JPH10263719A - プレス装置のかす上がり検出機構 - Google Patents

プレス装置のかす上がり検出機構

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JPH10263719A
JPH10263719A JP6647097A JP6647097A JPH10263719A JP H10263719 A JPH10263719 A JP H10263719A JP 6647097 A JP6647097 A JP 6647097A JP 6647097 A JP6647097 A JP 6647097A JP H10263719 A JPH10263719 A JP H10263719A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレス抜き加工時のかす上がりを効率的に確
実に検出する。 【解決手段】 ダイ14およびガイドリフタ18a、1
8bをダイホルダ12に対し電気的に絶縁して設け、ス
トリッパープレート22にダイホルダ12に対向してス
トリッパープレート22から端面が突出する向きに付勢
して検出ピン36を設け、検出ピン36が対向するダイ
ホルダ12に当接する状態と離間する状態を検出ピンが
プレス装置と導通するか否かにより検出する論理回路A
を設け、被加工材料20がダイ14に押接されることに
より、あるいは被加工材料の抜きかすを介して、ダイ1
4とプレスベースとが電気的に導通するか否かを検出す
る論理回路Bを設け、前記論理回路Aと論理回路Bが開
閉するタイミングによりかす上がりを判断する判定部を
設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプレス抜き加工で使
用するプレス装置のかす上がり検出機構に関する。
【0002】
【従来の技術】プレス加工によって製造するリードフレ
ームあるいはコンタクト部品等では、長尺な金属帯状体
を金型の加工ステージ上で順送りしながらプレス抜き等
を行って製造する方法が一般的である。プレス抜き加工
はダイおよびポンチで金属帯状体を抜いて所定形状に成
形する。ポンチで抜き落とされた抜きかすは、ダイ孔か
ら下方に落下するのであるが、場合によって抜きかすが
ポンチが戻る際に浮き上がり(かす上がり)、被加工材
料の表面に付着してしまうことがある。かす上がりが生
じると、被加工材料の表面に抜きかすが付着してそのま
ま次工程に送られるから、次工程での加工の際に打痕が
生じたりして不良発生の原因となる。
【0003】このようなかす上がりを防止する方法には
ダイの孔形状を変えたり、ポンチの形状を変えたりする
方法があるが、ダイ等の金型構造を変えるかわりにかす
上がりが生じたことを検出して、装置をいったん停止さ
せるといった方法もある。かす上がりを検出する方法に
は、画像処理により正常パターンと比較判定して検出す
る方法や、かす上がりが生じるとストリッパープレート
が傾いたり、ストリッパープレートが正規位置よりも僅
かに浮き上がったりすることを近接センサ等で検出する
ことによる方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、画像処理に
よってかす上がりを検出する方法は、画像処理のための
処理時間がかかるから、かなりの高速で材料を順送りし
ながら加工するプレス装置で全数検査することは困難で
あり、抜き取り式によらざるを得ない。しかしながら、
抜き取り式の検査はかす上がりがいつ起きるかわからな
いことを考えると有効ではない。また、全数検査を行う
場合はプレス装置の加工速度を上げることができない。
【0005】また、ストリッパープレートの傾きやスト
リッパープレートが正規位置から浮いた状態を検出する
方法は、ストリッパープレートの押さえ圧が強い場合は
かすが潰れてしまい、センサで確実に検出することが困
難である。この場合に、センサの検出精度を高く設定す
ると正常加工による変位であっても異常と判定してしま
う場合があるといった問題点がある。
【0006】本発明はこれらの問題点を解消すべくなさ
れたものであり、その目的とするところは、複雑な構成
を採用することなく、かす上がりを確実に検出すること
ができ、加工工程中に製品の全数について容易にかす上
がりを検出することができるプレス装置のかす上がり検
出機構を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、ダイホルダにダ
イを支持し、電気的導体である被加工材料をガイド移送
するためのガイドリフタを上方に付勢しつつ上下動可能
に前記ダイに設け、前記ダイに対向して上下動可能にス
トリッパープレートを設け、該ストリッパープレートに
パンチガイドを設け、ストリッパープレートが下降しパ
ンチガイドにより前記ガイドリフタに支持された被加工
材料を前記ダイに押接して前記パンチにより被加工材料
をプレス抜きするプレス装置のかす上がり検出機構であ
って、前記ダイおよび前記ガイドリフタを前記ダイホル
ダに対し電気的に絶縁して設け、前記ストリッパープレ
ートと前記ダイホルダの上面とが対向する範囲内に、前
記ストリッパープレートあるいは前記ダイホルダの一方
に、ストリッパープレートあるいはダイホルダと電気的
に絶縁し、ストリッパープレートあるいはダイホルダか
ら端面が突出する向きに付勢した検出ピンを設け、該検
出ピンが、対向するダイホルダあるいはストリッパープ
レートに当接する状態と離間する状態を前記検出ピンが
プレス装置と導通するか否かにより検出する論理回路A
を設け、前記被加工材料が前記ダイに押接されることに
より、あるいは前記被加工材料の抜きかすを介して、前
記ダイとプレスベースとが電気的に導通するか否かを検
出する論理回路Bを設け、前記論理回路Aと論理回路B
が開閉するタイミングによりかす上がりを判断する判定
部を設けたことを特徴とする。また、前記ストリッパー
プレートが上位置にある状態で、前記検出ピンが前記パ
ンチガイドの押接面あるいはダイの外面を基準として突
出する量をL、前記被加工材料の材厚をT、前記パンチ
の前記パンチガイドの下面からの引き込み量をaとした
場合、前記検出ピンの突出量LをT<L<2T−aと設
定することがかす上がり検知に好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。図1は本発明に係るかす上がり検出機
構を備えたプレス装置の実施形態を示す断面図である。
同図で10はダイホルダ12を支持するプレスベースで
ある。14はダイホルダ12に支持されたダイである。
16はダイホルダ12とダイ14との間に設置した絶縁
ベースである。この絶縁ベース16は電気的絶縁性を有
する材料によって形成したもので、ダイ14の底面およ
び外側面を覆ってダイ14をダイホルダ12から電気的
に絶縁する。
【0009】絶縁ベース16はダイホルダ12にダイ1
4を支持するものであるから、ダイ14の設置位置を正
確に位置出し可能であることと、プレス圧力に十分に耐
えられる強度が求められる。絶縁ベース16の素材とし
ては、研削加工等による高精度の加工が可能で、加工時
の荷重に耐えられるものとして、たとえばセラミック材
が使用できる。なお、絶縁ベース16はダイ14をダイ
ホルダ12に対して電気的に絶縁することを目的とする
ものであり、かならずしも一体形成しなければならない
ものではない。たとえば、内層に電気的絶縁層を設けて
ダイ14をダイホルダ12に対して電気的に絶縁しても
よい。
【0010】14aはダイ14に設けたダイ孔である。
被加工材料をプレス抜きした際に生じる抜きかすは、こ
のダイ孔14aから下方に排出される。18a、18b
は被加工材料20の側縁をガイドして被加工材料20を
所定の搬送方向にガイド移送するためのガイドリフタで
ある。このガイドリフタ18a、18bも絶縁ベース1
6と同様に電気的絶縁性を有する素材、たとえばセラミ
ック材によって形成する。ガイドリフタ18a、18b
を電気的絶縁性を有する材料で形成するのは被加工材料
20をダイホルダ12に対して電気的に絶縁して支持す
るためである。したがって、電気的に絶縁できる構成で
あれば、必ずしもガイドリフタ18a、18bを電気的
絶縁性を有する素材で一体形成しなければならないもの
ではない。ガイドリフタ18a、18bはスプリング1
9により常時上向きに付勢されて支持されている。した
がって、型開き時には図のようにダイ14の加工面から
若干離間して被加工材料20が支持される。この支持状
態は被加工材料20が次ステ−ジに移送される状態であ
る。
【0011】22はダイホルダ12の上方に、上下動可
能に支持したストリッパープレートである。ストリッパ
ープレート22はピン24を介してパンチホルダ26に
吊持されている。28はストリッパープレート22とパ
ンチホルダ26との間を弾発するスプリングである。3
0はパンチホルダ26を支持するプレスベースである。
ストリッパープレート22でダイ14に対向する位置に
はパンチガイド32が設置され、パンチホルダ26に支
持したパンチ34の先端部がパンチガイド32によって
ガイドされている。
【0012】36は被加工材料20のかす上がりを検出
するための検出ピンである。検出ピン36は電気的絶縁
性素材により形成した検出ピンホルダ38に支持され、
ストリッパープレート22に対して電気的に絶縁されて
いる。検出ピン36の背面側には弾発スプリング40が
装着され、検出ピン36はストリッパープレート22の
ダイホルダ12に当接する面から突出するように付勢さ
れて支持されている。
【0013】本実施形態のプレス金型は検出ピン36の
ストリッパープレート22の下面から突出する寸法Lを
次のように設定することにより、かす上がりを電気的に
検出する。すなわち、被加工材料20の材厚をT、金型
が開いた状態でパンチ34の先端がパンチガイド32の
表面から引き込まれている量をaとすると、T<L<2
T−aとなるように設定する。なお、ガイドリフタ18
a、18bによって被加工材料20が上位置に支持され
ている状態で被加工材料とダイ14の上面との離間距離
(リフト量)をbとする。
【0014】かす上がりが生じたか否かは被加工材料2
0をプレス抜き加工する際に、被加工材料20を仲介と
する電気的導通を検出して判定する。そのため、検出ピ
ン36から導線を導き、検出ピン36とプレス機本体と
の電気的導通を監視する論理回路Aに接続し、一方、ダ
イ14から導線を導き、ダイ14とプレス機本体との電
気的導通を監視する論理回路Bとを接続する構成とす
る。
【0015】以下では被加工材料20をプレス抜き加工
する各工程とそのときの論理回路A、Bの開閉状態を対
比してかす上がりを検出する方法について説明する。図
2〜5は被加工材料20をプレス抜き加工する際におけ
る各部の動作状態を示す説明図である。図6はこれらの
各動作状態おける論理回路A、Bの開閉状態を示すグラ
フである。グラフの横軸は時間をあらわす。
【0016】図6の論理回路AのグラフでA1 点はプレ
スを駆動してパンチプレート26とともにストリッパー
プレート22を下降させ、まず検出ピン36の端面がダ
イホルダ12の上面に当接した状態を示す。検出ピン3
6がダイホルダ12に当接した際に、パンチガイド32
は被加工材料20の上面に当接している場合と当接して
いない場合がある。これは、検出ピン36の突出量Lと
被加工材料20の厚さT及び前述したリフト量bとの関
係によっている。
【0017】すなわち、T<L<2T−aの条件下で、
i)T+b>Lの場合、パンチガイド32が被加工材料
20に当接したときには検出ピン36はダイホルダ12
に当接していない状態にあり、パンチガイド32がさら
に被加工材料20を押し下げたところで検出ピン36が
ダイホルダ12に当接する。ii)T+b<Lの場合、検
出ピン36がダイホルダ12に当接した瞬間にはパンチ
ガイド32は被加工材料20に当接せず、さらにパンチ
ガイド32が押し下げられたところでパンチガイド32
が被加工材料20に当接する。iii)T+b=Lの場合
は、検出ピン36がダイホルダ12に当接するのと被加
工材料20にパンチガイド32が当接するのが同時にな
る。
【0018】図2はパンチガイド32が被加工材料20
に当接した瞬間を示す。この例は、パンチガイド32が
被加工材料20に当接する前に検出ピン36がダイホル
ダ12に当接する設定の場合で、パンチガイド32が被
加工材料20に接触した際に検出ピン36が若干押し込
まれている。検出ピン36がダイホルダ12に当接して
いる間は論理回路Aが閉になる。この場合、論理回路B
についてみると、ダイ14は絶縁ベース16に支持され
ており、被加工材料20を支持するガイドリフタ18
a、18bも電気的絶縁体であるから、被加工材料20
がダイ14に接触するまでは開いた状態にある(図6の
論理回路B)。
【0019】図6でB1 点は、ストリッパープレート2
2がさらに下降し、被加工材料20がパンチガイド32
によってダイ14の表面に押接された状態を示す。被加
工材料20がダイ14に押接されると、被加工材料20
を介して論理回路Bが閉となる。この論理回路Bが閉と
なるループには、パンチガイド32−パンチ34−パン
プレート26−プレス(接地電位)、パンチガイド32
−ストリッパーポスト23−パンチプレート26−プレ
ス、ストリッパー吊りボルト24−パンチプレート26
−プレスがある。ストリッパープレート22とパンチプ
レート26との電気的導通を確実にするため、ストリッ
パープレート22とパンチプレート26とを導線によっ
て接続してもよい。
【0020】図6のグラフAとグラフBで、A1 点とB
1 点との時間差t1 は検出ピン36がダイホルダ12に
当接した後、被加工材料20がダイ14の表面に接触す
るまでの時間である。被加工材料20はスプリング19
の弾発力に抗してガイドリフタ18a、18bに支持さ
れたまま、ガイドリフタ18a、18bとともに押し下
げられ、ダイ14に押接された状態でパンチ34によっ
て抜き加工される。図3はプレスが下死点位置にある状
態で、被加工材料20がパンチ34によって打ち抜かれ
た状態である。
【0021】プレス抜きが終了すると、まずパンチ34
が上昇しはじめ、一定位置までパンチ34が上昇した
後、ストリッパープレート22が上昇する。ストリッパ
ープレート22の上昇開始時をパンチ34よりも遅らせ
るのは、パンチガイド32で被成形品20を押さえた状
態でパンチ34を抜くようにするためである。ストリッ
パープレート22が上昇しはじめると被加工材料20は
ガイドリフタ18a、18bによって押し上げられる。
ガイドリフタ18a、18bはスプリング19によって
常時、被加工材料20を押し上げようとしているからで
ある。
【0022】図6のグラフBでのB2 点は、ガイドリフ
タ18a、18bによって被加工材料20が押し上げら
れ、ダイ14の上面から被加工材料20の下面が離れた
時点を示す。なお、被加工材料20がダイ14の表面か
ら離間しても検出ピン36は依然としてダイホルダ12
の加工面に当接している。これは検出ピン36の突出量
Lを被加工材料20の厚さTよりも大きく設定したこと
による。B2 点を過ぎると被加工材料20を介して論理
回路Bを閉じるループが切れるから、論理回路Bは開き
状態になる。
【0023】検出ピン36とダイホルダ12が離間する
のは、ストリッパープレート22がさらに上昇して検出
ピン36が検出ピンホルダ38の端面から検出ピン36
が完全に突出した後である。被加工材料20がダイ14
の表面から離れ、検出ピン36がダイホルダ12から離
れるまでの時間は前記t1 と同じである。検出ピン36
がダイホルダ12から離間すると、論理回路Aは開き状
態になる。図6でA2点は、検出ピン36がダイホルダ
12から離間して論理回路Aが開き状態になる時点であ
る。
【0024】こうして、1回のプレス抜き加工操作にお
ける論理回路A、論理回路Bの開閉状態が図6のように
表される。図で論理回路Aは、検出ピン36がダイホル
ダ12に当接した時点のA1 から、ダイホルダ12から
離れる時点のA2 までが閉状態になっている。論理回路
Bは、ダイ14の表面に被加工材料20がパンチガイド
32に押接されて当接した時点のB1 から、被加工材料
20がダイ14から離れる時点のB2 までが閉状態にな
っている。これらの閉状態を対比すると、被加工材料2
0がパンチガイド32によってダイ14の加工面に押接
されている間が論理回路AおよびBがともに閉状態にな
るときであり、検出ピン36と被加工材料20がダイ1
4に押接される時間差が図6のタイミングt1 として表
れる。この時間差t1 はプレス機の加工速度が変動した
際には、その加工速度に比例した時間差として検出する
ことができる。
【0025】一方、図5はプレス抜きした際にかす上が
りが生じた場合を示す。図で20aが抜きかすで、ダイ
孔14aから下方に落下すべき抜きかす20aが被加工
材料20とダイ14との間に入り込んだ状態である。か
す上がりが生じるパターンには、ダイ14に抜きかす2
0aが付着する場合、被加工材料20に抜きかす20a
が付着する場合、被加工材料20とダイ14との間に単
に入り込んだだけで付着にいたらない場合がある。
【0026】上述したように、プレス抜き後に被加工材
料20がダイ14の表面から離れると論理回路Bは開き
状態になるのであるが、かす上がりが生じると、被加工
材料20がダイ14から離れていても抜きかす20aを
介して論理回路Bが閉状態を維持するようになる。被加
工材料20がさらに上昇すると、抜きかす20aもダイ
14から離間して論理回路Bは開き状態になるのである
が、抜きかす20aが被加工材料20とダイ14との間
に入り込んだ場合は論理回路Bの開閉状態が正常時とは
異なるパターンになる。
【0027】図6でB3 はかす上がりが生じた際に論理
回路Bが開状態になる時点を示す。かす上がりが生じる
と、上記のように抜きかす20aがダイ14から離れる
までのタイミングが遅れるから、B3 点はB2 点よりも
遅れるようになる。なお、本発明では、かす上がりの有
無を確実にかつ簡単に検出できるようにするため、かす
上がりが生じて抜きかす20aが離れるB3 点よりも検
出ピン36がダイホルダ12から離れるA2 点をタイミ
ング的に前に設定している。
【0028】このようにタイミングがずれるように設定
するには、L<2Tとすればよい。かす上がりが生じた
場合には、抜きかす20aがダイ14から離間するまで
の移動距離が被加工材料20の2枚分の厚さに相当する
から、検出ピン36の突出長さをこれよりも小さく設定
することで、検出ピン36がダイホルダ12から離れた
後に抜きかす20aがダイ14から離間するタイミング
にできるからである。図6でt2 は検出ピン36がダイ
ホルダ12から離間した後、抜きかす20aがダイ14
から離れるまでの時間を示す。
【0029】なお、かす上がりは常に、被加工材料20
とダイ14との間に抜きかす20aが挟まれた状態で生
じるわけではない。すなわち、プレス抜きした際に抜き
かす20aがパンチ34の端面に付着してそのままパン
チ34とともにパンチガイド32に引き込まれる場合も
ある。この場合は、次のプレス抜き加工の際に被加工材
料20の上に抜きかす20aが乗った状態で抜き加工が
なされることになる。図7は抜きかす20aがパンチ3
4に付着した状態でプレス抜きする状態である。
【0030】このように抜きかす20aがパンチ34に
付着してかす上がりした場合には、パンチガイド32が
被加工材料20に当接するよりも前に抜きかす20aが
被加工材料20の上面に当接するから、この状態で加工
すると論理回路BはB1 点よりも早く、図のB4 点で閉
となる。
【0031】図1に示すようにパンチ34の端面はパン
チガイド32の端面からaだけ引き込んでセットしてい
るから、B3 点をA2 点よりも後となるタイミングに設
定するには検出ピン36の突出量LをL<2T−aとす
ればよい。本実施形態ではこのようなパンチ34のセッ
トを考慮してT<L<2T−aとした。
【0032】なお、かす上がりの形態としては図8に示
すように、抜きかす20aがパンチ34の端面位置から
横にずれた状態で付着する場合がある。このような場合
でも、検出ピン36の突出量Lを T<L<2T−a
と設定しておけば、検出ピン36がダイホルダ12に接
する前に、抜きかす20aを介する回路Bが閉ループと
なり論理回路Bが閉状態になる。
【0033】以上のように、被加工材料20をパンチ3
4でプレス抜き加工した際には抜きかす20aが被加工
材料20とダイ14との中間にある場合と、被加工材料
20とパンチ34との側にある場合とが生じる。このよ
うな相違により、論理回路Bが閉状態から開状態になる
タイミングB3 は、抜きかす20aがダイ14から離れ
る場合と被加工材料20がダイ14から離れる場合があ
ることになる。
【0034】上述したようにかす上がりの形態には種々
の形態があるが、本実施形態に係るかす上がり検出機構
によれば、上記論理回路AおよびBの出力信号を常時監
視することによって確実にかす上がりを検出することが
できる。すなわち、本実施形態のかす上がり検出機構
は、論理回路Aの開閉タイミングに対して論理回路Bの
開閉タイミングがどのようにずれているかを検出してか
す上がりの有無を検出するものであり、論理回路Aが開
いている状態で論理回路Bが閉じている場合に、かす上
がりがあると判定し、異常とするものである。論理回路
AとBを判定部で常時監視し、異常があった場合はプレ
ス装置を直ちに停止させ、あるいは警報を発することに
よって、不良が連続して発生しないようにすることがで
きる。
【0035】このような一方が開状態で他方が閉状態に
なっているか否かを判定する方法は論理回路の判定方法
として、きわめて容易であり、また確実な方法である。
そして、このような論理回路による判定はプレス機の加
工速度が変動した場合でも、速度に関係なく検出できる
方法であり、したがって、種々の製品を加工するプレス
機に汎用的に利用することができる方法である。また、
論理回路による判定は容易であり全数検査が容易にでき
るという利点がある。
【0036】なお、かす上がりを検出する方法は論理回
路Aと論理回路Bの開閉状態を対比する方法がもっとも
簡単であるが、プレス機の加工速度が変動しない加工機
の場合は、論理回路BのB1 点とB4 点、B2 点とB3
点との時間差が所定値からずれているか否か、あるいは
論理回路BのB1 点と論理回路AのA1 点、B2 点とA
2 点の時間差が所定値からずれているか否かを判断して
かす上がりの有無を検出することが可能である。ただ
し、この方法は1回ごとに時間差を検出する必要がある
から処理速度がかかって全数検査が難しかったり、所定
値からのずれからかす上がりの有無を確実に判定するこ
とが難しいという問題がある。
【0037】本実施形態ではストリッパープレート22
に検出ピン36を装着して論理回路A、Bの開閉からか
す上がりを検出する構成としたが、ストリッパープレー
ト22に装着するかわりにダイホルダ12に検出ピン3
6を装着して上記と同様な論理回路A、Bを構成するこ
とも可能である。検出ピン36はある意味で、ストリッ
パープレート22がダイホルダ12に対し、ある間隔よ
りも接近したか離間したかを判断するものだからであ
る。したがって、検出ピン36を配置する位置もとくに
限定されるものではないし、検出ピン36のかわりに適
宜距離センサを設けて、ストリッパープレート22とダ
イホルダ12との間隔を検出するようにしてもよい。
【0038】ただし、実施形態のように検出ピン36を
設けてプレス装置の動作に連動して検出ピン36を動作
させる方法は、前述したように論理回路A、Bを対比し
てかす上がりを判定する操作として、簡易な機構できわ
めて効率的に判定できるという利点がある。検出ピン3
6は電気的導体であればとくに材質は限定されない。ま
た、絶縁ベース16、検出ピンホルダ38等の材質も電
気的絶縁体であれば、材質はとくに限定されない。
【0039】
【発明の効果】本発明に係るプレス装置のかす上がり検
出機構にによれば、上述したように、検出ピンを利用し
た論理回路Aと被加工材料と抜きかすを介して構成され
る論理回路Bとからかす上がりを検出する構成としたこ
とから、かす上がりの有無をきわめて精度よくかつ効率
的に検出することができ、全数検査が容易に可能になる
とともに、プレス装置の加工速度が変動したような場合
でも確実に検出することができ、プレス作業におけるか
す上がりの検出に有効に利用することができて、良品を
製造することができるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るかす上がり検出機構を備えたプレ
ス装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】プレス装置の加工状態を示す断面図である。
【図3】プレス装置の加工状態を示す断面図である。
【図4】被加工材料を打ち抜いた状態の断面図である。
【図5】被加工材料を打ち抜いてかす上がりが生じた状
態の断面図である。
【図6】論理回路Aおよび論理回路Bの開閉状態を示す
グラフである。
【図7】パンチに抜きかすが付着した状態の断面図であ
る。
【図8】被加工材料の上面に抜きかすが付着した状態の
断面図である。
【符号の説明】
10 プレスベース 12 ダイホルダ 14 ダイ 14a ダイ孔 16 絶縁ベース 18a、18b ガイドリフタ 20 被加工材料 22 ストリッパープレート 26 パンチプレート 32 パンチホルダ 34 パンチ 36 検出ピン 38 検出ピンホルダ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイホルダにダイを支持し、電気的導体
    である被加工材料をガイド移送するためのガイドリフタ
    を上方に付勢しつつ上下動可能に前記ダイに設け、前記
    ダイに対向して上下動可能にストリッパープレートを設
    け、該ストリッパープレートにパンチガイドを設け、ス
    トリッパープレートが下降しパンチガイドにより前記ガ
    イドリフタに支持された被加工材料を前記ダイに押接し
    て前記パンチにより被加工材料をプレス抜きするプレス
    装置のかす上がり検出機構であって、 前記ダイおよび前記ガイドリフタを前記ダイホルダに対
    し電気的に絶縁して設け、 前記ストリッパープレートと前記ダイホルダの上面とが
    対向する範囲内に、前記ストリッパープレートあるいは
    前記ダイホルダの一方に、ストリッパープレートあるい
    はダイホルダと電気的に絶縁し、ストリッパープレート
    あるいはダイホルダから端面が突出する向きに付勢した
    検出ピンを設け、 該検出ピンが、対向するダイホルダあるいはストリッパ
    ープレートに当接する状態と離間する状態を前記検出ピ
    ンがプレス装置と導通するか否かにより検出する論理回
    路Aを設け、 前記被加工材料が前記ダイに押接されることにより、あ
    るいは前記被加工材料の抜きかすを介して、前記ダイと
    プレスベースとが電気的に導通するか否かを検出する論
    理回路Bを設け、 前記論理回路Aと論理回路Bが開閉するタイミングによ
    りかす上がりを判断する判定部を設けたことを特徴とす
    るプレス装置のかす上がり検出機構。
  2. 【請求項2】 前記ストリッパープレートが上位置にあ
    る状態で、前記検出ピンが前記パンチガイドの押接面あ
    るいはダイの外面を基準として突出する量をL、前記被
    加工材料の材厚をT、前記パンチの前記パンチガイドの
    下面からの引き込み量をaとした場合、前記検出ピンの
    突出量LをT<L<2T−aと設定したことを特徴とす
    る請求項1記載のプレス装置のかす上がり検出機構。
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