JPH10251852A - 粉末原料気化装置 - Google Patents

粉末原料気化装置

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JPH10251852A
JPH10251852A JP5748197A JP5748197A JPH10251852A JP H10251852 A JPH10251852 A JP H10251852A JP 5748197 A JP5748197 A JP 5748197A JP 5748197 A JP5748197 A JP 5748197A JP H10251852 A JPH10251852 A JP H10251852A
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JP
Japan
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powder
powder raw
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chamber
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JP5748197A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Kudo
▲真▼壽 工藤
Hideaki Yasui
秀明 安井
Hiroyoshi Tanaka
博由 田中
Akira Shiokawa
塩川  晃
Yoshiki Sasaki
良樹 佐々木
Ryuichi Murai
隆一 村井
Masaki Aoki
正樹 青木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量の原料ガスを発生させることが可能であ
り、かつ、原料気化室から原料容器へと原料ガスが流れ
ることを防止し得るとともに、粉末原料の供給を安定化
することが容易な構成とされた粉末原料気化装置を提供
する。 【解決手段】 本発明にかかる粉末原料気化装置1は、
粉末原料Gを供給する漏斗形状の原料容器2が内装され
た原料供給室3と、傾斜支持されて原料容器2からの粉
末原料Gが通過する原料通路4と、この原料通路4の排
出端部4aから排出された粉末原料Gを加熱して気化さ
せる回転移動台5が内装された原料気化室6と、少なく
とも原料通路4の排出端部4aを回転移動台5の移動方
向と交差する向きに沿って揺動動作させる揺動機構7と
を備えており、原料容器2は下端部の側面位置に粉末原
料Gの排出開口2aが形成され、振動機構8でもって振
動動作させられるものであることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉末原料気化装置に
かかり、詳しくは、有機金属化合物からなる粉末原料を
用いた気相成長法を採用して金属酸化物の薄膜を製造す
る際に使用される粉末原料気化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における電子機器の小型軽量化及び
高性能化に伴っては誘電体や磁性体、超伝導体などとし
て機能する金属酸化物の薄膜を作製することが行われて
おり、この種の金属酸化物薄膜を作製するに際しては、
真空度が比較的低い条件下でも高品質薄膜を高速度で作
製することができ、かつ、コストを考慮したうえでの量
産性にも優れた気相成長法(MO−CVD法)を採用す
るのが一般的となっている。そして、このMO−CVD
法にあっては、飽和蒸気圧が高くて常温下では気体また
は液体である原料を用いたうえで金属酸化物薄膜を作製
することが行われているが、MgOなどの誘電体やY−
Ba−Cu−O系高温超伝導体などのような金属酸化物
薄膜を作製する場合には、飽和蒸気圧が低くて常温下で
は固体の原料を気化させたうえで金属酸化物薄膜を作製
する必要があるとされている。
【0003】そこで、固体である原料を気化させる際に
は粉末原料気化装置が使用されることになり、粉末原料
気化装置の一例としては特開平5−311446号公報
で開示されたものがある。すなわち、この粉末原料気化
装置31は、図5で簡略化して示すように、有機金属化
合物である粉末原料Gを加熱して気化させる回転移動台
32が内装された原料気化室33を備えたものであり、
原料気化室33はガス通路34を介したうえで成膜室3
5と連通接続されている。そして、この際における成膜
室35は金属酸化物薄膜を作製すべく載置されたガラス
製などの基板Wを加熱する基板台36が内装されたもの
である一方、ガス通路34は原料気化室33内で発生し
た原料ガスを成膜室35内へと導入するものであり、そ
の途中位置には流量調節弁37が介装されている。な
お、図示省略しているが、回転移動台32及び基板台3
6の各々にはヒータが埋設されており、また、原料気化
室33及びガス通路34、成膜室35のそれぞれには壁
面ヒータ38が設けられている。
【0004】また、原料気化室33の上側位置には、粉
末原料Gを収納したうえ、バイブレータといわれる振動
機構39でもって振動動作させられることに伴って粉末
原料Gを供給する漏斗形状の原料容器40が配設されて
おり、この原料容器40の下端部位置に形成された排出
開口40aを下向き方向に沿って通過した粉末原料Gは
自重でもって落下し、かつ、傾斜支持された原料通路4
1を通過したうえで回転移動台32上に供給されること
になっている。そして、原料気化室33内には回転移動
台32上に残存した粉末原料Gを掻き取り除去するため
の掻取具42が配設されており、掻取具42でもって掻
き取り除去された粉末原料Gは回転移動台32の下側位
置に設けられた廃原料容器43でもって蓄えられること
になっている。
【0005】さらに、この際における原料気化室33に
対しては、マスフローコントローラといわれる流量調節
機構44が介装されたキャリアガス導入管45を通じて
窒素ガスなどのキャリアガスが導入されているととも
に、真空排気機器46でもって真空度が調節される成膜
室35内には酸素ガスなどのような反応ガスが反応ガス
導入管47を通じたうえで導入されており、原料気化室
33と原料容器40との間は真空度を均一化するための
バイパス管48を介したうえで連通接続されている。し
たがって、この粉末原料気化装置31を使用することに
よっては、つぎのような成膜処理が実施されることにな
る。
【0006】まず、原料容器40内に粉末原料Gを充填
し、かつ、原料容器40の排出開口40aを開操作した
うえ、振動機構39でもって原料容器40を振動動作さ
せると、原料容器40の排出開口40aからは粉末原料
Gが排出されてくることになり、排出されてきた粉末原
料Gは原料通路41を通過したうえで回転移動台32上
に供給される。そして、回転移動台32を移動させなが
ら粉末原料Gを加熱すると、加熱された粉末原料Gは気
化させられることになり、発生した原料ガスはキャリア
ガスとともにガス通路34を通ったうえで成膜室35内
へと流入する。一方、この際における成膜室35は真空
排気機器46でもって減圧されており、その内部には反
応ガスが導入されている。そのため、成膜室35内に流
入した原料ガスと反応ガスとは、基板台36によって加
熱された基板W上で反応することになり、基板W上には
所要の金属酸化物薄膜が作製される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
粉末原料気化装置31においては、原料容器40の排出
開口40aから排出されたうえで原料通路41を通過し
た粉末原料Gが回転移動台32上の特定位置に対しての
み供給されることになり、供給された粉末原料Gが回転
移動台32上に拡がりながら散布されることにはなりが
たいため、特に、気化時の吸熱エネルギが大きい粉末原
料Gや飽和蒸気圧が低い粉末原料Gにあっては加熱が不
十分となる結果、大量の原料ガスを発生させることがで
きないことになっていた。また、この粉末原料気化装置
31では、原料気化室33及び原料容器40間をバイパ
ス管48でもって連通接続することが行われているので
あるが、バイパス管48を加熱することは実行されてい
ないため、原料気化室33内で発生した原料ガスがバイ
パス管48を通過中に冷却されることによって再固化し
たうえでバイパス管48の内面上に付着し、このバイパ
ス管48が詰まることも起こっていた。
【0008】さらに、従来構成とされた粉末原料気化装
置31では、原料容器40の排出開口40a付近にある
粉末原料Gが原料容器40の振動動作に伴って排出され
たうえで自重によって落下することになるが、図6で例
示するように、排出開口40a付近にあった粉末原料G
がまとまって排出されることがあり、その後にアーチ形
状の空間部分Sが形成された場合には、原料容器40を
振動動作させているにも拘わらず、粉末原料Gが引き続
いて排出されないことになる結果、金属酸化物薄膜の作
製を続行することができないという不都合も生じてい
た。そして、このような場合には、粉末原料22が排出
されないまでには至らずとも粉末原料22が断続した脈
動的な状態で排出されることになりかねず、このような
状態になると、原料気化室33内で発生する原料ガスの
量が変動することになる結果、金属酸化物薄膜の劣化が
生じることになっていた。
【0009】本発明は、これらの不都合に鑑みて創案さ
れたものであって、大量の原料ガスを発生させることが
可能であり、かつ、原料気化室から原料容器へと原料ガ
スが流れることを防止し得るとともに、粉末原料の安定
供給を実現することができる粉末原料気化装置の提供を
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる粉末原料
気化装置は、粉末原料を供給する漏斗形状の原料容器が
内装された原料供給室と、傾斜支持されて原料容器から
の粉末原料が通過する原料通路と、この原料通路の排出
端部から供給された粉末原料を加熱して気化させる回転
移動台が内装された原料気化室と、少なくとも原料通路
の排出端部を回転移動台の移動方向と交差する向きに沿
って揺動動作させる揺動機構とを備えており、原料容器
は下端部の側面位置に粉末原料の排出開口が形成され、
振動機構でもって振動動作させられるものであることを
特徴としている。そして、この構成を採用した際には、
原料通路の排出端部を揺動動作させながら粉末原料を回
転移動台上に供給しているので、粉末原料が回転移動台
上に拡がった状態で供給されることとなる結果、粉末原
料を十分に加熱することが可能となるばかりか、原料容
器の下端部の側面位置に対して排出開口を形成している
ので、粉末原料がまとまって排出されることはなくな
る。
【0011】また、本発明にかかる粉末原料気化装置
は、粉末原料を供給する漏斗形状の原料容器が内装され
た原料供給室と、傾斜支持されて原料容器からの粉末原
料が通過する原料通路と、この原料通路の排出端部から
供給された粉末原料を加熱して気化させる水平移動台が
内装された原料気化室とを備えており、原料容器は下端
部の側面位置に粉末原料の排出開口が形成され、振動機
構でもって振動動作させられるものである一方、原料通
路の排出端部は水平移動台の移動方向と交差する向きに
沿って粉末原料を拡げながら供給するものであることを
特徴としている。そして、この構成によると、原料通路
の排出端部でもって粉末原料を拡げながら水平移動台上
に散布することを行っているので、水平移動台上に拡が
って散布された粉末原料を十分に加熱することが可能と
なり、また、原料容器の下端部の側面位置に対して排出
開口を形成しているので、粉末原料がまとまって排出さ
れることは起こらないことになる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる粉末原
料気化装置は、粉末原料を供給する漏斗形状の原料容器
が内装された原料供給室と、傾斜支持されて原料容器か
らの粉末原料が通過する原料通路と、この原料通路の排
出端部から供給された粉末原料を加熱して気化させる回
転移動台が内装された原料気化室と、原料通路の排出端
部を回転移動台の移動方向と交差する向きに沿って揺動
動作させる揺動機構とを備えており、原料容器は下端部
の側面位置に粉末原料の排出開口が形成され、かつ、振
動機構でもって振動動作させられるものである。
【0013】本発明の請求項2にかかる粉末原料気化装
置は、粉末原料を供給する漏斗形状の原料容器が内装さ
れた原料供給室と、傾斜支持されて原料容器からの粉末
原料が通過する原料通路と、この原料通路の排出端部か
ら供給された粉末原料を加熱して気化させる水平移動台
が内装された原料気化室とを備えており、原料容器は下
端部の側面位置に粉末原料の排出開口が形成され、か
つ、振動機構でもって振動動作させられるものである一
方、原料通路の排出端部は水平移動台の移動方向と交差
する向きに沿って粉末原料を拡げながら供給するものと
なっている。
【0014】本発明の請求項3にかかる粉末原料気化装
置は、請求項1または請求項2に記載したものであっ
て、少なくとも原料供給室内にはキャリアガスが供給さ
れており、この原料供給室の内圧は原料気化室の内圧よ
りも高く設定されていることを特徴としている。
【0015】以下、本発明の実施の形態を図面に基づい
て説明する。
【0016】(実施の形態1)図1は実施の形態1にか
かる粉末原料気化装置の全体構成を簡略化して示す縦断
面図、図2はその原料容器の要部構成を示す断面図であ
り、図1における符号1は粉末原料気化装置を示してい
る。なお、ここでのガス通路及び成膜室は従来の形態と
同じ構成を有し、同様の処理を実行するものであるか
ら、図1において図5と互いに同一もしくは相当する部
品、部分については同一符号を付し、ここでの説明は省
略する。
【0017】粉末原料気化装置1は、有機金属化合物か
らなる粉末原料Gを収納しており、これらの粉末原料G
を定量ずつ排出して供給する漏斗形状の原料容器2が内
装された原料供給室3と、傾斜支持されたうえで原料容
器2から排出された粉末原料Gが通過する原料通路4
と、この原料通路4の排出端部4aから供給された粉末
原料Gを加熱して気化させる回転移動台5が内装された
原料気化室6と、原料通路4の排出端部4aを回転移動
台5の移動方向、つまり、その回転方向と交差する向き
に沿って揺動動作させる揺動機構7とを備えて構成され
たものである。なお、原料気化室6がガス通路34を介
したうえで成膜室35と連通接続されていることは従来
の形態と同じであり、図示省略しているが、これらの原
料気化室6及びガス通路34、成膜室35それぞれには
壁面ヒータ38が設けられ、かつ、回転移動台5にはヒ
ータが埋設されていることも従来の形態と同様である。
【0018】そして、ここでの原料供給室3は原料気化
室6の上側位置に配設されたものであり、原料供給室3
に内装された原料容器2は、図2で示すように、その下
端部の側面位置に粉末原料Gを排出して供給するための
排出開口2aが形成され、かつ、排出開口2aから水平
方向に沿って樋部2bが延出されているとともに、バイ
ブレータといわれる振動機構8でもって全体的に振動動
作させられるものとなっている。すなわち、原料容器2
は振動機構8を用いた振動動作に伴って側面位置の排出
開口2aから樋部2bへと粉末原料Gを排出する構成と
されており、排出開口2a近くには粉末原料Gの排出
量、ひいては、原料気化室6への供給量を調整するため
の開閉板9が設けられている。また、原料容器2に対し
ては、マスフローコントローラといわれる流量調節機構
10が介装されたキャリアガス導入管11を通じて窒素
ガスなどのキャリアガスが導入されるようになってい
る。
【0019】さらに、この際における原料通路4は水平
に対して60度程度傾斜させられたうえで原料供給室3
と原料気化室6との間に架設されたものであり、原料供
給室3内に挿入して配置された本体部4bの開口は原料
容器2の樋部2bと連続するような状態で固定支持され
る一方、原料通路4の排出端部4aは本体部4bに対す
るピン結合などのような連結部(図示省略)を採用した
うえで揺動自在な状態として支持されている。さらにま
た、揺動機構7は原料気化室6の外面上に配設された油
圧シリンダなどのアクチュエータを利用して構成された
ものであり、この揺動機構7と連結された原料通路4の
排出端部4aは本体部4bとの連結部を揺動中心とした
うえで傾斜角度が変わるような揺動動作、つまり、回転
移動台5の回転方向とは直交する向きに沿った動きの揺
動動作をさせられることになっている。なお、原料通路
4の排出端部4a及び本体部4bを相互に一体化してお
いたうえで原料通路4の全体を揺動動作させるような構
成を採用することも可能であり、また、モータやリンク
機構などを組み合わせてなる揺動機構7を用いてもよい
ことは勿論である。
【0020】一方、このような揺動機構7が設けられ、
かつ、回転移動台5が内装された原料気化室6には、流
量調節機構12が介装されたキャリアガス導入管13を
通じて窒素ガスなどのキャリアガスが導入されており、
この原料気化室6の内圧は原料供給室3の内圧よりも低
めとなるように設定されている。すなわち、原料容器2
が内装された原料供給室3の内圧は、キャリアガス導入
管11に介装された流量調節機構10でもってキャリア
ガスの流量調節を行うことによって原料気化室6の内圧
よりも高くなるように設定されている。なお、このよう
にしておいた際には、原料気化室6内で粉末原料Gを気
化することによって発生した原料ガスが原料通路4を通
じて原料供給室3内に流入することが防止されることに
なり、原料供給室3と原料気化室6とが原料通路4を介
したうえで連通接続されていることを考慮すると、必ず
しも原料気化室6にキャリアガスを導入する必要はない
ことになる。
【0021】ところで、この際、原料気化室6内には回
転移動台5上に残存した粉末原料Gを掻き取り除去する
ための掻取具42が配設されており、掻取具42でもっ
て掻き取り除去された粉末原料Gは回転移動台5の下側
位置に設けられた廃原料容器43でもって蓄えられるこ
とも従来と同じである。したがって、この粉末原料気化
装置1を使用することによっては、つぎのような成膜処
理が実施されることになる。
【0022】まず、原料容器2内に粉末原料Gを充填
し、かつ、原料容器2の排出開口2aを開操作したう
え、振動機構8でもって原料容器2を振動動作させる
と、原料容器2の下端部における側面位置に形成された
排出開口2aからは粉末原料Gが定量ずつ排出されるこ
とになる。なお、この際、粉末原料Gは排出開口2aが
下向きではなく側方に向かって形成されているので、ま
とまって排出されることは起こらなくなる。そして、原
料容器2の排出開口2aから排出された粉末原料Gは原
料通路4を通過したうえで回転移動台5上に供給される
ことになり、揺動機構7でもって原料通路4の排出端部
4aを回転移動台5の移動方向と交差する向きに沿って
揺動動作させると、この排出端部4aから回転移動台5
へと排出して供給された粉末原料Gは回転移動台5のほ
ぼ全面上に拡がった状態で散布されることになる。
【0023】そこで、回転移動台5を移動させながら粉
末原料Gを加熱すると、回転移動台5上に散布された粉
末原料Gは十分に加熱されることになり、加熱された粉
末原料Gは気化させられる結果、粉末原料Gが気化して
発生した原料ガスはキャリアガスとともにガス通路34
を通ったうえで成膜室35へと流入することになる。そ
の一方、原料ガスが導入される成膜室35は真空排気機
器46でもって減圧されており、その内部には反応ガス
が導入されているので、成膜室35内に流入した原料ガ
スと反応ガスとは基板台36によって加熱されたガラス
製などの基板W上で反応することになり、基板W上には
所要の金属酸化物薄膜が作製される。
【0024】そして、回転移動台5上に残存した粉末原
料Gは掻取具42でもって回転移動台5上から掻き取り
除去されることになり、掻き取り除去された粉末原料G
は廃原料容器43で蓄えられることになる。なお、以上
のような手順を採用した場合には、構造式がMg(C5
722で示されるマグネシウムアセチルアセトンな
どのような粉末原料G、つまり、飽和蒸気圧が低くて常
温下では固体の原料であっても、常温下で液体や気体の
原料と同様、大量にガス化して供給することが可能であ
ることが発明者らによって確認されている。
【0025】(実施の形態2)図3は実施の形態2にか
かる粉末原料気化装置の原料気化室回りの構成を簡略化
して示す縦断面図、図4はその原料容器の要部構成を示
す斜視図であり、図3における符号21は粉末原料気化
装置を示している。なお、この際における原料供給室及
びガス通路と成膜室とは実施の形態1及び従来の形態と
同じ構成を有しており、同様の処理を実行するものであ
るから、図3及び図4において図1及び図2と図5のそ
れぞれと互いに同一もしくは相当する部品、部分につい
ては同一符号を付し、ここでの詳しい説明は省略する。
【0026】粉末原料気化装置21は、粉末原料Gを供
給する漏斗形状の原料容器2が内装された原料供給室3
と、傾斜支持されたうえで原料容器2からの粉末原料G
が通過する原料通路4と、この原料通路4の排出端部4
aから供給された粉末原料Gを加熱したうえで気化させ
る水平移動台22が内装された原料気化室6とを具備し
ており、実施の形態1と同様、原料容器2は下端部の側
面位置に粉末原料Gの排出開口2aが形成され、かつ、
バイブレータといわれる振動機構8でもって振動動作さ
せられるものとなっている。そして、この際における原
料通路4の排出端部4aは、揺動動作することなく水平
移動台22の移動方向と交差する向きに沿って粉末原料
Gを拡げながら供給する構成、つまり、図4で示すよう
に、原料容器2から排出されたうえで細幅の本体部4b
を通過してきた粉末原料Gを水平移動台22に近づくほ
ど水平移動台22の移動方向と交差する向きに沿って拡
げるようにしながら供給する扇形状を有している。
【0027】一方、粉末原料気化装置21が具備する原
料気化室6内に配設された水平移動台22はその両端位
置に配設された耐熱性のロール(図示省略)などの間に
架けわたされた耐熱性金属からなるベルト状の可動板2
3を用いて構成されたものであり、この可動板23は原
料気化室6外に配設されたモータなどのような回転駆動
手段(図示省略)によるロールの回転駆動に伴って移動
動作するものとなっている。そこで、原料通路4の排出
端部4aから水平移動台22上に供給された粉末原料G
は、扇形状として拡がりながら水平移動台22を構成す
る可動板23上に散布されることとなり、可動板23上
に散布された粉末原料Gは可動板23によって水平移動
させられながら水平移動台22内に配設されたランプ状
のヒータ24でもって加熱される結果として気化するこ
とになる。なお、原料気化室6内には、水平移動台22
上に残存して落下してきた粉末原料Gを蓄えるための廃
原料容器25が設けられている。
【0028】したがって、粉末原料気化装置21を使用
した際には、以下のような成膜処理が実施される。ま
ず、原料容器2内に粉末原料Gを充填し、かつ、原料容
器2の排出開口2aを開操作したうえ、振動機構8でも
って原料容器2を振動動作させると、原料容器2の側面
位置に形成された排出開口2aからは粉末原料Gが定量
ずつ排出されることになる。そして、原料容器2の排出
開口2aから排出された粉末原料Gは原料通路4の本体
部4bを通過したうえ、排出端部4aで水平移動台22
の移動方向と交差する向き、つまり、可動板23の進行
方向と直交する方向に沿って拡げられながら水平移動台
22を構成する可動板23上に供給されることになり、
排出端部4aでもって拡げられた粉末原料Gは可動板2
3上に散布されることになる。
【0029】そこで、水平移動台22の可動板23を移
動させながら粉末原料Gをヒータ24で加熱すると、可
動板23上に散布されていた粉末原料Gは十分に加熱さ
れて気化することになり、粉末原料Gが気化して発生し
た原料ガスはキャリアガスとともにガス通路34を通っ
たうえで成膜室35内へと流入する。ところが、この
際、原料ガスが導入される成膜室35は真空排気機器4
6でもって減圧されており、その内部には反応ガスが導
入されているので、成膜室35内に流入した原料ガスと
反応ガスとは基板台36によって加熱された基板W上で
反応することになり、この基板W上には所要の金属酸化
物薄膜が作製される。そして、水平移動台22の可動板
23上に残存していた粉末原料Gは、廃原料容器25に
よって蓄えられることになる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
及び請求項2にかかる粉末原料気化装置によれば、少な
くとも原料通路の排出端部が回転移動台の移動方向と交
差する向きに沿って揺動動作させられるもの、または、
原料通路の排出端部が水平移動台の移動方向と交差する
向きに沿って粉末原料を拡げながら供給するものとして
いるので、気化させるべき粉末原料が回転移動台もしく
は水平移動台上に拡がった状態で散布されることにな
り、気化時の吸熱エネルギが大きい粉末原料や飽和蒸気
圧が低い粉末原料であっても十分に加熱することが可能
となる結果、大量の原料ガスを発生させることができ
る。そして、これらの発明においては、原料容器の側面
位置に粉末原料の排出開口を形成しているので、粉末原
料がまとまった状態で排出されることがなくなる結果、
良好な金属酸化物薄膜の作製を不都合なく続行できると
いう効果が得られる。
【0031】また、本発明の請求項3にかかる粉末原料
気化装置によれば、少なくとも原料供給室内にキャリア
ガスを供給しており、この原料供給室の内圧が原料気化
室の内圧よりも高くなるよう設定しているので、原料気
化室内で粉末原料を気化することによって発生した原料
ガスが原料供給室へと流れ込むことが起こらないという
利点も得られる。なお、本発明にかかる粉末原料気化装
置では、従来の形態におけるようなバイパス管を設けて
いないので、このバイパス管が詰まるという不都合が生
じる恐れは全くないことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる粉末原料気化装置の全体
構成を簡略化して示す縦断面図である。
【図2】その原料容器の要部構成を示す断面図である。
【図3】実施の形態2にかかる粉末原料気化装置の原料
気化室回りの構成を簡略化して示す縦断面図である。
【図4】その原料容器の要部構成を示す斜視図である。
【図5】従来の形態にかかる粉末原料気化装置の全体構
成を簡略化して示す縦断面図である。
【図6】その原料容器の要部構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 粉末原料気化装置 2 原料容器 2a 排出開口 3 原料供給室 4 原料通路 4a 排出端部 5 回転移動台 6 原料気化室 7 揺動機構 8 振動機構 G 粉末原料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩川 晃 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 佐々木 良樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 村井 隆一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 青木 正樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末原料を供給する漏斗形状の原料容器
    が内装された原料供給室と、傾斜支持されて原料容器か
    らの粉末原料が通過する原料通路と、この原料通路の排
    出端部から供給された粉末原料を加熱して気化させる回
    転移動台が内装された原料気化室と、少なくとも原料通
    路の排出端部を回転移動台の移動方向と交差する向きに
    沿って揺動動作させる揺動機構とを備えており、原料容
    器は下端部の側面位置に粉末原料の排出開口が形成さ
    れ、振動機構でもって振動動作させられるものであるこ
    とを特徴とする粉末原料気化装置。
  2. 【請求項2】 粉末原料を供給する漏斗形状の原料容器
    が内装された原料供給室と、傾斜支持されて原料容器か
    らの粉末原料が通過する原料通路と、この原料通路の排
    出端部から供給された粉末原料を加熱して気化させる水
    平移動台が内装された原料気化室とを備えており、原料
    容器は下端部の側面位置に粉末原料の排出開口が形成さ
    れ、振動機構でもって振動動作させられるものである一
    方、原料通路の排出端部は水平移動台の移動方向と交差
    する向きに沿って粉末原料を拡げながら供給するもので
    あることを特徴とする粉末原料気化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の粉末原
    料気化装置であって、 少なくとも原料供給室内にはキャリアガスが供給されて
    おり、この原料供給室の内圧は原料気化室の内圧よりも
    高く設定されていることを特徴とする粉末原料気化装
    置。
JP5748197A 1997-03-12 1997-03-12 粉末原料気化装置 Pending JPH10251852A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100170444A1 (en) * 2007-02-25 2010-07-08 Ulvac, Inc. Organic material vapor generator, film forming source, and film forming apparatus
KR101069171B1 (ko) * 2009-01-16 2011-09-30 (주)지오엘리먼트 분말소스 이송장치, 정량방법, 및 이에 사용되는 계량 용기파트
WO2020218064A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29 東京エレクトロン株式会社 原料ガス供給システム及び原料ガス供給方法

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