JPH10260104A - ヘリウムリークディテクタ - Google Patents
ヘリウムリークディテクタInfo
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- JPH10260104A JPH10260104A JP6260897A JP6260897A JPH10260104A JP H10260104 A JPH10260104 A JP H10260104A JP 6260897 A JP6260897 A JP 6260897A JP 6260897 A JP6260897 A JP 6260897A JP H10260104 A JPH10260104 A JP H10260104A
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Abstract
に行うことができるヘリウムリークデテクタを提供す
る。 【解決手段】中空糸1の透過膜からヘリウムが透過する
のに先駆けて、構造欠陥部分7から漏出したヘリウムを
中空糸1の周辺雰囲気を流れる空気と共に逸早くスニフ
ァープローブ6に導くようにしているので、透過ヘリウ
ムとは確実に区別して漏出ヘリウムのみを有効に検出す
ることができ、ヘリウムの拡散性を利用して上記の検出
を極めて迅速かつ高感度で行うことが可能となる。
Description
試験体、例えば透析用人工腎臓等のリークテストを行う
際に好適に利用されるヘリウムリークディテクタに関す
るものである。
腎臓等の作製時には、透過性を有する中空の化学繊維糸
である中空糸を使用するのが一般的である。前記中空糸
は、人工透析に供する前にピンホール等の構造欠陥の有
無を検査する必要があるが、従来、この中空糸のような
透過性を有する被試験体のリークテストは、空気加圧に
よる圧力降下法により行われている。
の後の圧力の降下状況によって被試験体からのリーク、
ひいてはピンホール等の構造欠陥の有無を検出するもの
である。
よるリークテストでは、検査に要する時間が数分間と長
く、また検出感度も10-4pa・m3 /s程度と極めて
低いものであった。そこで、密閉容器の封止検査や密閉
検査等を行う際に利用されるヘリウムリークディテクタ
を、中空糸のような透過性を有する被試験体のリークテ
ストにおいても利用するという手法が一つの有効な手段
として考えられる。ヘリウムは拡散性に富むため、ピン
ホール等の構造欠陥が存在すれば逸早くヘリウムの漏出
を誘導できるためである。
/s以上に向上できても、被試験体が透過性を有する性
質ゆえ、構造欠陥部分以外すなわち被試験体の正常な周
壁部分からもヘリウムガスの気体分子が簡単に透過して
しまう。このため、単純に既存のヘリウムリークディテ
クタを適用したのでは、漏れ量と透過量が混在し、正確
なリーク判定を行うことができない。
れたものであって、透過性を有する被試験体の構造欠陥
の有無を、ヘリウムリークディテクタを用いて短時間で
感度よく検出することができるように構成することとし
ている。
するために、本発明に係るヘリウムリークディテクタ
は、透過性を有する中空体状の被試験体を内部に収容す
る容器と、前記被試験体内にヘリウムを導入するヘリウ
ム導入系路と、前記容器内における被試験体の周辺雰囲
気にヘリウム以外のガスを流通させるガス流通系路と、
このガス流通系路内を流通するヘリウム量を下流側にお
いて検出する検出手段とを具備してなり、前記ヘリウム
導入系路を通じて導入したヘリウムが試験体を透過して
前記検出手段に至るよりも早い時期に、該検出手段の検
出値に基づいてリ−ク判定を行い得るように構成したこ
とを特徴とする。
路にヘリウム以外のガスを一定量で流し続けておき、し
かる後、ヘリウム導入系路を通じて被試験体内にヘリウ
ムを導入すると、一定時間経過後に透過性を有する被試
験体の周壁部からガス流通系路側にヘリウムが透過し、
検出手段に至る。このため、検出手段は一定の飽和ヘリ
ウム量を検出することになる。しかしながら、被試験体
にピンホール等の構造欠陥が存在する場合、ヘリウムは
周壁部を透過するよりも先に構造欠陥部分を通じてガス
流通系路側に流出し、検出手段に検出される。したがっ
て、このときの検出手段の検出値を目安にすれば、透過
量とは切り離して漏れ量のみを有効に判定することがで
きる。
下法に比べて逸早くピンホール等の構造欠陥部分からの
漏れを誘導することができるため、検査に要する時間を
大巾に短縮し、検出感度も飛躍的に向上させることがで
きる。
説明する。本実施例のヘリウムリークディテクタが適用
される図1に示す中空糸1は、医療分野等において透析
用の人工腎臓を作製する際に利用される透過膜からなる
中空の化学繊維糸であり、通常、容器2内に多数束をな
して収容されている。人工透析に供するときには、この
中空糸1の中に人体から抽出した血液を流通させる一方
で、この中空糸1を収容している容器2内における中空
糸1の周辺雰囲気にある種の薬品を流して中空糸1に適
切な浸透条件を成立させておき、その中空糸1を介して
血液中の尿毒素を分離、抽出するものである。このため
に、容器2には薬品を導出入するための導出入口2a、
2bを設け、両導出入口2a、2b間の内部空間には前
記周辺雰囲気に沿って溶剤流通系路2cが形成されてい
る。
は、スニファー法に基づいて実施されるもので、前記容
器2をそのまま検出用の容器として用い、溶剤流通系路
2cをそのままガス流通系路として使用して、中空糸1
の一端側にヘリウム導入系路3を接続し、他端側にヘリ
ウムを導出する排気系路4を接続するとともに、一方の
導出入口2aに圧空源5を接続し、他方の導出入口2b
に検出手段たるスニファープローブ6を接続している。
前記ヘリウム導入系路3は、中空糸1にのみ接続され、
ガス流通系路2cとの間は確実にシールされている。ス
ニファープローブ6は、約8.7×10-10 pa・m3
/s以上のヘリウムを検出可能な極めて高い検出感度を
有するものであり、末端は図示しない排気手段の吸気口
に接続されている。
について説明する。先ず、スニファープローブ6の末端
に接続してある図示しない排気手段を作動させ、スニフ
ァープローブ6及び容器2内を排気する。そして、スニ
ファープローブ6が所定のバックグラウンド値以下の検
出値になったとき、リークテストを開始する。本実施例
では、バックグラウンド値を約1〜6×10-6pa・m
3 /s程度に設定している。
通系路2cに対して、一方のガス導出入口2aから他方
のガス導出入口2bに向けて一定量の空気の流れを形成
する。流量はこの実施例では約10cc/s程度に設定
される。空気の流れが定常状態に入ると、排気系路4を
作動させ、ヘリウム導入系路3から中空糸1内に例えば
0・05MPa・G程度の加圧状態でHeを導入する。
これにより、ヘリウム導入系路3から中空糸1内にヘリ
ウムが流入し、そのヘリウムは逐次、該中空糸1内を流
通した後、排気系路4側に流出する。この実施例では、
ヘリウムの流れと空気の流れは対向流の関係にあるよう
に設定している。しかして、前記ガス流通系路2cの下
流に位置するスニファープローブ6には、当初空気のみ
が流入するが、ある時間経過以後には透過性のある中空
糸1の周壁からガス流通系路2c側に透過したヘリウム
が流入するようになる。そして、最終的にスニファープ
ローブ6は、図2の曲線Aに沿って一定時間T1 (例え
ば15秒)経過後にヘリウム導入量に対応する飽和ヘリ
ウム量を検出することになる。
ンホールや亀裂等の構造欠陥部分7が存在する場合、ヘ
リウムはその構造欠陥部分7を介して中空糸1の周壁を
透過するヘリウムよりもより早くガス流通系路2c側に
流出し、スニファープローブ6に流れ込む。このため、
構造欠陥部分7がある場合には図2に曲線Bで示すよう
に曲線Aの透過ヘリウムよりも早い時期にスニファープ
ローブ6は漏出したヘリウムを検出することになる。し
かして、この実施例においては、漏出ヘリウムが飽和す
るときの値Xの63%の値X0 をもってスニファープロ
ーブ6による合否判定値とし、その値が1.4〜1.8
×10-4pa・m3 /s以上である場合にはピンホール
や亀裂等の構造欠陥が存在するものとして不良判定し、
1〜3×10-6pa・m3 /s以下である場合には構造
欠陥が存在しないか若しくは問題にならない程度である
として合格判定するようにしている。このため、ヘリウ
ム導入後からの合否判定時間T2 は約10秒程度を見込
んおけば足りる。
ィテクタは、拡散性に富み構造欠陥部分からの漏れを逸
早く誘導できるヘリウムを透過性のある中空糸1に流し
ても、中空糸1から透過するヘリウムとは確実に区別し
て漏出ヘリウムのみを検出することができる。このた
め、従来に比べて検査に要する時間を叙述のように10
秒程度に激減させることができ、検出感度も10-7pa
・m3 /s程度にまで飛躍的に向上させることが可能と
なる。
増やすと検出感度よりも応答時間が優先し、流量を減ら
すと応答時間よりも検出感度が優先するため、圧空源5
からの空気の導入量を通じて応答時間と検出感度の兼ね
合いを自在に調整することができるものである。なお、
ガス流通系路2cに窒素やアルゴンなど空気以外のガス
を流通させるなど、各部の具体的な構成は上述した実施
例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲で種々変形が可能である。
施され、以下に記載されるような効果を奏する。すなわ
ち、本発明に係るヘリウムリークディテクタは、透過性
を有する被試験体のリークテストにおいて、ヘリウムが
透過膜を透過する前に、漏れ箇所から漏出したヘリウム
を被試験体の周辺雰囲気を流通するガスとともに逸早く
検出手段に導いてその漏れ量のみを検出し得るようにし
ているので、従来に比べて検査に要する時間を大巾に短
縮し、同時に検出感度も飛躍的に向上させることが可能
となる。
Claims (1)
- 【請求項1】透過性を有する中空体状の被試験体を内部
に収容する容器と、前記被試験体内にヘリウムを導入す
るヘリウム導入系路と、前記容器内における被試験体の
周辺雰囲気にヘリウム以外のガスを流通させるガス流通
系路と、このガス流通系路内を流通するヘリウム量を下
流側において検出する検出手段とを具備してなり、 前記ヘリウム導入系路を通じて導入したヘリウムが試験
体を透過して前記検出手段に至るよりも早い時期に、該
検出手段の検出値に基づいてリ−ク判定を行い得るよう
に構成してなることを特徴とするヘリウムリークディテ
クタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06260897A JP3740781B2 (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | リーク判定方法、ヘリウムリークディテクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06260897A JP3740781B2 (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | リーク判定方法、ヘリウムリークディテクタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10260104A true JPH10260104A (ja) | 1998-09-29 |
JP3740781B2 JP3740781B2 (ja) | 2006-02-01 |
Family
ID=13205210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06260897A Expired - Fee Related JP3740781B2 (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | リーク判定方法、ヘリウムリークディテクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3740781B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7401499B2 (en) | 2005-08-12 | 2008-07-22 | Gtr Tec Corporation | Apparatus for permeability analysis |
JP2012518160A (ja) * | 2009-02-18 | 2012-08-09 | インフィコン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 漏れ検出器を機能検査する方法 |
-
1997
- 1997-03-17 JP JP06260897A patent/JP3740781B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7401499B2 (en) | 2005-08-12 | 2008-07-22 | Gtr Tec Corporation | Apparatus for permeability analysis |
JP2012518160A (ja) * | 2009-02-18 | 2012-08-09 | インフィコン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 漏れ検出器を機能検査する方法 |
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---|---|
JP3740781B2 (ja) | 2006-02-01 |
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