JPH10266155A - 地表のり面防草保護シート - Google Patents

地表のり面防草保護シート

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JPH10266155A
JPH10266155A JP9467397A JP9467397A JPH10266155A JP H10266155 A JPH10266155 A JP H10266155A JP 9467397 A JP9467397 A JP 9467397A JP 9467397 A JP9467397 A JP 9467397A JP H10266155 A JPH10266155 A JP H10266155A
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weed
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Naoyuki Yaguchi
直幸 矢口
Minoru Suzuki
実 鈴木
Naoto Mifune
直人 御船
Keisuke Mizumoto
圭助 水本
Tsuneo Tajima
常雄 田島
Takayoshi Imai
隆良 今井
Toru Kojima
小嶋  徹
Takashi Ito
貴志 伊藤
Tomomi Kato
友海 加藤
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Tajima Roofing Inc
West Japan Railway Co
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Railway Technical Research Institute
Tajima Roofing Inc
West Japan Railway Co
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 防草保護シートの地表面に接する裏面から加
水分解やバクテリア分解などに起因する劣化が防草保護
シート内部に向って進行することがなく、長年にわたっ
て草がシートを貫通して成長することがない新規なアス
ファルト系(合成樹脂系ではない)地表のり面防草保護
シートの提供。 【解決手段】 (a)無機質粒子よりなる表面層1、
(b)改質アスファルト層2、(c)草の成長によって
も貫通されることがない基材層3、(d)改質アスファ
ルト層4、(e)合成樹脂またはゴムのフィルム層およ
び無機質粒子層よりなる群から選ばれた裏面層5よりな
る地表のり面防草保護シートであって、かつ前記(c)
の基材層が、 織布または不織布にゴムおよび合成樹
脂よりなる群から選ばれた融点200℃以上の処理剤を
含浸処理したもの、 合成樹脂およびゴムよりなる群
から選ばれた融点200℃以上の自己支持性フィルムの
両面に織布または不織布を積層したもの、 よりなる群から選ばれたものであることを特徴とする地
表のり面防草保護シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地表のり面への雨
水の侵入と雑草の成育を防止する地表のり面の防草保護
シートに関する。本発明において「地表のり面」とは段
差のある2つの地表面の間の傾斜面を意味する。
【0002】
【従来の技術】従来、河川、鉄道線路沿、公園あるいは
造林園などの地表のり面において、雨水の浸透に伴う地
表のり面の崩壊や雑草の成育を防止し美観を保持するた
め、コンクリートやアスファルトを地表のり面全体に敷
設する方法、あるいはポリ塩化ビニルやポリエチレンな
どの熱可塑性樹脂で加工したシートにより地表のり面を
被覆し、その上にコンクリートブロックなどを敷設する
方法などが採られてきた。
【0003】前記コンクリートおよび/またはアスファ
ルトを敷設して固めた地表のり面は、地表の乾燥、吸水
あるいは地殻の変動に伴う地形の変形に追従できず、表
面に亀裂を生じ、その亀裂部分から雨水などが浸透し、
また、亀裂部分に雑草が成育し、美観を損ねる上、これ
が枯れたときは火災の原因となるなどの欠点があった。
【0004】ポリ塩化ビニル、ポリエチレンなどの熱可
塑性樹脂で加工したシートで地表のり面を覆った後、コ
ンクリートブックなどを敷設する方法としては、例えば
実開昭63−190330号にみられるように発泡層を
有するポリ塩化ビニルシートの非発泡面を地表に接する
ように敷設し、その上をコンクリートブロックで覆う方
法が開示されている。この方法は、地表のり面の保護、
雑草成育の防止という点ではかなり有効な方法ではある
が、施工が煩雑で手間を要し、かつ、シート自体の強度
持続性が不十分で、1〜2年後には亀裂の発生、雑草の
成育という現象は避けられない。
【0005】また、実開昭56−83027号には、ア
スファルト含浸不織布を表層とし、その裏面側にポリ塩
化ビニルなどの合成樹脂フィルム、軟質ウレタンなどの
発泡層を順次積層した地表のり面の保護シートが開示さ
れている。この方法は、施工が容易であるという長所を
有するが、地表に接する面から進行するシートの劣化に
対し耐久性が不十分であるという欠点を有している。こ
の地表に接する面からのシートの劣化の原因は、水分に
よる加水分解、バクテリアによる生分解、及び可塑剤等
添加剤の移行などによるものであって、これらの原因に
よる劣化が複合的に進行するものと考えられる。
【0006】実開昭63−190330号に開示されて
いるポリ塩化ビニル樹脂は、柔軟性、加工性、物理的性
能に優れ、コストも安価であるため種々の用途に汎用的
に使用されており、それ自体は耐バクテリア性、および
耐加水分解性に優れ、長期の耐久性を有しているが、含
有される可塑剤の耐久性が低く、本発明のシートのよう
に地表面に接して使用される場合には、シートの脆性劣
化が促進され表裏面からシート内部に亀裂が進行し、そ
の結果、シートの遮水、防草耐久性が大きく損なわれて
しまう。
【0007】特開平8−291523号公報によれば、
人工芝状布帛層/軟質ポリ塩化ビニル系樹脂などよりな
る中間遮水層/雑草貫通防止層/軟質ポリ塩化ビニル系
樹脂などよりなる接地裏面保護層よりなる合成樹脂系地
表のり面防護シートが提案されている。
【0008】しかしながら、この合成樹脂系地表のり面
防護シートは多量の合成樹脂を使用することや表面上に
人工芝状布帛層を用いるため、コストが高い点および表
面が人工芝であるため美観にはすぐれているものの滑り
やすいので、施工作業能率が低下するという欠点を有す
る。また施工中もしくは施工後何らかの外力によりシー
ト表面が損傷を受けることがあるが、表面が人工芝であ
るためその上から補修することは困難である。
【0009】一方、アスファルトルーフィングを用いた
地表のり面防草保護方法としては、地表面に丈夫な帆布
を敷きつめ、その上に厚手のアスファルトルーフィング
をかぶせる方法が知られているが、二度にわたってシー
トを敷くという施工上の不利があるため、極めて実用性
に乏しいという状況にある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、加水分解やバクテリア分解などに起因する劣化がほ
とんどなく、かつ長年にわたって草がシートを貫通する
ことがない新規なアスファルト系(合成樹脂系ではな
い)地表のり面防草保護シートを提供する点にある。本
発明の第二の目的は、勾配が40〜45゜にもなる斜面
に施工しても、シート表面のもつ防滑性により、滑るこ
とがないので、施工しやすいという特性を有する新規な
地表のり面防草保護シートを提供する点にある。本発明
の第三の目的は、シート表面が損傷を受けた場合にシー
ト表面が平滑であるので、その上から容易に補修可能な
地表のり面保護シートを提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)無機質
粒子よりなる表面層、(b)改質アスファルト層、
(c)草の成長によっても貫通されることがない基材
層、(d)改質アスファルト層、(e)合成樹脂または
ゴムのフィルム層および無機質粒子層よりなる群から選
ばれた裏面層よりなる地表のり面防草保護シートであっ
て、かつ前記(c)の基材層が、 織布または不織布にゴムおよび合成樹脂よりなる群
から選ばれた融点200℃以上の処理剤を含浸処理した
もの、 合成樹脂およびゴムよりなる群から選ばれた融点2
00℃以上の自己支持性フィルムの両面に織布または不
織布を積層したもの、 よりなる群から選ばれたものであることを特徴とする地
表のり面防草保護シートに関する。
【0012】前記無機質粒子よりなる表面層を採用する
ことにより、地表のり面防草保護シートに大きな滑り防
止特性が生まれ、これに起因して施工効率が著しく向上
した。前記無機質粒子としては、天然スレート砂、硅
砂、シリカ、アルミナ、マイカなど天然あるいは合成無
機質粉粒体を挙げることができるが、耐候性、耐久性、
防滑性、美観の点から天然スレート砂が最も好ましい。
【0013】アスファルトとしては、改質アスファルト
のほかにブローンアスファルトも使用できるが、耐候性
および耐久性の点から前記(b)層および(d)層とし
ては、改質アスファルトの使用が好ましい。改質アスフ
ァルトとしてはゴム改質アスファルトおよび樹脂改質ア
スファルトがある。ゴム改質アスファルトは天然ゴム、
再生ゴム、合成ゴム(ポリブタジエン、ポリイソブチレ
ン、SBR、クロロプレンゴム、ニトリルゴムなど)を
アスファルトに任意の方法で均一にブレンドしたもので
あり、樹脂改質アスファルトは、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱可塑
性樹脂あるいはエポキシ樹脂、フラン樹脂、フェノール
樹脂、アルキッド樹脂などの熱硬化性樹脂をアスファル
トにブレンドしたものである。
【0014】前記(e)層のフィルム層(いわゆるシー
トと称される厚手のものも含む)を構成しうる合成樹脂
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ABS、ポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステ
ル、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などを挙げることがで
き、ゴムとしてはポリブタジエン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、ポリイソブチレン、ポリクロロプレンなど
の合成ゴム、天然ゴム、再生ゴムを挙げることができる
が、とくに可塑剤を使用しなくても柔軟性を失わないポ
リ塩化ビニル以外の前記重合体群が好ましく、とくにポ
リエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹
脂フィルムが好ましい。また、これらのフィルムはすべ
り防止のためエンボス加工を施しておくこともできる。
前記(e)層の厚みは通常8〜50μm、好ましくは1
0〜20μmのものを使用する。
【0015】前記(e)層を構成しうる無機質粒子は、
前記(a)層を構成する無機質粒子のなかから選ぶこと
ができる。
【0016】前記(e)層は、合成樹脂またはゴムのフ
ィルムでも無機質粒子層でもよいが、無機質粒子層を用
いると、地表のり面防草保護シートが極めて重いものと
なってしまい、施工時の労働負荷が大きくなるので、合
成樹脂やゴムのフィルムが好ましい。
【0017】前記の層を構成する織布または不織布と
しては、天然、半合成および合成樹脂製の繊維、ガラス
などの無機質繊維などより構成されたものであることが
できる。前記の層を構成する織布または不織布は密度
の高いものが必要であるが、逆にこれが原因で改質アス
ファルト層との密着性に問題が生じ、それが基材の吸水
の原因になったりする。そこで、これらを解決する手段
として改質アスファルト層をコーティングする工程の直
前に、基材に対して180〜200℃に溶解したブロー
ンアスファルトを含浸させ、基材との接着性向上及び基
材の吸水性改善を図るのが一般的であるが、ここで使用
する基材は前述の如く植物根の貫通を防止する層を構成
するものであるから高密度かつ緻密な構成体であるため
溶融ブローンアスファルトでは粘性が高すぎて、基材の
中心まで十分に浸透させることはできない。一方、非常
に粘性の低いストレートアスファルトを使用すればこの
ような基材にも容易に浸透させることができるがストレ
ートアスファルト自体の耐久性が乏しいため経時での酸
化劣化を受けやすくその結果、基材と改質アスファルト
との剥離が発生しやすい。そのため、改質アスファルト
との親和性にも優れた高耐久性でかつ融点が200℃以
上のゴムもしくは合成樹脂をエマルジョンの液や溶剤溶
液の形で使用することにより、低粘度で基材の中心まで
充分含浸させることができる。改質アスファルトのコー
ティング時の温度は180〜200℃であるので当然含
浸材も200℃以上の融点をもったものが必要である。
【0018】これらの要求性能を満たす素材としてアク
リル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ウレタン樹脂な
どを挙げることができる。これらは溶剤で溶かしたり、
あるいはエマルジョンの形をとることができるのでかな
り任意に粘性をコントロールすることが可能であり本発
明に使用するような高密度かつ緻密な基材に対しても容
易に含浸させることができる。
【0019】前記に用いられる融点200℃以上の合
成樹脂系自己支持性フィルムとしては、ポリエチレンテ
レフタレートなどのポリエステル、ナイロン6,6のよ
うな脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリエステルイ
ミドなどを挙げることができる。
【0020】前記に用いられる融点200℃以上のゴ
ム系フィルムとしては、部分架橋あるいは架橋した各種
ゴムフィルムまたはシートを挙げることができる。ゴム
としては、天然ゴムあるいは合成ゴム、たとえばポリブ
タジエン、ブタジエン−スチレン共重合体(SBR)、
ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ニトリルゴム(N
BR)などを挙げることができる。
【0021】前記の積層体は、押出成形されたばかり
のまだ粘着性を有する自己支持性フィルムの両面に織布
または不織布を積層することにより製造することもでき
るが、任意の方法で製造された自己支持性フィルムの両
面に200℃以上の耐熱性を有する接着剤を介して織布
または不織布を積層して製造することもできる。
【0022】前記接着剤としては、ウレタン系接着剤、
アクリル系接着剤、ポリアミド系接着剤、エポキシ系接
着剤、ポリエステル系接着剤、ナイロン/エポキシ系接
着剤、エラストマー/エポキシ系接着剤、ニトリル/フ
ェノリック系接着剤、ウレタン/エポキシ系接着剤、ポ
リエステル/エポキシ系接着剤、ポリイソシアネート系
接着剤、ポリエチレンイミン系接着剤、メラミン系接着
剤、尿素系接着剤、フェノール系接着剤、ポリクロロプ
レン系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、再生ゴム系接着
剤、SBR系接着剤、天然ゴム系接着剤などを挙げるこ
とができる。
【0023】前記で用いる織布または不織布の構成材
料は、前記の織布または不織布の構成材料と同一のも
のが使用できるが、における織布または不織布は、ど
ちらかといえば自己支持性フィルムと(b)層あるいは
(d)層の改質アスファルト層との接着を完全にするた
めのアンカー的役割を果たすための層であるから極めて
薄い層で充分である。
【0024】前記合成樹脂またはゴムが改質アスファル
トと親和性に欠ける場合には、前記合成樹脂フィルムの
表面に、合成樹脂フィルムと改質アスファルトの両者に
親和性の高い塗膜を塗布しておくことが好ましい。この
ような塗膜形成材料としては、ウレタン系、アクリルウ
レタン系、アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系
塗料などを使用することができる。要するに、この塗膜
層は合成樹脂フイルム層と改質アスファルト層を強制的
に剥離させようとして力を加えたとき、合成樹脂フィル
ム層または改質アスファルト層が破壊してしまうにたる
接着力が発揮されるような性質のものであれば十分であ
り、このような接着力があるときは、強制的に両者を剥
離しようとすると、通常、改質アスファルト層が凝集破
壊をおこすので、これによって、必要とする接着力が発
揮されているかどうかを判別することができる。前記塗
膜形成用塗料の例としては、つぎのものを挙げることが
できる。 NB 300 RS−2 (大日精化、商品名) 100重量部 ラシック B ハードナー(大日精化、商品名) 5重量部 ラシック F (溶剤) (大日精化、商品名) 50重量部
【0025】本発明における前記(e)層の「草の生長
によってもこの層が貫通されることがない」という抵抗
力の一応の目安は、この層の貫通抵抗力が10kgf以
上である。貫通抵抗力が10kgf未満の場合、雑草の
生育を有効に防止することができず、繊維基布を突き破
って、雑草が成長、繁茂してしまうおそれが大きい。
【0026】繊維布帛の貫通抵抗力は図2(A)および
(B)に示されているように、下端に刃部7を有する測
定用端子6を用い、図2(C)の如く展張、固定された
基材8を測定用端子6が貫通する際の抵抗力を ・貫通速度 10mm/分 ・試験温度 22℃ の条件下で測定した。また貫通抵抗力の他に、想定され
る種々の劣化要因下での引張強度試験を実施することに
より材料の耐久性を推し量ることができる。引張強度の
試験方法は、JIS L1096「引張強さ及び伸び率
A法」に準じ、万能材料試験機〔オリエンテック(株)
製UTM−10T〕を用い、 ・引張速度300mm/分 ・サンプル幅50mm、チャック間100mm ・試験温度22℃ の各条件で一軸引張強度を測定した。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0028】実施例1 基布として、 (分子は糸の番手/1インチ当りの本数、分母は1イン
チ当りの本数を示し、×記号の左側はタテ糸を、右側は
ヨコ糸を示す。) のものを用いた。測定方法はJIS L−1096一般
織物試験方法に準じた。
【0029】前記基布をアクリル系樹脂エマルジョン中
に浸漬し、付着量が50g/m2になるように含浸、乾
燥する。このアクリル系樹脂処理された基布〔(c)層
に相当〕の両面に SBS 20wt% グレード60〜80のストレートアスファルト 80wt% よりなる組成の改質アスファルトを塗布し、改質アスフ
ァルト層〔(b)層および(d)層に相当〕の片面には
天然スレート砂を散布して付着させ〔(a)層に相
当〕、他の片面には下記の塗膜形成用塗料を両面にコー
ティングしたナイロンフィルム(12μm)を付着させ
〔(e)層に相当〕、全体で2.5mm厚の地表のり面
防草保護シートを作った。 塗膜形成用塗料の組成 NB300 RS−2(大日精化、商品名) 100重量部 ラシック B ハードナー(大日精化、商品名) 5重量部 ラシック F 溶剤大日精化、商品名) 50重量部 なお、天然スレート砂は、粒度分布0.3mm以上2.
0mm以下、平均粒径1.0mmのものを使用した。
【0030】(1)前記実施例シートの貫通抵抗性能及
び引張性能について 前述の繊維布帛の貫通抵抗力の測定方法および引張強度
の試験方法により、前記実施例シートの貫通抵抗性能と
引張抵抗性能を、それぞれ以下のa〜cの条件下で評価
した。 ・貫通抵抗性: 貫通抵抗力(N) 保持率(%) o初期値 縦 158 100 横 150 100 a熱老化性 縦 155 98 横 148 99 b促進耐アルカリ 縦 157 99 横 148 99 c促進耐候性 縦 157 99 横 152 101 ・引張抵抗性: 引張抵抗力(N/cm) 保持率(%) o初期値 424 100 a熱老化性 424 100 b促進耐アルカリ 413 97 c促進耐候性 434 102 a熱老化性:70±1℃の空気循環式恒温槽中に40日
間放置後測定 b促進耐アルカリ:50℃のCa(OH)2飽和水溶液
中に40日間浸漬後測定 c促進耐候性:キセノン型耐候性試験機〔スガ試験機
(株)WEL−6X−HC−BEC〕を用い、紫外線3
000hr照射後測定 種々の劣化条件を与えても貫通抵抗性・引張抵抗性いず
れもほとんど低下は見られず、良好な結果が得られた。
【0031】(2)前記実施例シートの屋外暴露による
引張性能変化について 前記実施例シートを地表法面に設置し、2年後における
雑草の生育状況とシートの機械的特性の保持率を測定す
ることによりシートの耐バクテリア性・耐水性を調べ
た。 貫通した雑草の数(本/m2) 0 引張強度 初期値 424N 2年暴露後 422N(保持率99.5%) 実暴露後においても良好な結果が得られた。
【0032】(3)前記実施例シートの防滑性について ASTM E303に規定される滑り抵抗試験機を用い
てシートの防滑性を評価した。 抵抗値 本実施例シート 103 アスファルトルーフィングフェルト 96 一般戸建住宅の屋根は8寸以上の急勾配の場合も多くあ
り、瓦などの屋根仕上げ材の下に敷設される屋根下葺材
の防滑性が非常に重要視される。屋根下葺材としてはア
スファルトルーフィングフェルトが最も多く使用されて
いるが、経験的に本試験で90以上の抵抗値のものであ
れば滑りの不安がなく安全に作業できることがわかって
いる。本実施例シートの防滑性は非常に高く、安全なも
のと言える。
【0033】〈シート損傷部分の補修例〉実施例1でナ
イロンフィルムの代わりに下記配合からなる粘着層を
0.5mm積層させた補修用シートでもって損傷部分を
被覆した。シート表面は天然スレート砂であるので平滑
面が得られ、補修用シートの接着性は良好なものであっ
た。 粘着材配合(重量%) SBS 20 プロセスオイル 20 タキファイヤー 20 ストレートアスファルト 40
【0034】以下に本発明の実施態様項を列記する。 1.(a)無機質粒子よりなる表面層、(b)改質アス
ファルト層、(c)草の成長によっても貫通されること
がない基材層、(d)改質アスファルト層、(e)合成
樹脂またはゴムのフィルム層および無機質粒子層よりな
る群から選ばれた裏面層よりなる地表のり面防草保護シ
ートであって、かつ前記(c)の基材層が、 織布または不織布にゴムおよび合成樹脂よりなる群
から選ばれた融点200℃以上の処理剤を含浸処理した
もの、 合成樹脂およびゴムよりなる群から選ばれた融点2
00℃以上の自己支持性フィルムの両面に織布または不
織布を積層したもの、 よりなる群から選ばれたものであることを特徴とする地
表のり面防草保護シート。 2.前記無機質粒子が天然スレート砂である前項1記載
の地表のり面防草保護シート。 3.前記(c)の草の成長によっても、この層を貫通す
ることができない基材層が、の織布または不織布に合
成樹脂およびゴムよりなる群から選ばれた少なくとも1
種の処理剤を含浸させたものである前項1または2記載
の地表のり面防草保護シート。 4.前記合成樹脂がアクリル系合成樹脂、アクリルウレ
タン系合成樹脂およびウレタン系合成樹脂である前項3
記載の地表のり面防草保護シート。
【0035】
【効果】このようにして得られた地表のり面防草保護シ
ートは表面が滑らないので「のり面」での施工に極めて
適しており、アスファルトを主成分としているのでアス
ファルトルーフィングで実証された耐候・耐久性を有
し、かつ石油精製残渣であるアスファルトを使用してい
るので、石油精製物を原料とする合成樹脂を主成分とす
るものに較べて、常に安価である。また、シート表面が
平滑であるため損傷部分の補修が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1にかかる本発明の地表のり面防草保護
シートの断面図である。
【図2】(A)は基材の貫通抵抗測定装置の測定端子の
下面図であり、(B)は前記測定端子の横断面図であ
り、(C)は前記測定端子を用いて基材の貫通試験を行
ったときの貫通状態図を示す。
【符号の説明】
1 無機質粒子よりなる表面層(天然スレート砂) 2 改質アスファルト層 3 基材層(基布をアクリル系樹脂処理した基材) 4 改質アスファルト層 5 裏面層(表面処理されたナイロンフィルム) 6 測定用端子 7 刃部 8 基材
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 実 東京都国分寺市光町2−8−38 財団法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 御船 直人 東京都国分寺市光町2−8−38 財団法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 水本 圭助 大阪府大阪市北区芝田二丁目4−24 西日 本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 田島 常雄 東京都足立区小台1丁目3番1号 田島ル ーフィング株式会社内 (72)発明者 今井 隆良 東京都足立区小台1丁目3番1号 田島ル ーフィング株式会社内 (72)発明者 小嶋 徹 東京都足立区小台1丁目3番1号 田島ル ーフィング株式会社内 (72)発明者 伊藤 貴志 東京都足立区小台1丁目3番1号 田島ル ーフィング株式会社内 (72)発明者 加藤 友海 東京都足立区小台1丁目3番1号 田島ル ーフィング株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)無機質粒子よりなる表面層、
    (b)改質アスファルト層、(c)草の成長によっても
    貫通されることがない基材層、(d)改質アスファルト
    層、(e)合成樹脂またはゴムのフィルム層および無機
    質粒子層よりなる群から選ばれた裏面層よりなる地表の
    り面防草保護シートであって、かつ前記(c)の基材層
    が、 織布または不織布にゴムおよび合成樹脂よりなる群
    から選ばれた融点200℃以上の処理剤を含浸処理した
    もの、 合成樹脂およびゴムよりなる群から選ばれた融点2
    00℃以上の自己支持性フィルムの両面に織布または不
    織布を積層したもの、 よりなる群から選ばれたものであることを特徴とする地
    表のり面防草保護シート。
  2. 【請求項2】 前記無機質粒子が天然スレート砂である
    請求項1記載の地表のり面防草保護シート。
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