JPH1025331A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents
熱硬化性樹脂組成物Info
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- JPH1025331A JPH1025331A JP8183257A JP18325796A JPH1025331A JP H1025331 A JPH1025331 A JP H1025331A JP 8183257 A JP8183257 A JP 8183257A JP 18325796 A JP18325796 A JP 18325796A JP H1025331 A JPH1025331 A JP H1025331A
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Abstract
く、かつ解離したブロック剤を大気中に放出しにくい、
新規なブロックポリイソシアネートを含んでなる塗料、
接着剤、繊維加工剤として有用な熱硬化性樹脂組成物を
提供することにある。 【解決手段】 本発明は、ポリイソシアネート(a)
を、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート等のブ
ロック剤(b)でブロックすることによって得られるブ
ロックポリイソシアネートと多価水酸基化合物とを含ん
でなる熱硬化性樹脂組成物に関する。
Description
などの工業分野に於いて有用なる熱硬化性樹脂組成物に
関する。
耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性を有しており、特に脂肪
族および/または脂環族ジイソシアネート化合物を構成
成分とする無黄変ポリイソシアネートは優れた耐候性を
有するため、その需要は増加する傾向にある。
るため、その使用は極めて不便であった。この二液型ウ
レタン塗料の欠点を改善するために、活性なイソシアネ
ート基をブロック剤でブロックしたブロックポリイソシ
アネートを硬化剤として用いる一液型ウレタン塗料が提
案されている。このブロックポリイソシアネートは常温
では反応しないが、加熱することによりブロック剤が解
離し、活性なイソシアネート基が再生されて主剤中の活
性水素基と架橋反応を起こすので、一応前記の欠点を改
善することが出来る。
150〜200℃の高い焼き付け温度が必要である。高
い焼き付け温度はエネルギーコストの増加のみならず、
それに付随する大気汚染の増加、さらにプラスチック類
等の熱に弱い被塗物への塗装には、致命的な欠陥とな
る。従って、それら問題を解決するブロックポリイソシ
アネートの開発が切望されていた。
アセト酢酸エチルやマロン酸ジエチルに代表される活性
メチレン化合物が広く知られている。また、たとえば、
特公平3ー9948号公報に開示されているような立体
障害のある第二アミンをブロック剤として用いる方法
や、さらに、特開平3ー17116号公報に開示されて
いるような、芳香族性かつ含窒素の六員環または縮合六
員環化合物をブロック剤として用いる方法が知られてい
る。
ク剤が比較的低温で解離するものの解離した後は大気中
に放出されてしまうため、大気汚染やブロック剤が乾燥
ラインに付着するなどの問題は解決しない。
への放出を少なくするか策としては、たとえば特公昭5
1ー29737号公報に開示されているように、沸点が
焼き付け温度以上の170〜300℃である化合物をブ
ロック剤として用いることにより、ブロック剤の揮発を
少なくすることが知られている。しかしながらこの場
合、解離したブロック剤がそのままの形で塗膜中に残存
するため、塗膜性能の低下を引き起こす。
する課題は、焼き付け塗装時の加熱温度が低く、かつ解
離したブロック剤を大気中に放出しにくく、かつブロッ
ク剤が塗膜中に残存しても塗膜性能に何等悪影響を与え
ない、新規なブロックポリイソシアネートを含んでなる
塗料、繊維、接着剤などの工業分野に於いて有用な熱硬
化性樹脂組成物を提供することにある。
述した課題に照準を合わせて検討した結果、ポリイソシ
アネートを特定のブロック剤でブロックする事によって
得られるブロックポリイソシアネート組成物が、これら
課題を解決すること見いだし、本発明を完成するに到っ
た。
(a)を1分子中に不飽和二重結合と活性メチレン基を
有する化合物からなるブロック剤(b)でブロックして
なるブロックポリイソシアネート(A)と多価水酸基化
合物(B)とを含んでなる熱硬化性樹脂組成物に関し、
特に1分子中に不飽和二重結合と活性メチレン基を有す
る化合物が、下記の一般式で表される化合物であること
を特徴とする熱硬化性樹脂組成物に関する。
2のアルキル基を表し、R2、R3は互いに同じでも異な
っていても良い、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
−アセトアセトキシエチルメタクリレートであることを
特徴とする熱硬化性樹脂組成物に関する。また、ポリイ
ソシアネート(a)が、炭素数2〜15のアルキレンジ
イソシアネート、炭素数6〜15のシクロアルキレンジ
イソシアネートおよび炭素数8〜15のアラルキレンジ
イソシアネートから選ばれるジイソシアネート化合物の
1種以上を構成成分として含んでなる、イソシアネート
平均官能基数が2〜8であるイソシアヌレート型イソシ
アネートであることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物に
関する。
する。まず本発明における、ポリイソシアネート(a)
としては、既存のいずれのポリイソシアネート化合物も
使用することが可能である。既存のポリイソシアネート
化合物の例としては、例えばアロマティックジイソシア
ネート、アルキレンジイソシアネート、シクロアルキレ
ンジイソシアネート、アラルキレンジイソシアネート、
およびこれらのジイソシアネート化合物を構成要素とし
てなるイソシアヌレート型ポリイソシアネート、ビュレ
ット型ポリイソシアネート、ウレットジオン型ポリイソ
シアネート、アロハネート型ポリイソシアネート、カル
ボジイミド変性ポリイソシアネート、さらには、ジイソ
シアネート化合物と2官能以上のポリオールとの反応に
よって得られるアダクト型ポリイソシアネート等が含ま
れ、それら2種類以上の混合物を含め、いずれも本発明
に使用できる。
当たって、ジイソシアネート化合物をポリマー化させる
際に炭素数1〜40のモノアルコールおよび/またはジ
オールを同時に反応せしめても良い。
数を高める目的で、イソシアヌレート型ポリイソシアネ
ート、ビュレット型ポリイソシアネート、ウレットジオ
ン型ポリイソシアネート、アロハネート型ポリイソシア
ネート、カルボジイミド変性ポリイソシアネート、アダ
クト型ポリイソシアネート等を炭素数2〜10の低分子
量ポリヒドロキシ化合物で変性した多官能型ポリイソシ
アネートも本発明に使用できる。低分子量ポリヒドロキ
シ化合物として代表的な物には、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、メチルペ
ンタンジオール、ヘキサメチレングリコール、オクタン
ジオール、ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスト
ールなどが挙げられる。
も、特に、炭素数2〜15のアルキレンジイソシアネー
ト、炭素数6〜15のシクロアルキレンジイソシアネー
トおよび炭素数8〜15のアラルキレンジイソシアネー
トの1種または2種以上から選ばれるジイソシアネート
化合物から構成される、イソシアネート官能基数が2〜
8のイソシアヌレート型ポリイソシアネートは耐候性、
耐熱性に優れ、得られるウレタン樹脂塗膜の性能を良好
にするため好ましい。
ートの例として、1,4−テトラメチレンジイソシネー
ト、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,
2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシ
アネート、およびそれらの混合物が挙げられる。
ジイソシアネートの例としては、1,3−または1,4
−ビス(イソシアネートメチルシクロヘキサン)、1,
3−または1,4−ジイソシアネートシクロヘキサン、
3,5,5,−トリメチル(3−イソシアネートメチ
ル)シクロヘキシルイソシアネート(別名イソホロンジ
イソシアネート)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’
−ジイソシアネート、2,5−または2,6−ビスイソ
シアネートメチルノルボルナン等およびそれらの混合物
が挙げられる。
ソシアネートの例としては、1,3−または1,4−キ
シリレンジイソシアネート、m−もしくはp−テトラメ
チルキシレンジイソシアネート等およびそれらの混合物
が挙げられる。
るために用いられるブロック剤としては、下記の一般式
で表される1分子中に不飽和二重結合と活性メチレン基
を有する化合物が用いられる。
2のアルキル基を表し、R2、R3は互いに同じでも異な
っていても良い、炭素数1〜4のアルキル基を表す。) 1分子中に不飽和二重結合と活性メチレン基を有する化
合物の具体的化合物としては、例えば2ーアセトアセト
キシエチルアクリレート、2ーアセトアセトキシエチル
メタクリレート等が挙げられる。これらのうち、毒性お
よび不飽和二重結合の熱重合時の反応性の点から2ーア
セトアセトキシエチルメタクリレートが好ましい。
チレン基を有するため、100〜120℃の比較的低い
焼き付け温度により解離して、活性なイソシアネート基
を再生する。次いで解離したブロック剤は分子中に存在
する不飽和二重結合の熱重合により、高分子量に成長す
るため沸点が上昇し、系外に揮発する成分が非常に少な
いという特徴を有する。また、高分子量に成長したブロ
ック剤は、塗膜中に残存し、溶出等による塗膜性能の低
下を引き起こさない。
チレン基はエノール化現象を引き起こすため、金属とキ
レート化反応を形成する。従って、本発明のブロックイ
ソシアネートを金属面上に塗布した場合、得られる塗膜
は金属基盤との密着性が優れるという特徴も有する。
ック剤でブロック化する際の反応温度は20〜150℃
の通常のブロック化反応の温度で、好ましくは40℃以
上の温度で反応を行うことができる。ブロック化反応は
無溶剤下で行うことも可能であるが、溶剤を用いて反応
を行う場合は、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類、
トルエン、キシレンなどの芳香族類、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類が好ましく用
いられる。
トリウムメチラート、ナトリウムフェノラート等の触媒
を添加して反応を行っても良い。触媒添加量は固形分に
対して重量分率で0.001〜1.0%の範囲とするこ
とが好ましい。触媒の添加は適当な溶剤に希釈した形で
行っても良い。
のポリオール化合物はいづれも使用可能である。使用可
能なポリオール化合物としては、脂肪族炭化水素ポリオ
ール類、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリ
オール類、ポリカーボネートポリオール類、エポキシ樹
脂類およびアクリルポリオール類等が挙げられる。
ては、例えば末端水酸基化ポリブタジエンやその水素添
加物が挙げられ、ポリエーテルポリオール類としては、
例えば、グリセリンやプロピレングリコールなどの多価
アルコールの単独または混合物に、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの
単独または混合物を付加して得られるポリエーテルポリ
オール類、ポリテチラメチレングリコール類、さらにア
ルキレンオキサイドにエチレンジアミン、エタノールア
ミン類等の多官能化合物を反応させたポリエーテルポリ
オール類、およびこれらポリエーテル類を媒体としてア
クリルアミド等を重合して得られる、ポリマーポリオー
ル類等が含まれる。
ばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン
酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの
カルボン酸の群から選ばれた二塩基酸の単独または混合
物と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
エチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリンな
どの群から選ばれた多価アルコールの単独または混合物
との縮合反応によって得られるポリエステルポリオール
樹脂類、および例えばε−カプロラクタムを多価アルコ
ールを用いて開環重合して得られるようなポリカプロラ
クトン類、さらには、ヒマシ油に代表される、水酸基を
有する脂肪酸と多価アルコールとのエステル類等が挙げ
られる。
ては、ビスフェノールA等の芳香族多価アルコールや
1,6−ヘキサンジオール等の脂肪族、脂環族多価アル
コール類を原料として常法により得られるものが挙げら
れる。
ノボラック型、β−メチルエピクロルヒドリン型、環状
オキシラン型、グリシジルエーテル型、グリシジルエス
テル型、グリコールエーテル型、脂肪族不飽和化合物の
エポキシ化型、エポキシ化脂肪族エステル型、多価カル
ボン酸エステル型、アミノグリシジル型、レゾルシン型
などのエポキシ樹脂類が挙げられる。
に1個以上の活性水素をもつ重合性モノマーと、これに
共重合可能な他のモノマーを共重合させることによって
得られる。このようなものとしては、例えば、アクリル
酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキ
シプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシブチルなどの
活性水素をもつアクリル酸エステル類、メタクリル酸−
2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシ
プロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシブチルなどの
活性水素をもつメタクリル酸エステル類、またはグリセ
リンのアクリル酸モノエステルあるいはメタクリル酸モ
ノエステル、トリメチロールプロパンのアクリル酸モノ
エステルあるいはメタクリル酸モノエステル等の多価活
性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル類等の群か
ら選ばれた単独叉は混合物と、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−
n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルなどのア
クリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−
n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−
n−ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸グ
リシジルなどのメタクリル酸エステル類の群から選ばれ
た単独または混合物とを、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸、アクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトン
アクリルアミドなどの不飽和アミド、およびスチレン、
ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリルなどの
他の重合性モノマーの群から選ばれた単独または混合物
の存在下、あるいは非存在下において重合させて得られ
るアクリルポリオール樹脂類が挙げられる。
リエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、
ポリカーボネートポリオール類、エポキシ樹脂類および
アクリルポリオール類は混合して用いても良い。
均分子量300〜60000、酸価0〜200mgKO
H/g、水酸基価10〜300mgKOH/gの多価水
酸基化合物が好ましい。数平均分子量が300未満の場
合は、硬度と弾性のバランスの良いポリウレタン樹脂が
得られなくなり、反対に数平均分子量が60000を越
えると、粘度または軟化温度が著しく上昇し、均質なポ
リウレタン樹脂が得られないばかりか、作業性の低下を
招くため好ましくない。また、水酸基価が10未満の場
合には、ポリイソシアネート成分との反応による架橋密
度が減少して、ポリウレタン樹脂の諸性能、特に耐溶剤
性等が極めて不良となり、水酸基価が300を越える
と、逆に架橋密度が増大し、ポリウレタン樹脂の機械的
性質、特に耐衝撃性、伸び等が著しく低下し好ましくな
い。
(A)と多価水酸基化合物(B)との配合比率は、ブロ
ックポリイソシアネートを加熱した際にブロック剤の解
離により再生されるイソシアネート基のブロックポリイ
ソシアネート中における重量分率、すなわち理論イソシ
アネート含有率と多価水酸基化合物の水酸基価によって
決定される。
ら得られるイソシアネート基と多価水酸基化合物の水酸
基価から得られる水酸基の当量比が1:5から2:1、
好ましくは1:2から3:2の範囲内になることが好ま
しい。1:5を越えて水酸基が過剰の場合は、架橋が十
分に起こらないため好ましくなく、また、2:1を越え
て再生されるイソシアネート基が過剰になると、再生さ
れたイソシアネート基が未反応のまま残存してしまい、
意図しない副反応を引き起こしてしまうため好ましくな
い。
せる際に用いられる硬化触媒としては既存のジブチルチ
ンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジオクチ
ルチンジアセテート等の有機錫化合物や亜鉛オクトエー
ト、亜鉛ナフテート等の有機亜鉛化合物等の遷移金属化
合物を単独または併用して使用することができる。また
さらに3級アミン化合物および4級アンモニウム塩化合
物をこれらと併用しても良い。
ートの固形分に対して、重量分率で0.1〜10.0%
の範囲とすることが望ましく、0.5〜7.0%とする
ことがさらに好ましい。触媒量が少ない場合、硬化触媒
としての性能が十分発揮されず、また過度に多くした場
合は、ブロックイソシアネートの貯蔵安定性を悪化させ
るため好ましくない。
うために、必要に応じて適当なラジカル開始剤、例えば
有機過酸化物、アゾ化合物等を樹脂組成物中に添加して
も良い。添加量は、ブロックイソシアネート固形分に対
して、重量分率で0.5〜15.0%、さらに好ましく
は1.0〜10.0%の範囲である。ラジカル開始剤の
量が少ない場合、解離したブロック剤の熱重合が十分に
起こらず、ブロック剤が系外に揮発してしまうため好ま
しくない。また過度に多い場合には、塗膜中に残存する
ラジカル開始剤が塗膜性能に悪影響を及ぼすため好まし
くない。
場合の最大の欠点は、焼き付けによる塗膜の黄変であ
る。この黄変が激しい場合、被塗物の外観を損ねてしま
う。この焼き付け時の熱による黄変を低減するために、
添加剤を樹脂固形分に対して重量分率で0.01〜1
0.0%の範囲で添加しても良い。添加剤としては、官
能基としてエポキシ基を有するリモネンジオキシド、リ
モネンモノオキシド等の添加剤が好ましい。
電用、木工用、製缶用、プレコートメタルおよび建築外
装用など)、接着剤(ラミネート型接着剤、天然または
合成ゴムをベースにした接着剤の添加剤、木材用や構造
用など)、繊維加工剤等として有用である。
により、一層、具体的に説明する。以下において、部お
よび%は特に断りのない限りすべて重量基準であるもの
とする。また、得られたブロックポリイソシアネートの
赤外吸収スペクトルは日本分光(株)社製フーリエ変換
赤外分光光度計FT/IR−300型を使用して測定し
た。
器、窒素ガス導入管、空冷管及び温度計を備えた容量5
lのガラス製四ツ口フラスコに、窒素ガス雰囲気下に、
バーノックDN−901S(大日本インキ化学工業
(株)製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシア
ヌレート型ポリイソシアネート、イソシアネート含有率
=23.0%、粘度(ガードナー、25℃)=W)を3
36g、酢酸ブチルを250g、ナトリウムメチラート
のメタノール28%溶液[和光純薬(株)製]を1g仕
込んだ。
ら80℃に昇温し、フラスコ内容物が均一液である事を
確認した後、2ーアセトアセトキシメタクリレート[イ
ーストマンケミカル(株)製]414gを発熱に注意し
ながら分割仕込みし、さらに6時間保持しブロック化反
応を完結し、ブロックポリイソシアネート(A−1)1
000gを得た。(理論有効イソシアネート含有率=
7.7%、粘度(ガードナー、25℃)=G、樹脂固形
分=75.1%)得られたブロックポリイソシアネート
のIR測定より、2250cm-1にはイソシアネート基に
起因するシャープな吸収ピークは観察されなかった。
1と同じ反応装置を用い、フラスコにVESTANAT
−T1890[ダイセル・ヒュルス(株)製、IPDI
のイソシアヌレート型ポリイソシアネート、イソシアネ
ート含有率=17.0%]を402g、酢酸ブチルを2
50g、ナトリウムメチラートのメタノール28%溶液
を1g仕込んだ後、フラスコを油浴に付し、攪拌しなが
ら80℃に昇温し、2ーアセトアセトキシメタクリレー
ト366gを分割仕込みしてブロックポリイソシアネー
ト(A−2)1000gを得た。[理論有効イソシアネ
ート含有率=6.8%、粘度(ガードナー、25℃)=
Z、樹脂固形分=74.5%] 得られたブロックポリ
イソシアネートのIR測定より、2250cm-1にはイソ
シアネート基に起因するシャープな吸収ピークは観察さ
れなかった。
1と同じ反応装置を用い、イソホロンジイソシアネート
(ダイセル・ヒュルス株式会社社製)を452g、ナト
リウムメチラートのメタノール28%溶液を1g仕込ん
だ後、フラスコを油浴に付し、攪拌しながら80℃に昇
温し、2ーアセトアセトキシメタクリレート457gを
分割仕込みしした。残存するイソシアネート基含有率を
測定し、イソシアネートの理論当量で2分の1をブロッ
クした事を確認した後、トリメチロールプロパン91g
を仕込んで残存するイソシアネート基をウレタン化し、
目的のブロックイソシアネート(A−3)1000gを
得た。(理論有効イソシアネート含有率=8.5%、樹
脂固形分=100%)得られたブロックポリイソシアネ
ートのIR測定より、2250cm-1にはイソシアネート
基に起因するシャープな吸収ピークは観察されなかっ
た。
1と同じ反応装置を用い、フラスコにバーノックDN−
901Sを494g、酢酸ブチルを259gを仕込んだ
後、フラスコを油浴に付し、攪拌しながら80℃に昇温
し、メチルエチルケトオキシム247gを分割仕込みし
てブロックポリイソシアネート(B−1)1000gを
得た。[理論有効イソシアネート含有率=11.4%、
粘度(ガードナー、25℃)=U−V、樹脂固形分=7
5.5%] 得られたブロックポリイソシアネートのI
R測定より、2250cm-1にはイソシアネート基に起因
するシャープな吸収ピークは観察されなかった。
例1と同じ反応装置を用い、フラスコにイソホロンジイ
ソシアネートを545g仕込んだ後、フラスコを油浴に
付し、攪拌しながら40℃に昇温し、安定したところで
トリメチロールプロパンを69g、εーカプロラクタム
を386g仕込むと急激な発熱が始まる。150℃で2
時間保持した後、室温まで冷却し、固形のブロックポリ
イソシアネート(B−2)1000gを得た。[理論有
効イソシアネート含有率=14.1%、、樹脂固形分=
100%] 得られたブロックポリイソシアネートのI
R測定より、2250cm-1にはイソシアネート基に起因
するシャープな吸収ピークは観察されなかった。
揮発性試験>合成例1〜3および比較合成例1で得られ
たブロックポリイソシアネートに、t−ブチルパーオキ
シー2ーエチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエイトをそれぞれブロックポリイソシアネート固
形分に対して2%添加した。特に、溶剤が含まれるA−
1,2,B−1については、真空下にて脱溶剤を行っ
た。調製したサンプルを熱天秤を用いて20℃から20
0℃まで昇温速度10℃/分で加熱し、100℃での重
量に対する200℃における重量減少率からブロック剤
の揮発率を式1に基づいて算出した結果を表1に示す。
クイソシアネート中のブロック剤の含有率)×100
リイソシアネート(それぞれA−1、A−2、B−1)
に対して、アクリディックA−801[大日本インキ化
学工業(株)製、不揮発分=50.0%、粘度(ガード
ナー、25℃)=R、酸価=1、水酸基価=50.0]
をイソシアネート基と水酸基のモル濃度が等当量になる
ように配合し、酢酸ブチルにて不揮発分が50%になる
ように調製した。さらに、硬化触媒としてジブチル錫ジ
アセテート、重合触媒としてt−ブチルパーオキシー2
ーエチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシベンゾ
エイトをそれぞれブロックポリイソシアネート固形分に
対して2%添加した。
ソシアネート(A−3、B−2)に対して、ファインデ
ィックM−8020[大日本インキ化学工業(株)製、
不揮発分=100%、軟化点(環球法)=110℃、水
酸基価=32.0]をイソシアネート基と水酸基のモル
濃度が等当量になるように配合し、硬化触媒としてジブ
チル錫ジアセテート、重合触媒としてt−ブチルパーオ
キシー2ーエチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキ
シベンゾエイトをそれぞれブロックポリイソシアネート
固形分に対して2%添加した。さらに押出機中で80℃
〜100℃のもとで均一化する。冷却後に押出物を砕
き、さらに粉砕機で100μm以下の粒度まで粉砕し
た。
れた配合液中に金網を浸せきして乾燥させた後、100
℃、110℃、120℃で30分間焼き付け硬化させ、
焼き付けた後の未硬化樹脂を24時間アセトン中に浸せ
きする事抽出して測定したゲル分率を表2に示す。
電粉末塗装用装置を用いて金網に塗布し120℃、14
0℃、160℃で30分間焼き付け硬化させ、焼き付け
た後の未硬化樹脂を24時間アセトン中に浸せきする事
抽出して測定したゲル分率を併せて表2に示す。
1で得られた配合液をアプリケータを用いて、ボンデ#
144板上に塗膜の膜厚が20〜30μmとなるように
塗布した後、焼き付け硬化実験の結果より完全硬化を起
こす温度、すなわち120℃で30分間焼き付け硬化さ
せ、硬化塗膜の塗膜性能試験を行った結果を焼き付け温
度と併せて表3に示す。
電粉末塗装用装置を用いて、ボンデ#144板上に塗膜
の膜厚が60〜80μmとなるように塗布した後、16
0℃で30分間焼き付け硬化させ、硬化塗膜の塗膜性能
試験を行った結果を表3に示す。
け塗装時の加熱温度が低く、かつ解離したブロック剤を
大気中に放出しにくく、かつブロック剤が塗膜中に残存
しても塗膜性能に何等悪影響を与えない、新規なブロッ
クポリイソシアネートと多価水酸基化合物とを含んでな
り、塗料(自動車用、家電用、木工用、製缶用、プレコ
ートメタルおよび建築外装用など)、接着剤(ラミネー
ト型接着剤、天然または合成ゴムをベースにした接着剤
の添加剤、木材用や構造用など)、繊維加工剤として有
用である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリイソシアネート(a)を1分子中に
不飽和二重結合と活性メチレン基を有する化合物からな
るブロック剤(b)でブロックしてなるブロックポリイ
ソシアネート(A)と多価水酸基化合物(B)とを含ん
でなる熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項2】 1分子中に不飽和二重結合と活性メチレ
ン基を有する化合物が、下記の一般式で表される化合物
であることを特徴とする請求項1記載の熱硬化性樹脂組
成物。 【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜2のアルキル
基を表し、R2、R3は互いに同一であっても異なってい
ても良い、主鎖の炭素数が1〜6のアルキル基を表
す。) - 【請求項3】 1分子中に不飽和二重結合と活性メチレ
ン基を有する化合物が、2ーアセトアセトキシエチルメ
タクリレートであることを特徴とする請求項1又は2記
載の熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項4】 ポリイソシアネート(a)が、炭素数2
〜15のアルキレンジイソシアネート、炭素数6〜15
のシクロアルキレンジイソシアネートおよび炭素数8〜
15のアラルキレンジイソシアネートから選ばれる1種
以上のジイソシアネート化合物を構成成分として含んで
なる、イソシアネート平均官能基数が2〜8であるイソ
シアヌレート型ポリイソシアネートであることを特徴と
する請求項1から3のいずれか1項記載の熱硬化性樹脂
組成物。
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---|---|---|---|
JP18325796A JP3697562B2 (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 熱硬化性樹脂組成物 |
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JP18325796A JP3697562B2 (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 熱硬化性樹脂組成物 |
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JPH1025331A true JPH1025331A (ja) | 1998-01-27 |
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JP18325796A Expired - Fee Related JP3697562B2 (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 熱硬化性樹脂組成物 |
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JP (1) | JP3697562B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002069418A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-08 | Itc:Kk | 耐水性接着剤 |
US6521715B1 (en) | 2000-08-22 | 2003-02-18 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Graft copolymer pigment dispersants |
WO2006024885A1 (en) * | 2004-09-02 | 2006-03-09 | Polinvent Fejleszto, Kivitelezo És Értékesíto Kft | Process for the preparation of polyisocyanate/polysilicic acid based polyaddition and hybrid resins using blocked polyiso-cyanates and blocked polyisocyanates usable in the process |
CN112961583A (zh) * | 2021-02-04 | 2021-06-15 | 江苏凯伦建材股份有限公司 | 光固化聚脲涂料及其制备方法和防水材料 |
-
1996
- 1996-07-12 JP JP18325796A patent/JP3697562B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN112961583A (zh) * | 2021-02-04 | 2021-06-15 | 江苏凯伦建材股份有限公司 | 光固化聚脲涂料及其制备方法和防水材料 |
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