JPH0821713A - 光学式角度測定装置 - Google Patents

光学式角度測定装置

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JPH0821713A
JPH0821713A JP6075395A JP7539594A JPH0821713A JP H0821713 A JPH0821713 A JP H0821713A JP 6075395 A JP6075395 A JP 6075395A JP 7539594 A JP7539594 A JP 7539594A JP H0821713 A JPH0821713 A JP H0821713A
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Takashi Ueno
隆史 上野
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KIYOKUYOU SEIKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一般の精密部品の磨かれた平面の微小角度変
化量の測定に広く適用し得る且つ簡便に測定が可能な光
学式角度測定装置を提供する。 【構成】 少なくとも、被測定面12を照射するように
設置された指向性の高い光線の光源11と、被測定面1
2からの反射光の位置を検出出来る位置に設置された位
置検出素子14を用いた光線位置検出装置と、被測定面
12からの反射光が前記位置検出素子14へ到る光路中
に設置された光集束性機能を有する凸レンズ13とを有
し、前記光線の被測定面12への入射角θを80度以
上、好ましくは85度±3度に設定し、かつ、前記位置
検出素子14の受光面を前記凸レンズ13の焦点距離f
の位置に設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般の精密部品の磨か
れた平面の角度を測定する光学式角度測定装置に関する
もので、特に平面の±2度程度以内の微小角度変化量の
測定に広く適用し得る装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光を良く反射する平面の微小角度変化量
を光学的なテコの原理によって拡大して測定する方法は
古くから知られている。例えば、古典的な例として、ツ
ァイスのオプチメーターは、力学的に検出した微小変位
を、これと連動するように組み立てられた鏡の角度変化
に変換した後、光学的なテコを利用して該角度変化量を
拡大し、反射光の位置ずれを目盛線で読み取ることによ
り、前記の微小変位量を測定するようにしている。
【0003】このような光線反射法による微小角度変化
量の測定原理を最新の技術に即して装置化した場合の配
置を図5に示した。ただし、説明を分かりやすくするた
め角度の変化量αを大きめに書いてある。
【0004】光源1としては、例えば指向性の高いレー
ザー光線発振器などが利用され、ハーフミラー3を通過
して被測定面2に垂直に入射するように光線の向きを固
定している。
【0005】被測定面2は例えば平面鏡などの光を良く
反射する平面物体である。被測定面2での反射光はハー
フミラー3で反射して位置検出素子4に入射する。位置
検出素子4としては、入射光の強度の重心位置を検出し
て電圧として出力する位置検出素子(以下PSDと略称
する)が利用される。
【0006】この装置では、被測定面2が微小角度α
(ラジアン)だけ変化すると、反射光の角度は入射光に
対して2αずれ、したがって被測定面2から位置検出素
子4までの光に沿った距離Lに対して、 y=2αL だけ光線の位置ずれが生じるので、位置検出素子4上で
の位置検出データyから被測定面2の回転角度αが逆算
される。
【0007】この図5に示す装置は原理的には、被測定
面2が装置に内蔵された鏡のような場合に限らず、被測
定面自体が被測定物(以下ワークと略称する)の一部で
あって、ワークを交換することにより当該面の角度の違
いを測定するような場合にも適用し得る。ただし、被測
定面が鏡のように光を良く反射する状態の物質でなけれ
ばならないことは当然のことである。
【0008】また、図5のように光源から被測定面への
入射光が垂直入射でなく、一般的にいくらかの入射角θ
を有する場合を図6に示した。この場合には、図5のハ
ーフミラー3は必要でなく、反射光は直接、位置検出素
子4で受けることが出来る。
【0009】図6では、被測定面2は微小角度変位αの
他に、前後位置の微小変位dもあるものとする。この場
合の反射光の位置ずれyは、角度変化による部分y1と
位置変化による部分y2との算術和となり、y1とy2
は位置検出素子4の検出データyから分離することは出
来ない。
【0010】yは y=y1+y2=2(αL+dsinθ) と書かれるが、例えばαとして0.01°(1.75×
10-4ラジアン)程度を測りたい場合、L=100mm
にとると、αL≒0.017となる。一方、被測定面2
の位置変位dが0.1mm近くある場合、光線の入射角
θを10°取るだけで、dsinθ≒0.017となっ
てしまい、y1とy2は同等の大きさになるので、この
ような場合では実質的に角度の変化量のみを取り出して
精度良く測定することは出来ないことになる。
【0011】即ち、反射面自身を交換することにより該
反射面の角度の微小な違いを測定するような場合に図6
の装置を適用するためには、位置変位が生じないように
装置に反射面の位置合わせのための機構を具備しなけれ
ばならず、それでも量産品であるワークの検査などの場
合には、位置合わせのための操作が煩雑になり作業が非
能率的になるため殆ど実用にならない。
【0012】従って、仮に長さが比較的不揃いであるよ
うな量産品の一面の角度検査に上記光線反射法を利用し
ようとする場合には、図5に示す装置を用いるのが常識
的であるが、その場合にも被測定面が光を良く反射する
ものでなければならないという基本的な制約があり、一
般的なワークに対しては有効な反射光がとれることは殆
ど希なことであるため、結局「この光線反射法の適用は
被測定面が装置に内蔵された鏡などの様な場合に限ら
れ、量産ワークの面角度の検査などへの適用は現実的に
は無理である」というのが従来までの一般的な通念であ
った。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
まではミラー類似品などの特殊なものを除いた一般の精
密部品について、通常の光線反射法を用いてその一面の
角度を検査することは行われていない。それは、一般の
精密部品では、たとえ被測定面がある程度磨かれた平面
であったとしても、該平面が測定に有効な反射光が得ら
れるほどには光線を良く反射しないためである。
【0014】非金属のように吸収が大きく元々反射性能
が悪い品物は勿論、金属の場合でも(ブロックゲージの
ように完璧に仕上げられている物は別として)、通常の
研磨あるいはラッピング仕上げ程度で筋目の残る面で
は、光線は面の凹凸により位相差を生じて広範囲に拡散
してしまい、反射光を特定することはとても出来ない。
【0015】また被測定面が鏡面仕上げされているよう
な平滑な面の場合でも、被測定物が2種以上の異種混合
物であってその界面が特異点として散在していたり、ミ
クロポーラスであるため光線が内部に浸透しやすいも
の、あるいは硝子のように光線が大半透過してしまって
反射光の殆ど無いものなどではいずれも有効な反射光は
得られず、結局殆どの一般精密部品は前述した公知の光
線反射法による測定法の適用対象にはならないのが実情
である。
【0016】本発明者はかかる従来の実情に鑑み、一般
の精密部品についても簡便な方法によりその角度を測定
できるようにすれば、産業界の技術の進歩に対し多大の
貢献が出来るとの信念をもち、その実現に向けた装置の
開発を目的として鋭意研究を重ねた。
【0017】つまり、本発明の目的とするところは、一
般の精密部品の磨かれた平面の微小角度変化量の測定に
広く適用し得る且つ簡便に測定が可能な光学式角度測定
装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的に対
し本発明者は、従来光学式の計測法を検討する際には考
慮の対象外として顧みられなかった入射角の大きいとこ
ろでの実験を繰り返して原理的な解明とその有効利用に
つき検討した結果、通常の方法では殆ど反射光が得られ
ないワークについても、被測定面が適度に磨かれた平滑
面であれば有効な反射光を得て、該ワークの角度変化を
光学的に測定できる方法を見いだし本発明を成したもの
である。
【0019】即ち、本発明の光学式角度測定装置は、少
なくとも、被測定面を照射するように設置された指向性
の高い光線の発生装置と、被測定面からの反射光の位置
を検出出来る位置に設置された位置検出素子を用いた光
線位置検出装置と、被測定面からの反射光が前記位置検
出素子へ到る光路中に設置された光集束性機能を有する
光学レンズとを有し、前記光線の被測定面への入射角を
80度以上、好ましくは85度±3度に設定し、かつ、
前記位置検出素子の受光面を前記光学レンズの焦点距離
の位置に設置したことを特徴とするものである。
【0020】以下、本発明の構成について詳しく説明す
る。
【0021】図1は本発明の概略的な構成図である。た
だし、図面を分かりやすくするため、図面では入射角θ
を本来適切とする角度よりは小さめに、被測定面の変位
d及び角度変化量αは大きめにあらわしている。
【0022】本発明の構成要件の一つは、被測定面12
に対する光源11から発せられる光線の入射角θを図示
のように大きくとることである。
【0023】前述したように、一般に光線反射法を用い
る場合、入射光を傾けると反射光は被測定面の位置変位
をも拾ってしまい、検出データには被測定面の位置と角
度の両方の情報が交絡してしまうため、角度測定には好
ましくない。また、ワークが小さく、入射光が被測定面
の全面を照射しているような場合では、入射光を垂直か
らθ傾けることにより反射に利用される入射光量はCo
sθの割合で減少してしまうので、反射光の弱い被測定
物では入射光を傾けることはわざわざ不利な側に向かう
ことと考えがちである。
【0024】以上の理由により従来は光学式の角度計測
法において、わざわざ入射角を大きくとることが検討さ
れたことはなかった。
【0025】しかし本発明では、光線の被測定面への入
射角θを従来の通念に反して大きくとることが必須の要
件である。最適な入射角θは、使用する光源とワークと
の系に固有の値であるから一概には定められないが、本
発明においては80゜以上とし、好ましくは85゜±3
゜の範囲内である。
【0026】入射光線をこのように被測定面にスレスレ
の角度で入射させる場合にそのスレスレの角度をグレイ
ジング角φと呼ぶこととすると、φとθとは、φ≡(9
0゜−θ)の関係にある。したがって、上記被測定面に
対する光線の入射角θの好ましい最適範囲についての条
件は、φに関しては「最適なグレイジング角φは5゜±
3゜の範囲にある」と表現することが出来る。
【0027】本発明者は、光線の入射角θを従来の常識
から外れて極端に大きくとり、光線を被測定面に対して
スレスレの角度で入射させた場合は、ある限られた角度
範囲において、適度に平滑に仕上げられたワーク面は、
その殆どの場合に測定に有効な信号たり得る反射光を反
射するようになることを見いだした。
【0028】この理由について本発明者は次のように考
えている。即ち、光線(波長をλとする)の被測定面へ
の入射角θを極端に大きくしていく場合、θの増加にと
もない、 (1)グレイジング角φが φ0 ≒ Sin-1(λ/8δ) (ただしδは被測定面の凹凸の程度を表す)で定まる一
定の角度φ0 以下になると、被測定面が事実上平滑面と
なること(レーリーのクライテリオンとして知られる) (2)平滑面に対するフレネルの反射理論により、グレ
イジング角φを小さくするに応じて光線強度の反射率が
飛躍的に高まること の2点の総合された効果によって、ある角度を境にして
ワークの被測定面は測定に十分有効な強度を持った光線
を反射するようになる。
【0029】一方入射角θを大きくし、入射光を被測定
面に対してスレスレに近い角度にしていくに従い、入射
光側から見た被測定面は相応にその幅を減じていくこと
になるが、光の回折理論によれば、ワークの被測定面の
幅をaとするとき、光線は回折により概略 λ/(aSinφ) の角度割合で広がってしまうので、グレイジング角φの
減少にともない、反射に利用される実際の光量が減じら
れていくとともに、光の回折する度合いも急速に高ま
り、被測定面の幅が極端に細くなったある限界を超える
と、双方の効果は相俟って遂には反射光はぼやけてしま
い、測定に有効な信号光は得られなくなってしまう。
【0030】上述したように、本発明の構成要件の一つ
は、光線の被測定面に対する入射角θを極端に大きくと
ることにあるが、そのことが有効であり又限界のあるこ
とは上記した理由によって説明され、従って本要件の適
用し得るグレイジング角φの範囲は、きわめて限定され
た範囲に限られるものであるが、多くの場合その最適値
は前記した5゜±3゜の範囲、即ち2゜〜8゜の範囲に
含まれることが本発明者により確認されている。
【0031】本発明の構成要件のもう一つは、反射光の
光軸上被測定面12と位置検出素子14(例えばPS
D)との間に凸レンズ13(光集束性機能を有する組み
合わせレンズも含む)を挿入し、位置検出素子14の受
光面が該レンズ13の焦点距離の位置に来るように位置
検出素子14を正しく配置することである。
【0032】レンズを用いることにより反射光が絞ら
れ、位置検出素子に入射するビームスポット径が小さく
なることは位置検出素子の実効精度を高めるうえでも有
意義なことであるが、この構成要件の本来の目的は、ワ
ークの交換によりワークの長さが違ったり、或いは作業
者によってワークの押しつけ具合に差があったりして、
被測定面12が位置ズレする虞のある場合に、いちいち
被測定面の位置を調べて調整するようなことをしなくて
も良いように、位置ズレによる光線の変位を位置検出素
子上に出現させないようにすることである。
【0033】位置検出素子14の受光面をレンズ13の
焦点距離に正しく合わせることにより、被測定面12の
角度ズレαにともなう反射光の位置検出素子14上での
位置変位yは y=2αf (fはレンズの焦点距離) と表され、yは被測定面12の位置変位dによらない。
【0034】この理由は、レンズに平行に入射した光線
は焦点面上で結像するという凸レンズの特性によるもの
であり、該凸レンズ13は光線の向きを焦点面上での位
置に変換するいわゆる「フーリエ変換レンズ」の機能を
果たしている。
【0035】前述したように、その長さが厳密には仕上
げられていないような量産ワークについて、垂直入射以
外の方法をとれば、反射光の位置ズレはワークの被測定
面の位置ズレをも含んでしまうため有効な測定が出来な
い。
【0036】しかしながら本発明においては、第1の要
件として、有効な反射光を得るために入射角を極端に大
きくとることが必須であるので、その場合において被測
定面12の角度の変化量のみを抽象し、被測定面12の
位置ずれをどのように捨像するかは重要な課題である。
【0037】本発明者は高性能のレンズを用い、反射光
を正しく該レンズの中心を通すことにより、レンズの特
性を生かして位置検出素子14上の位置データがそのま
ま被測定面12の角度ずれのデータとして採用し得る上
記の方法を見いだし、本発明を完成するに到ったもので
ある。
【0038】本発明は、主として量産される精密部品の
検査に適用される目的をもって開発されたもので、「フ
ーリエ変換レンズ」の機能を有するものを用いる第2の
構成要件は、その導入によって装置の簡素化が図られる
にとどまらず、操作手順の簡便化により、本装置の利便
性を飛躍的に高める結果をもたらすことに意味がある。
【0039】即ち上記本発明の第2の構成要件は、本装
置がその他の方法に優る進歩的な技術として、現実的に
活用する道を開くうえで極めて重要な構成要件であり、
本発明が机上の技術にとどまらず、産業界に現実に貢献
するための実用上価値のある測定装置を実現する、とい
う目的を達成するうえで必須の要件になっているのであ
る。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0041】図2は本発明の装置の具体的な構成の一例
を示したものであり、11は出力10mW波長670n
mの可視光レーザーダイオード、15はその電源、16
はワーク、18はワークを取り付けるための2本の高精
度ピンを装備した精密角度調整治具、17は18を(従
って16も共に)載せ全体を前後にスライドできるよう
にした1軸の微動ステージ、13は焦点距離100mm
の球面アクロマティクレンズ、14は有効受光面サイズ
12mmのPSD(適用可能な入射光量の範囲1〜10
V),19はPSD14を搭載した信号処理回路基板、
21は2点鎖線で示す領域を暗状態に置くためのカバ
ー、20はPSD14からの出力電圧を被測定面の角度
変化量に換算するための演算回路、表示器、電源などを
内蔵した操作盤である。尚、レンズ13とPSD14と
の距離は100mmに正しくセットされている。また、
入射角θは変更出来るようにしてある。
【0042】本実施例では、ワーク16として、「MT
コネクタフェルール」の角度測定に適用した場合につい
て説明する。
【0043】上記MTコネクタフェルールは、光通信の
光伝送用に使用される多心光ファイバーの結合ないし切
り替え用として実用化されている矩形の精密部品(全長
8mm)で、精密な位置に加工された(2心、4心、8
心など)専用の細溝に光ファイバーを接着固定した後、
その結合側の端面(2.5mm×6.4mm)を通常ラ
ッピング仕上げしてあるものである。ファイバーを取り
付けてある細溝部分の両脇には2箇所基準ピン用の穴が
あけられており、コネクタフェルール同志は使用の際こ
の穴に2本の基準ピンを差し込んで相対的に正しく位置
決めされて結合される。
【0044】従って、コネクタの結合損失を最小限に抑
えるために、ワークの端面を基準ピンに対して直角に仕
上げることは重要な要件である。また、近年では結合部
からの反射光がファイバー内を逆行するのを防ぐために
端面を82度に傾けて結合するものも実用化されてお
り、ワークを8度に傾けて研磨仕上げしなくてはなら
ず、端面の角度管理は益々重要課題となっているといえ
る。
【0045】ところで、MTコネクタフェルールは通常
熱硬化性樹脂にガラスフィラーを充填した材料を使用し
ているため、その端面は光の反射率が悪く通常の光線入
射ではPSDで検知出来るような反射光は殆ど得られな
い。また、被測定面である端面の面積が小さいため、他
の方法を適用することは困難であり、今日まで大ざっぱ
な目安を得る程度の測定以外には有効な測定は行われて
いなかったのが実状である。尚、当フェルールは、使用
上その長さについては厳密な制作が必要とされておら
ず、従って全長については品物毎に数10μm〜0.1
mm程度のばらつきがあるものである。
【0046】まず、図2に示す装置にマスターワークを
幅2.5mmの側の角度を測るようにセットし、入射角
θを変化させながら測定した結果を図3及び図4に示
す。
【0047】図3、図4において、横軸は被測定面への
光線の入射角θ(逆向きにグレイジング角φ)をとり、
縦軸には対応する角度での反射光の光量及び精度をとっ
てある。ただし、光量はPSD14の入射光量モニタ出
力により測定したもの、精度は18の微小角度調整治具
(1目盛1μmの差動マイクロメーターで操作し、0.
01mm変位に対し0.01゜角度が変わるように高精
度に組み立てられている)によりワークを0.1゜回転
してPSDの指示を読み、理論値に対する実測値の到達
度を%表示したものである。
【0048】測定はブリュースター角のことがあるの
で、念のためS偏光とP偏光の各々について区別して行
い、その結果をそれぞれ図3、図4に示してある。
(尚、図3と図4では、たまたまワークに照射された光
線の断面積が異なっているので、両者の光量の絶対値を
比較することは意味がない。)
【0049】どちらの場合も通常の入射角では、PSD
はまったく反射光を検知せず、従って入射光が被測定面
に対しスレスレ入射の状態に近ずく辺からのデータを示
してある。S偏光、P偏光いずれの場合も定性的には大
きな差はなく、グレイジング角φが4゜〜5゜の辺りで
極めて良好な精度結果を示した。
【0050】尚、光量がピークとなる角度で必ずしも精
度が最高にならないのは、光量がピークとなる角度では
まだ完全には散乱光が除去されておらず、無視できない
程度の散乱光が信号光の底辺に存在する場合、PSDが
検出する入射光の重心位置のデータが信号光の位置の移
動量に完全に追随したものにならないためと思われる。
【0051】S偏光、P偏光のいずれの場合も、入射角
が80゜を超える辺りで反射光は急速に周辺の散乱部分
が薄まって鮮明度を増し、測定値は一気に理論値にちか
ずいて行くが、適正グレイジング角の限界を超えると反
射中心の信号光自体が崩壊して、測定値は急速に理論値
を下回るようになってしまう。従って、実際には、被測
定物の想定される角度範囲を念頭においた上で、マスタ
ーワークにつき正しいグレイジング角を設定することが
肝要である。
【0052】次に、グレイジング角を4.8゜に固定し
て、微動ステージ17の操作によりワークを前後に0.
5mm程度移動してみたが、表示器の指示はまったく不
変であった。これにより本装置では、ワークの長さに違
いがあっても又ワークの取付時の位置の誤差があって
も、角度のデータにはその影響の出ないことが確認され
た。
【0053】次に、ワークの幅2.5mmの側を垂直で
なく8゜にカットしたサンプルについて実際の測定を行
った。
【0054】測定はマスターワークの測定値を基準と
し、10個程度のワークにつき比較測定を行ったが、各
ワークとも0.001゜の桁まで安定した数値を得るこ
とができ、端面の角度の差の範囲はマスターワークに対
して−0.215゜〜+0.209゜であった。このと
き、ワークの着脱に関する再現性のチェックも行った
が、着脱毎のばらつきは0.002゜〜0.003゜程
度であり、殆ど問題はなく、最も悪いものでも着脱毎の
ばらつきは0.005゜であった。
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、従来まで不可能であった一般の精密部品の磨かれ
た平面の微小角度変化量の測定に広く適用し得る且つ簡
便に測定が可能な光学式角度測定装置を提供することが
出来るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を概略的に示す構成図である。
【図2】 本発明の装置の具体的な構成の例を示す図で
ある。
【図3】 実施例の結果を示す図である。
【図4】 同じく実施例の結果を示す図である。
【図5】 垂直入射による光線反射法の原理を示す図で
ある。
【図6】 入射角θでの光線反射法の原理を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 光源 12 被測定面 13 凸レンズ 14 位置検出素子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、被測定面を照射するように
    設置された指向性の高い光線の発生装置と、被測定面か
    らの反射光の位置を検出出来る位置に設置された位置検
    出素子を用いた光線位置検出装置と、被測定面からの反
    射光が前記位置検出素子へ到る光路中に設置された光集
    束性機能を有する光学レンズとを有し、前記光線の被測
    定面への入射角を80度以上、好ましくは85度±3度
    に設定し、かつ、前記位置検出素子の受光面を前記光学
    レンズの焦点距離の位置に設置したことを特徴とする光
    学式角度測定装置。
JP6075395A 1994-03-22 1994-03-22 光学式角度測定装置 Pending JPH0821713A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016057124A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 大成建設株式会社 変位測定装置
CN107742455A (zh) * 2017-11-07 2018-02-27 温州市龙湾区教师发展中心 物体微小形变的演示装置
US11984495B2 (en) 2020-09-16 2024-05-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device and semiconductor circuit

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