JPH10256012A - 耐食性のすぐれた永久磁石 - Google Patents

耐食性のすぐれた永久磁石

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JPH10256012A
JPH10256012A JP10029244A JP2924498A JPH10256012A JP H10256012 A JPH10256012 A JP H10256012A JP 10029244 A JP10029244 A JP 10029244A JP 2924498 A JP2924498 A JP 2924498A JP H10256012 A JPH10256012 A JP H10256012A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 希土類・ボロン・鉄を主成分とする新規な永
久磁石の磁石体表面に均一厚みの耐食性樹脂層を設け、
永久磁石の耐食性を改善した耐食性のすぐれたFe‐B
‐R系永久磁石の提供。 【解決手段】 Fe‐B‐R系永久磁石体表面に生成す
る酸化物を抑制するため、電着塗装による耐食性樹脂層
を施すことによつて、該表面に膜厚が均一で強固かつ安
定な耐食性樹脂層を形成することができ、本系磁石体表
面の酸化が抑制され、磁気特性が劣化することなくかつ
長期にわたって安定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、R(RはYを含
む希土類元素のうち少なくとも1種)、B、Feを主成
分とする永久磁石に係り、表面に電着塗装による耐食性
樹脂層を設けて永久磁石の耐食性を改善した希土類・ボ
ロン・鉄系永久磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の代表的な永久磁石材料は、アルニ
コ、ハードフェライトおよび希土類コバルト磁石であ
る。近年のコバルトの原料事情の不安定化に伴ない、コ
バルトを20〜30wt%含むアルニコ磁石の需要は減
り、鉄の酸化物を主成分とする安価なハードフェライト
が磁石材料の主流を占めるようになった。
【0003】一方、希土類コバルト磁石はコバルトを5
0〜60wt%も含むうえ、希土類鉱石中にあまり含ま
れていないSmを使用するため大変高価であるが、他の
磁石に比べて磁気特性が格段に高いため、主として小型
で付加価値の高い磁気回路に多用されるようになった。
【0004】そこで、本発明者は先に、高価なSmやC
oを含有しない新しい高性能永久磁石としてFe‐B‐
R系(RはYを含む希土類元素のうち少なくとも1種)
永久磁石を提案(特願昭57−145072号)した。
【0005】この永久磁石は、RとしてNdやPrを中
心とする資源的に豊富な軽希土類を用い、Feを主成分
として25MGOe以上の極めて高いエネルギー積を示
す、すぐれた永久磁石である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
すぐれた磁気特性を有するFe‐B‐R系永久磁石は主
成分として、空気中で酸化し易い希土類元素及び鉄を含
有するため、該Fe‐B‐R系永久磁石を磁気回路に組
込んだ場合に、磁石表面に生成する酸化物により、磁気
回路の出力低下及び磁気回路間のばらつきを惹起し、ま
た、表面酸化物の脱落による周辺機器への汚染の問題が
あった。
【0007】そこで、上記のFe‐B‐R系永久磁石の
耐食性の改善のため、磁石体表面にスプレー法あるいは
浸漬法によって、耐食性樹脂層を被覆した永久磁石を提
案(特願昭58‐171907号)した。
【0008】しかし、スプレー法による樹脂の塗装には
方向性があるため、被処理物表面全体に均一な樹脂被膜
を施すのに多大の工程、手間を要し、特に形状が複雑な
異形磁石体に均一厚みの被膜を施すことは困難であり、
また、浸漬法では樹脂被膜厚みが不均一になり、製品寸
法精度が悪い問題があった。
【0009】この発明は、希土類・ボロン・鉄を主成分
とする新規な永久磁石の磁石体表面に均一厚みの耐食性
樹脂層を設け、永久磁石の耐食性を改善し、耐食性のす
ぐれた永久磁石の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、R(但しR
はYを含む希土類元素のうち少なくとも1種)8原子%
〜30原子%、B2原子%〜28原子%、Fe42原子
%〜90原子%を主成分とし、主相が正方晶相からなる
永久磁石体表面に電着塗装による耐食性樹脂層を有する
ことを特徴する永久磁石である。
【0011】この発明における耐食性樹脂層を磁石体表
面に形成する方法は、永久磁石体を水性塗料中に浸漬
し、該永久磁石体を陽極あるいは陰極とし、該永久磁石
体と対極間に直流電流を給電し、該永久磁石体全体に電
気的に塗装を施し、表面に耐食性樹脂層を形成する電着
塗装法であり、被処理磁石体を陽極にしたアニオン電着
塗装法あるいは被処理磁石体を陰極にしたカチオン電着
塗装法を採用することができる。
【0012】また、この発明の永久磁石用合金は、体積
比で1%〜50%の非磁性相(酸化物相を除く)を含む
ことを特徴とし、焼結磁石の場合には結晶粒径が1〜1
00μmの範囲にある正方晶系の結晶構造を有する化合
物を主相とする。
【0013】したがって、この発明の永久磁石はRとし
てNdやPrを中心とする資源的に豊富な軽希土類を主
に用い、Fe、B、Rを主成分とすることにより、25
MGOe以上の極めて高いエネルギー積並びに高残留磁
束密度、高保持力を有し、かつ高い耐食性を有する、す
ぐれた永久磁石を安価に得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
永久磁石の限定理由 この発明の永久磁石に用いる希土類元素Rは、8原子%
〜30原子%のNd、Pr、Dy、Ho、Tbのうち少
なくとも1種、あるいはさらに、La、Ce、Gd、E
r、Eu、Pm、Tm、Sm、Lu、Yb、Yのうち少
なくとも1種を含むものが好ましい。
【0015】又、通例Rのうち1種をもって足りるが、
実用上は2種以上の混合物(ミッシュメタル、ジジム
等)を入手上の便宜等の理由により用いることができ
る。なお、このRは純希土類元素でなくてもよく、工業
上入手可能な範囲で製造上不可避な不純物を含有するも
のでも差支えない。
【0016】R(Yを含む希土類元素のうち少なくとも
1種)は、新規な上記系永久磁石における必須元素であ
って、8原子%未満では結晶構造がα−Feと同一構造
の立方晶組織となるため、高磁気特性、特に高保磁力が
得られず、30原子%を越えるとRリッチな非磁性相が
多くなり、残留磁束密度(Br)が低下して、すぐれた
特性の永久磁石が得られない。よって、Rは8原子%〜
30原子%の範囲とする。
【0017】Bは、新規な上記系永久磁石における必須
元素であって、2原子%未満では菱面体組織となり、高
い保磁力(iHc)は得られず、28原子%を越えると
Bリッチな非磁性相が多くなり、残留磁束密度(Br)
が低下するため、すぐれた永久磁石が得られない。よっ
て、Bは2原子%〜28原子%の範囲とする。
【0018】Feは、新規な上記系永久磁石において必
須元素であり、42原子%未満では残留磁束密度(B
r)が低下し、90原子%を越えると高い保磁力が得ら
れないので、Feは42原子%〜90原子%の含有とす
る。
【0019】また、この発明による永久磁石用合金にお
いて、Feの一部をCoで置換することは、得られる磁
石の磁気特性を損うことなく、温度特性を改善すること
ができるが、Co置換量がFeの50%を越えると、逆
に磁気特性が劣化するため好ましくない。
【0020】また、この発明による永久磁石は、Fe、
B、Rの他、工業的生産上不可避的不純物の存在を許容
できるが、Bの一部を4.0原子%以下のC、3.5原
子%以下のP、2.5原子%以下のS、3.5原子%以
下のCuのうち少なくとも1種、合計量で4.0原子%
以下で置換することにより、永久磁石の製造性改善、低
価格化が可能である。
【0021】また、下記添加元素のうち少なくとも1種
は、Fe‐B‐R系永久磁石に対してその保磁力等を改
善あるいは製造性の改善、低価格化に効果があるため添
加する。しかし、保磁力改善のための添加に伴ない残留
磁束密度(Br)の低下を招来するので、従来のハード
フエライト磁石の残留磁束密度と同等以上となる範囲で
の添加が望ましい。
【0022】9.5原子%以下のAl、4.5原子%以
下のTi、9.5原子%以下のV、8.5原子%以下の
Cr、8.0原子%以下のMn、5原子%以下のBl、
12.5原子%以下のNb、10.5原子%以下のT
a、9.5原子%以下のMo、9.5原子%以下のW、
2.5原子%以下のSb、7原子%以下のGe、3.5
原子%以下のSn、5.5原子%以下のZr、5.5原
子%以下のHfのうち少なくとも1種を添加含有、但
し、2種以上含有する場合は、その最大含有量は当該添
加元素のうち最大値を有するものの原子%以下を含有さ
せることにより、永久磁石の高保磁力化が可能になる。
【0023】結晶相は主相が正方晶であることが不可欠
であり、すぐれた磁気特性を有する焼結永久磁石を作製
するのに効果的である。
【0024】また、この発明の永久磁石は、磁場中プレ
ス成型することにより磁気的異方性磁石が得られ、ま
た、無磁界中でプレス成型することにより、磁気的等方
性磁石を得ることができる。
【0025】この発明による永久磁石は、保磁力iHc
≧1kOe、残留磁束密度Br>4kG、を示し、最大
エネルギー積(BH)maxはハードフェライトと同等
以上となり、最も好ましい組成範囲では、(BH)ma
x≧10MGOeを示し、最大値は25MGOe以上に
達する。
【0026】また、この発明永久磁石用合金のRの主成
分がその50%以上を軽希土類金属が占める場合で、R
12原子%〜20原子%、B4原子%〜24原子%、F
e65原子%〜82原子%、を主成分とするとき、焼結
磁石の場合に最もすぐれた磁気特性を示し、特に軽希土
類金属がNdの場合には、(BH)maxはその最大値
が35MGOe以上に達する。
【0027】製造方法 この発明の電着塗装法において、アニオン電着塗装に使
用される樹脂は、乾性油、ポリエステル、ポリブタジエ
ン、エポキシエステル、ポリアクリル酸エステルなどを
骨核としたポリカルボン酸樹脂であり、通常、有機アミ
ンあるいは苛性カリ等の塩基で中和し、水溶液化あるい
は水分散化されて負に荷電する。
【0028】また、この発明の電着塗装法において、カ
チオン電着塗装に使用される樹脂は、主としてエポキシ
系樹脂、アクリル系樹脂などを骨核にしたポリアミノ樹
脂で、通常有機酸で中和し、水溶液化あるいは水分散化
されて正に荷電する。
【0029】この発明において、永久磁石体表面への電
着塗装によつて得られる耐食性樹脂層の厚みは、5μm
〜30μmの厚みが好ましい。
【0030】さらに、防錆、塗膜補強改善の目的で、上
記の樹脂中に酸化亜鉛、クロム酸亜鉛、クロム酸ストロ
ンチウム、鉛丹などの防錆用顔料を含有していてもよ
く、あるいはベンゾトリアゾールを含有すものでもよ
い。
【0031】この発明において、樹脂中に含有される上
記の顔料は、樹脂量に対して80%以下でよく、またベ
ンゾトリアゾール量は、樹脂量に対して5%以下の含有
でよい。
【0032】
【実施例】
実施例1 出発原料として、純度99.9%の電解鉄、B19.4
%を含有し残部はFe及びAl、Si、C等の不純物か
らなるフェロボロン合金、純度99.7%以上のNdを
使用し、これらを高周波溶解し、その後水冷銅鋳型に鋳
造し、15Nd8B77Fe(原子%)なる組成の鋳塊
を得た。
【0033】その後インゴットを、スタンプミルにより
粗粉砕し、次にボールミルにより粉砕し、粒度3μmの
微粉末を得た。この微粉末を金型に挿入し、12kOe
の磁界中で配向し、1.5t/cm2の圧力で成形し
た。
【0034】得られた成形体を、1100℃、1時間、
Ar中の条件で焼結し、その後放冷し、さらにAr中で
600℃、2時間の時効処理を施して、永久磁石を作製
した。得られた永久磁石から外径20mm×内径10m
m×厚み1.5mm寸法に試験片を切り出した。
【0035】カチオン電着塗料として、エポキシ系のエ
スビアCED、S‐20(神東塗料株式会社製)を使用
し、予めトリクレンにて脱脂した上記試験片を陰極と
し、SUS316材板を陽極とし、温度28℃、電圧1
50V、3分の条件で電着塗装を施した。ついで、水洗
し、風乾したのち、180℃で30分間保持して、表面
に樹脂層を被着したこの発明による永久磁石試料片を作
製した。
【0036】この試験片に耐食性試験と耐食性試験後の
樹脂層の密着強度試験を行なった。また、樹脂層厚みと
耐食性試験前後の磁気特性を測定した。試験結果及び測
定結果は表1,表2に示す。
【0037】耐食性試験は、上記試験片を60℃の温
度、90%の湿度の雰囲気に200時間放置した場合の
試験片の外観状況でもって評価した。また、密着強度試
験は、耐食性試験後の上記試験片を、粘着テープで1m
m間隔の枡目部分を引張り、樹脂層が剥離するか否か
(無剥離桝枡数/全枡目数)で評価した。
【0038】比較例 また、比較のため、上記実施例1の試験片に、エポキシ
系塗料をスプレー法にて、表裏面に2回に分けて塗装
し、さらに、80℃、1時間の乾燥処理を行ない、表面
にスプレー法による塗膜を有する比較試験片を得た。こ
の比較試験片に上記の実施例1と同一の試験及び測定を
行ない、その結果を同様に表1,表2に示す。
【0039】実施例2 出発原料として、純度99.9%の電解鉄、電解コバル
ト、B19.4%を含有し残部はFe及びAl、Si、
C等の不純物からなるフェロボロン合金、純度99.7
%以上のNdを使用し、これらを高周波溶解し、その後
水冷鋼鋳型に鋳造し、16Nd7B10Co67Fe
(原子%)なる組成の鋳塊を得た。
【0040】その後インゴットを、スタンプミルにより
粗粉砕し、次にボールミルにより粉砕し、粒度3μmの
微粉末を得た。この微粉末を金型に挿入し、12kOe
の磁界中で配向し、1.5t/cm2の圧力で成形し
た。
【0041】得られた成形体を、1100℃、1時間、
Ar中の条件で焼結し、その後放冷し、さらにAr中で
600℃、2時間の時効処理を施して、永久磁石を作製
した。得られた永久磁石から外径20mm×内径10m
m×厚み1.5mm寸法に試験片を切り出した。
【0042】アニオン電着塗料として、アクリル系のエ
スビアED、108‐U(神東塗料株式会社製)を使用
し、予めトリクレンにて脱脂した上記試験片を陽極と
し、SUS316材板を陰極とし、温度28℃、電圧2
30V、2分の条件で電着塗装を施した。
【0043】ついで、水洗し、風乾したのち、180℃
で30分間保持して、表面に樹脂層を被着したこの発明
による永久磁石試料片を作製した。
【0044】この試験片に実施例1の同方法の耐食性試
験と耐食性試験後の樹脂層の密着強度試験を行なった。
また、樹脂層厚みと耐食性試験前後の磁気特性を測定し
た。試験結果及び測定結果は表1,表2に示す。
【0045】実施例3 出発原料として、純皮99.9%の電解鉄、B19.4
%を含有し残部はFe及びAl、Si、C等の不純物か
らなるフェロボロン合金、純度99.7%以上のNd及
びDy金属を使用し、これらを高周波溶解し、その後水
冷鋼鋳型に鋳造し、15Nd1.5Dy8B75.5F
e(原子%)なる組成の鋳塊を得た。
【0046】その後インゴットを、スタンプミルにより
粗粉砕し、次にボールミルにより粉砕し、粒度3μmの
微粉末を得た。この微粉末を金型に挿入し、12kOe
の磁界中で配向し、1.5t/cm2の圧力で成形し
た。
【0047】得られた成形体を、1100℃、1時間、
Ar中の条件で焼結し、その後放冷し、さらにAr中で
600℃、2時間の時効処理を施して、永久磁石を作製
した。得られた永久磁石から外径20mm×内径10m
m×厚み1.5mm寸法に試験片を切り出した。
【0048】カチオン電着塗料として、エポキシ系のエ
スビアCED、S‐20(神東塗料株式会社製)を使用
し、上記試験片を陰極とし、SUS316材板を陽極と
し、温度28℃、電圧150V、3分の条件で電着塗装
を施した。
【0049】ついで、水洗し、風乾したのち、180℃
で30分間保持して、表面に樹脂層を被着したこの発明
による永久磁石試料片を作製した。
【0050】この試験片に耐食性試験と耐食性試験後の
樹脂層の密着強度試験を行なった。また、被膜層厚みと
耐食性試験前後の磁気特性を測定した。試験結果及び測
定結果は表1,表2に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】表1,表2の試験及び測定結果に明らか
なように、この発明の電着塗装による樹脂層を有する永
久磁石は、比較例に対して膜厚が所要厚みで、かつ格段
にすぐれた均一度が得られているため、永久磁石表面の
酸化が確実に防止されており、磁気特性の劣化がなく、
比較例に対して磁気特性が著しく向上する。
【0054】すなわち、この発明は、Fe‐B‐R系永
久磁石体表面に生成する酸化物を抑制するため、電着塗
装による耐食性樹脂層を施すことによつて、該表面に膜
厚が均一で強固かつ安定な耐食性樹脂層を形成すること
ができ、本系磁石体表面の酸化が抑制され、磁気特性が
劣化することなくかつ長期にわたって安定する利点があ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R(但しRはYを含む希土類元素のうち
    少なくとも1種)8原子%〜30原子%、B2原子%〜
    28原子%、Fe42原子%〜90原子%を主成分と
    し、主相が正方晶相からなる永久磁石体表面に均一厚み
    の電着塗装膜からなる耐食性樹脂層を有することを特徴
    する耐食性のすぐれた永久磁石。
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