JP3800365B2 - 地表のり面防草保護シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地表のり面への雨水の侵入と雑草の成育を防止する地表のり面の防草保護シートに関する。
本発明において「地表のり面」とは段差のある2つの地表面の間の傾斜面を意味する。
【0002】
【従来の技術】
従来、河川、鉄道線路沿、公園あるいは造林園などの地表のり面において、雨水の浸透に伴う地表のり面の崩壊や雑草の成育を防止し美観を保持するため、コンクリートやアスファルトを地表のり面全体に敷設する方法、あるいはポリ塩化ビニルやポリエチレンなどの熱可塑性樹脂で加工したシートにより地表のり面を被覆し、その上にコンクリートブロックなどを敷設する方法などが採られてきた。
【0003】
前記コンクリートおよび/またはアスファルトを敷設して固めた地表のり面は、地表の乾燥、吸水あるいは地殻の変動に伴う地形の変形に追従できず、表面に亀裂を生じ、その亀裂部分から雨水などが浸透し、また、亀裂部分に雑草が成育し、美観を損ねる上、これが枯れたときは火災の原因となるなどの欠点があった。
【0004】
ポリ塩化ビニル、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂で加工したシートで地表のり面を覆った後、コンクリートブックなどを敷設する方法としては、例えば実開昭63−190330号にみられるように発泡層を有するポリ塩化ビニルシートの非発泡面を地表に接するように敷設し、その上をコンクリートブロックで覆う方法が開示されている。この方法は、地表のり面の保護、雑草成育の防止という点ではかなり有効な方法ではあるが、施工が煩雑で手間を要し、かつ、シート自体の強度持続性が不十分で、1〜2年後には亀裂の発生、雑草の成育という現象は避けられない。
【0005】
また、実開昭56−83027号には、アスファルト含浸不織布を表層とし、その裏面側にポリ塩化ビニルなどの合成樹脂フィルム、軟質ウレタンなどの発泡層を順次積層した地表のり面の保護シートが開示されている。この方法は、施工が容易であるという長所を有するが、地表に接する面から進行するシートの劣化に対し耐久性が不十分であるという欠点を有している。
この地表に接する面からのシートの劣化の原因は、水分による加水分解、バクテリアによる生分解、及び可塑剤等添加剤の移行などによるものであって、これらの原因による劣化が複合的に進行するものと考えられる。
【0006】
実開昭63−190330号に開示されているポリ塩化ビニル樹脂は、柔軟性、加工性、物理的性能に優れ、コストも安価であるため種々の用途に汎用的に使用されており、それ自体は耐バクテリア性、および耐加水分解性に優れ、長期の耐久性を有しているが、含有される可塑剤の耐久性が低く、本発明のシートのように地表面に接して使用される場合には、シートの脆性劣化が促進され表裏面からシート内部に亀裂が進行し、その結果、シートの遮水、防草耐久性が大きく損なわれてしまう。
【0007】
特開平8−291523号公報によれば、人工芝状布帛層/軟質ポリ塩化ビニル系樹脂などよりなる中間遮水層/雑草貫通防止層/軟質ポリ塩化ビニル系樹脂などよりなる接地裏面保護層よりなる合成樹脂系地表のり面防護シートが提案されている。
【0008】
しかしながら、この合成樹脂系地表のり面防護シートは多量の合成樹脂を使用することや表面上に人工芝状布帛層を用いるため、コストが高い点および表面が人工芝であるため美観にはすぐれているものの滑りやすいので、施工作業能率が低下するという欠点を有する。また施工中もしくは施工後何らかの外力によりシート表面が損傷を受けることがあるが、表面が人工芝であるためその上から補修することは困難である。
【0009】
一方、アスファルトルーフィングを用いた地表のり面防草保護方法としては、地表面に丈夫な帆布を敷きつめ、その上に厚手のアスファルトルーフィングをかぶせる方法が知られているが、二度にわたってシートを敷くという施工上の不利があるため、極めて実用性に乏しいという状況にある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第一の目的は、加水分解やバクテリア分解などに起因する劣化がほとんどなく、かつ長年にわたって草がシートを貫通することがない新規なアスファルト系(合成樹脂系ではない)地表のり面防草保護シートを提供する点にある。本発明の第二の目的は、勾配が40〜45゜にもなる斜面に施工しても、シート表面のもつ防滑性により、滑ることがないので、施工しやすいという特性を有する新規な地表のり面防草保護シートを提供する点にある。
本発明の第三の目的は、シート表面が損傷を受けた場合にシート表面が平滑であるので、その上から容易に補修可能な地表のり面保護シートを提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)無機質粒子よりなる表面層、(b)改質アスファルト層、(c)草の成長によっても貫通されることがない基材層、(d)改質アスファルト層、(e)合成樹脂またはゴムのフィルム層および無機質粒子層よりなる群から選ばれた裏面層よりなる地表のり面防草保護シートであって、かつ前記(c)の基材層が、
▲1▼ 織布または不織布にゴムおよび合成樹脂よりなる群から選ばれた融点200℃以上の処理剤を含浸処理したもの、
▲2▼ 合成樹脂およびゴムよりなる群から選ばれた融点200℃以上の自己支持性フィルムの両面に織布または不織布を積層したもの、
よりなる群から選ばれたものであることを特徴とする地表のり面防草保護シートに関する。
【0012】
前記無機質粒子よりなる表面層を採用することにより、地表のり面防草保護シートに大きな滑り防止特性が生まれ、これに起因して施工効率が著しく向上した。前記無機質粒子としては、天然スレート砂、硅砂、シリカ、アルミナ、マイカなど天然あるいは合成無機質粉粒体を挙げることができるが、耐候性、耐久性、防滑性、美観の点から天然スレート砂が最も好ましい。
【0013】
アスファルトとしては、改質アスファルトのほかにブローンアスファルトも使用できるが、耐候性および耐久性の点から前記(b)層および(d)層としては、改質アスファルトの使用が好ましい。改質アスファルトとしてはゴム改質アスファルトおよび樹脂改質アスファルトがある。ゴム改質アスファルトは天然ゴム、再生ゴム、合成ゴム(ポリブタジエン、ポリイソブチレン、SBR、クロロプレンゴム、ニトリルゴムなど)をアスファルトに任意の方法で均一にブレンドしたものであり、樹脂改質アスファルトは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂あるいはエポキシ樹脂、フラン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱硬化性樹脂をアスファルトにブレンドしたものである。
【0014】
前記(e)層のフィルム層(いわゆるシートと称される厚手のものも含む)を構成しうる合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ABS、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などを挙げることができ、ゴムとしてはポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソブチレン、ポリクロロプレンなどの合成ゴム、天然ゴム、再生ゴムを挙げることができるが、とくに可塑剤を使用しなくても柔軟性を失わないポリ塩化ビニル以外の前記重合体群が好ましく、とくにポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂フィルムが好ましい。また、これらのフィルムはすべり防止のためエンボス加工を施しておくこともできる。前記(e)層の厚みは通常8〜50μm、好ましくは10〜20μmのものを使用する。
【0015】
前記(e)層を構成しうる無機質粒子は、前記(a)層を構成する無機質粒子のなかから選ぶことができる。
【0016】
前記(e)層は、合成樹脂またはゴムのフィルムでも無機質粒子層でもよいが、無機質粒子層を用いると、地表のり面防草保護シートが極めて重いものとなってしまい、施工時の労働負荷が大きくなるので、合成樹脂やゴムのフィルムが好ましい。
【0017】
前記▲1▼の層を構成する織布または不織布としては、天然、半合成および合成樹脂製の繊維、ガラスなどの無機質繊維などより構成されたものであることができる。前記▲1▼の層を構成する織布または不織布は密度の高いものが必要であるが、逆にこれが原因で改質アスファルト層との密着性に問題が生じ、それが基材の吸水の原因になったりする。そこで、これらを解決する手段として改質アスファルト層をコーティングする工程の直前に、基材に対して180〜200℃に溶解したブローンアスファルトを含浸させ、基材との接着性向上及び基材の吸水性改善を図るのが一般的であるが、ここで使用する基材は前述の如く植物根の貫通を防止する層を構成するものであるから高密度かつ緻密な構成体であるため溶融ブローンアスファルトでは粘性が高すぎて、基材の中心まで十分に浸透させることはできない。一方、非常に粘性の低いストレートアスファルトを使用すればこのような基材にも容易に浸透させることができるがストレートアスファルト自体の耐久性が乏しいため経時での酸化劣化を受けやすくその結果、基材と改質アスファルトとの剥離が発生しやすい。そのため、改質アスファルトとの親和性にも優れた高耐久性でかつ融点が200℃以上のゴムもしくは合成樹脂をエマルジョンの液や溶剤溶液の形で使用することにより、低粘度で基材の中心まで充分含浸させることができる。
改質アスファルトのコーティング時の温度は180〜200℃であるので当然含浸材も200℃以上の融点をもったものが必要である。
【0018】
これらの要求性能を満たす素材としてアクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ウレタン樹脂などを挙げることができる。これらは溶剤で溶かしたり、あるいはエマルジョンの形をとることができるのでかなり任意に粘性をコントロールすることが可能であり本発明に使用するような高密度かつ緻密な基材に対しても容易に含浸させることができる。
【0019】
前記▲2▼に用いられる融点200℃以上の合成樹脂系自己支持性フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン6,6のような脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリエステルイミドなどを挙げることができる。
【0020】
前記▲2▼に用いられる融点200℃以上のゴム系フィルムとしては、部分架橋あるいは架橋した各種ゴムフィルムまたはシートを挙げることができる。ゴムとしては、天然ゴムあるいは合成ゴム、たとえばポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体(SBR)、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ニトリルゴム(NBR)などを挙げることができる。
【0021】
前記▲2▼の積層体は、押出成形されたばかりのまだ粘着性を有する自己支持性フィルムの両面に織布または不織布を積層することにより製造することもできるが、任意の方法で製造された自己支持性フィルムの両面に200℃以上の耐熱性を有する接着剤を介して織布または不織布を積層して製造することもできる。
【0022】
前記接着剤としては、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリアミド系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤、ナイロン/エポキシ系接着剤、エラストマー/エポキシ系接着剤、ニトリル/フェノリック系接着剤、ウレタン/エポキシ系接着剤、ポリエステル/エポキシ系接着剤、ポリイソシアネート系接着剤、ポリエチレンイミン系接着剤、メラミン系接着剤、尿素系接着剤、フェノール系接着剤、ポリクロロプレン系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、再生ゴム系接着剤、SBR系接着剤、天然ゴム系接着剤などを挙げることができる。
【0023】
前記▲2▼で用いる織布または不織布の構成材料は、前記▲1▼の織布または不織布の構成材料と同一のものが使用できるが、▲2▼における織布または不織布は、どちらかといえば自己支持性フィルムと(b)層あるいは(d)層の改質アスファルト層との接着を完全にするためのアンカー的役割を果たすための層であるから極めて薄い層で充分である。
【0024】
前記合成樹脂またはゴムが改質アスファルトと親和性に欠ける場合には、前記合成樹脂フィルムの表面に、合成樹脂フィルムと改質アスファルトの両者に親和性の高い塗膜を塗布しておくことが好ましい。このような塗膜形成材料としては、ウレタン系、アクリルウレタン系、アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系塗料などを使用することができる。要するに、この塗膜層は合成樹脂フイルム層と改質アスファルト層を強制的に剥離させようとして力を加えたとき、合成樹脂フィルム層または改質アスファルト層が破壊してしまうにたる接着力が発揮されるような性質のものであれば十分であり、このような接着力があるときは、強制的に両者を剥離しようとすると、通常、改質アスファルト層が凝集破壊をおこすので、これによって、必要とする接着力が発揮されているかどうかを判別することができる。前記塗膜形成用塗料の例としては、つぎのものを挙げることができる。
NB 300 RS−2 (大日精化、商品名) 100重量部
ラシック B ハードナー(大日精化、商品名) 5重量部
ラシック F (溶剤) (大日精化、商品名) 50重量部
【0025】
本発明における前記(e)層の「草の生長によってもこの層が貫通されることがない」という抵抗力の一応の目安は、この層の貫通抵抗力が10kgf以上である。貫通抵抗力が10kgf未満の場合、雑草の生育を有効に防止することができず、繊維基布を突き破って、雑草が成長、繁茂してしまうおそれが大きい。
【0026】
繊維布帛の貫通抵抗力は図2(A)および(B)に示されているように、下端に刃部7を有する測定用端子6を用い、図2(C)の如く展張、固定された基材8を測定用端子6が貫通する際の抵抗力を
・貫通速度 10mm/分
・試験温度 22℃
の条件下で測定した。
また貫通抵抗力の他に、想定される種々の劣化要因下での引張強度試験を実施することにより材料の耐久性を推し量ることができる。
引張強度の試験方法は、JIS L1096「引張強さ及び伸び率A法」に準じ、万能材料試験機〔オリエンテック(株)製UTM−10T〕を用い、
・引張速度300mm/分
・サンプル幅50mm、チャック間100mm
・試験温度22℃
の各条件で一軸引張強度を測定した。
【0027】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0028】
実施例1
基布として、
Figure 0003800365
(分子は糸の番手/1インチ当りの本数、分母は1インチ当りの本数を
示し、×記号の左側はタテ糸を、右側はヨコ糸を示す。)
Figure 0003800365
のものを用いた。測定方法はJIS L−1096一般織物試験方法に準じた。
【0029】
前記基布をアクリル系樹脂エマルジョン中に浸漬し、付着量が50g/m2になるように含浸、乾燥する。このアクリル系樹脂処理された基布〔(c)層に相当〕の両面に
SBS 20wt%
グレード60〜80のストレートアスファルト 80wt%
よりなる組成の改質アスファルトを塗布し、改質アスファルト層〔(b)層および(d)層に相当〕の片面には天然スレート砂を散布して付着させ〔(a)層に相当〕、他の片面には下記の塗膜形成用塗料を両面にコーティングしたナイロンフィルム(12μm)を付着させ〔(e)層に相当〕、全体で2.5mm厚の地表のり面防草保護シートを作った。
塗膜形成用塗料の組成
NB300 RS−2(大日精化、商品名) 100重量部
ラシック B ハードナー(大日精化、商品名) 5重量部
ラシック F 溶剤大日精化、商品名) 50重量部
なお、天然スレート砂は、粒度分布0.3mm以上2.0mm以下、平均粒径1.0mmのものを使用した。
【0030】
(1)前記実施例シートの貫通抵抗性能及び引張性能について
前述の繊維布帛の貫通抵抗力の測定方法および引張強度の試験方法により、前記実施例シートの貫通抵抗性能と引張抵抗性能を、それぞれ以下のa〜cの条件下で評価した。
Figure 0003800365
種々の劣化条件を与えても貫通抵抗性・引張抵抗性いずれもほとんど低下は見られず、良好な結果が得られた。
【0031】
(2)前記実施例シートの屋外暴露による引張性能変化について
前記実施例シートを地表法面に設置し、2年後における雑草の生育状況とシートの機械的特性の保持率を測定することによりシートの耐バクテリア性・耐水性を調べた。
Figure 0003800365
実暴露後においても良好な結果が得られた。
【0032】
(3)前記実施例シートの防滑性について
ASTM E303に規定される滑り抵抗試験機を用いてシートの防滑性を評価した。
Figure 0003800365
一般戸建住宅の屋根は8寸以上の急勾配の場合も多くあり、瓦などの屋根仕上げ材の下に敷設される屋根下葺材の防滑性が非常に重要視される。
屋根下葺材としてはアスファルトルーフィングフェルトが最も多く使用されているが、経験的に本試験で90以上の抵抗値のものであれば滑りの不安がなく安全に作業できることがわかっている。
本実施例シートの防滑性は非常に高く、安全なものと言える。
【0033】
〈シート損傷部分の補修例〉
実施例1でナイロンフィルムの代わりに下記配合からなる粘着層を0.5mm積層させた補修用シートでもって損傷部分を被覆した。
シート表面は天然スレート砂であるので平滑面が得られ、補修用シートの接着性は良好なものであった。
Figure 0003800365
【0034】
以下に本発明の実施態様項を列記する。
1.(a)無機質粒子よりなる表面層、(b)改質アスファルト層、(c)草の成長によっても貫通されることがない基材層、(d)改質アスファルト層、(e)合成樹脂またはゴムのフィルム層および無機質粒子層よりなる群から選ばれた裏面層よりなる地表のり面防草保護シートであって、かつ前記(c)の基材層が、
▲1▼ 織布または不織布にゴムおよび合成樹脂よりなる群から選ばれた融点200℃以上の処理剤を含浸処理したもの、
▲2▼ 合成樹脂およびゴムよりなる群から選ばれた融点200℃以上の自己支持性フィルムの両面に織布または不織布を積層したもの、
よりなる群から選ばれたものであることを特徴とする地表のり面防草保護シート。
2.前記無機質粒子が天然スレート砂である前項1記載の地表のり面防草保護シート。
3.前記(c)の草の成長によっても、この層を貫通することができない基材層が、▲1▼の織布または不織布に合成樹脂およびゴムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の処理剤を含浸させたものである前項1または2記載の地表のり面防草保護シート。
4.前記合成樹脂がアクリル系合成樹脂、アクリルウレタン系合成樹脂およびウレタン系合成樹脂である前項3記載の地表のり面防草保護シート。
【0035】
【効果】
このようにして得られた地表のり面防草保護シートは表面が滑らないので「のり面」での施工に極めて適しており、アスファルトを主成分としているのでアスファルトルーフィングで実証された耐候・耐久性を有し、かつ石油精製残渣であるアスファルトを使用しているので、石油精製物を原料とする合成樹脂を主成分とするものに較べて、常に安価である。また、シート表面が平滑であるため損傷部分の補修が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1にかかる本発明の地表のり面防草保護シートの断面図である。
【図2】(A)は基材の貫通抵抗測定装置の測定端子の下面図であり、(B)は前記測定端子の横断面図であり、(C)は前記測定端子を用いて基材の貫通試験を行ったときの貫通状態図を示す。
【符号の説明】
1 無機質粒子よりなる表面層(天然スレート砂)
2 改質アスファルト層
3 基材層(基布をアクリル系樹脂処理した基材)
4 改質アスファルト層
5 裏面層(表面処理されたナイロンフィルム)
6 測定用端子
7 刃部
8 基材

Claims (2)

  1. (a)無機質粒子よりなる表面層、(b)改質アスファルト層、(c)草の成長によっても貫通されることがない基材層、(d)改質アスファルト層、(e)合成樹脂またはゴムのフィルム層および無機質粒子層よりなる群から選ばれた裏面層よりなる地表のり面防草保護シートであって、かつ前記(c)の基材層が、
    ▲1▼ 織布または不織布にゴムおよび合成樹脂よりなる群から選ばれた融点200℃以上の処理剤を含浸処理したもの、
    ▲2▼ 合成樹脂およびゴムよりなる群から選ばれた融点200℃以上の自己支持性フィルムの両面に織布または不織布を積層したもの、
    よりなる群から選ばれたものであることを特徴とする地表のり面防草保護シート。
  2. 前記無機質粒子が天然スレート砂である請求項1記載の地表のり面防草保護シート。
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