JPH10103614A - 触媒燃焼装置 - Google Patents

触媒燃焼装置

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JPH10103614A
JPH10103614A JP8277253A JP27725396A JPH10103614A JP H10103614 A JPH10103614 A JP H10103614A JP 8277253 A JP8277253 A JP 8277253A JP 27725396 A JP27725396 A JP 27725396A JP H10103614 A JPH10103614 A JP H10103614A
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JP
Japan
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catalyst
air
temperature
combustion
fuel
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Application number
JP8277253A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Kayahara
敏広 茅原
Tetsushi Nakai
哲志 中井
Kazuhiro Futagami
一浩 二神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MIURA KENKYUSHO KK
Miura Co Ltd
Original Assignee
MIURA KENKYUSHO KK
Miura Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害な燃焼生成物を排出することなく、短時
間で触媒燃焼を開始でき、しかも、触媒部の予熱に際し
て省エネルギ化を達成した触媒燃焼装置を得ること。 【解決手段】 触媒部2に通電することにより触媒部2
自体の電気抵抗を利用して触媒を予熱し、この触媒部2
に、燃料と空気との混合気を供給することにより触媒燃
焼を開始する構成。この構成によると、触媒部自体が直
接加熱され、短時間で昇温するため、エネルギ(電力)
も少なくて済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、触媒燃焼装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の環境問題の高まりと共に、自動車
や産業機械等からの大気汚染物質の排出量の削減に対す
る社会的要請は一段と厳しくなっており、特にNOx に
ついては排出量の低減が求められている。大気汚染物質
の低減化対策は従来から種々提案されており、その一つ
として、触媒燃焼方法が脚光を浴びている。この触媒燃
焼方法では触媒表面反応を利用することによって、CO
発生量を増加させずに燃焼温度を下げ、NOx 発生量の
低減が図れるという利点を有する。
【0003】このような触媒燃焼方法を利用した装置で
は、触媒反応を開始するには、触媒が活性化する温度以
上に昇温する必要がある。その際には、触媒(その担持
体を含む)自体を直接加熱するか、或は高温の気体(以
下高温ガスという。)を供給することによって加熱して
いる。前者の場合には、電気ヒータ等の適宜の予熱手段
を触媒部分の近傍に配置して触媒自体を加熱する。一
方、後者の場合には、燃焼用の空気、或は混合気の供給
経路に、前記のような電気ヒータやバーナ等の加熱手段
を設けることによって高温ガスを得ている。ここで、電
気ヒータを用いる場合には、空気を加熱することによっ
て高温ガスを得るが、バーナによって高温ガスを得る場
合には、この予熱用のバーナに、先ず混合気を供給して
燃焼させ、この際に生じる高温の燃焼ガスをそのまま、
或は、この燃焼ガスと空気とを混合することによって予
熱のための高温ガスを得る。
【0004】ところで、前述の触媒燃焼を行うに当り、
空気を予熱するのに、電気ヒータのような電熱手段で行
うと、空気の比熱が小さいため、エネルギー効率が悪
く、予熱に時間がかかってしまう。そのため、大容量の
電気ヒータを使用する必要があって所要電力が大きくな
る。一方、通常の火炎燃焼形式のバーナによる燃焼ガス
(高温ガス)を利用して予熱する場合、予熱は短時間で
行うことができるが、燃焼ガス中にCOやNOx 等の有
害な燃焼生成物が含まれてしまう。COは、触媒燃焼が
開始すればCO2 に酸化されるが、触媒部の予熱の段階
では、そのまま排出されてしまう。一方のNOx は、以
後の触媒燃焼によっても除去できずそのまま排出されて
しまう。即ち、クリーン燃焼を達成するための触媒燃焼
装置であっても、起動時の予熱に使用する高温ガスに有
害な燃焼生成物が含まれることになる。
【0005】尚、本書では、触媒による燃焼と従来一般
の燃焼と区別するために、前者を触媒燃焼、後者を火炎
燃焼という。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、有害な燃焼生成物を排出することなく、
短時間で触媒燃焼を開始でき、しかも、触媒部の予熱に
際して省エネルギ化を達成した触媒燃焼装置を得ること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、触媒部に通
電することにより触媒部自体の電気抵抗を利用して触媒
を予熱し、この触媒部に、燃料と空気との混合気を供給
することにより触媒燃焼を開始する構成により、上述課
題を解決する。更に、この発明は、前記の通電によって
予熱される触媒部の下流に、この触媒部からの高温ガス
によって予熱される1乃至複数の触媒部を備えた構成,
各触媒部に供給する混合気を、触媒燃焼開始時には、空
気比を低く設定し、触媒部が所定の温度に達した後に供
給される混合気は、空気比を高く設定した構成によっ
て、上述課題を解決する。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明は、触媒燃焼装置とし
て、更には、この触媒燃焼装置によって得られる高温ガ
スを利用して、より大容量の触媒燃焼装置を起動させる
ための装置として実施される。
【0009】この発明の触媒燃焼装置において、触媒部
は、触媒自体で構成したもの、触媒を適宜の材質の部材
に、直接、あるいは、触媒の担持体層を介して担持して
構成したものを含む。この触媒部には、混合気の流通経
路に対面させて触媒反応面を形成するが、そのために用
いる触媒は、例えば、低温活性の高いAg,Pt,Pd
等の貴金属や、これらとCe,La,Y等の希土類元素
の混合物である。また、複合酸化物、あるいはSiC
(炭化珪素)等のような低温活性の低い触媒も使用する
ことができる。このような触媒は、ステンレス鋼,セラ
ミック等の構造体に直接、或はアルミナ,シリカまたは
それらの複合酸化物等からなる触媒担体層を介して間接
的に設けることによって、触媒反応面を形成する。ここ
で、前記構造体は、ステンレス鋼などの耐熱性金属材料
や、SiN(窒化珪素),コージェライトなどのセラミ
ック系の材料など、高温耐久性の高い材料が好ましい。
【0010】この触媒部は、その触媒部自体の電気抵抗
を利用して発熱させ、昇温させる構成である。即ち、触
媒部は、前述のように適宜の部材に触媒を担持させた場
合には、触媒を担持した部材(以下、触媒担持部材とい
う)に通電し、その電気抵抗を利用して触媒を加熱す
る。また、触媒部を触媒自体で構成した場合には、この
触媒の電気抵抗を利用して触媒を加熱する。尚、触媒担
持部材を更に他の構造部材に固定して触媒部を構成した
場合には、この構造部材に通電してもよい。そして、こ
の電気抵抗による発熱を利用して、触媒部を触媒活性の
生じる所定の温度まで昇温させる。このように触媒部を
昇温した後は、省エネルギと、触媒部の過熱を防止する
ために、前記の通電状態を解除する。従って、この発明
によれば、触媒部の外部に別個に加熱手段を設ける必要
が無く、触媒部自体が加熱手段を兼ねるため、効率よく
加熱でき、触媒部は短時間で昇温する。
【0011】更に、この発明においては、触媒による燃
焼開始時には、空気比の低い(燃料の濃い)混合気を供
給し、触媒部が所定の温度に達して定常燃焼状態になる
と、空気比の高い(燃料の薄い)混合気を供給する構成
である。この構成により、定常燃焼までの移行時間の短
縮と、触媒部の過熱による焼損や溶融を防止する。即
ち、触媒による反応速度は空気比に依存し、燃料が濃い
ほど発熱による温度が高く、燃料が薄いほど発熱による
温度が低いためである。
【0012】この発明において混合気とは、燃料と燃焼
用空気の混合物全般を指すものであり、燃料は気体燃料
だけでなく、液体燃料を含む。ここで、気体燃料の場合
は、予め燃焼用空気と混合した混合気や、触媒部上流側
の流路で燃焼用空気と混合しながら供給するものであ
る。前記液体燃料の場合には、予め、周知の手段によっ
て気化、或いは微粒子化したものを気体燃料と同等に取
り扱う。この発明においては、触媒燃焼を行うため、触
媒部における触媒反応面に至るまでに燃料と燃焼用空気
とが混合しているのが好ましく、従って、気体燃料、或
いは気化させた液体燃料を混合気の形で供給するのが好
ましい。
【0013】更に、前記触媒部に形成する触媒反応面
は、触媒反応により混合気の全量が燃焼するように、そ
の面積や寸法、形状を調整し、同時に触媒の種類を設定
する必要がある。更に、触媒反応による発熱量と触媒部
における混合気中の空気や触媒部自体への伝熱量との関
係によって、触媒反応面が劣化したり、触媒部自体が焼
損することの無いように、適切な温度範囲(即ち、触媒
活性の生じる温度以上で触媒部や触媒の耐熱温度以下)
を維持するように、その面積や寸法形状、形成箇所を調
整して設ける。
【0014】以上のように触媒反応によって得た高温ガ
スは、そのまま、或は空気や燃料、或は混合気を混合
し、これらを昇温させるために用いられる。この場合に
は、通常の燃焼装置と同様に、温風発生器や、流体加熱
器の熱源として用いる場合と、この触媒燃焼装置からの
高温ガスを利用して、更に大容量の触媒部の予熱を行う
装置として使用する場合を含む。即ち、より大容量の触
媒燃焼装置の予熱装置として、或は、通常の火炎燃焼バ
ーナのパイロットバーナとして使用する場合を含む。
【0015】更に、この発明は、前記通電によって予熱
される触媒部の下流に、この触媒部からの高温ガスによ
って予熱される1乃至複数の触媒部を配置したものであ
る。この場合、少なくとも初段側(上流側)の触媒部
は、前記した通電による予熱を行う構成である。この構
成によると、上流側の触媒部は前述のように短時間で予
熱され、高温ガスを発生するため、後流側の触媒部は、
この高温ガスによって即座に予熱されることになる。従
って、上流側の触媒部は、下流側のものに比べて小容量
のものでも下流側の触媒を十分に短時間で予熱できる。
換言すれば、下流側により大容量の触媒部を配置するこ
とができるため、触媒燃焼装置の大容量化も達成でき
る。しかも、初段側(上流側)の触媒部が短時間で昇温
し、高温のガスを発生するため、この高温のガスによっ
て下流側の触媒を予熱できるため、大容量化によっても
起動時間が増加することはない。
【0016】更に、この発明において、断続的に高温ガ
スが必要な場合には、即座に高温ガスを得るために、上
流側の触媒部に通電して電気的に加熱し保温しておき、
触媒反応を即座に開始できるようにしておく。或は、上
流側の触媒部に微量の混合気を流して触媒燃焼を継続さ
せ、この際の熱により、所定の温度以上に保つ。
【0017】
【実施例】以下、この発明に係る触媒燃焼装置につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。先ず、この発
明の触媒燃焼装置の基本的な構成を示す第一実施例につ
いて、図1、図2を参照しながら説明する。尚、図1
は、この発明に係る触媒燃焼装置の第一実施例の構成を
示す説明図、図2は、この発明に係る触媒燃焼装置にお
ける触媒部の構成を示す説明図である。
【0018】図1において、触媒燃焼装置は、混合気の
供給を受ける流路1に触媒部2を配置して構成される。
前記流路1は、その上流側に、空気比を適宜調整するよ
うに制御される混合気供給手段3を備える。この混合気
供給手段3における空気比の調整は、燃焼用の空気と燃
料の供給量とを適宜調整することによって行なわれるも
ので、少なくとも燃料の供給量は調整される。
【0019】前記触媒部2は、波板形状の部材4と平帯
形状の部材5とを同時に渦巻状に巻いた構成としてあ
る。そして、前記波板形状の部材4には触媒を担持さ
せ、平帯状の部材は電気的な絶縁材としてある。そし
て、この波板形状の触媒担持部材4をそれ自体の電気抵
抗を利用して発熱体として利用するものである。従っ
て、この触媒担持部材4に電源6を接続してある。この
ように触媒部2を発熱体として使用する場合、触媒部2
全体が、混合気の通過する方向と交叉する横断面に沿っ
て均一に加熱されるのが好ましい。そこで、この第一実
施例においては、前記触媒担持部材4の巻き始めと巻き
終わりの部分との間に電源6を接続している。また、前
記平帯状の絶縁体を介在させることにより、触媒担持部
材4の短絡を防止し、触媒担持部材4全体に電流が流れ
るように構成してある。更に、前記触媒部2からの放熱
を防止し、効率良く加熱するために、この触媒部2と流
路1との間に断熱材7を介在させている。また、この流
路1は、触媒部2より上流側において混合気の供給を受
け、触媒部2より下流側は、燃焼後の高温ガスが流通す
るため、放熱の防止のために、この流路1の外周にも断
熱材8を設けてある。
【0020】さて、以上構成の触媒燃焼装置において、
その作用について説明する。先ず、触媒担持部材4に電
源6から電力を供給することにより、この触媒担持部材
4を、触媒活性を発揮する温度まで昇温する。このよう
に、触媒担持部材4自体が発熱体として機能するため、
触媒は熱のロス無く、直接的に加熱されることになる。
しかも、熱のロスが無いため、必要な電力量も少ない。
【0021】そして、混合気供給手段3により、触媒部
2に向けて混合気を供給する。前記触媒部2は、既に予
熱され、触媒燃焼が可能な温度まで昇温しているため、
混合気の到達により、即座に燃焼反応を開始する。混合
気は、触媒燃焼により、触媒部2を通過しながら高温の
ガスとなって排出される。触媒燃焼開始後は、前記触媒
部2及び触媒部2からの高温ガスは、その温度が上昇し
ていくが、触媒反応による発熱量と、触媒部2における
混合気中の空気や触媒部2自体への伝熱量とが釣り合っ
た時点で安定する。この状態を以下では定常燃焼状態と
いう。触媒部2が、この定常燃焼状態となれば、前記の
触媒部2への電力の供給を停止する。以後は、触媒反応
による発生熱によって触媒の温度が維持され、触媒反応
は継続する。
【0022】この発明の触媒燃焼装置においては、触媒
部2の昇温を短時間で行えるため、触媒燃焼開始時か
ら、定常燃焼状態に対応する空気比の混合気を供給して
もよいが、好ましくは、触媒燃焼の開始時には、比較的
空気比の低い混合気を用い、触媒部2の温度が所定の温
度に達して触媒部2による反応が安定した時点で、比較
的空気比の高い混合気に切替えて供給する。このような
予混合気の供給を行うことにより、触媒燃焼開始時の燃
料が濃い場合には前述のように触媒の反応速度が大きく
なり、触媒部2の昇温を短時間で行うことができる。こ
の触焼部2は、触媒燃焼開始時から急速に昇温するた
め、ある温度以上では空気量を増して触媒部2での発熱
量と放熱とをバランスさせて一定温度を保つようにして
いる。即ち、触媒反応は混合気の空気比に依存するた
め、燃焼初期のように濃い混合気を供給したままでは、
触媒部2の温度が上昇し、遂には触媒部2の耐熱温度を
越え、触媒部2が焼損、或は溶解してしまう。そこで、
この耐熱温度に達する前に、混合気の空気比を低く設定
して温度の過度の上昇を抑える。ここで、予混合気の供
給については、上述のように2種類の空気比の混合気を
切替えて供給するのみならず、更に多段階に空気比を設
定して空気比が順次高くなるように混合気を切替えて供
給するようにしてもよく、更には、混合気の空気比を連
続的に増加させて供給する構成でもよい。
【0023】次にこの発明に係る触媒燃焼装置につい
て、触媒部を複数段に配置した第二実施例について図3
を参照しながら説明する。尚、図3は、この発明に係る
触媒燃焼装置の第二実施例の構成を示す説明図である。
図示する第二実施例は、触媒部を混合気の供給方向上流
側から下流側に向けて二段に配置したものである。以下
では、区別のために、上流側の触媒部を第一触媒部1
1、下流側の触媒部を第二触媒部12という
【0024】さて、第一触媒部11は、第一実施例の触
媒部2と同様に、通電によって第一触媒部11自体の電
気抵抗により発熱する構成である。この第一触媒部11
は、混合気の供給を受ける第一供給管13の先端部近傍
に接続してある。一方、第二触媒部12は、第一触媒部
11と同様に波板状部材と平帯状部材とを重ねて巻いた
形状であるが、平帯状の部材と波板状の部材の両方に触
媒を担持させ、単位容積当りの触媒反応面積を増加させ
てある。この第二触媒部12は、上流側から第一触媒部
11とは別系統で混合気の供給を受ける構成であり、そ
のための第二混供給管14の途中に接続してある。尚、
前記第一触媒部11及び第一供給管13は、この第二供
給管14内に挿入された状態で配置されている。また、
第一供給管13,及び第二供給管14への混合気の供給
も、前記第一実施例同様に、空気比の調整が可能な混合
気供給手段によって行なわれる。即ち、第一,第二供給
管11,14には、それぞれ第一混合気供給手段16、
第二混合気供給手段17を接続してある。前記第一供給
管13に接続した第一混合気供給手段16は、第一制御
弁18を備えており、この第一制御弁18の開閉によっ
て混合気の供給が制御される。前記第二供給管14に接
続した第二混合気供給手段17は、同様に第二制御弁1
9を備えており、この第二制御弁19の開閉によって混
合気の供給が制御される。ここで、各予混合気供給手段
16,17によって供給される混合気は、対応する触媒
部11,12がその混合気中の燃料を全て燃焼させ得る
量に設定してある。
【0025】この第二実施例においては、次のように燃
焼が行なわれる。先ず最初に、前記第一触媒部11に通
電し予熱する。この状態で、第一制御弁18を開いて第
一供給管13内に混合気を供給し、第一触媒部11にお
いて触媒燃焼を開始する。ここで、第一触媒部11にお
いて触媒燃焼開始時点で第一予混合気供給手段16から
供給する混合気の空気比は前述同様に低く設定して、第
一触媒部11の温度並びに高温ガスの温度の上昇を速
め、定常燃焼移行後は空気比を高く設定する。この第一
触媒部11での高温ガスは、第一触媒部11自体を加熱
するが、更にその下流側の第二触媒部12も加熱する。
【0026】下流側の第二触媒部12は、第一触媒部1
1からの高温ガスにより、触媒活性の生じる温度まで昇
温される。この状態で、第二制御弁19を開いて第二供
給管14から第二触媒部2に混合気を供給する。第二触
媒部12は、触媒活性を発揮する温度に昇温しているた
め、即座に触媒反応を開始する。ここで、前記第二触媒
部12に供給する混合気の空気比も、第一触媒部11と
同様に、供給開始時点では、比較的低く(理論空燃量に
近い値)に設定してあるため、第二触媒部12の温度の
上昇が短時間で行われる。そして、第二触媒部12が所
定の温度にまで昇温し、定常燃焼状態となった時点で、
前述のように空気比の高い混合気に切替え、過度の昇温
を防止する。
【0027】この第二実施例においては、定常燃焼開始
後も上流側の第一触媒部11にも所定の混合気を供給す
る構成としてあるが、混合気の供給要領は、この例に限
るものではない。例えば、定常燃焼開始後は、第一制御
弁18を閉じて上流側(初段側)の第一触媒部11への
混合気の供給を停止し、第二制御弁19を開いて下流側
の第二触媒部12にのみ混合気を供給する構成としても
よい。また、第二制御弁19は閉じたままとし、第一制
御弁18を開いたまま、混合気の量を増加させ、第一触
媒部11に全燃料を供給するように構成してもよい。こ
の場合には、第一触媒部11では、供給される混合気の
全量は反応しないため、下流側の第二触媒部12におい
て全ての混合気が反応するように設定する。
【0028】以上の構成の触媒燃焼装置において、連続
的に、定常的に燃焼を行なう場合には、以上の状態を保
持すれば良いが、断続的に燃焼を行って高温ガスを発生
させる場合には、以下のように構成する。先ず、第一に
は、前記の冷態起動時の運転要領を燃焼要求がある毎に
繰り返す構成である。この場合でも、この発明による触
媒燃焼装置は、起動が短時間で行える。
【0029】第二には、第一触媒部11を、常時触媒活
性を発揮する温度以上に保って、一般的なガスバーナに
みられるパイロットバーナのように用いる場合である。
この場合には、第一触媒部11に通電して保温する場合
と、第一触媒部11に、待機時においても微量の混合気
を供給し、触媒燃焼を継続維持させる場合がある。これ
らの構成によると、第一触媒部11は、待機時には、常
時触媒活性を発揮する温度に維持されているため、混合
気の供給を受けると、即座に触媒燃焼を開始するため、
定常燃焼までの時間が短縮できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る触
媒燃焼装置によれば、触媒部に通電することにより、こ
の触媒部自体を電気的な発熱素子とすることができるた
め、触媒部の予熱に関する効率が向上する。そのため、
短時間で触媒活性を発揮する温度に昇温させることがで
き、その分、燃焼要求に対する追従性が向上する。更
に、触媒部自体が発熱体として機能するため、コンパク
トである。
【0031】更に、この発明に係る触媒燃焼装置によれ
ば、触媒による燃焼開始時には、空気比の低い(燃料の
濃い)混合気を供給することにより、温度上昇を速め
て、定常燃焼への移行時間を短縮できる。更に、所定の
温度に達した後は、空気比を高く設定することにより、
触媒部に焼損や溶融を生じること無く、安定した定常燃
焼が可能になる。即ち、この発明に係る触媒燃焼装置に
よれば、起動時間を速めつつ、触媒が耐熱温度以上にな
ることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る触媒燃焼装置の第一実施例の構
成を示す説明図である。
【図2】この発明に係る触媒燃焼装置における触媒部の
構成を示す説明図である。
【図3】この発明に係る触媒燃焼装置の第二実施例の構
成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 流路 2 触媒部 3 予混合気供給手段 4 波板状の部材(触媒担持体) 5 平帯状の部材(絶縁部材) 6 電源 7 断熱材 8 断熱材 11 第一触媒部 12 第二触媒部 13 第一供給管 14 第二供給管 16 第一予混合気供給手段 17 第二予混合気供給手段 18 第一制御弁 19 第二制御弁
フロントページの続き (72)発明者 二神 一浩 愛媛県松山市堀江町7番地 株式会社三浦 研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒部2に通電することにより触媒部2
    自体の電気抵抗を利用して触媒を予熱し、この触媒部2
    に、燃料と空気との混合気を供給することにより触媒燃
    焼を開始することを特徴とする触媒燃焼装置。
  2. 【請求項2】 前記通電によって予熱される触媒部11
    の下流に、この触媒部2からの高温ガスによって予熱さ
    れる1乃至複数の触媒部12を備えたことを特徴とする
    請求項1記載の触媒燃焼装置。
  3. 【請求項3】 前記通電によって予熱される触媒部11
    に、この触媒部11と下流側の触媒部12によって燃焼
    させる燃料の全量を供給することを特徴とする請求項2
    記載の触媒燃焼装置。
  4. 【請求項4】 前記通電によって予熱される触媒部11
    が、燃焼開始後、その下流の触媒部12を予熱した後
    は、上流側の触媒部11と、下流側の触媒部12とに燃
    料を分配して供給することを特徴とする請求項2記載の
    触媒燃焼装置。
  5. 【請求項5】 前記通電によって予熱される触媒部11
    が、燃焼開始後、その下流の触媒部12を予熱した後
    は、上流側の触媒部11への燃料の供給を停止し、下流
    側の触媒部12に全燃料を供給することを特徴とする請
    求項2記載の触媒燃焼装置。
  6. 【請求項6】 触媒部2,11,12に供給する混合気
    を、触媒燃焼開始時には、空気比を低く設定し、触媒部
    2,11,12が所定の温度に達した後に供給される混
    合気は、空気比を高く設定したことを特徴とする請求項
    1乃至請求項5の何れかに記載の触媒燃焼装置。
JP8277253A 1996-09-27 1996-09-27 触媒燃焼装置 Pending JPH10103614A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023288303A1 (en) * 2021-07-16 2023-01-19 Proof Energy Inc. Two-stage catalytic heating systems and methods of operating thereof

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