JPH10266103A - 鉄道バラスト軌道用混合物及び軌道構造物 - Google Patents
鉄道バラスト軌道用混合物及び軌道構造物Info
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- JPH10266103A JPH10266103A JP9092978A JP9297897A JPH10266103A JP H10266103 A JPH10266103 A JP H10266103A JP 9092978 A JP9092978 A JP 9092978A JP 9297897 A JP9297897 A JP 9297897A JP H10266103 A JPH10266103 A JP H10266103A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 列車走行に基づく載荷振動等に耐えうるため
に、バラスト補強効果、振動抑制効果、騒音低減効果、
骨材飛散防止効果等に優れた鉄道バラスト軌道用混合
物、及び列車通過時の騒音を低減させるような鉄道バラ
スト軌道構造物を提供する。 【解決手段】 ポリオールの水酸基1当量に対しブロッ
クイソシアネートを解離時のイソシアネート基が1当量
以上となるような比率で混合したものに、加熱したバラ
ストと溶融アスファルトを混合して得られ、バラスト8
0〜97重量%、アスファルト1.5〜10重量%、ポ
リオール及びブロックイソシアネートの混合物0.1〜
10重量%の割合からなる鉄道バラスト軌道用混合物。
に、バラスト補強効果、振動抑制効果、騒音低減効果、
骨材飛散防止効果等に優れた鉄道バラスト軌道用混合
物、及び列車通過時の騒音を低減させるような鉄道バラ
スト軌道構造物を提供する。 【解決手段】 ポリオールの水酸基1当量に対しブロッ
クイソシアネートを解離時のイソシアネート基が1当量
以上となるような比率で混合したものに、加熱したバラ
ストと溶融アスファルトを混合して得られ、バラスト8
0〜97重量%、アスファルト1.5〜10重量%、ポ
リオール及びブロックイソシアネートの混合物0.1〜
10重量%の割合からなる鉄道バラスト軌道用混合物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバラスト補強効果、
振動抑制効果、騒音低減効果、骨材飛散防止効果等に優
れた鉄道バラスト軌道用混合物及びそれを用いた鉄道バ
ラスト軌道構造物に関する。
振動抑制効果、騒音低減効果、骨材飛散防止効果等に優
れた鉄道バラスト軌道用混合物及びそれを用いた鉄道バ
ラスト軌道構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の鉄道バラスト軌道は、路盤上にバ
ラスト単体を盛ってタンパ等で締め固められており、そ
の上部に枕木を置きレールを敷設した構造となってい
る。鉄道バラスト軌道に用いられるバラストは車両通過
による振動・衝撃の影響を受け、その経年変化によって
所期の目的を達しないような形状や径になったり、道床
の不等沈下が起こったり軌道路盤にひび割れが発生する
ために下記(イ)〜(ニ)のような技術を用いてそれら
の問題点を解決しようとしているがそれぞれ以下の問題
点がある。
ラスト単体を盛ってタンパ等で締め固められており、そ
の上部に枕木を置きレールを敷設した構造となってい
る。鉄道バラスト軌道に用いられるバラストは車両通過
による振動・衝撃の影響を受け、その経年変化によって
所期の目的を達しないような形状や径になったり、道床
の不等沈下が起こったり軌道路盤にひび割れが発生する
ために下記(イ)〜(ニ)のような技術を用いてそれら
の問題点を解決しようとしているがそれぞれ以下の問題
点がある。
【0003】(イ)鉄道軌道用バラストを50〜90重
量%、骨材を10〜30重量%配合し、これに常温施工
ができるアスファルト乳剤を3〜8重量%添加混合し、
締め固め後の空隙率が15重量%以上になるようにし
て、大粒径骨材常温混合物を得る(特開平5−2387
93号)。この技術では、アスファルト乳剤を用いてい
るが、バラスト相互の接着が不十分である。 (ロ)ウレタンプレポリマーと瀝青乳剤の混合物をバラ
スト上から注入し、バラスト軌道路盤のクラックを塞
ぎ、防水防振効果も得られる(特開平6−173207
号)。この技術では、路盤のクラック補修が主目的であ
り防水防振効果が小さい。 (ハ)比重の大きい鋼塊や鉄塊の表面を液状高分子材料
で被覆した人工砕石と在来砕石を混合して用いることに
より、接着性能・摩耗性能・振動吸収性能を高める(特
開平7−292603号)。この技術では在来砕石部分
はほとんど改良効果が及ばない。 (ニ)バラスト上部にフォームドアスファルト(加熱ア
スファルトに水または水蒸気を混合してなるもの)を噴
射し、バラスト相互を点接着により結合し雨水の侵入を
防ぎ、道床の不等沈下を防止する(特開平7−2926
04号)。この技術では、バラスト内部までは、フォー
ムドアスファルトによる効果がおよばない。また、フォ
ームドアスファルトにするための専用の装置が必要であ
る。また、一般に通常のバラスト軌道では列車通過時の
騒音が大きく、周辺環境を悪化させることがある。
量%、骨材を10〜30重量%配合し、これに常温施工
ができるアスファルト乳剤を3〜8重量%添加混合し、
締め固め後の空隙率が15重量%以上になるようにし
て、大粒径骨材常温混合物を得る(特開平5−2387
93号)。この技術では、アスファルト乳剤を用いてい
るが、バラスト相互の接着が不十分である。 (ロ)ウレタンプレポリマーと瀝青乳剤の混合物をバラ
スト上から注入し、バラスト軌道路盤のクラックを塞
ぎ、防水防振効果も得られる(特開平6−173207
号)。この技術では、路盤のクラック補修が主目的であ
り防水防振効果が小さい。 (ハ)比重の大きい鋼塊や鉄塊の表面を液状高分子材料
で被覆した人工砕石と在来砕石を混合して用いることに
より、接着性能・摩耗性能・振動吸収性能を高める(特
開平7−292603号)。この技術では在来砕石部分
はほとんど改良効果が及ばない。 (ニ)バラスト上部にフォームドアスファルト(加熱ア
スファルトに水または水蒸気を混合してなるもの)を噴
射し、バラスト相互を点接着により結合し雨水の侵入を
防ぎ、道床の不等沈下を防止する(特開平7−2926
04号)。この技術では、バラスト内部までは、フォー
ムドアスファルトによる効果がおよばない。また、フォ
ームドアスファルトにするための専用の装置が必要であ
る。また、一般に通常のバラスト軌道では列車通過時の
騒音が大きく、周辺環境を悪化させることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は列車走
行に基づく載荷振動等に耐えうるために、バラスト補強
効果、振動抑制効果、騒音低減効果、骨材飛散防止効果
等に優れた鉄道バラスト軌道用混合物、及び列車通過時
の騒音を低減させるような鉄道バラスト軌道構造物を提
供することにある。
行に基づく載荷振動等に耐えうるために、バラスト補強
効果、振動抑制効果、騒音低減効果、骨材飛散防止効果
等に優れた鉄道バラスト軌道用混合物、及び列車通過時
の騒音を低減させるような鉄道バラスト軌道構造物を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はポリオールの水
酸基1当量に対しブロックイソシアネートを解離時のイ
ソシアネート基が1当量以上となるような比率で混合し
たものに、加熱したバラストと溶融アスファルトを混合
して得られ、バラスト80〜97重量%、アスファルト
1.5〜10重量%、ポリオール及びブロックイソシア
ネートの混合物0.1〜10重量%の割合からなる鉄道
バラスト軌道用混合物に係る。
酸基1当量に対しブロックイソシアネートを解離時のイ
ソシアネート基が1当量以上となるような比率で混合し
たものに、加熱したバラストと溶融アスファルトを混合
して得られ、バラスト80〜97重量%、アスファルト
1.5〜10重量%、ポリオール及びブロックイソシア
ネートの混合物0.1〜10重量%の割合からなる鉄道
バラスト軌道用混合物に係る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のバラストとしては、一般
に鉄道軌道用として用いられるバラストを用いることが
できる。アスファルトとしては、一般に道路舗装用とし
て用いられるアスファルトを用いることができ、最も好
ましいものは、ストレートアスファルトであって、25
℃針入度が40〜100のグレードのものが特に好まし
い。ポリオールは、一般にイソシアネートと反応してウ
レタンエラストマーを合成できるものであり、アスファ
ルトと相溶性の良いものが好ましい。例えばオレフィン
系ポリオール、ダイマー酸系ジオール、ひまし油などの
植物油をベースにしたポリオール、ポリマーポリオール
などが挙げられ、最も好ましいのは、ポリブタジエン系
のポリオールやスチレン含有率の大きいポリマーポリオ
ールである。
に鉄道軌道用として用いられるバラストを用いることが
できる。アスファルトとしては、一般に道路舗装用とし
て用いられるアスファルトを用いることができ、最も好
ましいものは、ストレートアスファルトであって、25
℃針入度が40〜100のグレードのものが特に好まし
い。ポリオールは、一般にイソシアネートと反応してウ
レタンエラストマーを合成できるものであり、アスファ
ルトと相溶性の良いものが好ましい。例えばオレフィン
系ポリオール、ダイマー酸系ジオール、ひまし油などの
植物油をベースにしたポリオール、ポリマーポリオール
などが挙げられ、最も好ましいのは、ポリブタジエン系
のポリオールやスチレン含有率の大きいポリマーポリオ
ールである。
【0007】ブロックイソシアネートに用いられるイソ
シアネートとしては、例えばジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI)、トルエンジイソシアネート(TD
I)、ポリメリックMDI、キシリレンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどを単体
で用いたり、混合して用いることができる。ブロック剤
としては、例えばε−カプロラクタム、メタノールなど
のアルコール類、メチルエチルケトオキシム、アセトオ
キシム、メチルイソブチルケトオキシムなどのオキシム
類等が挙げられる。ブロックイソシアネートは、作業可
能時間を考慮して160〜180℃の混合温度で90〜
120分間十分な作業性を保つものが好ましく、最も好
ましいものは、ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)をε−カプロラクタムでブロックしたものであ
る。ブロックイソシアネートが高温でも揮発しないよう
なブロック剤(例えば、上記ε−カプロラクタムなど)
でブロックされている場合、あるいは揮発するブロック
剤の場合でもその一部がアスファルト中に残存すること
により、ブロックイソシアネートのブロック剤が解離し
た後、アスファルト中に残存し、可塑剤的な働きをして
アスファルト混合物のたわみ性を向上させる結果防振効
果や耐骨材飛散抵抗性が向上する。ただし、バラスト間
の接着性能等を弱める働きもあるため、ポリオール中の
水酸基1個に対し、ブロックイソシアネートが解離した
ときのイソシアネート基を1〜2当量にすることが望ま
しく、最も好ましくは1.2〜1.6当量にすることが望
ましい。本発明において上記各成分は例示であり、勿論
これに限定されるものではなく、その他のものを用いる
ことができる。
シアネートとしては、例えばジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI)、トルエンジイソシアネート(TD
I)、ポリメリックMDI、キシリレンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどを単体
で用いたり、混合して用いることができる。ブロック剤
としては、例えばε−カプロラクタム、メタノールなど
のアルコール類、メチルエチルケトオキシム、アセトオ
キシム、メチルイソブチルケトオキシムなどのオキシム
類等が挙げられる。ブロックイソシアネートは、作業可
能時間を考慮して160〜180℃の混合温度で90〜
120分間十分な作業性を保つものが好ましく、最も好
ましいものは、ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)をε−カプロラクタムでブロックしたものであ
る。ブロックイソシアネートが高温でも揮発しないよう
なブロック剤(例えば、上記ε−カプロラクタムなど)
でブロックされている場合、あるいは揮発するブロック
剤の場合でもその一部がアスファルト中に残存すること
により、ブロックイソシアネートのブロック剤が解離し
た後、アスファルト中に残存し、可塑剤的な働きをして
アスファルト混合物のたわみ性を向上させる結果防振効
果や耐骨材飛散抵抗性が向上する。ただし、バラスト間
の接着性能等を弱める働きもあるため、ポリオール中の
水酸基1個に対し、ブロックイソシアネートが解離した
ときのイソシアネート基を1〜2当量にすることが望ま
しく、最も好ましくは1.2〜1.6当量にすることが望
ましい。本発明において上記各成分は例示であり、勿論
これに限定されるものではなく、その他のものを用いる
ことができる。
【0008】本発明において、バラスト、アスファル
ト、ポリオール及びブロックイソシアネートの使用割合
は特に限定するものではないが、バラスト80〜97重
量%、アスファルト1.5〜10重量%に対し、ポリオ
ール及びブロックイソシアネートの混合物0.1〜10
重量%、好ましくはバラスト90〜97重量%、アスフ
ァルト2.7〜9重量%に対し、ポリオール及びブロッ
クイソシアネートの混合物0.3〜1重量%とするのが
好ましい。更に必要に応じてゴム粒子あるいはウレタン
粉末の少なくとも1つ以上を用いることができる。ゴム
粒子あるいはウレタン粉末は新規合成品であってもリサ
イクルによる再生品でもよいが、最も好ましいのはSho
re A 硬度が50〜70のものである。ゴムとしては通
常公知の材質のゴムを用いることができ、その粒径は2
〜6mm程度のものが好ましい。ウレタン粉末としても通
常公知のウレタン粉末を用いることができ、その粒径は
JIS Z 8801 標準ふるいに規定する標準網ふる
い4.75mmでふるった通過分が好ましい。またアスフ
ァルトとの相溶性を向上させるためゴム粒子及びウレタ
ン粉末の表面改質を行ってもよい。表面改質方法として
は任意の方法を採用することができ、例えば液状ポリイ
ソプレン等により表面改質するのが好ましい。その他の
添加剤は、カップリング剤や触媒、可塑剤、耐候剤、熱
可塑性樹脂等があるが、それぞれ必要に応じて使用して
もよい。
ト、ポリオール及びブロックイソシアネートの使用割合
は特に限定するものではないが、バラスト80〜97重
量%、アスファルト1.5〜10重量%に対し、ポリオ
ール及びブロックイソシアネートの混合物0.1〜10
重量%、好ましくはバラスト90〜97重量%、アスフ
ァルト2.7〜9重量%に対し、ポリオール及びブロッ
クイソシアネートの混合物0.3〜1重量%とするのが
好ましい。更に必要に応じてゴム粒子あるいはウレタン
粉末の少なくとも1つ以上を用いることができる。ゴム
粒子あるいはウレタン粉末は新規合成品であってもリサ
イクルによる再生品でもよいが、最も好ましいのはSho
re A 硬度が50〜70のものである。ゴムとしては通
常公知の材質のゴムを用いることができ、その粒径は2
〜6mm程度のものが好ましい。ウレタン粉末としても通
常公知のウレタン粉末を用いることができ、その粒径は
JIS Z 8801 標準ふるいに規定する標準網ふる
い4.75mmでふるった通過分が好ましい。またアスフ
ァルトとの相溶性を向上させるためゴム粒子及びウレタ
ン粉末の表面改質を行ってもよい。表面改質方法として
は任意の方法を採用することができ、例えば液状ポリイ
ソプレン等により表面改質するのが好ましい。その他の
添加剤は、カップリング剤や触媒、可塑剤、耐候剤、熱
可塑性樹脂等があるが、それぞれ必要に応じて使用して
もよい。
【0009】本発明の鉄道バラスト軌道用混合物は例え
ば以下の方法により得られる。まずポリオール等の活性
水素含有物とブロックイソシアネートを混合するが、ポ
リオールの水酸基1当量に対しブロックイソシアネート
の解離時のイソシアネート基が1当量以上、好ましくは
1〜2当量となるような比率で混合して混合物Aを得
る。加熱したバラストと溶融アスファルトを混合し、更
に必要によりゴム粒子あるいはウレタン粉末あるいはそ
れらの混合物を混合し、前記混合物Aを加えて混合す
る。そうして、バラスト表面にウレタン入りアスファル
ト皮膜を形成させ、ゴム粒子あるいはウレタン粉末ある
いはそれらの混合物を用いた場合は、それらを均一に分
散させる。上記の鉄道軌道用バラスト混合物が作業可能
な粘度を保持している間にタイタンパ等で締め固め、目
的とする鉄道バラスト軌道構造物を得る。バラスト軌道
構造物の締め固め後の空隙率を20%以上とするのが好
ましく、特に20〜30%とするのが好ましい。
ば以下の方法により得られる。まずポリオール等の活性
水素含有物とブロックイソシアネートを混合するが、ポ
リオールの水酸基1当量に対しブロックイソシアネート
の解離時のイソシアネート基が1当量以上、好ましくは
1〜2当量となるような比率で混合して混合物Aを得
る。加熱したバラストと溶融アスファルトを混合し、更
に必要によりゴム粒子あるいはウレタン粉末あるいはそ
れらの混合物を混合し、前記混合物Aを加えて混合す
る。そうして、バラスト表面にウレタン入りアスファル
ト皮膜を形成させ、ゴム粒子あるいはウレタン粉末ある
いはそれらの混合物を用いた場合は、それらを均一に分
散させる。上記の鉄道軌道用バラスト混合物が作業可能
な粘度を保持している間にタイタンパ等で締め固め、目
的とする鉄道バラスト軌道構造物を得る。バラスト軌道
構造物の締め固め後の空隙率を20%以上とするのが好
ましく、特に20〜30%とするのが好ましい。
【0010】本発明の上記鉄道バラスト軌道用混合物を
用いることにより、特にそのウレタン入りアスファルト
により、バラスト相互間、バラストとゴム粒子間あるい
はウレタン粉末間の結合性を向上でき、列車通過時の衝
撃によるバラストの飛散に対する抵抗性が向上した。ま
たゴム粒子あるいはウレタン粉末を用いることにより、
列車通過時の衝撃を緩和・吸収でき、軌道路盤にクラッ
クが入りにくくなり、その結果として路盤の耐水性能も
向上した。更にゴム粒子やウレタン粉末によって列車通
過時の振動が抑制されるため騒音の発生が抑制されると
ともに、高性能な接着性能を持つウレタン入りアスファ
ルトにより、バラストの空隙率を大きくすることが可能
となり、空隙に列車の車輪とレール間で発生する騒音な
どを吸収しやすくなり、騒音を低減することができた。
用いることにより、特にそのウレタン入りアスファルト
により、バラスト相互間、バラストとゴム粒子間あるい
はウレタン粉末間の結合性を向上でき、列車通過時の衝
撃によるバラストの飛散に対する抵抗性が向上した。ま
たゴム粒子あるいはウレタン粉末を用いることにより、
列車通過時の衝撃を緩和・吸収でき、軌道路盤にクラッ
クが入りにくくなり、その結果として路盤の耐水性能も
向上した。更にゴム粒子やウレタン粉末によって列車通
過時の振動が抑制されるため騒音の発生が抑制されると
ともに、高性能な接着性能を持つウレタン入りアスファ
ルトにより、バラストの空隙率を大きくすることが可能
となり、空隙に列車の車輪とレール間で発生する騒音な
どを吸収しやすくなり、騒音を低減することができた。
【0011】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて説明する。
使用材料は以下の通りである。ポリオール:末端水酸基
の液状ポリブタジエン(水酸基価 46.6mgKOH/
g、平均分子量 2800) ブロックイソシアネート:MDIのε−カプロラクタム
によるブロック体(解離時の遊離イソシアネート重量%
17.2重量%) ゴム粒子:液状イソプレンによって表面改質されたゴム
粒子(粒径3〜5mm程度) ウレタン粉末:硬質ウレタンフォームの粉砕品(JIS
Z 8801 標準ふるいに規定する標準網ふるい4.
75mmでふるった通過分) アスファルト:ストレートアスファルト(25℃針入度
60−80)
使用材料は以下の通りである。ポリオール:末端水酸基
の液状ポリブタジエン(水酸基価 46.6mgKOH/
g、平均分子量 2800) ブロックイソシアネート:MDIのε−カプロラクタム
によるブロック体(解離時の遊離イソシアネート重量%
17.2重量%) ゴム粒子:液状イソプレンによって表面改質されたゴム
粒子(粒径3〜5mm程度) ウレタン粉末:硬質ウレタンフォームの粉砕品(JIS
Z 8801 標準ふるいに規定する標準網ふるい4.
75mmでふるった通過分) アスファルト:ストレートアスファルト(25℃針入度
60−80)
【0012】実施例1 まず、上記ポリオールの水酸基1当量に対し上記ブロッ
クイソシアネートのブロック剤が解離した時にイソシア
ネート基が1.2当量となるようにブロックイソシアネ
ートを添加混合してウレタン原料混合物を作成した。次
に、170℃に加熱したバラストに160℃の上記スト
レートアスファルトを添加混合して鉄道バラスト軌道用
混合物を得た。その後、混合物が作業可能な粘度を保持
している間にタンパを用いて締め固めて空隙率20%の
本発明の鉄道バラスト軌道構造物を得た。
クイソシアネートのブロック剤が解離した時にイソシア
ネート基が1.2当量となるようにブロックイソシアネ
ートを添加混合してウレタン原料混合物を作成した。次
に、170℃に加熱したバラストに160℃の上記スト
レートアスファルトを添加混合して鉄道バラスト軌道用
混合物を得た。その後、混合物が作業可能な粘度を保持
している間にタンパを用いて締め固めて空隙率20%の
本発明の鉄道バラスト軌道構造物を得た。
【0013】実施例2 まず、上記ポリオールの水酸基1当量に対し上記ブロッ
クイソシアネートのブロック剤が解離した時にイソシア
ネート基が1.2当量となるようにブロックイソシアネ
ートを添加混合してウレタン原料混合物を作成した。次
に、170℃に加熱したバラストに160℃の上記スト
レートアスファルトを添加混合した。これに、上記ゴム
粒子とウレタン原料混合物を添加混合して鉄道バラスト
軌道用混合物を得た。その後、実施例1と同様に締め固
めて空隙率20%の本発明の鉄道バラスト軌道構造物を
得た。
クイソシアネートのブロック剤が解離した時にイソシア
ネート基が1.2当量となるようにブロックイソシアネ
ートを添加混合してウレタン原料混合物を作成した。次
に、170℃に加熱したバラストに160℃の上記スト
レートアスファルトを添加混合した。これに、上記ゴム
粒子とウレタン原料混合物を添加混合して鉄道バラスト
軌道用混合物を得た。その後、実施例1と同様に締め固
めて空隙率20%の本発明の鉄道バラスト軌道構造物を
得た。
【0014】実施例3 実施例2のゴム粒子のかわりに上記ウレタン粉末を添加
混合して鉄道バラスト軌道用混合物を得た。その後、実
施例1と同様に締め固めて空隙率20%の本発明の鉄道
バラスト軌道構造物を得た。
混合して鉄道バラスト軌道用混合物を得た。その後、実
施例1と同様に締め固めて空隙率20%の本発明の鉄道
バラスト軌道構造物を得た。
【0015】実施例4 実施例2のゴム粒子のかわりに上記のゴム粒子とウレタ
ン粉末の重量比50/50の混合物を添加混合して鉄道
バラスト軌道用混合物を得た。その後、実施例1と同様
に締め固めて空隙率20%の本発明の鉄道バラスト軌道
構造物を得た。
ン粉末の重量比50/50の混合物を添加混合して鉄道
バラスト軌道用混合物を得た。その後、実施例1と同様
に締め固めて空隙率20%の本発明の鉄道バラスト軌道
構造物を得た。
【0016】比較例1 実施例に用いたバラストとアスファルトのみの鉄道バラ
スト軌道用混合物を得た。その後、実施例1と同様に締
め固めて空隙率15%の鉄道バラスト軌道構造物を得
た。結果を表1〜2に示す。
スト軌道用混合物を得た。その後、実施例1と同様に締
め固めて空隙率15%の鉄道バラスト軌道構造物を得
た。結果を表1〜2に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】 注1:マーシャル試験は舗装試験法便覧(社団法人、日
本道路協会発行)記載の方法に準拠、カンタブロ試験は
舗装試験法便覧別冊(社団法人、日本道路協会発行)暫
定試験方法記載の方法に準拠、吸音率の測定はJIS
A 1405管内法に準拠。
本道路協会発行)記載の方法に準拠、カンタブロ試験は
舗装試験法便覧別冊(社団法人、日本道路協会発行)暫
定試験方法記載の方法に準拠、吸音率の測定はJIS
A 1405管内法に準拠。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、バラスト相互間、バラ
ストとゴム粒子間あるいはウレタン粉末間の結合性を向
上でき、列車通過時の衝撃によるバラストの飛散に対す
る抵抗性が向上した。またゴム粒子あるいはウレタン粉
末を用いることにより、列車通過時の衝撃を緩和・吸収
でき、軌道路盤にクラックが入りにくくなり、その結果
として路盤の耐水性能も向上した。更にゴム粒子やウレ
タン粉末によって列車通過時の振動が抑制されるため騒
音の発生が抑制されるとともに、高性能な接着性能を持
つウレタン入りアスファルトにより、バラストの空隙率
を大きくすることが可能となり、空隙に列車の車輪とレ
ール間で発生する騒音などを吸収しやすくなり、騒音を
低減することができた。
ストとゴム粒子間あるいはウレタン粉末間の結合性を向
上でき、列車通過時の衝撃によるバラストの飛散に対す
る抵抗性が向上した。またゴム粒子あるいはウレタン粉
末を用いることにより、列車通過時の衝撃を緩和・吸収
でき、軌道路盤にクラックが入りにくくなり、その結果
として路盤の耐水性能も向上した。更にゴム粒子やウレ
タン粉末によって列車通過時の振動が抑制されるため騒
音の発生が抑制されるとともに、高性能な接着性能を持
つウレタン入りアスファルトにより、バラストの空隙率
を大きくすることが可能となり、空隙に列車の車輪とレ
ール間で発生する騒音などを吸収しやすくなり、騒音を
低減することができた。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリオールの水酸基1当量に対しブロッ
クイソシアネートを解離時のイソシアネート基が1当量
以上となるような比率で混合したものに、加熱したバラ
ストと溶融アスファルトを混合して得られ、バラスト8
0〜97重量%、アスファルト1.5〜10重量%、ポ
リオール及びブロックイソシアネートの混合物0.1〜
10重量%の割合からなる鉄道バラスト軌道用混合物。 - 【請求項2】 更にゴム粒子及びウレタン粉末から選ば
れる少なくとも1つ以上を配合した請求項1に記載の鉄
道バラスト軌道用混合物。 - 【請求項3】 請求項1〜2の鉄道バラスト軌道用混合
物を締め固めて得られる鉄道バラスト軌道構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9092978A JPH10266103A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 鉄道バラスト軌道用混合物及び軌道構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9092978A JPH10266103A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 鉄道バラスト軌道用混合物及び軌道構造物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10266103A true JPH10266103A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=14069489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9092978A Withdrawn JPH10266103A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 鉄道バラスト軌道用混合物及び軌道構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10266103A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006063149A (ja) * | 2004-08-25 | 2006-03-09 | Sekisui Chem Co Ltd | 長繊維強化ポリウレタン発泡樹脂、並びに、まくら木 |
CN108504322A (zh) * | 2017-02-26 | 2018-09-07 | 湖北木之君工程材料有限公司 | 一种严寒地区高速铁路用聚氨酯嵌缝胶及其制备方法 |
WO2021177445A1 (ja) * | 2020-03-06 | 2021-09-10 | 花王株式会社 | アスファルト組成物 |
-
1997
- 1997-03-26 JP JP9092978A patent/JPH10266103A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006063149A (ja) * | 2004-08-25 | 2006-03-09 | Sekisui Chem Co Ltd | 長繊維強化ポリウレタン発泡樹脂、並びに、まくら木 |
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EP4116490A4 (en) * | 2020-03-06 | 2024-03-13 | Kao Corp | ASPHALT COMPOSITION |
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