JPH10252309A - 鉄筋コンクリート建物の耐震補強構造 - Google Patents
鉄筋コンクリート建物の耐震補強構造Info
- Publication number
- JPH10252309A JPH10252309A JP6063397A JP6063397A JPH10252309A JP H10252309 A JPH10252309 A JP H10252309A JP 6063397 A JP6063397 A JP 6063397A JP 6063397 A JP6063397 A JP 6063397A JP H10252309 A JPH10252309 A JP H10252309A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wall
- damping member
- vibration damping
- building
- reinforced concrete
- Prior art date
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- Pending
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- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 施工性に優れ、工費の節減、工期の短縮が図
られ、意匠上の制約の少ない鉄筋コンクリート建物の耐
震補強構造を提供する。 【解決手段】 鉄筋コンクリート建物における柱１、梁
２で囲まれたフレーム内の腰壁３、垂れ壁４間に、フラ
ンジ６ａ、リブプレート６ｂ、ベースプレート６ｃが普
通鋼より構成され、ウエブ６ｄが極低降伏点鋼より構成
された制震部材６を組み込んだ。
られ、意匠上の制約の少ない鉄筋コンクリート建物の耐
震補強構造を提供する。 【解決手段】 鉄筋コンクリート建物における柱１、梁
２で囲まれたフレーム内の腰壁３、垂れ壁４間に、フラ
ンジ６ａ、リブプレート６ｂ、ベースプレート６ｃが普
通鋼より構成され、ウエブ６ｄが極低降伏点鋼より構成
された制震部材６を組み込んだ。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄筋コンクリート建
物の耐震補強構造に係るものである。
物の耐震補強構造に係るものである。
【０００２】
【従来の技術】一般的に学校建築などで用いられる構造
形式は、図１に示すように梁間方向を耐震壁構造、桁行
方向をラーメン構造とした鉄筋コンクリート構造で計画
されている。桁行方向は意匠上の関係から、腰壁ｂ及び
垂れ壁ｃがフレームに取り付く場合が多い。従って柱ｄ
はシアースパンが小さくなり、せん断破壊を起こし易い
短柱となる場合が多く、このことは特に昭和５７年以前
の旧基準による建物において多くみられる。
形式は、図１に示すように梁間方向を耐震壁構造、桁行
方向をラーメン構造とした鉄筋コンクリート構造で計画
されている。桁行方向は意匠上の関係から、腰壁ｂ及び
垂れ壁ｃがフレームに取り付く場合が多い。従って柱ｄ
はシアースパンが小さくなり、せん断破壊を起こし易い
短柱となる場合が多く、このことは特に昭和５７年以前
の旧基準による建物において多くみられる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来このような建物の
補強方法としては図２に示す如く（Ａ）柱ｄとこれに取
り付く腰壁ｂ、及び垂れ壁ｃとをｘに示す如く構造的に
絶縁して、前記柱を構造設計上、長柱扱いとしうるよう
にし、（Ｂ）柱のせん断耐力が不足する場合には柱に鉄
板を巻着したり、カーボン繊維ｅなどの新素材を巻着す
るなどの工法が採用されている。（図２（ロ）（ハ）参
照）図中ｈは大梁である。
補強方法としては図２に示す如く（Ａ）柱ｄとこれに取
り付く腰壁ｂ、及び垂れ壁ｃとをｘに示す如く構造的に
絶縁して、前記柱を構造設計上、長柱扱いとしうるよう
にし、（Ｂ）柱のせん断耐力が不足する場合には柱に鉄
板を巻着したり、カーボン繊維ｅなどの新素材を巻着す
るなどの工法が採用されている。（図２（ロ）（ハ）参
照）図中ｈは大梁である。
【０００４】また（Ｃ）フレーム（層）の耐力が不足す
る場合、あるいは変形が大きい場合はフレーム内に耐震
壁ｆ（図２（ニ）参照）を打設したり、（Ｄ）フレーム
内に鉄骨ブレースｇ（図２（ホ）参照）を増設する方法
が採用されている。しかしながら前記の工法では既存の
垂れ壁の撤去や、あるいはまた耐震壁、ブレースの増設
等を伴い、躯体の大幅な変更が必要となる。また補強コ
ストも嵩み、意匠的には開口部の取り扱いが困難とな
る。
る場合、あるいは変形が大きい場合はフレーム内に耐震
壁ｆ（図２（ニ）参照）を打設したり、（Ｄ）フレーム
内に鉄骨ブレースｇ（図２（ホ）参照）を増設する方法
が採用されている。しかしながら前記の工法では既存の
垂れ壁の撤去や、あるいはまた耐震壁、ブレースの増設
等を伴い、躯体の大幅な変更が必要となる。また補強コ
ストも嵩み、意匠的には開口部の取り扱いが困難とな
る。
【０００５】本発明は前記した問題点に鑑みて提案され
たもので、その目的とする処は、施工性に優れ、工費の
節減、工期の短縮が図られ、意匠上の制約の少ない鉄筋
コンクリート建物の耐震補強構造を提供する点にある。
たもので、その目的とする処は、施工性に優れ、工費の
節減、工期の短縮が図られ、意匠上の制約の少ない鉄筋
コンクリート建物の耐震補強構造を提供する点にある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る鉄筋コンクリート建物の耐震補強構造
は、鉄筋コンクリート建物における柱梁で囲まれたフレ
ーム内の腰壁及び垂れ壁間に、鋼材を組み合わせて構成
され、フランジ及びベースプレート並びにリブプレート
には普通鋼が、ウエブには極低降伏点鋼が夫々使用され
た鋼材を組み合わせて構成してなる制震部材を組み込ん
で構成されている。
め、本発明に係る鉄筋コンクリート建物の耐震補強構造
は、鉄筋コンクリート建物における柱梁で囲まれたフレ
ーム内の腰壁及び垂れ壁間に、鋼材を組み合わせて構成
され、フランジ及びベースプレート並びにリブプレート
には普通鋼が、ウエブには極低降伏点鋼が夫々使用され
た鋼材を組み合わせて構成してなる制震部材を組み込ん
で構成されている。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明を本発明の最も好ま
しい実施の形態を示す図面について説明する。１は鉄筋
コンクリート建物の柱、２は大梁、３は腰壁、４は垂れ
壁で、柱１は鋼板を巻くか、あるいはカーボン繊維を巻
き付けて構成された補強層５が層着されている。
しい実施の形態を示す図面について説明する。１は鉄筋
コンクリート建物の柱、２は大梁、３は腰壁、４は垂れ
壁で、柱１は鋼板を巻くか、あるいはカーボン繊維を巻
き付けて構成された補強層５が層着されている。
【０００８】前記建造物のフレーム内の柱１に取り付く
腰壁３、垂れ壁４は同柱１と構造的に絶縁され、垂れ壁
４と腰壁３との間に制震部材６が取り付けられる。同制
震部材６と躯体とを緊結するため、躯体側の腰壁３及び
垂れ壁４における制震部材６をセットする位置を平滑に
し、腰壁３及び垂れ壁４側にメカニカルアンカーナット
またはケミカルアンカーナット埋設用のアンカーホール
を穿設し、同アンカーホールにアンカーナット７を埋設
して固定する。
腰壁３、垂れ壁４は同柱１と構造的に絶縁され、垂れ壁
４と腰壁３との間に制震部材６が取り付けられる。同制
震部材６と躯体とを緊結するため、躯体側の腰壁３及び
垂れ壁４における制震部材６をセットする位置を平滑に
し、腰壁３及び垂れ壁４側にメカニカルアンカーナット
またはケミカルアンカーナット埋設用のアンカーホール
を穿設し、同アンカーホールにアンカーナット７を埋設
して固定する。
【０００９】次いで前記制震部材６を所定の位置にセッ
トし、アンカーナット７にボルト９で仮止めを行う。次
いで前記垂れ壁４及び腰壁３と制震部材６との間に無収
縮モルタル８を注入し、同モルタル８の硬化後、制震部
材６を貫通するボルト９を前記アンカーナット７に螺着
緊締して、前記制震部材と躯体とを一体化する。
トし、アンカーナット７にボルト９で仮止めを行う。次
いで前記垂れ壁４及び腰壁３と制震部材６との間に無収
縮モルタル８を注入し、同モルタル８の硬化後、制震部
材６を貫通するボルト９を前記アンカーナット７に螺着
緊締して、前記制震部材と躯体とを一体化する。
【００１０】従って地震、風等による水平力に対して、
ウエブ６ｄが極低降伏点鋼より構成された制震部材が塑
性変形することによって、前記水平力による層間変形が
吸収、緩衝され耐震効果が発現される。なお柱１のせん
断耐力が不足する場合には、鋼板またはカーボン繊維等
を柱に巻き付けて耐力の確保を行う。
ウエブ６ｄが極低降伏点鋼より構成された制震部材が塑
性変形することによって、前記水平力による層間変形が
吸収、緩衝され耐震効果が発現される。なお柱１のせん
断耐力が不足する場合には、鋼板またはカーボン繊維等
を柱に巻き付けて耐力の確保を行う。
【００１１】
【発明の効果】本発明によれば前記したように、フラン
ジ及びベースプレート並びにリブプレートには普通鋼が
使用され、ウエブに極低降伏点鋼が夫々使用された鋼材
を組み合わせてなる制震部材を使用し、鉄筋コンクリー
ト建物における柱・梁で囲まれたフレーム内の腰壁、垂
れ壁間に組み込んで、前記制震部材によって、地震、風
等による層間変形を吸収、緩衝することによって、前記
鉄筋コンクリート建物の耐震補強を行うことができる。
ジ及びベースプレート並びにリブプレートには普通鋼が
使用され、ウエブに極低降伏点鋼が夫々使用された鋼材
を組み合わせてなる制震部材を使用し、鉄筋コンクリー
ト建物における柱・梁で囲まれたフレーム内の腰壁、垂
れ壁間に組み込んで、前記制震部材によって、地震、風
等による層間変形を吸収、緩衝することによって、前記
鉄筋コンクリート建物の耐震補強を行うことができる。
【００１２】また前記制震部材は軽量で人力による運搬
も可能で、建物の耐震補強が従来にくらべて簡易な工法
で実施され、工費が大幅に節減され、工期の短縮も可能
となる。更に意匠上、開口部の減少を最小限に抑えるこ
とができる。
も可能で、建物の耐震補強が従来にくらべて簡易な工法
で実施され、工費が大幅に節減され、工期の短縮も可能
となる。更に意匠上、開口部の減少を最小限に抑えるこ
とができる。
【図１】（イ）（ロ）及び（ハ）は夫々従来の一般的な
学校建築の構造形状を示す平面図、立面図及び縦断側面
図である。
学校建築の構造形状を示す平面図、立面図及び縦断側面
図である。
【図２】（イ）（ロ）（ハ）（ニ）及び（ホ）は従来の
補強構造を示し、（イ）は建物の立面図、（ロ）は柱の
せん断補強部を示す立面図、（ハ）は柱補強部の横断面
図、（ニ）は耐震壁による補強構造を示す立面図、
（ホ）は鉄骨ブレースによる補強構造を示す立面図であ
る。
補強構造を示し、（イ）は建物の立面図、（ロ）は柱の
せん断補強部を示す立面図、（ハ）は柱補強部の横断面
図、（ニ）は耐震壁による補強構造を示す立面図、
（ホ）は鉄骨ブレースによる補強構造を示す立面図であ
る。
【図３】本発明に係る鉄筋コンクリート建物の耐震補強
構造を示す立面図である。
構造を示す立面図である。
【図４】図３における制震部材の取り付け部を示す拡大
立面図である。
立面図である。
１ 柱 ２ 大梁 ３ 腰壁 ４ 垂れ壁 ５ 柱の補強層 ６ 制震部材 ６ａ フランジ ６ｂ リブプレート ６ｃ ベースプレート ６ｄ ウエブ ７ アンカーナット ８ モルタル ９ ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｅ０４Ｂ 2/56 ６４３ Ｅ０４Ｂ 2/56 ６４３Ａ
Claims (1)
- 【請求項１】 鉄筋コンクリート建物における柱梁で囲
まれたフレーム内の腰壁及び垂れ壁間に、鋼材を組み合
わせて構成され、フランジ及びベースプレート並びにリ
ブプレートには普通鋼が、ウエブには極低降伏点鋼が夫
々使用された鋼材を組み合わせて構成してなる制震部材
を組み込んでなることを特徴とする鉄筋コンクリート建
物の耐震補強構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6063397A JPH10252309A (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | 鉄筋コンクリート建物の耐震補強構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6063397A JPH10252309A (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | 鉄筋コンクリート建物の耐震補強構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10252309A true JPH10252309A (ja) | 1998-09-22 |
Family
ID=13147922
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6063397A Pending JPH10252309A (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | 鉄筋コンクリート建物の耐震補強構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10252309A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103161236A (zh) * | 2013-03-11 | 2013-06-19 | 浙江海天建设集团有限公司 | 粘滞阻尼器安装结构 |
| CN103669634A (zh) * | 2013-12-10 | 2014-03-26 | 中国建筑第八工程局有限公司 | 后浇筑阻尼墙的施工方法及结构 |
| CN109594832A (zh) * | 2018-11-28 | 2019-04-09 | 浙江理工大学 | 装配式混凝土结构层间隔震结构 |
-
1997
- 1997-03-14 JP JP6063397A patent/JPH10252309A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103161236A (zh) * | 2013-03-11 | 2013-06-19 | 浙江海天建设集团有限公司 | 粘滞阻尼器安装结构 |
| CN103669634A (zh) * | 2013-12-10 | 2014-03-26 | 中国建筑第八工程局有限公司 | 后浇筑阻尼墙的施工方法及结构 |
| CN103669634B (zh) * | 2013-12-10 | 2016-05-04 | 中国建筑第八工程局有限公司 | 后浇筑阻尼墙的施工方法及结构 |
| CN109594832A (zh) * | 2018-11-28 | 2019-04-09 | 浙江理工大学 | 装配式混凝土结构层间隔震结构 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040302 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050930 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051012 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060217 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |