JPH10257667A - 電力系統保護装置 - Google Patents

電力系統保護装置

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Publication number
JPH10257667A
JPH10257667A JP5335397A JP5335397A JPH10257667A JP H10257667 A JPH10257667 A JP H10257667A JP 5335397 A JP5335397 A JP 5335397A JP 5335397 A JP5335397 A JP 5335397A JP H10257667 A JPH10257667 A JP H10257667A
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JP
Japan
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star
power system
zero
transformer
ground fault
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Application number
JP5335397A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Saito
嘉朗 齋藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変圧器やリアクトルの外部事故や励磁突入電
流では動作しないようにし、高感度で瞬時に変圧器内部
の地絡事故を検出できる電力系統保護装置を得る。 【解決手段】 変圧器101の星形結線(1次側コイル
101a,101b)を複数個に分けて並列接続した構
成とする。継電器10は個々の星形結線の零相電流を相
互で比較することにより星形結線の地絡事故を検出す
る。例えば、1次側コイル101aに地絡事故が発生す
ると、1次側コイル101aの零相電流と、1次側コイ
ル101bの零相電流との大きさが異なり、その地絡事
故が検出され、遮断器12により変圧器101が電力系
統から切り放される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電力系統に接続
される変圧器あるいはリアクトルに地絡事故が発生した
ときに、その地絡事故を検出して電力系統を保護する電
力系統保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の電力系統保護装置を備え
た電力供給回路の電気回路図である。図5において、1
は1次側コイル1aがY形結線(星形結線)され、2次
側コイル1bがΔ形結線された変圧器であり、そのY形
結線の中性点は直接接地されている。2,3,4は変圧
器1の各相の入力端子、5は変圧器1の中性点端子、1
3,14,15は変圧器1の各相の出力端子である。
6,7,8は1次側コイル1aの各相に流れる電流を検
出する変流器、9は1次側コイル1aの中性点に流れる
電流を検出する変流器である。10は変流器6,7,8
からの検出電流により零相電流を検出し遮断司令信号を
出力する継電器、11は変流器9からの検出電流により
零相電流を検出し遮断司令信号を出力する継電器、12
は継電器10又は継電器11からの遮断司令信号に応答
して変圧器1を電力系統から遮断する遮断器である。
【0003】次に動作について説明する。電力系統から
変圧器1の入力端子2,3,4を通じて、変圧器1の1
次側コイル1aに流入する電流は変流器6,7,8の1
次側を通過する。これにより変流器6,7,8の2次電
流をそれぞれ変成するが、このときのこれら2次電流の
ベクトル和を零相電流IOPとする。また、中性点端子
5を通じて変圧器1の1次側コイル1aの中性点に流入
する零相電流はIONとする。変圧器1が定常の運転状
態で、変圧器1に接続されている変圧器外部の電力系統
に地絡事故がない場合は零相電流IOPと零相電流IO
Nは零である。
【0004】ところが、変圧器1に地絡事故が発生した
場合は変圧器内部の地絡点に向かう零相電流が流れ零相
電流IOPまたは零相電流IONは零でなくなる。従っ
て変圧器内部の地絡事故時の零相電流IOPまたは零相
電流IONの電流を継電器10または継電器11で検出
すれば、この地絡事故を検出することができる。この地
絡事故を検出した継電器10または継電器11は遮断器
12を開放し事故のある変圧器1を電力系統より切り放
すことにより事故の拡大を防ぎ、電力系統保護機能を発
揮する。なお、零相電流IOPと零相電流IONを検出
する系のうち片方でも上記機能は発揮できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の電力系統保護装
置は以上のように構成されているので、変圧器外部の系
統故障時に変圧器1を通過する零相電流でも零相電流I
OPまたは零相電流IONとして検出される。したがっ
て、変圧器1の外部の地絡事故でも継電器10,11は
遮断器12を開放動作させてしまうため、継電器10,
11の動作に時限を持たせ、他の瞬時リレーが不動作で
あった場合にバックアップとして用いることが通常であ
り、したがって、継電器10,11は事故の拡大を防ぐ
ための瞬時の動作ができないという問題点があった。ま
た、変圧器1の投入時の励磁突入電流によっても、零相
電流IOPまたは零相電流IONが検出される。したが
って、このとき変圧器1の励磁突入電流で継電器10,
11は遮断器12を開放動作させてしまうため、継電器
10,11の感度を励磁突入電流で動作しないものにす
るか、別の励磁突入電流の検出要素により継電器10,
11をロックするか、時限を持たせ励磁時の突入電流が
定常電流となるまで動作を待たせるかなどを行うための
手段が必要になる問題点があった。
【0006】第1の発明は上記のような問題点を解決す
るためになされたものであり、変圧器の外部事故や励磁
突入電流では動作しないようにし、高感度で瞬時に変圧
器内部の地絡事故を検出することができる電力系統保護
装置を得ることを目的とする。
【0007】第2の発明は上記のような問題点を解消す
るためになされたものであり、リアクトルの外部事故や
励磁突入電流では動作しないようにし、高感度で瞬時に
リアクトル内部の地絡事故を検出することができる電力
系統保護装置を得ることを目的とする。
【0008】第3の発明は上記のような問題点を解消す
るためになされたものであり、変圧器群の外部事故や励
磁突入電流では動作しないようにし、高感度で瞬時に変
圧器内部の地絡事故を検出することができる電力系統保
護装置を得ることを目的とする。
【0009】第4の発明は上記のような問題点を解消す
るためになされたものであり、リアクトル群の外部事故
や励磁突入電流では動作しないようにし、高感度で瞬時
にリアクトル内部の地絡事故を検出することができる電
力系統保護装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る電力系
統保護装置は、電力系統に接続されたコイルが星形結線
され該星形結線の中性点が接地された変圧器101を備
えた電力供給回路において、上記星形結線を複数個に分
けて並列接続した構成とし、上記変圧器101の個々の
星形結線の零相電流を相互で比較することにより、上記
星形結線に発生した地絡事故を検出する地絡事故検出手
段(継電器10,11)と、この地絡事故検出手段によ
り検出された検出信号に応答して、上記変圧器101を
上記電力系統から遮断する遮断手段(遮断器12)とを
備えたことを特徴とするものである。
【0011】第2の発明に係る電力系統保護装置は、コ
イルが星形結線され該星形結線の中性点が接地されたリ
アクトル102が、電力系統に接続された電力供給回路
において、上記星形結線を複数個に分けて並列接続した
構成とし、上記リアクトル102の個々の星形結線の零
相電流を相互で比較することにより、上記星形結線に発
生した地絡事故を検出する地絡事故検出手段(継電器1
0,11)と、この地絡事故検出手段により検出された
検出信号に応答して、上記リアクトル102を上記電力
系統から遮断する遮断手段(遮断器12)とを備えたこ
とを特徴とするものである。
【0012】第3の発明に係る電力系統保護装置は、電
力系統に接続されたコイルが星形結線され該星形結線の
中性点が接地された変圧器103,104を複数個並列
接続して成る電力供給回路において、個々の変圧器10
3,104の星形結線の零相電流を相互で比較すること
により上記星形結線に発生した地絡事故を検出する地絡
事故検出手段(継電器10,11)と、この地絡事故検
出手段により検出された検出信号に応答して上記変圧器
103,104を上記電力系統から遮断する遮断手段
(遮断器12)とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0013】第4の発明に係る電力系統保護装置は、コ
イルが星形結線され該星形結線の中性点が接地されたリ
アクトル105,106が、複数個並列接続した構成と
し、上記複数個のリアクトル105,106が電力系統
に接続された電力供給回路において、個々のリアクトル
105,106の星形結線の零相電流を相互で比較する
ことにより、上記星形結線に発生した地絡事故を検出す
る地絡事故検出手段(継電器10,11)と、この地絡
事故検出手段により検出された検出信号に応答して、上
記リアクトル105,106を上記電力系統から遮断す
る遮断手段(遮断器12)とを備えたことを特徴とする
ものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、本発明の実施の形態1を図に基づ
いて説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る電力
系統保護装置を備えた電力供給回路の電気回路図であ
る。図1において、101は1次側コイル101a,1
01bと2次側コイル101cから成る変圧器であり、
1次側コイル101a,101bはY形結線(星形結
線)され、互いに並列接続されている。そのY形結線の
中性点は直接接地されている。また、2次側コイル10
1cはΔ形結線されている。2,3,4は変圧器101
の各相の入力端子、5は変圧器101の中性点端子、1
3,14,15は変圧器101の各相の出力端子であ
る。6a,7a,8aは1次側コイル101aの各相に
流れる電流を検出する変流器、6b,7b,8bは1次
側コイル101bの各相に流れる電流を検出する変流
器、9aは1次側コイル101aの中性点に流れる電流
を検出する変流器、9bは1次側コイル101bの中性
点に流れる電流を検出する変流器である。10は変流器
6a,7a,8a,6b,7b,8bからの検出電流に
より零相電流を検出し遮断司令信号を出力する継電器、
11は変流器9a,9bからの検出電流により零相電流
を検出し遮断司令信号を出力する継電器、12は継電器
10又は継電器11からの遮断司令信号に応答して変圧
器101を電力系統から遮断する遮断器である。
【0015】次に動作について説明する。継電器10で
は変流器6a,7a,8aを介して入力される電流のベ
クトル和を零相電流IOP1とし、さらに変流器6b,
7b,8bを介して入力される電流のベクトル和を零相
電流IOP2としており、零相電流IOP1と零相電流
IOP2の大きさ比較を行っている。もし星形結線され
た1次側コイル101a,101bの何れかに地絡事故
があると、この大きさ比較において差異が検出されるた
め、継電器10は、この地絡事故を検出でき、遮断器1
2へ遮断司令を出して変圧器101を電力系統より切り
放し、事故の拡大を防ぎ、電力系統保護機能を発揮す
る。一方、中性点端子5を流れる中性点電流は零相電流
ION1,ION2に分流されており、それぞれ変流器
9a,9bを介して継電器11に入力され、継電器11
では、零相電流ION1と零相電流ION2の大きさ比
較を行っていて、継電器10の零相電流IOP1と零相
電流IOP2の大きさ比較によるものと同様にして、電
力系統保護機能を発揮する。なお、零相電流ION1と
零相電流ION2の大きさ比較による保護機能と、零相
電流IOP1と零相電流IOP2の大きさ比較による保
護機能は、いずれか一方でも良い。
【0016】本実施の形態1では、星形結線が2個の場
合について説明したが、星形結線がk個あるときは、零
相電流IOP1,IOP2,IOP3,IOP4,…,
IOPkの全てにつき大きさを調べ、変圧器地絡事故
時、大きさの違うものを継電器10で見付け、電力系統
保護に至る動作をさせれば良い。または、零相電流IO
N1,ION2,ION3,ION4,…,IONkの
全てにつき大きさを調べ、変圧器地絡事故時、大きさの
違うものを継電器11で見付け、電力系統保護に至る動
作をさせても良い。
【0017】本実施の形態1によれば、変圧器における
直接接地の星形結線を複数に分けた構成とし、個々の星
形結線の零相インピーダンスが同じであることを利用し
ている。したがって、変圧器の外部事故または励磁突入
で流れる零相電流は、個々の星形結線においては同じで
あるので、変圧器の外部事故や励磁突入電流で誤動作す
ることはなくなり、信頼性が向上する。一方、変圧器の
内部事故では、地絡のある星形結線の零相電流と他の星
形結線の零相電流とに大きさの差異が生じ、これにより
高感度で瞬時に変圧器内部の地絡事故を検出し、変圧器
と電力系統間を遮断するので、変圧器及び電力系統を保
護できる。
【0018】実施の形態2.図2は本発明の実施の形態
2に係る電力系統保護装置を備えた電力供給回路の電気
回路図である。図2において、図1に示す構成要素に対
応するものには同一の符号を付し、その説明を省略す
る。図2において、102はY形結線されたコイル10
2a,102bから成るリアクトルであり、コイル10
2a,102bは互いに並列接続され、Y形結線の中性
点は直接接地されている。22,23,24はリアクト
ル102の各相の端子、25はリアクトル102の中性
点端子である。
【0019】次に動作について説明する。継電器10で
は変流器6a,7a,8aを介して入力される電流のベ
クトル和を零相電流IOP1とし、さらに変流器6b,
7b,8bを介して入力される電流のベクトル和を零相
電流IOP2としており、零相電流IOP1と零相電流
IOP2の大きさ比較を行っている。もし星形結線され
たコイル102a,102bの何れかに地絡事故がある
と、この大きさ比較において差異が検出されるため、継
電器10は、この地絡事故を検出でき、遮断器12へ遮
断司令を出してリアクトル102を電力系統より切り放
し、事故の拡大を防ぎ、電力系統保護機能を発揮する。
一方、中性点端子25を流れる中性点電流は零相電流I
ON1,ION2に分流されており、それぞれ変流器9
a,9bを介して継電器11に入力され、継電器11で
は、零相電流ION1と零相電流ION2の大きさ比較
を行っていて、継電器10の零相電流IOP1と零相電
流IOP2の大きさ比較によるものと同様にして、電力
系統保護機能を発揮する。なお、零相電流ION1と零
相電流ION2の大きさ比較による保護機能と、零相電
流IOP1と零相電流IOP2の大きさ比較による保護
機能は、いずれか一方でも良い。
【0020】本実施の形態2では、星形結線が2個の場
合について説明したが、星形結線がk個あるときは、零
相電流IOP1,IOP2,IOP3,IOP4,…,
IOPkの全てにつき大きさを調べ、リアクトル地絡事
故時、大きさの違うものを継電器10で見付け、電力系
統保護に至る動作をさせれば良い。または、零相電流I
ON1,ION2,ION3,ION4,…,IONk
の全てにつき大きさを調べ、変圧器地絡事故時、大きさ
の違うものを継電器11で見付け、電力系統保護に至る
動作をさせても良い。
【0021】本実施の形態2によれば、リアクトルにお
ける直接接地の星形結線を複数に分けた構成とし、個々
の星形結線の零相インピーダンスが同じであることを利
用している。したがって、リアクトルの外部事故または
励磁突入で流れる零相電流は、個々の星形結線において
は同じであるので、リアクトルの外部事故や励磁突入電
流で誤動作することはなくなり、信頼性が向上する。一
方、リアクトルの内部事故では、地絡のある星形結線の
零相電流と他の星形結線の零相電流とに大きさの差異が
生じ、これにより高感度で瞬時にリアクトル内部の地絡
事故を検出し、リアクトルと電力系統間を遮断するの
で、リアクトル及び電力系統を保護できる。
【0022】実施の形態3.図3は本発明の実施の形態
3に係る電力系統保護装置を備えた電力供給回路の電気
回路図である。図3において、図1に示す構成要素に対
応するものには同一の符号を付し、その説明を省略す
る。図3において、103はY形結線された1次側コイ
ル103aとΔ形結線された2次側コイル103bから
成る変圧器であり、そのY形結線の中性点は直接接地さ
れている。104はY形結線された1次側コイル104
aとΔ形結線された2次側コイル104bから成る変圧
器であり、そのY形結線の中性点は直接接地されてい
る。2a,3a,4aは変圧器103の各相の入力端
子、5aは変圧器103の中性点端子、13a,14
a,15aは変圧器103の各相の出力端子である。2
b,3b,4bは変圧器104の各相の入力端子、5b
は変圧器104の中性点端子、13b,14b,15b
は変圧器104の各相の出力端子である。入力端子2
a,3a,4aと入力端子2b,3b,4bはそれぞれ
相毎に並列接続されている。即ち、変圧器103の1次
側と変圧器104の1次側は並列接続され、電力系統か
らの電力を受ける。
【0023】次に動作について説明する。継電器10で
は変流器6a,7a,8aを介して入力される電流のベ
クトル和を零相電流IOP1とし、さらに変流器6b,
7b,8bを介して入力される電流のベクトル和を零相
電流IOP2としており、零相電流IOP1と零相電流
IOP2の大きさ比較を行っている。もし星形結線され
た1次側コイル103a,104bの何れかに地絡事故
があると、この大きさ比較において差異が検出されるた
め、継電器10は、この地絡事故を検出でき、遮断器1
2へ遮断司令を出して変圧器103,104を電力系統
より切り放し、事故の拡大を防ぎ、電力系統保護機能を
発揮する。一方、中性点端子5a,5bを流れる中性点
電流は零相電流ION1,ION2に分流されており、
それぞれ変流器9a,9bを介して継電器11に入力さ
れ、継電器11では、零相電流ION1と零相電流IO
N2の大きさ比較を行っていて、継電器10の零相電流
IOP1と零相電流IOP2の大きさ比較によるものと
同様にして、電力系統保護機能を発揮する。なお、零相
電流ION1と零相電流ION2の大きさ比較による保
護機能と、零相電流IOP1と零相電流IOP2の大き
さ比較による保護機能は、いずれか一方でも良い。
【0024】本実施の形態3では、星形結線が2個の場
合について説明したが、星形結線がk個あるときは、零
相電流IOP1,IOP2,IOP3,IOP4,…,
IOPkの全てにつき大きさを調べ、変圧器地絡事故
時、大きさの違うものを継電器10で見付け、電力系統
保護に至る動作をさせれば良い。または、零相電流IO
N1,ION2,ION3,ION4,…,IONkの
全てにつき大きさを調べ、変圧器地絡事故時、大きさの
違うものを継電器11で見付け、電力系統保護に至る動
作をさせても良い。
【0025】本実施の形態3によれば、直接接地の星形
結線を持つ変圧器を複数設けた構成とし、個々の星形結
線の零相インピーダンスが同じであることを利用してい
る。したがって、変圧器の外部事故または励磁突入で流
れる零相電流は、個々の星形結線においては同じである
ので、変圧器の外部事故や励磁突入電流で誤動作するこ
とはなくなり、信頼性が向上する。一方、変圧器の内部
事故では、地絡のある星形結線の零相電流と他の星形結
線の零相電流とに大きさの差異が生じ、これにより高感
度で瞬時に変圧器内部の地絡事故を検出し、変圧器と電
力系統間を遮断するので、リアクトル及び電力系統を保
護できる。
【0026】実施の形態4.図4は本発明の実施の形態
4に係る電力系統保護装置を備えた電力供給回路の電気
回路図である。図4において、図1に示す構成要素に対
応するものには同一の符号を付し、その説明を省略す
る。図4において、105はY形結線されたコイル10
5aから成るリアクトルであり、そのY形結線の中性点
は直接接地されている。106はY形結線されたコイル
106aから成るリアクトルであり、そのY形結線の中
性点は直接接地されている。32a,33a,34aは
リアクトル105の各相の端子、32b,33b,34
bはリアクトル106の各相の端子、35aはリアクト
ル105の中性点端子、35bはリアクトル106の中
性点端子である。端子32a,33a,34aと端子3
2b,33b,34bはそれぞれ相毎に並列接続されて
いる。即ち、リアクトル105とリアクトル106は並
列接続されている。
【0027】次に動作について説明する。継電器10で
は変流器6a,7a,8aを介して入力される電流のベ
クトル和を零相電流IOP1とし、さらに変流器6b,
7b,8bを介して入力される電流のベクトル和を零相
電流IOP2としており、零相電流IOP1と零相電流
IOP2の大きさ比較を行っている。もし星形結線され
たコイル105a,106bの何れかに地絡事故がある
と、この大きさ比較において差異が検出されるため、継
電器10は、この地絡事故を検出でき、遮断器12へ遮
断司令を出してリアクトル105,106を電力系統よ
り切り放し、事故の拡大を防ぎ、電力系統保護機能を発
揮する。一方、中性点端子35a,35bを流れる中性
点電流は零相電流ION1,ION2に分流されてお
り、それぞれ変流器9a,9bを介して継電器11に入
力され、継電器11では、零相電流ION1と零相電流
ION2の大きさ比較を行っていて、継電器10の零相
電流IOP1と零相電流IOP2の大きさ比較によるも
のと同様にして、電力系統保護機能を発揮する。なお、
零相電流ION1と零相電流ION2の大きさ比較によ
る保護機能と、零相電流IOP1と零相電流IOP2の
大きさ比較による保護機能は、いずれか一方でも良い。
【0028】本実施の形態4では、星形結線が2個の場
合について説明したが、星形結線がk個あるときは、零
相電流IOP1,IOP2,IOP3,IOP4,…,
IOPkの全てにつき大きさを調べ、リアクトル地絡事
故時、大きさの違うものを継電器10で見付け、電力系
統保護に至る動作をさせれば良い。または、零相電流I
ON1,ION2,ION3,ION4,…,IONk
の全てにつき大きさを調べ、リアクトル地絡事故時、大
きさの違うものを継電器11で見付け、電力系統保護に
至る動作をさせても良い。
【0029】本実施の形態4によれば、直接接地の星形
結線を持つリアクトルを複数設けた構成とし、個々の星
形結線の零相インピーダンスが同じであることを利用し
ている。したがって、リアクトルの外部事故または励磁
突入で流れる零相電流は、個々の星形結線においては同
じであるので、リアクトルの外部事故や励磁突入電流で
誤動作することはなくなり、信頼性が向上する。一方、
リアクトルの内部事故では、地絡のある星形結線の零相
電流と他の星形結線の零相電流とに大きさの差異が生
じ、これにより高感度で瞬時にリアクトル内部の地絡事
故を検出し、リアクトルと電力系統間を遮断するので、
リアクトル及び電力系統を保護できる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、変
圧器における直接接地の星形結線を複数に分け、個々の
星形結線の零相電流を、星形結線の相互で比較すること
により、地絡事故を検出して変圧器を電力系統から遮断
するように構成したので、変圧器内部の地絡事故を、変
圧器外部事故または変圧器励磁突入電流と良好に区別し
て高感度で瞬時に検出でき、これにより変圧器及び電力
系統を保護できるという効果が得られる。
【0031】第2の発明によれば、リアクトルにおける
直接接地の星形結線を複数に分け、個々の星形結線の零
相電流を、星形結線の相互で比較することにより、地絡
事故を検出してリアクトルを電力系統から遮断するよう
に構成したので、リアクトル内部の地絡事故を、リアク
トル外部事故またはリアクトル励磁突入電流と良好に区
別して高感度で瞬時に検出でき、これによりリアクトル
及び電力系統を保護できるという効果が得られる。
【0032】第3の発明によれば、直接接地の星形結線
を持つ変圧器を複数設け、複数の変圧器内の個々の星形
結線の零相電流を、星形結線の相互で比較することによ
り、地絡事故を検出して変圧器を電力系統から遮断する
ように構成したので、変圧器内部の地絡事故を、変圧器
外部事故または変圧器励磁突入電流と良好に区別して高
感度で瞬時に検出でき、これにより変圧器群及び電力系
統を保護できるという効果が得られる。
【0033】第4の発明によれば、直接接地の星形結線
を持つリアクトルを複数設け、複数のリアクトル内の個
々の星形結線の零相電流を、星形結線の相互で比較する
ことにより、地絡事故を検出して変圧器を電力系統から
遮断するように構成したので、リアクトル内部の地絡事
故を、リアクトル外部事故またはリアクトル励磁突入電
流と良好に区別して高感度で瞬時に検出でき、これによ
りリアクトル群及び電力系統を保護できるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る電力系統保護
装置を備えた電力供給回路の電気回路図である。
【図2】 この発明の実施の形態2に係る電力系統保護
装置を備えた電力供給回路の電気回路図である。
【図3】 この発明の実施の形態3に係る電力系統保護
装置を備えた電力供給回路の電気回路図である。
【図4】 この発明の実施の形態4に係る電力系統保護
装置を備えた電力供給回路の電気回路図である。
【図5】 従来の電力系統保護装置を備えた電力供給回
路の電気回路図である。
【符号の説明】
2,3,4,2a,3a,4a,2b,3b,4b 変
圧器の入力端子、5,5a,5b,25,35a,35
b 中性点端子、6a,7a,8a,9a,6b,7
b,8b,9b 変流器、10,11 継電器(地絡事
故検出手段)、12 遮断器(遮断手段)、13,1
4,15,13a,14a,15a,13b,14b,
15b 変圧器の出力端子、22,23,24,32
a,33a,34a,35a,32b,33b,34
b,35b リアクトルの端子、101,103,10
4 変圧器、102,105,106 リアクトル、1
01a,101b,103a,104a 1次側コイル
(星形結線)、101c,103b,104b 2次側
コイル、102a,102b,105a,106a リ
アクトルのコイル(星形結線)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統に接続されたコイルが星形結線
    され該星形結線の中性点が接地された変圧器を備えた電
    力供給回路において、上記星形結線を複数個に分けて並
    列接続した構成とし、上記変圧器の個々の星形結線の零
    相電流を相互で比較することにより上記星形結線に発生
    した地絡事故を検出する地絡事故検出手段と、この地絡
    事故検出手段により検出された検出信号に応答して上記
    変圧器を上記電力系統から遮断する遮断手段とを備えた
    ことを特徴とする電力系統保護装置。
  2. 【請求項2】 コイルが星形結線され該星形結線の中性
    点が接地されたリアクトルが、電力系統に接続された電
    力供給回路において、上記星形結線を複数個に分けて並
    列接続した構成とし、上記リアクトルの個々の星形結線
    の零相電流を相互で比較することにより上記星形結線に
    発生した地絡事故を検出する地絡事故検出手段と、この
    地絡事故検出手段により検出された検出信号に応答して
    上記リアクトルを上記電力系統から遮断する遮断手段と
    を備えたことを特徴とする電力系統保護装置。
  3. 【請求項3】 電力系統に接続されたコイルが星形結線
    され該星形結線の中性点が接地された変圧器を複数個並
    列接続して成る電力供給回路において、個々の変圧器の
    星形結線の零相電流を相互で比較することにより上記星
    形結線に発生した地絡事故を検出する地絡事故検出手段
    と、この地絡事故検出手段により検出された検出信号に
    応答して上記変圧器を上記電力系統から遮断する遮断手
    段とを備えたことを特徴とする電力系統保護装置。
  4. 【請求項4】 コイルが星形結線され該星形結線の中性
    点が接地されたリアクトルが、複数個並列接続した構成
    とし、上記複数個のリアクトルが電力系統に接続された
    電力供給回路において、個々のリアクトルの星形結線の
    零相電流を相互で比較することにより上記星形結線に発
    生した地絡事故を検出する地絡事故検出手段と、この地
    絡事故検出手段により検出された検出信号に応答して上
    記リアクトルを上記電力系統から遮断する遮断手段とを
    備えたことを特徴とする電力系統保護装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006058475A1 (fr) * 2004-12-02 2006-06-08 Zhejiang University Procede de protection de la difference longitudinale d'un transformateur a frein du rapport sequence nulle
CN100350702C (zh) * 2004-02-13 2007-11-21 浙江大学 防止变压器保护误动的故障分量相序综合零序制动方法
CN100407535C (zh) * 2004-02-13 2008-07-30 浙江大学 防止变压器保护误动的最大故障分量差流制动装置
CN100409522C (zh) * 2004-02-13 2008-08-06 浙江大学 利用故障分量防止变压器差动保护误动的三相制动装置
CN104158151A (zh) * 2013-10-08 2014-11-19 广东电网公司电力科学研究院 防止变压器保护误动的制动电路及方法

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