JPH1122924A - 触媒燃焼装置 - Google Patents

触媒燃焼装置

Info

Publication number
JPH1122924A
JPH1122924A JP17709597A JP17709597A JPH1122924A JP H1122924 A JPH1122924 A JP H1122924A JP 17709597 A JP17709597 A JP 17709597A JP 17709597 A JP17709597 A JP 17709597A JP H1122924 A JPH1122924 A JP H1122924A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst body
combustion
catalyst
fuel
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17709597A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Kawasaki
良隆 川崎
Motohiro Suzuki
基啓 鈴木
Tetsuo Terajima
徹生 寺島
Kiyoshi Taguchi
清 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP17709597A priority Critical patent/JPH1122924A/ja
Publication of JPH1122924A publication Critical patent/JPH1122924A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射率が高く、燃焼安定性に富む触媒燃焼装
置を実現すること。 【解決手段】 触媒体6の上流または下流面に多数の連
通孔を有する保温体5を添装したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は触媒燃焼反応を用い
た燃焼装置において、特にその燃焼安定性と熱線の高放
射率を確保する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】炭化水素を主体とする燃料に対して酸化
活性を有する触媒を用いた触媒燃焼装置は、従来より多
数提案されているが、その触媒設置部分の構成は、多数
の連通孔を有する単一の触媒層が用いられており、ここ
に燃料のみまたは燃料と空気の混合気を供給して燃焼反
応を行わしめ、その主反応面から発せられる多量の放射
熱を暖房や加熱等に利用するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置では、
触媒体の連通孔には燃料のみを供給し、触媒体の下流側
表面近傍で大気中からの酸素供給を受けて接触酸化反応
させるものにおいては露出された触媒体下流側表面が、
また燃料と空気の混合気を触媒体の連通孔に供給するも
のにおいては、接触反応の大部分が進行する触媒層上流
側表面部分が、それぞれ反応熱によって高温となり、こ
こから多量の熱放射が行われて暖房や加熱に供せられる
が、触媒層の面積に比べて燃料や混合気の流速が過剰に
大きくなった場合に、反応の完結性が損なわれたり、触
媒層表面からの熱放射効率が低下するという欠点を有し
ていた。
【0004】すなわち、触媒体の連通孔を通過する燃料
や混合気の流速に対して、酸素の拡散速度や燃料と酸素
との反応速度には限界があり、これを越える流速となっ
た場合には、前者の拡散型燃焼の場合には反応位置が触
媒体下流側表面から遊離する方向に移動し、触媒反応か
ら気相反応(火炎燃焼)へと移行して、触媒燃焼の特徴
である低温反応によるNOxゼロの特性は損なわれるば
かりでなく、触媒体下流表面への熱伝達が低下するため
に、表面温度が低下してここからの熱放射が著しく減少
し、さらには火炎燃焼すら維持できない状況に至る。ま
た後者の予混合型燃焼の場合には、流速の上昇によって
反応速度が追随できず、反応中心位置が下流側の触媒体
内部に移行し、熱放射面である上流側表面の温度が低下
してここからの熱放射量が減少するのみならず、触媒体
内部で生じた反応熱が、外部への熱放散が損なわれる故
に、内部温度が異常に上昇して触媒体の熱劣化を促進す
ることにもなる。さらに流速が上昇した場合には、触媒
体内部での触媒反応量が減少して、上記同様の下流側火
炎燃焼ないしは消火に至ることになる。
【0005】このようにして、燃料や混合気の流量変化
に対して、従来の装置においては、安定燃焼範囲に余裕
度が少なく、かつ流量変動によって熱利用の効率をも低
下させるものであった。
【0006】本発明は、かかる従来の触媒燃焼装置の課
題を考慮し、混合気の流量変化等に対して、触媒体を常
に高活性状態に維持し、完全燃焼を確保するとともに、
難燃性の燃料や希薄予混合気を用いた場合でも不完全燃
焼することを防止でき、安定的にクリーンな排ガス特性
が得られる燃焼装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の触媒燃焼装置では、空気と燃料の混合気流
路中に設置した触媒体の上流側または下流側に、多数の
連通孔を有する保温体を備えたことを特徴としている。
【0008】また前記保温体と対向する位置の流路壁面
に、熱線透過性材料からなる透過窓を備えたことを特徴
としている。
【0009】さらに、前記触媒体の下流側流路内に第2
の触媒体を備え、また前記両者の触媒体中間位置に、第
2の混合気供給部を配置したことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0011】本発明の実施には、多数の連通孔を有して
各種炭化水素燃料への酸化活性を有する触媒体、多数の
連通孔を有する保温体、耐熱性の熱線透過性材料のほ
か、着火装置や流量制御装置、燃料と空気の混合器、あ
るいは必要に応じて液体燃料の気化器等が必要になる。
【0012】その触媒体は金属やセラミックのハニカム
成形体、あるいは金属やセラミック繊維の編組体、多孔
質焼結体等に白金やパラジウム等の貴金属を主成分とし
た活性成分をを担持させたものを用い、また保温体には
前記触媒体の担持基材と同様の材質構成のものを任意に
選択して用いることができる。
【0013】耐熱性の熱線透過性材料としては、石英ガ
ラスや結晶化ガラス等を用い、空気や燃料の制御手段と
しては、手動のバルブや電動バルブ、液体燃料の流量制
御には電磁ポンプ等が使用可能である。
【0014】また着火装置としては、電気ヒータや放電
点火器等を使用し得る。なおこれらはいずれも従来から
使用されている手段であり、他の公知の手段でも可能
で、本発明の効果を損なうものではない。
【0015】(実施の形態1)図1は、本発明に係る触
媒燃焼装置の1実施の形態の断面構成図、図2はその要
部温度分布特性図である。図1において、1は燃料供給
管、2は燃料の噴出量を制御する制御バルブ、3は燃料
と空気の混合器、4は燃焼室である。燃焼室4内には、
混合器3と連通する上流側にセラミックハニカムの保温
体5が設けられ、さらに、その保温体5には、セラミッ
クハニカムに白金属の貴金属を担持させた触媒体6が密
着した状態で設置されている。7は電気ヒータからなる
点火器、8はケース、9は燃焼調節ツマミである。
【0016】次に、本実施の形態の動作と特性について
説明する。燃料供給管1から供給される燃料(ここでは
都市ガスを使用)は、制御バルブ2の解放によって高圧
で放出され、内部にノズルとスロートを備えた(ここで
は図示せず)混合器3内でノズルから噴出されたガス流
で周囲の空気を吸い込みながら混合され、燃焼室4へと
供給される。燃焼初期においては、保温体5および触媒
体6のそれぞれの連通孔を順次介して触媒体6下流側
(すなわち装置前面)に至った混合気に点火器7への通
電で着火され、まず触媒体6の下流側近傍で火炎燃焼を
開始する。この火炎によって加熱された触媒体6は、下
流側表面近傍が最初に昇温してここで触媒燃焼を開始
し、その燃焼熱によってさらに上流側が加熱されること
を繰り返し、やがて上流面(すなわち保温材5に接触す
る面)の表面近傍での触媒燃焼へと移行し、定常燃焼と
なる。
【0017】ここで保温体5が存在しない場合には、触
媒体6上流面から多量の熱が放射によって発散され、燃
焼による発熱と熱放射とのバランスによってある温度に
収束するが、ここに保温体5が存在するために、触媒体
6の上流面から発せられる放射熱が一旦保温体5で受熱
され、保温体5の温度を上昇させるとともに、触媒体6
からの熱放散量を低下させるために、触媒体6の温度も
上昇させる。さらに混合気が触媒体6に至るまでの間
に、保温体5の連通孔を通過することから、ここで昇温
した保温体6によって混合気が予熱され、温度が上昇し
た状態で触媒体6に達することになり、触媒体6の温度
上昇を一層増加させることになる。したがって、触媒体
6の上流面温度を一定値まで上昇させるに要する燃料ガ
スの供給量は、保温体5を設置しない場合に比べて60
〜40%に減ずることができると同時に、触媒体6に至
る混合気温度を上昇させることによって、触媒体6と接
触する初期段階位置から十分な速度の触媒反応が生じ得
ることより、反応完結性は促進され、メタンのように極
めて反応しにくい燃料成分を用いた場合でも、排ガス中
に未燃焼成分を排出することなく完全燃焼を確保するこ
とができる。
【0018】図2をもとに上記燃焼時の特性を説明す
る。図2には、燃料と空気の流量一定状態での流れ方向
に対する温度分布を示しているが、触媒体6単独で燃焼
させた場合の温度分布(図2中で■印で示す)は、燃焼
反応による発熱と熱放射による放熱とのバランスから、
全体に低い温度レベル(すなわち放熱量が大)で安定す
る。一方保温体5を上流側に密着させた場合(図2中で
●印で示す)には、触媒体6からの熱放射を受けて保温
体5内部で温度が上昇してきており、触媒体6に至ると
急激に反応を開始することから、ここでの温度も十分上
昇し、完全燃焼を維持できる状態となる。この時、高温
排ガスに暴露される触媒体6の下流側表面も十分高温に
なっており、ここから放射される熱量は、(概算的には
露出表面温度の4乗に比例することから)保温体5なし
での上流側表面よりも明らかに多くなっており、しかも
この下流側にはガラス窓等の放射熱線を遮るものが全く
不要であることから、燃焼反応熱の利用効率を向上させ
ることができるものである。また、この構成にして燃料
や空気の量を増加させた時、反応速度が十分対応できず
に主反応位置が下流側へ移動する現象が現れるが、触媒
体6の上流側に保温体5を配置することにより、ここで
の混合気予熱によって反応性が維持され、著しい変化が
現れずに安定燃焼を維持できる。
【0019】このようにして混合気流量の変化時にも安
定した完全燃焼が確保できると同時に、放射効率(燃料
消費量に対する熱放射量の比率)も大きく維持でき、経
済効果も向上し得るものである。なおここで、保温体5
の材料および組成は、触媒体6と同一にする必然性はな
く、例えばセラミックハニカムを用いるにしても、ハニ
カム孔径を必要に応じて小さくも大きくもでき、また厚
さも必要に応じて任意に選択し得る。材質も、金属ハニ
カムでも金属繊維体でも焼結体でもよく、触媒体5の上
流面で放射熱を回収し、混合気に循環させ得るものであ
れば使用可能で、流れに対する抵抗や機械的強度、耐熱
性、コスト等の条件から最適なものを選択し得る。さら
に保温体6の設置位置は、触媒体5の上流面に密着させ
るのが熱伝導を確保する意味から好ましいが、放射伝熱
による部分が大きいために、多少の間隙があっても悪影
響はなく、至近位置に対向して設置することを確保すれ
ば十分である。また触媒体6の下流面は、燃焼反応後の
排ガスのみが流れており、本実施の形態のように開放さ
れた形で用いるのが最も放射熱の損失が少ないが、屋外
使用時の風の影響や水等の飛沫を受けるような使用環境
においては、触媒体6下流面に対向して、耐熱ガラス等
の熱線透過窓を設けることも可能である。
【0020】(実施の形態2)本発明の第2の実施の形
態について説明する。本実施の形態は、保温体5を触媒
体6の下流側に添装するとともに、触媒体6の上流面に
対向する流路壁に熱線透過材料からなる透過窓を配置し
た構成としたものであり、作用効果の大部分は形態1と
類似であるが、主たる熱放射面の形成位置が異なる。し
たがって、異なる点を中心に本実施の形態を説明する。
【0021】図3は、本実施の形態の断面構成図であ
る。図3において、燃焼室4内にセラミックハニカム構
造からなる触媒体6と保温体5を密着させて設置してお
り、燃焼室4の触媒体6側から混合気を流入させ、同時
に触媒体6上流面に対向する燃焼室4壁面に、耐熱性の
結晶化ガラスからなる透過窓10を配置している。燃料
と空気の混合気は、混合器3を経て燃焼室4に流入し、
触媒体6の上流面(すなわち透過窓10に対向した面)
の表面近傍で反応するが、前記実施の形態1において説
明したように、触媒体6の下流面からも熱放射が行われ
る。ここで触媒体6下流面に保温体5を密着することに
より、下流側での熱放射を抑制し、これによって触媒体
6の下流面温度は上昇、ひいては上流面温度も上昇させ
得る。この効果は、触媒体6の流れ方向の厚さが小さい
ときに著しく現れるが、触媒体6の有効反応位置は(燃
料濃度や流速にもよるが)上流側表面温度が900℃〜
600℃程度の条件では、上流側表面から3〜5mm程
度であり、それ以降は直接反応に寄与していないことか
ら、高価な貴金属を担持させた触媒体6を5mm程度に
とどめ、その下流に未担持のセラミックハニカムからな
る保温体5を備えることで、十分な反応性を確保するこ
とができる。
【0022】この保温体5の材質や構成は前述のように
適宜選択使用が可能であるが、着火時に点火器7で火炎
燃焼を形成させ、その後火炎基部の加熱昇温による触媒
体6の温度上昇へと導くには、熱伝導性の良い金属構成
体を用いるのが最適であり、また保温体5の連通孔径は
火炎が形成できる程度の大きさがある方が好ましく、こ
れらの条件を考慮した構成にするのが妥当である。
【0023】このようにして触媒体6上流側表面近傍で
燃焼反応が行われ、保温体6での熱回収による放射効率
の向上も得られると同時に、混合気の濃度や流速変化に
対しても十分な安定性を確保でき、安定燃焼可能な経済
的燃焼装置を提供し得るものである。
【0024】(実施の形態3)本発明の第3の実施の形
態について説明する。本実施の形態は、基本の構成は実
施の形態1と同様であるが、触媒体6下流における構成
が異なる。この相違点を中心に説明する。
【0025】図4は、本実施の形態の断面構成図であ
る。図4において、触媒体6の上流面に保温体5を添装
し、下流側に点火器7を配置しているが、下流側流路に
おいては、触媒体6下流面に対向して透過窓10が設置
され、さらに触媒体6の上部には第2の触媒体11が備
えられている。透過窓10は第2の触媒体11上流面と
の対向位置まで延長されており、また触媒体6と第2の
触媒体11との間に、混合気を追加供給できる第2の混
合気供給部12が開口されており、その流量調節は制御
バルブ2で行われている。この第2の混合気供給部12
は、図5に示す様に、空間Aと空間Bを仕切るように横
方向に扁平な構成となっており、その先端部分近傍に、
第2の触媒体11の上流側に向けて開口が備えられてい
る。
【0026】この構成において、着火から触媒体6での
燃焼に至る操作および作用は実施の形態1と同様である
が、触媒体6を経て流出した排ガスはなお温度の高い状
態を維持しており、この保有熱によって下流に設置した
第2の触媒体11が加熱されることになり、触媒反応開
始可能な温度まで昇温される。
【0027】この時、第2の混合気供給部12から燃料
と空気の混合気を追加供給すると、第2の触媒体11上
で接触反応が生じ、主にその上流側表面近傍で温度上昇
が得られる。ここで発生した熱の大部分は、放射熱とし
て前方へ放散され、対向設置されている透過窓10を介
して前方へ提供されることになる。第2の触媒体11に
供給される混合気は、空気と燃料および触媒体6で反応
した後の燃焼排ガスも混合されることになり、火炎を形
成するには困難な濃度および組成になるが、触媒反応の
希薄ガス可燃性により、十分反応が維持できる。加えて
温度の高い燃焼排ガスとの混合であるが故に、触媒反応
活性を促進させる作用があり、濃度の希薄化と流速の増
大とを考慮してもなお十分な完全反応性を確保できるも
のである。
【0028】こうした構成とすることにより、下部に設
置した触媒体6では保温体5の作用により、また上部に
設置した第2の触媒体11では排ガスの保有熱により、
ともに安定した燃焼性と放射効率の増加を可能とするも
ので、加えて第2の混合気供給部12からの混合気供給
を開閉制御することで、フル燃焼から触媒体6のみでの
燃焼まで自由かつ容易に可変制御できることになる。
【0029】第2の触媒体11での燃焼停止時には、上
述の通り常に排ガスで予熱されている状態にあり、混合
気供給によって瞬時に燃焼量を増加させることができる
待機状態を確保すると同時に、未燃焼状態では下部の触
媒体6で発生した排ガスの熱を、第2の触媒体11で回
収し、温度はやや低いながらもここから放射熱を発する
ことにもなり、熱利用効率の向上にも寄与し得ることに
なる。また、場合によっては触媒体6に供給する混合気
量を過剰にして、ここでは完全反応し得ない状況とし
て、第2の触媒体11で最終の完全反応を完結させると
いう手段も可能であり、この場合には第2の混合気供給
部12の設置開口は不要となって、簡易な構成で幅広い
燃焼量変化が可能になる。こうした使用も含め、触媒体
6や第2の触媒体11の大きさや混合気流量の変化幅等
に対応した多様な使用が可能である。
【0030】以上、本発明をガス燃料を用いた燃焼装置
に実施した例で説明したが、本発明はこれに限定される
ものでないことは勿論である。すなわち、以下のような
場合も本発明に含まれる。
【0031】燃料種としては都市ガスのように配管供給
される気体燃料でも、また灯油のような液体燃料を使用
する場合も適用できる。都市ガスのような低圧供給のガ
ス燃料の場合には、必要に応じて送風ファンのような空
気供給手段が付加されても良く、また液体燃料を使用す
る場合には、予混合器の上流で液体燃料を気化させる手
段が付加される。
【0032】触媒体の担体にはセラミックハニカムを用
いているが、予混合気が流通し得る多数の連通孔を有す
るものであれば、その素材や形状に限定はなく、例えば
セラミックや金属の焼結体、金属ハニカムや金属不織
布、セラミック繊維の編組体等が利用可能であり、形状
も平板に限らず、湾曲形状や筒状あるいは波板状など、
素材の加工性と用途に応じて任意に設定し得る。これは
添装される保温体についても同様である。また活性成分
としては、白金、パラジウム、ロジウム等の白金属の貴
金属が一般的であるが、これらの混合体や他の金属やそ
の酸化物、およびこれらとの混合組成であってもよく、
燃料種や使用条件に応じた活性成分の選択が可能であ
る。
【0033】また、点火手段としては電気ヒータを用い
た触媒体下流での直接着火方式を用いているが、触媒体
の温度を上昇させる手段であればこの構成手法に限るも
のではなく、例えば触媒体上流に炎口部と着火器を設け
て最初はここで火炎を形成させ、高温排ガスによる加熱
で触媒体が所定温の活性度になった時点で一旦燃料供給
を停止して火炎を消滅させ、その直後再度燃料供給を再
開して触媒燃焼反応を開始させる方法もあり、あるいは
触媒体近傍に電気加熱手段を設置して、所定温度まで電
気加熱により昇温する方法を用いてもよく、いずれも上
記本発明の効果を損なうものではない。もっとも上記の
ように、触媒体下流面で火炎を形成させ、自動的に安定
な触媒燃焼へ移行させる手段を用いることにより、複雑
な制御、検知やそのための補助部品を必要とせず、また
多量の電気入力を必要とせず、特に屋外使用の機器への
応用時には、実使用上有効な手段である。なお、火炎燃
焼を開始させる点火器としては、圧電着火器を用いるの
も無電源機器を完成させるに有効な手段である。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
触媒燃焼装置は、触媒体の上流面または下流面から発す
る熱線放射を、添装した保温体で回収して還元し、触媒
体の熱放射面の温度を上昇させて少ない燃料使用量で効
率よく熱放射を得られるとともに、混合気の流量変化等
に対して、触媒体を常に高活性状態に維持し、完全燃焼
を確保するとともに、難燃性の燃料や希薄予混合気を用
いた場合でも不完全燃焼することを防止でき、安定的に
クリーンな排ガス特性が得られる燃焼装置を提供できる
ものである。
【0035】また、前記触媒体の下流に第2の触媒体を
設置することにより、燃焼量の変動制御範囲を拡大させ
得ると同時に、任意のタイミングで瞬時かつ簡便容易に
制御可能な燃焼装置を提供し得るものである。
【0036】さらに前記触媒体と第2の触媒体の間に第
2の混合気供給部を設け、ここでの混合気供給を開閉操
作することにより、複雑な構成制御を必要とせずに燃焼
量の変化範囲を大きくし得るもので、経済性と利便性の
高い燃焼装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態としての燃焼装置の断
面構成図である。
【図2】上記燃焼装置の要部温度分布特性図である。
【図3】本発明の第2実施の形態としての燃焼装置の断
面構成図である。
【図4】本発明の第3実施の形態としての燃焼装置の断
面構成図である。
【図5】本発明の第3実施の形態としての燃焼装置にお
ける第2の混合気供給部12を中心とする斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 燃料供給管 2 制御バルブ 3 混合器 4 燃焼室 5 保温体 6 触媒体 7 点火器 8 ケース 9 燃焼制御ツマミ 10 透過窓 11 第2の触媒体 12 第2の混合気供給部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 清 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料と空気の混合気流路中に設置された、
    多数の連通孔を有する触媒体と、前記触媒体の上流側に
    添装された多数の連通孔を有する保温体とを備えたこと
    を特徴とする触媒燃焼装置。
  2. 【請求項2】燃料と空気の混合気流路中に設置された、
    多数の連通孔を有する触媒体と、前記触媒体の下流側に
    添装された多数の連通孔を有する保温体とを備えたこと
    を特徴とする触媒燃焼装置。
  3. 【請求項3】前記触媒体の下流側流路壁の少なくとも前
    記触媒体下流面と対向する位置に、熱線透過性の材料か
    らなる透過窓を備えたことを特徴とする請求項1記載の
    触媒燃焼装置。
  4. 【請求項4】前記触媒体の上流側流路壁の少なくとも前
    記触媒体上流面と対向する位置に、熱線透過性の材料か
    らなる透過窓を備えたことを特徴とする請求項2記載の
    触媒燃焼装置。
  5. 【請求項5】前記触媒体の下流側流路に、多数の連通孔
    を有する第2の触媒体を備えたことを特徴とする請求項
    3記載の触媒燃焼装置。
  6. 【請求項6】前記触媒体と前記第2の触媒体の間に、第
    2の混合気供給部を備えたことを特徴とする請求項5記
    載の触媒燃焼装置。
JP17709597A 1997-07-02 1997-07-02 触媒燃焼装置 Pending JPH1122924A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17709597A JPH1122924A (ja) 1997-07-02 1997-07-02 触媒燃焼装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17709597A JPH1122924A (ja) 1997-07-02 1997-07-02 触媒燃焼装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1122924A true JPH1122924A (ja) 1999-01-26

Family

ID=16025056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17709597A Pending JPH1122924A (ja) 1997-07-02 1997-07-02 触媒燃焼装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1122924A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7638039B2 (en) 2004-06-15 2009-12-29 Cormetech, Inc. In-situ catalyst replacement
US7658898B2 (en) 2006-08-01 2010-02-09 Cormetech, Inc. Compositions and methods for treating exhaust gases
US7776786B2 (en) 2004-05-04 2010-08-17 Cormetech, Inc. Catalyst systems advantageous for high particulate matter environments
US7807110B2 (en) 2004-03-12 2010-10-05 Cormetech Inc. Catalyst systems

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7807110B2 (en) 2004-03-12 2010-10-05 Cormetech Inc. Catalyst systems
US7776786B2 (en) 2004-05-04 2010-08-17 Cormetech, Inc. Catalyst systems advantageous for high particulate matter environments
US7638039B2 (en) 2004-06-15 2009-12-29 Cormetech, Inc. In-situ catalyst replacement
US7658898B2 (en) 2006-08-01 2010-02-09 Cormetech, Inc. Compositions and methods for treating exhaust gases

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3071833B2 (ja) 触媒燃焼装置
JPH1122924A (ja) 触媒燃焼装置
JPH0933007A (ja) 燃焼装置
JPH01210707A (ja) 触媒燃焼装置及びその燃焼方法
JPS6053711A (ja) 触媒燃焼器
JPS59153017A (ja) 触媒燃焼器
JP3595720B2 (ja) 触媒燃焼加熱装置
JPH1151310A (ja) 触媒燃焼装置
JP3709296B2 (ja) 触媒燃焼装置
JP2000146298A (ja) 触媒燃焼装置
JP2964666B2 (ja) 触媒燃焼装置
JPH09280517A (ja) 触媒燃焼装置
JPS59202310A (ja) 触媒燃焼器
JP2003028403A (ja) 触媒燃焼装置
JPH11211025A (ja) 触媒燃焼装置
JP3860262B2 (ja) 触媒燃焼装置
JPS59221509A (ja) 燃料改質型触媒燃焼器
JP2002284507A (ja) 水素発生装置
JPH11337012A (ja) 触媒燃焼装置
JPH0367905A (ja) 触媒燃焼装置
JP3473387B2 (ja) 触媒燃焼装置
JPH1089634A (ja) 触媒燃焼装置
JPH10103614A (ja) 触媒燃焼装置
JPS6337286B2 (ja)
JPS62252807A (ja) 触媒燃焼器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051018

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060307