JPH10261806A - 微小機械およびその製造方法 - Google Patents

微小機械およびその製造方法

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JPH10261806A
JPH10261806A JP6759897A JP6759897A JPH10261806A JP H10261806 A JPH10261806 A JP H10261806A JP 6759897 A JP6759897 A JP 6759897A JP 6759897 A JP6759897 A JP 6759897A JP H10261806 A JPH10261806 A JP H10261806A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可動部が固定部に接触した際の付着、可動部が
ベンディングを受けた際の破壊、可動部が薬品やガスで
処理された際の粒界腐食や粒界割れ等の問題を解決す
る。 【解決手段】可動部311が単結晶シリコンで、固定部
(基板300)には可動部が固定部に接触する際の接触
面積を低減する凸部307が設けられている微小機械。
上記凸部が、可動部の底部表面が固定部の最外表面と接
触する際に、その接触面積を低減することにより、付着
する傾向を低減する。また可動部の底面と上面が凸凹の
ない平坦な面で形成されるので、可動部がベンディング
を受けた際の応力集中による破損を低減できる。また可
動部に粒界が無く、転位や欠陥の少ない単結晶シリコン
で形成されるので、可動部が外力でベンディングを受け
た際の応力集中による破損を低減し、かつ可動部が薬品
やガスで処理された際の粒界腐食や粒界割れを免れるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ構造を有
する微小機械(微小装置、微小構造体等)およびその製
造方法に関し、更に詳しくは、可動するマイクロ構造が
対向する部材に接触する事があっても、破損や固着の起
こりにくい微小機械とその製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリシリコンを構造材とする微小機械お
よびその製造方法の従来例を、図1に従って簡単に説明
する。詳しくは、例えば文献( Theresa A.Core, W.K.T
sang,Steven J.Sherman “Fabrication Technology for
an Integrated Surface−Micromachined Sensor”, So
lid State Technology, October 1993, pp39-47)に記
載されている。ここでは前記文献の記載を簡略化し、本
発明に係る部位のみを記載している。
【0003】従来の微少機械およびその製法は、図17
(A)に示すように、先ずシリコン基板100の主面
に、熱酸化により酸化膜101を、LP−CVD(低圧
−化学気相成長法)によりシリコン窒化膜102を、C
VDによりLTO(低温酸化物)膜103を、順次層状
に成膜する。この後、図17(B)に示すようにLTO
膜103を貫通しない程度にエッチングしてディンプル
104を形成すると共に、LTO膜103、シリコン窒
化膜102および酸化膜101を貫通するエッチングを
行なってアンカー部109に相当する開口105を形成
する。次いで、図17(C)に示すようにLP−CVD
によりポリシリコン膜106を成膜し、フオトリゾグラ
フィーおよびエッチングによりパターニングする。
【0004】そして、図17(D)に示すようにLTO
膜103をフッ酸等により犠牲エッチングすることによ
り、自立する微小構造体107を得る。
【0005】この微小構造体107は、可動部108
と、可動部108を支持基体であるシリコン基板100
に固定するアンカー部109とから構成される。また、
LTO膜103のディンプル104の位置に対応して可
動部108の底部表面にはバンプ(凸部)110が、ま
た、可動部108の表面にはディンプル(凹部)111
が形成されている。このバンプ110は、可動部108
の底部表面がシリコン基板100の表面と接触する際
に、その接触面積を低減し、これにより付着する可能性
を低減する作用がある。また、シリコン窒化膜102
は、LTO膜103を犠牲エッチングする際のエッチン
グストッパとして作用するが、可動部108の底部表面
がシリコン基板100の表面と擦れ合う際の摩擦力を低
減し、摩耗を低減する作用と、可動部108の底部表面
がシリコン基板100の表面と接触して付着する可能性
を低減する作用とを合わせ持っている。
【0006】さて、このようにして得られた微小機械
に、振動や落下衝撃等の種々の外力が作用した場合につ
いて、図18に従って説明する。図18(A)に示すよ
うに図中下方向への加速度運動をした場合、可動部10
8は下に凸のベンディングを受ける。図18(B)に示
すように図中下方向へ落下、衝突した場合、可動部10
8はシリコン基板100の表面に叩き付けられ、可動部
108は下に凸のベンディングを受ける。図18(C)
に示すように図中上方向への加速度運動をした場合、可
動部108は上に凸のベンディングを受ける。図18
(D)に示すように図中上方向へ落下、衝突した場合、
可動部108はカバー202の裏面に叩き付けられ、可
動部108は上に凸のベンディングを受ける。
【0007】図18(A)および(B)で示したよう
に、可動部108が下に凸のベンディングを受けた場
合、同図中○印の記載されている、バンプ110の根元
200に引っ張り応力が集中し、ここから破壊される傾
向を有するので望ましくない。また図18(C)および
(D)の場合のように、可動部108が上に凸のベンデ
ィングを受けた場合、同図中○印の記載されているディ
ンプル111の底201に引っ張り応力が集中し、ここ
から破壊される傾向を有するので望ましくない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来例で
は、可動部108の底部表面がシリコン基板100の表
面と接触する際に、その接触面積を低減し、従って付着
する可能性を低減するように作用するバンプ110を、
可動部108に設ける構造およびその製造方法であった
ために、外力によってベンディングを受ける可動部10
8に応力を集中させる構造(上記200、201の点)
をも同時に作り込んでしまうという問題点があった。
【0009】また、この従来例は、可動部を構成する構
造体がポリシリコンにより形成されており、多結晶とい
う材料が本質的に有している多数の粒界および転位とい
った分子構造も外力が加えられた際に応力が集中される
構造であり、ここから脆性破壊される傾向を有する。さ
らに粒界には、粒界腐食あるいは粒界割れといった特異
な現象もあり、脆性破壊の傾向を増長する。更に、ポリ
シリコンは強い圧縮応力を有しており、その応力を制御
することが難しく、このため成膜速度も遅く、厚い構造
体を得ることが難しい。
【0010】また、ポリシリコンによって、例えば応力
を検出する素子であるピエゾ抵抗を安定的に形成するこ
とは難しく、このため微小機械の可動部の変位量は低感
度の静電式に頼らざるを得ない。また、ポリシリコンで
形成された半導体素子は、単結晶シリコンで形成された
半導体素子に比べると、特性のバラツキが大きく、耐圧
が低い、逆方向飽和電流が大きいなど著しく性能が劣っ
てしまうために、微小機械の外部領域の支持基板である
単結晶シリコン基板に形成する必要があった。本発明
は、このような従来の問題点に鑑みなされたもので、可
動部と、可動部に対向する固定部を有する微小機械にお
いて、可動部が固定部に接触する際の付着する傾向を低
減し、また可動部がベンディングを受けた際の破壊され
る傾向を低減し、さらには可動部が薬品やガスにより処
理された際の粒界腐食や粒界割れといった現象を免れる
ことのできる微小機械及びその製造方法を提供すること
を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては特許請求の範囲に記載するように
構成している。すなわち、請求項1においては、可動部
と、前記可動部に対向する固定部を有する微小機械にお
いて、前記可動部が単結晶シリコンであって、前記固定
部には、前記可動部が前記固定部に接触する際の接触面
積を低減せしめる凸部が設けられるように構成してい
る。上記の構造は、例えば後記図2(C)に示すごと
く、可動部311と、基板300(固定部に相当)と、
凸部307に相当する。
【0012】また、請求項2は、前記凸部の最外表面
に、摩擦係数の小さな膜を設けたものであり、例えば後
記図2のシリコン窒化膜303がこれに相当する。
【0013】また、請求項3〜請求項6は、上記のごと
き微小機械の製造方法であり、請求項3は、表面に凸部
を有するSOI基板を形成し、該SOI基板のSOI層
(単結晶シリコン層)を貫通する開口部を形成し、該開
口部をエッチング・ホールとしてエッチングすることに
より、自立した構造体(基本的にはこの構造体と基板と
で微小機械が構成される)を得る方法である。また、請
求項4および請求項5は、請求項3において、それぞれ
前記SOI基板を形成する工程の内容を規定したもので
ある。また、請求項6は、請求項4および請求項5にお
いて、シリコンと摩擦係数の小さな膜を成膜する工程を
設けたものである。なお、請求項3および請求項4の構
成は例えば後記図1に示す実施の形態に相当し、請求項
5は例えば後記図3に示す実施の形態に相当し、請求項
6は図1および図3の両方に相当する。
【0014】また、請求項7は、本発明の微小機械の他
の製造方法であり、単結晶シリコン基板の主面にスペー
サを形成し、支持基板の主面に凸部を形成し、前記支持
基板と前記単結晶シリコン基板をスペーサを介して接合
して、キャビティを形成し、前記単結晶シリコン基板を
薄膜化して単結晶シリコン層を形成し、前記単結晶シリ
コン層を貫通するエッチングを行ない、前記キャビティ
に達する開口部を形成することにより、前記単結晶シリ
コン層からなる自立した構造体を得る方法である。この
構成は例えば後記図9に示す実施の形態に相当する。
【0015】また、請求項8も本発明の他の製造方法で
あり、SOI基板を形成した後、エッチング行って単結
晶シリコン層からなる自立した構造体を形成した後、支
持基板の、前記埋込絶縁膜をエッチングした領域に電気
化学的処理を行ないうことによって上記部分を平坦でな
くす(凸凹を設ける)ものである。この構成は例えば後
記図10に示す実施の形態に相当する。
【0016】また、請求項9および請求項10は、請求
項8における電気化学的処理が陽極酸化によるエッチン
グ処理であるもの、および電解析出処理であるものを示
す。
【0017】また、請求項11は、請求項2に記載の摩
擦係数の小さな膜として、窒化硅素膜を用いたものであ
る。例えば、後記図13の窒化珪素膜1004がこれに
相当する。
【0018】また、請求項12は、請求項3に示した製
造方法における凸部のあるSOI基板を形成する工程の
他の方法を示すものであり、活性基板に酸化膜を形成
し、その構造体の主面に凸凹を形成し、その構造体の主
面に、張り合わせのための接合層を形成し、その構造体
の主面と支持基板を張り合わせることにより、SOI基
板を形成するものである。これは例えば図11に示す実
施の形態に相当する。
【0019】また、請求項13〜請求項17は、請求項
12における構造体の主面に凸凹を形成する工程の内容
を規定するものであり、それぞれ後記図11、図13、
図14、図15、図16の実施の形態に相当する。
【0020】また、請求項18は、請求項12に記載の
微小機械の製造方法において、主面に凸凹を形成された
構造体の主面に、摩擦係数の小さな膜を成膜する工程を
設けたものであり、例えば後記図13(E)において、
窒化珪素膜1004を形成する工程に相当する。
【0021】
【発明の効果】本発明の微小機械では、固定部に設けら
れた凸部が、可動部の底部表面が支持基板(固定部)の
最外表面と接触する際に、その接触面積を低減する作用
があり、従って付着する傾向を低減する効果がある。ま
た、可動部の底面および上面が凸凹のない平坦な面から
形成されるので、可動部がベンディングを受けた際の応
力集中による破損の傾向を低減する効果がある。また、
可動部に粒界が無く、転位や欠陥の少ない単結晶シリコ
ンから形成されるので、可動部が外力によってベンディ
ングを受けた際の応力集中による破損の傾向を低減する
効果と、可動部が薬品やガスで処理された際の粒界腐食
や粒界割れの現象を免れる効果がある。
【0022】また、単結晶シリコンという安定した物性
の材料により微小機械が構成されるため、例えば応力を
検出する素子であるピエゾ抵抗を微小機械に安定して形
成することができ、従って可動部の変位検出の高感度
化、ひいては例えば力学量センサ部の高感度化が図れ
る。さらには、半導体素子を微小機械内部の例えばアン
カー部に作り込むことができ、微小機械の高度化(イン
テリジェント化)・小型化が実現される。さらには、M
OSやバイポーラといった電子素子を、微小機械内部
の、例えばアンカー部につくり込むことができ、微小機
械の高度化、インテリジェント化がはかれる。
【0023】また、本発明の製造方法においては、可動
部と、可動部に対向する固定部を有する微小機械におい
て、可動部が単結晶シリコンであって、可動部が固定部
に接触する際の接触面積を低減せしめる凸部が固定部に
設けられている微小機械を実現することができる、とい
う効果が得られる。また、埋め込み絶縁膜とSOI層と
の界面が平坦で、埋め込み絶縁膜と支持基板との界面が
凸凹、というSOI基板を形成してから微小機械を形成
する方法では、トレンチ絶縁分離によって高密度に集積
された回路と微小機械とを一体で形成でき、微小機械の
高度化、インテリジェント化、小型化がはかれる。
【0024】また、請求項13〜請求項18に記載のよ
うに、活性基板を研磨してSOI層を得る方法では、基
板程度の厚さまでの厚い構造体を実現することができ、
従って微小機械の重り部の大質量化、クシ歯電極の大容
量化ができ、例えば力学量センサ部の高感度化や、例え
ば静電アクチュエータの大パワー化が実現される、とい
う効果が得られる。また、2枚のシリコン基板を張り合
わせてSOI層を得る方法では、低応力の構造材が得ら
れ、多結晶シリコンを微小機械の構造材に用いた場合の
ように、応力制御の工程を必要としないという効果が得
られる。またウエハ内、ウエハ間、ロット間での応力値
のバラツキが小さく、歩留まりが高い、という効果が得
られる。
【0025】また、埋め込み絶縁膜と支持基板との界面
を凸凹にするためのマスクを必要とせず、また、結晶粒
や結晶子を利用して凸凹を形成する方法では、標準的な
フォトリソグラフィー手法よりも微細な凸凹を形成でき
るという効果が得られる。また、支持基板に加工を施す
のではなく、活性基板に加工を施すため、平面度、平行
度、ソリの規格の厳しい支持基板に外乱を与えず、従っ
て張り合わせ工程の歩留まりを向上させることができ
る、という効果が得られる。
【0026】また、請求項13の構成では、埋め込み絶
縁膜とSOI層との界面が平坦で、埋め込み絶縁膜と支
持基板との界面が凸凹、というSOI基板を形成する工
程数が短く、コストを低減できる、という効果が得られ
る。また、請求項11のように、窒化硅素膜を用いた構
成においては、可動部が対向する固定部と接触する際の
接触面積を低減せしめる凸部と擦れ合う際の摩擦係数を
窒化硅素膜が低減するため、摩耗を低減する効果が得ら
れる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の微小機械およびそ
の製造方法における実施の形態を図面に基づいて詳細に
説明する。 (第1の実施の形態)図1および図2は本発明の第1の
実施の形態における微小機械の製造工程を示す断面図で
あり、図2の(D)のみは平面図を示す。図1(A)に
示すように、第一のシリコン基板300の主面に、トレ
ンチ・エッチングの手法により凹部301を形成する。
この後、図1(B)に示すように、上記構造体に熱酸化
の手法により酸化膜302を、LP−CVD(低圧化学
気相成長法)の手法によりシリコン窒化膜303を、そ
れぞれ成膜する。このシリコン窒化膜は、シリコンとの
間で摩擦係数の小さな膜であり、これによって接触した
際の摩擦を低減することが出来る。次いで、図1(C)
に示すように、上記構造体の主面に、CVD(化学気相
成長法)の手法により酸化膜304を成膜し、その表面
を研磨の手法により平坦化する。そして、図1(D)に
示すように、上記構造体の主面に第二のシリコン基板を
接合し、第二のシリコン基板を研磨の手法により薄膜化
して単結晶シリコン層305を得る。
【0028】以上の工程により、酸化膜304を埋込酸
化膜とし、第一のシリコン基板300を支持基板とし、
薄膜化された単結晶シリコン層305をSOI(シリコ
ン・オン・インスレータ)層とする、いわゆるSOI基
板306が形成される。埋込酸化膜である酸化膜304
とSOI層である単結晶シリコン層305との界面30
9は、凸凹のない平坦な面から構成され、埋込酸化膜で
ある酸化膜304と、第一のシリコン基板300からな
る支持基板との界面310は、凸部307と凹部308
を有する。
【0029】図2(A)に上記SOI基板306の主面
の構成を示す。構成を再記すると、300は第一のシリ
コン基板、302は酸化膜、303はシリコン窒化膜、
304は埋込酸化膜、305は単結晶シリコン層、31
0は埋込酸化膜である酸化膜304と支持基板である第
一のシリコン基板300との界面、308は界面310
の凹部、307は界面310の凸部である。図2(B)
に示すように上記単結晶シリコン層305を貫通するエ
ッチングを行ない、酸化膜304に達する開口部316
を形成する。図2(C)に示すように上記開口部316
より、フッ酸を含むエッチング液にて、酸化膜304を
エッチングし、自立する単結晶シリコンからなる微小構
造体340を得る。311は可動部であり、312は可
動部311を支持基体であるシリコン基板300に固定
するアンカー部である。
【0030】以上の工程により、可動部311と、可動
部に対向する固定部(シリコン基板300)を有する微
小機械において、可動部が単結晶シリコンであって、可
動部が固定部に接触する際の接触面積を低減せしめる凸
部307が、固定部に設けられていることを特徴とする
微小機械が得られる。
【0031】なお、単結晶シリコンからなる微小構造体
340において、可動部となるかアンカー部となるか
は、前記工程の図2(B)における開口部316のパタ
ーンに依存する。図2(D)にパターン例の平面図を示
す。表示されているのは図2(B)のパターニングされ
た単結晶シリコン層317である。313は大パターン
部で例えば200μm角とし、314、319はライン
・パターン部で例えば幅10μmとし、315は虫食い
パターン部で例えば200μm角で、内部に10μm角
の穴318が20μmピッチで多数開口されているもの
とする。酸化膜304の厚さは1μmとする。
【0032】上記構造体を、フツ酸を含むエッチング液
に浸漬し、酸化膜304を10μmエッチングするのに
相当する時間だけエッチング処理する。するとパターニ
ングされた単結晶シリコン層317をマスクとして、酸
化膜304が等方的にエッチング除去され、単結晶シリ
コン層317の下に進行するアンダー・エッチング量は
10μmとなる。この時、大パターン部313の直下の
酸化膜は前後左右10μmずつアンダー・エッチングさ
れ、180μm角のサイズで残存する。従って大パター
ン部313は、残存する酸化膜304によって支持基板
へと接続するアンカー部312となる。
【0033】ライン・パターン部314、319の直下
の酸化膜304は、前後10μmずつアンダー・エッチ
ングされ、このアンダー・エッチングがオーバー・ラッ
プし、もはや残存することはなく、ライン・パターン部
314、319は宙に浮く。
【0034】図2ではライン・パターン部314、31
9の端がアンカー部312に接続され、これにより自立
した構造体となる。この場合、アンカー部への接続が全
くなければ、いわゆるリフト・オフされることになる。
また、虫食いパターン部315の直下の酸化膜304
は、前後左右10μmずつアンダー・エッチングされる
だけでなく、多数の穴318からも等方的にアンダー・
エッチングされ、これら多数のアンダー・エッチングが
オーバー・ラツプしてもはや残存することはなく、虫食
いパターン部315は宙に浮く。図2ではライン・パタ
ーン部314を介してアンカー部312に接続されてお
り、自立した構造体となる。従って、図2(D)のL−
L断面図とM−M断面図は図2(C)となり、図2
(D)のN−N断面図は図2(E)となる。
【0035】なお、微小機械では、例えばライン・パタ
ーン部314のように細い部分を梁やばねとして、虫食
いパターン部315のように大きくて宙に浮いている部
分を重りとして設計する。
【0036】(第2の実施の形態)図3および図4は本
発明の第2の実施の形態における微小機械の製造工程を
示す断面図である。図3(A)に示すように、先ず第一
の単結晶シリコン基板400の主面にCVDの手法によ
り酸化膜404を成膜し、酸化膜404の主面に、酸化
膜404を貫通しない程度の凹部401を、フツ酸を含
むエッチング液にて形成する。
【0037】次いで、図3(B)において上記構造体に
LP−CVDの手法によりシリコン窒化膜403を成膜
し、CVDの手法により多結晶シリコン膜402を成膜
し、多結晶シリコン膜402の主面を研磨の手法により
平坦化する。
【0038】この後、図3(C)において上記構造体の
主面に第二の単結晶シリコン基板420を接合し、単結
晶シリコン基板400を研磨の手法により薄膜化して単
結晶シリコン層405を得る。なお、図3(C)では図
3(B)の構造を上下反転して示している。
【0039】以上の工程により、酸化膜404を埋込酸
化膜とし、第二の単結晶シリコン基板420を支持基板
とし、第一の単結晶シリコン基板400を薄膜化して得
られた単結晶シリコン層405をSOI層とする、いわ
ゆるSOI基板406が形成される。埋込酸化膜である
酸化膜404とSOI層である単結晶シリコン層405
との界面409は、凸凹のない平坦な面から構成され、
埋込酸化膜である酸化膜304と、第二の単結晶シリコ
ン基板420からなる支持基板との界面410は、凸部
407と凹部408を有する。
【0040】図4(A)に上記SOI基板406の主面
の構成を示す。構成を再記すると、400は支持基板で
ある第二の単結晶シリコン基板、402は多結晶シリコ
ン膜、403はシリコン窒化膜、404は埋込酸化膜、
405は単結晶シリコン層、410は埋込酸化膜である
酸化膜304と支持基板である第二の単結晶シリコン基
板420との界面、408は界面410の凹部、407
は界面410の凸部である。図4(B)において、上記
単結晶シリコン層405を貫通するエッチングを行な
い、酸化膜404に達する開口部416を形成する。図
4(C)において上記開口部416より、フツ酸を含む
エッチング液にて、酸化膜404をエッチングし、自立
する単結晶シリコンからなる微小構造体440を得る。
411は可動部であり、412は可動部411を支持基
体である単結晶シリコン基板420に固定するアンカー
部である。単結晶シリコンからなる微小構造体440に
おいて、可動部となるかアンカー部となるかは、上記工
程の図4(B)における開口部416のパターンに依存
することは、第1の実施の形態と同様である。
【0041】以上の工程を含む製造方法により、第1の
実施の形態と同様に、可動部411と、可動部に対向す
る固定部(402、420)を有する微小機械におい
て、可動部が単結晶シリコンであって、可動部が固定部
に接触する際の接触面積を低減せしめる凸部407が、
固定部に設けられていることを特徴とする微小機械が得
られる。また、図4(D)は、図3(B)において平坦
化された多結晶シリコン膜402の主面に、CVDの手
法により酸化膜421を形成し、以下同様の工程を行な
った場合に得られる構造である。
【0042】(第3の実施の形態)図5および図6は本
発明の第3の実施の形態における微小機械の製造工程を
示す断面図である。図5(A)に示すように第一の単結
晶シリコン基板500の主面に熱酸化の手法により酸化
膜501を成膜し、フッ酸を含むエッチング液にてパタ
ーニングする。図5(B)に示すように上記構造体にC
VDの手法により酸化膜504を成膜し、CVDの手法
によりシリコン窒化膜503を成膜する。図5(C)に
示すように上記構造体に、CVDの手法により多結晶シ
リコン膜502を成膜し、多結晶シリコン膜502の主
面を研磨の手法により平坦化する。図5(D)に示すよ
うに上記構造体の主面に、第二の単結晶シリコン基板5
20を接合し、上記単結晶シリコン基板500を研磨の
手法により薄膜化して単結晶シリコン層505を得る。
なお、図5(D)では図5(C)の構造を上下反転して
示している。
【0043】以上の工程により、酸化膜501、504
を埋込酸化膜とし、第二の単結晶シリコン基板520を
支持基板とし、第一の単結晶シリコン基板500を薄膜
化し、得られた単結晶シリコン層505をSOI層とす
る、いわゆるSOI基板506が形成される。埋込酸化
膜である酸化膜501、504とSOI層である単結晶
シリコン層505との界面509は、凸凹のない平坦な
面から構成され、埋込酸化膜である酸化膜501、50
4と第二の単結晶シリコン基板520からなる支持基板
との界面510は、凸部507と凹部508を有する。
【0044】図6(A)に上記SOI基板506の主面
の構成を示す。構成を再記すると、520は支持基板で
ある第二の単結晶シリコン基板、502は多結晶シリコ
ン膜、503はシリコン窒化膜、501、504は埋込
酸化膜、505は単結晶シリコン層、510は埋込酸化
膜である酸化膜504と第二の単結晶シリコン基板52
0からなる支持基板との界面、508は界面510の凹
部、507は界面510の凸部である。図6(B)にお
いて上記単結晶シリコン層505を貫通するエッチング
を行ない、酸化膜501、504に達する開口部516
を形成する。図6(C)において上記開口部516よ
り、フッ酸を含むエッチング液にて酸化膜504をエッ
チングし、自立する単結晶シリコンからなる微小構造体
540を得る。511は可動部であり、512は可動部
511を支持基体である単結晶シリコン基板520に固
定するアンカー部である。単結晶シリコンからなる微小
構造体540において、可動部となるかアンカー部とな
るかは、上記工程の図6(B)における開口部516の
パターンに依存することは、第1の実施の形態と同様で
ある。
【0045】以上の工程を含む製造方法により、第1の
実施の形態と同様に、可動部511と、可動部に対向す
る固定部(502、520)を有する微小機械におい
て、可動部が単結晶シリコンであって、可動部が固定部
に接触する際の接触面積を低減せしめる凸部507が固
定部に設けられていることを特徴とする微小機械が得ら
れる。また、図6(D)は、図5(C)において平坦化
された多結晶シリコン膜502の主面に、CVDの手法
により酸化膜530を形成し、以下同様の工程を行なっ
た場合に得られる構造である。
【0046】(第4の実施の形態)図7および図8は本
発明の第4の実施の形態における微小機械の製造工程を
示す断面図である。図7(A)に示すように、先ず、単
結晶シリコン基板600の主面に、凹部601をパター
ニングし、熱酸化の手法により酸化膜602を、LP−
CVDの手法によりシリコン窒化膜603を、順次成膜
する。次いで、図7(B)において上記構造体に、CV
Dの手法により酸化膜604を成膜し、酸化膜604の
主面を研磨の手法により平坦化し、単結晶シリコン基板
600に達する開口部630とシリコン窒化膜603に
達する開口部631を形成する。この後、図7(C)に
おいて、上記構造体の主面にCVDの手法により多結晶
シリコン膜を成膜し、開口部630の単結晶シリコン基
板600を種とし、多結晶シリコン膜のレーザー走査に
よる横方向結晶成長により、単結晶シリコン層605を
得る。
【0047】以上の工程により、酸化膜604を埋込酸
化膜とし、単結晶シリコン基板600を支持基板とし、
多結晶シリコン膜の横方向結晶成長により得られた単結
晶シリコン層605をSOI層とする、いわゆるSOI
基板606が形成される。埋込酸化膜である酸化膜60
4とSOI層である単結晶シリコン層605との界面6
09は、凸凹のない平坦な面から構成され、埋込酸化膜
である酸化膜604と、単結晶シリコン基板420から
なる支持基板との界面610は、凸部607と凹部60
8を有する。
【0048】図8(A)において、上記SOI基板60
6の主面の構成を示す。構成を再記すると、600は支
持基板である単結晶シリコン基板、602は酸化膜、6
03はシリコン窒化膜、604は埋込酸化膜、605は
単結晶シリコン層、610は埋込酸化膜である酸化膜6
04と単結晶シリコン基板600からなる支持基板の界
面、608は界面610の凹部、607は界面610の
凸部である。この後、図8(B)において上記単結晶シ
リコン層605を貫通するエッチングを行ない、酸化膜
604に達する開口部616を形成する。そして、図8
(C)において上記開口部616よりフッ酸を含むエッ
チング液にて酸化膜604をエッチングし、自立する単
結晶シリコンからなる微小構造体640を得る。611
は可動部であり、612は可動部611を支持基体であ
る単結晶シリコン基板600に固定するアンカー部であ
る。単結晶シリコンからなる微小構造体640におい
て、可動部となるかアンカー部となるかは、上記工程の
図8(B)における開口部616のパターンに依存する
ことは、第1の実施の形態と同様である。
【0049】以上の工程を含む製造方法により、第1の
実施の形態と同様に、可動部611と、可動部に対向す
る固定部(600)を有する微小機械において、可動部
が単結晶シリコンであって、可動部が固定部に接触する
際の接触面積を低減せしめる凸部(607)が、固定部
に設けられていることを特徴とする微小機械が得られ
る。
【0050】(第5の実施の形態)図9は本発明の第5
の実施の形態における微小機械の製造工程を示す断面図
である。図9(A)に示すように、先ず、高不純物濃度
の単結晶シリコン基板700の主面にエピタキシャル成
長の手法により単結晶シリコン層705を成膜すると共
に、単結晶シリコン層705を貫通しない程度のエッチ
ングを行なって凹部730を形成する。これにより、エ
ッチングされない領域は相対的に出っ張って凸部731
となる。次いで、図9(B)に示すように、ガラス基板
732の主面にエッチングにより凹部708を形成す
る。これによりエッチングされない領域は相対的に出っ
張って、凸部707となる。この後、図9(C)に示す
ように、図9(A)の構造体と図9(B)の構造体の主
面を接合し、フッ酸:硝酸:酢酸=1:3:8の組成か
らなる高不純物濃度のシリコンのみを選択的に溶解する
選択エッチング液を用いて、高不純物濃度の単結晶シリ
コン基板700のみをエッチングする。これにより、図
9(A)の構造体と図9(B)の構造体の主面の接合
は、凸部731を介して成され、従ってキャビティ73
3が形成される。そして、図9(D)において、ドライ
・エッチングの手法により、上記構造体の単結晶シリコ
ン層705を貫通し、キャビティ733に達する開口部
716を形成し、自立する単結晶シリコンからなる微小
構造体740を得る。711は可動部であり、712は
可動部711を支持基体であるガラス基板732に固定
するアンカー部である。
【0051】以上の工程を含む製造方法により、第1の
実施の形態と同様に、可動部711と、可動部に対向す
る固定部(732)を有する微小機械において、可動部
が単結晶シリコンであって、可動部が固定部に接触する
際の接触面積を低減せしめる凸部(707)が、固定部
に設けられていることを特徴とする微小機械が得られ
る。
【0052】(第6の実施の形態)図10は本発明の第
6の実施の形態における微小機械の製造工程を示す断面
図である。図10(A)に示すように、標準的なSOI
基板の主面の構造を示す。構成を説明すると、805は
SOI層である単結晶シリコン層、804は埋込絶縁膜
である埋込酸化膜、800は支持基板であるシリコン基
板である。図10(B)において、上記単結晶シリコン
層805を貫通するエッチングを行ない、酸化膜804
に達する開口部816を形成する。図10(C)におい
て、上記開口部816より、フッ酸を含むエッチング液
にて、酸化膜804をエッチングし、自立する単結晶シ
リコンからなる微小構造体840を得る。811は可動
部であり、812は可動部811を支持基体であるシリ
コン基板800に固定するアンカー部である。図10
(D)において、上記構造体をフッ酸を含むエッチング
液に浸漬し、シリコン基板800に電圧を印加しながら
電解エッチングし、ポーラス・シリコン層830を形成
する。ポーラス・シリコン層830は、シリコン基板8
00の埋込酸化膜804の除去された領域にのみセルフ
アラインで形成される。微小構造体840はシリコン基
板800に電気的に接続されておらず、電解エッチング
をうけず、従ってポーラス・シリコン層は形成されな
い。
【0053】以上の工程により、可動部811と、可動
部に対向する固定部(800)を有する微小機械におい
て、可動部が単結晶シリコンであって、可動部が固定部
に接触する際の接触面積を低減せしめる凸部(830)
が、固定部に設けられていることを特徴とする微小機械
が得られる。なお、ポーラス・シリコン層830は表面
に微小な凸凹があり、凸部として作用する。
【0054】同様に、上記図10(C)の構造体を図1
0(E)に示すように電解めっき液に浸漬し、シリコン
基板800に電圧を印加しながら電解めっきし、めっき
層831を形成してもよい。めっき層831は、シリコ
ン基板800の埋込酸化膜804の除去された領域にの
みセルフアラインで形成される。微小構造体840はシ
リコン基板800に電気的に接続されておらず、電解め
っきをうけず、従ってめっき層は形成されない。なお、
めっき層831は表面に微小な凸凹があり、凸部として
作用する。
【0055】以上、第1〜第6の実施の形態の説明にお
いて、具体的な例を用いて説明してきたが、これらの文
言と図に限定される訳ではない。以下、その例を説明す
る。
【0056】例えば、第1、第2、第3および第4の実
施の形態において、シリコンとの間で摩擦係数の小さな
膜としては、シリコン窒化膜303、403、503お
よび603を例に説明してきたが、これに限定される訳
ではなく、他の部材でも良く、場合によっては無くても
良い。また、シリコン窒化膜303、403および50
3の成膜方法としてLP−CVDを例に説明してきた
が、これに限定される訳ではなく、他の方法、例えばプ
ラズマ−CVDやシリコンの直接窒化でも良い。
【0057】また、第1および第4の実施の形態におい
て、夫々、酸化膜302および602は、LP−CVD
により成膜したシリコン窒化膜303および603の応
力緩衝膜として設けたものであり、成膜条件によっては
無くても良い。また、第1、第2、第3および第5の実
施の形態において、夫々、2枚の基板の直接接合を例に
説明してきたが、これに限定される訳ではなく、共晶合
金接合であっても良いし、陽極接合などの他の接合方法
であってもよい。
【0058】また、第2、第3の実施の形態において、
夫々、多結晶シリコン膜402、502を、支持基板に
接合するための中間層として説明してきたが、これに限
定される訳ではなく、多結晶シリコン膜402、502
を可動部に対向する下部電極として用いてもよい。この
際、図4(D)および図6(D)に示したように、多結
晶シリコン膜402、502とシリコン基板420、5
20との間に絶縁膜として、酸化膜421、530を形
成してもよい。
【0059】また、第6の実施の形態において、電解エ
ッチングと電解めっきを例に説明してきたが、これに限
定される訳ではなく、シリコン基板800の埋込酸化膜
804の除去された領域にのみセルフアラインで電気化
学的に凸凹を設けられればよく、例えば電解重合により
他の部材を析出させても良い。また、第1、第2、第3
および第4の実施の形態において、夫々、酸化膜30
4、多結晶シリコン膜402、502および酸化膜60
4の平坦化において、研磨を例に説明してきたが、これ
に限定される訳ではなく、他の平坦化方法、例えばエッ
チバツクでも良い。
【0060】また、第1、第2および第3の実施の形態
において、夫々、単結晶シリコン層305、405、5
05を得る際のシリコン基板の薄膜化を研磨を例に説明
してきたが、これに限定される訳ではなく、他の薄膜化
方法、例えば第5の実施の形態の如く、選択エッチング
であってもよいし、時間コントロールによるエッチング
や、n型シリコン層のみを電気化学的にエッチングを停
止させ、p型シリコン基板のみをエッチングする、いわ
ゆるエレクトロ・ケミカル・エッチングでもよい。もち
ろん第5の実施の形態においても、薄膜化の手法を限定
するものではない。
【0061】また、第1〜第3の実施の形態において、
夫々、酸化膜304、404、504が全面形成された
SOI基板構造を例に説明してきたが、これに限定され
る訳ではなく、例えば微小機械を形成する領域にのみ埋
込絶縁膜を形成した部分SOI基板構造であってもよ
い。酸化膜302、402および502と、シリコン窒
化膜303、403および503についても同様であ
る。また、第4の実施の形態において、アンカー部61
2を開口部631に設け、微小機械640がシリコン基
板600から絶縁されている構造を例に説明してきた
が、これに限定される訳ではなく、例えば開口部630
にアンカー部を設け、シリコン基板に直接接続しても良
い。また、第5の実施の形態において、キャビティ73
3を形成するためのスペーサ、すなわち凸部731を単
結晶シリコン層705に設けたが、ガラス基板732に
設けてもよい。単結晶シリコンからなるスペーサを、他
の部材で設けても良い。また、第1〜第3の実施の形態
において、埋込絶縁膜と支持基板との界面の凸部を、基
板全面に形成したが、可動部に対向する部位のみに設け
ても良い。
【0062】また、第1〜第6の実施の形態において、
夫々、微小機械340、440、540、640、74
0および840を例に説明してきたが、これに限定され
る訳ではなく、例えば微小機械を駆動する等の半導体素
子や回路を形成しても良い。半導体素子や回路を形成す
る領域は、微小機械を形成していない領域であっても良
いし、微小機械の形成された領域の例えばアンカー部で
あっても良い。また、半導体素子や回路を形成する領域
は、SOI構造部の領域であっても良いし、SOI構造
部でない領域であっても良い。
【0063】また、第1〜第3および第6の実施の形態
において、夫々、シリコン基板300、420、520
および800を支持基板の例に説明してきたが、これに
限定される訳ではなく、他の基板、例えばガラス基板で
も良い。もちろん第5の実施の形態においても、支持基
板を限定するものではない。第4の実施の形態における
支持基板は、シリコンがエピタキシャル成長できる基板
であれば良く、例えばサファイア基板でも良い。
【0064】また、第1〜第5の実施の形態において、
夫々、凸部307、407、507、607および70
7の形状については特に言及しなかったが、テーパー・
エッチングやリフローなどの技術を用いて凸部の角部を
丸めたり、台形や液滴型としても良い。この場合、強大
な外力により可動部が凸部に衝突した際の凸部あるいは
可動部の破損の傾向を減ずることができる。
【0065】また、第1〜第6の実施の形態において、
微小機械の構造材として単結晶シリコンを例に説明して
きたが、他の単結晶材料、例えばガリウム砒素、水晶あ
るいは単結晶金属に本発明を適用することは、同業者で
あれば可能である。
【0066】上記した第1〜第4の実施の形態によれ
ば、埋込酸化膜とSOI層との界面が、凸凹のない平坦
な面から構成され、埋込酸化膜と支持基板との界面に、
凸部を有することを特徴とするSOI基板を形成してか
ら微小機械を形成する点が共通であり、従ってトレンチ
絶縁分離によって高密度に集積された回路と微小機械と
を一体で形成でき、従って微小機械の高度化(インテリ
ジェント化)・小型化が実現される。
【0067】また、シリコン窒化膜303、403、5
03および603により、可動部311、411、51
1および611の底部表面が支持基板の最外表面と擦れ
合う際の摩擦力を低減し、摩耗を低減する効果と、可動
部の底部表面が支持基板の最外表面と接触し付着する傾
向を低減させることができる。
【0068】第1、第2、第3、第5および第6の実施
の形態によれば、シリコン基板の薄膜化により単結晶シ
リコン層305、405、505、705および805
を得ているため、厚い構造体を実現することができる。
従って微小機械の重り部の大質量化、櫛歯電極容量の大
容量化ができ、微小機械の、例えば力学量センサ部の高
感度化や、例えば静電アクチュエータの大パワー化が実
現される。
【0069】第1〜第4および第6の実施の形態によれ
ば、2枚のシリコン基板の接合により単結晶シリコン層
305、405、505、605および805を得てい
るため低応力の構造材が得られ、特に応力制御のための
工程を必要としない。
【0070】第1の実施の形態によれば、埋込酸化膜と
SOI層との界面が、凸凹のない平坦な面から構成さ
れ、埋込酸化膜と支持基板との界面に、凸部を有するこ
とを特徴とするSOI基板を形成する第1〜第4の実施
の形態において、上記SOI基板を形成する工程が比較
的短く、シリコン窒化膜を直接窒化の手法により成膜す
る場合、特に工程が短い。
【0071】第2および第3の実施の形態によれば、研
磨された多結晶シリコン層と単結晶シリコン層とを接合
することにより、埋込酸化膜とSOI層との界面が、凸
凹のない平坦な面から構成され、埋込酸化膜と支持基板
との界面に、凸部を有することを特徴とするSOI基板
を形成しているため、第1の実施の形態の、酸化膜と単
結晶シリコン層との接合により形成するSOI基板に比
較して接合強度が高いという効果が得られる。犠牲エツ
チングされる埋込酸化膜の上下界面は、順次成膜によっ
て得られたものであり、酸化膜と単結晶シリコン層との
接合界面で発生する異常なエツチング速度の増加現象が
発生しないという効果が得られる。
【0072】また、接合する際の支持基板となる基板
(研磨による薄膜化をうけない基板)にパターニングを
施さずに済むため、平面度、平行度およびソリの規格の
厳しい支持基板となる基板に外乱を与えず、従って接合
工程の歩留りを向上させることができる。また、圧縮応
力となる多結晶シリコンを薄膜化をうける基板の接合面
側に設けており、該基板の接合面が上に凸となる作用が
あり、従って接合工程の歩留りを向上させることができ
る。また多結晶シリコン層402および502を、可動
部に対向する下部電極として用いることができる。
【0073】第6の実施の形態によれば、SIMOXや
貼り合わせSOIとして標準的なSOI基板を用いるこ
とができ、しかもマスクを1枚も追加することなく、セ
ルフアラインで行なわれる電気化学的処理を1工程追加
するだけで済むので、コストの上昇を低く抑えることが
できる。また、電解めっきを用いた場合、めっき層を、
可動部に対向する低抵抗な下部電極として用いることが
できる。
【0074】(第7の実施の形態)図11および図12
は本発明の第7の実施の形態における微小機械の製造工
程を示す断面図であり、図12の(D)のみは平面図を
示す。まず、埋め込み絶縁膜に凸凹を有するSOI基板
の製造方法について、図11に従って説明する。 (A)単結晶シリコンの活性基板900の主面に、酸化
膜901を、熱酸化の手法により成膜する。なお、活性
基板の裏面は、最終的には研削・研磨されるので図面に
は記載されていない。またウエハ周辺についても、本実
施の形態の本質的な部位ではないので記載されていな
い。 (B)上記構造体の主面に多結晶シリコン膜902を、
LPCVDの手法により、例えば620℃にて厚さ10
00Å成膜する。906は、多結晶シリコン膜902の
粒界である。
【0075】(C)上記構造体の主面に、多結晶シリコ
ン膜902を核形成層として、多結晶シリコン膜903
を、常圧CVDの手法により、例えばジクロロシランを
用いて1160℃にて厚さ15μm成膜する。本工程に
おいて、上記構造体は、高温の水素雰囲気にさらされ、
酸化膜902は、多結晶シリコン膜902を拡散してき
た水素によって、一部がシリコンに還元される。そして
多結晶シリコン膜902の粒界やグレインでの水素の拡
散常数が異なるために、酸化膜902と多結晶シリコン
膜903との界面に凸凹が形成される。この凸凹は、常
圧CVDの成膜温度が高いほど大きくなる。核形成層と
してアモルファスシリコンを用いた場合、常圧CVD装
置でランプアップされている間に緻密な微結晶粒の多結
晶シリコンヘと転移するため、界面の凸凹は緻密で均一
性が高くなる。界面の凸凹のピッチや高低差は、核形成
層のグレインサイズや厚さ、多結晶シリコン膜903の
成膜条件によって制御される。多結晶シリコン膜902
と多結晶シリコン膜903との界面は、結晶シリコン膜
902を核形成層としてその上部に多結晶シリコン膜9
03が成長するために、はっきりしなくなる。
【0076】(D)上記構造体の多結晶シリコン膜90
3を研磨の手法によりミラーポリッシュし、研磨面と単
結晶シリコン基板である支持基板904の主面とを重ね
合わせ、酸素雰囲気中にて1100℃の熱処理を行い張
り合わせる。ミラーポリッシュされた多結晶シリコン膜
903は、活性基板900を支持基板904と接合する
ための接合層である。そして活性基板900を研削・研
磨し、SOI層905を得る。なお、図11(D)では
図11(C)の構造を上下反転して示している。以上の
(A)〜(D)の工程により、埋め込み絶縁膜に凸凹を
有するSOI基板が得られる。
【0077】次に、上記の埋め込み絶縁膜に凸凹を有す
るSOI基板を用いた微小機械の製造方法について、図
12に従って説明する。 (A)図11(D)の、埋め込み絶縁膜に凸凹を有する
SOI基板である。構成を再度記載すると、905はS
OI層、901は凸凹を有する埋め込み絶縁膜である酸
化膜、903は活性基板900を支持基板904と接合
するための多結晶シリコン膜、904は支持基板であ
る。 (B)上記構造体の、SOI層905を貫通し、酸化膜
901に達する開口部920を、トレンチエッチングの
手法により形成する。
【0078】(C)上記構造体の上記開口部920よ
り、フッ酸を含むエッチング液にて、酸化膜901をエ
ッチングし、自立する単結晶シリコンからなる微小構造
体921を得る。912は可動部であり、911は該可
動部912を支持基体であるシリコン基板904に固定
するアンカー部である。922は、酸化膜901と多結
晶シリコン膜903の界面の凸凹のうち、酸化膜側に出
っ張っている部位であり、可動部912が対向する支持
基板の表面と接触する際の接触面積を低減せしめる凸部
である。
【0079】なお、単結晶シリコンからなる微小構造体
921において、可動部となるかアンカーとなるかは、
図12の工程(B)における開口部920のパターンに
依存する。図12(D)にパターンの例の平面図を示
す。表示されているのは、同図(B)のパターニングさ
れたSOI層910である。911’は大パターン部で
例えば200μm角とし、913、915はライン・パ
ターン部で例えば幅10μmとし、914は虫食いパタ
ーン部で200μm角で、内部に10μm角の穴916
が20μmピッチで多数開口されているとする。酸化膜
901の最大厚さを1μmとする。
【0080】上記構造体を、フッ酸を含むエッチング液
に浸漬し、酸化膜901を10μmエッチングするのに
相当する時間だけエッチング処理する。するとパターニ
ングされたSOI層910をマスクとして、酸化膜90
1が等方的にエッチング除去され、SOI層910の下
に進行するアンダーエッチング量は10μmとなる。こ
の時、大パターン部911’の直下の酸化膜901は前
後左右10μmずつアンダー・エッチングされ、180
μm角のサイズで残存する。従って大パターン部91
1’は、残存する酸化膜によって支持基板へと接続さ
れ、アンカー部911となる。一方、ライン・パターン
部913、915の直下の酸化膜は、両側から10μm
ずつアンダー・エッチングされ、このアンダー・エッチ
ングがオーバー・ラップするため、もはや残存すること
はなく、従ってライン・パターン部913、915はリ
リースされ、宙に浮く。
【0081】図12ではライン・パターン部913、9
15の端がアンカー部911に接続されており、自立し
た構造となる。アンカー部への接続が無ければ、リフト
・オフされる。虫食いパターン部914の直下の酸化膜
は、前後左右から10μmずつアンダー・エッチングさ
れるだけでなく、多数の穴916からも等方的にアンダ
ー・エッチングされ、これら多数のアンダー・エッチン
グがオーバー・ラップするため、もはや残存することは
なく、虫食いパターン部914は宙に浮く。図では、ラ
イン・パターン部913を介してアンカー部911に接
続されており、自立した構造体となる。同図(D)のL
−L断面が同図(C)、同図(D)のM−M断面が同図
(E)である。
【0082】上記のごとき構造の微小機械では、例え
ば、ライン・パターン部913のように細いパターンを
梁や板バネとして、虫食いパターン部914のように大
きいパターンを重りとして設計する。
【0083】(第8の実施の形態)図13は、本発明の
第8の実施の形態における微小機械の製造工程を示す断
面図である。まず、埋め込み絶縁膜に凸凹を有するSO
I基板の製造方法について、図13に従って説明する。 (A)単結晶シリコンの活性基板1000の主面に、酸
化膜1001を、熱酸化の手法により成膜する。 (B)上記構造体の主面に多結晶シリコン膜1002
を、LPCVDの手法により、例えば620℃にて厚さ
1000Å成膜する。1006は多結晶シリコン膜10
02の粒界である。
【0084】(C)上記構造体の主面に、多結晶シリコ
ン膜1002を核形成層として、多結晶シリコン膜10
03を、常圧CVDの手法により、例えばジクロロシラ
ンを用いて1160℃にて厚さ5μm成膜する。この工
程により、実施の形態1と同様に酸化膜1001の表面
に凸凹が形成される。 (D)上記構造体の多結晶シリコン膜1003を、ドラ
イエッチングの手法により除去する。 (E)上記構造体の主面に、LP−CVDの手法により
窒化硅素膜1004を成膜する。この窒化硅素膜はシリ
コンとの間で摩擦係数の小さな膜である。 (F)上記構造体の主面に、LP−CVDの手法により
核形成層を成膜し、さらに常圧CVDの手法により多結
晶シリコン膜1005を成膜する。 (G)上記構造体の多結晶シリコン膜1005を研磨の
手法によりミラーポリッシュし、研磨面と支持基板10
08の主面とを重ね合わせ、熱処理を行い張り合わせ
る。そして活性基板1000を研削・研磨し、SOI層
1007を得る。なお、図13(G)では図13(F)
の構造を上下反転して示している。 以上の(A)〜(G)の工程により、埋め込み絶縁膜に
凸凹を有するSOI基板が得られる。
【0085】上記のようにして形成した埋め込み絶縁膜
に凸凹を有するSOI基板を用いて微小機械を製造する
方法は、前記第7の実施の形態の図12と同様である。
ただし本実施の形態においては、酸化膜1001と多結
晶シリコン膜1005との間に、耐フッ酸性の窒化硅素
膜1004があるため、多結晶シリコン膜1005の凸
凹のうち、酸化膜側に出っ張っている部位の、可動部が
対向する支持基板の表面と接触する際の接触面積を低減
せしめる凸部の表面が、窒化硅素膜で覆われたものとな
る。この窒化珪素膜は可動部と凸部が接触した際の摩擦
を軽減する作用を有する。
【0086】(第9の実施の形態)図14は、本発明の
第9の実施の形態における微小機械の製造工程を示す断
面図である。まず、埋め込み絶縁膜に凸凹を有するSO
I基板の製造方法について、図14に従って説明する。 (A)単結晶シリコンの活性基板1100の主面に、酸
化膜1101を、熱酸化の手法により成膜する。 (B)上記構造体の主面に多結晶シリコン膜1102
を、LPCVDの手法により、例えば620℃にて厚さ
2000Å成膜する。1106は、多結晶シリコン膜1
102の粒界である。
【0087】(C)上記構造体の、上記多結晶シリコン
膜1102の粒界1106を、フッ酸および硝酸からな
るエッチング液により、粒界エッチングを行い、上記多
結晶シリコン膜1102にス(多数の細かい空所)を形
成する。 (D)上記構造体の、スの入った上記多結晶シリコン膜
1102を、熱酸化の手法により酸化し、表面に凸凹の
形成された酸化膜1103を形成する。 (E)上記構造体の主面に、LP−CVDの手法により
窒化硅素膜1104を成膜する。 (F)上記構造体の主面に、LP−CVDの手法により
核形成層を成膜し、さらに常圧CVDの手法により多結
晶シリコン膜1105を成膜する。 (G)上記構造体の多結晶シリコン膜1105を研磨の
手法によりミラーポリッシュし、研磨面と支持基板11
08の主面とを重ね合わせ、熱処理を行って張り合わせ
る。そして活性基板1100を研削・研磨し、SOI層
1107を得る。なお、図14(G)では図14(F)
の構造を上下反転して示している。 以上の(A)〜(G)の工程により、埋め込み絶縁膜に
凸凹を有するSOI基板が得られる。
【0088】上記のようにして形成した埋め込み絶縁膜
に凸凹を有するSOI基板を用いて微小機械を製造する
方法は、第7の実施の形態の図12と同様である。また
第8の実施の形態と同様に、可動部が対向する支持基板
の表面と接触する際の接触面積を低減せしめる凸部の表
面が、窒化硅素膜で覆われたものとなる。
【0089】(第10の実施の形態)図15は、本発明
の第10の実施の形態における微小機械の製造工程を示
す断面図である。まず、埋め込み絶縁膜に凸凹を有する
SOI基板の製造方法について、図15に従って説明す
る。 (A)単結晶シリコンの活性基板1200の主面に、酸
化膜1201を、熱酸化の手法により成膜する。 (B)上記構造体の主面に多結晶シリコン膜1202
を、LPCVDの手法により、例えば1220℃にて厚
さ2000Å成膜する。1206は多結晶シリコン膜1
202の粒界である。 (C)上記構造体の主面の多結晶シリコン膜1202を
熱酸化の手法により一部酸化する。粒界の酸化速度はグ
レインの酸化速度よりも速いために、粒界に対応する部
位の酸化膜が厚く成膜される。その後、グレインに対応
する部位の酸化膜厚さ程度だけ全面をエッチバックする
と、粒界に対応する部位の酸化膜のみが部分的に残存す
る。1209が部分的に残存する酸化膜である。
【0090】(D)上記構造体の、上記多結晶シリコン
膜1202のグレインを、上記部分的に残存する酸化膜
1209をマスクにエッチングし、上記多結晶シリコン
膜1202を凸凹にする。 (E)上記構造体の、上記多結晶シリコシ膜1202
を、熱酸化の手法により酸化し、表面に凸凹の形成され
た酸化膜1203を形成する。 (F)上記構造体の主面に、LP−CVDの手法により
窒化硅素膜1204を成膜する。 (G)上記構造体の主面に、LP−CVDの手法により
核形成層を成膜し、さらに常圧CVDの手法により多結
晶シリコン膜1205を成膜する。 (H)上記構造体の多結晶シリコン膜1205を研磨の
手法によりミラーポリッシュし、研磨面と支持基板12
08の主面とを重ね合わせ、熱処理を行って張り合わせ
る。そして活性基板1200を研削・研磨し、SOI層
1207を得る。なお、図15(H)では図15(G)
の構造を上下反転して示している。 以上の(A)〜(H)の工程により、埋め込み絶縁膜に
凸凹を有するSOI基板が得られる。
【0091】上記のようにして形成した埋め込み絶縁膜
に凸凹を有するSOI基板を用いて微小機械を製造する
方法は、第7の実施の形態の図12と同様である。また
第8および第9の実施の形態と同様に、可動部が対向す
る支持基板の表面と接触する際の接触面積を低減せしめ
る凸部の表面が、窒化硅素膜で覆われたものとなる。
【0092】(第11の実施の形態)図16は、本発明
の第11の実施の形態における微小機械の製造工程を示
す断面図である。まず、埋め込み絶縁膜に凸凹を有する
SOI基板の製造方法について、図16に従って説明す
る。 (A)単結晶シリコンの活性基板1300の主面に、酸
化膜1301を、熱酸化の手法により成膜する。 (B)上記構造体の主面に多数のシリコン結晶子130
2を形成する。シリコン結晶子の詳細については、例え
ば特願昭63−74755号に記載されているが、以
下、簡単に説明する。酸化膜1301を形成した単結晶
シリコンの活性基板1300をCVD装置内で1000
℃に保持したまま、HclガスとSiH4ガスをそれぞ
れガス分圧7.2×10~3bar、7.3×10~4bar
で10秒間供給し、CVD反応を行なわせる。このCV
D反応により、酸化膜1301の表面上に、例えば約1
000〜数1000Å径のシリコン結晶子1302が形
成密度約104〜105個/cm2で微小島状に形成され
る。 (C)上記構造体の主面の多数のシリコン結晶子130
2を熱酸化の手法により酸化し、表面に凸凹の形成され
た酸化膜1303を形成する。
【0093】(D)上記構造体の主面に、LP−CVD
の手法により窒化硅素膜1304を成膜する。 (E)上記構造体の主面に、LP−CVDの手法により
核形成層を成膜し、さらに常圧CVDの手法により多結
晶シリコン膜1305を成膜する。 (F)上記構造体の多結晶シリコン膜1305を研磨の
手法によりミラーポリッシュし、研磨面と支持基板13
08の主面とを重ね合わせ、熱処理を行って張り合わせ
る。そして活性基板1300を研削・研磨し、SOI層
1307を得る。なお、図16(F)では図16(E)
の構造を上下反転して示している。 以上の(A)〜(F)の工程により、埋め込み絶縁膜に
凸凹を有するSOI基板が得られる。
【0094】上記のようにして形成した埋め込み絶縁膜
に凸凹を有するSOI基板を用いて微小機械を製造する
方法は、第7の実施の形態の図12と同様である。また
第8、第9および第10の実施の形態と同様に、可動部
が対向する支持基板の表面と接触する際の接触面積を低
減せしめる凸部の表面が、窒化硅素膜で覆われたものと
なる。
【0095】以上の第7〜第11の実施の形態の説明に
おいて、具体的な例を用いて説明してきたが、これらの
数値や文言、あるいは図に限定される訳ではない。以
下、その例を説明する。第7〜第11の実施の形態にお
いて、多結晶シリコン膜と支持基板との直接接合を例に
説明してきたが、多結晶シリコン膜と酸化膜の形成され
た支持基板とを接合しても良いし、他の接合層、例えば
ボロンガラスにて張り合わせても良い。また、第8〜第
11の実施の形態の説明において、摩擦係数を低減する
膜として窒化硅素膜を例に説明してきたが、他の部材で
も良いし、場合によっては削除しても良い。
【0096】また、第8の実施の形態において、酸化膜
の表面を凸凹にする工程として第7の実施の形態と同じ
高温の常圧CVDを例に説明したが、高温の水素アニー
ル処理を行ってもよい。また、第7〜第11の実施の形
態において、張り合わせのための接合層である多結晶シ
リコン膜の成膜を、核形成層を成膜してから行う例を説
明してきたが、モノシランを用いて1段で形成してもよ
い。場合によっては、張り合わせのための接合層である
多結晶シリコン膜のうち、平坦化研磨される部位を、L
P−CVDあるいは常圧CVDにて低温で成膜しても良
い。この場合、結晶粒が小さくなるため、平坦化研磨を
行いやすくなる。
【0097】また、第7〜第11の実施の形態におい
て、埋め込み絶縁膜が全面に形成されたSOI基板を例
に説明してきたが、これに限られる訳ではなく、微小機
械や微小構造体を形成する領域にのみに部分的に形成さ
れていても良い。また、第7〜第11の実施の形態にお
いて、支持基板として単結晶シリコン基板を例に説明し
てきたが、これに限られる訳ではなく、他の部材、例え
ばガラス基板でも良い。場合によっては、接合用の多結
晶シリコン膜を基板の厚さ程度まで厚く成膜し、支持基
板として用いてもよい。また、また、第7〜第11の実
施の形態において、微小機械の構造材として単結晶シリ
コンを例に説明してきたが、これに限られる訳ではな
く、他の単結晶部材、例えばガリウムヒ素、水晶あるい
は単結晶金属に本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるSOI基板
形成までを説明する断面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるSOI基板
形成後、微小機械形成までを説明する図であり、
(A)、(B)、(C)および(E)は断面図、(D)
は平面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるSOI基板
形成までを説明する断面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるSOI基板
形成後、微小機械形成までを説明する断面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるSOI基板
形成までを説明する断面図。
【図6】本発明の第3の実施の形態におけるSOI基板
形成後、微小機械形成までを説明する断面図。
【図7】本発明の第4の実施の形態におけるSOI基板
形成までを説明する断面図。
【図8】本発明の第4の実施の形態におけるSOI基板
形成後、微小機械形成までを説明する断面図。
【図9】本発明の第5の実施の形態におけるSOI基板
形成から微小機械形成までを説明する断面図。
【図10】本発明の第6の実施の形態におけるSOI基
板形成から微小機械形成までを説明する断面図。
【図11】本発明の第7の実施の形態におけるSOI基
板形成までを説明する断面図。
【図12】本発明の第7の実施の形態におけるSOI基
板形成後、微小機械形成までを説明する断面図。
【図13】本発明の第8の実施の形態におけるSOI基
板形成までを説明する断面図。
【図14】本発明の第9の実施の形態におけるSOI基
板形成までを説明する断面図。
【図15】本発明の第10の実施の形態におけるSOI
基板形成までを説明する断面図。
【図16】本発明の第11の実施の形態におけるSOI
基板形成までを説明する断面図。
【図17】従来の微小機械の構造およびその製造方法を
示す断面図。
【図18】従来の微小機械の問題点を示す断面図。
【符号の説明】
100…シリコン基板 101…酸化膜 102…シリコン窒化膜 103…LTO膜 104…ディンプル 105…開口 106…ポリシリコン膜 107…微小構造体 108…可動部 109…アンカー部 110…バンプ 111…ディンプル 200…バンプ110の根元 201…ディンプル1
11の底 300…シリコン基板 301…凹部 302…酸化膜 303…シリコン窒化
膜 304…酸化膜 305…単結晶シリコ
ン層 306…SOI基板 307…凸部 308…凹部 309、310…界面 311…可動部 312…アンカー部 313…大パターン部 314…ライン・パタ
ーン部 315…虫食いパターン部 316…開口部 317…単結晶シリコン層 318…多数の穴 319…ライン・パターン部 340…微小構造体 400…単結晶シリコン基板 401…凹部 402…多結晶シリコン膜 403…シリコン窒化
膜 404…酸化膜 405…単結晶シリコ
ン層 406…SOI基板 407…凸部 409、410…界面 411…可動部 412…アンカー部 416…開口部 420…単結晶シリコン基板 421…酸化膜 440…微小構造体 500…単結晶シリコン基板 501…酸化膜 502…多結晶シリコン膜 503…シリコン窒化
膜 504…酸化膜 505…単結晶シリコ
ン層 506…SOI基板 507…凸部 509、510…界面 511…可動部 512…アンカー部 516…開口部 520…単結晶シリコン基板 530…酸化膜 540…微小構造体 600…単結晶シリコン基板 601…凹部 602…酸化膜 603…シリコン窒化
膜 604…酸化膜 605…単結晶シリコ
ン層 606…SOI基板 607…凸部 609、610…界面 611…可動部 612…アンカー部 616…開口部 630、631…開口部 640…微小構造体 700…単結晶シリコン基板 705…単結晶シリコ
ン層 707…凸部 708…凹部 711…可動部 712…アンカー部 716…開口部 730…凹部 731…凸部 732…ガラス基板 733…キャビティ 740…微小構造体 800…シリコン基板 804…埋込酸化膜 805…単結晶シリコン層 811…可動部 812…アンカー部 816…開口部 830…ポーラス・シリコン層 831…めっき層 840…微小構造体 900…活性基板 901…酸化膜 902…多結晶シリコン膜 903…多結晶シリコ
ン膜 904…支持基板 905…SOI層 906…粒界 911…アンカー部 912…可動部 911’…大パターン
部 922…凸部 913、915…ライ
ン・パターン部 914…虫食いパターン部 921…微小構造体 1000…活性基板 1001…酸化膜 1002…多結晶シリコン膜 1003…多結晶シリ
コン膜 1004…窒化硅素膜 1005…多結晶シリ
コン膜 1006…多結晶シリコン膜1002の粒界 1007…SOI層 1008…支持基板 1100…活性基板 1101…酸化膜 1102…多結晶シリコン膜 1103…酸化膜 1104…窒化硅素膜 1105…多結晶シリ
コン膜 1106…多結晶シリコン膜1102の粒界 1107…SOI層 1108…支持基板 1200…活性基板 1201…酸化膜 1202…多結晶シリコン膜 1203…酸化膜 1204…窒化硅素膜 1205…多結晶シリ
コン膜 1206…粒界 1207…SOI層 1208…支持基板 1209…部分的に残
存する酸化膜 1300…活性基板 1301…酸化膜 1302…シリコン結晶子 1303…酸化膜 1304…窒化硅素膜 1305…多結晶シリ
コン膜 1308…支持基板 1307…SOI層

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動部と、前記可動部に対向する固定部を
    有する微小機械において、 前記可動部が単結晶シリコンであって、 前記固定部には、前記可動部が前記固定部に接触する際
    の接触面積を低減せしめる凸部が設けられていることを
    特徴とする微小機械。
  2. 【請求項2】前記固定部に設けられている前記凸部の最
    外表面に、摩擦係数の小さな膜が設けられていることを
    特徴とする請求項1に記載の微小機械。
  3. 【請求項3】可動部と、前記可動部に対向する固定部を
    有する微小機械であって、前記可動部が単結晶シリコン
    であり、前記可動部が前記固定部に接触する際の接触面
    積を低減せしめる凸部を前記固定部に設けている微小機
    械の製造方法が、下記の工程を含んでいることを特徴と
    する微小機械の製造方法。 (1)支持基板、埋込絶縁膜および単結晶シリコン層か
    ら構成される、いわゆるSOI基板であって、SOI層
    となる前記単結晶シリコン層と前記埋込絶縁膜との界面
    が平坦であり、かつ、前記埋込絶縁膜と前記支持基板と
    の界面に凸部を有するSOI基板を形成する工程。 (2)前記SOI基板の前記SOI層を貫通するエッチ
    ングを行ない、前記埋込絶縁膜に達する開口部を形成す
    る工程。 (3)前記開口部をエッチング・ホールとして、前記埋
    込絶縁膜をエッチングすることにより、前記単結晶シリ
    コン層からなる自立した構造体を得る工程。
  4. 【請求項4】SOI層と埋込絶縁膜との界面が平坦であ
    り、かつ、埋込絶縁膜と支持基板との界面に凸部を有す
    る前記SOI基板を形成する工程が、下記の工程を含ん
    でいることを特徴とする請求項3に記載の微小機械の製
    造方法。 (1)前記支持基板の主面に凹部を形成する工程。 (2)前記構造体の主面に絶縁膜を成膜し、前記絶縁膜
    の主面を平坦化する工程。 (3)前記構造体にシリコン基板を接合し、前記シリコ
    ン基板を薄膜化する工程。
  5. 【請求項5】SOI層と埋込絶縁膜との界面が平坦であ
    り、かつ、埋込絶縁膜と支持基板との界面に凸部を有す
    る前記SOI基板を形成する工程が、下記の工程を含ん
    でいることを特徴とする請求項3に記載の微小機械の製
    造方法。 (1)前記シリコン基板の主面に絶縁膜を成膜し、前記
    絶縁膜の主面に凹部を形成する工程。 (2)前記構造体の主面に、中間膜を成膜し、前記中間
    膜の主面を平坦化する工程。 (3)前記構造体を前記中間膜を介して支持基板に接合
    し、前記シリコン基板を薄膜化する工程。
  6. 【請求項6】前記工程(1)と前記工程(2)との間
    に、シリコンと摩擦係数の小さな膜を成膜する工程を含
    んでいることを特徴とする請求項4または請求項5に記
    載の微小機械の製造方法。
  7. 【請求項7】可動部と、前記可動部に対向する固定部を
    有する微小機械であって、前記可動部が単結晶シリコン
    であり、前記可動部が前記固定部に接触する際の接触面
    積を低減せしめる凸部を前記固定部に設けている微小機
    械の製造方法が、下記の工程を含んでいることを特徴と
    する微小機械の製造方法。 (1)支持基板および単結晶シリコン基板を用意し、前
    記支持基板ないしは前記単結晶シリコン基板のいずれか
    の主面に、スペーサを形成する工程。 (2)前記支持基板の主面に凸部を形成する工程。 (3)前記支持基板および前記単結晶シリコン基板を、
    前記スペーサを介して接合し、キャビティを形成する工
    程。 (4)前記単結晶シリコン基板を薄膜化し、単結晶シリ
    コン層を得る工程。 (5)前記単結晶シリコン層を貫通するエッチングを行
    なって、前記キャビティに達する開口部を形成すること
    により、前記単結晶シリコン層からなる自立した構造体
    を得る工程。
  8. 【請求項8】可動部と、前記可動部に対向する固定部を
    有する微小機械であって、前記可動部が単結晶シリコン
    であり、前記可動部が前記固定部に接触する際の接触面
    積を低減せしめる凸部を前記固定部に設けている微小機
    械の製造方法が、下記の工程を含んでいることを特徴と
    する微小機械の製造方法。 (1)支持基板、埋込絶縁膜および単結晶シリコン層か
    ら構成される、いわゆるSOI基板の、SOI層となる
    前記単結晶シリコン層を貫通するエッチングを行ない、
    前記埋込絶縁膜に達する開口部を形成する工程。 (2)前記開口部をエッチング・ホールとし、前記埋込
    絶縁膜をエッチングすることにより、前記単結晶シリコ
    ン層からなる自立した構造体を得る工程。 (3)前記支持基板の、前記埋込絶縁膜をエッチングし
    た領域に電気化学的処理を行ない、前記電気化学的処理
    の被処理部を平坦でなくする工程。
  9. 【請求項9】前記電気化学的処理が陽極酸化によるエッ
    チング処理であることを特徴とする請求項8に記載の微
    小機械の製造方法。
  10. 【請求項10】前記電気化学的処理が電解析出処理であ
    ることを特徴とする請求項8に記載の微小機械の製造方
    法。
  11. 【請求項11】前記摩擦係数の小さな膜が窒化硅素膜で
    あることを特徴とする請求項2に記載の微小機械。
  12. 【請求項12】前記SOI層と前記埋め込み絶縁膜との
    界面が平坦であり、かつ、前記埋め込み絶縁膜と前記支
    持基板との界面に凸部を有する前記SOI基板を形成す
    る工程が、下記の工程を含んでいることを特徴とする請
    求項3に記載の微小機械の製造方法。 (1)活性基板に酸化膜を形成する工程。 (2)前記構造体の主面に凸凹を形成する工程。 (3)前記構造体の主面に、張り合わせのための接合層
    を形成する工程。 (4)前記構造体の主面と支持基板を張り合わせる工
    程。
  13. 【請求項13】前記工程(2)の、前記構造体の主面に
    凸凹を形成する工程が、下記の工程を含んでいることを
    特徴とする請求項12に記載の微小機械の製造方法。 (1)高温の水素雰囲気中にて、前記酸化膜を一部還元
    する工程。
  14. 【請求項14】前記工程(2)の、前記構造体の主面に
    凸凹を形成する工程が、下記の工程を含んでいることを
    特徴とする請求項12に記載の微小機械の製造方法。 (1)多結晶シリコンを成膜する工程。 (2)前記多結晶シリコンを凸凹にする工程。 (3)前記凸凹の多結晶シリコンを酸化する工程。
  15. 【請求項15】前記工程(2)の、前記多結晶シリコン
    を凸凹にする工程が、粒界エッチングの工程であること
    を特徴とする請求項14に記載の微小機械の製造方法。
  16. 【請求項16】前記工程(2)の、前記多結晶シリコン
    を凸凹にする工程が、グレインエッチングの工程である
    ことを特徴とする請求項14に記載の微小機械の製造方
    法。
  17. 【請求項17】前記工程(2)の、前記構造体の主面に
    凸凹を形成する工程が、下記の工程を含んでいることを
    特徴とする請求項12に記載の微小機械の製造方法。 (1)前記酸化膜上に、島状にシリコン結晶子を析出さ
    せる工程。 (2)前記島状に析出されたシリコン結晶子を酸化する
    工程。
  18. 【請求項18】主面に凸凹を形成された構造体の主面
    に、摩擦係数の小さな膜を成膜する工程を含むことを特
    徴とする請求項12に記載の微小機械の製造方法。
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