JPH1026315A - 触媒燃焼器及び触媒燃焼方法 - Google Patents

触媒燃焼器及び触媒燃焼方法

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JPH1026315A
JPH1026315A JP8177921A JP17792196A JPH1026315A JP H1026315 A JPH1026315 A JP H1026315A JP 8177921 A JP8177921 A JP 8177921A JP 17792196 A JP17792196 A JP 17792196A JP H1026315 A JPH1026315 A JP H1026315A
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JP
Japan
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combustion
catalytic
combustor
catalyst
flame
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Application number
JP8177921A
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English (en)
Inventor
Osamu Tsubouchi
内 修 坪
Masayasu Ando
藤 正 康 安
Susumu Yamaguchi
口 進 山
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23CMETHODS OR APPARATUS FOR COMBUSTION USING FLUID FUEL OR SOLID FUEL SUSPENDED IN  A CARRIER GAS OR AIR 
    • F23C13/00Apparatus in which combustion takes place in the presence of catalytic material
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23DBURNERS
    • F23D2203/00Gaseous fuel burners
    • F23D2203/10Flame diffusing means
    • F23D2203/103Flame diffusing means using screens
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23DBURNERS
    • F23D2203/00Gaseous fuel burners
    • F23D2203/10Flame diffusing means
    • F23D2203/107Flame diffusing means coated with catalysts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23DBURNERS
    • F23D2212/00Burner material specifications
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒燃焼器において、高効率、小型化、高出
力化を図ると共に、燃焼コストを低減させること 【解決手段】 表面部1a及び裏面部1bとを備え、裏
面部1bから表面部1aへ向がって通過する混合気を表
面部1a上で燃焼させる燃焼体1であって、燃焼体1
は、アルミナよりも熱伝導度の良好な材質で構成される
と共に、該燃焼体1の表面上に形成される火炎を幾何学
的形状により保持せしめる保炎手段11を備えており、
燃焼体1の少なくとも表面部1aには酸化触媒が担持さ
れていることを特徴とする、触媒燃焼器12としたこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒燃焼器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の触媒燃焼装置として、特開平3−
14075号公報に示されたものがある。このものにお
いて、図9を用いて説明する。まず、バルブ21を閉じ
た状態でファン22を駆動させて空気を空気供給管23
の管路23aから供給すると共に、燃料供給管24から
燃料を供給する。これらの空気及び燃料は、混合室25
に配置される整流板26に衝突して均一混合され、燃焼
板27に形成された炎孔27aから吹き出す。このとき
に点火装置28により混合気に着火することにより、火
炎29が生じる。この火炎29により、燃焼筒の図示左
端に配置された触媒体30を加熱する。触媒体30の温
度は温度検知素子31で検知され、触媒燃焼可能な温度
に達したときに、バルブ21を開とし、管路23bから
空気を供給する。すると、燃焼板27に形成されている
火炎は吹き飛び、触媒体30に移行する。触媒体30は
すでに触媒活性温度に達しているため、ただちに触媒燃
焼する。このようにして触媒燃焼する触媒体30は、各
種の加熱用バーナとして使用される。
【0003】また、特開平5−79613号公報に示さ
れた燃焼装置を図10に示す。これは、燃料供給管41
から供給される燃料と、空気供給管42から供給され加
熱器43で加熱された空気とを混合室44に送り込んで
第1段目の触媒45を加熱する。第1段面の触媒45が
触媒活性温度に達すると、混合器供給管46から混合気
を送り込み、第2段面の触媒47を加熱する。第2段目
の触媒47が加熱されて触媒活性温度に達すると、混合
気供給管48から混合気を送り込み、第3段目の触媒4
9を加熱する。第3段目の触媒49が加熱されて触媒活
性温度に達すると、第3段目の触媒49が触媒燃焼す
る。このようにして、燃焼ガス50を外部に放出し、被
加熱物の燃焼に供する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術で
は、燃焼装置本体に触媒を担持した触媒燃焼器について
説明した。燃焼器表面に触媒を担持した触媒燃焼方式で
あると、燃焼器の表面上で燃焼反応が起き、燃焼により
形成された火炎はその場に保持される。この保炎作用
は、燃焼を安定化させ、制御を容易とするために、この
種の燃焼器では必要不可欠な条件である。
【0005】しかし、従来技術に示す触媒燃焼器は以下
に示す欠点がある。即ち、これらの燃焼器は、一般的
に、その表面への触媒の担持を容易とするために、材質
としてコージェライトやアルミナが選択される。これら
の材質は熱伝導率が悪く、燃焼器の燃焼中は熱がこもり
易い、即ち、断熱状態に近くなる。図11に示すよう
に、空気過剰率(空気の燃料との理論空燃比を1とした
ときの、空気の過剰度合いを示し、例えば空気過剰率が
2とは、理論空燃比の2倍の空気を供給することを示
す。)と燃焼温度との関係から、空気過剰率が1のとき
に最も高温となり、熱効率が最も高くなる。従って、空
気過剰率が1〜1.2の範囲で燃焼させることが好まし
いが、従来技術のように熱伝導度の悪い材質をバーナ体
として使用すると、断熱平衡火炎温度は実に1900℃
に達してしまう。この温度では、酸化触媒の耐熱及びコ
ージェライト等の耐熱衝撃限界に達するため、実際に使
用するには空気過剰率を3程度の希薄燃焼とすることが
余儀なくされる。このため多量の空気を必要とし、空気
送風ブロアの大型化、ひいては設備の大型化を招来する
と共に、熱効率も低下する。
【0006】一方、触媒を担持しない燃焼器であると、
上記問題は解決される。しかし、触媒を担持していない
ことから、気相燃焼にて形成される火炎の保持は、燃焼
器の幾何学的形状にのみ依存する。形状による保炎作用
は、触媒による保炎作用よりも弱いため、入力燃料をわ
ずかに増加させただけでも保炎は困難となり、燃焼器か
ら火炎が解離してしまう。このため火炎を保持するため
の入力燃料量の増加限界があり、それ以上の高出力化は
得られない。
【0007】また、従来の触媒燃焼器では、触媒が担持
された触媒層の温度を常時触媒活性温度以上にしておか
なければならず、そのために混合気の温度は常に加熱さ
せておかなければならない。従って、燃焼コストが高く
なる。
【0008】故に、本発明は、上記実情に鑑みてなされ
たものであり、触媒燃焼器において、高効率、小型化、
高出力化を図ると共に、燃焼コストを低減させることを
技術的課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、本発明の請求項1において講じた技術的手段
は、表面部及び裏面部とを備え、前記裏面部から前記表
面部へ向がって通過する混合気を前記表面部上で燃焼さ
せる燃焼体であって、前記燃焼体は、アルミナよりも熱
伝導度の良好な材質で構成されると共に、該燃焼体の前
記表面上に形成される火炎を幾何学的形状により保持せ
しめる保炎手段を備えており、前記燃焼体の少なくとも
表面部には酸化触媒が担持されていることを特徴とす
る、触媒燃焼器としたことである。
【0010】上記技術的手段における作用は以下のよう
である。即ち、スクリーンバーナには、幾何学的形状に
より火炎を保持可能な保炎手段が設けられており、この
保炎手段により触媒燃焼器の表面上に火炎が保持され
る。この火炎の熱により、触媒燃焼器に担持された酸化
触媒が活性化され、触媒燃焼を開始する。このとき触媒
燃焼器はアルミナよりも熱伝導度が良好な材質で構成さ
れている。このため、熱が触媒燃焼器内に過剰に蓄積さ
れることはない。このため燃焼体が異常加熱することが
防止される。ここで、アルミナの熱伝導度は約0.00
4cm2 S℃/calcmである。従って、本発明で使
用可能な燃焼体の熱伝導度は0.004cm2 S℃/c
alcm以上のものである。好ましくは、SiCを含有
したセラミックス体で燃焼体を構成することである。S
iCは熱伝導度が約0.1cm2 S℃/calcmと高
いため、これらを含有したセラミックス体で燃焼体を構
成することにより、より効果的に熱の過剰な蓄積が防止
できる。
【0011】上記技術的課題を解決するにあたって、本
発明の請求項2において講じた技術的手段のように、前
記触媒燃焼器は、前記酸化触媒の触媒作用に基づき前記
触媒燃焼器の表面で燃焼する触媒燃焼形態と、前記触媒
燃焼器の上部における気相中で燃焼する気相燃焼形態
と、前記触媒燃焼形態と前記気相燃焼形態とが同時に起
こる同時燃焼形態との少なくとも1つの燃焼形態を取り
得ることを特徴とする、触媒燃焼器とすることが好まし
い。これは、例えば、本発明における触媒燃焼器を通過
させる混合気の空気過剰率を大きくし、混合気の流量を
増加させて触媒燃焼を起こり難くし、気相燃焼のみを行
わしめ、触媒燃焼器でありながら、あたかも通常の気相
燃焼器のように使用可能となるものである。また逆に、
混合気の空気過剰率を1付近とし、混合気の流量を比較
的小さくすれば、気相燃焼はほとんど触媒燃焼に移行
し、純粋な触媒燃焼器としても使用可能となるものであ
る。また、混合気の空気過剰率を1付近とし、混合気の
流量を大きくすれば、気相燃焼と触媒燃焼とが同時に起
こる同時燃焼とすることも可能である。これにより、ど
のような燃焼形態であっても、本発明の触媒燃焼器によ
り実現可能となる。
【0012】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項3において講じた技術的手段は、アルミナより
も熱伝導度の良好な材質で構成され、酸化触媒が担持さ
れた触媒燃焼器に対して混合気を通過させ、着火手段に
より混合気に着火して気相燃焼を生ぜしめ、気相燃焼に
より形成される火炎を前記触媒燃焼器上に保持し、保持
された火炎の熱により前記酸化触媒が触媒活性温度に達
して触媒燃焼を開始する、触媒燃焼方法としたことであ
る。
【0013】上記技術的手段は、以下のように作用す
る。即ち、熱伝導度の良好な材質で構成され、酸化触媒
が担持された触媒燃焼器を用意し、この触媒燃焼器に空
気と燃料との混合気を通過させる。次に、着火手段によ
り混合気に着火し、混合気を気相燃焼させる。気相燃焼
により形成される火炎は触媒燃焼器上に保持される。こ
のように保持された火炎の熱により、触媒燃焼器に担持
された酸化触媒が活性化温度に達して触媒燃焼を開始す
る。触媒燃焼により発生する熱は、熱伝導度の良好な材
質で構成された触媒燃焼器に伝達され、外部に放出され
る。このため、触媒燃焼器内に耐熱温度に達するほど熱
が蓄積せず、空気過剰率を1付近としても燃焼運転が可
能となる。また、気相燃焼火炎の熱により触媒燃焼が促
されるため、触媒燃焼をさせるために別途加熱器を設置
する必要がない。
【0014】上記技術的課題を解決するに当たり、本発
明の請求項3において講じた技術的手段のように、触媒
燃焼により発生する熱により前記触媒燃焼器が加熱さ
れ、加熱された前記触媒燃焼器を混合気が通過すること
により混合気が加熱されるようにすることが好ましい。
このようにすることにより、触媒燃焼器から外部に放出
された熱を、有効に利用することができ、被加熱物を加
熱するときの入力燃料の節約ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づいて説明する。
【0016】図1は、本実施形態例における触媒燃焼器
の燃焼体の斜視図である。図において、燃焼体1は、表
面部1a及び、表面部1aとは反対側の面である裏面部
1bを備え、長さ132mm、幅46mm、厚さ12m
mの大きさの直方体状に形成されている。この燃焼体1
の構造の拡大図(図1におけるA方向矢視拡大図)を図
2に示す。図2において、燃焼体1は、線状体で形成さ
れるセラミックス11を平面上でループ状に形成し、こ
のループの中心を相互にずらせてループ列を形成し、こ
のループ列を平面方向(長さ、幅方向)に配置して骨格
が形成される。その骨格を、平面と垂直方向(厚さ方
向)に積層し、圧縮して構成したものである。これは、
神戸製鋼製のアクトサーミック(商品名)と同一形状で
ある。
【0017】燃焼体1の材質としは、熱伝導度の良好な
SiCが70%含有されたセラミックス体で構成してい
る。また、燃焼体1の表面部1a側に配置したセラミッ
クス体の表面には、図3に示すように、γ−アルミナ
(Al2 3 )2が担体として塗布されており、アルミ
ナの外表面にはパラジウム(Pd)触媒3が担持されて
いる。パラジウム触媒3は、燃焼反応を促進する酸化触
媒であり、アルミナ2は、パラジウム触媒の塗布を均一
化しかつ比表面積を増加させるためのものである。こら
らにより触媒燃焼器12が構成される。
【0018】上記説明した触媒燃焼器12において、そ
の性能を調査するための試験装置について、図4に示
す。図4において、試験装置としての燃焼筒4は円筒状
に形成された断熱筒5より形成される。燃焼筒4の底部
からは、燃料供給管6が延出しており、図示せぬ燃料供
給源から燃料を燃焼筒4内に供給可能となっている。ま
た、燃焼筒4の側部からは、空気供給管7が連結されて
おり、この空気供給管7より空気を燃焼筒4内に供給可
能となっている。燃料供給管6の燃料噴出孔6aの周囲
には、その回りを取り囲むようにドーナツ状のプレート
8が燃焼筒4の側面から取り付けられている。このプレ
ート8は、空気と燃料との混合を促進するために設けら
れている。また、燃焼筒4内にはケーシング9が配置し
ている。このケーシング9は、円筒形状で、その底部が
フランジ状に広がっており、該フランジ部が燃焼筒4の
側面で保持されることにより、その位置が規制されてい
る。ケーシング9の上面には、本実施形態例における触
媒燃焼器12が載置されている。触媒燃焼器12の構造
及び寸法は、図1、図2、図3に示したものと同一物で
あり、触媒燃焼を起こすためのパラジウム触媒は、燃焼
体1の表面部1aに担持される。円筒状の断熱筒5の上
部には、該断熱筒5と同径の石英ガラス筒10が載置さ
れている。石英ガラス筒10の側面であり、かつ触媒燃
焼器12の近傍には、着火装置としてのイグナイター1
3が取り付けられている。
【0019】上記構成の燃焼筒4において、次に、その
燃焼動作について説明する。
【0020】まず、空気供給管7から空気を燃焼筒4内
に導入する。次いで、燃料供給管6から燃料ガスを燃焼
筒4内に導入する。空気供給管7から導入された空気
は、燃料供給管6とプレート8との間の隙間から図示上
部へと吹き抜ける。このときの空気の流速により、燃料
供給管6の燃料噴出孔6a付近の圧力は負圧となるた
め、燃料は、燃料噴出孔6aから噴出し易くなると共
に、空気と燃料ガスとの混合が促進される。このように
して混合された混合ガスは、円筒状のケーシング9内を
通り、ケーシング9の上部に載置された触媒燃焼器12
を通過し、石英ガラス筒10内に吹き抜ける。この状態
で、イグナイター13により着火すると、混合ガスが燃
焼する。燃焼初期においは、気相中の混合ガスが燃焼す
る(気相燃焼)。この気相燃焼により生じる火炎は、触
媒燃焼器12の表面上部(1a側)に形成される。火炎
での熱により触媒燃焼器12は加熱され、燃焼体1の表
面部1aの温度が約400℃になると、燃焼体1に担持
したパラジウム触媒の触媒活性温度に達する。すると、
パラジウム触媒の作用により、触媒燃焼器12で燃焼が
起こる(触媒燃焼)。このため気相燃焼は触媒燃焼に移
行する。この状態は無炎燃焼であるため、被加熱物を触
媒燃焼器12の近傍に設置することが可能になる。被加
熱物を触媒燃焼器12の近くに設置すると、輻射伝熱が
有効に利用でき、燃料が節約できると共に、装置自体も
小型に構成可能となる。
【0021】次に、さらに高出力を得るために、混合気
の流量を多くすると、触媒燃焼に加えてさらに触媒燃焼
器12の表面上部で気相燃焼が発生する。この状態は、
触媒燃焼と気相燃焼が触媒燃焼器12の表面及び上部で
同時に起こるものである(同時燃焼)。このようにする
ことにより、高出力を出すことが可能となる。
【0022】次に、空気過剰率を3付近とした場合、ま
たは混合気の流量をさらに多くした場合、気相燃焼によ
る燃焼火炎がさらに長炎化し、触媒燃焼器12の表面温
度は低下する。このため触媒燃焼が起こり難くなり、ほ
とんどの燃焼が気相燃焼の形態に移行する。
【0023】上記説明した試験装置において、燃料入力
量と各部分の温度との関係を図6のグラフに示す。図6
において、曲線Aは、燃焼体1の裏面部1bの温度、曲
線Bは燃焼体1の表面部1aの温度、曲線Cは気相燃焼
により発生する火炎の下部の温度、曲線Dは火炎の中間
部の温度、曲線Eは火炎の上部の温度をそれぞれ示す。
これらの温度の測定点を、図7の概略図に示す。図6よ
り明らかなように、触媒燃焼器12の表面温度(燃焼体
1の表面部1aの温度、曲線B)は、気相燃焼中の火炎
の温度とほぼ等しく、また入力熱量を増加しても、表面
温度は700℃以上を維持している。これは、気相燃焼
に加えて触媒燃焼が効率的に起こり、触媒燃焼による熱
が触媒燃焼器12に伝達されて温度が上昇するものであ
る。これに対し、図8に示す触媒を担持していない燃焼
器に対して同様の試験を行った結果では、燃焼器の表面
温度はかなり低いことがわかる。これより、本実施形態
例のものは、気相燃焼と触媒燃焼が同時に、しかも効率
的に行われていることがわかる。また、図6に示す測定
結果は、空気過剰率を1.2とした場合の測定結果であ
る。これより、触媒燃焼器12の温度は800〜100
0℃に維持され、異常加熱は起こしていないことがわか
る。これは、触媒燃焼器12の燃焼体1が熱伝導度の良
好なSiCを多量に含有しているため、熱が速やかに外
部に伝達されるためである。このようにして外部に放出
される熱は、触媒燃焼器12を通過する混合気に受け渡
される。このため混合気が加熱される。この混合気の加
熱は、被加熱物の燃焼に寄与する。このため、さらに入
力燃料を節約でき、燃焼コストが低減される。
【0024】上記説明した実施形態例において、燃焼体
1は、ループ状に形成された線状のセラミックス11か
ら構成されている。この線状のセラミックス体自身が、
本発明における保炎手段の働きをする。即ち、図5に示
すように、混合気がセラミックス体11を通過する際
に、線状のセラミックス体11と混合気が衝突し、混合
気は複数方向に分散される。このとき図に示すように渦
流が発生する。この渦流が混合気を引き戻す作用をし、
混合気の流れが撹拌される。このため通過方向への混合
気の流速が低下し、気相燃焼火炎はその場に保持され
る。従って、気相燃焼火炎は燃焼体1の表面上に保持さ
れ、これにより、燃焼体1の表面部1aに担持された触
媒による触媒燃焼を促進することが可能となる。一旦触
媒燃焼が開始されると、保炎作用は、燃焼体1の幾何学
的形状によるものと、触媒燃焼によるものとの2つの作
用により行われるため、より保炎が確実となり、燃料入
力量を増加させても、火炎は浮き上がり難くなる。従っ
て、燃焼入力量を増加させて高出力を得ることが可能と
なる。
【0025】
【発明の効果】請求項1、3の発明は、以下の如く効果
を有する。
【0026】触媒燃焼器には、幾何学的形状により火炎
を保持可能な保炎手段が設けられており、この保炎手段
により触媒燃焼器の表面上に気相燃焼火炎が保持され
る。この保持された火炎の熱により、触媒燃焼器に担持
された酸化触媒が活性化され、触媒燃焼を開始する。こ
のとき触媒燃焼器は熱伝導度が良好な材質で構成されて
いるため、熱が触媒燃焼器内に過剰に蓄積されることは
ない。このため燃焼器本体が異常加熱することが防止さ
れる。従って、空気過剰率1付近で燃焼運転しても、触
媒燃焼器が耐熱限界に達することはなく、効率的な燃焼
が可能となる。また、触媒燃焼中に発生する気相燃焼火
炎は、幾何学的形状に基づく保炎手段と、触媒燃焼する
ことによる保炎作用とが相まって保炎が行われる。その
ため、従来の燃焼器に比べて保炎作用が良好であり、燃
料入力量を増加しても、火炎は浮き上がり難い。従っ
て、燃料入力量を増加させて高出力を得ることが可能で
ある。さらに、触媒燃焼は、気相燃焼の火炎の熱で促さ
れるように開始する。このため、触媒燃焼を開始するた
めに別途加熱器を設置しなくてもよく、燃焼コストの低
減が達成される。
【0027】請求項2の発明は、以下の如く効果を有す
る。
【0028】触媒燃焼器を、触媒燃焼形態、気相燃焼形
態、触媒燃焼と気相燃焼とが同時に起こる同時燃焼形態
の内少なくとも1つの燃焼形態を取り得るように構成し
たので、どのような燃焼形態であっても本発明の触媒燃
焼器を使用すれば足り、本発明の触媒燃焼器の適用範囲
が広がる。
【0029】請求項4の発明は、以下の如く効果を有す
る。
【0030】触媒燃焼により発生する熱により触媒燃焼
器が加熱され、加熱された触媒燃焼器を混合気が通過す
ることにより混合気が加熱されるようにした。これによ
り、触媒燃焼器から外部に放出された熱を有効に利用す
ることができ、被加熱物を加熱するときの入力燃料の節
約ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例における、触媒スクリーン
バーナの斜視図である。
【図2】本発明の実施形態例における、触媒スクリーン
バーナの部分拡大図である。
【図3】本発明の実施形態例における、触媒スクリーン
バーナの側面図である。
【図4】本発明の実施形態例における、燃焼筒の部分断
面図である。
【図5】本発明の実施形態例において、混合気が触媒ス
クリーンバーナを通過するときの流れを示す図である。
【図6】図4に示す燃焼筒において、入力熱量と各部の
温度との関係を示したグラフである。
【図7】図4に示す燃焼筒において、燃焼器として酸化
触媒を担持していないものを用いた場合の、入力熱量と
各部の温度との関係を示したグラフである。
【図8】図6及び図7において、各部の温度測定点を示
す図である。
【図9】従来技術における燃焼装置を示す図である。
【図10】従来技術における燃焼装置を示す図である。
【図11】空気過剰率と断熱火炎温度との関係を示した
グラフである。
【符号の説明】
1 燃焼体、 1a 表面部、 1b 裏面部 2 γ−アルミナ担体 3 パラジウム触媒 4 燃焼筒 5 断熱筒 6 燃料供給管 7 空気供給管 8 プレート 9 ケーシング 10 石英ガラス筒 11 セラミックス体 12 触媒燃焼器 13 イグナイター

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面部及び裏面部とを備え、前記裏面部
    から前記表面部へ向がって通過する混合気を前記表面部
    上で燃焼させる燃焼体であって、 前記燃焼体は、アルミナよりも熱伝導度の良好な材質で
    構成されると共に、該燃焼体の前記表面上に形成される
    火炎を幾何学的形状により保持せしめる保炎手段を備え
    ており、 前記燃焼体の少なくとも表面部には酸化触媒が担持され
    ていることを特徴とする、触媒燃焼器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記触媒燃焼器は、前記酸化触媒の触媒作用に基づき前
    記触媒燃焼器の表面で燃焼する触媒燃焼形態と、前記触
    媒燃焼器の上部における気相中で燃焼する気相燃焼形態
    と、前記触媒燃焼形態と前記気相燃焼形態とが同時に起
    こる同時燃焼形態との少なくとも1つの燃焼形態を取り
    得ることを特徴とする、触媒燃焼器。
  3. 【請求項3】 熱伝導度の良好な材質で構成され、酸化
    触媒が担持された触媒燃焼器に対して混合気を通過さ
    せ、 着火手段により混合気に着火して気相燃焼を生ぜしめ、 気相燃焼により形成される火炎を前記触媒燃焼器上に保
    持し、 保持された火炎の熱により前記酸化触媒が触媒活性温度
    に達して触媒燃焼を開始する触媒燃焼方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 触媒燃焼により発生する熱により前記触媒燃焼器が加熱
    され、 加熱された前記触媒燃焼器を混合気が通過することによ
    り混合気が加熱されることを特徴とする、触媒燃焼方
    法。
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