JPH10257018A - 同期回路 - Google Patents

同期回路

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JPH10257018A
JPH10257018A JP9053547A JP5354797A JPH10257018A JP H10257018 A JPH10257018 A JP H10257018A JP 9053547 A JP9053547 A JP 9053547A JP 5354797 A JP5354797 A JP 5354797A JP H10257018 A JPH10257018 A JP H10257018A
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JP
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signal
periodic
synchronization
synchronous
periodic signal
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JP9053547A
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Setsu Yoshida
節 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DLL,PLLを用いずに、変調信号の同期
を捕捉して追従する。 【解決手段】 高周波信号の受信開始後、サンプリング
回路32は、変調信号S1をクロック生成回路31で生
成された全クロック信号S3でそれぞれサンプリングし
て、複数のサンプリング信号を生成する。各サンプリン
グ信号と拡散信号との相関値を相関算出回路34で算出
し、算出された全相関値のうちで特定相関値と一致する
ものを、最大相関選択回路39で選択する。相選択回路
41は、選択された前記相関値に基づいて、変調信号S
1と同期する同期クロック信号と、該信号と位相が近似
した進相および遅相クロック信号を選択し、回路31に
3つの該信号以外の生成を停止させる。次いで、回路3
2で3つの前記信号でそれぞれサンプリング信号を生成
して、回路34で該各信号の前記相関値を算出し、回路
39で3つの該相関値のうちから、特定相関値と一致す
るものを選択させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトル直接拡
散方式を用いた通信装置で好適に用いられる同期回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯情報端末および電子手帳であ
るような電子機器間でデータを送受信する通信装置に、
スペクトル直接拡散方式を用いた送信機および受信機が
ある。この送信機から送信される変調信号は、データを
表す被変調信号を、該被変調信号よりも信号周期の短い
拡散符号を用いて変調して生成されることが多い。ゆえ
に、この変調信号を受信する受信機の同期回路では、変
調信号の生成に他の変調方式を用いた通信装置よりも高
速に同期を捕捉し、変調信号を復調する間安定して同期
を保持することが求められる。また一般に、無線通信を
行う送信機と受信機との間には、共通のクロック信号が
常時供給されない。ゆえに、この送信機と受信機との間
で、たとえばバースト通信と称されるような無線通信を
行うとき、同期回路は、変調信号を受信するたびに、短
時間に同期を捕捉し、さらに通信が持続する間同期を保
持し続ける必要がある。
【0003】上述の受信機に備えられる従来技術の同期
回路が、特開平5−48570号公報に開示される。図
6は、上述の同期回路1の電気的構成を表すブロック図
である。この同期回路1を含む受信機は、アンテナ2で
受信した変調信号の周波数を、高周波復調回路3で中間
周波数に変換した後に、同期回路1に与える。同期回路
1では、周波数変換後の変調信号が与えられると、ま
ず、デジタルマッチドフィルタ4と巡回積分回路5と判
定回路6とを用いて、変調信号に含まれる拡散符号とP
N符号発生回路7から発生する拡散符号との同期が捕捉
される。次いで、ディレイド・ロック・ループ周波数シ
ンセサイザ(「DLL」と略称する)8によって、変調
信号が受信され続ける間、前記両拡散符号の同期が保持
される。DLL8に含まれ、PN符号発生回路7の発振
動作に関連する電圧制御発振器9は、フェイズド・ロッ
ク・ループ周波数シンセサイザ10(「PLL」と略称
する)によって、周波数−温度特性に起因する偏差が吸
収されることで、動作が補償されている。
【0004】このように、従来技術の同期回路1は、D
LL8およびPLL10が含まれる。DLL8とPLL
10とには、ループフィルタ、位相比較器、位相誤差検
出器等のDLL8とPLL10とに特有の電子部品が含
まれる。また、PLL10は、精度の高い発振器を用い
る。ゆえに、DLL8およびPLL10は、他の民生機
器および玩具に用いられる部品と比較して、製造コスト
が高い。また、DLL8とPLL10とは、含まれる部
品点数が多く回路構成が複雑なので、同期回路1全体の
回路構成が複雑になる。また、同期回路1全体の部品点
数も増加するので、さらに製造コストが増大する。
【0005】さらに、従来技術の同期回路1を含む受信
機では、受信機全体の動作を制御するソフトウェアが通
信プロトコルの処理動作の途中であっても、同期回路1
自体の要因で同期が保持できなくなったときには、通信
自体を途中で切断して、拡散符号の同期捕捉から処理を
やり直す必要がある。したがって、たとえば電圧制御発
振器9の誤動作によって同期が保持できなくなったとき
も、通信を切断しなければならないので、通信動作が不
安定になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、回路
構造が簡単な同期回路であって、かつ安定して同期を保
持することができる同期回路を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、相互に位相が
異なる複数の周期信号であって、予め定める周期の対象
信号と同一周期の複数の周期信号を周期信号生成手段で
生成し、複数の該周期信号の中から前記対象信号と同期
する同期周期信号を同期選択手段で周期的に選択して、
選択された同期周期信号を順次出力する同期回路におい
て、前記同期選択手段で同期周期信号が選択される毎
に、周期信号生成手段で生成されたすべての周期信号の
うちで該同期選択手段で過去に選択された同期周期信号
の中で最新の同期周期信号以外の残余の周期信号から、
対象信号と位相が近似した近似周期信号を選択する近似
選択手段をさらに含み、前記同期選択手段は、まず、周
期信号生成手段で生成されたすべての周期信号の中か
ら、同期周期信号を選択し、次いで、最初に同期周期信
号を選択したときから周期的に、前記最新の同期周期信
号と、前記近似選択手段で過去に選択された近似周期信
号の中で最新の近似周期信号との中から、再度同期周期
信号を選択することを特徴とする同期回路である。本発
明に従えば、同期回路は、周期信号発生手段で発生され
た複数の周期信号のうちから、対象信号と同期した周期
信号を、同期周期信号として選んで出力する。この動作
を周期的に繰返すことで、任意の対象信号に対する同期
捕捉および同期追従を行うことができる。またこの同期
回路は、DLLおよびPLLを用いた同期回路と比較し
て、精度の高い水晶発振器ならびにDLLおよびPLL
に特有の電子部品を用いていない。ゆえに、同期回路の
製造コストを減少させることができる。さらに、上述の
同期回路の同期選択手段は、初回の選択動作では全周期
信号のうちから同期周期信号を選択するが、2回目以後
の選択動作では、前回選択された最新の同期周期信号と
最新の近似周期信号のうちから再度同期周期信号を選択
する。ゆえに、選択対象となる信号の数が減少するの
で、2回目以後の選択動作の処理量が減少し、各回の選
択動作に要する時間を短縮することができる。ゆえに、
同期追従のための動作を短時間で行うことができるの
で、誤動作の繰返し期間を従来の同期回路よりも短縮し
て、さらに確実に、同期を追従することができる。
【0008】また本発明は、前記近似周期信号には、前
記最新の同期周期信号よりも位相が進んだ周期信号と、
該最新の同期周期信号よりも位相が遅れた周期信号とが
含まれることを特徴とする。本発明に従えば、近似周期
信号には上述の2種類の周期信号が選ばれる。ゆえに、
同期選択手段での2回目以後の選択動作では、前回の選
択動作で選択された最新の同期周期信号の位相が対象信
号の位相よりも遅れている場合および進んでいる場合の
どちらであっても、最新の同期および近似周期信号のう
ちに、対象信号と同期する信号があると考えられる。ゆ
えに、上記の場合のどちらでも、確実に対象信号と同期
する同期周期信号を再度選択することができる。
【0009】また本発明は、予め定める基準信号を予め
定める周期の拡散符号を用いたスペクトル直接拡散方式
で変調した対象信号が入力され、拡散符号を表す拡散信
号と同一周期であって、該周期の整数分の1の幅ずつ相
互に位相が異なる複数の周期信号を周期信号生成手段で
生成し、複数の該周期信号の中から前記対象信号と同期
する同期周期信号を同期選択手段で周期的に選択して、
選択された同期周期信号を順次出力する同期回路におい
て、前記周期信号生成手段で生成された各周期信号の周
期のタイミングで対象信号をサンプリングしたサンプリ
ング信号を、各周期信号毎に個別的に生成するサンプリ
ング手段と、前記各サンプリング信号と拡散信号との相
関値をそれぞれ算出する相関算出手段と、前記同期選択
手段で同期周期信号が選択される毎に、周期信号生成手
段で生成されたすべての周期信号のうちで該同期選択手
段で過去に選択された同期周期信号の中で最新の同期周
期信号以外の残余の周期信号の中から、対象信号と位相
が近似した近似周期信号を選択する近似選択手段をさら
に含み、前記同期選択手段は、まず、相関算出手段で算
出されたすべての相関値のうちのいずれか1つの相関値
が予め定める特定相関値であるとき、該相関値の算出に
用いられたサンプリング信号の生成に用いた周期信号
を、同期周期信号として選択し、次いで、最初に同期周
期信号が選択されたときから周期的に、前記最新の同期
周期信号を用いて生成したサンプリング信号と拡散信号
とから相関算出手段で算出された第1相関値、および前
記近似選択手段で過去に選択された近似周期信号の中で
最新の近似周期信号を用いて生成したサンプリング信号
と拡散信号とから相関算出手段で算出された第2相関値
が前記特定相関値であるか否かを判定し、該第1または
第2相関値が特定相関値であるとき、該特定相関値の算
出に用いられたサンプリング信号の生成に用いた周期信
号を、同期周期信号として再度選択することを特徴とす
る同期回路である。本発明に従えば、同期回路は、スペ
クトル直接拡散方式で生成された対象信号と同期する同
期周期信号を、上述のサンプリング信号と拡散信号との
相関値を用いて、上述のように選択して出力する。これ
によって、DLLおよびPLLを用いずに周期信号と対
象信号との同期を捕捉しかつ追従することができ、ま
た、2回目以後の同期追従のための選択動作の処理量を
減少させて、処理時間を短縮することができる。また、
このサンプリング信号は、各周期信号をサンプリングク
ロックとして対象信号をサンプリングして生成されるの
で、周期信号と対象信号とが同期していれば、該サンプ
リング信号と拡散信号との信号波形が一致する。さら
に、対象信号と同期した周期信号のサンプリング信号の
うちで拡散信号との相関を取る部分が、元の基準信号の
うちで単一の拡散符号で変調された部分と一致すれば、
相関値は予め定める特定相関値になる。ゆえに、前記相
関値を用いると、対象信号と周期信号との同期、および
対象信号と拡散信号との同期を同時に捕捉することがで
きる。
【0010】また本発明は、前記近似周期信号は、前記
最新の同期周期信号よりも前記周期信号の周期の整数分
の1の前記幅だけ位相が進んだ周期信号と、該最新の同
期周期信号よりも前記周期信号の周期の整数分の1の前
記幅だけ位相が遅れた周期信号とを含むことを特徴とす
る。本発明に従えば、近似周期信号は上述のように2種
類選択される。対象信号と周期信号との同期を捕捉した
後は、同期周期信号と対象信号との位相のずれが急激に
突然大きくなることはおこりにくく、ずれは微小だと考
えられる。ゆえに上述のように近似周期信号を選ぶと
き、同期が遅れているときまたは進んでいるときのどち
らでも、近似周期信号のどちらかが対象信号と同期する
と予想される。これらのことから、同期および近似周期
信号のうちから、確実に、対象信号と同期する同期周期
信号を再度選択することができる。
【0011】また本発明は、前記近似周期信号は、前記
周期信号生成手段で生成されたすべての周期信号の中で
前記最新の同期周期信号よりも位相が進んだ周期信号の
うち、該周期信号を用いて生成したサンプリング信号と
拡散信号とから前記相関算出手段で算出された相関値が
最大である周期信号と、前記周期信号生成手段で生成さ
れたすべての周期信号の中で前記最新の同期周期信号よ
りも位相が遅れた周期信号のうち、該周期信号を用いて
生成したサンプリング信号と拡散信号とから前記相関算
出手段で算出された相関値が最大である周期信号とを含
むことを特徴とする。本発明に従えば、近似周期信号が
上述のように2種類選択される。対象信号と周期信号と
の同期は、請求項4の説明のように微少量ずつずれると
考えられる。この場合に、周期信号が多数あれば、請求
項4で選んだ近似周期信号よりも、対象信号との位相の
ずれが小さい周期信号がある可能性がある。このとき、
本発明のように相関値に基づいて近似周期信号を選べ
ば、同期周期信号以外の残余周期信号のうちで、対象信
号の位相に最も近似した位相の周期信号を、常に近似周
期信号として選択することができる。これらのことか
ら、同期および近似周期信号のうちから、確実に対象信
号と同期する同期周期信号を再度選択することができ
る。
【0012】また本発明は、前記同期選択手段は、前記
第1および第2相関値が前記特定相関値であるか否かを
判定し、前記第1および第2相関値が共に前記特定相関
値ではないときに、前記相関算出手段で算出されたすべ
ての相関値のうちで最も大きい相関値の算出に用いられ
たサンプリング信号の生成に用いた周期信号を、同期周
期信号として再度選択することを特徴とする。本発明に
従えば、第1および第2相関値が特定相関値ではないと
き、同期選択手段は上述のように同期周期信号を選択す
る。この相関値は、請求項3で説明したように、周期信
号と対象信号との同期および周期信号と拡散信号との同
期が共に捕捉できたときに特定相関値を取るが、いずれ
か一方の同期がはずれているときは、値が大きくなって
も特定相関値にはならない。このときに、上述のように
同期周期信号を選択すれば、上述の2つの同期の少なく
とも一方が捕捉できたときから、同期周期信号を常時選
択して出力することができる。したがって、同期捕捉の
ための処理を開始してから、最初の同期周期信号を選択
するまでの時間を短縮することができる。さらに、突発
的な妨害で対象信号の信号波形が歪んだ場合には、上述
の2つの同期が共に捕捉されていても、相関値が特定相
関値にならない。このようなとき、従来の同期回路では
同期を喪失したと判定して、再度最初から対象信号と周
期および拡散信号との同期を捕捉していたが、本発明の
同期回路では、同期喪失と判定せずに上述のように同期
周期信号を選択する。このように選択された同期周期信
号は、対象信号と同期している可能性が高く、同期して
いないときでも位相は近似している。ゆえに、突発的な
妨害が解消された後、請求項3の2回目以後の選択動作
と同様に、最新の同期および近似周期信号のうちから同
期周期信号を選択することができる。したがって、本発
明の同期回路では、従来の同期回路と比較して、突発的
な妨害があった後に同期を回復するための動作を短時間
に行うことができる。
【0013】また本発明は、前記同期回路は、前記同期
選択手段が選択した同期周期選択信号の選択順序を記憶
する選択順序記憶手段をさらに含み、前記同期選択手段
は、前記第1および第2相関値が前記特定相関値である
か否かを判定し、前記第1および第2相関値が共に前記
特定相関値ではないときに、前記周期信号生成手段で生
成されたすべての周期信号の中から、前記選択順序記憶
手段に記憶された選択順序から予想される周期信号を、
同期周期信号として再度選択することを特徴とする。本
発明に従えば、上述の同期選択手段は、第1および第2
相関値が特定相関値ではないとき、上述のように同期周
期信号を選択する。たとえば対象信号と周期信号との周
期に微小なずれがあるとき、同期周期信号は、或る選択
順序で順次変更されている場合がある。このような場合
であって、突発的な妨害があったとき、同期選択手段は
上述のように選択順序から予想される周期信号を同期周
期信号に選ぶ。このように選ばれた同期周期信号は、対
象信号と同期している可能性が高い。これによって、妨
害が解消された後、請求項3の2回目以後の選択動作と
同様に、最新の同期および近似周期信号のうちから同期
周期信号を選択することができる。したがって、本発明
の同期回路では、従来の同期回路と比較して、突発的な
妨害があった後に同期を回復するための動作を短時間に
行うことができる。
【0014】また本発明は、前記同期選択手段は、周期
的に繰返し設定される選択期間内に作動して同期周期信
号を選択し、選択期間以外の残余期間には停止し、前記
周期信号生成手段は、前記残余期間内に、前記最新の同
期周期信号および前記最新の近似周期信号を生成し、該
最新の同期周期信号および該最新の近似周期信号以外の
残余の周期信号は生成しないことを特徴とする。本発明
に従えば、同期選択手段は上述のように作動し、同期回
路は残余期間には該期間前の選択期間で選択された同期
周期信号を出力しつづける。上述のように、同期選択手
段の2回目以後の選択動作では、最新の同期および近似
周期信号だけが選択対象になってその他の信号は選択対
象にならず、同期周期信号選択後に近似周期信号を選択
するときだけ、全周期信号が選択対象になる。ゆえに残
余期間に上述の残余の周期信号を生成しないことで、周
期信号の生成手段および周期信号を用いて動作する各種
の回路部品を停止させることができる。これによって、
たとえば周期信号生成手段の電力消費量を低減させるこ
とができる。
【0015】また本発明は、前記同期選択手段が同期周
期信号を選択するタイミングは、前記最新の同期周期信
号の周期のタイミングに基づいて定められることを特徴
とする。本発明に従えば、同期選択手段が同期周期信号
を選択するタイミングは上述のように定められる。ゆえ
に、同期周期信号が変更された後、変更前と変更後の同
期周期信号の微小な位相のずれ分だけ、選択するタイミ
ングを調整することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある同期回路を含む受信機21の電気的構成を表すブロ
ック図である。図2は、図1の受信機21の各回路から
出力される信号を表すタイミングチャートである。図1
と図2とを併せて説明する。図2(A),(B),
(D),(F),(H),(J)では、信号レベルがハ
イレベルのとき信号のビットが1であることを表し、信
号レベルがローレベルのとき信号のビットが0であるこ
とを表すものとする。
【0017】受信機21は、スペクトル直接拡散方式を
用いた無線データ通信装置の受信機である。受信機1
は、アンテナ23、高周波復調回路24、同期復調回路
25、受信データ処理回路26および通信制御回路27
を含んで構成される。「高周波」を、図面では「RF」
と略称する。
【0018】アンテナ23は、後述の送信機51から無
線で送信された高周波信号S0を受信する。高周波信号
S0は、変調信号S1をベースバンド信号として、予め
定める周波数の電磁波である搬送波を変調した信号であ
る。変調信号S1は、送信するべきデータを表すデジタ
ル信号である基準信号S7を、疑似ランダム信号で実現
されるような拡散符号を用いたスペクトル直接拡散方式
で変調して得られる。受信された高周波信号S0は、高
周波復調回路24に与えられる。
【0019】高周波復調回路24は、高周波信号S0を
復調して、図2(A)に表す変調信号S1を得る。変調
信号S1の信号レベルは、予め定める信号周期W1の各
周期毎に、変調信号S1の各ビットに応じて定められ
る。また、変調信号S1は、拡散符号のビット数と同数
の複数ビットで、基準信号S7の単一ビットを表す。こ
のため、変調信号S1は、上述の複数ビット毎に、ビッ
トの0と1との組合わせが、拡散符号のビットの組合わ
せと一致または逆転する。上述の複数ビットの0と1と
の組合わせが拡散符号の組合わせと一致するとき、該複
数ビットは基準信号S7のビットの1を表す。上述の複
数ビットの0と1との組合わせが拡散符号の組合わせと
逆転するとき、該複数ビットは基準信号S7のビットの
0を表す。このため、変調信号S1の信号波形は、上述
の複数ビットを送信するのに必要な時間と等しいよう
な、繰返し周期W3の各周期毎に、周期的に変化する。
これらのことから、変調信号S1は、単一ビット単位の
信号周期W1と、複数ビット単位の繰返し周期W3を有
する。この変調信号S1は、同期復調回路25に与えら
れる。
【0020】同期復調回路25の動作開始および終了
は、通信制御回路27によって、通信プロトコルに基づ
いて制御される。同期復調回路25が動作するとき、後
述の手法で、変調信号S1とクロック信号S3との同
期、および変調信号S1と拡散信号S4との同期を捕捉
し、さらに捕捉された同期を追従する。拡散信号S4
は、拡散符号が繰返し周期W3で周期的に繰返され、各
ビットの信号周期が信号周期W1と等しい信号である。
また、同期が追従される間、同期復調回路25は、変調
信号S1をスペクトル拡散方式で復調して、元の基準信
号S7を1ビットずつ得る。受信データ処理回路26
は、同期復調回路25から1ビットずつ出力された基準
信号S7に基づいて、各種のデータ処理を行う。たとえ
ば、この受信機21が携帯情報端末のデータ送受信機の
受信部を構成するときは、受信データ処理回路26は基
準信号S7からデータを再生する。
【0021】上述した同期復調回路25は、発振回路3
0、クロック生成回路31、サンプリング回路32、相
関算出回路34、拡散符号発生回路37、シフトレジス
タ38、最大相関選択回路39、相関選択制御回路4
0、相選択回路41、および位相選択学習回路42を含
んで構成される。
【0022】発振回路30は、予め定める原発振周波数
Φの原クロック信号S2を発振する。クロック生成回路
31は、発振回路30から出力された原クロック信号S
2に基づいて、変調信号S1と同じ信号周期W1のクロ
ック信号S3をn本生成する。クロック信号S3の数で
あるnは任意の整数である。各クロック信号S3は、ク
ロック信号S3の信号周期W1のn分の1の時間W2の
整数倍だけ、相互に位相が異なる。さらにクロック生成
回路31は、後述の相選択回路41からのクロック制御
信号に応答して、n本のクロック信号S3を選択的に出
力する。以後の説明では、nは4であり、クロック生成
回路31は、図2(C),(E),(G),(I)に表
すクロック信号S3a〜S3dを生成するものとする。
【0023】これらクロック信号S3a〜S3dは、信
号周期W1の方形パルス信号である。クロック信号S3
bは、クロック信号S3aよりも位相が時間W2だけ遅
れる。クロック信号S3cは、クロック信号S3aより
も位相が時間W2の2倍の時間だけ遅れる。クロック信
号S3dは、クロック信号S3aよりも位相が時間W2
の3倍の時間だけ遅れる。ゆえに、クロック信号S3a
〜S3dは、この順で時間W2おきに、方形パルスが順
次的に立上がる。
【0024】サンプリング回路32は、クロック信号S
3の数と同数のシフトレジスタ33を含む。相関算出回
路34は、クロック信号S3の数と同数の乗算器35、
該同数の累積加算器36、および該同数の初期相関回路
45を含む。以後の説明では、シフトレジスタ33a〜
33dと、乗算器34a〜34dと、累積加算器35a
〜35dと、初期相関回路45a〜45dとを含むもの
とする。全シフトレジスタ33a〜33dは、高周波復
調回路24と並列に接続される。また、シフトレジスタ
33aと乗算器35aと累積加算器36aとは、個別的
に、この順で直列に接続される。同様に、各シフトレジ
スタ33b〜33dと、各乗算器35a〜35dと、各
累積加算器36a〜36dとは、個別的に、この順で直
列に接続される。
【0025】拡散符号発生回路37は、予め定めるNビ
ットの拡散符号を、後述のように、変調信号S1と同じ
繰返し周期W3で周期的に、繰返し生成する。この拡散
符号は、シフトレジスタ38に記憶される。拡散符号の
ビット数であるNは任意の整数であり、以後の説明では
15であるとする。前述のシフトレジスタ33a〜33
dおよびシフトレジスタ38のシフトセルの数は、拡散
符号のビット数と等しい。図面では、拡散符号を「PN
符号」と表す。シフトレジスタ38は、上述のシフトセ
ルが直列に接続されて構成され、各シフトセルに記憶さ
れたビットを信号初期W1で、後段のシフトセルに順次
送らせる。さらにシフトレジスタ38は、最終段のシフ
トセルに記憶されたビットを信号周期W1で順次的に出
力することで、拡散信号S4を生成する。
【0026】高周波復調回路24から出力された変調信
号S1は、サンプリング回路32の全シフトレジスタ3
3a〜33dに並列に与えられる。各シフトレジスタ3
3a〜33dは、クロック生成回路31から個別に与え
られた各クロック信号S3a〜S3dをサンプリングク
ロックとして変調信号S1をサンプリングすることで、
各クロック信号S3a〜S3dに応答した各サンプリン
グ信号S5a〜S5dを生成する。
【0027】具体的には、シフトレジスタ33a〜33
dは、クロック信号S3a〜S3dが立上がる時刻に変
調信号S1をサンプリングして、そのときの変調信号S
1の信号レベルを得て、該信号レベルとサンプリング信
号S5a〜S5dの信号レベルとを一致させる。この信
号レベルは、変調信号S1をサンプリングした時刻から
信号周期W1経過後の時刻まで保持される。これによっ
て、各クロック信号S3a〜S3dの信号周期W1毎
に、サンプリング信号S5a〜S5dのビットの値が定
められる。値が定められたサンプリング信号S5a〜S
5dのビットは、まず、最前段のシフトセルに記憶され
る。次いで、各シフトセルに記憶された各ビットが、ク
ロック信号S3a〜S3dに同期して、後段のシフトセ
ルに転送される。これによって、前記ビットは、1ビッ
トずつ順次的にシフトレジスタ33a〜33dのシフト
セルに記憶される。さらに、最終段のシフトセルに記憶
されたビットが、クロック信号S3a〜S3dに同期し
て出力される。この動作を、信号周期W1毎に周期的に
繰返すことで、上述のサンプリング信号S5a〜S5d
が生成される。このようにして生成された各サンプリン
グ信号S5a〜S5dを図2(D),(F),(H),
(J)に表す。
【0028】シフトレジスタ33a〜33dの最終段の
シフトセルに記憶されたサンプリング信号S5a〜S5
dは、クロック信号S3a〜S3dに同期して、1ビッ
トずつ順次的に乗算器35a〜35dに与えられる。ま
た乗算器35a〜35dには、シフトレジスタ33a〜
33dの最終段のシフトセルからサンプリング信号S5
a〜S5dが1ビットずつ与えられる動作と同期して、
シフトレジスタ38の最終段のシフトセルから拡散信号
S4が1ビットずつ与えられる。乗算器35a〜35d
は、サンプリング信号S5a〜S5dの各ビットと拡散
信号S4の各ビットとの排他的論理和を算出し、算出結
果を累積加算器36a〜36dに与える。累積加算器3
6a〜36dは、乗算器35a〜35dで得られた算出
結果を順次累積加算して、各クロック信号S3a〜S3
dに対応する相関値S6a〜S6dを生成する。相関値
S6a〜S6dは、すべて最大相関選択回路39に与え
られる。
【0029】また、初期相関回路45a〜45dは、乗
算器61a〜61oと、レジスタ62と、累積カウンタ
とをそれぞれ含む。以下に、図3を参照して、初期相関
回路45aの具体的な構成を説明する。この説明では、
Nを15と仮定する。
【0030】前述のシフトレジスタ33aとシフトレジ
スタ38とは、各シフトセルから後段のシフトセルおよ
び乗算器35aに各ビットを転送するときに同時に、該
各ビットを初期相関回路45の各乗算器61a〜61o
にも与える。これによって、各乗算器61a〜61oに
は、シフトレジスタ33aとシフトレジスタ38との同
じ段数のシフトセルから、サンプリング信号S3aのビ
ットと拡散符号のビットとが与えられる。各乗算器61
a〜61oは、与えられた2種類のビットの排他的論理
和を求め、その演算結果を表すビットを出力する。
【0031】レジスタ62は、N×N個のシフトセル
が、N行N列の行列状に配置されて形成される。図33
では、シフトレジスタ33a,38のシフトセルが配列
された方向に配列されたN個のシフトセルを行とし、該
方向に直交する方向に配列されたシフトセルを列とす
る。各乗算器61a〜61oからの各ビットは、該各乗
算器61a〜61oに次のビットが与えられるのと同じ
タイミングで、レジスタ62の各行の最前段の各シフト
セルにパラレルに与えられて記憶される。レジスタ62
には、クロック生成回路31からクロック信号S3aが
与えられており、各行の各シフトセルに記憶されたビッ
トを、クロック信号S3aに同期して順次、該各行で該
シフトセルの後段のシフトセルに転送させる。レジスタ
62は、上述のビットを一時退避されるために備えられ
る。
【0032】累積カウンタ63a〜63oは、レジスタ
62の各列に対応して設けられる。レジスタ62の各列
の全シフトセルに記憶された各ビットは、クロック信号
S3aに同期してシリアルに出力され、該列に対応した
累積カウンタ63a〜63oに、全ビットが与えられ
る。レジスタ62の各列の全シフトセルから出力される
全ビットは、乗算器35aから時間軸に沿って順次的に
出力される演算結果と等価であり、各列毎に記憶された
全ビットのうちには、その累積加算結果が特定相関値と
なるものが含まれる。各累積カウンタ63a〜63oに
もクロック信号S3aが与えられており、各累積カウン
タ63a〜63oは、クロック信号に同期して、与えら
れた複数のビットを累積加算することで、レジスタ62
の各列に記憶された各全ビット毎に、相関値を演算す
る。累積カウンタ63a〜63oからの相関値は、順次
的に最大相関選択回路39に与えられる。この相関値
は、後述するように、同期捕捉動作時に用いられる。初
期相関回路45b〜45dの動作は、初期相関回路45
aと同一構造で同様の動作を行い、入力されるクロック
信号とサンプリング信号だけが異なるので、説明は省略
する。
【0033】再び図1、図2を参照する。最大相関選択
回路39は、相関選択制御回路40から与えられる制御
信号に応答して作動または停止する。最大相関選択回路
39が作動するときには、まず、相関算出回路34から
与えられた全相関値S6a〜S6dのうち、後述の選択
条件に基づいて、いずれか1つの相関値S6を選択す
る。次いで、後述の手法で、選択された相関値S6を参
照して、変調信号S1と拡散符号発生回路37から出力
された拡散信号S4との同期を捕捉し、続いて同期を追
従する。選択されたいずれか1つの相関値S6を表すデ
ータは、相関選択制御回路40と相選択回路41とに与
えられる。相関選択制御回路40は、選択されたいずれ
か1つの相関値S6に基づいて、最大相関選択回路39
および位相選択学習回路44を制御するための制御信号
を生成する。
【0034】相選択回路41は、同期選択部42と近似
選択部43とを含んで構成される。同期選択部42は、
最大相関選択回路39で選択されたいずれか1つの相関
値S6に基づいて、クロック生成回路31で生成された
全クロック信号S3a〜S3dのうちで、変調信号S1
と同期する同期クロック信号を選択する。具体的には、
同期クロック信号には、最大相関選択回路39で選択さ
れた前記相関値S6が出力された累積加算器36に乗算
器35を介して直列に接続されるシフトレジスタ33に
与えられたクロック信号S3が選ばれる。
【0035】また、近似選択部43は、同期選択部42
で同期クロック信号が選択されるたびに、全クロック信
号S3a〜S3dのうちで同期クロック信号以外の残余
のクロック信号の中から、進相クロック信号と遅相クロ
ック信号とを選択する。進相クロック信号は、全クロッ
ク信号S3a〜S3dのうちで、同期クロック信号より
も位相が進んだクロック信号である。また遅相クロック
信号は、全クロック信号S3a〜S3dのうちで、同期
クロック信号よりも位相が遅れたクロック信号である。
具体的は、進相クロック信号には、同期クロック信号よ
りも位相が前記時間W2だけ進んだ信号が選ばれる。ま
た遅相クロック信号には、同期クロック信号よりも位相
が前記時間W2だけ遅れた信号が選ばれる。
【0036】相選択回路41は、同期選択部42で選択
された同期クロック信号と、近似選択部43で選択され
た進相クロック信号と遅相クロック信号とを表すクロッ
ク制御信号を生成して、図2(K)の波形図でハイレベ
ルの期間に、位相選択学習回路44とクロック生成回路
31とに与える。波形がローレベルのときにはクロック
制御信号は出力されない。クロック生成回路31は、相
選択回路41からクロック選択信号が与えられるとき、
以後選択的に出力するクロック信号を変更し、与えられ
ないときは、最新のクロック選択信号で表されたクロッ
ク信号を継続して出力する。
【0037】位相選択学習回路44は、相選択回路41
から出力されたクロック制御信号を導入して、同期選択
部42で選択された同期クロック信号の遷移パターンを
記憶する。また、相関選択制御回路40からの制御信号
に応答して、記憶された遷移パターンを相選択回路41
に与える。この遷移パターンは、後述するように、同期
選択部42で同期クロック信号を選択するときに用いら
れる。
【0038】また、前述の最大相関選択回路39は、同
期が捕捉された後にいずれか1つの前記相関値S6を選
択したとき、同期追従動作と並行して、選択したいずれ
か1つの相関値S6に基づいて変調信号S1を復調す
る。具体的には、まず、変調信号S1の繰返し周期W3
毎に、相関算出回路34から算出された相関値が、予め
定める2種類の特定相関値のいずれであるかを判定し
て、この判定結果から基準信号S7のビットの値を定め
る。この特定相関値は、前記複数ビットに対応した基準
信号S7のビットが0のときの該複数ビットと拡散信号
S4との相関値、および該基準信号S7のビットが1の
ときの該相関値であり、本実施形態では15および0で
ある。これによって、最大相関選択回路39は、基準信
号S7を1ビットずつ復調する。復調された基準信号S
7は、1ビットずつ受信データ処理回路29に与えられ
る。
【0039】このように、受信機21では、変調信号S
1を復調するための回路と、変調信号S1と拡散信号S
4との同期をとる同期回路とが兼用されている。ゆえ
に、同期回路として、従来技術の同期回路を含む受信機
と比較して、ディレイド・ロック・ループ周波数シンセ
サイザおよびフェイズド・ロック・ループ周波数シンセ
サイザであるような、同期回路に特有の回路を備える必
要がない。また、同期復調回路25を構成する回路部品
は、シフトレジスタ、乗算器および累積加算器等、他の
用途にも用いられる汎用の電子部品である。ゆえに、従
来技術の同期回路と比較して、回路構成が簡略化される
と共に、回路部品のコストを減少させることができる。
【0040】上述した高周波信号S0は、スペクトル直
接拡散方式の送信機51で生成されて、無線伝送によっ
て受信機21に与えられる。図4は、前述の高周波信号
S0を送信する送信機51の電気的構成を表すブロック
図である。送信機51は、送信データ生成回路52、パ
ラレル/シリアル変換回路53、クロック生成回路5
4、拡散変調回路55、拡散符号発生回路56、シフト
レジスタ57、高周波変調回路58、およびアンテナ5
9を含んで構成される。
【0041】送信データ生成回路52は、送信機51か
ら受信機21に送信すべきデータを表す基準信号S7を
生成する。この基準信号S7は、パラレルデータのデジ
タル信号である。基準信号S7は、パラレル/シリアル
変換回路53でシリアルデータに変換される。さらにパ
ラレル/シリアル変換回路53には、クロック生成回路
54で生成されたクロック信号S9が与えられる。クロ
ック信号S9の信号周期は、受信機21のクロック生成
回路31で生成されたクロック信号S3a〜S3dの信
号周期W1と等しい。パラレル/シリアル変換回路53
は、クロック信号S9に基づいて、前述の信号周期W1
のN倍の時間が経過するたびに、基準信号S7を1ビッ
トずつ拡散変調回路55に与える。
【0042】拡散符号発生回路56は、前述の拡散符号
を繰返し発生させて、拡散符号と同数のストアセルを有
するシフトレジスタ57に拡散符号を記憶させる。さら
にシフトレジスタ57には、クロック生成回路54で生
成されたクロック信号S9が与えられる。シフトレジス
タ57は、クロック信号S9に基づいて、前述の信号周
期W1と同一時間が経過するたびに、拡散符号を1ビッ
トずつ拡散変調回路55に与える。ゆえに、シフトレジ
スタ57から拡散符号の全ビットが拡散変調回路55に
順次的に与えられる間、パラレル/シリアル変換回路5
3からは基準信号S7の或る1ビットが継続して拡散変
調回路55に与えられる。
【0043】拡散変調回路55は、排他的論理和回路で
実現され、基準信号S7を拡散符号を用いたスペクトル
直接拡散方式で変調して、変調信号S1を生成する。具
体的には、拡散変調回路55は、シフトレジスタ57か
ら拡散信号S4の1ビットが与えられるたびに、拡散信
号S4のビットとパラレル/シリアル変換回路53から
与えられる基準信号S7のビットとの排他的論理和を求
めて、変調信号S1のビットの値を定める。この動作
を、基準信号S7の全ビットについて繰返すことで、変
調信号S1の全ビットの値が定められる。変調信号S1
は、高周波変調回路58に与えられる。
【0044】高周波変調回路58は、拡散変調回路55
から与えられた変調信号S1をベースバンド信号とし
て、予め定める周波数の搬送波を変調することで、高周
波信号S0を生成する。高周波信号S0は、アンテナ5
9から電磁波として放射される。
【0045】この送信機51と受信機21とが同一の電
子装置に備えられて、通信機を構成するとき、送信機5
1のクロック生成回路54と拡散符号発生回路56とシ
フトレジスタ57と、前述の受信機21のクロック生成
回路31と拡散符号発生回路37とシフトレジスタ37
とを、それぞれ共通の回路として、単一個だけ備えるよ
うにしても良い。
【0046】上述の手法を用いて同期復調回路25で変
調信号S1を復調して基準信号S7のビットを得るに
は、変調信号S1の信号周期W1とクロック信号の信号
周期W1とを同期させ、かつ変調信号S1の繰返し周期
W3と拡散信号S4の繰返し周期W3とを常に同期させ
る必要がある。このことを、図2を参照して以下に説明
する。
【0047】受信開始直後の時刻t1〜時刻t2の間の
期間では、全クロック信号S3a〜S3dのうちで、ク
ロック信号S3cが変調信号S1と同期し、残余のクロ
ック信号S3a,S3b,S3dは同期していないこと
がわかる。このとき、変調信号S1と各クロック信号S
3a〜S3dに応答したサンプリング信号S5a〜S5
dとの信号波形を比較すると、変調信号S1とサンプリ
ング信号S5cとは、信号波形がほぼ一致し、そのずれ
は信号周期W1未満に収まる。また、前述の残余のクロ
ック信号S3a,S3b,S3dに応答するサンプリン
グ信号S5a,S5b,S5dでは、方形パルスが欠落
したり、パルス幅が信号周期W1以上の長さで増減し
て、変調信号S1と該サンプリング信号S5a,S5
b,S5dの信号波形が一致しないことがわかる。
【0048】変調信号W1とクロック信号S3a〜S3
dとを比較すると、変調信号S1のビット単位の信号周
期W1とクロック信号S3a〜S3dの信号周期W1と
には、信号周期W1未満の微小なずれがあることがわか
る。これは、変調信号S1を送信した送信機51のクロ
ック生成回路54と受信機21とのクロック生成回路3
1とがそれぞれ独立に作動するため、送信機51で生成
されたクロック信号S9と受信機21で生成されたクロ
ック信号S3a〜S3dとが完全に一致していないため
であると考えらえる。この原因としては、たとえば、ク
ロック生成回路54内の発振回路と受信機21の発信回
路30との偏差が挙げられる。このずれのために、時刻
t2以後の時刻t3では、変調信号S1とクロック信号
S3cとの同期がはずれ、変調信号S1はクロック信号
S3dと同期している。
【0049】最大相関選択回路39は、サンプリング信
号と拡散符号との相関値から基準信号S7のビットを定
めるので、サンプリング信号の波形と変調信号S1との
波形が一致している必要がある。ゆえに、本実施形態の
受信機21では、高周波信号S0を受信しはじめると、
同期捕捉動作を実施して、変調信号S1と拡散信号S4
との同期を捕捉する。続いて、同期追従動作によって周
期的に同期を追従して、常に変調信号S1とクロック信
号S3との同期を追従させる。
【0050】受信機21で通信を行うときの動作を以下
に詳細に説明する。
【0051】受信機21の高周波復調回路24は、受信
機21に電力が供給される間、常時アンテナ23から出
力される高周波信号S0を高周波復調回路24で復調し
て、変調信号S1を生成する。同様に発振回路30は常
時原クロック信号S2を生成してクロック生成回路31
に与える。通信制御回路27は、通信が開始されていな
い待期状態では、全クロック信号S3a〜S3dのうち
で予め定める単一のクロック信号、たとえばクロック信
号S3aを選択して、該選択結果を表すクロック制御信
号をクロック生成回路31に与える。同期復調回路25
は、クロック生成回路31で生成された前記単一のクロ
ック信号をサンプリングクロックとしてサンプリング信
号を生成し、信号周期W1毎に該サンプリング信号と拡
散信号S4との相関値を求め、該相関値を通信制御回路
27に与える。
【0052】送信機51から送信された変調信号を受信
しないとき、高周波復調回路24から出力される変調信
号S1は常に或るレベルを保つ定常信号になるので、前
述の相関値は特定相関値とは一致せず、たとえば7また
は8であるような特定の値になる。通信制御回路27
は、与えられた相関値が上述の特定の値と一致するか否
かを判定し、一致するとき、変調信号が受信されていな
いと判定する。変調信号が受信されていない間は、上述
の動作を繰返す。相関値が特定の値と一致しなくなると
き、通信制御回路27は、変調信号S1が受信されたと
判定して、同期復調回路25に同期の捕捉および追従と
変調信号の復調とを行う同期復調動作を開始させる。
【0053】さらに、同期復調動作が実施される間、通
信制御回路27は、基準信号S7を導入して、該基準信
号S7に含まれる通信プロトコルに関する制御信号を取
得する。通信制御回路27は、この制御信号に基づいて
受信機21の各回路の動作を制御し、さらに通信終了を
表す制御信号が与えられたときは、同期復調回路25の
同期復調動作を終了させ、再度待期状態での動作を実施
させる。
【0054】図5は、同期復調回路25で実施される同
期復調動作を説明するためのフローチャートである。図
2(A)に表すような変調信号S1が与えられた場合を
例として、同期復調回路25の動作を詳細に説明する。
【0055】通信制御回路27から動作開始が指示され
ると、ステップa1からステップa2に進み、ステップ
a2〜a4の同期捕捉動作を実施する。同期捕捉動作
は、変調信号S1と拡散信号S4との同期を捕捉し、同
時にクロック信号S3a〜S3dのうちから変調信号と
同期する同期クロック信号を選択するための動作であ
り、信号周期W1と同一時間毎に繰返される。
【0056】ステップa2では、まず、相関選択制御回
路40は、相選択回路41に全クロック信号S3a〜S
3dを選択させて、該選択結果を表すクロック制御信号
をクロック生成回路31に与える。クロック生成回路3
1は、クロック制御信号に基づいて、全クロック信号S
3a〜S3dを生成して出力する。したがって、各シフ
トレジスタ33a〜33dは、個別的に各クロック信号
S3a〜S3dに応答して、各クロック信号S3a〜S
3dの信号周期W1毎に、変調信号S1をサンプリング
して、サンプリング信号S5a〜S5dのビットの値を
定める。
【0057】続いてステップa3では、相関算出回路3
4は、ステップa2で各サンプリング信号S5a〜S5
dのビットの値が定められるたびに、各サンプリング信
号S5a〜S5dに対して個別的に、サンプリング信号
S5a〜S5dと拡散信号S4との相関値を算出する。
【0058】概略的には、相関算出回路34は、各サン
プリング信号S5a〜S5d毎に、サンプリング回路3
2で変調信号S1をサンプリングした最新の時刻から繰
返し周期W3と同一時間だけ溯った時刻から、前述の最
新の時刻までの区間内に得られたN個のビットと、拡散
符号との相関を求める。具体的には、シフトレジスタ3
8に一連の拡散符号のビットが記憶された状態で、シフ
トレジスタの転送動作を停止させ、各シフトセルの記憶
内容を保持する。この状態を保持したまま、初期相関回
路45a〜45dで、前述したように相関値を検出させ
る。このとき、シフトレジスタ33a〜33dの最前段
のシフトセルにサンプリング信号S3a〜S3dの最初
のビットが記憶されたときから、該最初のビットが最後
段のシフトセルから出力されるときまでに、信号周期W
1のN倍の時間がかかり、さらにレジスタ62の最前列
の各シフトセルに乗算器61a〜61oからビットが与
えられたときから、最後列の各シフトセルから該ビット
が出力されるときまでに、信号周期W1のN倍の時間が
かかる。ゆえに、サンプリング信号S3a〜S3dの最
初のビットが記憶されたときから、信号周期W1の2N
倍の時間が経過した後、信号周期W1と同一時間が経過
する毎に、上述のN個のビットと拡散符号との相関値が
演算される。
【0059】これらの相関値のうちで、各サンプリング
信号の最新のビットを最終ビットとするN個のビットと
拡散符号との相関値が、累積カウンタから最大相関選択
回路39に与えられる。このような一連の動作によっ
て、信号周期W1の2N倍の時間が経過した後、各サン
プリング信号S5a〜S5dの最新のサンプリング時刻
に対応した最新の相関値S6a〜S6dが得られる。
【0060】図2の例では、サンプリング信号S5a〜
S5dのビット数が拡散信号S4のビット数の2倍の数
以上になった時刻t4以後、各サンプリング信号S5a
〜S5d毎に、信号周期W1と同一時間が経過するたび
に、最新のサンプリング時刻に対応した最新の相関値S
6a〜S6dが算出される。図2では、これら最新の相
関値S6a〜S6dを、サンプリング信号S5a〜S5
dで対応したサンプリング時刻に立上がるパルスに近接
させて列記する。このように、各サンプリング信号S5
a〜S5dと拡散信号S4との最新の相関値S6a〜S
6dが得られると、ステップa3からステップa4に進
む。
【0061】ステップa4では、最大相関選択回路39
で、ステップa3で算出された最新のサンプリング時刻
に対応する相関値S6a〜S6dに基づいて、変調信号
S1と拡散信号S4との同期が捕捉されたか否かが判定
される。同期が捕捉されたか否かは、最新の相関値S6
a〜S6dのうちのいずれか1つの相関値S6の値が予
め定める特定相関値と一致するか否かによって判定され
る。
【0062】予め定める特定相関値は、基準信号S7の
繰返し周期W3と拡散信号S4の繰返し周期W3とが同
期し、かつクロック信号S3の信号周期が変調信号S1
のビットの信号周期W1と同期したときに得られる相関
値である。この特定相関値は、最大相関選択回路39で
変調信号S1を復調するときに用いられる特定相関値と
同一のものである。ゆえに、相関算出回路34で算出さ
れたいずれか1つの最新の相関値が特定相関値であると
き、最新の該相関値の算出に用いられたサンプリング信
号S3の区間の信号波形と、拡散信号S4の信号波形と
は一致する。
【0063】ステップa4の判定で、相関値S6a〜S
6dのいずれも特定相関値と一致しないとき、拡散信号
S4と変調信号S1との同期が捕捉されていないと判定
して、ステップa4からステップa2に戻り、ステップ
a2〜a4の動作を繰返す。ゆえに、ステップa2〜a
4の同期捕捉動作時には、信号周期W1と同一時間が経
過する毎に、全サンプリング信号S5a〜S5dのうち
で最新のビットを含むN個のビットと、拡散信号S4と
から算出された最新の相関値S6a〜S6dとが得られ
る。
【0064】図2の例では、各サンプリング信号S5a
〜S5d毎に、時刻t4から信号周期W1が経過するた
びに相関値S6a〜S6dが算出される。これら相関値
のうち、クロック信号S3cで時刻t2で得られたビッ
トを終端ビットとするN個のビットと拡散信号S4との
相関値S6cが15であり、特定相関値と一致する。
【0065】このように、相関値S6a〜S6dのうち
のいずれか1つの相関値S6と特定相関値とが一致した
とき、最大相関選択回路39は、拡散信号S4と変調信
号S1との同期が捕捉されたと判定する。同期が捕捉さ
れたと判定されると、続いて相選択制御回路40は、特
定相関値が得られたときのN個のビットの最終ビットが
得られた終端時刻t2を基準として、同期追従動作で同
期を追従する同期追従期間を定める。この同期追従期間
は、たとえば、上述の終端時刻t2から、拡散信号S4
の繰返し周期W3と同一時間が経過した後の時刻を含む
区間となるように定められる。さらに、拡散符号発生回
路37は、上述の終端時刻t2を起点として、以後、繰
返し周期W3で周期的に拡散信号S4を発生させる。こ
れによって、変調信号S1と拡散信号S4とが同期す
る。
【0066】このように、2種類の信号の同期が共に捕
捉されたとき、続いて、ステップa5では、相選択回路
41の同期選択部42で、特定相関値と一致する相関値
S6が得られたクロック信号を、最新の同期クロック信
号として選択する。次いで、近似相選択部43で、最新
の同期クロック信号に基づいて、進相および遅相クロッ
ク信号を選択する。図2の例ではクロック信号S3cを
同期クロック信号に選び、クロック信号S3bを進相ク
ロック信号に選び、さらにクロック信号S3dを遅相ク
ロック信号に選ぶ。このように選択された同期ならびに
進相および遅相クロック信号を表すクロック制御信号
は、位相選択学習回路44に与えられると共に、クロッ
ク生成回路31に与えられる。これによって、同期捕捉
動作は終了し、続いて、ステップa6〜a12に示す同
期追従動作に移行する。ステップa6〜a12は、信号
周期W1毎に繰返される。
【0067】同期追従動作は、変調信号S1を復調し
て、基準信号S7をビット単位で得ることと同時に、同
期クロック信号を再選択する。
【0068】ステップa6では、まず、クロック生成回
路31は、相選択回路41から与えられたクロック制御
信号に応答して、全クロック信号S3a〜S3dのうち
で、選択された各クロック信号だけを出力し、残余のク
ロック信号の出力を停止させる。図2の例では、終端時
刻t2以後、クロック信号S3b〜S3dが継続して出
力され、クロック信号S3aの出力が停止される。
【0069】これによって、サンプリング回路32のう
ちで、相選択回路41で選択されたクロック信号S3b
〜S3dが与えられるシフトレジスタ33b〜33dだ
けが作動し、また相関検出回路34のうちで該シフトレ
ジスタ33b〜33dに直列に接続される乗算器および
累積加算器だけが作動し、残余のシフトレジスタ33a
および乗算器35aと累積加算器36aが停止される。
ゆえに、これら残余の回路部品33a,35a,36a
への電力供給を停止しても、以後の動作には影響がな
い。したがって、これら残余の回路部品33a,35
a,36aへの電力供給を停止して、受信機の電力消費
量を削減することができる。
【0070】上述のように選ばれて作動したシフトレジ
スタ33は、与えられたクロック信号S3をサンプリン
グクロックとして変調信号S1をそれぞれサンプリング
して、各クロック信号S3に応答したサンプリング信号
S5のビットを定める。また、ステップa7では、上述
のように選ばれて作動した乗算器35で、ステップa6
で得られたサンプリング信号S5のビットと、シフトレ
ジスタ38から出力された拡散信号S4のビットとの排
他的論理和が算出される。このとき、拡散符号発生回路
37およびシフトレジスタ38は、同期が捕捉された終
端時刻t2から信号周期W1と同一時間おきに、拡散信
号S4の始端ビットから1ビットずつ順次的に乗算器3
5に与えている。累積加算器38は、このようにして時
刻t2以後に乗算器35から出力された算出結果を累積
加算する。
【0071】続いて、ステップa8では、相関選択制御
回路40は、最大相関選択回路39に相関値の選択をさ
せるべきか否かを判定する。前述の終端時刻t2を基準
に定められる同期追従期間以外の残余期間には、相関選
択制御回路40は相関値の選択を行わせないと判定し
て、そのままステップa6に戻り、ステップa6〜a8
の動作を繰返す。これによって、時刻t2直後には、相
関算出回路25は、サンプリング信号S5b〜S5dの
区間W5の信号波形が表す複数のビットと、拡散信号S
4との相関値を算出する。
【0072】また、相関選択制御回路40は、前述の同
期追従期間では相関値の選択を行わせると判定して、ス
テップa9に進む。ステップa9では、最大相関選択回
路39で、同期が捕捉されたか否かが判定される。ステ
ップa9の具体的な判定手法は、ステップa4の判定手
法と類似し、同期クロック信号と進相クロック信号と遅
相クロック信号との3つのクロック信号に応答したサン
プリング信号S5から算出された相関値だけを判定対象
とする点が異なり、他の点は等しい。
【0073】ステップa9の判定で同期が捕捉されたと
き、最大相関選択回路39は、選択した相関値を表す制
御信号を出力し、該相関値から基準信号のビットを得た
後に、ステップa10に進む。ステップa10では、相
選択回路41で、ステップa5と同様の動作で、再度同
期クロック信号と進相クロック信号と遅相クロック信号
とを選択する。続いてステップa11では、相選択回路
41から出力されたクロック制御信号に基づいて、位相
選択学習回路44に同期クロック信号の遷移パターンを
記憶させる。
【0074】たとえば図2の例では、時刻t3を含むよ
うに設定された同期追従期間内に、クロック信号S3b
〜S3dに対する相関値S6b〜S6dのうちから、い
ずれか1つの相関値S6が選択される。時刻t3では、
変調信号S1の位相は、時刻t2で同期クロック信号に
選択されたクロック信号S3cの位相よりも進んでい
る。ので、この同期追従期間内に得られるクロック信号
S3b〜S3dに対する相関値S6b〜S6dの具体値
は、それぞれ4,2,0である。このうち、相関値S6
dが特定相関値と一致するので、時刻t3以後では、ク
ロック信号S3dが最新の同期クロック信号に選ばれ
る。また、この最新の同期クロック信号に基づいて、ク
ロック信号S3cが進相クロック信号に選ばれ、クロッ
ク信号S3aが遅相クロック信号に選ばれる。
【0075】また、ステップa9で同期が捕捉できない
と判定されたときは、ステップa12に進む。ステップ
a12では、相関選択制御回路40は、過去に記憶され
た同期クロック信号の遷移パターンを、位相選択学習回
路44から相選択回路41に与えさせる。相選択回路4
1は、与えられた遷移パターンに基づいて、同期クロッ
ク信号を選択する。
【0076】たとえば図2の例では、同期クロック信号
として、最初にクロック信号S3cが選択され、次にク
ロック信号S3dが選択される。ゆえに、時刻t3から
繰返し周期W3と同一時間経過後の同期追従期間では、
クロックS3dよりも位相が時間W2だけ遅れたクロッ
ク信号S3aと変調信号S1とが同期すると予想され
る。相選択回路41の同期選択部42は、このように、
各同期追従期間に選択されたクロック信号S3の遷移パ
ターンから、次の同期追従期間で選択されるであろう同
期クロック信号を予想する。
【0077】これによって、同期復調回路39は、単発
の雑音信号の重畳であるようなバースト的な受信信号へ
の妨害が発生したときにも、継続して、同期追従動作を
実施することができる。ゆえに、従来技術の同期回路の
ように、上述の妨害が発生したときに同期捕捉から再度
やり直す必要がない。ゆえに、上述の妨害が発生したと
きにも、継続して、変調信号S1の復調を継続すること
ができる。
【0078】また、ステップa12のクロック信号の選
択動作では、相選択学習回路44に同期クロック信号の
遷移パターンが記憶されていないとき、すべてのクロッ
ク信号の相関値を求めて、該相関値のうちで値が最大の
相関値に対応するクロック信号を、同期クロック信号と
して求めても良い。たとえば、時刻t2で同期が捕捉さ
れた後、時刻t3で同期が失われている場合に、このよ
うな判定を行う。さらにこのとき、ステップa2に戻っ
て同期捕捉動作からやり直してもよい。
【0079】上述のように同期クロック信号が予想して
選択された後、近似相選択部43は、同期選択部42で
選択された同期クロック信号に基づいて、進相クロック
信号と遅相クロック信号とを選択する。3種類のクロッ
ク信号が選択された後、相選択回路41は、選択された
3つのクロック信号を表す制御信号を生成して、クロッ
ク発生回路31に与える。
【0080】ステップa11で遷移パターンが記憶され
た後、またはステップa12で3つのクロック信号が選
択された後、ステップa11,a12からステップa6
に戻り、再度ステップa6〜a12の処理動作を繰返
す。
【0081】これによって、ステップa2〜a5の同期
捕捉動作で同期が捕捉された後、繰返し周期W3と同一
時間毎に、ステップa6〜a12の同期追従動作で、最
新の同期クロック信号と進相クロック信号と遅相クロッ
ク信号に対して算出された相関値に基づいて、再度同期
を捕捉する。このとき、上述の3種類のクロック信号内
に、変調信号S1と同期するクロック信号があるとき
は、該クロック信号を同期クロック信号として選択し
て、さらに同期追従動作を継続する。また、上述の3種
類のクロック信号内に変調信号S1と同期するクロック
信号がないときは、相関選択学習回路44に記憶された
遷移パターンに応じて、同期クロック信号を予想して選
択する。これによって、同期捕捉後、捕捉された同期を
追従することができる。
【0082】このように、位相の異なる複数のクロック
信号でサンプリングしたサンプリング信号と、拡散信号
S4との相関を並列に求めて、該相関値に基づいて、同
期を捕捉しまた同期を保持する。このような複数のサン
プリング信号S5a〜S5dと拡散信号S4との相関値
S6a〜S6dは、従来技術の同期回路で変調信号S1
と拡散信号S4との各相関値を、拡散信号S4を時間W
2ずつ遅延させて順次的に求めた相関値と等しい。ゆえ
に、本実施形態の受信機21の同期復調回路25では、
この相関値のうちの1つを求めるための時間を、従来技
術の同期回路1よりも長くすることができる。ゆえに、
同期復調回路25の各回路部品の処理速度が従来技術の
同期回路1の回路部品の処理速度よりも遅い場合でも、
従来技術の同期回路1と同様に同期を捕捉することがで
きる。また逆に、従来技術の同期回路と同等の時間で各
相関値が求められる場合であって該同期回路では時刻t
2以後に同期を捕捉していた場合、本実施形態の同期復
調回路25では従来技術の同期回路よりも早く同期を捕
捉することができる。
【0083】また、同期追従動作内で同期追従期間に
は、全クロック信号S3a〜S3dのうちの一部分のク
ロック信号だけを出力して、該クロック信号に応答した
サンプリング信号S5についての相関値だけを算出す
る。ゆえに、同期復調回路25と類似した従来技術の同
期回路であって全クロック信号S3a〜S3dから変調
信号S1と同期した同期信号を選択する同期回路と比較
して、本実施形態の同期復調回路25は、最大相関選択
回路39で特定相関値と比較すべき相関値の数を減少さ
せることができる。ゆえに、最大相関選択回路39での
判定動作を簡略化させることができる。
【0084】さらに、同期追従動作では、上述した同期
クロック信号と進相クロック信号と遅相クロック信号と
を、選択対象とする。ゆえに、変調信号S1と同期クロ
ック信号との位相が進んでいるときおよび遅れていると
きのどちらでも、選択対象内のいずれかのクロック信号
に次の同期クロック信号が含まれている可能性が大き
い。ゆえに、上述のどちらのときでも、同期を追従する
ことができる。これらのことから、同期追従動作の処理
動作が簡略化される。
【0085】また、上述の同期選択回路25では、同期
追従動作内でも常に全クロック信号S3a〜S3dを出
力して各クロック信号に対応する相関値S6a〜S6d
を算出し、進相および遅相クロック信号を選択するとき
にこれら相関値S6a〜S6dを参照するようにしても
よい。たとえば、進相クロック信号は、全クロック信号
S3a〜S3dの中で同期クロック信号よりも位相が進
んだクロック信号のうちで、相関値が最も大きいクロッ
ク信号を選ぶ。また、遅相クロック信号は、全クロック
信号S3a〜S3dの中で同期クロック信号よりも位相
が遅れたクロック信号のうちで、相関値が最も大きいク
ロック信号を選ぶ。これによって、たとえば、全クロッ
ク信号内に、同期クロック信号に位相が最近接した他の
クロック信号よりも変調信号S1と位相が近いクロック
信号があるとき、このクロック信号を選択することがで
きる。ゆえに、変調信号S1と同期クロック信号との位
相がずれたとき、進相または遅相クロック信号が変調信
号S1と同期する確率が大きくなるので、同期を追従し
やすくなる。
【0086】また、同期追従動作で特定相関値が得られ
ないとき、送信機51と受信機21との間の無線伝送路
内で、妨害が生じていることが考えられる。この妨害に
は、いわゆるバースト的な受信信号の妨害と呼ばれるよ
うな、単発の雑音信号に起因するような妨害が含まれ
る。このような単発の妨害が発生したとき、ある同期追
従期間では特定相関値が得られないが、該同期追従期間
の次の同期追従期間には、妨害が解消されて特定相関値
が得られる可能性がある。このときに、上述のように、
相選択回路41が、各同期追従期間に選択されたクロッ
ク信号S3の遷移パターンから、次の同期追従期間で選
択されるであろう同期クロック信号を予想することによ
って、同期復調回路39は、バースト的な妨害が発生し
たときにも、継続して同期追従動作を実施することがで
きる。ゆえに、従来技術の同期回路のように、バースト
的な受信信号への妨害が発生したときに同期捕捉から再
度やり直す必要がない。したがって、上述の妨害が発生
したときにも、同期を追従して、変調信号S1の復調を
継続することができる。また、上述の妨害が解消された
ときには、同期追従動作がさらに継続されるので、同期
捕捉動作よりも短時間に、正しい同期を再度得ることが
できる。
【0087】特に、従来技術の同期回路を含む受信機で
は、妨害によって同期捕捉動作から再度やり直すとき、
同期が追従されないので、同期回路を制御する上位の通
信プロトコルが、受信動作そのものを終了させてしまう
ことがある。本実施形態の受信機21では、妨害を受け
ても同期は追従されているので、同期復調回路25を制
御する上位の通信プロトコルは受信動作を継続する。ゆ
えに、バースト的な妨害が発生するときも、受信動作を
継続させて、受信を続けることができる。
【0088】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、同期回路
は、まず周期信号発生手段で発生された全周期信号のう
ちから同期周期信号として選んで出力し、次いで、周期
的に、最新の同期周期信号と近似周期信号のうちから同
期周期信号を選び直して出力する。これによって、DL
LおよびPLLを用いることなく、任意の対象信号に対
する同期捕捉および同期追従を行うことができる。ゆえ
に、同期回路の製造コストを減少させることができる。
さらに、2回目以後の選択動作で選択対象となる信号の
数を減少させるので、選択動作での処理量が減少し、各
回の選択動作に要する時間を短縮することができる。
【0089】また本発明によれば、近似周期信号には同
期周期信号よりも位相が遅れた信号と進んだ信号の2種
類の周期信号が選ばれる。ゆえに、対象信号の位相より
も最新の同期周期信号が遅れているときまたは進んでい
るときのどちらでも、近似周期信号のうちから同期周期
信号を再度確実に選択することができる。
【0090】さらにまた本発明によれば、同期回路は、
スペクトル直接拡散方式の対象信号と同期する同期周期
信号を、最初は全周期信号内から選択して出力し、2回
目以後は最新の同期および近似周期信号のうちから選択
して出力する。これによって、DLLおよびPLLを用
いずに周期信号と対象信号との同期をとることができ、
また、2回目以後の選択動作の処理量を減少させて、処
理時間を短縮することができる。さらに、同期周期回路
の選択に、各周期信号をサンプリングクロックとして生
成したサンプリング信号と拡散信号との相関値を用いる
ので、対象信号と周期信号との同期と、対象信号と拡散
信号との同期とを同時に捕捉することができる。
【0091】また本発明によれば、近似周期信号には、
同期周期信号よりも位相が進んだ信号と遅れた信号の2
種類であって、位相が同期周期信号に最も近似した信
号、または同期周期信号のサンプリング信号以外の残余
のサンプリング信号のうちで相関値が最大の信号が選択
される。これによって、最新の同期周期信号の位相が進
んでいるときおよび遅れているときのどちらでも、同期
および近似周期信号のうちから同期周期信号を再度確実
に選択することができる。
【0092】さらにまた本発明によれば、同期および近
似周期信号のサンプリング信号の相関値が特定相関値で
はない場合、同期選択手段は全周期信号のうちから最大
相関値に対応する周期信号を同期周期信号として選択す
る。また本発明によれば、上述の場合、同期選択手段は
全周期信号のうちで、過去の選択順序から予想される周
期信号を同期周期信号として選択する。一旦同期が捕捉
された後の選択動作で相関値が特定相関値ではない場
合、対象信号に突発的な妨害があって信号波形が歪んで
いることが多い。このときに上述のように同期周期信号
を選択すると、突発的な妨害が解消された後に同期を回
復するための動作を短時間に行うことができる。
【0093】さらにまた本発明によれば、同期選択手段
で同期周期信号を選択する選択期間以外の残余期間は、
周期信号生成手段は最新の同期および近似周期信号以外
の残余の周期信号を生成しない。これによって、残余の
周期信号の生成手段および該周期信号を用いて動作する
各種の回路部品を停止させることができる。したがっ
て、周期信号生成手段の電力消費量を低減させることが
できる。
【0094】また本発明によれば、同期選択手段が同期
周期信号を選択するタイミングは最新の同期周期信号の
周期のタイミングに基づいて定められる。ゆえに、同期
周期信号が変更された後、変更前と変更後の同期周期信
号の微小な位相のずれ分だけ、選択するタイミングを調
整することができる。また、このずれによって、対象信
号と拡散信号との同期がずれることを防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である同期回路を含む受
信機21の電気的構造を表すブロック図である。
【図2】図1の受信機21の同期復調回路25内の各回
路部品から出力される各種の信号を表すタイミングチャ
ートである。
【図3】相関算出回路34内の初期相関回路45aの具
体的な電気的構成を表すブロック図である。
【図4】受信機21が受信した高周波信号を出力する送
信機51の電気的構造を表すブロック図である。
【図5】受信機21での変調信号S1と拡散信号S4と
の同期捕捉動作および同期追従動作を説明するためのブ
ロック図である。
【図6】従来技術の受信機1の電気的構成を表すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
21 受信機 25 同期復調回路 31 クロック生成回路 32 サンプリング回路 34 相関算出回路 39 最大相関選択回路 41 相選択回路 42 同期選択部 43 近似選択部 44 位相選択学習回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に位相が異なる複数の周期信号であ
    って、予め定める周期の対象信号と同一周期の複数の周
    期信号を周期信号生成手段で生成し、複数の該周期信号
    の中から前記対象信号と同期する同期周期信号を同期選
    択手段で周期的に選択して、選択された同期周期信号を
    順次出力する同期回路において、 前記同期選択手段で同期周期信号が選択される毎に、周
    期信号生成手段で生成されたすべての周期信号のうち
    で、該同期選択手段で過去に選択された同期周期信号の
    中で最新の同期周期信号以外の残余の周期信号から、対
    象信号と位相が近似した近似周期信号を選択する近似選
    択手段をさらに含み、 前記同期選択手段は、 まず、周期信号生成手段で生成されたすべての周期信号
    の中から、同期周期信号を選択し、 次いで、最初に同期周期信号を選択したときから周期的
    に、前記最新の同期周期信号と前記近似選択手段で過去
    に選択された近似周期信号の中で最新の近似周期信号と
    の中から、再度同期周期信号を選択することを特徴とす
    る同期回路。
  2. 【請求項2】 前記近似周期信号には、前記最新の同期
    周期信号よりも位相が進んだ周期信号と、該最新の同期
    周期信号よりも位相が遅れた周期信号とが含まれること
    を特徴とする請求項1記載の同期回路。
  3. 【請求項3】 予め定める基準信号を予め定める周期の
    拡散符号を用いたスペクトル直接拡散方式で変調した対
    象信号が入力され、拡散符号を表す拡散信号と同一周期
    であって、該周期の整数分の1の幅ずつ相互に位相が異
    なる複数の周期信号を周期信号生成手段で生成し、複数
    の該周期信号の中から前記対象信号と同期する同期周期
    信号を同期選択手段で周期的に選択して、選択された同
    期周期信号を順次出力する同期回路において、 前記周期信号生成手段で生成された各周期信号の周期の
    タイミングで対象信号をサンプリングしたサンプリング
    信号を、各周期信号毎に個別的に生成するサンプリング
    手段と、 前記各サンプリング信号と拡散信号との相関値をそれぞ
    れ算出する相関算出手段と、 前記同期選択手段で同期周期信号が選択される毎に、周
    期信号生成手段で生成されたすべての周期信号のうち
    で、該同期選択手段で過去に選択された同期周期信号の
    中で最新の同期周期信号以外の残余の周期信号の中か
    ら、対象信号と位相が近似した近似周期信号を選択する
    近似選択手段をさらに含み、前記同期選択手段は、 まず、相関算出手段で算出されたすべての相関値のうち
    のいずれか1つの相関値が予め定める特定相関値である
    とき、該相関値の算出に用いられたサンプリング信号の
    生成に用いた周期信号を、同期周期信号として選択し、
    次いで、最初に同期周期信号が選択されたときから周期
    的に、前記最新の同期周期信号を用いて生成したサンプ
    リング信号と拡散信号とから相関算出手段で算出された
    第1相関値、および前記近似選択手段で過去に選択され
    た近似周期信号の中で最新の近似周期信号を用いて生成
    したサンプリング信号と拡散信号とから相関算出手段で
    算出された第2相関値が前記特定相関値であるか否かを
    判定し、該第1または第2相関値が特定相関値であると
    き、該特定相関値の算出に用いられたサンプリング信号
    の生成に用いた周期信号を、同期周期信号として再度選
    択することを特徴とする同期回路。
  4. 【請求項4】 前記近似周期信号は、前記最新の同期周
    期信号よりも前記周期信号の周期の整数分の1の前記幅
    だけ位相が進んだ周期信号と、該最新の同期周期信号よ
    りも前記周期信号の周期の整数分の1の前記幅だけ位相
    が遅れた周期信号とを含むことを特徴とする請求項3記
    載の同期回路。
  5. 【請求項5】 前記近似周期信号は、前記周期信号生成
    手段で生成されたすべての周期信号の中で前記最新の同
    期周期信号よりも位相が進んだ周期信号のうち、該周期
    信号を用いて生成したサンプリング信号と拡散信号とか
    ら前記相関算出手段で算出された相関値が最大である周
    期信号と、 前記周期信号生成手段で生成されたすべての周期信号の
    中で前記最新の同期周期信号よりも位相が遅れた周期信
    号のうち、該周期信号を用いて生成したサンプリング信
    号と拡散信号とから前記相関算出手段で算出された相関
    値が最大である周期信号とを含むことを特徴とする請求
    項3記載の同期回路。
  6. 【請求項6】 前記同期選択手段は、前記第1および第
    2相関値が前記特定相関値であるか否かを判定し、前記
    第1および第2相関値が共に前記特定相関値ではないと
    きに、前記相関算出手段で算出されたすべての相関値の
    うちで最も大きい相関値の算出に用いられたサンプリン
    グ信号の生成に用いた周期信号を、同期周期信号として
    再度選択することを特徴とする請求項3記載の同期回
    路。
  7. 【請求項7】 前記同期回路は、前記同期選択手段が選
    択した同期周期選択信号の選択順序を記憶する選択順序
    記憶手段をさらに含み、 前記同期選択手段は、前記第1および第2相関値が前記
    特定相関値であるか否かを判定し、前記第1および第2
    相関値が共に前記特定相関値ではないときに、前記周期
    信号生成手段で生成されたすべての周期信号の中から、
    前記選択順序記憶手段に記憶された選択順序から予想さ
    れる周期信号を、同期周期信号として再度選択すること
    を特徴とする請求項3記載の同期回路。
  8. 【請求項8】 前記同期選択手段は、周期的に繰返し設
    定される選択期間内に作動して同期周期信号を選択し、
    選択期間以外の残余期間には停止し、前記周期信号生成
    手段は、前記残余期間内に、前記最新の同期周期信号お
    よび前記最新の近似周期信号を生成し、該最新の同期周
    期信号および該最新の近似周期信号以外の残余の周期信
    号は生成しないことを特徴とする請求項1または3記載
    の同期回路。
  9. 【請求項9】 前記同期選択手段が同期周期信号を選択
    するタイミングは、前記最新の同期周期信号の周期のタ
    イミングに基づいて定められることを特徴とする請求項
    1または3記載の同期回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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