JPH1150609A - 屋根下地材 - Google Patents

屋根下地材

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JPH1150609A
JPH1150609A JP21973597A JP21973597A JPH1150609A JP H1150609 A JPH1150609 A JP H1150609A JP 21973597 A JP21973597 A JP 21973597A JP 21973597 A JP21973597 A JP 21973597A JP H1150609 A JPH1150609 A JP H1150609A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
base material
roof
polyurethane resin
hydrophilic polyurethane
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JP21973597A
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English (en)
Inventor
Shigeru Baba
茂 馬場
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EIDP Inc
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EI Du Pont de Nemours and Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防水性、透湿性、釘穴での止水性(釘穴シー
リング性)及び物理的強度に優れた屋根下地材を提供す
ること。 【解決手段】 屋根下地材をポリプロピレンフィラメン
トを用いたスパンボンド不織布からなるシート基材の少
なくとも片面に親水性ポリウレタン樹脂を主成分とする
コーティング層が設けられた不織布複合体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築材料としての
屋根下地材に関し、特に防水性、透湿性、釘穴での止水
性(釘穴シーリング性)及び物理的強度に優れた屋根下
地材に適用して有効なスパンボンド不織布の複合体に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般の家屋等の勾配屋根は、瓦、スレー
ト、金属板等の上ぶき材でふき上げられている。これら
の上ぶき材を野地板の上面に施工する場合、上ぶき材の
施工に先立って野地板表面に防水機能を主たる目的とし
た下ぶき材と呼ばれる、例えば現在主流である防水性に
優れたアスファルトルーフィングまたは合成高分子系シ
ートを下ぶき材として敷設することが一般的に行われて
いる。
【0003】しかし、特にアスファルトルーフィングを
下ぶきした場合、紙または不織布にアスファルトを含浸
・塗布したアスファルトルーフィングは1巻の重量が2
0kgを超えるため、施工時の取扱い性が非常に悪い。更
に、アスファルトルーフィングと合成高分子系シートは
透湿性を有しないため、高温多湿の夏期に屋内側に湿気
がこもることによって、室内外での温度差が大きい場合
にはその屋内側に結露を生じやすく、下に敷かれる野地
板を傷めやすいという問題点がある。そこで、屋根下材
のシート基材として防水性と透湿性を兼備するフラッシ
ュ紡糸法による不織布を用いて、更に釘穴シーリング性
または不織布表面の滑り易さを改善することを目的とし
てその不織布表面に樹脂加工を施すことの提案がなされ
ている。例えば、ポリオレフィンを用いたフラッシュ紡
糸による不織布の表面にゴムまたは樹脂を塗布した滑り
防止材を設けた不織布シートが特開平2−118177
号公報に記載されている。同様のフラッシュ紡糸法によ
る不織布の表面の釘打ち込み部分に伸縮性、粘着性の樹
脂を塗布して、特に釘軸廻り水密シール性を改善する技
術は特開平4−309649号公報等に記載されてい
る。
【0004】屋根下地材に要求される性能のうち最も重
要なものとして、釘穴シーリング性が挙げられる。尚、
そのほかに屋根下地材に要求される主な性能は、機械的
強度、温度特性、寸法安定性、耐久性並びに防滑性等が
ある。一般的下ぶき材の工法によれば、シート状の屋根
下地材は、釘留め、またはタッカーを使用して野地板に
固定され、その場合、釘等はその保持力を確保する目的
で屋根下地材及び野地板を貫通するように打たれる。従
って、降雨時に屋根上ぶき材または瓦の隙間から侵入し
た雨水は、屋根下地材を貫通している釘の周囲に回り、
屋根下地材の下面に回ることになり、釘穴シーリング性
の低い屋根下地材では漏水を引き起こす問題がある。
【0005】この屋根下地材に対する釘穴シーリング性
と上記透湿性の要求は相容れない特性のために両者を満
足する屋根下地材を得ることは非常に困難なことであ
る。すなわち、上記の防水性・透湿性と釘穴シーリング
性とは互いに影響し合う特性であり、例えば、釘穴シー
リング性を改善する目的で防水・透湿性を備えた不織布
表面に樹脂等を塗布することによって結果的に透湿性を
低下させ本来の不織布の優れた特性に悪影響を与えるも
のである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記課題
について種々検討した結果、上記屋根下地材のシート基
材にポリプロピレンフィラメントを用いたスパンボンド
不織布を用いて、その不織布からなるシート基材の少な
くとも片面にポリウレタン樹脂を主成分とするコーティ
ング層を設けた不織布複合体を構成することにより、そ
の基材の優れた防水性、物理強度、透湿性を損なうこと
なく、優れた釘穴シーリング性をも付与することが可能
となることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明の屋根下地材はポリプロピレンフィ
ラメントを用いたスパンボンド不織布のシート基材と、
該シート基材の少なくとも片面に形成された高透湿・耐
水圧樹脂であり親水セグメントを有するポリウレタン樹
脂(親水性ポリウレタン樹脂と言う)を主成分とするコ
ーティング層とから構成される不織布複合体からなる。
すなわち、本願の第1の発明に従う屋根下地材は、ポリ
プロピレンフィラメントを用いたスパンボンド不織布の
シート基材の少なくとも片面に親水性ポリウレタン樹脂
を主成分とするコーティング層が設けられた不織布複合
体であることを特徴とする。
【0008】本願の第2の発明に従う屋根下地材は、ポ
リプロピレンフィラメントを用いたスパンボンド不織布
のシート基材の両面に親水性ポリウレタン樹脂を主成分
とするコーティング層が設けられた不織布複合体である
ことを特徴とする。本願の第3の発明に従う屋根下地材
は、上述の第1または第2の発明に従う屋根下地材にお
いて、親水性ポリウレタン樹脂を主成分とするコーティ
ング樹脂溶液を前記シート基材表面に塗布し、乾燥樹脂
重量が約50〜約130g/m2の範囲となる前記コーテ
ィング層を形成することを特徴とする。
【0009】本願の第4の発明に従う屋根下地材は、上
述の第1〜第3の発明のいずれかに従う屋根下地材にお
いて、前記親水性ポリウレタン樹脂が無孔型ポリウレタ
ン樹脂であることを特徴とする。本願の第5の発明に従
う屋根下地材は、上述の第1〜第4の発明のいずれかに
従う屋根下地材において、前記不織布複合体の耐水圧が
500mmH2O以上及び透湿度が700g/m2 24時間
以上であることを特徴とする。
【0010】すなわち、本発明の主要な技術思想は、透
気度が大きく、優れた引張強度及び引裂強度を示し、且
つ水分による伸縮がなく、軽量であるという特徴を備え
ているポリプロピレンフィラメントを用いたスパンボン
ド不織布を屋根下地材のシート基材として用いて、その
シート基材の少なくとも一表面に、高透湿、高耐水圧性
を付与する親水性ポリウレタン樹脂、特に無孔型ポリウ
レタン樹脂のコーティング層を形成することにより、透
湿性、物理的強度、寸法安定性に加え防水性と釘穴シー
リング性をも具備し、且つ軽量のままで施工時の取扱い
が著しく容易な屋根下地材を得ることである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の建築用屋根下地材のシー
ト基材として用いられるポリプロピレンフィラメントを
用いたスパンボンド不織布は、例えば米国イー・アイ・
デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニーから市
販されている「タイパー(登録商標)」および「ザベーン
(登録商標)」等が例示できるがこれに限定されるもので
はない。このスパンボンド不織布は紡糸ノズルから溶融
紡糸されたポリプロピレンフィラメントを摩擦帯電法、
強制帯電法、衝突拡散法及び気流拡散法のうちいずれ
か、あるいは組み合わせた方法によって均一に分散さ
せ、ネットコンベアまたはドラム状ネット上にランダム
に堆積捕集してウエッブ(薄いシート)を形成し、その
シート形成においてそのシート中のフィラメントを少量
の接着剤を用いて接合するか、低融点ポリマーを同時に
紡糸混合するか、または不規則な網板状のバインダーを
ウエッブ形成中に散布して溶融接合するものである(例
えば、特公昭55−42175号公報参照)。
【0012】このスパンボンド不織布の物性として、5
kgf/5cm巾以上、好ましくは10kgf/5cm巾、更に好
ましくは15kgf/5cm巾以上の引張強度を有すること
が必要である。引張強度は、JIS−L 1096法に
準ずる。坪量は、50g/m2以上が好ましく、更に好ま
しくは90〜200g/m2、特に100〜130g/m2
が好ましい。
【0013】本発明の屋根下地材のシート基材として用
いるポリプロピレンフィラメントを用いたスパンボンド
不織布は、印刷インキや滑り止め剤の接着性を向上させ
るコロナ処理等の表面処理を施してもよく、更に、撥水
性を高めるためフッ素系、シリコン系、ワックス系など
の撥水剤、ほこりをつけにくくする制電剤、耐候性、耐
久性を高めるための紫外線吸収剤、光安定性、酸化防止
剤、表面保護剤等の薬剤や樹脂をその表面に塗布あるい
は前記フィラメントを紡糸する原料に含有させてもよ
い。
【0014】上記釘穴シーリング性は、屋根下地材を構
成するスパンボンド不織布を基材とする複合体材料の弾
性及び自己修復性によって影響される性能であり、上記
透湿性は親水性の材料において示される特徴である。そ
こで、本発明者は、上記特性を備えた親水基を有するポ
リウレタン樹脂を前記スパンボンド不織布にコーティン
グした複合体を屋根下地材とすることによって、透湿
性、物理的強度、寸法安定性に加え防水性と釘穴シーリ
ング性をも具備し、且つ軽量で取扱い性に優れた屋根下
地材を得ることを見出し、特に500mmH2O以上の耐
水圧及び700g/m2 24時間以上の透湿度を達成す
ることに成功した。ここでいう耐水圧は、JIS−L
1092における耐水度試験方法A法(低水圧法)静水
圧法に準ずる。また、透湿度はJIS−Z0208(修
正法)透湿度試験方法(塩化カルシウム法)に基づき測
定されるものである。
【0015】上記のスパンボンド不織布からなるシート
基材の表面にコーティング層を形成する親水性ポリウレ
タン樹脂は、公知の製造方法によって、主にイソシアネ
ート類と親水性ポリオールとを反応させて得られる重合
体のポリウレタン樹脂であり、特に限定されるものでは
ないが、大日精化工業株式会社から市販されている親水
性ポリウレタン樹脂(商品名ハイムレン)等が例示でき
る。親水性ポリウレタン樹脂には、大別すると微多孔型
と無孔型の2種類がある。微多孔型ポリウレタンは電子
顕微鏡によってフィルムを形成後その内部に数ミクロン
〜数十ミクロン程度の孔を観察、識別できるものであ
り、無孔型ポリウレタンは電子顕微鏡でそのような孔を
識別観察できないものである。釘穴シーリング性につい
て相対的に優れた特性を示す無孔型が好ましく用いられ
る。本発明において上記スパンボンド不織布のシート基
材上にコーティング層を形成する親水性ポリウレタン樹
脂の特徴である透湿性と耐水圧性の特性を損なわない範
囲で他のポリマーを共重合またはブレンドすることもで
きる。
【0016】本発明において屋根下地材への上記親水性
ポリウレタン樹脂のコーティング層を形成する方法とし
ては、公知の方法が使用可能であり、特に限定されない
が、クリアランスコータ、フローティングコートあるい
はナイフコータ等のコーティング法または離型紙転写加
工方法等が例示できるが、安定した性能が確保でき、且
つ経済的に有利であるフローティングコートが好まし
い。
【0017】本発明の屋根下地材に用いられる不織布複
合体を構成するコーティング層を形成する親水性ポリウ
レタン樹脂付着量は、50〜130g/m2、更に好まし
くは80〜110g/m2(ポリウレタン樹脂固形分)で
ある。本発明では、該不織布複合体シートの少なくとも
片面、好ましくは両面に防滑加工を施すこともできる。
こうすることによって、勾配屋根の下ぶき施工時または
上ぶき材の施工時、滑ることがなく、雨天などで下地材
シート表面が濡れていても作業者の足が滑り事故などを
惹起する恐れがない。
【0018】具体的には、この防滑加工は、該シートの
少なくとも片面、すなわち表面または裏面、好ましくは
両面に施される。さらに、該防滑加工は、屋根下地材、
特に屋根下地材シートに要求される所定の透湿性を損な
わない範囲で、施工面の全面もしくは部分的に施しても
よい。裏面の防滑加工は、屋根下地材と野地板との滑り
を抑制するもので、施工時に人が滑りにくくするだけで
なく、屋根下地材を固定しているタッカ、釘部分での破
けを抑制する。
【0019】この裏面の防滑加工は、一般に広く行われ
ている防滑方法を用いるものである。例えば、骨材、発
泡材、各種粉体などをバインダーを用いて接着させる方
法、ホットメルト剤等の熱溶融して接着性を発揮するも
のをドット状、あるいは筋状に接着させる方法等のいず
れを用いてもよい。この際、骨材としては砂等の鉱物
粒、発泡剤としては芯物質にn−ブタン、i−ブタン、
ペンタン、ネオペンタンのような低沸点の炭化水素を内
包し、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メチルメタ
クリレートのような(メタ)アクリル酸エステル、スチ
レンのような芳香族ビニル化合物を主成分とする熱可塑
性樹脂を壁膜材とした発泡性マイクロカプセル、粉体と
しては合成樹脂粒、金属粉、ガラスビーズ、プラスチッ
クビーズ等を使用できる。接着させるバインダーとして
はアクリル系、ウレタン系、スチレン・ブタジエン系、
エチレン・酢酸ビニル系、塩化ビニリデン系などいずれ
でも使用できる。また、接着方法としてはナイフコータ
ー、グラビアコーター、キスコーター、バーコーターな
ど各種のコーティング方式や印刷方式が可能であるが、
本発明の不織布複合体シート全面にバインダーがコーテ
ィングされると該シート本来の透湿性が損なわれるた
め、ドット状、あるいは筋状にバインダーをコーティン
グすることが特に好ましい。また、ホットメルト剤とし
ては、ポリエチレン系、エチレン・酢酸ビニル系、ポリ
エステル系、ポリアミド系等の中でその融点が不織布シ
ートの融点以下であるホットメルト剤を用いることが必
要である。ホットメルト剤の融点が不織布シートの融点
以上であると、溶融時の温度により不織布シートが溶
融、ついには穴あきしてしまう。具体的にはパウダー状
のホットメルト剤を散布、熱圧着する方法、ホットメル
ト剤を溶融、液状にしてドット状、ストライプ状にコー
ティングする方法等によって差支えない。
【0020】本発明による屋根下地材を用いた下ぶき材
の施工状態を図1に示す。図1に示すように勾配屋根の
野地板1の上に本発明の屋根下地材2を隣接する屋根下
地材2と所定巾重なるように釘3を上述したように屋根
下地材2及び野地板1を貫通するように打ちつけながら
張り付けるものである。図1に示される本発明の屋根下
地材2は、そのシート基材であるスパンボンド不織布4
の両面に親水性ポリウレタン樹脂コーティング層5、6
が設けられている。
【0021】
【実施例】以下に示す実施例によって本発明における屋
根下地材について具体的に説明する。尚、実施例におけ
る各物性は次の方法により測定した。 (1) 引張強力 JIS−L−1096引張強さ及び伸び率試験方法に準
じ、巾5cm、長さ10cmのサンプルを定速伸張形テンシ
ロン引張試験機を用いて、つかみ間隔10cm、引張速度
10cm/分の条件で測定する。縦横各々n=5で測定
し、縦横各々の平均値を得、両者の平均(kgf/5cm)
で表す。
【0022】(2) 耐水圧 JIS−L−1092耐水度試験方法、低水圧法に基づ
き、n=5で測定し、その平均(mmH2O)で表す。 (3) 透湿度 JIS−Z0208(修正法)透湿度試験方法(塩化カ
ルシウム法)に基づきn=3で測定し、その平均(g/
m2/24時間)で表す。この透湿度は、本発明において
は700g/m2/24時間以上であればよい。
【0023】(4) 釘穴シーリング性 図2に示すように、12mm厚の合板7の上に本発明によ
る屋根下地材の不織布複合体8を載せ、コロニアル瓦用
釘9(長さ30mm、最大直径3.3mm、最小直径2.9m
m、最大直径(最小直径)と最大直径(最小直径)との間隔
1.3mm)を打ちつける。この上に底部をシーリング剤
10でシーリングした塩化ビニル樹脂製パイプ11を立
てる。これに150mmの高さにまで水を注ぎ入れ、24
時間または48時間放置し、減水高さ(mm)から減水量
(ml)を算出する。n=10で測定し、1.0ml以下の
ものを合格としてその合格率(%)で表す。このように
測定された24時間及び48時間放置したときの減水量
を基に、次のように評価した。 ◎・・・・屋根下地材に要求される釘穴シーリング性を十分
備えている程度 ○・・・・屋根下地材に使用できる釘穴シーリング性を備え
ている程度 △・・・・屋根下地材に要求される釘穴シーリング性にやや
問題があるが屋根下地材に使用できる程度 ×・・・・屋根下地材に要求される釘穴シーリング性が不十
【0024】(5) 引裂強力 JIS−L−1096A−1法(シングルタング法)に
基づき、縦横各n=5で測定し、その平均(kgf)で表
す。 (6) 目付 試料を1m×1mにカットし、その重量を測定し、その
値(g/m2)で表す。
【0025】(実施例1及び2)本発明による屋根下地
材の不織布複合体のシート基材2として使用する米国イ
ー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパ
ニーから市販されているスパンボンド不織布「タイパー
(登録商標)」432N(坪量:107g/m2、厚さ:
0.380mm、引張強度:20kgf/5cm、引裂強度:7
kgf)に、下記に示す配合のコーティング樹脂溶液をフ
ローティング法を用いて厚さ600μmの樹脂コーティ
ング層を前記不織布の表面に形成、乾燥して、本発明の
屋根下地材を得た。
【0026】コーティング樹脂溶液配合 ハイムレン Y−258 100部 (ポリウレタン樹脂、大日精化工業株式会社製) DMF 10部 (N,N−ジメチルホルムアミド、三菱化学株式会社製) レザミン X−100 2部 (イソシアネート化合物、大日精化工業株式会社製) セイカセブン X−2090 2部 (白顔料、大日精化工業株式会社製)
【0027】加工条件 (1) シート基材として選択された上記スパンボンド不
織布に上記溶液を用いてフローティング法によって、表
面に1層、裏面に1層コートした実施例1としての不織
布複合体シートを作製し、表面に2層、裏面に1層コー
トした実施例2としての不織布複合体シートを作製し
た。 (2) 実施例1及び2のシートとも100℃、4分間の
乾燥条件で乾燥した。
【0028】(実施例3及び4)実施例3及び4におい
て、シート基材として用いる米国イー・アイ・デュポン
・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニーから市販されて
いるスパンボンド不織布「タイパー(登録商標)」43
2N(坪量:107g/m2、厚さ:0.380mm、引張
強度:20kgf/5cm、引裂強度:7kgf)を同社製スパ
ンボンド不織布「タイパー(登録商標)」3407(坪
量:130g/m2、厚さ:0.418mm、引張強度:3
5kgf/5cm、引裂強度:8kgf)に代える他は、実施例
1及び2と全く同様の方法によって、それぞれ表面に1
層、裏面に1層ポリウレタン樹脂によるコートが施され
た実施例3としての不織布複合体シート、表面に2層、
裏面に1層ポリウレタン樹脂によりコートが施された実
施例4としての不織布複合体シートを作製した。
【0029】(対照例)釘穴シール性についての評価に
おいて、実施例1〜4に釘穴シール性評価の目的で使用
された屋根釘を打ち込まない状態の実施例1と同じ本発
明による不織布複合体を対照例とした。上記のように得
られた本発明の実施例の屋根下地材の耐水圧及び透湿性
について測定し、その結果を合わせて表1に示した。そ
れぞれの釘穴シーリング性について測定し、その結果を
表2に示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表1及び表2により明らかなように、屋根
下地材を製造するときのコーティング層形成についてそ
れぞれ特徴があり、釘穴シーリング性に相違がある。本
発明の屋根下地材は、従来広く下ぶき材として使用され
ているアスファルトルーフィングにおいて得られる程度
の良好な耐水圧、並びに従来提案があった屋根下地材用
不織布本来の特徴的透湿性及び良好な機械的強度を有す
るとともに、優れた釘穴シーリング性を示した。すなわ
ち、ポリプロピレンフィラメントを用いたスパンボンド
不織布の基材の両面に直接樹脂層形成溶液を用いて親水
性ポリウレタン樹脂コーティングした本発明の屋根下地
材は、屋根下地材に要求される安定した耐水圧、透湿性
及び釘穴シーリング性並びに機械的強度に優れ、且つ軽
量である特徴を有する。
【0033】
【発明の効果】本発明の建築用下地材は、透気性、引張
強度及び引裂強度に優れたスパンボンド不織布シートの
少なくとも片面に透湿性及び耐水圧性を有する親水性ポ
リウレタン樹脂を主成分とするコーティング層を施した
不織布複合体シートを屋根下地材として適用することに
よって、スパンボンド不織布基材シートの物理強度、透
湿性を損なうことなく、優れた釘穴シーリングを付与す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築用下地材を用いた下ぶき材施工を
説明するための模式図である。
【図2】本発明の釘穴シーリング性を測定する方法を説
明するための模式図である。
【符号の説明】
1 野地板 2,8 本発明の屋根下地材 3 釘 4 スパンボンド不織布 5 親水性ポリウレタン樹脂コーティング層(不織
布表面側) 6 親水性ポリウレタン樹脂コーティング層(不織
布裏面側) 7 合板 9 屋根釘 10 シーリング剤 11 塩化ビニル樹脂製パイプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレンフィラメントを用いたス
    パンボンド不織布からなるシート基材の少なくとも片面
    に親水性ポリウレタン樹脂を主成分とするコーティング
    層が設けられた不織布複合体であることを特徴とする屋
    根下地材。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレンフィラメントを用いたス
    パンボンド不織布からなるシート基材の両面に親水性ポ
    リウレタン樹脂を主成分とするコーティング層が設けら
    れた不織布複合体であることを特徴とする屋根下地材。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の屋根下地
    材において、親水性ポリウレタン樹脂を主成分とするコ
    ーティング樹脂溶液を前記シート基材表面に塗布し、乾
    燥樹脂重量が約50〜約130g/m2の範囲となるコー
    ティング層を形成することを特徴とする屋根下地材。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1に記載の屋
    根下地材において、前記親水性ポリウレタン樹脂が無孔
    型であることを特徴とする屋根下地材。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1に記載の屋
    根下地材において、前記不織布複合体の耐水圧が500
    mmH2O以上及び透湿度が700g/m2 24時間以上で
    あることを特徴とする屋根下地材。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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