JPH10254096A - レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾電池，メインコンデンサの配置を工夫して
回路基板の小型化を可能にしたレンズ付きフイルムユニ
ットを提供する。 【解決手段】 フイルムロール室１１の外壁は前面側に
半円筒状に突出している。回路基板８を、フイルムロー
ル室１１の外壁の上面に沿って、横長に水平配置してい
る。回路基板８の上下基板面に、乾電池保持用のバッテ
リーホルダ３８ａ，３８ｂをそれぞれ組み付けるととも
に、回路基板８の下基板面にメインコンデンサ４１の端
子を接続して、ストロボ装置の電源となる乾電池３７と
ストロボ発光用のメインコンデンサ４１の各々を、フイ
ルムロール室１１の外壁の側面に沿って縦長に配置した
ので、回路基板８を小さくできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ストロボ内蔵型の
レンズ付きフイルムユニットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】簡単な撮影機構を備えたレンズ付きフイ
ルムユニットは、予め未露光のフイルムが装填されてお
り、購入するだけで誰にでも簡単に撮影が可能なことか
ら一般に広く利用されている。また、ストロボを内蔵し
て薄暗闇での撮影を可能にしたストロボ内蔵型のレンズ
付きフイルムユニットが販売されている。

【０００３】レンズ付きフイルムユニットは、フイルム
への露光範囲を決めるアパーチャーを挟む両側に、ロー
ル状にした未露光のフイルムと撮影済みのフイルムを収
納するカートリッジとがそれぞれ収納されるフイルムロ
ール室とカートリッジ室とを備え、フイルムロール室の
外壁が前面側に半円筒状に突出した本体基部と、この本
体基部の前面と背面とをそれぞれ覆う前カバー及び後カ
バーとからなる。ストロボ内蔵型では、ストロボ用の回
路素子等を組み付けた平板状の回路基板を、フイルムロ
ール室の外壁に沿って縦長に組み込んでいる。

【０００４】ストロボ内蔵型のレンズ付きフイルムユニ
ットには、ストロボ発光用のメインコンデンサをフイル
ムロール室とカートリッジ室との間に横長に配置し、ス
トロボ装置の電源となる乾電池を、フイルムロール室の
外壁のうち、メインコンデンサとは反対の側面に沿って
縦長に配置したものがある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、メイ
ンコンデンサと乾電池をフイルムロール室の両側に配置
したものでは、メインコンデンサと乾電池との間に配線
を引き回すために、必然的に回路基板が大きくなってし
まうという欠点があった。

【０００６】本発明は上記問題点を考慮してなされたも
ので、乾電池，メインコンデンサ等の配置を工夫して回
路基板の小型化を達成するレンズ付きフイルムユニット
を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の発明では、回路基板をフイルムロー
ル室の外壁の上面に沿って横長に配置し、ストロボ装置
の電源となる乾電池とストロボ発光用のメインコンデン
サの各々が、半円筒状に突出したフイルムロール室の外
壁の側面に沿って縦長に配置されるように、回路基板の
基板面に、乾電池保持用のバッテリーホルダを組み付け
るとともにメインコンデンサの端子を接続したものであ
る。また、請求項２記載の発明では、ストロボ放電管の
端子を、メインコンデンサの端子に近接して回路基板の
基板面に組み付けたものである。また、請求項３記載の
発明では、半円筒状に突出したフイルムロール室の外壁
のうち、アパーチャーから遠い側の側面に沿って重なる
ように配置したものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】図２に、本発明のレンズ付きフイ
ルムユニットの分解斜視図を示し、図１に、レンズ付き
フイルムユニットの要部説明図を示している。レンズ付
きフイルムユニットは、簡単な撮影機構を備えた露光ユ
ニット４を前面に組み込んだ本体基部５と、この本体基
部５の前後を覆う前カバー６及び後カバー７と、この前
カバー６及び後カバー７の間に配置され、平板状の回路
基板８にストロボ用の回路素子を組み付けたストロボユ
ニット９とから構成されている。各部品の組立は爪結合
により行われている。

【０００９】本体基部５には、アパーチャー１０を挟む
両側にフイルムロール室１１とカートリッジ室１２とが
一体に形成されている。フイルムロール室１１には、未
露光のフイルム１３を巻きつけた巻き芯１５を回動自在
に組み込んでいる。また、カートリッジ室１２には、撮
影済みのフイルム１３を収納するカートリッジ１６が収
納されている。

【００１０】カートリッジ室１２の上部に、巻き上げノ
ブ１８が配設されている。巻き上げノブ１８の軸は、カ
ートリッジ１６に回動自在に組み込んだスプール１６ａ
に係合されており、図中の矢印方向に回動操作すること
によって、撮影済みのフイルム１３がカートリッジ１６
の内部に巻き取られる。

【００１１】フイルムロール室１１とカートリッジ室１
２との間に、暗箱２０を一体に設けている。露光ユニッ
ト４は、フイルムカウンタ機構、フイルム巻き止め機
構、シャッタ機構の他に、撮影レンズ２１，ファインダ
ー装置２２等をベース部材２３に設けて１ユニット化し
て構成している。露光ユニット４は、暗箱２０の前面を
覆うように着脱自在に組み込まれている。ベース部材２
３を暗箱２０に一体に設けて本体基部５と一体にした
り、ファインダー装置２２を露光ユニット４に取り付け
るかわりに、前カバー６に取り付けてもよい。

【００１２】前カバー６には、レリーズボタン２５，充
電開始スイッチ２６，突出部２７等が設けられている。
この突出部２７は、レンズ付きフイルムユニットの全体
的な厚みをカートリッジ１６の外径以下にするために、
カートリッジ室１２の外壁の側面に倣って突出して形成
され、撮影時にはグリップとして利用される。また、後
カバー７の底部には、フイルムロール室１１とカートリ
ッジ室１２のそれぞれの底部開口を覆うプルトップ式の
蓋２９，３０を一体に設けている。

【００１３】ストロボユニット９の回路基板８の基板面
には、一対の接点８ａ，８ｂを含む配線プリントが施さ
れている。回路基板８はこれに組み込んだ電子部品とと
もに、周知のストロボ回路を構成している。回路基板８
には、その基板面に、ストロボ放電管３５を内蔵したス
トロボ発光部３６，乾電池３７保持用のバッテリーホル
ダ３８ａ，３８ｂ，トランス３９，導通部材４０，スト
ロボ発光のためのメインコンデンサ４１，一対の金属片
からなるシンクロスイッチ４２等を組み付けている。

【００１４】充電開始スイッチ２６が押されると、導通
部材４０が接点８ａ，８ｂを短絡してメインコンデンサ
４１への充電が開始される。メインコンデンサ４１に規
定量の充電が行われた後、レリーズボタン２５が押され
ると、シャッタ羽根の開閉に応動してシンクロスイッチ
４２の一対の金属片が短絡し、ストロボ放電管３５が発
光する。

【００１５】フイルムロール室１１の外壁は、前面側に
半円筒状に突出して形成されている。回路基板８は、フ
イルムロール室１１の外壁の上面に沿って横長で、その
基板面をフイルムロール室１１の外壁の上面に対して水
平に配置している。回路基板８の上下基板面には、乾電
池３７の負電極を保持するバッテリーホルダ３８ａと、
乾電池３７の正電極を保持するバッテリーホルダ３８ｂ
とを組み付けている。バッテリーホルダ３８ａ，３８ｂ
は、フイルムロール室１１の外壁のうち、アパーチャー
１０から遠い側の側面の上下に配置されている。メイン
コンデンサ４１の端子を、回路基板８の下基板面に接続
している。

【００１６】乾電池３７は、回路基板８のカットされた
一部を通すようにして、バッテリーホルダ３８ａ，３８
ｂに組み込まれている。乾電池３７とメインコンデンサ
４１の各々を、フイルムロール室１１の外壁の側面に沿
って縦長に配置している。メインコンデンサ４１の端子
を、ストロボ放電管３５の端子の近くに接続している。

【００１７】したがって、配線が短くて済み、回路基板
８の小型化が可能である。また、乾電池３７とメインコ
ンデンサ４１を、半円筒状に突出したフイルムロール室
１１の外壁のうち、アパーチャー１０から遠い側の側面
に沿って重なるように配置したので、レンズ付きフイル
ムユニットのコンパクト化にも貢献している。

【００１８】また、図３に示すように、回路基板５０の
下基板面側に、乾電池５１，メインコンデンサ５２等の
各部品を組み込むようにしてもよい。また、特願平８−
２２８６１６号に記載のように、平坦な一端面に負電極
５１ａを備え、この負電極５１ａに近接する周面に、絶
縁用の被覆の一部を円方向に剥離した凹状の正電極５１
ｂを備えた乾電池５１を用い、回路基板５０に設けたリ
ング状の接触枠５３に組み込むようにしてもよい。接触
枠５３は、乾電池５１のバッテリーホルダとなるもの
で、接触枠５３の端子を、回路基板５０に設けた図示し
ない正極エリアに組み込んで固定している。回路基板５
０の下基板面には、接触枠５３の内部に負極エリア５０
ａを設けている。

【００１９】負電極５１ａと正電極５１ｂの両方を設け
た乾電池５１の一端部を、接触枠５１内に挿入し、負電
極５１ａが負極エリア５１ａに接触するまで押し込む
と、接触枠５１の先端が正電極５１ｂの凹部に入り込ん
で乾電池５１が保持される。なお、図１及び図２と同じ
部材のうち主要のものには、同じ符号を付している。

【００２０】また、上記した実施形態では、回路基板の
基板面をフイルムロール室の外壁の上面に対して水平に
配置しているが、垂直に配置してよい。また、乾電池と
メインコンデンサをフイルムロール室を挟む両側に配置
してもよい。

【００２１】

【発明の効果】上述したように、本発明では、回路基板
をフイルムロール室の外壁の上面に沿って横長に配置
し、ストロボ装置の電源となる乾電池とストロボ発光用
のメインコンデンサの各々が、半円筒状に突出したフイ
ルムロール室の外壁の側面に沿って縦長に配置されるよ
うに、回路基板の基板面に、乾電池保持用のバッテリー
ホルダを組み付けるとともにメインコンデンサの端子を
接続したので、回路基板を小さくすることができる。メ
インコンデンサとストロボ放電管の端子を近接して配置
することで、配線を簡略化が可能となり、回路基板の小
型化が簡単になる。メインコンデンサと乾電池を、フイ
ルムロール室の外壁のうち、アパーチャーから遠い側の
側面に重ねて配置したので、レンズ付きフイルムユニッ
トの小型化が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のレンズ付きフイルムユニットの要部説
明図である。

【図２】本発明のレンズ付きフイルムユニットの分解斜
視図である。

【図３】本発明のレンズ付きフイルムユニットの別の例
の分解斜視図である。

【符号の説明】

５ 本体基部 ６ 前カバー ７ 後カバー ８ 回路基板 １１ フイルムロール室 ３７ 乾電池 ３８ａ，３８ｂ バッテリーホルダ ４１ メインコンデンサ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 露光範囲を決めるアパーチャーを挟む両
   側に、フイルムをロール形態にして収納したフイルムロ
   ール室と、撮影済みのフイルムを収納するカートリッジ
   を収納したフイルムカートリッジ室とが設けられ、フイ
   ルムロール室の外壁が前面側に半円筒状に突出された本
   体基部と、本体基部の前後を覆う前カバー及び後カバー
   と、前記前カバー及び後カバーとの間に配置され、スト
   ロボ放電管を含むストロボ用の回路素子が組み付けられ
   た平板状の回路基板とから構成するレンズ付きフイルム
   ユニットにおいて、 前記回路基板をフイルムロール室の外壁の上面に沿って
   横長に配置し、ストロボ装置の電源となる乾電池とスト
   ロボ発光用のメインコンデンサの各々が、半円筒状に突
   出したフイルムロール室の外壁の側面に沿って縦長に配
   置されるように、前記回路基板の基板面に、乾電池保持
   用のバッテリーホルダを組み付けるとともに前記メイン
   コンデンサの端子を接続したことを特徴とするレンズ付
   きフイルムユニット。
2. 【請求項２】 ストロボ放電管の端子は、前記メインコ
   ンデンサの端子に近接して前記回路基板の基板面に組み
   付けられていることを特徴とする請求項１記載のレンズ
   付きフイルムユニット。
3. 【請求項３】 前記乾電池とメインコンデンサとを、半
   円筒状に突出したフイルムロール室の外壁のうち、アパ
   ーチャーから遠い側の側面に沿って重なるように配置し
   たことを特徴とする請求項１又は２記載のレンズ付きフ
   イルムユニット。