JP2009178731A - 加工カス検出装置及びそれを有するプレス機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 上型と下型との間に存在する加工カスの有無を高精度に検出することができる加工カス検出装置及びそれを有するプレス加工機を得ること。
【解決手段】 プレス加工するプレス機に用いられる加工カス検出装置であって、ストリッパの駆動の1サイクル中における、ある範囲内の複数位置において、該ストリッパ又は上型と下型との距離情報を検出する距離検出手段と、加工カスが存在していないときの該ある範囲内における複数位置での距離情報を各々基準値とし、該各々の基準値に対する許容範囲を設定する許容範囲設定手段と、該距離検出手段で検出される距離情報が該許容範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、該距離検出手段で検出した距離情報を新たな基準値として次のプレス加工の際に差し換える基準値差し換え手段と、該判定手段からの判定信号に基づいてプレス加工を継続するか停止するかを決定する決定手段とを有していること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プレス加工中において加工カス(カス上がり)が生じ、この加工カスがストリッパと下型との間に入り込んだとき又はワークの上面又は/及び下面に付着したときの加工カスの存在を高精度に検出することができてワーク(被加工品)の不良や金型が破損するのを効果的に防止することができる加工カス検出装置及びそれを有するプレス機(プレス加工機)に関する。
プレス加工機でワーク(被加工物、プレス品)を打ち抜いたときにワークから加工カスが生じる。
そして、このとき生じた加工カスがワークの上面又は/及び下面に付着したり、又はワークとプレス加工機の下型との間に挟まれることがある。
例えばこの加工カスが下型の上面に付着していると、次のプレス加工において加工カスがワークと下型との間で潰れて、加工カスがワークに付着したり、又はこの加工カスがプレス金型(下型)を破損することがある。
そうすると、ワークに疵が付いたりして、ワークが不良となってくる。これは、ワークの上面又は/及び下面に加工カスが付着しているとき、該ワークを再プレス加工するときに、加工カスが潰れたときも同様である。
従来よりワークの不良率を軽減し、又金型の破損を防止するために加工カスの有無を検出するための加工カス検出装置を設けたプレス加工機が知られている(特許文献1、2)。
一般に加工カスがストリッパと下型との間に存在すると、予め設定したストリッパ(ストリッパープレート)の下死点の位置が変化する。
加工カス検出装置では、このときのストリッパの位置の変化を測定することによって加工カスの有無を検出している。
多くの加工カス検出装置では、ストリッパに近接体(位置を検出するための指標)を儲け下型又はボルスターに位置検出センサーを設けている。
そしてストリッパと下型との距離を近接体と位置検出センサーとを用いて検出している。
次いで検出した距離情報が予め設定した所定値(閾値)以上であれば、ワーク(ストリッパ)と下型との間に加工カスがあると判断してプレス加工動作を停止する。
又、検出した距離情報が予め設定した所定値以下であれば、ワークと下型との間に飼うカスがないと判断してプレス加工動作を続行している。
特開2003−290999号公報 特開平11−151532号公報
プレス加工機における加工カス検出装置では、プレス加工動作の1サイクル(ストリッパが上死点より下降し、下死点を介して上死点に戻るまで)の範囲のうち、ストリッパがワークに当接又は当接する直前からプレス加工が終了し、ストリッパが上死点に至るまでの間のある範囲内における複数の箇所(サンプリングポイント)で加工カスの有無を検出している。
一般にストリッパがワークに当接すると、その瞬間、ストリッパはストリッパに設けた弾性部材の影響で上下方向に撓む(振動する)。例えば数十μmの範囲で振動することがある。
従って、ストリッパと下型との距離はある距離範囲内で変化する。そうすると加工カスが無いにもかかわらず検出した距離情報がある検出点(検出範囲内の複数の検出点)では予め設定した所定値(閾値)よりも大きくなる場合がある。
又、逆に検出した距離情報が加工カスが存在していても予め設定した所定値よりも小さくなる場合がある。
そうすると、予め設定した所定値を基準にしても加工カスの有無を検出することができない場合が生じてくる。
一方、加工カスがストリッパと下型との間の片隅に存在していたときには、ストリッパを下降させてプレス加工するとき、ストリッパと下型とが平行からずれて傾いてくる場合がある。
そうすると加工カス検出装置の配置位置によって距離情報で検出される距離情報が大きい場合と小さい場合が生じてくる。
例えばストリッパと下型とが傾いたとき双方の間隔が短くなる領域に加工カス検出装置が存在していると、加工カスが存在するにもかかわらずストリッパと下型との間の距離情報が予め設定した所定値よりも小さくなってくる。
そうすると、加工カスの有無を検出することができなくなり、加工カス検出装置の信頼性が低下してくる。
本発明は、上型と下型との間に存在する加工カスの有無を高精度に検出することができる加工カス検出装置及びそれを有するプレス加工機の提供を目的とする。
本発明の加工カス検出装置は、上型に取着したストリッパと下型との間に挟入したワークをプレス加工するプレス機に用いられる、プレス加工の際に生じた加工カスの有無を検出する加工カス検出装置であって、
該上型を駆動する駆動手段と、
該ストリッパが上死点より該下型の方向に移動し、下死点に到達した後に元の位置に戻る1サイクル中における、ある範囲内の複数位置において、該ストリッパ又は上型と該下型との距離情報を検出する距離検出手段と、
プレス加工の際に生ずる加工カスが該上型と該下型との間に存在していないときの該ある範囲内における複数位置での距離情報を各々基準値とし、
該各々の基準値に対する許容範囲を設定する許容範囲設定手段と、
プレス加工に際しては、該距離検出手段で検出される距離情報が該許容範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、
プレス加工を繰り返し行うときの直前のプレス加工において、該距離検出手段で検出した距離情報を新たな基準値として次のプレス加工の際に差し換える基準値差し換え手段と、
該判定手段からの判定信号に基づいてプレス加工を継続するか停止するかを決定する決定手段とを有していることを特徴としている。
本発明によれば、上型と下型との間に存在する加工カスの有無を高精度に検出することができる加工カス検出装置及びそれを有するプレス加工機が得られる。
本発明の加工カス検出装置は、上型に取着したストリッパと下型との間に挟入したワークをプレス加工するプレス機において、上型と該下型との間に存在する加工カスの有無を検出する。
例えばワークの上面又は/下面に付着している加工カスや下型の上面に付着している加工カスの有無を検出する。
加工カス検出装置では、モータ等の駆動手段で上型を駆動する。距離検出手段でストリッパが上死点より該下型の方向に移動し、下死点に到達した後に元の位置に戻る1サイクル中における、ある範囲内の複数位置において、ストリッパと下型又は上型と下型との距離情報を検出する。
そしてプレス加工の際に生ずる加工カスが上型と下型との間に存在していないとき(例えば第1回目のプレス加工時)の、ある範囲内における複数位置での距離情報を各々基準値とし、各々の基準値に対して各々許容範囲を設定する。例えば基準値に対して各々上限幅と下限幅を設定し、このときの上限幅と下限幅の合計値を基準値に対する許容範囲とし加工カスの有無を判定する。このときの許容範囲を許容範囲設定手段で設定している。
そしてプレス加工に際しては、判定手段で距離検出手段で検出される距離情報が許容範囲内にあるか否かを判定する。
判定手段で加工カスの有無を判定するときには、プレス加工を繰り返し行うときの直前のプレス加工において、距離検出手段で検出した距離情報を新たな基準値として次のプレス加工の際に差し換える基準値差し換え手段で差し換えた新たな基準値を用いている。
そして決定手段によって判定手段からの判定信号に基づいてプレス加工を継続するか停止するかを決定している。
図1は本発明の実施例1の加工カス検出装置を有するプレス機(プレス加工機)の要部概略図である。
本実施例のプレス機は、例えば高速回転プレス機より成っている。図1において、1は加工カス検出装置を有するプレス機である。
11は上型(金型)である。上型11はスライド10に取着され固定されている。又、上型11には、ワーク(プレス加工品、材料)Wに対し、孔あけ加工するためのパンチ12が設けられている。13はストリッパ(ストリッパープレート)(押圧手段)であり、弾性部材(バネ部材)14を介して上型11に取着されている。15は下型である。16はボルスター(基盤)である。
19は距離検出手段であり、例えば渦電流式変位センサーやレーザ変位計等から成り、ストリッパ13又は上型11と下型15との距離をアナログ的に数μm程度の分解能で検出している。距離検出手段19はストリッパ13の側面に固着した近接体17と下型15の側面又はボルスター16に設けたセンサー取付金具18aによって取り付けられたセンサー18とを有している。本実施例ではストリッパ13と下型15との距離を検出している。
距離検出手段19はプレス機1に着脱可能に取着されている。距離検出手段19は1つ又はワークWを取り囲むように複数位置に配置されている。
20はワーク供給部であり、ワークWを順次ストリッパ13と下型15との間に供給している。
ワークWはプレス加工が終了した後にワーク取出し手段(不図示)によってプレス機1から取り外される。
尚、ワークをロールテープ状で連続して供給する場合には、順次、プレス加工するワークをストリッパ13と下型15との間に送るようにする。
プレス機1のプレス加工に関する動作の1サイクル(1ショット)は次のとおりである。駆動手段21で上型11が上死点(最も上昇した点)より下降する。ストリッパ13が下型15にワークWを押圧し、その後パンチ12で孔を打ち抜く。
その後、ストリッパ13及び上型11は下死点(最も下降した点)を境に上昇する。上型11が上昇し、上死点に到着して1サイクルが終了する。
このとき距離検出手段19でストリッパ13と下型15との距離を1サイクルのうち予め設定した範囲内(設定範囲内)の複数位置で検出する。
一般に運転開始の第1回目のショットでは、まだワークWをパンチ12で打ち抜いていないので加工カス(異物)が生じていない。このため上型11と下型15との間に加工カスは存在しない。
このときストリッパ12と下型15との間の距離(初期値)を設定範囲内の複数位置で検出する。若しくはサンプル時間を決めて、一定の時間内で複数回検出する。
図2はプレス機1のプレス加工での1サイクルのある範囲内におけるストリッパ13と下型15との間の距離変化を示す概略図である。
図2において横軸は1サイクルにおけるある範囲内(ある時間内)の距離検出位置(測定点)である。縦軸はストリッパ13と下型15との間の距離情報である。
ストリッパ13が上死点から下降をはじめてワークWに当接すると(当接点SP)弾性部材14が撓んでストリッパ13が上下方向にバンド幅BWでバンド(振動)する。
その後、ストリッパ13が下降しパンチ12でワークWを打ち抜いた後に最下点(下死点)Snに到達する。その後、ストリッパ13が上昇し、上死点に至る。
プレス加工を繰り返し行っていると、あるプレス加工の際にパンチによりワークの一部分を打ち抜いたときに加工カスが生じ、この加工カスがワークWの上面、下面そして下型15の上面のいずれかに付着することがある。
例えば加工カスが下型15の上面に付着していると次のプレス加工においてストリッパがワークを押圧すると加工カスが潰れてワークの下面に付着する。又、ワークWの上面又は/及び下面に付着しているとき、このワークWを更にプレス加工すると、加工カスが潰れてワークWの上面又は/及び下面に付着してしまう。
そうすると、ストリッパ13と下型15との間の距離は加工カスの存在により初期値より変化し、加工カスがない場合の最短距離に比べて長くなる。
距離検出手段19で検出したストリッパ13と下型15との距離が予め設定した閾値以上であれば、加工カスが存在していると認識することができる。ここで閾値とは加工カスがないときの距離を基準に加工カスがあるか否かを判定するための基準値である。
ここで基準値HAVeとは次のとおりである。
プレス加工機が一定のスピードになったときの1サイクル中のある位置におけるストリッパ13(又は上型11)と下型15との検出された距離情報(測定値)(変位データ)をHiとする。
プレス加工をn個繰り返し行ったときの1サイクル中のある位置での基準値HAVe
である。
距離検出手段をストリッパ又は下型の周囲に複数設け、ストリッパと下型との距離情報を複数位置で検出し、複数位置での距離情報を用いれば、加工カスの有無を高精度に検出することができる。
プレス機ではプレス加工をするとき装置の精度によってストリッパ13が下型15と平行状態から外れて傾いてプレス加工をする場合がある。例えばワークWに加工カスが存在すると、図4に示すようにストリッパ13と下型15とが傾いてくる場合がある。
そうすると例えばストリッパ13の対向する辺に各々距離検出手段SP1、SP2を配置したとする。このときストリッパ13の各辺に対向して配置した2つの距離検出手段SP1、SP2で検出される距離情報LP1、LP2は例えば加工カスがあるか否かを検出するときの判定基準とする閾値Lに対して
LP1<L
L<LP2
となってくる場合がある。
即ち、一方の距離検出手段での検出データLP1は閾値Lよりも小さい、他方の距離検出手段での検出データLP2は閾値Lよりも大きくなってくる。
そうすると、1つの距離検出手段を用いた場合、1つの距離検出手段からの検出データを用いると、正しい距離情報が求められないので、加工カスの有無を検出することができない。
複数の距離検出手段を用いれば、加工カスの有無を検出することができる。しかし複数の距離検出手段を用いると、装置全体が複雑になってくる。
そこで本実施例では、図3に示すように1回目のプレス加工(ショット)における1サイクル中のある範囲(ストリッパがワークWに当接する直前からプレス加工が終了し、ストリッパがワークWから外れるまで)の複数位置でのストリッパと下型との間の距離(初期値)(基準値)又は初期値を基準にした閾値に対して、上限幅と下限幅を設定している。即ち、基準値に対してある幅(許容範囲)P1を設定している。
このときの上限幅ΔHUと、下限幅ΔHL(但し0<ΔHL)は例えば図3に示すように基準値HAVeを求めるために何回か測定したときの距離情報の最大値をHmax、最小値をHminとしたとき
ΔHU=Hmax−HAVe+Pa
ΔHL=HAVe−Hmin+Pb
である。
但しPa、Pbは任意に設定したパラメータ(長さ)である。
このパラメータPa、Pbは測定する環境条件の変化やプレス機の性能等に基づいて設定している。
そしてこのある範囲内において、前回値(プレス加工するときの直前に行ったプレス加工での値)に対する許容範囲P1から今回のプレス加工における距離情報が外れているか否かを判定手段22で判断している。このときの判定手段22で判定した結果に基づいて加工カスの有無を判定している。
このときの基準値は、プレス加工直前のプレス加工において得られた測定値を新たな基準値として先の基準値と差し換えている。
即ち常にプレス加工直前のプレス加工のデータを基準値とし、この基準値に対して許容範囲を設定している。
このときの許容範囲はプレス加工全般にわたり一定であっても良く、又環境変化やプレス加工速度等を考慮して変化させても良い。
そして判定手段22からの信号に基づいて決定手段23でプレス加工の停止又は継続に関する信号を駆動手段21に入力している。
本実施例において、初期値(又は直前のプレス加工)に対して設定する許容幅の上限幅と下限幅はプレス加工機の性能に応じて同一でも良く、又互いに異なっていても良い。
本実施例では、例えば1サイクル中のある範囲内において初期値に対して上限幅を50μm、下限幅を10μmとしている。
又、初期値に対する許容幅は1サイクルのある範囲内において測定点毎に一定であっても良く、又変化させても良い。
例えばストリッパの下死点にいくに従って許容値を順次小さくし、下死点を通過した後は順次増大するようにしても良い。
図5は本実施例のプレス加工機において加工カスの有無を判定する加工カス有無判定方法のフローチャートである。
ステップS1で電顕をONとする。ステップS2で加工カスの有無を検出するのに必要なデータを設定する。このときのデータはプレス機の使用状態を考慮して設定する。
尚このとき前のプレス加工で設定した設定データをそのまま使用しても良い。
ステップS3で設定データを確認し、正しい場合(YES)はプレススタートSWを押下してプレス加工を起動する。NOの場合はステップS2に戻り設定データを確認する。
ステップS4で1サイクル目より加工カスの検出を行うか、プレス機のスピードが安定してから行うかを指定する。
1サイクル目から加工カスの検出を行うときは、ステップS8に進む。プレス機のスピードが安定してから(スピードが一定、例えば変動率が±1%以内)加工カスの検出を行う場合は、ステップS5でプレス加工を行ったときに得られる距離情報(最新の距離情報)を基準値として記憶する。
そしてステップS6でプレス機のサイクルスピードを検出する。
ステップS7でプレス機のサイクルスピードが安定したか否か判定する。YESで安定したならばステップS8に進む。ステップS7でNOで安定しないときはステップS5に戻る。
ステップS8ではトリガ信号等の各種条件により、ストリッパの距離情報によりストリッパの距離情報をセンサーを通して読み込む。ステップS8では第i回目のプレス加工を行う。そしてこのとき距離情報を検出する。
ステップS9では読み込んだ距離情報がステップS2で指定された許容範囲内に入っているか否かを判定する。ステップS9でYESのときはステップS10に進む。ステップS9でNOのときはステップS11に進む。ステップS11ではプレス機でのプレス加工を強制終了させるか否かを判断する。ステップS11でNOのときはステップS10に進む。
ステップS11でYESのときはプレス加工を終了する。ステップS10ではプレス加工の回数が予め設定された回数に達したか否か判定する。ステップS10でYESのときはプレス動作を停止させプレス加工を終了する。
ステップS10でNOのときはステップS12に進む。ステップS12では、プレス加工を行い、このとき得られた距離情報を次の判定のための基準値として最終の距離情報に置き換える。
即ち、基準値の差し替えを行い、基準値を常に最新のデータとする。これはプレス加工の熱変位、プレスの特性、金型の特性などを考慮したデータとするためである。そしてステップS13に進む。
ステップS13ではプレス加工の回数が予め設定した回数(N回、例えば1000〜10000回)になったか否か判定する。
即ち、ステップS13ではプレスがある回数行ったことを確認して、上限値及び下限値の値を縮小するタイミングを計り、検出精度を向上させている。
又、ステップS13では新しい許容範囲をプレス機の加工速度が安定し、距離情報のバラツキが小さくなったこと又は回数がある回数以上(1000〜10000)行われたことを確認して自動的に縮小するタイミングを図っている。これにより加工カスの検出精度を高めている。
ステップS13でNOのときはステップS8に戻り、次のプレス加工を行う。ステップS13でYESのときはステップS14で直前のプレス加工で得られた距離情報のピーク値より許容範囲を演算する。
ステップS14では、指定されたプレス回数の中で基準値より大きい値の最大値と基準値より小さい値の最小値を基に新しい上限値及び下限値を設定する(但し設定されている上限値及び下限値は越えない)。
又、ステップS14では検出された距離情報のピーク値のA倍を許容値とする。但し、最初の許容値を越える場合は、最初の許容値に設定する。例えばパラメータAを1.2、1.5、2等とする。そしてステップS15に進む。
ステップS15ではステップS14で演算した許容範囲を新たな許容範囲にセットした後にステップS8に戻り、次のプレス加工を行う。
尚、本実施例において距離情報が許容範囲内であるか否かの判定は全てデジタル処理によって行っている。
又、本実施例においてプレス加工の際に検出した距離情報が許容範囲内に入っているか否かを判定するとき、プレス加工の直前のプレス加工における距離情報を初期値として用いるのは次の理由による。
即ち、同じプレス加工で、同じ材料で、同じ動作を行うときには直前のデータに再理性があり、信頼できるためである。
以上のように本実施例では各ショット毎(各サイクル毎)に距離検出手段である範囲内(複数のサンプリング時間内)における距離情報を検出している。
そして判定手段で検出された距離情報が予め設定した範囲内(許容範囲内)から外れているか否かを判定している。
例えば距離情報が基準値に対して設定した下限幅に基づく下限値から短いときでも加工カスが存在していると判定している。
本実施例では検出されたある範囲内での複数の距離情報が許容範囲を予め設定した数だけ越えていたときに加工カスが存在していると判定する。
本実施例において複数の距離検出手段を用いているときは(基準値に対し許容範囲を設定しているため)1つの距離検出手段で検出した距離情報が基準値よりも短く、他の距離検出手段で検出した距離情報が基準値よりも長い場合では加工カスが存在し、ワークか傾いていると判定する。そしてプレス機の動作を停止する。
一般にプレス加工では、プレス加工中の環境変化(温度変化、湿度変化、気圧変化)により距離情報が刻々と変化する場合がある。
このため本実施例では検出された距離情報を許容範囲と比較するとき、プレス加工の直前(1回目)の距離情報を比較用の基準値としている。
そして比較が終わったら直前のデータを次回のプレス加工における基準値(基準データ)とするためにデータの入れ替えを行っている。
これはプレス加工において同じ材料を用い、又同じ動作(プレス加工)をするときはプレス機に再現性があるためである。
本実施例において、距離検出手段でストリッパと下型との間の距離情報を検出するときの1サイクル内の複数の検出点(データ取得点)(サンプリング点)は例えば次のとおりである。
(イ)ストリッパがワークに接触する(当接する)直前の検出始点から下死点を挟んでワークから離れる直後(検出終点)までの範囲とする。
(ロ)プレス加工の回転数の変化に対してはプレス加工直前のスピードからサンプリング時間を設定する。又、プレス加工の加工周期に応じてサンプリング時間を設定している。
本発明の加工カス検出装置を有するプレス機の実施例1の要部概略図 ストリッパと下型との間の距離情報の説明図 基準値に対し許容範囲を決めるときの説明図 加工カスの存在でストリッパと下型とが非平行となるときの説明図 本発明の加工カス検出動作に関するフローチャート
符号の説明
1 プレス加工機
11 上型
12 パンチ
13 ストリッパ
15 下型
16 ボルスター
19 距離検出手段
20 供給手段
21 駆動手段
22 判定手段
23 決定手段
W ワーク(プレス加工品)

Claims (8)

  1. 上型に取着したストリッパと下型との間に挟入したワークをプレス加工するプレス機に用いられる、プレス加工の際に生じた加工カスの有無を検出する加工カス検出装置であって、
    該上型を駆動する駆動手段と、
    該ストリッパが上死点より該下型の方向に移動し、下死点に到達した後に元の位置に戻る1サイクル中における、ある範囲内の複数位置において、該ストリッパ又は上型と該下型との距離情報を検出する距離検出手段と、
    プレス加工の際に生ずる加工カスが該上型と該下型との間に存在していないときの該ある範囲内における複数位置での距離情報を各々基準値とし、
    該各々の基準値に対する許容範囲を設定する許容範囲設定手段と、
    プレス加工に際しては、該距離検出手段で検出される距離情報が該許容範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、
    プレス加工を繰り返し行うときの直前のプレス加工において、該距離検出手段で検出した距離情報を新たな基準値として次のプレス加工の際に差し換える基準値差し換え手段と、
    該判定手段からの判定信号に基づいてプレス加工を継続するか停止するかを決定する決定手段とを有していることを特徴とする加工カス検出装置。
  2. 前記決定手段は、前記判定手段で、前記距離検出手段で検出された、ある範囲内の複数位置での距離情報が該許容範囲から外れている数が予め設定した数を越えたときは、該上型と該下型との間に加工カスが存在しているとし、プレス加工を停止する停止信号を前記駆動手段に出力することを特徴とする請求項1の加工カス検出装置。
  3. 前記許容範囲設定手段は、前記各々の基準値に対して上限幅と下限幅を設定し、このときの上限幅と下限幅の合計を該基準値に対する許容範囲としていることを特徴とする請求項1又は2の加工カス検出装置。
  4. 前記許容範囲設定手段は、前記基準値に対する上限幅と下限幅とを一定の値として設定していることを特徴とする請求項1、2又は3の加工カス検出装置。
  5. 前記許容範囲設定手段は、前記基準値に対する上限幅と下限幅とを異なった値として設定していることを特徴とする請求項1、2又は3の加工カス検出装置。
  6. 前記許容範囲設定手段は、前記基準値に対する上限幅と下限幅とを前記ある範囲内の複数の検出位置で異なった値として設定していることを特徴とする請求項1、2又は3の加工カス検出装置。
  7. 前記許容範囲設定手段は、距離測定データのバラツキが小さくなったことを確認して自動的に許容範囲を縮小することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項の加工カス検出装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項の加工カス検出装置を有することを特徴とするプレス機。
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