JPH10262284A - 移動体端末装置および移動体通信システムにおける異種網間接続方式 - Google Patents

移動体端末装置および移動体通信システムにおける異種網間接続方式

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JPH10262284A
JPH10262284A JP9066800A JP6680097A JPH10262284A JP H10262284 A JPH10262284 A JP H10262284A JP 9066800 A JP9066800 A JP 9066800A JP 6680097 A JP6680097 A JP 6680097A JP H10262284 A JPH10262284 A JP H10262284A
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JP9066800A
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Miyuki Kawataka
美由紀 川高
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1台の移動体端末装置で複数の通信事業者の
サービスを受けることができるようにする。 【解決手段】 端末11および端末12は、それぞれ網
Aおよび網Bに加入している。端末11は、網Aおよび
網Bのエリア内に位置する。端末12は、網Aのエリア
外であって網Bのエリア内に位置する。端末11は、端
末12への接続要求を網Aに対して送出する。網Aの交
換機(A) 13は、端末12が網Aのエリア内に位置して
いないことを認識すると、その旨を端末11に通知す
る。端末11は、網Aを介して端末12に接続できない
ことを認識すると、端末12への接続要求を網Bに対し
て送出する。網Bの交換機(B) 14は、端末11と端末
12とを接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信システ
ムにおいて異種網間を接続するサービスを提供する方式
に係わる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】移動
体通信システムが世界中で急激に普及してきている。移
動体通信システムとしては、携帯電話網やPHS網など
が運用されているが、これらの各網においてそれぞれ複
数の通信事業者(通信サービスを提供する会社)がサー
ビスを提供している。
【0003】ところが、各通信事業者は、設備投資のた
めのコストの問題や、採算性の問題もあり、特にPHS
網では、全エリアにおいてサービスを提供することは容
易ではない。また、複数の通信事業者の通信エリアをつ
なぎ合わせれば、個々の通信事業者による通信エリアよ
りも広いエリアをカバーできるが、現在、各通信事業者
が提供するサービスはそれぞれ独立しており、さらに、
通信に対する課金は各通信事業者ごとの独自の方式で行
われている。
【0004】このため、ユーザがサービスを受けられる
エリアは、制限されたままである。例えば、以下のよう
な状況を想定する。すなわち、通信事業者Aは、通信料
金は安いが、通信エリアが都市部だけに限定されてお
り、通信事業者Bは、反対に、通信エリアは広いが、通
信料金が高いとする。ここで、ユーザは、通信コストを
考えて通信事業者Aの網に加入したとすると、そのユー
ザ自身があるいはそのユーザの通話相手が都市部を離れ
た場合には、そのユーザの端末を使って発信または着信
ができない。すなわち、上記の例の場合、ユーザは、
「安い通信料金」および「広い通信エリア」という2つ
のメリットを享受したい場合には、都市部では通信事業
者Aに加入した端末を使用し、都市部を離れた場合には
通信事業者Bに加入した端末を使用しなければならなか
った。
【0005】このように、現状では、ユーザは、通信エ
リアや通信コストなど様々な条件を考慮して最適なサー
ビスを受けようとすると、複数の端末(または、電話
機)を所有する必用がある。
【0006】図22は、従来のサービス構成図である。
ここで、端末1001および端末1002は、それぞれ
通信事業者Aに加入している。従って、端末1001お
よび端末1002が共に網A(通信事業者Aがサービス
を提供するネットワーク)のエリア内に位置する場合に
は、これら2つの端末は、交換機1003を介して通信
を行うことができる。ところが、端末1001または端
末1002のうちの少なくとも一方が網Aのエリア外に
出ると、これらの間で通信を行うことができなくなって
しまう。
【0007】図23は、端末1001または1002の
ブロック図である。端末1001または1002は、発
信時には、網Aにおいてコネクションを確立するための
メッセージを出力し、一方、着信時には、網Aから転送
されてくるコネクション接続要求メッセージを受信す
る。このように、通信事業者Aに加入する端末1001
または1002は、網Aにおいてコネクションを確立す
るための機能のみを備えている。
【0008】図24は、端末間でコネクションを確立で
きなかった場合の発信側の処理手順を示す図である。図
24(a) は、タイムアウトの例である。端末1001
は、発信セットアップメッセージを送出すると同時に、
計時を開始する。ここで、発信端末である端末1001
自身が網Aのエリア外に位置していた場合などにおいて
は、端末1001は、交換機1003から何ら応答を受
信しない。この場合、端末1001ではタイムアウトが
発生する。タイムアウトが発生すると、端末1001
は、再度同じ発信セットアップメッセージを網に送出
し、同じ処理を繰り返す。
【0009】図24(b) は、網がセットアップメッセー
ジを拒絶した場合の例である。交換機1003は、着信
先の端末である端末1002が網Aのエリア外に位置し
ている場合等のように、端末1001と端末1002と
を接続するコネクションを確立できないと判断した場合
には、端末1001に対して拒絶メッセージを送る。端
末1001は、拒絶メッセージを受信すると、再度同じ
発信セットアップメッセージを網に送出し、同じ処理を
繰り返す。
【0010】図25は、図24に示す手順における発信
端末の動作フローチャートである。発信端末は、網に発
信セットアップメッセージを送出すると同時に計時を開
始する。発信端末は、タイムアウトを検出する前に網か
らセットアップ許可メッセージを受信したときには、着
信先端末との通信状態に移る。一方、発信端末は、網か
ら拒絶メッセージを受信したときには、再度セットアッ
プメッセージを送出する。また、発信セットアップメッ
セージを送出してから所定時間内にセットアップ許可メ
ッセージまたは拒絶メッセージを受信できなかったとき
には、発信端末は、タイムアウトを検出し、再度セット
アップメッセージを送出する。
【0011】このように、従来のシステムでは、発信端
末または着信先端末のうちの少なくとも一方がそれらの
加入する網のエリア外にいちしていた場合など、コネク
ションを確立できない原因を回避しない間は、セットア
ップメッセージの送出を繰り返しても発信端末は網に接
続できない。
【0012】図26は、端末間でコネクションを確立で
きなかった場合の着信側の処理手順を示す図である。交
換機1003は、端末1001から端末1002への接
続要求を表示するセットアップメッセージを受信する
と、端末1002に対して着信セットアップメッセージ
を送出すると同時に計時を開始する。ここで、図22に
示すように、端末1002が網Aのエリア外に位置して
いた場合には、交換機1003は、所定時間内に端末1
002からの応答を受信することができずにタイムアウ
トを検出する。交換機1003は、タイムアウトを検出
すると、端末1001に拒絶メッセージを送出する。こ
の拒絶メッセージは、図24(b) の拒絶メッセージに相
当する。
【0013】図27は、図26に示す手順における網
(交換機)の動作フローチャートである。網は、セット
アップメッセージを受信すると、着信先端末に対して着
信セットアップメッセージを送出すると同時に計時を開
始する。タイムアウトが発生する前に着信先端末から着
信応答メッセージを受信したならば、網は、発信端末と
着信先端末とを接続させる。一方、網は、着信セットア
ップメッセージを送出してから所定時間内に着信応答メ
ッセージを受信できなかったときには、タイムアウトを
検出し、発信端末へ拒絶メッセージを送出する。
【0014】このように、従来の移動体通信システムで
は、発信端末または着信先端末のうちの少なくとも一方
がそれらの加入する網のエリアの外に位置していた場合
などには、図22に示すように、それら端末が両方とも
網Bのエリア内にあったとしても、それらを接続するよ
うなサービスは提供されていなかった。このため、ユー
ザは、通信エリアや通信コストなど様々な条件を考慮し
て最適なサービスを受けようとすると、複数の(また
は、電話機)を所有する必用があり、不便であった。
【0015】本発明は、上述のような問題を解決するも
のであり、1台で複数の通信事業者のサービスを受ける
ことができるようにした移動体端末装置または移動体通
信システムを提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】図1を参照しながら本発
明の手段を説明する。図1(a) は、本発明の移動体端末
装置(第1の態様)の原理図である。本発明の移動体端
末装置は、複数の発信手段1−1〜1−N、検出手段
2、および再発信制御手段3を有する。
【0017】複数の発信手段1−1〜1−Nは、ユーザ
が入力した指示によって指定される着信先端末装置との
間のコネクションの確立要求をそれぞれ互いに異なる網
に対して送出する。検出手段2は、第1の発信手段1−
1が第1の網に発信(コネクションの確立要求の送出)
したときに、上記着信先端末装置との間のコネクション
を確立できたか否かを検出する。なお、上記要求に対し
て第1の網から応答が無かった場合はコネクションを確
立できなかったものと見なす。再発信制御手段3は、第
1の網を介してコネクションを確立できなかったときに
第2の発信手段1−2に第2の網に対する発信処理を行
わせる。
【0018】上記構成によれば、当該移動体端末装置、
または当該移動体端末装置の通信相手(着信先端末装
置)が第1の網のエリア外に位置していたときには、他
の網1−2〜1−Nを介してコネクションが確立され
る。
【0019】図1(b) は、本発明の異種網間接続方式
(第2の態様)の原理図である。本発明の異種網間接続
方式は、複数の網がそれぞれ通信サービスを提供する移
動体通信システムにおいて上記複数の網の中の第1の網
と第2の網とを接続する方式であって、受信手段4、代
行発信手段5、および接続手段6を有する。
【0020】受信手段4は、第1の網内に設けられ、発
信端末から第1のコネクション確立要求を受信する。代
行発信手段5は、第1の網内に設けられ、上記第1のコ
ネクション確立要求によって指定されるコネクションを
上記第1の網上に確立できないときに、その第1のコネ
クション確立要求に基づいて第2のコネクション確立要
求を作成して上記第2の網に送出する。接続手段6は、
上記第1の網内に設けられ、上記第2のコネクション確
立要求によって指定されるコネクションが上記第2の網
上に確立されたときに、上記発信端末と上記第2の網上
で確立されたコネクションとをリンクさせることによっ
て上記発信端末と上記第1のコネクション確立要求によ
って指定される着信先端末とを接続する。
【0021】上記構成において、第1の網を介して発信
端末と着信先端末との間にコネクションを確立できない
ときには、代行発信手段5が仮想発信端末として第2の
網を介して着信先端末との間にコネクションを確立す
る。このコネクションが確立されれば、発信端末と受信
手段4との間には既にコネクションが確立されているの
で、これら2つのコネクションをリンクさせることによ
って発信端末と着信先端末とが第1の網および第2の網
を介して接続される。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について図面を
参照しながら説明する。図2は、本発明の移動体端末装
置が適用されるシステムの一例の構成図である。図2に
おいて、網Aのエリアおよび網Bのエリアは、それぞれ
通信事業者Aおよび通信事業者Bがサービスを提供する
エリアである。なお、通信事業者とは、通信サービスを
提供する会社のことである。
【0023】端末11および12は、それぞれ移動体端
末装置であり、たとえば、電話機または情報処理装置で
ある。端末11および12は、それぞれユーザの移動に
伴って任意の位置に移動する。図2に示す例では、現
在、端末11は、網Aのエリア内であってかつ網Bのエ
リア内に位置し、端末12は、網Aのエリア外であって
かつ網Bのエリア内に位置している。端末11および1
2は、後述詳しく説明するが、それぞれ複数の通信事業
者に加入できる構成であり、ここでは、双方とも通信事
業者Aおよび通信事業者Bに加入しているものとする。
【0024】交換機(A) 13および交換機(B) 14は、
それぞれ通信事業者A及び通信事業者Bによって運用さ
れる交換機(あるいは、交換局または基地局)である。
一般に、網Aおよび網Bは、それぞれ複数の交換機を有
するが、ここでは、各網Aおよび網Bにおいてそれら複
数の交換機を代表するものとしてそれぞれ交換機(A)1
3および交換機(B) 14を描いている。交換機(A) 13
および交換機(B) 14は、互いに独立した通信プロトコ
ルを有する。ここで、通信プロトコルとは、伝送波の周
波数帯域や信号の変調方式等も含む。
【0025】図3を参照しながら端末11と端末12と
の間で通信を行う場合を説明する。ここでは、端末11
を発信端末、端末12を着信先端末とする。まず、端末
11のユーザが端末12の電話番号を投入する。端末1
1は、着信先の電話番号を受信すると、たとえば、網A
を介してコネクションを確立するために、網A(交換機
(A) 13)に対して発信セットアップメッセージ(A) を
送出する。このとき、端末11は、計時を開始する。こ
こで、端末11および12が共に網Aのエリア内に位置
していたとすると、交換機(A) 13は、端末11と端末
12との間にコネクションを確立する。
【0026】ところが、端末11から交換機(A) 13へ
発信セットアップメッセージ(A) を送出した後に所定時
間が経過しても交換機(A) 13からの応答を受信できな
い場合には、図3(a) に示すように、端末11において
タイムアウトが発生する。このような状況は、例えば、
端末11が網Aのエリア外に位置していたとき等に発生
する。この場合、端末11は、交換機(A) 13と接続で
きないことを認識し、その旨をユーザに知らせるため
に、たとえば、端末11に設けられている表示部に網A
と接続できないことを表示する。
【0027】端末11は、発信セットアップメッセージ
(A) に対する応答として、図3(b)に示すように、交換
機(A) 13から拒絶メッセージを受信することがある。
例えば、着信先端末である端末12が網Aのエリア内に
位置していなければ、交換機(A) 13は、端末12から
の応答がないことを通知するために、端末11に拒絶メ
ッセージを送る。或いは、端末11と端末12との間の
コネクションのための帯域を確保できなかった場合に
も、交換機(A) 13は、端末11に拒絶メッセージを送
る。この場合、端末11は、図3(a) に示した場合と同
様に、交換機(A)13と接続できないことを認識し、そ
の旨をユーザに知らせるために、例えば、端末11に設
けられている表示部に網Aと接続できないことを表示す
る。
【0028】上記図3(a) または(b) に示す状況におい
て、端末11のユーザは、上記表示に対して網Bを介し
て端末12と接続する意志があるか否かを指示する。こ
こでは、網Bを介して端末12と接続するものとする。
この場合、端末11は、網Bを介してコネクションを確
立するために、図3(a) または(b) に示すように、網B
(交換機(B) 14)に対して発信セットアップメッセー
ジ(B) を送出する。
【0029】交換機(B) 14は、上記発信セットアップ
メッセージ(B) を受信すると、端末11にセットアップ
確認メッセージを送る。なお、図3(b) には図示してい
ないが、交換機(A) 13も発信セットアップメッセージ
(A) を受信すると、端末11にセットアップ確認メッセ
ージを送る。交換機(B) 14は、端末12が網Bのエリ
ア内に位置する場合には、端末12が位置する場所をカ
バーする交換機(この交換機を、交換機(B) 14’と呼
ぶ)に上記端末11から受信した発信セットアップメッ
セージ(B) を転送する。交換機(B) 14’は、そのメッ
セージに従って着信セットアップメッセージ(B) を作成
し、そのメッセージを用いて端末12を呼び出す。
【0030】この呼出に対して端末12が応答すると、
図3(a) または(b) に示すように、交換機(B) 14’か
ら交換機(B) 14を介して端末11に接続メッセージが
送られる。このような手順により、端末11と端末12
とが網B上に確立されたコネクションを介して接続され
る。
【0031】このように、本実施形態の移動体端末装置
は、ある網(網A)を介してコネクションを確立できな
かったときには、他の網(網B)を介してコネクション
を確立する。このとき、上述の例のように、他の網(網
B)を介してコネクションを確立するか否かをユーザが
指定する構成としてもよいし、自動的に他網(網B)を
介してコネクションを確立するようにしてもよい。
【0032】図4は、本実施形態の移動体端末装置のブ
ロック図である。この端末装置は、たとえば、図2に示
す端末11である。本実施形態の端末装置は、無線イン
タフェース部、無線受信部、および無線送信部からなる
無線通信ユニットを複数組有する構成であり、ここで
は、2つの無線通信ユニットをのみを示す。無線通信ユ
ニット(A) 21は、網Aとの接続のために設けられ、無
線通信ユニット(B) 25は、網Bとの接続のために設け
らる。
【0033】無線送信部(A) 22は、CPU29から受
信した送信制御信号、および送話器から入力された送信
音声信号を、網Aにおいて規定される所定のフォーマッ
トに変換して無線インタフェース部(A) 23に渡す。無
線インタフェース部(A) 23は、網Aにおいて規定され
ている変調方式に従って無線送信部(A) 22から受信し
た信号を変調し、それらの信号を網Aに割り当てられて
いる周波数帯域の伝送波に乗せて無線出力する。また、
無線インタフェース部(A) 23は、網Aから受信した信
号を復調して無線受信部(A) 24に渡す。無線受信部
(A) 24は、無線インタフェース部(A) 23から受信し
た信号から受信制御信号および受信音声信号を抽出し、
それらをそれぞれCPU29および受話器に送る。
【0034】無線送信部(B) 26、無線インタフェース
部(B) 27、および無線受信部(B)28の動作は、基本
的に無線送信部(A) 22、無線インタフェース部(A) 2
3、および無線受信部(A) 24の動作と同じであるが、
無線ユニット(B) 25では、変調・復調方式は網Bにお
いて規定されている方式であり、また、信号を伝送する
周波数帯域も網Bに割り当てられている帯域を使う。
【0035】切替スイッチ30は、送話器から入力され
た送信音声信号を無線ユニット(A)21または無線ユニ
ット(B) 25のうちの一方に転送する装置であり、ま
た、切替スイッチ31は、無線ユニット(A) 21または
無線ユニット(B) 25によって受信された受信音声信号
のうちの一方を選択して受話器に転送する装置である。
切替スイッチ30および31は、それぞれCPU29か
らの指示に従って状態を切り替える。なお、切替スイッ
チ31の出力は、ミキサー32を介して受話器に送られ
る。
【0036】入力部33は、数字ボタン「0」〜
「9」、記号ボタン「#」および「*」なをからなり、
ユーザにCPU29への指示を入力させるための装置で
ある。網設定用メモリ34は、後述詳しく説明するが、
発信時にどの網を使用するのかを指定する情報を格納す
る。アドレスメモリ35は、図5に示すように、網ごと
に決められている当該端末装置の識別番号を格納する。
各網は、通常、それぞれ独自の番号体系に従って各網に
加入する端末に識別番号を割り当て、その端末識別番号
を用いて加入端末を管理する。この網毎に決められた端
末識別番号は、通常、電話番号と異なる。図5に示す例
では、網Aは、この端末に「AAA−AAA−AAA
A」という識別番号を割り当て、網Bは、この端末に
「BBB−BBB−BBBB」という識別番号を割り当
てていることを示している。なお、これらの端末識別番
号は、この端末の製造時に予め設定しておいてもよい
し、あるいは、ユーザがある通信事業者と加入者契約を
するときにその通信事業者から端末識別番号をもらって
その番号をユーザ自身が設定できるような構成でもよ
い。アドレスメモリ35は、着信時に参照される。
【0037】タイマ36は、計時装置である。また、フ
ックスイッチ37は、CPU29への指示をユーザに入
力させるためのボタンである。図6は、網設定用メモリ
の構成を示す図である。「発信アドレス」は、網ごとに
決められている当該端末装置の識別番号であり、発信時
に参照される。ここでは、アドレスメモリ35に格納さ
れている着信時に参照される端末識別番号と同じものが
設定されている。「網種別」は、各通信事業者が運用す
る網であり、ここでは、網A〜網Zのうち、この端末が
網A〜網Cに加入していることを示している。また、デ
フォルトとしては網Aが設定されている。このことによ
り、この端末からの発信するときには、まず自動的に網
Aにアクセスする。さらに、この端末が加入している網
A〜網Cに対して優先順位が設定されている。
【0038】「通知方法」は、ある網を介してコネクシ
ョンを確立できなかったときに、他の網を介してコネク
ションを確立するか否かをユーザに問い合わせるための
通知モードを示す情報である。通知モードとしては、音
声ガイダンス、アラーム音、LED表示、液晶表示が選
択可能であり、ここでは、音声ガイダンスが選択されて
いる。「タイマ値」は、発信セットアップメッセージを
送出したときからそのメッセージに対する応答を待つ時
間であり、図3(a) に示すタイムアウト時間である。
【0039】「再発信時の承認」は、ある網を介してコ
ネクションを確立できなかったときに、他の網を介して
コネクションを確立するか否かについてユーザに問い合
わせて承認を得る際の方法を指定する。承認方法として
は、フックスイッチ37によってユーザが指示する方
式、一定時間が経過したときに自動的に承認されたもの
と見なす方式、およびユーザに承認を求めることなく自
動的に承認されたものと見なす方式が選択可能であり、
ここでは、フックスイッチで承認を与える方式が選択さ
れている。
【0040】「再発信時の網選択方法」は、コネクショ
ンを確立できるまで順次網を選択していく際に、網を選
択する順番を指定する情報である。「呼毎」は、ユーザ
が任意に網を選択する方式であり、たとえば、網Aを介
してコネクションを確立できなかったときに網Bを選択
する場合には「#2」、網Cを選択する場合には「#
3」とユーザに入力させる手順である。「順次」は、優
先順位として設定されている順番に従って網を選択する
方式である。図6の例では、網A→網B→網Cという順
番で選択される。尚、「回数」は、上記選択処理を繰り
返す回数を指定する情報である。「ループ」は、優先順
位として設定されている順番に従って網をサイクリック
に選択していく方式であり、コネクションが確立されな
い場合には「制限時間」として指定されている時間が経
過するまで選択処理が継続される。図6に示す例では、
網A→網B→網C→網A→網B→網C→網A→・・・と
いう順番で順次網が選択される。
【0041】なお、網設定用メモリに設定する情報は、
この端末の製造時に予め書き込んで於いてもよいし、あ
るいは、ユーザ自身が通信事業者との契約に従って設定
できるような構成でもよい。近年、各通信事業者は次々
を新しいサービスを開発し、また通信料金を改訂してい
るので、網設定用メモリの内容は、ユーザ自身が、たと
えば、入力部33から容易に設定・変更できる構成が望
ましい。
【0042】次に、図4に示す端末装置を中心に発信時
の動作を説明する。ここでは、図2に示す端末11の動
作として説明する。まず、端末11のユーザが入力部3
3から端末12の電話番号を投入する。CPU29は、
上記入力により発信指示を認識すると、網設定用メモリ
34の「網種別」を参照し、デフォルトとして網Aが設
定されていることを検出する。続いて、CPU29は、
網Aにおいてコネクションを確立するための発信セット
アップメッセージ(A) を作成する。発信セットアップメ
ッセージ(A) は、図7(a) に示すように、着信先電話番
号、網識別コード、および網Aにおける端末識別番号を
含んでいる。着信先電話番号は、ユーザによって入力さ
れた端末12の電話番号である。網識別コードは、図6
には示していないが、網設定用メモリ34から読み出し
た情報であり、ここでは網Aを表している。端末識別番
号は、網Aにおいて発信端末(ここでは、端末11)を
識別する番号であり、網設定用メモリ34から読み出し
たものである。
【0043】CPU29は、この発信セットアップメッ
セージ(A) を送信制御信号として無線ユニット(A) 21
に渡し、無線ユニット(A) 21がそのメッセージを無線
送出する。このとき、タイマ36は計時を開始する。
【0044】端末11が網Aのエリア内に位置していれ
ば、上記発信セットアップメッセージ(A) は交換機(A)
13によって受信される。交換機(A) 13は、網識別コ
ードとして網Aを示すコードが設定されていることを検
出すると、着信セットアップメッセージ(A) を作成して
そのメッセージを端末12へ送出する。このとき、端末
12が網Aのエリア内に位置し、上記メッセージに応答
した場合には、交換機(A) 13は、端末11に対して接
続メッセージを送る。
【0045】端末11内のCPU29は、網Aから接続
メッセージを受信すると、タイマ36をリセットすると
共に、切替スイッチ30および31にA端子を選択させ
る。このことにより、端末11と端末12とが接続さ
れ、それら2台の端末は網Aを介して通信を行えるよう
になる。
【0046】端末12が、例えば、図2に示すように網
Aのエリア外に位置していた場合には、端末11は、網
Aから何ら応答を受信できないか、あるいは網Aから拒
絶メッセージを受信する。網Aから何ら応答を受信でき
ない場合は、CPU29は、タイマ36のタイムアウト
によって網Aを介してはコネクションを確立できないこ
とを認識する。なお、端末11が網Aのエリア外に位置
していた場合も、端末11は、網Aから応答を受信する
ことはない。一方、端末11が網Aから拒絶メッセージ
を受信した場合には、CPU29は、そのことにより網
Aを介してはコネクションを確立できないことを認識す
る。
【0047】CPU29は、網Aを介してコネクション
を確立できないことを認識すると、網設定用メモリ34
を参照し、次にアクセスする網を調べる。ここでは、図
6に示すように、網選択方法として「順次」が設定され
ており、網Aの次に優先順位が高い網として網Bが設定
されていた場合には、CPU29は、次にアクセスする
網として網Bを認識する。また、CPU29は、網設定
用メモリ34を参照して、再発信することについてユー
ザに承認を得るための通知方法として音声ガイダンスを
使用することを認識する。CPU29は、これらの認識
結果に従い、ミキサー32を介して以下の音声ガイダン
スを流す。 「網Aでは接続できません。網Bで接続しますか?」 なお、このような音声ガイダンスは、予め、たとえば、
ミキサー32内に格納されている。
【0048】ユーザは、網Bを介してコネクションを確
立することを承認するのであれば、フックスイッチ37
を用いてその旨をCPU29に通知する。CPU29
は、上記承認を得ると、網Bにおいてコネクションを確
立するための発信セットアップメッセージ(B) を作成す
る。発信セットアップメッセージ(B) は、図7(a) に示
す発信セットアップメッセージ(A) と同様に、着信先電
話番号、網識別コード、および網Aにおける端末識別番
号を含んでいる。ただし、発信セットアップメッセージ
(B) の網識別コードは、図7(b) に示すように、は網B
を表すコードであり、また、端末識別番号は、網Bにお
いて端末11を識別する番号である。
【0049】CPU29は、この発信セットアップメッ
セージ(B) を送信制御信号として無線ユニット(B) 25
に渡し、無線ユニット(B) 25がそのメッセージを無線
送出する。このとき、網Aへのアクセスの場合と同様
に、タイマ36による計時を開始する。
【0050】端末11が網Bのエリア内に位置していれ
ば、上記発信セットアップメッセージ(B) は交換機(B)
14によって受信される。交換機(B) 14は、網識別コ
ードとして網Bを示すコードが設定されていることを検
出すると、着信セットアップメッセージ(B) を作成して
そのメッセージを端末12へ送出する。
【0051】ここで、もし、端末12が網Bのエリア内
に位置しておらず、交換機(B) 14が端末12から応答
を受信できなかった場合には、端末11は、網Bから何
ら応答を受信できないか、あるいは網Bから拒絶メッセ
ージを受信する。この場合、CPU29は、網Bを介し
てコネクションを確立できないことを認識し、上述した
手順と同じ手順で、網Cにアクセスする。
【0052】一方、図2に示すように、端末12が網B
のエリア内に位置しており、交換機(B) 14が端末12
からの応答を受信すると、交換機(B) 14は、端末11
に対して接続メッセージを送る。端末11内のCPU2
9は、網Bから接続メッセージを受信すると、タイマ3
6をリセットすると共に、切替スイッチ30および31
にB端子を選択させる。このことにより、端末11と端
末12とが接続され、それら2台の端末は網Bを介した
通信を行えるようになる。
【0053】このように、本実施形態の端末装置は、あ
る網(網A)を介してコネクションを確立できなかった
ときには、他の網(網B)を介してコネクションを確立
する機能を有する。なお、上記の例では、ユーザがフッ
クボタンを押圧する操作によって次の網へのアクセスに
移る形態を示したが、コネクションが確立されるまで自
動的に次々と網を選択してアクセスするような形態も可
能である。コネクションが確立されるまで1つずつ網を
選択してアクセスする構成の他にも、同時に複数の網に
対して発信し、それらの中で最も速くコネクションが確
立された網を介して通信を行うような構成としてもよ
い。
【0054】図8は、発信時における端末装置の動作を
説明するフローチャートである。このフローチャート
は、ユーザが着信先アドレスを入力した後の処理を説明
するものである。
【0055】ステップS1では、ユーザから着信先アド
レスを受信すると、網設定用メモリにデフォルトとして
設定されている網を介してコネクションを確立するため
の発信セットアップメッセージを作成して送出する。こ
こでは、網Aとする。このとき、計時を開始する。ステ
ップS2では、タイムアウトが発生したか否かを調べ
る。ステップS3では、網Aからセットアップ確認メッ
セージを受信したか否かを調べ、受信していれば通話状
態に入る。すなわち、発信セットアップメッセージ(A)
を送出してからタイムアウトが発生する前にセットアッ
プ確認メッセージを受信した場合には通話状態に入る。
【0056】ステップS3においてセットアップ確認メ
ッセージを受信していなければ、ステップS4へ進む。
ステップS4では、網Aから拒絶メッセージを受信した
か否かを調べ、受信していればステップS5へ進み、受
信していなければステップS2へ戻る。すなわち、セッ
トアップ確認メッセージまたは拒絶メッセージのいずれ
も受信しないときには、タイムアウトが発生するまでス
テップS2〜S4の処理を繰り返す。タイムアウトが発
生した場合には、ステップS5に進む。
【0057】ステップS5では、網設定用メモリに設定
されている情報に従って次にアクセスする網を決定す
る。ここでは、網Bが選択されたものとする。ステップ
S6においては、網Bを介してコネクションを確立する
ための発信セットアップメッセージ(B) を作成して送出
する。このとき、ステップS1と同様に、計時を開始す
る。
【0058】ステップS7〜S9は、上述したステップ
S2〜S4と同じである。ただし、当該端末が網Aおよ
び網Bのみに加入しているものとすると、ステップS7
においてタイムアウトを検出したときには、待機状態に
戻る。また、ステップS9において拒絶メッセージを検
出したときにも待機状態に戻る。なお、当該端末が網A
および網B以外の網にも加入している場合には、ステッ
プS7でタイムアウトを検出したとき、およびステップ
S9で拒絶メッセージを検出したときには、ステップS
5に戻って次の網を選択し、ステップS6以降の処理を
実行する。
【0059】ステップS8においてセットアップ確認メ
ッセージを検出した場合には、ステップS10及びS1
1において、ステップS5で選択された網から所定時間
内に接続メッセージを受信できたか否かを調べ、受信で
きた場合に通話状態に入る。尚、ステップS3の後にも
ステップS10およびS11の処理が実行されるが、こ
こでは省略している。
【0060】図4に示す端末装置の着信時の動作を簡単
に説明しておく。ここでは、図2に示す端末12の動作
として説明する。端末12は、網Aから着信セットアッ
プメッセージ(A) を受信すると、そのメッセージは、無
線ユニット(A) 21を介して受信制御信号としてCPU
29に通知される。着信セットアップメッセージ(A)に
は、網Aにおける着信先端末の識別番号が設定されてい
る。CPU29は、着信セットアップメッセージ(A) を
受け取ると、そのメッセージに設定されている着信先端
末の識別番号がアドレスメモリ35に格納されている端
末識別番号のいずれかに一致するかどうかを調べる。一
致する識別番号が格納されている場合には、CPU29
は、上記受信した着信セットアップメッセージ(A) が自
分(端末12)宛のメッセージであると認識し、網Aに
応答する。このとき、CPU29は、切替スイッチ30
および31がA端子を選択するようにそれらに対して制
御信号を送り、また、着信があったことをユーザに知ら
せる。
【0061】網Bから着信セットアップメッセージ(B)
を受信した場合には、着信セットアップメッセージ(A)
を受信した場合と同様に、CPU29は、そのメッセー
ジに設定されている着信先端末の識別番号がアドレスメ
モリ35に格納されている端末識別番号のいずれかに一
致するかどうかを調べ、一致する識別番号が格納されて
いる場合には、網Bに応答する。このとき、CPU29
は、切替スイッチ30および31がB端子を選択するよ
うにそれらに対して制御信号を送る。
【0062】このように、本実施形態の端末装置は、複
数の網にそれぞれ対応する発信機能および着信機能を有
している。ここで、発信機能とは、網に対して所定の端
末との間のコネクションの確立を要求する機能であり、
ユーザの入力指示に従って発信セットアップメッセージ
を送出する機能、及び発信セットアップメッセージに対
する網からの応答に従って所定の処理を実行する機能を
含む。また、着信機能とは、網から受信したコネクショ
ンの確立要求に従って所定の処理を実行する機能であ
る。
【0063】なお、各無線ユニットは、それぞれ複数の
網に対応する発信機能および着信機能の各一部を提供で
きる場合がある。たとえば、網Aと不図示の網Cとが、
互いに同じ変調方式であり、伝送周波数帯域だけが互い
に異なるような場合には、無線ユニット(A) 21内に周
波数帯域を変換する機能を持たせておけば、無線ユニッ
ト(A) 21が網Aおよび網Cに対する発信機能および着
信機能の各一部を提供することになる。また、たとえ
ば、網Aと不図示の網Dとが、互いに変調方式および伝
送周波数帯域が同じであり、端末識別番号(アドレス)
だけが互いに異なるような場合には、網設定用メモリお
よびアドレスメモリにそれら網Aおよび網Dにおける端
末識別番号をそれぞれ格納しておき、CPU29がその
アドレスを使い分けるようにすれば、無線ユニット(A)
21が網Aおよび網Dに対する発信機能および着信機能
の各一部を提供することになる。
【0064】次に、本発明の異種網間接続方式を説明す
る。本発明の異種網間接続方式は、ある網(網A)を介
してコネクションを確立できなかった時には、交換機
(網)が提供する機能として他の網(網B)を介してコ
ネクションを確立するものである。
【0065】図9は、本発明の異種網間接続方式が適用
されるシステムの一例の構成図である。交換機(A) 41
および42は、それぞれ網Aの交換機(あるいは、交換
局または基地局)であり、交換機(B) 43および44
は、網Bの交換機(あるいは、交換局または基地局)で
ある。交換機(A) 41は、一般的な交換機であり、ここ
では、端末11の最寄りの交換機として描いている。交
換機(A) 42は、後述する網選択用メモリを有し、また
は網選択用メモリに接続され、網Bとの網間接続機能を
備えている。交換機(B) 43は、網Aと網Bとが接続さ
れるとき、交換機(A) 42と接続される。交換機(A) 4
2と交換機(B) 43との間は、有線または無線で接続さ
れる。交換機(B) 44は、一般的な交換機であり、ここ
では、端末12の最寄りの交換機として描いている。
【0066】次に、図10を参照しながら、第2の態様
においてコネクションを確立する手順を説明する。な
お、ここでは、端末11が網Aのエリア内に位置し、端
末12が網Aのエリア外であって網Bのエリア内に位置
するものとする。
【0067】まず、端末11のユーザが端末12の電話
番号を投入する。端末11は、着信先の電話番号を受信
すると、網Aを介してコネクションを確立するために発
信セットアップメッセージ(A) を送出する。この発信セ
ットアップメッセージ(A) を受信した交換機(A) 41
は、端末11にセットアップ確認メッセージを送る。ま
た、交換機(A) 41は、網Aに属する他の交換機と連携
しながら端末12に対して着信セットアップメッセージ
(A) を送出することにより端末12を呼び出す。ここ
で、もし、端末12が網Aのエリア内に位置していれ
ば、帯域が確保できたとすると、網Aを介して端末11
と端末12とを接続するコネクションが確立される。
【0068】ところが、図9に示すように、端末12が
網Aのエリア外に位置していると、網Aは、端末12か
ら何ら応答を受信できない。そして、網Aは、端末12
に対して着信セットアップメッセージを送出してから所
定時間内に端末12から応答を受信できなかったときに
は、端末12が網Aのエリア内には位置していないと判
断し、後述する網選択用メモリに設定されている情報に
従って他網(網B)にコネクションの確立を要求する。
【0069】ここでは、交換機(A) 42が、端末11の
代理端末として動作する。即ち、交換機(A) 42は、網
Bに対して発信セットアップメッセージ(AB)を送出す
る。発信セットアップメッセージ(AB)は、網Bを介して
コネクションを確立するためのメッセージであるととも
に、網Aと網Bとの間を接続するためのメッセージであ
る。
【0070】交換機(B) 43は、発信セットアップメッ
セージ(AB)を受信すると、網Bに属する他の交換機と連
携しながら端末12に着信セットアップメッセージ(B)
を送出することによって端末12を呼び出す。この着信
セットアップメッセージ(B)に端末12が応答すれば、
接続メッセージが端末11に転送されて、端末11と端
末12との間は、網Aおよび網Bを介して接続される。
【0071】このように、本実施形態の異種網間接続方
式を導入した通信システムでは、網Aを介してコネクシ
ョンを確立できなかったときには、その網Aからの代行
発信によって網B上にコネクションを確立する。このた
め、発信端末は、網Aに接続する機能を有していれば、
網Bに接続する機能を持っていなくても網Bを介して着
信先端末と接続できる。また、図9に示すように、発信
端末と着信先端末とが同一エリア内に位置していなくて
も(端末11は、網Aのエリア内に位置するが網Bのエ
リア外に位置し、端末12は、網Bのエリア内に位置す
るが網Aのエリア外に位置する)、網間通信により発信
端末と着信先端末とが接続される。
【0072】図11は、網A内に設けられる網選択用メ
モリの構成例である。この網選択用メモリは、後述する
が、ある特定の交換機(図9では、交換機(A) 42)内
に設けても良いし、網内にサーバ端末装置に設けてお
き、各交換機からそのサーバ端末装置にアクセスするよ
うな構成としてもよい。
【0073】網A内に設けられる網選択用メモリは、図
11(a) に示すように、網Aおける端末識別番号をキー
として各加入端末ごとに設定情報が格納されている。な
お、網Aに属する各交換機は、図11(b) に示すよう
な、電話番号を網Aおける端末識別番号に変換するテー
ブルを持っている。したがって、発信セットアップメッ
セージを受信した交換機は、そのメッセージに格納され
ている着信先端末の電話番号に基づいて、網選択用メモ
リからその着信先端末に関する設定情報を取り出すこと
ができる。
【0074】図11(c) は、端末12に対して設定され
た網選択用メモリの内容である。これらの情報は、端末
12のユーザと通信事業者Aとの契約によって設定され
る。すなわち、端末12のユーザが、網Aを介して着信
できないような状況のときに他の網を介して着信できる
ようなサービスを希望する場合に、通信事業者Aはその
旨を契約する。ただし、たとえば、網Aを介して着信で
きないときに網Bまたは網Cを介して着信できるような
契約をする場合には、端末12が網Aだけでなく網Bお
よび網Cにも加入している必用がある。なお、各接続可
能な網に対して有線順位が設定されている。
【0075】図11に示す例では、網Aから接続可能な
網として網Bおよび網Cが設定されている。このような
設定になっていると、ある発信端末が網Aを介して端末
12に着信しようとしたときに、端末12が網Aのエリ
ア外に位置していたなどの理由によりコネクションを確
立できなかった場合に、端末12は、網Bまたは網Cを
介して上記発信端末と接続できる。
【0076】「通知方法」は、他の網を介してコネクシ
ョンを確立するか否かをユーザに問い合わせるための通
知モードを示す情報である。通知モードとしては、音声
ガイダンス、アラーム音、LED表示、液晶表示が選択
可能であり、ここでは、音声ガイダンスが選択されてい
る。「タイマ値」は、他の網に発信セットアップメッセ
ージを送出したときからそのメッセージに対する応答を
待つ時間である。
【0077】「再発信時の承認」は、他の網を介してコ
ネクションを確立するか否かの承認方法を指定する。承
認方法としては、フックスイッチ37によってユーザが
指示する方式、一定時間が経過したときに自動的に承認
されたものと見なす方式、およびユーザの承認を得るこ
となく自動的に承認されたものと見なす方式が選択可能
である。
【0078】「課金負担」は、通信料金の課金先を指定
する。図10に示したように、発信端末である端末11
が網Aのエリア内に位置し、着信端末である端末12が
網Aのエリア外でありかつ網Bのエリア内に位置してい
た場合には、端末11と端末12との間は、網Aおよび
網Bを介して接続される。網Aおよび網Bを利用した通
信では、網Aのみを利用した場合と比べて、網Bの利用
料金だけ通信料金が高くなる。「一部着信側」とは、こ
のような場合、網Bの利用料金を着信先の端末に課金す
ることを指定するものである。
【0079】図12は、網構成を示す図である。図12
(a) は、図11に示す網選択用メモリ50をある特定1
つ以上の交換機(図中、交換機51)内に設けた構成を
示している。この構成は、図9に示した構成に対応して
おり、この場合、図9の交換機(A) 42は、図12の交
換機51に対応する。この構成では、網内に着信先端末
が位置していなかった場合には、交換機51が発信端末
の代行端末として他網に対して発信(コネクション確立
要求の発行)する。すなわち、たとえば、交換機52が
発信端末から送出された発信セットアップメッセージを
受信したとき、網内に着信先端末が位置していなかった
ときには、交換機52は、交換機51にそのメッセージ
を渡す。そして、交換機51は、網選択用メモリ50を
参照して接続すべき網を決定すると、その決定された網
に対して発信セットアップメッセージを送出する。
【0080】図12(b) は、網内に各交換機からアクセ
ス可能なサーバ端末装置に設けておき、そのサーバ端末
装置内に網選択用メモリ50を格納しておき構成であ
る。この場合、たとえば、交換機54が発信端末から送
出された発信セットアップメッセージを受信したとき、
網内に着信先端末が位置していなかったときには、交換
機54は、サーバ端末装置53に格納されている網選択
用メモリ50にアクセスして接続すべき網を決定する
と、その決定された網に対して発信セットアップメッセ
ージを送出する。このように、図12(b) の構成では、
各交換機が発信端末機能(網間接続機能)を備える。
【0081】このように、図12(a) または(b) いずれ
の構成であっても、網内に着信先端末が位置していなか
ったときには、その網内のいずれかの交換機で他の網へ
接続するための発信セットアップメッセージが作成され
て送出される。この網間で授受される発信セットアップ
メッセージについて、図9に示す例を採り上げて説明す
る。
【0082】図9に示す例では、網間で授受される発信
セットアップメッセージは、交換機(A) 42から網Bに
対して送出される。この場合、交換機(A) 42から送出
される発信セットアップメッセージ(AB)は、基本的に、
図7(b) に示した構成と同じである。ただし、発信セッ
トアップメッセージ(AB)は、網Bにおける端末識別番号
として交換機(A) 42を識別する番号が格納されてい
る。交換機(A) 42は、通信事業者Aと通信事業者Bと
の間の契約等により、網Bに加入する端末として登録さ
れている。すなわち、網Bは、交換機(A) 42が網Bに
加入する端末の1つとして認識できる。したがって、網
Bは、交換機(A) 42から発信セットアップメッセージ
(AB)を受信すると、そのメッセージに設定されている着
信先端末と交換機(A) 42とを接続する。
【0083】図13は、図10に示す接続手順における
交換機(A) 42の動作を説明するフローチャートであ
る。ステップS21では、発信セットアップメッセージ
(A) を受信したか否かを監視する。発信セットアップメ
ッセージ(A) を受信すると、着信先端末(端末12)を
呼び出すとともに、計時を開始し、この後にステップS
22に進む。ステップS22およびS23では、所定時
間内に着信先端末からの応答を受信できるか否かを監視
し、受信した場合には、ステップS24へ進む。ステッ
プS24では、発信端末へ接続メッセージを送り、以
降、発信端末と着信先端末とが接続状態に入る。一方、
所定時間内に着信先端末から応答を受信できなかった場
合には、ステップS25へ進む。
【0084】ステップS25では、図11に示す網選択
用メモリにアクセスし、ステップS21で検出した発信
セットアップメッセージに設定されている着信先端末に
対応する情報を参照する。このことにより、接続すべき
網を決定する。ここでは、網選択用メモリに網Bが設定
されていたものとする。
【0085】ステップS26では、ステップS25で決
定した網に接続するための発信セットアップメッセージ
を作成して送出する。すなわち、発信セットアップメッ
セージ(AB)を作成し、当該交換機を発信端末としてその
メッセージを網Bに対して送出する。このとき、計時を
開始する。
【0086】ステップS27およびS28は、所定時間
内に網Bからの応答を受信できるか否かを監視し、タイ
ムアウトが発生した場合には、ステップS29において
拒絶メッセージを発信端末に送る。網Bから応答を受信
した場合には、ステップS30へ進む。ステップS30
およびS31では、所定時間内に網Bからの接続メッセ
ージを受信できるか否かを監視し、受信した場合には、
発信端末(端末11)と着信先端末(端末12)とを通
信状態とする。一方、ステップS30においてタイムア
ウトを検出した場合にはステップS29へ進む。
【0087】なお、上記フローチャートは、網選択用メ
モリに接続可能な網として「網B」のみが設定されてい
た場合を示しており、また、一部の処理を省略してい
る。すなわち、実際は、ステップS28またはS30で
タイムアウトが検出されると、ステップS29へ進む前
にステップS25に戻り、他に接続可能な網が残ってい
るか否かを調べる。ここで、たとえば、図11に示すよ
うに、接続可能な網として「網B」の他にも「網C」が
設定されていた場合には、網Cが選択され、網Cに対し
てステップS26以降の処理が実行される。そして、コ
ネクションが確立されるまでこの処理を繰り返し、網選
択用メモリに選択されていない網がなくなったときにス
テップS29へ進む。
【0088】図14は、他の網を利用するときに発信端
末のユーザの承認を得る場合の接続手順を示す図であ
る。同図に示すように、交換機(A) 42は、網Bに接続
する際に、そのことを発信端末である端末11に通知す
る。この通知方法は、網選択用メモリに設定されてい
る。ここでは、音声ガイダンスで通知するものとする。
この場合、交換機(A) 42は、端末11に対して以下の
ような音声ガイダンスを送る。「網Aでは接続できませ
ん。網Bで接続しますか?」この音声ガイダンスに対し
て端末11のユーザが例えばフックボタン等を用いて
「承認信号(応答Yes )」を入力すると、交換機(A) 4
2は、網Bに対して発信セットアップメッセージ(AB)を
送出する。他の手順は、図10と同じである。
【0089】図15は、図14に示す接続手順における
交換機(A) 42の動作を説明するフローチャートであ
る。図15に示す処理は、図13で説明した処理におい
て、ステップS25とS26との間にステップS41お
よびS42を設けている。ステップS41では、発信端
末に代行接続することを通知する。すなわち、ステップ
S25で決定した網に接続することを端末11に通知し
て、そのような接続をしてもよいか否かの許可を求め
る。
【0090】ステップS42では、ステップS41の通
知に対する応答が「承認」であるか否か調べ、「承認」
であればステップS26へ進み、承認しないのであれば
発信端末からの接続要求を拒絶する。
【0091】図16は、課金制御を考慮したときの接続
手順を示す図である。課金方法は、網接続用メモリに設
定されている。即ち、図11(c) に示したように、発信
側課金、着信側課金、および一部着信側課金の3つのう
ちの1つが設定されている。課金は、発信端末である端
末11と着信先端末である端末12とが接続された時点
から開始される。すなわち、網Bが端末12からの応答
を受信し、さらに交換機(A) 42が網Bから接続メッセ
ージを受信すると、交換機(A) 42は、端末11に接続
メッセージを転送するとともに、網接続用メモリに設定
されている情報に従って課金を開始する。
【0092】図17は、図16に示す接続手順における
交換機(A) 42の動作を説明するフローチャートであ
る。図17に示す処理は、図13で説明した処理におい
て、ステップS31の後にステップS51〜S54を追
加している。
【0093】ステップS51では、網接続用メモリにア
クセスし、課金方法を調べる。「発信側課金」であれ
ば、ステップS52において、発信側の課金カウンタを
起動する。以降、網Aおよび網Bの利用に際しての通信
料金は端末11に課金される。一方、課金方法が「着信
側課金」であれば、ステップS53において、着信側の
課金カウンタを起動する。以降、網Aおよび網Bの利用
に際しての通信料金は端末12に課金される。さらに、
課金方法が「一部着信側課金」であれば、ステップS5
4において、発信側および着信側の課金カウンタを起動
する。以降、網Aの利用に際しての通信料金は端末11
に課金され、網Bの利用に際しての通信料金は端末12
に課金される。
【0094】図18は、網切替え処理を含む接続手順を
示す図である。上述した手順により網Aおよび網Bを介
して端末11と端末12とを接続した場合、通信料金を
通信事業者Aおよび通信事業者B双方に支払わなくては
ならない。従って、もし、網Aおよび網Bを介して端末
11と端末12とが接続されたとき、両端末が網Bのエ
リア内に位置していた場合には、通信コストを考慮する
と、網Bのみを介して両端末間を接続した方が好まし
い。図18に示す手順は、このような網切替を含む接続
手順である。
【0095】交換機(A) 42は、網Bから接続メッセー
ジを受信すると、端末11に対して切替通知を送る。な
お、交換機(A) 42は、端末11がどの交換機と無線信
号を授受しているのかを認識している。すなわち、交換
機(A) 42は、端末11の最寄りの交換機を認識してい
るので、端末11の現在の位置を検出できる。また、交
換機(A) 42は、網Aに属する各交換機が網Bのエリア
内かどうかを知っているものとする。したがって、これ
らの情報から、交換機(A) 42は、端末11が網Bのエ
リア内に位置するかどうかを検出できる。そして、交換
機(A) 42は、端末11が網Bのエリア内に位置する場
合のみ、端末11に対して切替通知を送る。この後、交
換機(A) 42は、端末11との間のコネクションを切断
すると共に、網Bに対して切替指示を送る。
【0096】網Bは、交換機(A) 42から切替指示を受
信すると、端末11に対して着信セットアップメッセー
ジを送出する。このメッセージに端末11が応答すれ
ば、網Bのみを介して端末11と端末12とが接続され
る。
【0097】図19は、図18に示す接続手順における
交換機(A) 42の動作を説明するフローチャートであ
る。図19に示す処理は、図13で説明した処理におい
て、ステップS31の後にステップS61〜S66を追
加している。
【0098】ステップS61およびステップS62で
は、端末11から受信した発信セットアップメッセージ
に網切替を指示する付加情報が設定されているか否かを
調べ、付加されていた場合には、その旨を記憶してお
く。
【0099】ステップS25で決定した網から接続メッ
セージを受信した場合には、ステップS63において、
付加情報が記憶されているか否かを確認する。記憶され
ていなければ、網Aおよび網Bを介して端末11と端末
12とを接続する。一方、付加情報が記憶されていれ
ば、ステップS64において、端末11に対して、網A
から網Bへの切替を通知し、続いて、ステップS65に
おいて、端末11との間のコネクションを切断する。こ
の後、ステップS66において、網Bに対して切り変え
指示を送る。
【0100】なお、上記図18および図19に示した例
では、端末11からの発信セットアップメッセージ中に
付加情報として切替指示が設定されていたが、他の方法
であってもよい。例えば、送信端末と着信先端末との間
が複数の網を介して接続された場合にそれらの間に介在
する網の数を減らすような網切替を実行するか否かを指
定する情報を予め網選択用メモリに設定しておいてもよ
い。この場合、ステップS61およびS62は不要であ
り、ステップS63において網選択用メモリを参照した
後に、その参照した情報に従ってステップS64〜S6
6を実行すればよい。
【0101】上記実施例では、加入端末ごとにサービス
を指定する情報を設定しておき、ある加入端末への着信
時にその加入端末に対応する設定情報を取り出して、そ
の設定情報に従ったサービスを提供する構成を示した
が、加入端末からの発信時にその加入者に対応する情報
を取り出して、その設定情報に従ったサービスを提供す
るような構成であってもよい。たとえば、端末11のユ
ーザと通信事業者Aとの契約に従って網選択用メモリに
サービス内容を設定しておき、端末11から端末12へ
の発信時に、網Aを介してそれら端末間にコネクション
を確立できなかった場合、上記端末11に対して設定し
た情報を取りだして、その情報に従ってサービスを提供
する構成である。
【0102】また、上記実施例では、網Aおよび網Bを
介して発信端末と着信先端末との間にコネクションを確
立したが、3つ以上の網を介してコネクションを確立す
るような構成であってもよい。すなわち、第1の網を介
してコネクションを確立できなかったときに第1の網と
第2の網とを接続して第2の網から着信先端末を呼び出
し、その際にさらに着信先端末に着信できなかった場合
には、着信先端末に着信できるまで第2の網から第3の
網、第3の網から第4の網、...と順番に接続を繰り
返して着信先端末を呼び出す。
【0103】3つ以上の網を介してコネクションを確立
する例を図20および図21を参照しながら説明する。
ここでは、図20に示すように、着信先端末である端末
12が網Bのエリア外であって網Yのエリア内に位置し
ているものとする。なお、図21において、網Aから網
Bに対してセットアップメッセージ(AB)が送出されるま
での手順は、図10で説明した通りである。
【0104】網Bの交換機(例えば、交換機(B) 44)
は、図9または図10に示す例と同様に、端末12を呼
び出すためにセットアップメッセージ(B) を送出する。
ところが、図20に示すように、端末12は網Bのエリ
ア外に位置しているので、交換機(B) 44は、端末12
からの応答を受信することはできず、タイムアウトが発
生する。交換機(B) 44は、このタイムアウトを検出す
ると、端末12が網Bのエリア内にはいないと判断し、
さらに他の網(例えば、不図示の網C)に対してコネク
ション確立要求としてセットアップメッセージ(BC)を送
出する。
【0105】網C(不図示)では、網Bと同様に、受信
したセットアップメッセージに従って端末12を呼び出
す。そして、もし、網Cを介しても端末12に着信でき
なければ、網Cはさらに他の網にセットアップメッセー
ジを送出する。
【0106】このように、各網A,B,C,...は、
自網において端末12に着信できなかったときには、他
の網にコネクション確立要求を送出する。そして、端末
12に着信できるまでこの処理が次々と連携しながら続
けられる。
【0107】上記処理が繰り返されることにより、網Y
の交換機(交換機(Y) 61)が網Xからセットアップメ
ッセージ(XY)を受信したとする。この場合、交換機(Y)
62がセットアップメッセージ(Y) を送出することによ
り端末12を呼ぶと、端末12は網Yのエリア内に位置
しているので、端末12は、そのセットアップメッセー
ジ(Y) に応答する。網Yは、端末12からの応答を受信
すると、網Yに対してセットアップメッセージを送出し
た網(ここでは、網X)に対して接続メッセージ(YX)を
返送する。以降、同様に、網Aから網Yにまでセットア
ップメッセージが転送された経路を逆方向にたどって接
続メッセージが網Aに返送される。そして、上記手順に
より、発信元端末である端末11と着信先端末である端
末12とが、網A,B,...,X,Yを介して接続さ
れる。
【0108】
【発明の効果】本発明の端末装置によれば、1つの端末
で複数の網を利用できるので、ユーザは、複数の端末を
持つことなく広い通信エリアと低コストを享受できる。
また、帯域不足などの影響による接続困難性が回避され
る。さらに、上記端末装置が利用されるようになると、
通信事業者は、通信エリア拡大のための設備投資が軽減
される。
【0109】コネクションを確立する網を切り換える際
に、そのことをユーザに通知して承認を得る機能を設け
たので、ユーザに不測の不利益(高い通信料金など)を
与えることがない。さらに、網の切替時にユーザに利用
する網を選択させる機能を設けたので、ユーザは、経済
的な網を選択することができる。
【0110】複数の網を選択可能な状況において、ある
一定の規則性、たとえば、低コストの網を優先的に選ぶ
方式や、品質のよい網を優先的に選ぶなどの情報を予め
設定できるので、ユーザにとって有利な通信サービスを
受けることができる。
【0111】ある網においてコネクションを確立できな
い場合に、複数の網をサイクリックに選択して帯域が確
保できる網をサーチするので、空帯域が発生した網を即
座に獲得でき、何度も網選択を行うことなく短時間でコ
ネクションを確立できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は、本発明の移動体端末装置のの原理図で
あり、(b) は、本発明の異種網間接続方式の原理図であ
る。
【図2】本発明の移動体端末装置が適用されるシステム
の一例の構成図である。
【図3】(a) および(b) は、図2に示すシステムにおけ
る発信手順を示す図である。
【図4】本実施形態の端末装置のブロック図である。
【図5】アドレスメモリの構成を示す図である。
【図6】網設定用メモリの構成を示す図である。
【図7】(a) および(b) は、発信セットアップメッセー
ジを示す図である。
【図8】発信時における端末装置の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図9】本発明の異種網間接続方式が適用されるシステ
ムの一例の構成図である。
【図10】図9に示すシステムにおける着信手順を示す
図である。
【図11】網内に設けられる網選択用メモリの構成例で
ある。
【図12】(a) および(b) は、網構成を示す図である。
【図13】図10に示す接続手順において代行発信を行
う交換機の動作を説明するフローチャートである。
【図14】他の網を利用するときに発信端末のユーザの
承認を得る場合の手順を示す図である。
【図15】図14に示す接続手順において代行発信を行
う交換機の動作を説明するフローチャートである。
【図16】課金制御を考慮したときの接続手順を示す図
である。課金方法は、
【図17】図16に示す接続手順において代行発信を行
う交換機の動作を説明するフローチャートである。
【図18】網切替え処理を含む接続手順を示す図であ
る。
【図19】図18に示す接続手順において代行発信を行
う交換機の動作を説明するフローチャートである。
【図20】3以上の網を介して発信元と着信先とを接続
する例を示す図である。
【図21】3以上の網を介して発信元と着信先とを接続
する際のシーケンスを示す図である。
【図22】従来のサービス構成図である。
【図23】従来移動の端末のブロック図である。
【図24】端末間でコネクションを確立できなかった時
の発信側の手順を示す図であり、(a) は、タイムアウト
の例、(b) は、網がセットアップメッセージを拒絶した
場合の例を示す。
【図25】図24に示す手順における発信端末の動作フ
ローチャートである。
【図26】端末間でコネクションを確立できなかった時
の着信側の手順を示す図である。
【図27】図26に示す手順における交換機(網)の動
作フローチャートである。
【符号の説明】
1−1〜1−N 複数の発信手段(第1〜第Nの発信手
段) 2 検出手段 3 再発信制御手段 4 受信手段 5 代行発信手段 6 接続手段 11 端末(発信端末) 12 端末(着信先端末) 13、14 交換機 21、25 無線ユニット 29 CPU 33 入力部 34 網設定用メモリ 35 アドレスメモリ 36 タイマ 41〜44 交換機 50 網選択用メモリ

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体通信システムにおいて使用する移
    動体端末装置であって、 それぞれ互いに異なる網に対して入力された指示によっ
    て指定される着信先端末装置との間のコネクションの確
    立を要求する複数の発信手段と、 上記複数の発信手段の中の第1の発信手段が第1の網に
    対して発信したときに上記着信先端末装置との間のコネ
    クションを確立できたか否かを検出する検出手段と、 上記第1の網を介してコネクションを確立できなかった
    ときに上記複数の発信手段の中の第2の発信手段に第2
    の網に対する発信処理を行わせる再発信制御手段と、 を有する移動体端末装置。
  2. 【請求項2】 上記再発信制御手段は、上記第2の発信
    手段に発信処理を行わせることをユーザに通知する請求
    項1に記載の移動体端末装置。
  3. 【請求項3】 上記再発信制御手段は、上記第2の発信
    手段に発信処理を行わせることについてユーザに対して
    承認を求め、承認された場合にのみ上記第2の発信手段
    に第2の網に対する発信処理を行わせる請求項1に記載
    の移動体端末装置。
  4. 【請求項4】 網ごとに決められた当該移動体端末装置
    の端末識別番号を入力する入力手段と、 該入力手段によって入力された端末識別番号を格納する
    格納手段と、 をさらに有し、上記複数の発信手段は、発信処理に際し
    て上記格納手段に格納されている端末識別番号を使用す
    る請求項1に記載の移動体端末装置。
  5. 【請求項5】 上記複数の発信手段の中から発信処理を
    行わせるべき発信手段を選択するための手順が設定され
    た手順設定手段をさらに有し、 上記再発信制御手段は、上記手順設定手段に設定されて
    いる手順に従って上記複数の発信手段の中からある発信
    手段を選んでその発信手段に発信処理を行わせる請求項
    1に記載の移動体端末装置。
  6. 【請求項6】 上記再発信制御手段は、上記第1の網を
    介してコネクションを確立できないことをユーザに通知
    し、その通知に対してユーザが所定の網を指定した場合
    にはその指定された網に対応する発信手段に発信処理を
    行わせる請求項1に記載の移動体端末装置。
  7. 【請求項7】 複数の網において共通の端末識別番号が
    使用される場合、それら複数の網に対応する発信手段
    は、その共通の端末識別番号を用いて発信処理を行う請
    求項1に記載の移動体端末装置。
  8. 【請求項8】 それぞれ互いに異なる網からコネクショ
    ン確立要求を受信しそれぞれその要求に対して網ごとに
    決められた所定の応答をする複数の着信手段をさらに有
    する請求項1に記載の移動体端末装置。
  9. 【請求項9】 移動体通信システムにおいて使用する移
    動体端末装置であって、 入力された指示によって指定される着信先端末装置との
    間のコネクションの確立を複数の網に対して要求する機
    能を有する移動体端末装置。
  10. 【請求項10】 移動体通信システムにおいて使用する
    移動体端末装置であって、 複数の網から発信端末装置との間のコネクション確立要
    求を受信し、その受信した要求に対して網ごとに決めら
    れた所定の応答をする機能を有する移動体端末装置。
  11. 【請求項11】 複数の網が通信サービスを提供する移
    動体通信システムにおいて上記複数の網の中の第1の網
    と第2の網とを接続する方式であって、 上記第1の網内に設けられ、発信端末から第1のコネク
    ション確立要求を受信する受信手段と、 上記第1の網内に設けられ、上記第1のコネクション確
    立要求によって指定されるコネクションを上記第1の網
    上に確立できないときに、その第1のコネクション確立
    要求に基づいて第2のコネクション確立要求を作成して
    上記第2の網に送出する代行発信手段と、 を有する異種網間接続方式。
  12. 【請求項12】 上記第1の網内に設けられ、上記第2
    のコネクション確立要求によって指定されるコネクショ
    ンが上記第2の網上に確立されたときに、上記発信端末
    と上記第2の網上で確立されたコネクションとをリンク
    させることによって上記発信端末と上記第1のコネクシ
    ョン確立要求によって指定される着信先端末とを接続す
    る接続手段をさらに有する請求項11に記載の異種網間
    接続方式。
  13. 【請求項13】 上記第1の網内に設けられ、網間接続
    可能な網を指定する情報を登録した網接続情報登録手段
    をさらに有し、 上記代行発信手段は、その網接続情報登録手段に登録さ
    れている網の中のある網を上記第2の網として選択する
    請求項11に記載の異種網間接続方式。
  14. 【請求項14】 上記第1の網内に設けられ、上記第2
    の網に対して代行発信することを上記発信端末に通知す
    る通知手段をさらに有する請求項11に記載の異種網間
    接続方式。
  15. 【請求項15】 上記第1の網内に設けられ、上記第2
    の網に対して代行発信することについて上記発信端末の
    ユーザに対して承認を求め、承認された場合にのみ上記
    代行発信手段による代行発信を許可する許可手段をさら
    に有する請求項11に記載の異種網間接続方式。
  16. 【請求項16】 上記第1および第2の網を介して確立
    されたコネクションを使用した通信に対して発生する通
    信料金の課金先を決定する課金制御手段をさらに有する
    請求項11に記載の異種網間接続方式。
  17. 【請求項17】 上記課金手段は、上記通信料金を上記
    発信端末に課金するモード、上記通信料金を着信先端末
    に課金するモード、および上記通信料金のうちで上記第
    1の網の利用に際して発生する料金を上記発信端末に課
    金するとともに上記第2の網の利用に際して発生する料
    金を上記着信先端末に課金するモードのなかの1つのモ
    ードで動作する請求項16に記載の異種網間接続方式。
  18. 【請求項18】 複数の網が通信サービスを提供する移
    動体通信システムにおいて上記複数の網の中の任意の網
    を互いに接続する方法であって、 (a) 発信端末から第1の網に対して着信先端末が設定さ
    れた第1のコネクション確立要求を送出するステップ
    と、 (b) 上記第1の網上で上記第1のコネクション確立要求
    によって指定されるコネクションを確立できないとき
    に、その第1のコネクション確立要求と同じ着信先端末
    が設定されている第2のコネクション確立要求を作成し
    て上記第2の網に対して送出するステップと、 (c) 上記第2の網を介して上記第1の網と上記着信先端
    末との間にコネクションを確立するステップと、 (d) 上記発信端末と上記第2の網上に確立されたコネク
    ションとをリンクさせることによって上記発信端末と上
    記着信先端末とを接続するステップと、 を有する異種網間接続方法。
  19. 【請求項19】 (e) 上記第1の網を解放し、上記第2
    の網を介して上記発信端末と上記着信先端末とを接続す
    るステップをさらに有する請求項18に記載の異種網間
    接続方法。
  20. 【請求項20】 (f) 上記第2の網を介しても上記着信
    先端末との間にコネクションを確立できない場合に、上
    記着信先端末との間にコネクションを確立できるまで上
    記(b) と同様の手順で第3以降の網に順次コネクション
    確立要求を送出してゆくステップと、 (g) 上記(f) によって確立されたコネクションを利用し
    て3以上の網を介して発信端末と着信先端末とを接続す
    るステップと、 をさらに有する請求項18に記載の異種網間接続方法。
  21. 【請求項21】 複数の網が通信サービスを提供する移
    動体通信システムにおいて発信端末と着信先端末とを接
    続する方法であって、 (a) 発信端末からある網に対して着信先端末が設定され
    たコネクション確立要求を送出するステップと、 (b) コネクション確立要求を受信した網において、受信
    したコネクション確立要求に設定されている着信先端末
    との間にコネクションを確立できないときに、受信した
    コネクション確立要求に設定されている着信先端末と同
    じ着信先端末を設定したコネクション確立要求を生成し
    て他の網に送出するステップと、 (c) コネクション確立要求を受信した網において、受信
    したコネクション確立要求に設定されている着信先端末
    との間にコネクションを確立できるときには、そのコネ
    クション確立要求に従って着信先端末との間にコネクシ
    ョンを確立するステップと、 (d) 上記着信先端末との間にコネクションを確立できる
    まで上記(b) を繰り返すことにより上記発信端末と上記
    着信先端末とを接続するステップと、 を有する異種網間接続方法。
JP9066800A 1997-03-19 1997-03-19 移動体端末装置および移動体通信システムにおける異種網間接続方式 Withdrawn JPH10262284A (ja)

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