JPH10263932A - 長尺金属管内面の電解複合研磨方法及びその装置 - Google Patents

長尺金属管内面の電解複合研磨方法及びその装置

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JPH10263932A
JPH10263932A JP7378997A JP7378997A JPH10263932A JP H10263932 A JPH10263932 A JP H10263932A JP 7378997 A JP7378997 A JP 7378997A JP 7378997 A JP7378997 A JP 7378997A JP H10263932 A JPH10263932 A JP H10263932A
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JP
Japan
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metal tube
polishing
elastic
tool electrode
tube
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Application number
JP7378997A
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English (en)
Inventor
Sadahisa Kiryu
禎久 桐生
Shigeki Yasuno
茂樹 安野
Kazuo Akagi
和雄 赤木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NISSHIN UNYU KOGYO KK
SHINKO TOKUSHU KOKAN KK
Original Assignee
NISSHIN UNYU KOGYO KK
SHINKO TOKUSHU KOKAN KK
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺金属管内面の電解複合研磨において、一
つの部材で複数個の砥石に一定の押圧力を付与すること
ができ、その取付部の加工及び取付作業も簡単であり、
小径長尺金属管の場合も高精度に鏡面加工できるように
する。 【解決手段】 金属管に挿入する回転軸に通孔を設け
る。回転軸の先端に取り付ける工具電極内にシリコンチ
ューブを設ける。回転軸の通孔から圧縮エアー等の流体
を供給し、この流体をシリコンチューブ内に導入して圧
力を付与する。この圧力により、工具電極に装備した複
数個の砥石を金属管の内面に一定圧力で押し付ける。小
径長尺金属管用の回転軸の外周面を螺旋状に形成し、捩
じれ強度を増大させることにより回転性能を向上させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺金属管の内面
を鏡面加工する電解複合研磨方法及びその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電解複合研磨は、電解液による溶出作用
と、研磨材による擦過作用とを複合させて金属表面を高
精度に研磨仕上げするものである。この電解複合研磨技
術は、金属表面のみならず金属管の内面を鏡面仕上げす
る場合にも適用され、一般には先端に工具電極を取り付
けた回転軸(芯金)を金属管内に挿入し、この回転軸と
金属管とを相対的に回転させ、金属管内に電解液を供給
すると共に電流を流し、回転軸を徐々に引き抜きながら
工具電極に装着した砥石で金属管の内面を研磨するので
ある。このような金属管内面の電解複合研磨方法におい
て、砥石が摩耗すると内面研磨が適正に行われず高精度
の鏡面仕上げができないため、従来はばね板又はダイヤ
フラム等により砥石に押圧力を付与することで砥石の摩
耗に対処したものがある(例えば、実開平4−1301
20号公報、実開平5−86429号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のばね板によ
る場合は、特に長尺金属管内面のように限られた所で
は、砥石の摩耗に伴ない押圧力が減少して所定の研磨性
能が得られなくなり、又ばね板は所定の撓みを与えるこ
とにより力が発生するため、金属管内に研磨工具を挿入
する際専用の挿入ガイドが必要になる等の欠点があっ
た。一方、ダイヤフラムによる場合は、前記ばね板によ
る欠点は解消できるが、複数個の砥石に対応させて複数
個のダイヤフラムを各別に設けねばならず、その取付部
の加工が複雑になると共に取付作業が厄介になり、又複
数個のダイヤフラムにばらつきが生じて各砥石に掛かる
押圧力が一定とならず、高精度の鏡面仕上げができない
ことがある。更に、従来の電解複合研磨において、小径
長尺金属管の場合には、細い回転軸が用いられるが強度
が低下し、特に捩じれ強度が低下して回転性能が悪くな
る問題もあった。
【0004】本発明は、このような従来の諸問題をすべ
て解決するためになされ、一つの部材で複数個の砥石に
一定の押圧力を付与することができ、その取付部の加工
及び取付作業が簡単であり、小径長尺金属管の場合も高
精度の鏡面加工を可能とした長尺金属管内面の電解複合
研磨方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの技術的手段として、本発明は、電解液による溶出作
用と、金属管に挿入する工具電極に装備した砥石による
擦過作用とを複合させて長尺金属管の内面を研磨する電
解複合研磨方法において、前記工具電極内にシリコンチ
ューブを設け、このシリコンチューブ内に流体を導入す
ることにより前記砥石を金属管の内面に一定圧力で押し
付けながら研磨する長尺金属管内面の電解複合研磨方法
を要旨とする。この研磨方法において、工具電極の先端
側から電解液を供給することを特徴とする。又、長尺金
属管を軸回転可能に支持する支持装置と、金属管に挿入
する回転軸と、この回転軸の先端に取り付けられ砥石が
装着される工具電極とを備えた電解複合研磨装置におい
て、前記回転軸に流体を送り込むための通孔を設け、前
記工具電極には前記通孔に連通する空洞部と、この空洞
部に連通する複数の砥石取付孔を放射状に設け、前記空
洞部にシリコンチューブを挿着し、前記砥石取付孔には
弾性砥石を前記シリコンチューブに接着して摺動可能に
設け、前記回転軸の通孔からシリコンチューブ内に流体
を送り込むことにより、前記金属管の内面に弾性砥石を
一定圧力で押し付けて研磨する長尺金属管内面の電解複
合研磨装置を要旨とする。この研磨装置において、弾性
砥石は同一列内で複数個とし、且つ砥粒の異なる弾性砥
石を工具電極の軸線方向に沿って間隔をあけて複数列配
設し、それらの弾性砥石が一列置きに並ぶように円周方
向に所定角度回転させた位置に配置されたこと、工具電
極の外周面を絶縁体で被覆し、弾性砥石を挾んで円周方
向の前後に不働態化被膜生成露出面と、集中溶出露出面
とを設けたこと、支持装置の両端部にダミー管を固定
し、このダミー管と金属管との間にフリーリングをそれ
ぞれ配設したこと、回転軸の外周部に、電解液が通過し
易い材質から成る螺旋状のスペーサを設けたこと、小径
長尺金属管用の回転軸であって、その外周面を螺旋状に
形成したこと、を特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳説する。図1において、1は基台であ
り、その上にグリップチャック2、通電チャック3及び
管支えロール4を備えた支持装置5が設けられ、被加工
材である長尺の金属管6を回転可能に支持するようにし
てある。
【0007】7は支持装置5の前後に設けられた固定チ
ャックであり、金属管6と同じ内径のダミー管8がそれ
ぞれ固定され、前部ダミー管8の前端にはガイド管9が
接続されて電解液注入口が形成されている。
【0008】10は金属管6の前後端部と前後ダミー管
8との間にメカニカルシール11を介してそれぞれ配設
されたフリーリングであり、金属管6及びダミー管8と
同じ内径を有しており、研磨始めにフリー回転して金属
管6の前端部がベルマウス状に変形するのを保護するた
めのものである。図2は、フリーリング部の詳細を示
す。
【0009】12は支持装置5の後部に設けられた電解
液受けタンクであり、前記電解液注入口から注入された
電解液を使用後に収容できるようにしてある。
【0010】13は金属管6内に挿入する長尺の回転軸
(芯金)であり、複数個の受けロール14により水平に
支持され、駆動装置15により軸回転させられると共に
前後方向に移動され、図3のように中心には流体を送り
込むための通孔13aが設けられ、先端部には工具電極
16が取り付けられている。
【0011】工具電極16は、前記通孔13aに連通す
る空洞部16aが形成されると共に、この空洞部に連通
する砥石取付孔16bが放射状に複数個(図4の例では
円周方向に角度120°の間隔をあけて3個)設けら
れ、しかも工具電極16の長さ方向に沿って所定の間隔
をあけて複数列配設されている。この砥石取付孔16b
の位置は各列において同一ではなく、一列おきに並ぶよ
うに円周方向に所定の角度即ち60°回転させた位置に
配置されている。
【0012】前記空洞部16aには、両端部がプラグ1
7により閉塞されたシリコンチューブ18が挿着され、
後部プラグには軸孔17aが設けられており、この軸孔
17aを介して前記回転軸13の通孔13aとシリコン
チューブ18の内部が連通されている。16cは工具電
極16の先端に取り付けられたキャップである。
【0013】前記砥石取付孔16bには、砥石ホルダー
19を介して中性の弾性砥石20がそれぞれ摺動可能に
装着され、各砥石ホルダー19の下面は前記シリコンチ
ューブ18にそれぞれ接着されている。
【0014】弾性砥石20は、前記複数列において砥粒
の異なるものが装着される。例えば図5(イ) に示すよう
に工具電極16の最前列には仕上げ工程用弾性砥石20
aが、次列には中間工程用弾性砥石20bが、最後列に
は粗工程用弾性砥石20cがそれぞれ装着される。つま
り、同一列内では同種の弾性砥石が3個装着され、且つ
前列から後列に行くに従って漸次砥粒が粗くなる弾性砥
石が配設される。
【0015】図5(ロ) は同一列内に2個の弾性砥石を装
着する例を示し、この場合は円周方向に角度90°ずつ
回転させた列に粗、中間、仕上げの各工程用弾性砥石が
それぞれ装着される。又、弾性砥石の数は各列4個以上
の場合もあり、列は各工程1列とは限らず、例えば図6
(イ) に示すように各工程2列ずつ(或はそれ以上)設け
ることがあり、更に図6(ロ) のように弾性砥石数の異な
る(3個と5個)列を適宜組み合わせることもある。
【0016】前記工具電極16は、図4のように外周面
が絶縁体21で被覆され、弾性砥石20を挾んで円周方
向の前後に不働態化被膜生成露出面16dと、集中溶出
露出面16eとを対称的に設けるが、その露出面の大き
さが問題となる。図7は、弾性砥石20の表面幅(長
さ)Lと両露出面の合計幅(長さ)lとの差の弾性砥石
20の表面幅(長さ)Lに対する割合、つまり(L−
l)/Lの比率を変えて研磨量を測定した実験データの
グラフ図である。
【0017】この実験結果によると、印加電流40A、
50Aいずれの場合も比率0の時、即ち弾性砥石20の
表面幅と両露出面の合計幅が等しい時(L=l)、換言
すれば各露出面の幅が弾性砥石20の表面幅の1/2の
時が最高の研磨量を示した。従って、この条件を満足す
るように前記絶縁体21のコーティング領域が設定され
る。
【0018】本発明に係る電解複合研磨装置は上記のよ
うに構成され、図1に示すように支持装置5に被加工材
である長尺金属管6をセットし、その金属管6に回転軸
13を挿入し、電解液注入口から電解液を注入し、陽極
とした金属管6を高速で正回転させると共に陰極とした
回転軸13を低速で逆回転させ、両者間に所定の電流を
印加し、回転軸13を所定の速度で引き抜き工具電極1
6をボトム側に移動させることで電解複合研磨作業を行
う。
【0019】この電解複合研磨作業において、最初に回
転軸13を金属管6内に挿入する際には、シリコンチュ
ーブ18に圧力が付加されておらず、弾性砥石20の表
面が金属管6の内面に接触しないため、従来のような専
用の挿入ガイドを必要とせずに挿入でき、装置の自動化
が可能となる。回転軸13の先端部外周面には、回転軸
13及び工具電極16を金属管6の中心に保持すると共
に共振を抑制する目的で、電解液が通過し易い材質から
成る螺旋状のスペーサ22(図1)を取り付けることが
好ましい。
【0020】電解液(例えば硝酸ソーダ20%溶液)
は、前記のようにトップ側から工具電極16の引き抜き
方向に注入されるため、常時清浄な電解液を溶出部に供
給することができ、使用後の電解液は電解液受けタンク
12に収容される。
【0021】弾性砥石20が研磨を始める寸前に、電解
作用により前記工具電極16の不働態化被膜生成露出面
16dを介して金属管6の内面に薄い不働態膜が形成さ
れ、弾性砥石20はこの粘性のない不働態膜を挾んで研
磨することで、目詰まりを生じることなく不働態膜を除
去して金属素地を露出させる。その直後に集中溶出露出
面16eを介して凸部へ電解電流を集中させ、選択的な
電解を行うことにより金属表面を能率的に平滑にするこ
とができる。
【0022】弾性砥石20による研磨時には、回転軸1
3の後端部から通孔13a内にドライ圧縮エアーが供給
され、このエアーはプラグ17の軸孔17aを通ってシ
リコンチューブ18内に流入し、シリコンチューブ18
に圧力を付与する。この圧力により、各弾性砥石20は
放射方向に押し出され、金属管6の内面に一定圧力で接
触する。従って、極めて精度の高い研磨が得られる。弾
性砥石20の押し付け力は、エアー圧の調整によって任
意に調整することができる。
【0023】研磨作業によって弾性砥石20の表面が摩
耗しても、シリコンチューブ18により常に一定の押圧
力が作用するため、金属管6の内面に対する弾性砥石2
0の接触圧が一定に保たれ、複数個の弾性砥石20に摩
耗のばらつきが生じたとしても、シリコンチューブ18
の弾性作用によってそのばらつきを吸収することができ
る。
【0024】前記フリーリング10は、弾性砥石20の
押圧力により密着し、工具電極16の回転に追随してフ
リー回転することから摩耗が生じることはなく、金属管
6の前端部を保護してベルマウス現象を未然に防止する
ことができる。
【0025】工具電極16は、前記のように後部から前
部にかけて砥粒の異なる粗、中間、仕上げ用の各弾性砥
石が適宜の間隔をあけて列設され、しかも一列おきに弾
性砥石が並ぶように配置されているため、工具電極16
のボトム側への移動に伴って能率的な研磨が行われ、工
具電極16を一回引き抜くだけで研磨作業を終了させる
ことができる。
【0026】このようにして、長尺金属管(例えば内径
が4mmφ〜150mmφで、長さが6m程度)の内面を電
解複合研磨し、精密に鏡面仕上げすることできるが、図
8は特に小径管に適した回転軸を示すものである。
【0027】小径管の場合、回転軸を円滑に回転させる
ためには所要の捩じれ強度を必要とするが、細い円筒管
では不充分であり、このため回転軸の外周面を螺旋状に
形成して体積を増大し、捩じれ強度を向上させたもので
ある。
【0028】図8(イ) 、(ロ) に示すように、中心に通孔
23aを有する円筒管状の回転軸23の外周面に低螺旋
23bを全長に亙って形成し、且つこの低螺旋23bの
間に高螺旋23cを一定の間隔をあけて部分的に形成し
た二重螺旋構造にしてある。又、二重螺旋状に形成した
外周面は、熱収縮絶縁被膜33で被覆すると共に、高螺
旋23cの上にスペーサ32を螺旋状に装着する。この
スペーサ32は、前記スペーサ22と同様に電解液が通
過し易い材質から成り、小径金属管の中心に回転軸23
及び工具電極26を安定良く保持すると共に共振を抑制
するためのものである。
【0029】回転軸23の先端に取り付ける工具電極2
6は、実験の結果図9(ハ) に示す構造のものが良いこと
が判明した。即ち、断面がやや楕円型の本体の中心に空
洞部26aを設け、この空洞部26aを挾むようにして
砥石取付孔26bを空洞部26aに連通させて設け、空
洞部26aには細いシリコンチューブ28を挿着し、砥
石取付孔26bには弾性砥石30を摺動可能に装着し、
底面をシリコンチューブ28にそれぞれ接着したもので
ある。31は工具電極26の外周部に被覆した絶縁体で
あり、前記と同様に弾性砥石30を挾んでその両側に露
出面26d、26eをそれぞれ形成してある。
【0030】弾性砥石30は、図8に示すように工具電
極26の前部と後部に所定の間隔をあけて2列ずつ配設
され、後部の2列は粗工程用弾性砥石、前部の2列は仕
上げ工程用弾性砥石とし、且つ前後部とも図5(ロ) に示
すように円周方向に90°ずらした配置構成とする。
【0031】このように構成された小径長尺金属管用の
回転軸23は、前記回転軸13と使用法は同じであり、
被加工材である小径金属管36に挿入し、電解液は金属
管36のトップ側から供給し、陽極とした金属管36を
高速で正回転させ、陰極とした工具電極26を低速で逆
回転させ、両者間に所定の電流を流しながら工具電極2
6をボトム側に引き抜き移動させることで電解複合研磨
作業を行う。回転軸23は、外周部が螺旋状に形成され
ているため捻じり強度が著しく増大しており、安定した
回転と移動が可能となり、研磨作業を精密に行うことが
できる。
【0032】この電解複合研磨作業においても、前記と
同様に回転軸23を金属管36内に挿入する際、シリコ
ンチューブ28の作用によって弾性砥石30が金属管3
6に接触しないため専用の挿入ガイドを必要とせず、装
置の自動化が可能となり、研磨時には、回転軸23の後
端部から通孔23a内にドライ圧縮エアーが供給され、
シリコンチューブ28の圧力により各弾性砥石30は金
属管36の内面に一定圧力で接触し、極めて精度の高い
研磨が得られる。
【0033】又、弾性砥石30が摩耗しても、シリコン
チューブ28の押圧力により金属管36に対する接触圧
が常に一定に保持され、弾性砥石の摩耗のばらつきを吸
収することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
長尺金属管の電解複合研磨において、工具電極内にシリ
コンチューブを挿着し、このシリコンチューブに流体を
送り込んで圧力を付与することにより弾性砥石を金属管
の内面に一定圧で押し付けるようにしたので、高精度の
研磨を確保することができ、弾性砥石が摩耗しても常に
一定の押圧力を保持できると共に弾性砥石の摩耗のばら
つきを吸収する等の効果を奏する。又、従来のダイヤフ
ラム方式に比べると、取付部の加工及び取付作業が簡単
であり、一つのシリコンチューブで複数個の弾性砥石の
同時制御が可能のため、弾性砥石の押圧力にばらつきが
生じることはなく、コストの低減も図れる。更に、本発
明によれば、砥粒の異なる弾性砥石を複数列配設したの
で、工具電極の1回の引き抜きで粗工程から仕上げ工程
まで効率良く行うことができ、工具電極の外周面を絶縁
体で被覆し、弾性砥石を挾んで円周方向の前後に不働態
化被膜生成露出面と、集中溶出露出面とを設けたので、
目詰まりを起こさず電解電流を集中して能率的に金属表
面を平滑にすることができ、工具電極の先端側から電解
液を供給するので、常時清浄な電解液を溶出部に供給す
ることができ、支持装置の両端部にダミー管及びフリー
リングを設けたので、金属管端部のベルマウス対策がで
き、回転軸の外周部に電解液が通過し易い材質から成る
螺旋状のスペーサを設けたので、金属管の中心に回転軸
及び工具電極を保持することができ、小径長尺金属管用
回転軸はその外周面を螺旋状に形成したので、捻じり強
度を増大させて回転性能の向上が図れる等の優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電解複合研磨装置を概略断面で示
す立面図である。
【図2】フリーリング取付部の詳細を示す断面図であ
る。
【図3】工具電極の詳細を示す概略断面図である。
【図4】シリコンチューブに圧力が付与された時の工具
電極要部の断面図である。
【図5】(イ) 、(ロ) は弾性砥石の配置例をそれぞれ示す
説明図である。
【図6】(イ) 、(ロ) は弾性砥石の他の配置例をそれぞれ
示す説明図である。
【図7】弾性砥石と工具電極の露出面との関係における
研磨量実験データのグラフ図である。
【図8】(イ) は小径長尺金属管用回転軸を示す概略全体
図、(ロ) はその一部の拡大断面図である。
【図9】(イ) 〜(ハ) はその回転軸に取り付ける工具電極
の構造例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…基台 2…グリップチャック 3…通電チャック 4…管支えロール 5…支持装置 6…金属管 7…固定チャック 8…ダミー管 9…ガイド管 10…フリーリング 11…メカニカルシール 12…電解液受けタンク 13…回転軸 14…受けロール 15…駆動装置 16…工具電極 17…プラグ 18…シリコンチューブ 19…砥石ホルダー 20…弾性砥石 21…絶縁体 22…スペーサ 23…回転軸 26…工具電極 28…シリコンチューブ 30…弾性砥石 31…絶縁体 32…スペーサ 33…熱収縮絶縁被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤木 和雄 山口県下関市長府港町14番1号 日新運輸 工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電解液による溶出作用と、金属管に挿入す
    る工具電極に装備した砥石による擦過作用とを複合させ
    て長尺金属管の内面を研磨する電解複合研磨方法におい
    て、前記工具電極内にシリコンチューブを設け、このシ
    リコンチューブ内に流体を導入することにより前記砥石
    を金属管の内面に一定圧力で押し付けながら研磨するこ
    とを特徴とする長尺金属管内面の電解複合研磨方法。
  2. 【請求項2】工具電極の先端側から電解液を供給する請
    求項1記載の長尺金属管内面の電解複合研磨方法。
  3. 【請求項3】長尺金属管を軸回転可能に支持する支持装
    置と、金属管に挿入する回転軸と、この回転軸の先端に
    取り付けられ砥石が装着される工具電極とを備えた電解
    複合研磨装置において、前記回転軸に流体を送り込むた
    めの通孔を設け、前記工具電極には前記通孔に連通する
    空洞部と、この空洞部に連通する複数の砥石取付孔を放
    射状に設け、前記空洞部にシリコンチューブを挿着し、
    前記砥石取付孔には弾性砥石を前記シリコンチューブに
    接着して摺動可能に設け、前記回転軸の通孔からシリコ
    ンチューブ内に流体を送り込むことにより、前記金属管
    の内面に弾性砥石を一定圧力で押し付けて研磨すること
    を特徴とする長尺金属管内面の電解複合研磨装置。
  4. 【請求項4】弾性砥石は同一列内で複数個とし、且つ砥
    粒の異なる弾性砥石を工具電極の軸線方向に沿って間隔
    をあけて複数列配設し、それらの弾性砥石が一列置きに
    並ぶように円周方向に所定角度回転させた位置に配置さ
    れた請求項3記載の長尺金属管内面の電解複合研磨装
    置。
  5. 【請求項5】工具電極の外周面を絶縁体で被覆し、弾性
    砥石を挾んで円周方向の前後に不働態化被膜生成露出面
    と、集中溶出露出面とを設けた請求項3又は4記載の長
    尺金属管内面の電解複合研磨装置。
  6. 【請求項6】支持装置の両端部にダミー管を固定し、こ
    のダミー管と金属管との間にフリーリングをそれぞれ配
    設した請求項3記載の長尺金属管内面の電解複合研磨装
    置。
  7. 【請求項7】回転軸の外周部に、電解液が通過し易い材
    質から成る螺旋状のスペーサを設けた請求項3記載の長
    尺金属管内面の電解複合研磨装置。
  8. 【請求項8】小径長尺金属管用の回転軸であって、その
    外周面を螺旋状に形成した請求項3記載の長尺金属管内
    面の電解複合研磨装置。
JP7378997A 1997-03-26 1997-03-26 長尺金属管内面の電解複合研磨方法及びその装置 Pending JPH10263932A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US6783439B1 (en) * 1998-10-14 2004-08-31 Nissin Unyu Kogyo Co., Ltd. Method for manufacturing mirror surface tube for photosensitive drum of copying machine or the like
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