JPH10253531A - 臨界ミセル濃度の測定方法及びその測定装置 - Google Patents
臨界ミセル濃度の測定方法及びその測定装置Info
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- JPH10253531A JPH10253531A JP10074197A JP10074197A JPH10253531A JP H10253531 A JPH10253531 A JP H10253531A JP 10074197 A JP10074197 A JP 10074197A JP 10074197 A JP10074197 A JP 10074197A JP H10253531 A JPH10253531 A JP H10253531A
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Abstract
の長時間、煩雑な測定方法の欠点を取り除くため、界面
の吸着現象に注目し、かつ光伝送路に検知機能と情報伝
達機能を与えて界面活性剤の臨界ミセル濃度の測定方法
を提供すると共に、その測定装置を提供することを目的
とする。 【解決手段】 光伝送路に適当な光入射結合手段を用い
て発生させたエバネッセント波により、界面活性剤溶液
中で光伝送路界面への界面活性剤溶液中の分子の吸着量
に対する反射率変化を出力光の強度変化として捕らえ、
濃度−光出力特性上に現れる屈曲点を臨界ミセル濃度
(CMC)点として検出する測定装置。
Description
質が臨界ミセル濃度(CMC)を境に急激に変化する点
に注目する。このCMC点を光ファイバ、又は薄膜層か
ら成る光導波路の光伝送路を用いて検出する方法と、そ
の検出装置に関するもので界面活性剤を利用する化学工
業の産業分野で利用できる。
測定方法としては、電気伝導法、粘度法、色素法、表面
張力法、光散乱法などがあるが、電気伝導法はイオン性
の活性剤には使用できるが、非イオン性の活性剤では測
定できない。粘度法は補正が必要である。色素法は色素
の退色による誤差があり、最も一般的な表面張力法は試
料溶液表面の流れから生ずる誤差を除去する必要があ
り、いずれも一長一短で長時間の測定時間を要する。
使って従来のCMC測定法がもつ問題点を解決し、簡便
且つ迅速に測れる測定方法とすると共に、その検出装置
を提供しようとするものである。
のセンシング部分(ここでは光ファイバのコアの表面部
分または被覆されていない光導波路)のエバネッセント
波により、界面の吸着状況を屈折率に基因する反射率の
変化により出力光の強度変化として観測する。この出力
光の強度変化においては、濃度の増加と共に、光伝送路
表面に吸着するその界面活性剤溶液中の分子の数も次第
に増加する。更に濃度を濃くすると、その気体−溶液表
面は分子でびっしり満たされる。この時点からは光伝送
路界面への吸着の度合も急速に強まり、濃度と出力光の
関係がそれまでの勾配とは異なり出力光の強度が急上昇
する。つまり、CMC点を越えると、その後の濃度増加
は該溶液中の分子が光伝送路界面への吸着を急に強め始
め、その増加により光反射率が増加し、光伝送路の出力
の急速な増大として表されることになる。この勾配の不
連続変化点がCMC点となる。
き図面を参照して説明する。図1において、光伝送路1
として光ファイバを用いた場合、センサ部分はクラッド
を剥がしコア22をむき出しにし、光導波表面部分2と
する。界面活性剤溶液3中のこの光導波表面部分2(コ
ア22の表面)がセンシング領域となる。界面活性剤と
してドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを使用し
た。CMCの直前は、例えばプラスチックコアのように
一部吸着するものもあるが、単調な出力光の増加は起き
ない。CMC点を越えると光ファイバのコア界面への吸
着が急速に進み、その結果反射率が増加し、図2に示す
ように出力光が急に増大することになる。この場合3×
10−3(mol/l)のCMC値を得た。この値は文
献値から得られるCMC値と一致している。
角を選ぶことにより、エバネッセント波の反射回数と同
時に入射光に対する最適反射率の出力光を選択できる。
凸レンズ9を有する半導体レーザダイオードと、凸レン
ズ10又は凸レンズ状を備えた光ファイバ21により光
入射手段50を形成できる。この場合は、入射角度を変
えることなく、レンズの焦点距離と両者間の置かれた距
離により最適測定条件が決まる。
1のクラッド23を剥がしたコア22の端面に金属、例
えばアルミニウム(Al)又は白金(Pt)等を0.2
μmを蒸着し金属反射膜8とする。出力信号としての出
力光は反射光をスプリッターを通して検出するものであ
る。
(Al)、白金(Pt)などの金属反射膜8とコア22
の表面との間に、クラッド23を剥がさない光ファイバ
21を残しておいたものである。金属反射膜8が弱い場
合は、光ファイバ21と金属反射膜8とを樹脂等、例え
ばエポキシ樹脂で被覆し、金属反射膜8を物理的、化学
的に保護することができる。
例えば板ガラスに溶液セル11を機械加工又はエッチン
グで掘って作る。光伝送路1としてこの板ガラスより高
い屈折率のガラスを、例えばスパッタにより光導波表面
部分2とし、溶液セル11に界面活性剤溶液3を満た
す。光の入力、出力は光カプラー100を介して行う。
例えば板ガラスをイオン交換して表面に1μm前後の光
伝送薄膜層15を形成したものである。この上に測定用
の溶液セル16を、例えば陽極酸化法又は接着剤で取り
付ける。光の入力、出力はカプラープリズム200を介
して行う。
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
固体界面に対する吸着現象を利用している。この吸着現
象をエバネッセント波と溶液の屈折率、つまり溶液−固
体界面への吸着による反射率の変化を利用して、出力光
の急激な変化を生じさせる濃度の値(CMC値)が現れ
ることを使っている。光伝送路の界面を利用してセンシ
ングされた信号はそのまま光伝送路を伝わる。減衰が少
なく電磁誘導の影響を受ず、遠隔測定が行える。界面活
性剤溶液のこのCMC測定方法には、次のような効果が
ある。 1.本測定方法は、迅速且つ簡便な測定ができる。 2.図2に示された結果から明らかなように、CMC値
がこの曲線の屈曲点として明確に得られる。 3.試料を調整の際、表面張力や光散乱法のような微妙
な注意を払わなくてよい。 4.本測定方法は、イオン性界面活性剤に限らず非イオ
ン性のものまで適用できる。 5.光伝送路を使っていることにより、離れた場所での
信号処理、コンピュータ制御が行える。 6.溶液−固体の界面を構成する光伝送路は、ガラス材
質に限らずプラスチックやテフロンなどの合成樹脂材、
光を通すセラミックや半導体の無機材料も使うことがで
きる。
法、及び測定装置の一実施例を示す概略図である。
活性剤濃度の関係を示す。ガラスファイバ(PCS)を
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液に浸した場
合の結果である。
Claims (7)
- 【請求項1】 光伝送路(1)に在るエバネッセント波
を生じさせることのできる光導波表面部分(2)を界面
活性剤溶液(3)に浸して該光導波表面部分(2)を経
由した光伝送路(1)を通し、該界面活性剤溶液(3)
中の分子の該光導波表面部分(2)への吸着に基づいた
出力光の強度変化を計測して、該界面活性剤溶液(3)
の臨界ミセル濃度を知るようにした臨界ミセル濃度の測
定方法。 - 【請求項2】 光源(4)、光入射結合手段(50)、
エバネッセント波を生じさせることのできる光導波表面
部分(2)を有する光伝送路(1)と該光伝送路(1)
からの出力光を検出する手段(51)とを有し、界面活
性剤溶液(3)に該光導波表面部分(2)を浸して、該
光導波表面部分(2)を経由する光伝送路(1)からの
出力光の強度変化を測定する臨界ミセル濃度の測定装
置。 - 【請求項3】 光入射結合手段(50)において、光源
(4)として凸レンズ(9)を有する半導体レーザダイ
オードまたは発光ダイオード等の該光源(4)を用い、
該光源(4)と先端に凸レンズ(10)を備えた光伝送
路(1)とを組み合わせて光入射結合手段(50)とし
た請求項2記載の測定装置。 - 【請求項4】 光伝送路(1)として光ファイバ(2
1)を用い、光導波表面部分(2)として光ファイバ
(21)のコア(22)の表面を利用し、該光ファイバ
のコア(22)の端面に金属反射膜(8)を設けた請求
項2記載の測定装置。 - 【請求項5】 光伝送路(1)として光ファイバ(2
1)を用い、該光ファイバ(21)の途中に光導波表面
部分(2)としてコア(22)の表面を露出させ、クラ
ッド(23)を有する光ファイバ(21)の終端面に金
属反射膜(8)を設けた請求項2記載の測定装置。 - 【請求項6】 基板(14)に凹状の溶液セル(11)
と光伝送路(1)とを形成し、該溶液セル(11)中で
光伝送路(1)の光導波表面部分(2)と界面活性剤溶
液(3)とが光結合するようにした請求項2記載の測定
装置。 - 【請求項7】 基板(14)上に光伝送路(1)として
の光伝送薄膜層(15)を設け、その上に界面活性剤溶
液(3)を入れる溶液セル(16)を装備した請求項2
記載の測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10074197A JP3691209B2 (ja) | 1997-03-12 | 1997-03-12 | 臨界ミセル濃度の測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10074197A JP3691209B2 (ja) | 1997-03-12 | 1997-03-12 | 臨界ミセル濃度の測定方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005134671A Division JP3985026B2 (ja) | 2005-05-02 | 2005-05-02 | 臨界ミセル濃度の検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10253531A true JPH10253531A (ja) | 1998-09-25 |
JP3691209B2 JP3691209B2 (ja) | 2005-09-07 |
Family
ID=14281993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10074197A Expired - Fee Related JP3691209B2 (ja) | 1997-03-12 | 1997-03-12 | 臨界ミセル濃度の測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3691209B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005502879A (ja) * | 2001-09-05 | 2005-01-27 | リンデ メディカル センサーズ アーゲー | 光導波管検知器システム |
JP2007147585A (ja) * | 2005-03-17 | 2007-06-14 | Kagoshima Univ | 液体屈折率測定装置 |
JP2008083026A (ja) * | 2006-08-28 | 2008-04-10 | Canon Inc | 電磁波を用いた検査装置 |
CN108169176A (zh) * | 2017-12-15 | 2018-06-15 | 东华大学 | 一种测定不同温度两亲性嵌段共聚物临界胶束浓度的方法 |
CN111982872A (zh) * | 2020-08-10 | 2020-11-24 | 西南石油大学 | 原油四组分与表面活性剂作用的界面研究传感器及方法 |
-
1997
- 1997-03-12 JP JP10074197A patent/JP3691209B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007147585A (ja) * | 2005-03-17 | 2007-06-14 | Kagoshima Univ | 液体屈折率測定装置 |
JP2008083026A (ja) * | 2006-08-28 | 2008-04-10 | Canon Inc | 電磁波を用いた検査装置 |
CN108169176A (zh) * | 2017-12-15 | 2018-06-15 | 东华大学 | 一种测定不同温度两亲性嵌段共聚物临界胶束浓度的方法 |
CN111982872A (zh) * | 2020-08-10 | 2020-11-24 | 西南石油大学 | 原油四组分与表面活性剂作用的界面研究传感器及方法 |
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