JP2001079699A - かす上がり検出装置及び方法 - Google Patents

かす上がり検出装置及び方法

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JP2001079699A
JP2001079699A JP25674099A JP25674099A JP2001079699A JP 2001079699 A JP2001079699 A JP 2001079699A JP 25674099 A JP25674099 A JP 25674099A JP 25674099 A JP25674099 A JP 25674099A JP 2001079699 A JP2001079699 A JP 2001079699A
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JP25674099A
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Masahiro Masuzoe
政博 桝添
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Mitsui High Tec Inc
Original Assignee
Mitsui High Tec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正常な状態とかす上がりがある状態が容易に
判定できるかす上がりを検出するかす上がり検出装置及
び方法を提供する。 【解決手段】 ストリッパー21とダイス22との間の
隙間を検出する変位センサー30と、変位センサー30
の出力を入力とする制御部40と、正常状態の複数回の
プレス作業時における変位センサー30の出力を蓄積す
るデータ蓄積手段43と、蓄積された変位データからか
す上がりを生じない状態の各変位センサー30の許容レ
ベルを決定する許容レベル決定手段51と、ストリッパ
ー21が被加工材料27を押えてからパンチ25が被加
工材料27を加工し始めるまでの間の監視データ範囲を
決定する監視範囲決定手段52と、実際の操業時の各変
位センサー30からの出力が、監視データ範囲内でしか
も許容レベル以下に入っているか否かを検知する異常確
認手段53とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細パターン等を
高速で打ち抜くプレス加工で発生するかす上がりを検出
するかす上がり検出装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プレス加工で発生するかす上がり
を検出する方法として、特許第2897677号公報に
開示されているように、ストリッパーが被加工材料に衝
突する前後の変位を検出し、ストリッパーの変位から下
死点位置直前の変位勾配値を演算し、プレス金型の連続
する数ショットの各ショットにおけるストリッパーの変
位から変位勾配の基準値を設定し、その基準値と実際の
ショットにおける変位勾配値とを比較して、変位勾配値
が基準値を超えたときにかす上がりが発生したと判定す
るものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法では、
ストリッパーの変位から下死点位置直前の変位勾配値を
演算で求めて、基準値と比較してかす上がりを判定して
いる。ところが、実際のプレスで正常の加工の場合とか
す上がりが生じた場合のストリッパーの変位と時間の関
係を求めると、図3に示すように、ストリッパーが被加
工材料を押えて最初にバウンドする下死点は、正常な状
態のストリッパーの下死点Aと、かす上がりがある状態
でのストリッパーの下死点Bの位置がずれ、しかも下死
点A、Bではそれぞれ変位データ(例えば、ダイスの上
面からストリッパーの下面までの距離を示す変位量)が
時間と共に変化して変位勾配が見られる。しかし、下死
点のA及びB位置で変位データがそれぞれ数μsecの
ように極めて短時間の間に数μm〜30μm程度までば
らつき、しかも正常な状態とかす上がりがある状態との
変位の差が極めて小さいため、変位勾配を高い精度で求
めることが難しく、ストリッッパーの変位を検出するに
は高度な熟練を必要とし、かす上がりがあるか否かの判
定が難しいという問題があった。本発明はこのような事
情に鑑みてなされたもので、正常な状態とかす上がりが
ある状態が容易に判定できるかす上がりを検出するかす
上がり検出装置及び方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係るかす上がり検出装置は、金型の複数カ所にそれぞれ
取付けられ、金型のストリッパーとダイスとの間の隙間
を検出する変位センサーと、変位センサーの出力を入力
とする制御部とを有し、金型を用いてプレス加工を行う
場合に発生するかす上がりを検出する装置であって、制
御部は、正常状態の複数回のプレス作業時における変位
センサーの出力を蓄積するデータ蓄積手段と、データ蓄
積手段に蓄積された変位データからかす上がりを生じな
いプレス正常動作の各変位センサーの許容レベルを決定
する許容レベル決定手段と、ストリッパーが被加工材料
を押えてからパンチが被加工材料を加工し始めるまでの
間の変位データを含む監視データ範囲を決定する監視範
囲決定手段と、実際の操業時の各変位センサーからの出
力が、監視データ範囲内でしかも許容レベル決定手段に
よって決定される許容レベル以下に入っているか否かを
検知する異常確認手段とを有する。これにより、かす上
がりが生じた場合と正常な場合が明瞭に区別できる変位
データが得られる監視データ範囲に限定して、実際の操
業時の各変位センサーからの出力が許容出レベルと比較
されるので、かす上がりの有無の判定が極めて容易とな
る。
【0005】ここで、変位センサーは渦電流センサーか
らなって、金型の四隅に設けられ、しかも変位センサー
からの出力はA/D変換器を介してデータ蓄積手段に入
力するようにしてもよい。この場合、渦電流センサーは
構造が簡単で、高精度なアナログデータを出力し、その
出力をデジタルデータに変換することにより解析が容易
となる。また、制御部は、蓄積された変位データを表示
する表示部と、表示部に表示された変位データを許容レ
ベル決定手段に入力する操作部とを有してもよい。この
場合、蓄積された変位データを表示部で見ながら許容レ
ベルを決定することができる。
【0006】前記目的に沿う本発明に係るかす上がり検
出方法は、金型のストリッパーとダイスとの間の隙間を
検出した変位データから、金型を用いてプレス加工を行
う場合に発生するかす上がりを検出する方法であって、
正常状態でプレス加工したときに、1ストローク毎に時
間経過に従って検出した複数個の変位データを複数回の
プレス加工について蓄積し、蓄積された変位データから
かす上がりを生じないプレス正常動作の各変位センサー
の許容レベルを決定し、ストリッパーが被加工材料を押
えてからパンチが被加工材料を加工し始めるまでの間の
変位データを含む監視データ範囲を決定し、実際の操業
時の各変位センサーから得られた監視データ範囲内の変
位データが許容レベル以下に入っているか否かを判定す
る。このような方法によって、正常状態でプレス加工し
たときの変位データは長期間にわたって蓄積できるよう
になっており、この変位データに基づいて金型やプレス
の温度や振動等の加工環境条件を学習して、実際のプレ
ス加工の時間経過に従って変化する加工環境条件を許容
レベルの決定に反映することができる。なお、温度や振
動等は、例えば金型に取付けた温度測定センサーや振動
測定加速度センサーによって測定できる。ここで、実際
の操業時のプレス加工が正常であるときに各変位センサ
ーから得られた変位データを追加して蓄積し、前回まで
に蓄積された変位データによって決定した許容レベルを
追加・蓄積した変位データによって見直し・修正するよ
うにしてもよい。この場合、常に新しい変位データが蓄
積され、最新の加工環境条件に対応した判定値が得られ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係るかす上がり検出装置を示すブロック図、図2は
同かす上がり検出装置の金型の側断面、図3は同かす上
がり検出装置のストリッパーの変位と時間との関係を示
す説明図、図4は同かす上がり検出装置のストリッパー
の変位、監視データ範囲及び許容レベルを示す説明図、
図5は同かす上がり検出装置の動作を示すフローチャー
トである。
【0008】図1、図2に示すように、本発明の一実施
の形態に係るかす上がり検出装置10は、プレスに装着
して被加工材料27を打ち抜くための金型20を備え、
金型20の複数カ所、例えば四隅にそれぞれストリッパ
ー21とダイス22との間の隙間を検出する渦電流セン
サーからなる変位センサー30を設けている。金型20
の構成は、ダイス22を設けた下型23を備え、下型2
3の上方にはプレスのラムに取付けられる上型24を備
え、上型24の下にはパンチ25と、バネ26を介して
被加工材料27を押えるストリッパー21とが取付けら
れている。下型23には変位センサー30が取付けら
れ、変位センサー30に対応するようにストリッパー2
1に被感知部31が取付けられ、ラムの下降に伴ってス
トリッパー21が下型に23に近づくと、変位センサー
30が被感知部31に発生する渦電流を検出して、スト
リッパー21とダイス22との隙間の長さを検知する。
なお、渦電流センサーは0.1〜1.0μm程度(実用
的には1.0μm程度の分解能が好ましい)の分解能を
持ち、1回の打ち抜きの速度に応じてアナログの変位デ
ータを2000〜4000個のデジタルの変位データに
A/D変換して出力することが出来る。なお、上型24
がガイドポストによってガイドされる場合は、変位セン
サー30を一方のガイドポストの外側と他方のガイドポ
ストの内側にそれぞれ設けてもよい。
【0009】変位センサー30の出力は制御部40に入
力される。制御部40は、変位センサー30を駆動し、
変位センサー30の出力信号(例えば高周波の交流信
号)を高速で隙間距離を示す信号(例えば直流電圧信
号)に変換するセンサー駆動回路41と、変位センサー
30から出力された変位データ、例えば、ダイス22の
上面からストリッパー21の下面までの隙間距離を示す
変位量をデジタル量に変換するA/D変換器42と、変
位データを蓄積する大容量メモリーからなるデータ蓄積
手段43と、制御用マイコン44を備えている。また、
制御部40は、制御用マイコン44からの出力を表示す
るCRTや液晶ディスプレーなどからなる表示部45
と、データ蓄積手段43から変位データを出し入れして
制御用マイコン44の入出力操作を行う操作部46を備
えている。操作部46は、制御用マイコン44の出力を
表示部45に表示し、表示された変位データから許容レ
ベルを取り出して許容レベル決定手段51に入力するこ
とができる。また制御部40は、プレスなどの外部機器
を制御する外部制御インターフェース47と、これらの
制御部40を構成する要素間でデータを授受するマイコ
ンバス48と、制御部40を駆動する電力を供給する電
源部49とを備えている。
【0010】制御用マイコン44は、正常状態の複数回
のプレス作業時における変位センサー30の出力を蓄積
したデータ蓄積手段43の変位データからかす上がりを
生じないプレス正常動作の各変位センサーの30許容レ
ベルを決定する許容レベル決定手段51と、ストリッパ
ー21が被加工材料27を押えてからパンチ25が被加
工材料27を加工し始めるまでの間の変位データを含む
監視データ範囲を決定する監視範囲決定手段52と、実
際の操業時の各変位センサー30からの出力の内、監視
データ範囲内の出力が許容レベル決定手段51によって
決定される許容レベル以下に入っているか否かを検知す
る異常確認手段53とを備えている。なお、ストリッパ
ー21が被加工材料27を押えてからパンチ25が被加
工材料27を加工し始めるまでの間の時間は、プレスの
ラムとストリッパー21の動作から求めることが出来
る。
【0011】ここで、許容レベルと監視データ範囲につ
いて、ストリッパー21の変位と時間との関係を示す図
3及び模式図的に許容レベルと監視データ範囲を示す図
4に基づいて説明する。例えば、板厚が0.15mmの
リードフレームを打ち抜いたときの例について説明する
と、かす上がりがない正常な状態では、上型24と共に
ストリッパー21が下降して、ストリッパー21が被加
工材料27を押えて下死点Aで最初にバウンドする。そ
のあと、ストリッパー21の変位のバラツキ、すなわち
ダイス22の上面からストリッパー21の下面の間の隙
間距離のバラツキは5〜10μ程度の範囲に入り、大き
な変位は見られない。パンチ25が被加工材料27を打
ち抜くパンチ加工開始点Cで更に5〜20μ程度下降
し、同様の変位のバラツキの範囲でほぼ一定の変位で推
移する。ところが、かす上がりが生じた場合は、図4に
一点鎖線で示すように、ストリッパー21の下死点Bの
位置が正常状態の下死点Aより早めに生じ、正常状態の
ストリッパー21の下死点Aよりほぼ0.15mm上方
の位置(ダイス22からの隙間距離がほぼ0.15mm
大きい変位レベル)でストリッパー21の変位の変動が
ほとんど無くなり、パンチ25が被加工材料27を打ち
抜く加工開始点Dまでほぼ一定の変位レベルで推移す
る。加工開始点Dを過ぎると、正常状態より僅かに上方
の変位レベルかほぼ同じ変位レベルに下降して、ほぼ一
定に推移する。これは、パンチ加工の影響によりかす上
がりによってダイス22と被加工材料27との間、ある
いは被加工材料27とストリッパー21との間に入り込
んだかすが押しつぶされて、正常状態とかす上がり状態
のストリッパー21の変位レベルに大きな差が生じなく
なると考えられる。
【0012】このように、正常状態の下死点Aの変位デ
ータとかす上がりの状態の下死点Bの変位データとの間
に明白な差が現れるのは、ストリッパー21が被加工材
料27を押える下死点Aからパンチ加工開始点Cまでに
出力される変位データであるので、この範囲を監視デー
タ範囲Hとすればよいことが分かる。また、変位センサ
ー30は、制御用マイコン44のプログラムにより打ち
抜き加工の1ストロークの間でA/D変換器42を介し
て2000〜4000の変位データを取り込む。これを
時間経過に従って1000〜2000回繰り返して全て
の変位データをデータ蓄積手段43に蓄積する。ストリ
ッパー21の変位は被加工材料27の材質、板厚のバラ
ツキ、金型20の切れ味、温度、振動、プレスの加工速
度等の加工環境条件によって微妙に変化するので、蓄積
された変位データの分布は例えば50〜100μm程度
の広い幅になり、かす上がりによって生じる変位データ
との差を明白にすることが難しい。しかし、被加工材料
27の材質、板厚のバラツキが同じで、しかも、同じ金
型で同じ温度、振動等の条件、すなわち加工環境条件が
ほぼ同じでプレス加工したときの変位データのバラツキ
は数10μm程度の幅Kの中に納まる。ところが、図4
中に一点鎖線で示したかす上がり状態では、かす上がり
によって生じる下死点Bの変位データは100〜150
μm程度なので幅Kの中には入らない。これらの被加工
材料27、金型20、変位センサー30、運転開始から
の加工時間、振動、温度等の加工環境条件と蓄積した変
位データとの関係を解析することによりファジー推論な
どを利用した状態学習をして、幅Kより変位の大きい位
置に、例えば幅Kの10%程度の余裕を持たせて、かす
上がりの判定値として許容レベルLを設定すれば、誤動
作の少ないかす上がりを検出することができる。
【0013】ここで、かす上がり検出装置10の動作に
ついて、図4のストリッパーの変位、監視データ範囲、
許容レベルを示す説明図及び図5に示すフローチャート
に基づいて説明する。 (1)プレス、金型20、変位センサー30等の加工環
境条件、データ蓄積手段43の中に蓄積された許容レベ
ルL、監視データ範囲H、サンプリング数、センサー感
度等の各種設定値の初期値を設定する(ステップ1)。 (2)各種設定値の入力、プレスの運転操作など、毎回
実行する共通処理を行う(ステップ2)。 (3)各種設定値入力が完了したかをチェックする(ス
テップ3)。 (4)各種設定値入力が完了でなければ、(ステップ
1)で設定する各種設定値を入力する(ステップ4)。 (5)各種設定値入力が完了なら、変位データの初期サ
ンプリングを行い、完了したかをチェックする(ステッ
プ5)。 (6)初期サンプリングが完了でなければ、(a)1回
分の変位データを取込み、各種設定値入力にて設定され
た条件に従って異常判定レベルの計算を行う場合、
(b)最初から100〜1000回分の変位データを取
り込んで異常判定レベルの計算を行う場合のいずれか一
方を選択して、加工環境条件に対応した許容レベルL、
監視データ範囲H等の初期判定値の計算を行い、データ
蓄積手段43に設定する(ステップ6)。 (7)初期サンプリングが完了なら、正常状態でプレス
加工したときに1ストローク分の変位データを取り込ん
で蓄積し、データ取込み完了をチェックし、完了でなけ
れば変位データの取込みを繰り返す(ステップ7)。 (8)複数回のプレス加工についてのデータ取込みが完
了なら、許容レベル決定手段51によって、それまでに
蓄積された変位データと金型20の時間の経過と共に変
化する温度、振動等の加工環境条件との関係を状態学習
してそれぞれの加工環境条件に対応させて変位データの
変化傾向を解析し、(ステップ6)で設定した初期判定
値である許容レベルLを見直すか否かをチェックし、見
直す条件に該当すれば許容レベルLを見直し、修正する
(ステップ8)。なお、見直す条件として、毎回見直す
か、複数回(2〜1000回毎)に見直すようにしても
よい。 (9)実際にサンプリングした変位データで監視データ
範囲Hの中の変位データを許容レベルLと比較し、変位
データが許容レベルL以上であればプレス加工の停止等
のアラームを出し、自動監視を行う。変位データが許容
レベルL以下であれば変位データをデータ蓄積手段43
に追加・蓄積する(ステップ9)。なお、許容レベルL
を甘くする方向に修正しなければならない場合は、プレ
スを停止しない状態で、警告のアラームだけを出すよう
に設定することもできる。
【0014】なお、(ステップ9)では、変位データが
監視データ範囲H内で、しかも許容レベルLを超えてい
る場合でも、瞬間的に大きい場合がある。この場合、か
す上がりではなく、振動等のノイズや影響の小さいゴミ
等によって瞬間的に大きな変位データ(グリッチともい
う)が生じることがあるので、かす上がり状態であると
判定する判定値を、変位データが監視データ範囲H内で
許容レベルLを超える時間的長さを限定して設定しても
よい。例えば、監視データ範囲内の30%以内の長さで
許容レベルLを超えても、直ちにアラームを出さずに保
留し、再度この状態が発生したときにアラームを発生す
るようにしてもよい。また、変位データが監視データ範
囲H内でピーク状に発生して許容レベルLを超えるとき
に、その発生回数(グリッチ発生回数)によって異常か
否かを判定し、例えば数回〜10回発生すればアラーム
を発生するようにしてもよい。これにより、かす上がり
以外の異常を検出することも可能となる。
【0015】
【発明の効果】請求項1〜3記載のかす上がり検出装置
においては、ストリッパーとダイスとの間の隙間を検出
する変位センサーと、変位センサーの出力を入力とする
制御部とを有し、制御部は、正常状態の複数回のプレス
作業時における変位センサーの出力を蓄積するデータ蓄
積手段と、蓄積された変位データからかす上がりを生じ
ないプレス正常動作の各変位センサーの許容レベルを決
定する許容レベル決定手段と、ストリッパーが被加工材
料を押えてからパンチが被加工材料を加工し始めるまで
の間の変位データを含む監視データ範囲を決定する監視
範囲決定手段と、実際の操業時の各変位センサーからの
出力が監視データ範囲内でしかも許容レベル以下に入っ
ているか否かを検知する異常確認手段とを有する。これ
により、かす上がりが生じた場合と正常な場合が明瞭に
区別できる変位データが得られる監視データ範囲に限定
して、実際の操業時の各変位センサーからの出力が許容
出レベルと比較されるので、かす上がりの有無の判定が
極めて容易となり、プレスの熟練者でなくてもかす上が
りの有無の判定が可能となる。
【0016】特に、請求項2記載のかす上がり検出装置
においては、変位センサーは渦電流センサーからなっ
て、金型の四隅に設けられ、しかも変位センサーからの
出力はA/D変換器を介してデータ蓄積手段に入力する
ようにしているので、鉄心にコイルを巻付けた、構造が
簡単で剛性が高く、複数カ所で変位データを出力する渦
電流センサーによって高精度の変位データが得られ、そ
の出力をデジタルデータに変換することにより解析が容
易となり自動化が可能となる。また、請求項3記載のか
す上がり検出装置においては、制御部は、蓄積されたデ
ータを表示する表示部と、表示部に表示された変位デー
タを許容レベル決定手段に入力する操作部とを有してい
るので、蓄積されたデータを表示部で見ながら許容レベ
ルを決定出来、許容レベル決定の操作が容易となる。特
に、試作金型や寿命末期の金型については、実際の変位
データの状況を表示部で確認しながら、作業者が操作部
から手動で判定条件を設定することにより、異常を早期
に発見することが可能となる。
【0017】請求項4及び5記載のかす上がり検出方法
は、ストリッパーとダイスとの間の隙間を検出した変位
データから、正常状態でプレス加工したときに、1スト
ローク毎に時間経過に従って検出した複数個の変位デー
タを複数回のプレス加工について蓄積し、蓄積された変
位データからかす上がりを生じないプレス正常動作の各
変位センサーの許容レベルを決定し、ストリッパーが被
加工材料を押えてからパンチが被加工材料を加工し始め
るまでの間の監視データ範囲を決定し、実際の操業時の
各変位センサーから得られた監視データ範囲内の変位デ
ータが許容レベルに入っているか否かを判定する。これ
により、金型やプレスの状態を長期的に蓄積して条件の
異なる条件を把握し、金型やプレスの加工環境条件を学
習して実際のプレス加工の時間経過に従って変化する温
度や振動等の影響を許容レベルの決定に反映することが
可能となり、検出の誤動作が少ない自動化が可能なかす
上がり検出方法を提供することが可能である。特に、請
求項5記載のかす上がり検出方法は、実際の操業時のプ
レス加工が正常であるときに各変位センサーから得られ
た変位データを追加して蓄積し、前回までに蓄積された
変位データによって決定した許容レベルを追加・蓄積し
た変位データによって見直し、修正する。これにより、
常に新しい変位データが蓄積され、最新の加工環境条件
に対応した判定値が得られ、検出誤差を小さくすること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るかす上がり検出装
置を示すブロック図である。
【図2】同かす上がり検出装置の金型の側断面図であ
る。
【図3】同かす上がり検出装置のストリッパーの変位と
時間との関係を示す説明図である。
【図4】同かす上がり検出装置のストリッパーの変位、
監視データ範囲及び許容レベルを示す説明図である。
【図5】同かす上がり検出装置の動作を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10:かす上がり検出装置、20:金型、21:ストリ
ッパー、22:ダイス、23:下型、24:上型、2
5:パンチ、26:バネ、27:被加工材料、30:変
位センサー、31:被感知部、40:制御部、41:セ
ンサー駆動回路、42:A/D変換器、43:データ蓄
積手段、44:制御用マイコン、45:表示部、46:
操作部、47:外部制御インターフェース、48:マイ
コンバス、49:電源部、51:許容レベル決定手段、
52:監視範囲決定手段、53:異常確認手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型の複数カ所にそれぞれ取付けられ、
    前記金型のストリッパーとダイスとの間の隙間を検出す
    る変位センサーと、前記変位センサーの出力を入力とす
    る制御部とを有し、前記金型を用いてプレス加工を行う
    場合に発生するかす上がりを検出する装置であって、前
    記制御部は、正常状態の複数回のプレス作業時における
    前記変位センサーの出力を蓄積するデータ蓄積手段と、
    該データ蓄積手段に蓄積された変位データからかす上が
    りを生じないプレス正常動作の前記各変位センサーの許
    容レベルを決定する許容レベル決定手段と、前記ストリ
    ッパーが被加工材料を押えてからパンチが該被加工材料
    を加工し始めるまでの間の変位データを含む監視データ
    範囲を決定する監視範囲決定手段と、実際の操業時の前
    記各変位センサーからの出力が、前記監視データ範囲内
    でしかも前記許容レベル決定手段によって決定される許
    容レベル以下に入っているか否かを検知する異常確認手
    段とを有することを特徴とするかす上がり検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のかす上がり検出装置にお
    いて、前記変位センサーは渦電流センサーからなって、
    前記金型の四隅に設けられ、しかも前記変位センサーか
    らの出力はA/D変換器を介して前記データ蓄積手段に
    入力されていることを特徴とするかす上がり検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のかす上がり検出装
    置において、前記制御部は、前記蓄積された変位データ
    を表示する表示部と、該表示部に表示された変位データ
    を前記許容レベル決定手段に入力する操作部とを有する
    ことを特徴とするかす上がり検出装置。
  4. 【請求項4】 金型のストリッパーとダイスとの間の隙
    間を検出した変位データから、前記金型を用いてプレス
    加工を行う場合に発生するかす上がりを検出する方法で
    あって、正常状態で前記プレス加工したときに、1スト
    ローク毎に時間経過に従って検出した複数個の変位デー
    タを複数回のプレス加工について蓄積し、該蓄積された
    変位データからかす上がりを生じないプレス正常動作の
    前記各変位センサーの許容レベルを決定し、前記ストリ
    ッパーが被加工材料を押えてからパンチが該被加工材料
    を加工し始めるまでの間の変位データを含む監視データ
    範囲を決定し、実際の操業時の前記各変位センサーから
    得られた前記監視データ範囲内の変位データが前記許容
    レベルに入っているか否かを判定することを特徴とする
    かす上がり検出方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のかす上がり検出方法にお
    いて、実際の操業時のプレス加工が正常であるときに前
    記各変位センサーから得られた変位データを追加して蓄
    積し、前回までに蓄積された変位データによって決定し
    た前記許容レベルを追加・蓄積した変位データによって
    見直し、修正することを特徴とするかす上がり検出方
    法。
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