JPH10253181A - 空調システム - Google Patents

空調システム

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Publication number
JPH10253181A
JPH10253181A JP9056348A JP5634897A JPH10253181A JP H10253181 A JPH10253181 A JP H10253181A JP 9056348 A JP9056348 A JP 9056348A JP 5634897 A JP5634897 A JP 5634897A JP H10253181 A JPH10253181 A JP H10253181A
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JP
Japan
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refrigerant
unit
indoor
temperature
expansion valve
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9056348A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Imai
和哉 今井
Noboru Kobayashi
昇 小林
徹 ▲柳▼澤
Toru Yanagisawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】暖房運転において複数台の室内機が同時に運転
を開始しても正常に運転することができる空調システム
を提供する。 【解決手段】室外機20で気化した冷媒を室内機10で
凝縮する。また、室内機10で凝縮された冷媒はポンプ
30により室外機20に返される。室内機20は冷媒の
通過を許可する状態と禁止する状態とを選択する膨張弁
を備え、複数台の室内機20が同時に運転を開始したと
きには、制御回路40が各室内機20の膨張弁を一定の
遅延時間ずつずらして開放させる。このように、同時に
運転される室内機20の膨張弁の開放のタイミングをず
らすことにより、室外機10と室内機20との間の経路
の内部圧力の急激な変化を防止し、ポンプ30の内部の
冷媒のガス化を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビルなどに用いら
れる比較的大規模の空調システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より提供されているこの種の空調シ
ステムの一例を図1に示す。図示する空調システムは、
特開平8−313002号公報、特開平8−31299
9号公報などに開示されたものと同様のものであって、
基本的には室外機10と室内機20との間で熱を運搬す
るように冷媒(たとえば、R134a)を循環させるこ
とにより、室内の冷暖房を可能とするものである。室外
機10は冷房時と暖房時とで後述するように運転状態を
切り換え、冷媒を冷却ないし加熱する。
【0003】室外機10はすべての室内機20よりも上
方に配置され、室外機10の下部に接続された冷媒液配
管31および冷暖切換弁33を介して室内機20の下部
が接続され、室内機20の上部は冷媒ガス配管32を介
して室外機10の上部に接続される。また、すべての室
内機20よりも下方には受液槽34が配置され、受液槽
34の中の液状の冷媒はポンプ30および逆止弁35を
通して室外機10に汲み上げられる。ポンプ30は受液
槽34よりも下方に配置される。受液槽34の入口と逆
止弁35の出口とは冷暖切換弁33の各端に接続され
る。
【0004】冷房運転時には、冷暖切換弁33が開放さ
れ冷媒は室外機10で凝縮され、自重で冷媒液配管31
を通り室内機20に流れ込んで室内機20で蒸発して室
内から熱を奪う。また、蒸発した冷媒は、室外機10で
の凝縮圧力と室内機20での蒸発圧力との圧力差によっ
て冷媒ガス配管32を上昇し室外機10に戻る。このよ
うな冷媒の自然循環により室内の冷房が行なわれる。す
なわち、冷媒は自重を室外機10から室内機20に送る
ために、室外機10をすべての室内機20よりも高い位
置に設けている。
【0005】一方、暖房運転時には、冷暖切換弁33が
閉じられ、受液槽34に溜められた液体状態の冷媒がポ
ンプ30によって汲み上げられて冷媒液配管31を通し
て室外機10に送りこまれ室外機10で蒸発する。蒸発
した冷媒は冷媒ガス配管を通して室内機20に送られ、
室内機20で凝縮されることにより室内に熱を放出す
る。室内機20で凝縮された冷媒は受液槽34に溜めら
れる。
【0006】ところで、室内機20の熱負荷は各種要因
によって変動するものであり、熱負荷に応じて冷媒の供
給量を調節する必要がある。この調節のために、受液槽
34を設けているのであって、室内機20で凝縮された
冷媒を受液槽34に一旦回収することで冷媒の供給量を
熱負荷の変動に追随させている。つまり、受液槽34に
冷媒を溜めておくことにより熱負荷が大きくなれば受液
槽34からの冷媒の供給量を増加させ、熱負荷が小さく
なれば受液槽34からの冷媒の供給量を減少させること
が可能になる。また、受液槽34には液面スイッチ36
が設けられており、冷媒の液面が下がり過ぎないように
監視している。
【0007】各室内機20は、図2に示すように、コイ
ルユニット21とファン22と膨張弁23とを備えるも
のであり、膨張弁23の開閉に応じて室内機20で授受
する熱量が制御されるようになっている。したがって、
膨張弁23を閉じることによって室内機20の運転を停
止することができ、また膨張弁23を開閉することによ
って各部屋の室温を個別に調節することが可能になる。
【0008】なお、室外機10、膨張弁23、ポンプ3
0、冷暖切換弁33の制御や液面スイッチ36の監視は
図示しない制御回路により行なわれている。ところで、
各室内機20は、特開平9−26187号公報、特開平
9−26188号公報などに記載されているように、コ
イルユニット21の前後に温度センサ24a,24bを
備え、温度センサ24a,24bの温度差が設定された
所定温度に保たれるように膨張弁23を開閉制御する。
温度センサ24a,24bによる温度検出と、膨張弁2
3の開閉制御とは各室内機20に設けたコントローラ2
5により行なわれており、各室内機20ごとに負荷に応
じた制御がなされるのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】いま、暖房運転におい
て、複数台の室内機20が同時に運転を開始したとする
と、負荷が急に増加し室内機20で凝縮される冷媒の量
が急に増加することになる。このようなときに、冷媒ガ
ス配管32の内部の圧力が急に低下して冷媒液配管31
の内部の冷媒も気化することになる。その結果、ポンプ
30の内部の冷媒までもガス化して、ポンプ30が正常
に送液できないという不都合を生じる場合がある。
【0010】また、室外機10で気化された冷媒の温度
を冷媒ガス配管32において測定し、図8に示すよう
に、冷媒の温度に応じて室外機10の加熱量を切り換え
るような制御も考えられている。しかしながら、このよ
うな制御を行なっても室内機20の運転台数が急に増加
したときに、必ずしも温度変化として反映されるもので
はないから、ポンプ30の内部のガス化を確実に防止す
ることができないものである。
【0011】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、暖房運転において複数台の室内機が
同時に運転を開始しても正常に運転することができるよ
うにした空調システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、室外機で気化
させた冷媒を室内機で凝縮し、凝縮後の冷媒をポンプを
介して室外機に戻す空調システムを前提構成としてい
る。請求項1の発明は、室内機に、冷媒と室内との熱交
換を行なうコイルユニットと、コイルユニットの冷媒の
通過を許可する状態と禁止する状態とを選択する膨張弁
と、コイルユニットの前後で冷媒の温度を検出する温度
センサと、温度センサの温度差をほぼ設定値に保つよう
に膨張弁を開閉させるコントローラとを設け、室内機を
複数台設けるとともに室内機の運転台数を検出する運転
監視手段を設け、室内機のうちの2台以上が同時に運転
を開始したことを運転監視手段が検出したときに、運転
を開始した室内機のコントローラによる膨張弁の開閉を
一定の遅延時間ずつずらして開始させることを特徴とす
るものである。この構成によれば、2台以上の室内機の
運転が同時に開始されたときに、膨張弁を同時に開放せ
ず一定の遅延時間ずつずらして膨張弁を開放するから、
室外機から室内機に至る経路内での圧力が瞬時に大きく
変化することがなく、ポンプの内部の冷媒のガス化を防
止することができる。
【0013】請求項2の発明は、室内機に、冷媒と室内
との熱交換を行なうコイルユニットと、コイルユニット
に送風した空気を室内に吹き出させるファンと、コイル
ユニットの冷媒の通過を許可する状態と禁止する状態と
を選択する膨張弁と、コイルユニットの前後で冷媒の温
度を検出する温度センサと、温度センサの温度差をほぼ
設定値に保つように膨張弁を開閉させるコントローラと
を設け、室内機を複数台設けるとともに室内機の運転台
数を検出する運転監視手段を設け、室内機のうちの2台
以上が同時に運転を開始したことを運転監視手段が検出
したときに、運転を開始した室内機のファンの風量を低
風量から徐々に増加させることを特徴とするものであ
る。この構成によれば、2台以上の室内機が同時に運転
を開始したときにファンからコイルユニットに送風する
風量を徐々に増加させるから、コイルユニットにおける
熱交換量が急激に増加することがなく、凝縮される冷媒
の総量が徐々に増加するのであって、室外機から室内機
に至る経路の急激な圧力の低下を抑制することができ
る。その結果、ポンプの内部の冷媒のガス化を防止する
ことができる。
【0014】請求項3の発明は、室内機に、冷媒と室内
との熱交換を行なうコイルユニットと、コイルユニット
に送風した空気を室内に吹き出させるファンと、コイル
ユニットの冷媒の通過を許可する状態と禁止する状態と
を選択する膨張弁と、コイルユニットの前後で冷媒の温
度を検出する温度センサと、温度センサの温度差をほぼ
設定値に保つように膨張弁を開閉させるコントローラと
を設け、室内機を複数台設けるとともに室内機の運転台
数を検出する運転監視手段を設け、室内機のうちの2台
以上が同時に運転を開始したことを運転監視手段が検出
したときに、運転を開始した室内機のコントローラによ
る膨張弁の開閉とファンの運転を一定の遅延時間ずつず
らして開始させるとともに、運転を開始した室内機のフ
ァンの風量を低風量から徐々に増加させることを特徴と
するものである。この構成は請求項1の発明と請求項2
の発明との構成を組み合わせたものであって、各室内機
の膨張弁の開放とファンの運転開始に時間差を付けると
ともにファンの風量を徐々に増加させることによって、
室外機から室内機に至る経路内の圧力の急激な低下をよ
り一層抑制することができるのである。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)本実施形態は配管系としては従来構成と
同様の構成を有し、室外機10と室内機20との制御に
特徴を有するものである。図1に示すように、室外機1
0、各室内機20、ポンプ30、冷暖切換弁33、液面
スイッチ36はマイクロコンピュータよりなる制御回路
40に信号線Lsを介して接続され集中的に監視制御さ
れる。制御回路40と各装置との間ではデータ通信によ
り情報を授受するものであるが、この点については説明
を省略する。また、室内機20は図2に示すように、従
来構成と同様のものである。
【0016】しかして、制御回路40では、どの室内機
20が運転されているかを知ることができ(つまり、各
室内機20に設けた運転スイッチの投入を検出する)、
したがって室内機20の運転台数を知ることができる。
つまり、制御回路40は運転監視手段として機能する。
制御回路40の動作については後述するものとし、まず
本実施形態において用いる室外機10について説明す
る。本実施形態の室外機10は、冷房運転時には二重効
用吸収冷凍機として知られた動作を行なう。この種の吸
収冷凍機の冷房サイクルの原理図を図3に示す。吸収・
蒸発室11内は減圧されており、冷却水が通る吸収器管
11aと冷媒が通る蒸発器管11bとが互いに離れて配
置され、吸収器管11aには散布器11cにより吸収剤
の高濃度の水溶液が散布され、蒸発器管11bには散布
器11dにより水が散布される。吸収器管11aに吸収
剤が散布されると吸収・蒸発室11の内部圧力が低下
し、蒸発器管11bに散布された水は蒸発器管11bを
通る冷媒から熱を奪って蒸発し、吸収器管11aの吸収
剤の水溶液に吸収される。このとき吸収熱が生じるが、
吸収器管11aを通る水に吸収熱を渡す。つまり、吸収
剤の水溶液の温度は比較的低く保たれる。蒸発器管11
bで蒸発した水を吸収し薄くなった吸収剤の水溶液(希
溶液)は溶液循環ポンプ12により低温熱交換器13に
導入される。低温熱交換器13で熱交換された希溶液は
2分岐され、一方は高濃度溶液と混合され他方は高温熱
交換器14に導入される。
【0017】高温熱交換器14を通して比較的高温にな
った希溶液は高温再生器15においてガスバーナ15a
で加熱され沸騰する。したがって、水分が蒸発して吸収
剤の水溶液は高温かつ高濃度(高温濃溶液)となり、高
温熱交換器14において希溶液と熱交換するとともに、
低温の希溶液の一部と混合されて中濃度の水溶液(中間
濃溶液)となった後に、低温再生器16に導入される。
低温再生器16では高温再生器15で得られた高温の水
蒸気と中間濃溶液とが熱交換することにより中間濃溶液
が加熱され、再び水分が蒸発して吸収剤の水溶液は高温
濃溶液より低温かつ高濃度(低温濃溶液)になる。
【0018】低温再生器16により得られた低温濃溶液
は低温熱交換器13によって希溶液と熱交換され、さら
に低温になって散布器11cに導入される。一方、低温
再生器16で得られた水蒸気は凝縮器17に導入され冷
却水管17aを通る冷却水により冷却されて凝縮し、高
温再生器15で得られた水蒸気を低温再生器16で凝縮
した水とともに散布器11dに送られる。このように、
吸収・蒸発室11において冷媒を冷却するのに伴って吸
収剤の水溶液濃度が低下すると、高温再生器15および
低温再生器16により水と吸収剤とを分離し、吸収剤お
よび水を再利用するのである。
【0019】以上説明したように、吸収・蒸発室11の
内部で蒸発器管11bに散布した水を吸収剤を用いて蒸
発させることで気化熱を奪って蒸発器管11bを通る冷
媒を冷却し、この際に希釈された吸収剤をガスバーナ1
5aなどを用いて濃縮し、再利用するように循環させる
という動作が基本動作になる。しかして、室外機10は
実際には図3に示した各部構成を図4のように配置して
構成されている。室外機10のハウジング18は略円筒
形であって下部には吸収・蒸発室11が設けられ、上部
の中心部には低温再生器16が形成され、上部の外周部
には凝縮器17が形成されている。吸収・蒸発室11の
吸収器管11aおよび凝縮器17の冷却水管17aはそ
れぞれハウジング18の上下方向の中心線の回りに巻回
されており、かつ互いに連通している。蒸発器管14d
は吸収器管11bの外周側に配置され、吸収器管11a
と同様にハウジング18の上下方向の中心線の回りに巻
回されている。散布器11c,11dはそれぞれ吸収器
管11aおよび蒸発器管11bの上方に配置されてい
る。
【0020】吸収・蒸発室11の下部に溜まった希溶液
はハウジング18外に設けたポンプ12により低温熱交
換器13および高温熱交換器14を通して高温再生器1
5に導入される。高温再生器15はガスバーナ15aを
備え直だき式に希溶液を加熱する。これによって希溶液
は沸騰し、水蒸気と高温濃溶液とが揚液管15bを熱気
泡ポンプの原理で同時に上昇して分離室15cに導入さ
れる。揚液管15bは分離室15cの開口は底面よりも
上方に位置するから、分離室15cでは高温濃溶液は下
部に溜まり、水蒸気は上昇することになる。分離室15
cの下部に溜まった高温濃溶液は高温熱交換器14を通
り、吸収・蒸発室11から低温熱交換器13を通った希
溶液の一部と混合され、ハウジング18の上部の低温再
生器16に送られる。また、分離室15cで分離された
水蒸気は低温再生器16の内部に配管されている再生器
管16aを通り、高温熱交換器14からの高温濃溶液と
熱交換を行なって凝縮器17に導入される。こうして凝
縮器17で凝縮された水の一部は散布器11dに直接戻
り、残りは水比例弁17bを通して散布器11dに戻
る。また、低温再生器16に導入された高温濃溶液は再
生器管16aを通る水蒸気に加熱されて水蒸気を発生
し、水蒸気は凝縮器17に導入され、水蒸気と分離され
て濃度が高くなった吸収剤の水溶液は低温熱交換器13
を通して散布器11cに戻るのである。
【0021】ところで、暖房サイクルでは、冷暖房切換
弁19を開放する。つまり、吸収・蒸発室11の底部と
分離室15cとを連通させる。吸収剤の水溶液は高温再
生器15においてガスバーナ15aで加熱されると、冷
房サイクルと同様に揚液管15bを上昇し、分離室15
cに導入された後に、冷暖房切換弁19を通して吸収・
蒸発室11に至り、蒸発器管11bを通る冷媒との熱交
換を行なって冷媒を加熱する。冷媒との熱交換を行なっ
た水蒸気は凝縮されるから、吸収剤の高濃度の水溶液と
混合され、その後、ポンプ12、低温熱交換器13、高
温熱交換器14を通り高温再生器15に戻るのである。
ここに、低温熱交換器13および高温熱交換器14では
とくに熱交換は行なわない。
【0022】制御回路40は、図5に示すように室内機
20を制御する。ここでは、4台の室内機20が設けら
れているものとし、それぞれA〜Dとして表してある。
いま、4台の室内機A〜Dにおいて同時に運転が開始さ
れたとすると、図5(a)〜(d)に示すように、各室
内機A〜Dのファン22は運転開始から動作するが、膨
張弁23は室内機Aのみが開放され(制御を開始さ
れ)、他の室内機B〜Dはそれぞれ一定の遅延時間Tず
つずれて開放される。つまり、室内機Dは運転開始から
3Tだけ遅れて膨張弁23が開放されることになる。こ
のような制御によって遅延時間Tごとに1つの膨張弁2
3が開放されるから、冷媒ガス配管32の内部圧力の変
動は比較的小さいものであって、ポンプ30の内部の冷
媒がガス化することがないのである。
【0023】ところで、図5の例では室内機A〜Dを4
台の設けているが、ビルなどでは1台の室外機10でさ
らに多数の室内機20に対応するのが普通である。そこ
で、たとえば、1台の室外機10で30台の室内機20
に対応するような場合に、仮に30台の室内機20が同
時に運転を開始したとすると、上述の動作ではすべての
室内機20の膨張弁23が開放されるまでに29Tを要
することになり、立ち上がりに非常に多くの時間を要す
ることになる。このような問題を解決するために、多数
台の室内機20を用いるときには、室内機20をグルー
プ化し、グループ毎に膨張弁23を開放するように制御
する。たとえば、30台の室内機20を3台ずつ10グ
ループにグループ化してグループ毎に膨張弁23を開放
するようにすれば、すべての室内機20の膨張弁23が
開放されるのに要する時間は9Tになり、膨張弁23を
各室内機20ごとに開放する場合に比較すると大幅な時
間短縮になる。なお、このように多数台の室内機20に
冷媒を供給することができる室外機10は能力に余裕が
あるから、3台程度の膨張弁23が同時に開放されても
冷媒ガス配管32の内部の圧力変動に追随することが可
能である。
【0024】以上のような動作により、複数の室内機2
0が同時に運転を開始しても冷媒ガス配管32の内部圧
力の急激な低下を抑制することができ、ポンプ30の内
部の冷媒がガス化するのを防止して負荷変動時にも正常
に運転できるのである。他の構成および動作は従来構成
と同様である。 (実施形態2)本実施形態では、複数台の室内機20が
同時に運転を開始したときに、膨張弁23を開放するタ
イミングをずらすのではなく、図6に示すように、ファ
ン22の風量を徐々に変化させるようにしたものであ
る。すなわち、本実施形態ではファン22として、L、
M、Hの3段階に風量を段階的に切り換えることができ
るものを用いており、図6(a)のように室内機20の
運転が開始されると、ファン22の風量をもっとも少な
いLに設定し、その後、規定時間T1 が経過すると、風
量をMに設定して増加させる。さらに、風量Mに対する
規定時間T2 が経過すると最大風量であるHに設定する
のである。ここに、T1 >T2 に設定するのが望まし
い。
【0025】このように、室内機20の運転開始からフ
ァン22の風量を徐々に増加させるように制御している
から、室内機20の運転開始直後ではコイルユニット2
1での熱交換量が比較的少なく、室内機20の運転開始
による冷媒の凝縮量の急激な増加が生じないのである。
つまり、複数台の室内機20の運転を同時に開始しても
冷媒の凝縮量の増加を抑制することができ、ポンプ30
の内部の冷媒のガス化を防止することができる。他の構
成および動作は実施形態1と同様である。
【0026】(実施形態3)本実施形態は、図7に示す
ように、実施形態1のように同時に運転を開始した室内
機20の膨張弁23を開放するダイミングをずらすとと
もに、実施形態2のようにファン22の風量を徐々に増
加させるものである。また、各室内機20においてファ
ン22は運転開始の指示から駆動されるが、膨張弁23
の開放まではすべてLに設定されており、膨張弁23が
開放された後に風量を徐々に増加させるようになってい
る。ここでは、3台の室内機A〜Cを同時に運転する例
を示している。
【0027】この構成によれば、膨張弁23を開放する
タイミングをずらし、かつ各室内機20において膨張弁
23の開放まではファン22を低風量とし、かつ膨張弁
23が開放されてから風量を段階的に増加させるから、
複数台の室内機20の運転を同時に開始したとしても冷
媒ガス配管32の内部の急激な圧力低下が生じないので
あり、結果的にポンプ30の内部の冷媒のガス化を防止
することができる。他の構成および動作は実施形態1と
同様である。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明は、室内機に、冷媒と室
内との熱交換を行なうコイルユニットと、コイルユニッ
トの冷媒の通過を許可する状態と禁止する状態とを選択
する膨張弁と、コイルユニットの前後で冷媒の温度を検
出する温度センサと、温度センサの温度差をほぼ設定値
に保つように膨張弁を開閉させるコントローラとを設
け、室内機を複数台設けるとともに室内機の運転台数を
検出する運転監視手段を設け、室内機のうちの2台以上
が同時に運転を開始したことを運転監視手段が検出した
ときに、運転を開始した室内機のコントローラによる膨
張弁の開閉を一定の遅延時間ずつずらして開始させるも
のであり、2台以上の室内機の運転が同時に開始された
ときに、膨張弁を同時に開放せず一定の遅延時間ずつず
らして膨張弁を開放するから、室外機から室内機に至る
経路内での圧力が瞬時に大きく変化することがなく、ポ
ンプの内部の冷媒のガス化を防止することができるとい
う利点がある。
【0029】請求項2の発明は、室内機に、冷媒と室内
との熱交換を行なうコイルユニットと、コイルユニット
に送風した空気を室内に吹き出させるファンと、コイル
ユニットの冷媒の通過を許可する状態と禁止する状態と
を選択する膨張弁と、コイルユニットの前後で冷媒の温
度を検出する温度センサと、温度センサの温度差をほぼ
設定値に保つように膨張弁を開閉させるコントローラと
を設け、室内機を複数台設けるとともに室内機の運転台
数を検出する運転監視手段を設け、室内機のうちの2台
以上が同時に運転を開始したことを運転監視手段が検出
したときに、運転を開始した室内機のファンの風量を低
風量から徐々に増加させるものであり、2台以上の室内
機が同時に運転を開始したときにファンからコイルユニ
ットに送風する風量を徐々に増加させるから、コイルユ
ニットにおける熱交換量が急激に増加することがなく、
凝縮される冷媒の総量が徐々に増加するのであって、室
外機から室内機に至る経路の急激な圧力の低下を抑制す
ることができ、結果的にポンプの内部の冷媒のガス化を
防止することができるという利点がある。
【0030】請求項3の発明は、室内機に、冷媒と室内
との熱交換を行なうコイルユニットと、コイルユニット
に送風した空気を室内に吹き出させるファンと、コイル
ユニットの冷媒の通過を許可する状態と禁止する状態と
を選択する膨張弁と、コイルユニットの前後で冷媒の温
度を検出する温度センサと、温度センサの温度差をほぼ
設定値に保つように膨張弁を開閉させるコントローラと
を設け、室内機を複数台設けるとともに室内機の運転台
数を検出する運転監視手段を設け、室内機のうちの2台
以上が同時に運転を開始したことを運転監視手段が検出
したときに、運転を開始した室内機のコントローラによ
る膨張弁の開閉とファンの運転を一定の遅延時間ずつず
らして開始させるとともに、運転を開始した室内機のフ
ァンの風量を低風量から徐々に増加させるものであり、
各室内機の膨張弁の開放とファンの運転開始に時間差を
付けるとともにファンの風量を徐々に増加させるから、
室外機から室内機に至る経路内の圧力の急激な低下をよ
り一層抑制することができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】同上に用いる室外機の原理説明図である。
【図4】同上に用いる室外機の構成図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】実施形態2を示す動作説明図である。
【図7】実施形態3を示す動作説明図である。
【図8】従来例の動作説明図である。
【符号の説明】
10 室外機 20 室内機 21 コイルユニット 22 ファン 23 膨張弁 30 ポンプ 40 制御回路 24a,24b 温度センサ 25 コントローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室外機で気化させた冷媒を室内機で凝縮
    し、凝縮後の冷媒をポンプを介して室外機に戻す空調シ
    ステムにおいて、室内機に、冷媒と室内との熱交換を行
    なうコイルユニットと、コイルユニットの冷媒の通過を
    許可する状態と禁止する状態とを選択する膨張弁と、コ
    イルユニットの前後で冷媒の温度を検出する温度センサ
    と、温度センサの温度差をほぼ設定値に保つように膨張
    弁を開閉させるコントローラとを設け、室内機を複数台
    設けるとともに室内機の運転台数を検出する運転監視手
    段を設け、室内機のうちの2台以上が同時に運転を開始
    したことを運転監視手段が検出したときに、運転を開始
    した室内機のコントローラによる膨張弁の開閉を一定の
    遅延時間ずつずらして開始させることを特徴とする空調
    システム。
  2. 【請求項2】 室外機で気化させた冷媒を室内機で凝縮
    し、凝縮後の冷媒をポンプを介して室外機に戻す空調シ
    ステムにおいて、室内機に、冷媒と室内との熱交換を行
    なうコイルユニットと、コイルユニットに送風した空気
    を室内に吹き出させるファンと、コイルユニットの冷媒
    の通過を許可する状態と禁止する状態とを選択する膨張
    弁と、コイルユニットの前後で冷媒の温度を検出する温
    度センサと、温度センサの温度差をほぼ設定値に保つよ
    うに膨張弁を開閉させるコントローラとを設け、室内機
    を複数台設けるとともに室内機の運転台数を検出する運
    転監視手段を設け、室内機のうちの2台以上が同時に運
    転を開始したことを運転監視手段が検出したときに、運
    転を開始した室内機のファンの風量を低風量から徐々に
    増加させることを特徴とする空調システム。
  3. 【請求項3】 室外機で気化させた冷媒を室内機で凝縮
    し、凝縮後の冷媒をポンプを介して室外機に戻す空調シ
    ステムにおいて、室内機に、冷媒と室内との熱交換を行
    なうコイルユニットと、コイルユニットに送風した空気
    を室内に吹き出させるファンと、コイルユニットの冷媒
    の通過を許可する状態と禁止する状態とを選択する膨張
    弁と、コイルユニットの前後で冷媒の温度を検出する温
    度センサと、温度センサの温度差をほぼ設定値に保つよ
    うに膨張弁を開閉させるコントローラとを設け、室内機
    を複数台設けるとともに室内機の運転台数を検出する運
    転監視手段を設け、室内機のうちの2台以上が同時に運
    転を開始したことを運転監視手段が検出したときに、運
    転を開始した室内機のコントローラによる膨張弁の開閉
    とファンの運転を一定の遅延時間ずつずらして開始させ
    るとともに、運転を開始した室内機のファンの風量を低
    風量から徐々に増加させることを特徴とする空調システ
    ム。
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