JPH10261562A - 荷電粒子ビーム描画用の近接効果補正装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画用の近接効果補正装置

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JPH10261562A
JPH10261562A JP6453097A JP6453097A JPH10261562A JP H10261562 A JPH10261562 A JP H10261562A JP 6453097 A JP6453097 A JP 6453097A JP 6453097 A JP6453097 A JP 6453097A JP H10261562 A JPH10261562 A JP H10261562A
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智浩 飯島
Hideyuki Tsurumaki
秀幸 鶴巻
Takayuki Abe
隆幸 阿部
Susumu Oki
進 大木
Mitsuko Shimizu
みつ子 清水
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貴司 上久保
Toru Tojo
徹 東條
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良一 吉川
Mitsunobu Katayama
光庸 片山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度の電子ビーム描画装置において、近接
効果補正を高速でかつ高精度に行う。 【解決手段】 電子ビーム描画用の近接効果補正装置に
おいて、対象表面上の微小な格子領域の照射量を求める
照射量計算回路112と、回路112で求めた照射量の
散乱による照射影響を評価する散乱影響評価回路123
と、回路123の結果から適切な電子ビームの補正照射
強度を各格子領域毎に計算する補正照射強度導出回路1
31とを具備してなり、回路123は、回路112で求
めた周辺格子領域での照射量とガウス分布関数の積によ
る畳み込み計算を、3通りのガウス分布について散乱率
で重み付けして計算した結果の和として求め、かつ各々
の畳み込み計算において、横方向について一次元ガウス
分布関数を用いて畳み込み計算を行い、横方向での畳み
込み計算結果を基に縦方向について畳み込み計算を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子ビームに
より照射対象面上に図形を描画する荷電ビーム描画装置
において、照射対象面上での荷電粒子散乱の効果を補正
して適切な照射量を求める照射量補正装置に係わり、特
に微細な半導体集積回路の回路パターンの描画に適した
荷電粒子ビーム描画用の近接効果補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、微細な半導体の集積回路の回路パ
ターンをマスク上に描画する場合、電子ビーム描画装置
が用いられている。電子ビーム等の荷電粒子ビームでの
マスク描画では、電子ビームのレジスト内散乱から起こ
る近接効果により、細いパターンやパターンのコーナー
が露光不足となり、寸法精度が劣化したり矩形パターン
が丸くなるなどの不具合を生じる。また、パターンが近
くに配置されているときには、双方のパターンから散乱
される荷電粒子によりパターン以外の部分が露光されて
しまい、レジスト上の描画パターンが歪むなどの問題が
ある。
【0003】近年、描画すべきマスク上の集積回路パタ
ーンの微細化が進み、近接効果の精度の高い補正が不可
欠となっている。微細なパターンの描画のコントラスト
を改良するために、荷電粒子ビームの加速電圧を上昇さ
せる場合に、近接効果の影響は益々大きなものとなる。
【0004】このような電子ビームの散乱によるパター
ン寸法誤差を低減するために、従来から様々な近接効果
補正が試みられてきた。一つは、パターン部分の描画と
共に、パターンがない部分に対しても、拡散させたビー
ムで弱く露光する方法である。この方法は、補正計算が
不要であるが、パターン描画に加えて非パターン部分を
描画するため描画に時間がかかる。また、パターンがな
い部分まで露光するため、レジストコントラストが低下
しパターン寸法精度の低下を招く。このため、高精度で
高精細な描画になるほど使えなくなる。
【0005】もう一つは、隣接するパターンからの影響
を計算し、照射量を電子ビームの描画単位毎に変えなが
ら描画する方法である。この方法は、レジストコントラ
ストの劣化が少なく高精度の描画に有利である。しか
し、半導体の高集積化が益々進む現在では、データ量,
補正計算の処理時間共に膨大なものとなってしまう。
【0006】そこで最近、高速に計算処理を行う方法と
して、細かく複雑なパターンの面積密度を用いて補正計
算を行う方法が提案されている。
【0007】特開平3−225816号公報「荷電粒子
線描画装置」は、照射面積密度による近接効果補正回路
を組み込んだ荷電粒子線描画装置で、露光量を計算する
手段と、部分領域の数値を近傍の部分領域の数値で修正
する手段と、数値により予め設定されていた露光時間を
補正する手段を備えている。
【0008】また、特開平4−258111号公報「電
子ビームリトグラフィにおける近接効果を補正する方
法」では、正方形セルのメッシュを用いて、近接マトリ
ックスと細分密度マトリックスから畳み込みを計算し、
ドーズ補正マトリクスを求める方法を提案している。
【0009】また、文献(T.Abe,et all,"Representati
ve Fegure Method fer Proximity Effect Correction",
Japanese Journal of Applied Physics.Vol.30.No.3B,p
p.L528-531,1991 )では、パターンの代表図形による計
算処理の高速化方法が示されている。
【0010】また、特願平8−36441号「荷電ビー
ム描画方法および描画装置」では、近接効果補正の高精
度化方法として、補正照射量を用いて後方散乱を再計算
することを繰り返すのではなく、照射量の補正式をある
種の摂動展開で表して繰り返し計算回数を減少させる方
法が示されている。
【0011】しかしながら、いずれの装置及び方法にあ
っても、近接効果補正のための計算に多大な手間がかか
り、更に高精度の描画が要求されるほど近接効果補正の
ための計算量が増大し、計算時間が膨大となる問題があ
った。つまり、描画精度を上げようとすると計算時間が
膨大となり、その実用化は極めて困難であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】微細な半導体を生産す
るための高精度の電子ビーム描画装置の近接効果を補正
するためには、微細な部分領域に対して最適な電子ビー
ム照射量を求める必要がある。高精度の描画が要求され
るほど、微細な部分領域に対しての最適な電子ビーム照
射量を求める必要がある。しかしながら、この部分領域
を小さくすればするほど、近接効果補正のための計算量
は増大し、計算時間が膨大となり、生産現場での実用性
が低くなる。また、高精細な描画のために電子ビームの
加速電圧を高くすれば、電子ビームの後方散乱の幅が広
くなり、照射に対する散乱影響の計算が必要な領域が広
くなり、計算時間の増加につながる。
【0013】従来の技術では、描画面上のある点に対し
て近接効果の影響を考慮する範囲での後方散乱を、その
範囲での全ての照射量の畳み込み計算に、その範囲の面
積に比例する回数の積和演算が必要とされる。詳細な計
算が必要であれば、その範囲を格子領域に分ける分け方
を細かくし、益々計算量が増加する。即ち、高精度の荷
電粒子ビーム描画装置の近接効果補正には、精度要求に
適合する補正計算が短時間に実行できる近接効果補正装
置が必要である。
【0014】本発明は、上記の事情を考慮して成された
もので、その目的とするところは、高精度の荷電粒子ビ
ーム描画装置において、高精度な近接効果補正を高速で
行うことのできる近接効果補正装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(構成)上記課題を解決するために本発明は、次のよう
な構成を採用している。
【0016】即ち、本発明(請求項1)は、荷電粒子ビ
ームを描画対象表面に照射して描画を行う際に、照射ビ
ームの散乱による近接効果を評価して照射量を補正する
荷電粒子ビーム描画用の近接効果補正装置において、照
射対象面へ照射する荷電粒子ビームの照射面積及び照射
強度から、対象表面上の縦横方向に区切られた微小な格
子領域の照射量を求める照射量計算手段と、各々の格子
領域に対して、その周囲の長方形で囲まれる複数の周辺
格子領域に対する前記照射量計算手段で求められた照射
量の散乱による照射影響を評価する散乱影響評価手段
と、前記散乱影響評価手段の結果から、目的の描画図形
パターンを描画するための適切な荷電粒子ビームの補正
照射強度を各格子領域毎に計算する補正照射強度導出手
段とを具備してなり、前記散乱影響評価手段は、前記照
射量計算手段で求めた各周辺格子領域での照射量とガウ
ス分布関数との積による畳み込み計算を行い、かつこの
畳み込み計算を2通り以上のガウス分布について散乱率
で重み付けして計算した結果の和として求めることによ
り近接効果を評価することを特徴とする。
【0017】また、本発明(請求項2)は、荷電粒子ビ
ームを描画対象表面に照射して描画を行う際に、照射ビ
ームの散乱による近接効果を評価して照射量を補正する
荷電粒子ビーム描画用の近接効果補正装置において、照
射対象面へ照射する荷電粒子ビームの照射面積及び照射
強度から、対象表面上の縦横方向に区切られた微小な格
子領域の照射量を求める照射量計算手段と、各々の格子
領域に対して、その周囲の長方形で囲まれる複数の周辺
格子領域に対する前記照射量計算手段で求められた照射
量の散乱による照射影響を評価する散乱影響評価手段
と、前記散乱影響評価手段の結果から、目的の描画図形
パターンを描画するための適切な荷電粒子ビームの補正
照射強度を各格子領域毎に計算する補正照射強度導出手
段とを具備してなり、前記散乱影響評価手段は、前記格
子に沿った一方向について一次元ガウス分布関数を用い
て畳み込み計算を行い、他の直交する方向について前記
の畳み込み計算結果と前記のガウス分布関数と同じ一次
元ガウス分布関数との積で畳み込み計算を行うことを特
徴とする。
【0018】また、本発明(請求項3)は、荷電粒子ビ
ームを描画対象表面に照射して描画を行う際に、照射ビ
ームの散乱による近接効果を評価して照射量を補正する
荷電粒子ビーム描画用の近接効果補正装置において、照
射対象面へ照射する荷電粒子ビームの照射面積及び照射
強度から、対象表面上の縦横方向に区切られた微小な格
子領域の照射量を求める照射量計算手段と、各々の格子
領域に対して、その周囲の長方形で囲まれる複数の周辺
格子領域に対する前記照射量計算手段で求められた照射
量の散乱による照射影響を評価する散乱影響評価手段
と、前記散乱影響評価手段の結果から、目的の描画図形
パターンを描画するための適切な荷電粒子ビームの補正
照射強度を各格子領域毎に計算する補正照射強度導出手
段とを具備してなり、前記散乱影響評価手段は、前記照
射量計算手段で求めた各周辺格子領域での照射量とガウ
ス分布関数との積による畳み込み計算を、2通り以上の
ガウス分布について散乱率で重み付けして計算した結果
の和として求めるものであり、かつ各々の畳み込み計算
において、前記格子に沿った一方向について一次元ガウ
ス分布関数を用いて畳み込み計算を行い、他の直交する
方向について前記の畳み込み計算結果と前記のガウス分
布関数と同じ一次元ガウス分布関数との積で畳み込み計
算を行うことを特徴とする。
【0019】また、本発明の望ましい請求項4として、
請求項1〜3のいずれかにおいて、投射形状の可変な荷
電粒子ビーム描画装置を用い、前記照射量計算手段にお
いて、1回の荷電粒子ビームの照射を、照射図形の位置
と投射形状から、照射される単数又は複数の格子領域の
各内部における照射図形に分割し、各々の格子領域内部
での照射図形面積を求め、該図形面積にそれぞれ荷電粒
子ビーム照射の強度を乗じて求めた照射量を、各々の格
子領域内部において既に求められている照射量に累積す
ることで、各格子領域の照射量を求めることを特徴とす
る。
【0020】また、本発明の望ましい請求項5として、
請求項1〜4のいずれかにおいて、前記各手段によって
求められた補正照射強度を基に再度、前記各手段によっ
て補正照射強度を求めることを特徴とする。
【0021】また、本発明の望ましい請求項6として、
請求項5において、2段目以降の照射量計算手段におい
て、既に算出されている各格子領域毎の照射面積と補正
照射強度の積を、各格子領域照射量として算出すること
を特徴とする。
【0022】また、本発明の望ましい請求項7として、
請求項1又は6において、2段目以降の補正照射強度導
出手段が、新たな補正照射強度でなく、前段までに求め
た補正照射強度と目的の描画図形パターンを描画するた
めの適切な照射量との差の近似値を求めるよう構成され
たことを特徴とする。
【0023】(作用)請求項1の発明の構成を図1に示
し、そのその作用を説明する。図中の11は格子領域毎
の照射量を計算する照射量計算手段、21は格子領域の
照射量と2次元ガウス分布による畳み込み計算を2通り
以上のガウス分布について散乱率で重み付けして行い、
格子領域毎の出力結果の和を求める散乱影響評価手段、
31は格子領域毎の補正照射量強度を計算する補正照射
強度導出手段である。
【0024】本発明の近接効果補正装置の散乱影響評価
手段は、以下の原理で散乱影響評価を行う。
【0025】位置(X,Y)への照射強度D(X,Y)
が、位置(x,y)へ後方散乱する率を、散乱の幅σ及
び全体の後方散乱率ηを用いて、ガウス分布密度関数と
の積である、
【数1】
【0026】で、評価するものとする。しかし、後方散
乱は、ガウス分布密度関数に正確に従わない場合もあ
り、上の式でなく、複数のガウス分布密度関数の散乱率
による重み付きの和、
【数2】
【0027】で表すものとする。ηb は、それぞれのガ
ウス分布の散乱の幅σb による後方散乱量の前方散乱量
に対する比である。
【0028】照射図形の存在する領域E内の全ての
(X,Y)について積分することで、荷電粒子ビームの
後方散乱による位置(x,y)での露光影響U(x,
y)が評価される。
【0029】
【数3】
【0030】照射されない点、即ち領域Eに属さない点
での照射強度D(X,Y)の値を0とすると、この積分
は畳み込み計算となる。2次元のガウス分布密度関数に
よる畳み込みは、1次元のガウス分布密度関数との積に
よるX方向の積分結果に、同じ1次元のガウス分布密度
関数を乗じてY方向に積分するように表すことができ
る。
【0031】請求項1の近接効果補正装置は、以下の方
法で散乱影響評価手段21での処理を行う。
【0032】(式3)の近似として、以下の手順で荷電
粒子ビーム散乱の影響を評価する。照射量とガウス分布
密度関数を乗じて積分する代わりに、微小格子領域範囲
内の均一の照射強度で照射される面積から求める照射量
とガウス分布密度関数の積を用いて、散乱の影響の及ぶ
範囲内でのそれらの積の総和を求め、畳み込みを近似す
るものである。
【0033】照射対象面上の間隔Mの2次元の格子領域
を設定する。i行j列目の格子領域[i,j]中の、照
射量計算手段11が求めた照射量をSijとする。S
ijは、格子領域[i,j]に照射される全ての照射の照
射強度と、各照射の面積の積を累積することで求められ
る。格子領域[i,j]に照射される照射Gの照射強度
をDG 、格子領域[i,j]内のその照射の面積をA
Gij とすると、
【数4】
【0034】となる。使用する複数のガウス分布密度関
数は散乱の幅が異なる。b番目のガウス分布密度関数の
1/eの散乱幅をσb とする。σb の値から、誤差評価
の観点で、1つの格子領域に対する散乱影響を評価する
のに考慮すべき最も離れた格子領域との距離を格子数で
表した幅として、1次元方向の格子領域数Kb を選択す
る。座標軸X,Yの各方向について以下のガウス分布密
度関数による畳み込みの離散的な近似Ub,ijを計算す
る。
【0035】
【数5】
【0036】上式の積分計算は、格子領域の幅M、後方
散乱の幅σb 及び畳み込み近似の範囲kb が与えられれ
ば、予め算出しておくことができる。即ち、−kb から
+kb までの範囲の全ての整数xとyの組み合わせに対
して、予めPx,y,b を次式のように計算できる。
【0037】
【数6】
【0038】以上のようにして、格子領域[i,j]へ
のσb による散乱量Ub,ijが評価される。
【0039】b番目のガウス分布密度関数による畳み込
みから、全体の後方散乱量を評価するには、
【数7】
【0040】を計算し、散乱量Uijを算出する。これら
のUijが散乱影響評価手段21の出力となる。
【0041】補正照射強度導出手段31では、散乱量U
ijから、最終的に描画する図形の散乱影響を考慮した適
切な照射量を、格子領域毎に求める。
【0042】一般には、Pavkovichの式と呼ば
れる。
【0043】
【数8】
【0044】が用いられることが多い。ここで、D0
標準の照射強度、D(0) ijは適切な照射強度である。
【0045】請求項2の近接効果補正装置の構成及び作
用を図2に示す。図中の散乱影響評価手段22が異なる
のみで、他の構成11,31は図1と同様である。
【0046】請求項2の近接効果補正装置は、以下の方
法で散乱影響評価手段22での処理を行う。
【0047】前述の(式3)のσb を単にσ、ηb をη
と記し、bによる和をとらずに、
【数9】
【0048】とする。上式の下段は、X方向の畳み込み
とY方向の畳み込みを別々に実施できることを表してい
る。誤差評価上十分に離れた格子領域までの格子領域数
kとし、X方向の畳み込み結果を、Y方向畳み込むこと
で以下のような離散的な近似で、散乱影響評価手段を実
現できる。
【0049】
【数10】
【0050】座標軸X,Y両方向に共通の積分計算は予
め算出しておくことができる。M、及びσが決定されて
いれば、−kから+kまでの範囲の全ての整数Lに対し
て、予めPL を次式のように計算できる。
【0051】
【数11】
【0052】と書き換えられる。
【0053】請求項3の近接効果補正装置の構成及び作
用を図3に示す。図中の散乱影響評価手段23が異なる
のみで、他の構成11,31は図1と同様である。
【0054】請求項3の近接効果補正装置は、請求項1
と2を組み合わせたもので、以下の方法で散乱影響評価
手段23での処理を行う。
【0055】請求項2の説明の(式13)と、散乱の幅の
異なる複数のガウス分布密度関数に適用し、それらのb
番目の散乱の幅をσb 、散乱率をηb とし、
【数12】
【0056】として、離散的な畳み込み計算の近似を行
い、Ub,ijから散乱量Uijをbについての和で、即ち請
求項1の説明の(式8)で算出する。
【0057】請求項4の近接効果補正装置の構成及び作
用を図4に示す。照射量計算手段12が請求項1〜3と
は異なり、他の構成は請求項1〜3と同様である。散乱
影響評価手段21,22,23は、請求項1〜3のいず
れを選択しても良い。
【0058】請求項4の近接効果補正装置の照射量計算
手段12は、以下のように格子領域の照射量を求める。
【0059】格子領域1つの幅及び高さをM、1回の荷
電粒子ビーム照射の図形の縦及び横方向の最大長さをN
とし、CをN/M以上の最小の整数とする。MがNに比
べて小さければ、本発明の請求項4による効果は大き
い。
【0060】1回の荷電粒子ビーム照射は照射図形の外
接円の中心を中心として、周囲(C+1)×(C+1)
個の正方形に含まれる単数または複数の格子領域に必ず
入っている。
【0061】1回ずつの荷電粒子ビーム照射についてこ
れら、(C+1)×(C+1)個の格子領域それぞれの
領域内に分割される荷電粒子ビーム照射図形の面積を算
出し、照射強度を乗じて求めた照射量を、既に算出され
た各格子領域内の荷電粒子ビーム照射量に加え、累積を
行うことで、全ての格子領域内の照射量を求める。
【0062】請求項5の近接効果補正装置の構成を図5
に示す。図中の10は照射量計算手段、20は散乱影響
評価手段、30は補正照射強度導出手段であり、各々の
手段は請求項1〜3のいずれを選択しても良い。
【0063】請求項5の近接効果補正装置は、照射量計
算手段10において、前段で算出した補正手段強度を次
段で各照射の照射量を求めるために用いる。
【0064】請求項6の近接効果補正装置の構成及び作
用を図6に示す。基本的な構成は図5と同じである。
【0065】請求項6の近接効果補正装置は、照射量計
算手段10において、前段で算出した補正照射強度を、
前段で算出した格子領域毎の照射面積に乗じて、各格子
領域照射量とする。
【0066】請求項7の近接効果補正装置の構成及び作
用を図7に示す。基本的な構成は図5と同じである。
【0067】請求項7の近接効果補正装置は、前段まで
に算出した補正照射強度を漸近的にもっと適切な照射強
度に補正するために、次段では補正照射強度ではなく補
正照射強度の増分を求める。最終的な補正照射強度は各
段の補正照射強度導出手段30の出力結果の和となる。
【0068】各段の補正照射強度導出手段30の計算
は、例えば以下の方法で算出できる。第n段の散乱影響
評価手段の出力結果をU(n) ij、補正照射強度導出手段
の出力をD(n) ij、最適な照射強度をD(0) ij、標準の
照射量をD0 と表すと、
【数13】
【0069】で補正照射強度導出手段の出力を求める。
上式の上段のようにn=1の場合は、(式9)に一致す
る。
【0070】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図示の実施
形態によって説明する。
【0071】(第1の実施形態)図8は、本発明の第1
の実施形態に係わる近接効果補正装置を説明するための
図である。
【0072】本実施形態は、請求項3及び4の発明の実
施形態で、演算回路を組み合わせて近接効果補正装置を
実施したものであり、パイプライン処理で実現すること
により、実時間で近接効果補正を行う。後方散乱の影響
を、照射位置から25μm以上離れた位置まで評価す
る。
【0073】格子領域の大きさを、縦1μm,横1μm
とし、縦1000μm,横1000μmの領域単位で補
正照射強度の導出を行う。1000μm×1000μm
の領域の補正照射強度計算のために、上下左右の周囲2
5μmずつの領域を含めて、1050μm×1050μ
mの領域を用いて補正照射強度の計算を適用し、中央の
1000μm×1000μmの領域を結果として出力す
る。
【0074】本実施形態は、請求項4記載の照射量計算
手段12の作用を実施する照射量計算回路112と、請
求項3記載の散乱影響評価手段23の作用を実施する散
乱影響評価回路123と、補正照射強度導出手段31の
作用を実施する補正照射強度導出回路131とで構成す
る。
【0075】本実施形態の1回の照射は、1辺が1μm
以下のX,Y軸に平行な辺を持つ正方形で囲むことがで
きる図形に限定されているものとする。
【0076】本実施形態の照射量計算回路112を以下
に説明する。図9に本実施形態の照射量計算回路112
の作用を示す。
【0077】まず、照射量計算回路112は、照射図形
を入力する照射図形入力部に、各1回の照射図形を順次
入力する。ここで、計算対象とする1050μm×10
50μmに照射される全ての照射図形を抽出したものが
入力部から入力される対象となる。
【0078】次に、照射図形変換部で、入力した各照射
図形と同一の面積で重心の一致する、一辺が1μm以下
の長方形に、それぞれの照射図形を変換する。格子領域
の大きさが1μm、1回の照射図形の大きさが1μm以
下であるため、変換された長方形は縦2×横2の隣り合
う4格子領域に入れるように選択できる。
【0079】変換された長方形は、照射図形分割部へ送
られる。入力された照射のk番目のものの左下座標を
(x(k) ,y(k) )とし、その幅及び高さをw(k) ,h
(k) とする。(x(k) ,y(k) )はi行j列の格子領域
[i,j]に入っているものとする(0≦i≦104
9,0≦j≦1049)。この照射図形は、4格子領域
に含まれる4個の長方形に分割される。分割された長方
形それぞれを4個の並列化された照射量累積部へ出力す
る。
【0080】照射量累積部は、入力した図形の面積をま
ず求める。格子領域で分割される左下長方形の辺の幅w
0 (k) 、高さh0 (k) とし、4分割された各領域中の長
方形のそれぞれの面積を、A(k) i,j ,A(k) ij+1,A
(k) i+1,j ,A(k) i+1,j+1とする。
【0081】A(k) i,j =w0 (k) ×h0 (k)(k) ij+1=w0 (k) ×(h(k) −h0 (k) ) A(k) i+1,j =(W(k) −w0 (k) )×h0 (k)(k) i+1,j+1 =(W(k) −w0 (k) )×(h(k) −h
0 (k) ) これら4個の図形とそれらの面積に対応する4並列の回
路によって、これらの面積と、照射のk番目の照射強度
k の積を、格子領域[i,j],[i,j+1],i
+1,j],[i+1,j+1]のk−1番目までの照
射による照射量にそれぞれ累積加算する。
【0082】1050μm×1050μmの領域に関わ
る全ての照射について、上の4並列化された照射量累積
部での処理が完了した後に、4並列の各々で累積された
各格子領域の照射量を、照射量加算部で4並列全てにつ
いて加算し、各格子領域[i,j]の照射量Sijを求め
る。
【0083】本実施形態の散乱影響評価回路123を以
下に説明する。図10は、本実施形態の散乱影響評価回
路123の3つの散乱幅のうちの1つに対応する横方向
畳み込み部及び縦方向畳み込み部の作用を示す。
【0084】σ1 ,σ2 ,σ3 の3つの散乱幅で畳み込
み計算を行うものとする。上下左右の25μmの計算領
域マージンがあるため、σ1 ,σ2 ,σ3 の最大のもの
が例えば10μm程度であれば、最大の後方散乱幅の影
響の約99.96%以上を計算することができる。それ
ぞれの散乱率をη1 ,η2 ,η3 とする。散乱影響評価
手段はこれらの3つの散乱幅に対応して、3個の並列な
散乱影響評価回路で散乱影響評価を実施する。各並列の
1つについて、次に説明する。
【0085】照射量計算回路112の照射量加算部で求
められた、1050μm×1050μmの領域の各格子
領域について、横方向の行の畳み込み計算を、横方向畳
み込み部で求める。横方向畳み込み部は積和演算器を用
いて実施する。積和演算器としては、FIRフィルタと
して市販されている演算器を散乱の幅に応じて必要なだ
けカスケード接続して実施する。格子領域幅1μmで、
計算出力よりも、入力する領域が片側25μm多く設定
されているため、最も広い散乱幅に対して、25格子領
域まで離れた格子領域を含む計算が可能である。積和演
算の幅を51とすると、格子領域[i,j]に対して、
前述の(式14)を適用し、
【数14】
【0086】を計算する。RL (Lは−250≦L≦2
5の整数)の値は、予め計算し、積和演算器の系数値と
して格納しておく。
【0087】横方向畳み込み部で求めた結果を、縦方向
畳み込み部で、縦方向の畳み込み演算を行う。縦方向畳
み込み部は横方向畳み込み部と同じ構成であり、格子領
域の縦方向に積和演算器に入力する点だけが異なる。縦
方向畳み込み部は前述の(式14)を適用した、
【数15】
【0088】を出力する。
【0089】縦方向畳み込み部の3並列分の出力を、畳
み込み加算部で各格子領域について加算した結果が、散
乱影響評価回路123の出力である。
【0090】Uij=U1,ij+U2,ij+U3,ij 本実施形態の補正照射強度導出回路131を以下に説明
する。
【0091】補正照射強度導出回路の入力は前記Uij
ある。補正照射強度導出回路131は、適切な照射量D
(0) ijを前記(式9)によって計算し、出力する。
【0092】D(O) ij=D0 /(1/2+Uij) このとき、出力する領域の範囲は、格子領域[i,j]
の25≦i≦1024,25≦j≦1024の範囲であ
る。
【0093】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態を以下に説明する。本発明の第2の実施形態の構成を
図11に示す。本実施形態は、前記照射量計算手段12
の作用を実施する照射量計算回路212と、前記散乱影
響評価手段23の作用を実施する散乱影響評価回路22
3と、前記補正照射強度導出手段31の作用を実施する
補正照射強度導出回路231とで構成する。
【0094】本実施形態は、請求項1及び4の発明の実
施形態で、演算回路を組み合わせて近接効果補正装置を
実施したものであり、散乱影響評価手段23の作用を実
施する散乱影響評価回路223を以下のように実施する
こと以外は、第1の実施形態と同じである。
【0095】本実施形態の散乱影響評価回路223を以
下に説明する。
【0096】本実施形態の散乱影響評価回路223にお
いては、第1の実施形態の横方向畳み込み部,縦方向畳
み込み部に代えて、FFT部,乗算部,逆FFT部で構
成する。
【0097】(式7)の畳み込み計算を、高速フーリエ
変換(FFT)デジタル信号プロセサを用いて以下のよ
うに実施する。
【0098】照射量計算回路212の出力Sijに対し
て、散乱影響評価回路223のFFT部にて2次元の高
速フーリエ変換(FFT)を実施する。その結果をFF
T(Sij)で表す。(式7)のPxyは、(式6)に示す
通りの指数関数で表されるため、定数を省略して、高速
フーリエ変換(FFT)を実施すると、 FFT[ exp {-(x2 +y2 ) /σb }]= exp {-(V
x 2 +Vy 2 ) /σvb 2 } で表される。ここで、Vx ,Vy は、座標(x,y)に
対する空間周波数である。
【0099】フーリエ変換に単純に乗算することで、畳
み込み演算を周波数領域での乗算に代替えさせられる。
乗算部でこの乗算を行う。
【0100】Ub,ijは、逆高速フーリエ変換をFFT-1
と表して、 Ub,ij=(ηb /πσb 2 )・FFT -1[FFT(Sij)・ex
p{-(Vx 2 +Vy 2 )/σvb 2 }] により、求める。この逆フーリエ変換をFFT部で行
う。
【0101】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態を以下に説明する。第3の実施形態の構成を図12に
示す。
【0102】本実施形態は、請求項7の発明の実施形態
で、第1の実施形態の近接効果補正装置を3段接続し、
補正照射強度の適切な照射強度との差を後段で摂動展開
により計算するものである。
【0103】本実施形態では図12に示すように、前記
照射量計算手段10に対して照射量計算回路310−
1,2,3が設けられ、前記散乱影響評価手段20に対
して散乱影響評価回路320−1,2,3が設けられ、
前記補正照射強度導出手段30に対して補正照射強度導
出回路330−1,2,3が設けられている。
【0104】第1の実施形態と異なる点を以下に説明す
る。第1の実施形態では、縦1000μm,横1000
μmの領域の出力を得るため、縦1050μm,横10
50μmの領域を計算対象とした。本実施形態では、3
段の接続の2段目以降の段で前段の出力結果の照射強度
を用いるために、3倍のマージン幅をとり、縦1150
μm,横1150μmの領域を計算対象とし、縦100
0μm,横1000μmの領域の出力を得る。
【0105】本実施形態の第1段目の部分は、照射量計
算回路310−1で格子領域毎の照射面積を算出してお
くこと以外は第1の実施形態と同様である。
【0106】本実施形態の2段目の部分は、照射量計算
回路310−2で、各荷電粒子ビーム照射図形を入力す
るのでなく、第1段で求めた格子領域毎の照射面積に、
第1段の補正照射強度を乗じた照射量を求める。補正照
射強度導出回路330−2は、前記の(式15)の中段を
n=2とした場合の計算を行う。
【0107】本実施形態の3段目の部分は、照射量計算
回路310−3で、各荷電粒子ビーム照射図形を入力す
るのでなく、第1段で求めた格子領域毎の照射面積に、
第2段の補正照射強度を乗じて照射量を求める。補正照
射強度導出回路330−3は、前記の(式15)の中段を
n=3とした場合の計算を行った後、(式15)の下段の
総和によって、補正照射強度を算出し、近接効果補正装
置の出力とする。
【0108】
【発明の効果】請求項1記載の近接効果補正装置は、荷
電粒子ビーム散乱の影響の分布がダブルガウシャンの近
似できない場合に、複数個のガウス分布の和によって荷
電粒子ビームの後方散乱の影響を評価することができ、
精度の高い近接効果補正を高速で実施できる。また、複
数個のガウス分布の和によって荷電粒子ビームの後方散
乱の影響を評価するため、後方散乱量の計算を同一処理
機構を並列化して実現することを容易とし、実質上の処
理実時間の増加を回避する手段を与える。
【0109】請求項2記載の近接効果補正装置は、2次
元の畳み込み計算を実施する代わりに、1次元ガウス分
布の積で2次元ガウス分布を表せることを利用して、
縦,横方向に各1回、計2回の畳み込み計算を行うこと
で、積和演算回数を減少させ、高速な近接効果補正処理
の実現を可能とするものである。第1の実施形態にある
ように、例えば周囲51の格子領域についての積和演算
が必要なときには、1格子領域につき、2601回の積
和演算の代わりに102回の積和演算で計算が可能であ
る。従って、特に高加速電圧の荷電粒子ビームによる描
画のように、後方散乱の幅が広く、広い領域の畳み込み
計算が必要とされる場合に、その効果が大きい。
【0110】請求項3記載の近接効果補正装置は、請求
項1及び2を組み合わせたものであり、両者の効果を有
する。後方散乱がガウス分布では近似できない場合、請
求項2の近接効果補正装置が有効ではなくなるのを回避
でき、なおかつ、計算量の増加による処理速度の低下を
抑える。即ち、ガウス分布の和により後方散乱の影響を
評価することで、2次元の畳み込みを1次元の畳み込み
計算2回で可能とし、高い精度で高速な近接効果補正を
提供する。
【0111】請求項4記載の近接効果補正装置は、請求
項1から3の近接効果補正装置に、格子領域の照射量を
高速に計算する手段を与えたものであり、荷電粒子ビー
ム照射の速度と同じ速度での格子領域の照射量計算を実
現することが可能となる。
【0112】請求項5記載の近接効果補正装置は、請求
項1から4の近接効果補正装置が荷電粒子ビーム照射を
仮定された照射強度で一律に行った場合の近接効果を補
正できることに対し、補正された照射強度で再計算を繰
り返すことで、近接効果補正精度を向上させる。
【0113】請求項6記載の近接効果補正装置は、請求
項5記載の近接効果補正装置が再計算時に各照射に対し
て補正された照射強度を適用するにの対し、格子領域毎
に補正された照射強度を適用することで、処理を高速化
し、また照射量計算手段の構成を可能にするものであ
る。
【0114】請求項7記載の近接効果補正装置は、請求
項5及び6記載の近接効果補正装置が、補正された照射
強度を適用して再計算により近接効果補正精度を向上さ
せるのに対し、補正された照射強度を適用して最適な照
射強度との差を摂動展開により求めるものであり、請求
項5及び6記載の近接効果補正装置よりも少ない繰り返
し回数で近接効果補正精度を向上させる効果を持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の構成及び作用を説明するため
の図。
【図2】請求項2の発明の構成及び作用を説明するため
の図。
【図3】請求項3の発明の構成及び作用を説明するため
の図。
【図4】請求項4の発明の構成及び作用を説明するため
の図。
【図5】請求項5の発明の構成及び作用を説明するため
の図。
【図6】請求項6の発明の構成及び作用を説明するため
の図。
【図7】請求項7の発明の構成及び作用を説明するため
の図。
【図8】第1の実施形態を説明するための図。
【図9】第1の実施形態における照射量計算回路の作用
を説明するための図。
【図10】第1の実施形態における散乱影響評価回路の
3つの散乱幅のうちの1つに対応する横方向畳み込み部
及び縦方向畳み込み部の作用を説明するための図。
【図11】第2の実施形態を説明するための図。
【図12】第3の実施形態を説明するための図。
【符号の説明】
10,11,12…照射量計算手段 20,21,22,23…散乱影響評価手段 30,31…補正照射強度導出手段 112,212,310…照射量計算回路 123,223,320…散乱影響評価回路 131,231,330…補正照射強度導出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴巻 秀幸 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 阿部 隆幸 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 大木 進 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 清水 みつ子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 上久保 貴司 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 東條 徹 東京都中央区銀座四丁目2番11号 東芝機 械株式会社内 (72)発明者 吉川 良一 東京都中央区銀座四丁目2番11号 東芝機 械株式会社内 (72)発明者 片山 光庸 東京都中央区銀座四丁目2番11号 東芝機 械株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子ビームを描画対象表面に照射して
    描画を行う際に、照射ビームの散乱による近接効果を評
    価して照射量を補正する荷電粒子ビーム描画用の近接効
    果補正装置において、 照射対象面へ照射する荷電粒子ビームの照射面積及び照
    射強度から、対象表面上の縦横方向に区切られた微小な
    格子領域の照射量を求める照射量計算手段と、各々の格
    子領域に対して、その周囲の長方形で囲まれる複数の周
    辺格子領域に対する前記照射量計算手段で求められた照
    射量の散乱による照射影響を評価する散乱影響評価手段
    と、前記散乱影響評価手段の結果から、目的の描画図形
    パターンを描画するための適切な荷電粒子ビームの補正
    照射強度を各格子領域毎に計算する補正照射強度導出手
    段とを具備してなり、 前記散乱影響評価手段は、前記照射量計算手段で求めた
    各周辺格子領域での照射量とガウス分布関数との積によ
    る畳み込み計算を行い、かつこの畳み込み計算を2通り
    以上のガウス分布について散乱率で重み付けして計算し
    た結果の和として求めることにより近接効果を評価する
    ことを特徴とする荷電粒子ビーム描画用の近接効果補正
    装置。
  2. 【請求項2】荷電粒子ビームを描画対象表面に照射して
    描画を行う際に、照射ビームの散乱による近接効果を評
    価して照射量を補正する荷電粒子ビーム描画用の近接効
    果補正装置において、 照射対象面へ照射する荷電粒子ビームの照射面積及び照
    射強度から、対象表面上の縦横方向に区切られた微小な
    格子領域の照射量を求める照射量計算手段と、各々の格
    子領域に対して、その周囲の長方形で囲まれる複数の周
    辺格子領域に対する前記照射量計算手段で求められた照
    射量の散乱による照射影響を評価する散乱影響評価手段
    と、前記散乱影響評価手段の結果から、目的の描画図形
    パターンを描画するための適切な荷電粒子ビームの補正
    照射強度を各格子領域毎に計算する補正照射強度導出手
    段とを具備してなり、 前記散乱影響評価手段は、前記格子に沿った一方向につ
    いて一次元ガウス分布関数を用いて畳み込み計算を行
    い、他の直交する方向について前記の畳み込み計算結果
    と前記のガウス分布関数と同じ一次元ガウス分布関数と
    の積で畳み込み計算を行うことを特徴とする荷電粒子ビ
    ーム描画用の近接効果補正装置。
  3. 【請求項3】荷電粒子ビームを描画対象表面に照射して
    描画を行う際に、照射ビームの散乱による近接効果を評
    価して照射量を補正する荷電粒子ビーム描画用の近接効
    果補正装置において、 照射対象面へ照射する荷電粒子ビームの照射面積及び照
    射強度から、対象表面上の縦横方向に区切られた微小な
    格子領域の照射量を求める照射量計算手段と、各々の格
    子領域に対して、その周囲の長方形で囲まれる複数の周
    辺格子領域に対する前記照射量計算手段で求められた照
    射量の散乱による照射影響を評価する散乱影響評価手段
    と、前記散乱影響評価手段の結果から、目的の描画図形
    パターンを描画するための適切な荷電粒子ビームの補正
    照射強度を各格子領域毎に計算する補正照射強度導出手
    段とを具備してなり、 前記散乱影響評価手段は、前記照射量計算手段で求めた
    各周辺格子領域での照射量とガウス分布関数との積によ
    る畳み込み計算を、2通り以上のガウス分布について散
    乱率で重み付けして計算した結果の和として求めるもの
    であり、かつ各々の畳み込み計算において、前記格子に
    沿った一方向について一次元ガウス分布関数を用いて畳
    み込み計算を行い、他の直交する方向について前記の畳
    み込み計算結果と前記のガウス分布関数と同じ一次元ガ
    ウス分布関数との積で畳み込み計算を行うことを特徴と
    する荷電粒子ビーム描画用の近接効果補正装置。
  4. 【請求項4】投射形状の可変な荷電粒子ビーム描画装置
    を用い、 前記照射量計算手段において、1回の荷電粒子ビームの
    照射を、照射図形の位置と投射形状から、照射される単
    数又は複数の格子領域の各内部における照射図形に分割
    し、各々の格子領域内部での照射図形面積を求め、該図
    形面積にそれぞれ荷電粒子ビーム照射の強度を乗じて求
    めた照射量を、各々の格子領域内部において既に求めら
    れている照射量に累積することで、各格子領域の照射量
    を求めることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の荷電粒子ビーム描画用の近接効果補正装置。
  5. 【請求項5】前記各手段によって求められた補正照射強
    度を基に再度、前記各手段によって補正照射強度を求め
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の荷
    電粒子ビーム描画用の近接効果補正装置。
  6. 【請求項6】2段目以降の照射量計算手段において、既
    に算出されている各格子領域毎の照射面積と補正照射強
    度の積を、各格子領域照射量として算出することを特徴
    とする請求項5記載の荷電粒子ビーム描画用の近接効果
    補正装置。
  7. 【請求項7】2段目以降の補正照射強度導出手段が、新
    たな補正照射強度でなく、前段までに求めた補正照射強
    度と目的の描画図形パターンを描画するための適切な照
    射量との差の近似値を求めるよう構成されたことを特徴
    とする請求項5又は6記載の荷電粒子ビーム描画用の近
    接効果補正装置。
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