JP3457800B2 - 導波路型液体検知センサ - Google Patents
導波路型液体検知センサInfo
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Description
するための導波路型液体検知センサに関する。
示す。基板61の表面もしくは内部に、基板よりも屈折
率の高い線状の領域を形成して光導波路62を構成す
る。
の法線に対して線対称となるように形成されている。光
導波路62が基板表面(あるいは側面)に接している部
分は、光学研磨により露出部63が形成されており、入
射光L61は露出部63の境界面の屈折率差に基づき、漏
れ光L62および反射光L63を生じる。
波路に結合して導波光となる。したがって、導波路から
の出射光強度を計測することにより、露出部の屈折率差
を知ることが可能になる。光導波路62の折り曲げる角
度を適当に選ぶことにより、比較的広い範囲の屈折率差
を検出することが可能になる。
ような問題がある。 (1)光導波路62の折り曲げ位置で露出面を正確に対
称となるように切断、研磨する必要があり、角度誤差に
よる特性変動が生じやすいという欠点があった。 (2)また、露出部63を形成するための加工プロセス
においても、基板の切断と研磨の2工程が必要であり、
それぞれに高い精度の位置合わせと、角度調整技術が要
求されるため、大量に特性をそろえて加工することが困
難であるという問題があった。 (3)また、従来の液体検知センサでは、通常センサへ
の光の入力機構として、光フアイバやレンズにより導波
路端面に光を入射する手法がとられているが、光が導波
路中に存在する断面寸法が長軸が4μm、短軸が3μm
の楕円状であり、通常、軸対称の円形をした光ファイバ
からのビームやレーザビームを入射する場合、完全結合
を得ることが困難であること、および光導波路入射端面
での反射による損失がある。
損失となり、多段にセンサをつなぐ場合、接続部の損失
が大きいため接続できる個数に制約があり、プラント等
の広い領域に複数個配置して使用することが困難である
という問題があった。本発明は、これらの課題(問題)
を解決することが出来る液体検知センサを提供すること
を目的とする。
設けた光導波路と、前記光導波路に光を入射する光の入
力機構と、前記光導波路の端部で露出し、前記光導波路
を伝搬する導波光の一部を前記基板側に反射する不連続
部と、前記不連続部で反射されて前記基板裏側から出射
される反射光の光量を検出する検出手段とを備え、所望
の液体が前記不連続部へ接触したことを光学的に検出す
る。 (第2の手段) 本発明に係る導波路型液体検知センサの不連続部は、基
板表面の法線方向に対して導波光の一部を基板側に反射
する方向に傾斜する反射端面とする。 (第3の手段) 本発明に係る導波路型液体検知センサの不連続部は、イ
オンビームエッチング方により形成する。 (第4の手段) 本発明に係る導波路型液体検知センサの光入力機構は、
光導波路の表面に設けた回折格子である。 (第5の手段) 本発明に係る導波路型液体検知センサは、基板表面を構
成する2つの面が所望の角度をもって接するように構成
し、前記2つの面上に光導波路を設け、前記2つの面の
接合部分の光導波路を前記2つの面に対して一定の傾斜
角を持たせて露出させ、前記2つの平面の内の一方の面
に光導波路に光を入射する入射手段を設け、他方の面に
光導波路から光を検出する検出手段を設ける。 (第6の手段) 本発明に係る導波路型液体検知センサの入射手段及び検
出手段は、光導波路の表面に設けた回折格子とする。 (第7の手段) 本発明に係る導波路型液体検知センサの回折格子部分に
光ファイバを密接して設置する。
の形態を示す。図1は、本発明センサの基本構造の光の
伝搬軸に添った断面形状を示す図、図2は、本発明の複
数個のセンサを多段接続した状況を表す図、図3は、本
発明のセンサによる測定結果を示す図である。
に、基板よりもわずかに屈折率の高い、約数μmの層を
設け平面状光導波路12とする。その表面に段差( 不連
続部15)を形成し、導波路12がその部分で不連続に
なるようにする。
に示した露出部63と等価な作用をする。この構造で
は、斜面の加工が基板表面を基準にできるため、特性の
誤差要因は斜面を形成する場合の加工精度で決まり、従
来例のような高精度の位置合わせが不要になる。
エッチング等により周期的な段差を形成した回折格子を
用いることにより、導波路の加工のみで素子が形成可能
となり、量産化に適した枚葉化処理が可能になる。
では、光の入力機構13として、回折格子を用いるた
め、導波路12に結合しない透過光は、次段のセンサに
利用することができる。
オン交換法により基板中のNaをKに交換し、基板表面
に屈折率が、約小数第二位で変化する程度に屈折率の高
い層を形成し平面状導波路12とした。
露光法により周期313nmの格子マスクパターンを形
成した後、反応性イオンエッチング法により導波路12
の表面を0.25μmエッチングし、導波路上に回折格
子13を作製した。
の光ビームを基板表面の法線方向に対し30°の方位か
ら入射した場合に、光を導波路12に結合させるための
ものである。
性への影響を避けるため、導波路表面にSiO2 を蒸着
し、バッフア層14とした。その後、端面研磨法により
シャープなエッジを形成したガラスを導波路表面の所定
の位置に固定し、これをマスクとしてArイオンビーム
を照射することにより、導波路をエッチングし不連続部
(反射端面)15を形成した。
グの特性に依存し、一定の傾斜角を持つことが知られて
おり、第1の実施の形態においては、基板表面に垂直な
方向から500eVの加速電圧でイオンを照射し、基板
表面の法線方向に対し、傾斜角53゜を得た。
ンビームの照射条件により異なる。このようにして形成
した導波路基板を固定し、基板の裏面からレンズを用い
て波長633nmのHe−Neレーザ光を回折格子に照
射し、入射角30゜により導波光を励振した。
れ、基板側に19.3°の角度で放射され、基板裏面か
らの出射角は30°となった。不連続部15に軽油を滴
下し、基板裏面からの反射光強度の変化を測定した結果
を図3に示す。
出力光L13が低下する。そのため、油漏れが検知でき
る。従って次のように作用する。
13に入射した入力光L10の一部が光導波路12に結
合する。光導波路12を伝播する導波光L 1 は、不連続
面(不連続部15)では導波されず放射光となる。
波光L 1 の強度分布と不連続部15内外の屈折率差によ
り、一部が透過(漏れ光L12)され、その他の部分は
反射(出力光L13)される。
の導波路と外部の屈折率差および傾斜角に基づき、フレ
ネルの法則によって与えられる。したがって、基板側に
放射される出力光L13の光量を計測することにより、露
出部での屈折率差を知ることができ、液体の有無、ある
いは屈折率に反映される濃度の検知が可能になる。
液体の屈折率により光の反射強度が変化するため、二種
類の液体の混合溶液の混合状態(濃度)を検出するセン
サとしても使用可能である。
不連続部15のイオンビームの入射角を調整し、傾斜角
を60゜とすることにより、屈祈率の差が0.2程度
の、潤滑油(屈折率:1.55)の溶剤と、アセトン
(屈折率:1.36)の混合状態を、室温25゜Cにお
いて、50%以上の混合溶液に対し、10%の分解能で
識別できた。
管理するためのモニタとして利用することが出来る。 (第2の実施の形態)図2に示すように、光導波路に結
合しない光は、基板裏面、表面での反射光Lr、および
透過光Lt、となる。
次のセンサに利用することが可能であり、光導波路への
導波光の結合を低くすることで、一本の光ビーム(ある
いは光フアイバ)の途中に複数個のセンサを挿入するこ
どが可能になる。
のほとんどの入力光が透過する特性をもつ回折格子を作
製し、光フアイバを用いレンズにより平行ビームを形成
するファイバ接続機構を用いることにより、センサを複
数個多段接続して動作させることができた。 (第3の実施の形態)本発明の第3の実施の形態を図4
〜図5に基づき詳細に説明する。
センサの構成を示す図、図5は、本発明のモールド型基
板を用いたセンサ断面の構造を示す図である。まず、ソ
ーダライムガラスを、溶融点以上の温度にて加熱溶融
し、予め格子及び検知面を形成した金型に流し加圧整形
し、検知部43、回折格子44を含む基板41を一回の
加工プロセスで形成した。
え、斜面の角度は62゜とした。この基板41を、37
0゜Cで溶融した硝酸カリウム溶液中で1時間イオン交
換し、基板41の2面の傾斜面に光導波路42を形成し
た。
と光ファイバ45中の光波の位相整合をとるため、波長
850nmの光に対し42.5μmとした。また、光導
波路42への光の結合は最適状態とせず0.1%以下と
し、次段のセンサへの供給光L42の減衰を小さく押さえ
る様にした。
により、センサネットワークを構成し、ナフサ、軽油、
C重油等の漏油を多点検知することができた。従って次
のように作用する。
導波路構造を、エッチングによる不連続面とせず、図4
に示すように基板41の形状を予め加工しておき、その
表面に光導波路42を形成するため、第3の実施の形態
においても、第1の実施の形態と同様のセンサ機能が達
成できる。
す断面構造から光導波路が折曲がった構造で、折れ曲り
の頂点が平坦になっている。この面で光を反射し、再び
反射光は導波路に結合する。
能であり、検出する液体の屈折率に応じ基板傾斜面の角
度θを調節する。例えば、屈折率1.33の水を検知せ
ずに屈折率1.4以上の油漏れを検出するためには、角
度を61゜〜62゜の範囲にする。
れた光は再び導波路に結合する。光導波路42への光の
結合には、光ファイバ45と光導波路42との分布結合
法を利用しており、ここでは格子44の周期構造を利用
し、光導波路42と光ファイバ45の位相速度の整合を
とる。
る。基板形状は山形のプリズム形状をしており、一つの
稜線を挟む二面に光導波路52が形成されている。
結合させるため、基板表面に周期的な凹凸を設けた回折
格子55を用い、格子の部分にファイバを密着させるこ
とにより、光フアイバ54に入射した光L1 は格子55
で速度整合がとれ、一部の光が導波路52に結合する。
る。検知部53は基板の稜線の部分が導波路幅程度(1
0μm)の幅を有する平坦な面である。
じ、反射光と透過光を生じる。透過光は漏れ光L32とな
り、反射光L33は反対の斜面に設けた導波路52に戻
る。
点である。この構造では、センサに光ファイバを接続す
る際にファイバが不連続にならないため、接続損失が少
なく、接続個数の増大、および、OTDR法による微弱
な反射光(後方散乱光)の検出に影響を及ぼさない。
5を介して光フアイバに信号が出力される。光フアイバ
54からの光L54の強度をモニタすることにより液体の
有無を知ることが出来る。
で以下に記載するような効果を奏する。 (1)本発明によれば、量産化に適した基板表面のエッ
チング、成膜加工、あるいはガラスのモールド加工法の
簡単なプロセスにより、センサを形成することができ
る。 (2)さらに、光の入力機構として回折格子を用いるた
め、複数個のセンサを同時に駆動することができる。 (3)その結果、防爆性が要求される石油プラント等
で、広範囲の領域の漏油検知等に利用出来るとともに、
溶液の混合状態を管理するモニタ等にも利用することが
出来る。従って、産業上の利用価値は大きい。
示す図。
示す図。
を示す図。
構造を示す図。
(回折格子)、14…バッファ層、15…不連続部(反
射端面、露出部)、41…基板、42…光導波路、43
…検知部、44…回折格子、45…光ファイバ、46…
光ファイバ押さえブロック、51…ガラス基板、52…
光導波路、53…検知部、54…光ファイバ、55…回
折格子、61…基板、62…光導波路、63…露出部、
L 10…入力光、L 1 …導波光、L12…漏れ光、L
13…出力光、L 21…前段のセンサの出力光、L 31
…入力光、L 32…漏れ光、L 33…反射光、L 41…
入射光、L 42…透過光、L 43…導波光、L 44…出
力光、L 45…前段のセンサの出力光、L 51…入射
光、L 52…透過光、L 54…出力光、L 55…前段の
センサの出力光、L 61…入射光、L 62…漏れ光、L
63…反射光、Lr…反射光、Lt…透過光。
Claims (7)
- 【請求項1】 基板の表面に設けた光導波路と、前 記光導波路に光を入射する光の入力機構と、前 記光導波路の端部で露出し、前記光導波路を伝搬する
導波光の一部を前記基板側に反射する不連続部と、前 記不連続部で反射されて前記基板裏面から出射される
反射光の光量を検出する検出手段とを備え、所 望の液体が前記不連続部へ接触したことを光学的に検
出することを特徴とする導波路型液体検知センサ。 - 【請求項2】 前記不連続部は、前記基板表面の法線方
向に対して前記導波光の一部を前記基板側に反射する方
向に傾斜する反射端面であることを特徴とする請求項1
に記載の導波路型液体検知センサ。 - 【請求項3】 前記不連続部は、イオンビームエッチン
グ法により形成されることを特徴とする請求項1に記載
の導波路型液体検知センサ。 - 【請求項4】 光の入力機構は、光導波路の表面に設け
た回折格子であることを特徴とする請求項1〜3の内の
いずれか1項に記載の導波路型液体検知センサ。 - 【請求項5】 基板表面を構成する2つの面が所望の角
度をもって接するように構成し、前 記2つの面上に光導波路を設け、前 記2つの面の接合部分の光導波路を前記2つの面に対
して一定の傾斜角を持たせて露出させ、前 記2つの平面の内の一方の面に光導波路に光を入射す
る入射手段を設け、他方の面に光導波路から光を検出す
る検出手段を設けたことを特徴とする導波路型液体検知
センサ。 - 【請求項6】 入射手段および検出手段が光導波路の表
面に回折格子を設けたものであることを特徴とする請求
項5に記載の導波路型液体検知センサ。 - 【請求項7】 前記回折格子部分に光ファイバを密接し
て設置したことを特徴とする請求項6に記載の導波路型
液体検知センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10256896A JP3457800B2 (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | 導波路型液体検知センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10256896A JP3457800B2 (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | 導波路型液体検知センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09288035A JPH09288035A (ja) | 1997-11-04 |
JP3457800B2 true JP3457800B2 (ja) | 2003-10-20 |
Family
ID=14330836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10256896A Expired - Lifetime JP3457800B2 (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | 導波路型液体検知センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3457800B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4067504B2 (ja) | 2004-03-17 | 2008-03-26 | 三洋電機株式会社 | 光導波路及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-04-24 JP JP10256896A patent/JP3457800B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09288035A (ja) | 1997-11-04 |
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