題点もある。
【０００５】そこで、このような問題点を解消するため
に、本出願人は、ディスクカッタの回転数（回転角速
度）とカッタヘッドの回転数（回転角速度）とディスク
カッタの取り付け径とによりそのディスクカッタの摩耗
量を演算により求めるようにした摩耗検出装置を既に提
案している（特許第２５７６０５３号）。この既提案の
摩耗検出装置によれば、ディスクカッタの摩耗量を掘削
中でもリアルタイムで検出してそのディスクカッタの交
換時期を容易に把握することが可能である。
に、本出願人は、ディスクカッタの回転数（回転角速
度）とカッタヘッドの回転数（回転角速度）とディスク
カッタの取り付け径とによりそのディスクカッタの摩耗
量を演算により求めるようにした摩耗検出装置を既に提
案している（特許第２５７６０５３号）。この既提案の
摩耗検出装置によれば、ディスクカッタの摩耗量を掘削
中でもリアルタイムで検出してそのディスクカッタの交
換時期を容易に把握することが可能である。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
にディスクカッタの摩耗量を演算により求めるために
は、図４に示されるように、ディスクカッタ５１は刃先
５１ａの先端の一点で地山５２に接触し、ディスクカッ
タ５１の地山５２への接触状態（切込み深さ）は一定で
あるということが前提条件となる。なお、補正が必要な
場合は定数等を導入してディスクカッタのスリップとと
もに誤差を補正している。
にディスクカッタの摩耗量を演算により求めるために
は、図４に示されるように、ディスクカッタ５１は刃先
５１ａの先端の一点で地山５２に接触し、ディスクカッ
タ５１の地山５２への接触状態（切込み深さ）は一定で
あるということが前提条件となる。なお、補正が必要な
場合は定数等を導入してディスクカッタのスリップとと
もに誤差を補正している。
【０００７】しかしながら、現実の掘削においては図５
に示されるように掘削中にディスクカッタ５１は地山５
２へ切込み、ディスクカッタ５１と地山５２とはある程
度広い領域Ｍで刃先５１ａと地山５２とが面接触しなが
ら転動し、前記切込み深さは掘削中の土質，掘削機の運
転条件等により一定とは限らないことから、前記前提条
件が満たされていないのが普通である。
に示されるように掘削中にディスクカッタ５１は地山５
２へ切込み、ディスクカッタ５１と地山５２とはある程
度広い領域Ｍで刃先５１ａと地山５２とが面接触しなが
ら転動し、前記切込み深さは掘削中の土質，掘削機の運
転条件等により一定とは限らないことから、前記前提条
件が満たされていないのが普通である。
【０００８】すなわち、刃先５１ａの先端以外の部分に
おいても、ディスクカッタ５１と地山５２とが接触して
いることにより、地山上を面接触しながら転動するディ
スクカッタでは、次式により計算されるディスクカッタ
の直径ｄは実際の値に比べて小さくなる。 ｄ＝２ＲΩ／ω ただし、Ｒ：ディスクカッタの軌道半径（取り付け半
径） Ω：カッタヘッドの回転角速度 ω：ディスクカッタの回転角速度
おいても、ディスクカッタ５１と地山５２とが接触して
いることにより、地山上を面接触しながら転動するディ
スクカッタでは、次式により計算されるディスクカッタ
の直径ｄは実際の値に比べて小さくなる。 ｄ＝２ＲΩ／ω ただし、Ｒ：ディスクカッタの軌道半径（取り付け半
径） Ω：カッタヘッドの回転角速度 ω：ディスクカッタの回転角速度
【０００９】通常、ディスクカッタの許容摩耗量は片側
１０ｍｍ〜２０ｍｍ程度（直径ではその２倍）であり、
ディスクカッタの直径（３００ｍｍ〜５００ｍｍ）に比
べて非常に小さい。このため、直径の計算値に誤差を含
むと摩耗量の計算値の精度は大幅に悪化して無視できな
い大きさの誤差となってしまうという問題点がある。
１０ｍｍ〜２０ｍｍ程度（直径ではその２倍）であり、
ディスクカッタの直径（３００ｍｍ〜５００ｍｍ）に比
べて非常に小さい。このため、直径の計算値に誤差を含
むと摩耗量の計算値の精度は大幅に悪化して無視できな
い大きさの誤差となってしまうという問題点がある。
【００１０】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、ディスクカッタの摩耗量を演算に
より求める場合に、ディスクカッタの刃先と地山との間
の接触状況および運転条件に起因する誤差を取り除き、
もって摩耗量を精度よく求めることのできるディスクカ
ッタの摩耗検出方法および摩耗検出装置を提供すること
を目的とするものである。
めになされたもので、ディスクカッタの摩耗量を演算に
より求める場合に、ディスクカッタの刃先と地山との間
の接触状況および運転条件に起因する誤差を取り除き、
もって摩耗量を精度よく求めることのできるディスクカ
ッタの摩耗検出方法および摩耗検出装置を提供すること
を目的とするものである。
【００１１】
【課題を解決するための手段および作用・効果】第１発
明によるディスクカッタの摩耗検出方法は、前記目的を
達成するために、前部にカッタヘッドを回転自在に設
け、このカッタヘッドに切羽を掘削する複数のディスク
カッタを回転自在に設けてなるトンネル掘削機における
ディスクカッタの摩耗検出方法であって、前記カッタヘ
ッドの回転角速度と前記ディスクカッタの回転角速度と
前記ディスクカッタの取り付け径と前記ディスクカッタ
の地山への切込み深さとによりそのディスクカッタの摩
耗量を演算することを特徴とするものである。
明によるディスクカッタの摩耗検出方法は、前記目的を
達成するために、前部にカッタヘッドを回転自在に設
け、このカッタヘッドに切羽を掘削する複数のディスク
カッタを回転自在に設けてなるトンネル掘削機における
ディスクカッタの摩耗検出方法であって、前記カッタヘ
ッドの回転角速度と前記ディスクカッタの回転角速度と
前記ディスクカッタの取り付け径と前記ディスクカッタ
の地山への切込み深さとによりそのディスクカッタの摩
耗量を演算することを特徴とするものである。
【００１２】第１発明においては、掘削する地山の性状
（地質，強度等），運転条件等により短期的にも長期的
にも変動する切込み深さを考慮して、カッタヘッドの回
転角速度とディスクカッタの取付け径との演算式により
演算されるディスクカッタの直径の値からディスクカッ
タの摩耗量が検出される。
（地質，強度等），運転条件等により短期的にも長期的
にも変動する切込み深さを考慮して、カッタヘッドの回
転角速度とディスクカッタの取付け径との演算式により
演算されるディスクカッタの直径の値からディスクカッ
タの摩耗量が検出される。
【００１３】従来のディスクカッタの摩耗検出方法のよ
うに、前記切込み深さを考慮しないで、つまりディスク
カッタが最外周（刃先部分）で地山に接しながら転動し
ているものとした場合には、演算されるディスクカッタ
の直径は、ディスクカッタが地山に切り込んで掘削して
いる（ディスクカッタの刃先側面の広い範囲で地山に接
触しながら転動している）状態のディスクカッタの直径
と一致していない。このため、切込み深さを考慮しない
で検出されるディスクカッタの摩耗量には誤差が混入さ
れている。
うに、前記切込み深さを考慮しないで、つまりディスク
カッタが最外周（刃先部分）で地山に接しながら転動し
ているものとした場合には、演算されるディスクカッタ
の直径は、ディスクカッタが地山に切り込んで掘削して
いる（ディスクカッタの刃先側面の広い範囲で地山に接
触しながら転動している）状態のディスクカッタの直径
と一致していない。このため、切込み深さを考慮しない
で検出されるディスクカッタの摩耗量には誤差が混入さ
れている。
【００１４】これに対して、第１発明では、ディスクカ
ッタの切込み深さを考慮して、つまりディスクカッタの
刃先側面の広い範囲で地山に接しながら転動しているも
のとして、ディスクカッタの直径が演算されているた
め、切込み深さを考慮しない場合に比べて、切込み深さ
の変動による影響をより正確に反映でき、ディスクカッ
タの直径や摩耗量の計算をより精度よく行うことができ
る。したがって、ディスクカッタの交換時期を容易かつ
正確に把握することができ、常に良好な掘削を確保する
ことができる。
ッタの切込み深さを考慮して、つまりディスクカッタの
刃先側面の広い範囲で地山に接しながら転動しているも
のとして、ディスクカッタの直径が演算されているた
め、切込み深さを考慮しない場合に比べて、切込み深さ
の変動による影響をより正確に反映でき、ディスクカッ
タの直径や摩耗量の計算をより精度よく行うことができ
る。したがって、ディスクカッタの交換時期を容易かつ
正確に把握することができ、常に良好な掘削を確保する
ことができる。
【００１５】また、本発明において、前記切込み深さ
は、前記カッタヘッドの回転数と掘削距離ないしは、カ
ッタヘッドの回転角速度と掘進速度により演算されるこ
とが好ましい。これらカッタヘッドの回転数と掘削距離
ないしカッタヘッドの回転角速度と掘進速度は、掘削機
の運転データにより得ることができる。したがって、切
込み深さを検出する装置を設ける必要がない。
は、前記カッタヘッドの回転数と掘削距離ないしは、カ
ッタヘッドの回転角速度と掘進速度により演算されるこ
とが好ましい。これらカッタヘッドの回転数と掘削距離
ないしカッタヘッドの回転角速度と掘進速度は、掘削機
の運転データにより得ることができる。したがって、切
込み深さを検出する装置を設ける必要がない。
【００１６】第２発明によるディスクカッタの摩耗検出
装置は、前部にカッタヘッドを回転自在に設け、このカ
ッタヘッドに切羽を掘削する複数のディスクカッタを回
転自在に設けてなるトンネル掘削機におけるディスクカ
ッタの摩耗検出装置であって、（ａ）前記ディスクカッ
タの回転角速度を検出する回転検出器および（ｂ）この
回転検出器により検出されるディスクカッタの回転角速
度と前記ディスクカッタの回転角速度と前記ディスクカ
ッタの取り付け径と前記ディスクカッタの地山への切込
み深さとによりそのディスクカッタの摩耗量を演算する
演算処理手段を備えることを特徴とするものである。
装置は、前部にカッタヘッドを回転自在に設け、このカ
ッタヘッドに切羽を掘削する複数のディスクカッタを回
転自在に設けてなるトンネル掘削機におけるディスクカ
ッタの摩耗検出装置であって、（ａ）前記ディスクカッ
タの回転角速度を検出する回転検出器および（ｂ）この
回転検出器により検出されるディスクカッタの回転角速
度と前記ディスクカッタの回転角速度と前記ディスクカ
ッタの取り付け径と前記ディスクカッタの地山への切込
み深さとによりそのディスクカッタの摩耗量を演算する
演算処理手段を備えることを特徴とするものである。
【００１７】この第２発明によるディスクカッタの摩耗
検出装置は、前記第１発明によるディスクカッタの摩耗
検出方法の実施に直接使用する装置であって、その摩耗
検出方法と同様の作用効果を奏するものである。
検出装置は、前記第１発明によるディスクカッタの摩耗
検出方法の実施に直接使用する装置であって、その摩耗
検出方法と同様の作用効果を奏するものである。
【００１８】
【発明の実施の形態】次に、本発明によるディスクカッ
タの摩耗検出方法および摩耗検出装置の具体的な実施の
形態について、図面を参照しつつ説明する。
タの摩耗検出方法および摩耗検出装置の具体的な実施の
形態について、図面を参照しつつ説明する。
【００１９】図１には、本発明の一実施例に係るディス
クカッタの摩耗検出装置のシステム構成図が示されてい
る。図２には、図１に示されるディスクカッタ１のＡ−
Ａ断面図が示されている。
クカッタの摩耗検出装置のシステム構成図が示されてい
る。図２には、図１に示されるディスクカッタ１のＡ−
Ａ断面図が示されている。
【００２０】本実施例に係るトンネル掘削機において
は、カッタヘッド（図示せず）前面に複数個（図１では
そのうちの１個を示す）のディスクカッタ１が取り付け
られている。このディスクカッタ１は、ほぼ円筒状に形
成されるハブ１ａと、このハブ１ａの中央部外周面に突
設されたカッタリング１ｂとにより構成されている。
は、カッタヘッド（図示せず）前面に複数個（図１では
そのうちの１個を示す）のディスクカッタ１が取り付け
られている。このディスクカッタ１は、ほぼ円筒状に形
成されるハブ１ａと、このハブ１ａの中央部外周面に突
設されたカッタリング１ｂとにより構成されている。
【００２１】前記ハブ１ａは、カッタヘッドの前面に設
けられているリテーナ３を介して取り付けられる固定軸
２に軸受け４を介して回転自在に支承されている。この
ハブ１ａの両端とリテーナ３の間には、軸受け４内に土
砂等が侵入するのを防止するシール５が設けられてい
る。また、図２に示されるように、前記軸受け４間のハ
ブ１ａ内周面には、円周方向に磁気スケール６が設けら
れ、軸受け４間の固定軸２外周面には、前記磁気スケー
ル６によりディスクカッタ１の回転角速度を検出する回
転検出器７が設けられている。
けられているリテーナ３を介して取り付けられる固定軸
２に軸受け４を介して回転自在に支承されている。この
ハブ１ａの両端とリテーナ３の間には、軸受け４内に土
砂等が侵入するのを防止するシール５が設けられてい
る。また、図２に示されるように、前記軸受け４間のハ
ブ１ａ内周面には、円周方向に磁気スケール６が設けら
れ、軸受け４間の固定軸２外周面には、前記磁気スケー
ル６によりディスクカッタ１の回転角速度を検出する回
転検出器７が設けられている。
【００２２】この回転検出器７で検出されるディスクカ
ッタ１の回転角速度は、固定軸２内およびリテーナ３内
に形成される各通路２ａ，３ａ内に配線されるケーブル
８を通してカッタヘッド内を経て、シールド本体内に設
けられる演算処理装置９内に伝達される。この演算処理
装置９は、回転検出器７より入力されるパルス信号から
後述するようにディスクカッタ１の摩耗量を演算して表
示装置１０に表示するようにされている。なお、この演
算処理装置９は、シールド本体が発進した発進立坑内や
その近傍の地上などに設置するようにしてもよい。
ッタ１の回転角速度は、固定軸２内およびリテーナ３内
に形成される各通路２ａ，３ａ内に配線されるケーブル
８を通してカッタヘッド内を経て、シールド本体内に設
けられる演算処理装置９内に伝達される。この演算処理
装置９は、回転検出器７より入力されるパルス信号から
後述するようにディスクカッタ１の摩耗量を演算して表
示装置１０に表示するようにされている。なお、この演
算処理装置９は、シールド本体が発進した発進立坑内や
その近傍の地上などに設置するようにしてもよい。
【００２３】このように構成されているトンネル掘削機
においては、カッタヘッドを回転させながら、シールド
本体を地中へ推進させると、カッタヘッドの前面に設け
られているディスクカッタ１は、このディスクカッタ１
の刃先が切羽に切込み、刃先側面の範囲で地山に接しな
がら転動する。このように切羽との摩擦により、ディス
クカッタ１が回転されて切羽を掘削し、掘削された土砂
はカッタヘッド内に取り込まれた後、排土装置（図示せ
ず）によりトンネル掘削機の後方へ排出される。
においては、カッタヘッドを回転させながら、シールド
本体を地中へ推進させると、カッタヘッドの前面に設け
られているディスクカッタ１は、このディスクカッタ１
の刃先が切羽に切込み、刃先側面の範囲で地山に接しな
がら転動する。このように切羽との摩擦により、ディス
クカッタ１が回転されて切羽を掘削し、掘削された土砂
はカッタヘッド内に取り込まれた後、排土装置（図示せ
ず）によりトンネル掘削機の後方へ排出される。
【００２４】図３（ａ）に示されているように、ディス
クカッタ１の切込み深さが０の場合には、直径ｄのディ
スクカッタはその最外周（刃先部分）で地山に接しなが
ら転動するが、図３（ｂ）に示されているように、ディ
スクカッタ１の切込み深さがｐの場合には、ディスクカ
ッタは刃先側面の広い範囲で地山に接しながら転動す
る。この場合には、ディスクカッタの刃先側面と地山表
面との接触部Ｑでは、ディスクカッタの回転角速度が遅
くすべりが生じ、ディスクカッタの刃先部Ｏではディス
クカッタの回転角速度が速く逆のすべりが生じる。した
がって、切込み深さｐでディスクカッタ１が転動してい
る場合には、このディスクカッタ１と地山との接触状況
から考えれば、直径がｄ−ｐのディスクカッタが地山上
を転動していると見なすべきである。一方、ディスクカ
ッタの直径ｄ−ｐは、ディスクカッタの回転角速度ω
（ｒｅｖ／ｍｉｎ），カッタヘッドの回転角速度Ω（ｒ
ｅｖ／ｍｉｎ）およびカッタヘッドに対してディスクカ
ッタ１を取り付けたときの取り付け径（ディスクカッタ
の軌道半径）Ｒ（ｍｍ）を用いて、２ＲΩ／ωにより求
められる。したがって、求めたいカッタリング１ｂの直
径ｄは切込み深さｐを用いて、式（１）より演算するこ
とができる。 ｄ＝２ＲΩ／ω＋ｐ ・・・（１） なお、前記式（１）は、ディスクカッタ１の地山への貫
入部分のほぼ中央で地山に接触しながら転動するものと
限定した場合に成立する式である。一般には、この式
（１）は０≦ｋ≦２を満たす定数ｋを用いて次式のよう
に表される。 ｄ＝２ＲΩ／ω＋ｋｐ
クカッタ１の切込み深さが０の場合には、直径ｄのディ
スクカッタはその最外周（刃先部分）で地山に接しなが
ら転動するが、図３（ｂ）に示されているように、ディ
スクカッタ１の切込み深さがｐの場合には、ディスクカ
ッタは刃先側面の広い範囲で地山に接しながら転動す
る。この場合には、ディスクカッタの刃先側面と地山表
面との接触部Ｑでは、ディスクカッタの回転角速度が遅
くすべりが生じ、ディスクカッタの刃先部Ｏではディス
クカッタの回転角速度が速く逆のすべりが生じる。した
がって、切込み深さｐでディスクカッタ１が転動してい
る場合には、このディスクカッタ１と地山との接触状況
から考えれば、直径がｄ−ｐのディスクカッタが地山上
を転動していると見なすべきである。一方、ディスクカ
ッタの直径ｄ−ｐは、ディスクカッタの回転角速度ω
（ｒｅｖ／ｍｉｎ），カッタヘッドの回転角速度Ω（ｒ
ｅｖ／ｍｉｎ）およびカッタヘッドに対してディスクカ
ッタ１を取り付けたときの取り付け径（ディスクカッタ
の軌道半径）Ｒ（ｍｍ）を用いて、２ＲΩ／ωにより求
められる。したがって、求めたいカッタリング１ｂの直
径ｄは切込み深さｐを用いて、式（１）より演算するこ
とができる。 ｄ＝２ＲΩ／ω＋ｐ ・・・（１） なお、前記式（１）は、ディスクカッタ１の地山への貫
入部分のほぼ中央で地山に接触しながら転動するものと
限定した場合に成立する式である。一般には、この式
（１）は０≦ｋ≦２を満たす定数ｋを用いて次式のよう
に表される。 ｄ＝２ＲΩ／ω＋ｋｐ
【００２５】前記切込み深さｐ（ｍｍ）は、掘削機の運
転データとしての掘削距離とカッタヘッドの回転数とに
より演算されて演算処理装置９に入力される。また、カ
ッタヘッドの回転角速度Ω（ｒｅｖ／ｍｉｎ）も演算処
理装置９に入力される。この演算処理装置９には、カッ
タヘッドへディスクカッタ１を取り付けたときの取り付
け径Ｒ（ｍｍ）が予め入力されており、前記回転検出器
７から検出されたディスクカッタ１の回転角速度ω（ｒ
ｅｖ／ｍｉｎ）が入力される。この演算処理装置９にお
いては、前述のように入力される切込み深さｐ，ディス
クカッタ１の取り付け径Ｒ，カッタヘッドの回転角速度
Ωおよびディスクカッタの回転角速度ωに基づき、式
（１）によりディスクカッタ１の直径（カッタリング１
ｂの直径）ｄが演算される。このディスクカッタ１の直
径ｄの演算値は、表示装置１０に出力されて表示する。
転データとしての掘削距離とカッタヘッドの回転数とに
より演算されて演算処理装置９に入力される。また、カ
ッタヘッドの回転角速度Ω（ｒｅｖ／ｍｉｎ）も演算処
理装置９に入力される。この演算処理装置９には、カッ
タヘッドへディスクカッタ１を取り付けたときの取り付
け径Ｒ（ｍｍ）が予め入力されており、前記回転検出器
７から検出されたディスクカッタ１の回転角速度ω（ｒ
ｅｖ／ｍｉｎ）が入力される。この演算処理装置９にお
いては、前述のように入力される切込み深さｐ，ディス
クカッタ１の取り付け径Ｒ，カッタヘッドの回転角速度
Ωおよびディスクカッタの回転角速度ωに基づき、式
（１）によりディスクカッタ１の直径（カッタリング１
ｂの直径）ｄが演算される。このディスクカッタ１の直
径ｄの演算値は、表示装置１０に出力されて表示する。
【００２６】このように運転状態によって短期的にも長
期的にも変動するディスクカッタの切込み深さを考慮し
てディスクカッタの直径ｄを求めることにより、ディス
クカッタの刃先と地山との間の接触状況および運転条件
に起因する誤差を取り除くことができるため、ディスク
カッタの摩耗量を精度良く検出することができる。した
がって、ディスクカッタの交換時期を容易かつ正確に把
握することができ、常に良好な掘削を確保することがで
きる。
期的にも変動するディスクカッタの切込み深さを考慮し
てディスクカッタの直径ｄを求めることにより、ディス
クカッタの刃先と地山との間の接触状況および運転条件
に起因する誤差を取り除くことができるため、ディスク
カッタの摩耗量を精度良く検出することができる。した
がって、ディスクカッタの交換時期を容易かつ正確に把
握することができ、常に良好な掘削を確保することがで
きる。
【００２７】本実施例においては、切込み深さｐは掘削
機の掘進距離およびカッタヘッドの回転数に基づいて求
められているが、切り込み深さ検出装置を設け、この切
込み深さ検出装置からの信号に基づいて求めるようにし
てもよい。あるいは、掘進速度とカッタヘッドの回転角
速度から切込み深さｐを求めてもよい。また、カッタヘ
ッドの回転角速度Ωの値は計測により求めても良いし、
運転条件設定時に入力される値を用いても良い。
機の掘進距離およびカッタヘッドの回転数に基づいて求
められているが、切り込み深さ検出装置を設け、この切
込み深さ検出装置からの信号に基づいて求めるようにし
てもよい。あるいは、掘進速度とカッタヘッドの回転角
速度から切込み深さｐを求めてもよい。また、カッタヘ
ッドの回転角速度Ωの値は計測により求めても良いし、
運転条件設定時に入力される値を用いても良い。
【００２８】本実施例によれば、演算により求められる
ディスクカッタの直径の値に切込み深さの影響が含まれ
ていても、取り除くことができ、ディスクカッタの摩耗
量をより高精度に求めることができる。
ディスクカッタの直径の値に切込み深さの影響が含まれ
ていても、取り除くことができ、ディスクカッタの摩耗
量をより高精度に求めることができる。
【図１】図１は、本実施例に係るディスクカッタの摩耗
検出装置のシステム構成図である。
検出装置のシステム構成図である。
【図２】図２は、図１のＡ−Ａ断面図である。
【図３】図３は、ディスクカッタの運転状態説明図であ
る。
る。
【図４】図４は、ディスクカッタが地山に対して点接触
している状態を示す図である。
している状態を示す図である。
【図５】図５は、ディスクカッタが地山に対して面接触
している状態を示す図である。
している状態を示す図である。
１ ディスクカッタ ６ 磁気スケール ７ 回転検出器 ９ 演算処理装置 １０ 表示装置
Claims (2)
- 【請求項１】 前部にカッタヘッドを回転自在に設け、
このカッタヘッドに切羽を掘削する複数のディスクカッ
タを回転自在に設けてなるトンネル掘削機におけるディ
スクカッタの摩耗検出方法であって、前記カッタヘッド
の回転角速度と前記ディスクカッタの回転角速度と前記
ディスクカッタの取り付け径と前記ディスクカッタの地
山への切込み深さとによりそのディスクカッタの摩耗量
を演算することを特徴とするディスクカッタの摩耗検出
方法。 - 【請求項２】 前部にカッタヘッドを回転自在に設け、
このカッタヘッドに切羽を掘削する複数のディスクカッ
タを回転自在に設けてなるトンネル掘削機におけるディ
スクカッタの摩耗検出装置であって、（ａ）前記ディス
クカッタの回転角速度を検出する回転検出器および
（ｂ）この回転検出器により検出されるディスクカッタ
の回転角速度と前記ディスクカッタの回転角速度と前記
ディスクカッタの取り付け径と前記ディスクカッタの地
山への切込み深さとによりそのディスクカッタの摩耗量
を演算する演算処理手段を備えることを特徴とするディ
スクカッタの摩耗検出装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7815597A JPH10266783A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | ディスクカッタの摩耗検出方法および摩耗検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7815597A JPH10266783A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | ディスクカッタの摩耗検出方法および摩耗検出装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10266783A true JPH10266783A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=13654035
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7815597A Withdrawn JPH10266783A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | ディスクカッタの摩耗検出方法および摩耗検出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10266783A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1997
- 1997-03-28 JP JP7815597A patent/JPH10266783A/ja not_active Withdrawn
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