JPH10251611A - 接着用水性樹脂組成物 - Google Patents
接着用水性樹脂組成物Info
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- JPH10251611A JPH10251611A JP5612397A JP5612397A JPH10251611A JP H10251611 A JPH10251611 A JP H10251611A JP 5612397 A JP5612397 A JP 5612397A JP 5612397 A JP5612397 A JP 5612397A JP H10251611 A JPH10251611 A JP H10251611A
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Abstract
や性能の劣化を抑え優れた接着性能を有する金属接着用
水性樹脂組成物を得る。 【解決手段】 アクリル変性エポキシ樹脂水性分散体
(A)と水希釈性のあるフェノ−ル樹脂(B)とを含有
する接着用水性樹脂組成物であって、両者の固形分の
比、(A)/(B)が70/30〜98/2の範囲であ
り、該フェノール樹脂が四核体以下の低縮合樹脂成分を
40%以上含有するフェノール樹脂であることを特徴と
する接着用水性樹脂組成物。
Description
ん断加工後、加圧及び加熱により接着するための接着用
鋼板の製造に用いる水性樹脂組成物に関するものであ
る。
ち抜き又はせん断加工後、積層し、さらに溶接、かし
め、接着剤による固着を行い製造される。しかしなが
ら、かしめ叉は溶接により固着する方法では、機械的、
あるいは熱的な影響で歪が生じると言う問題点がある。
また、接着剤により固着する方法では、接着剤を塗布す
る工程が必要になり、非常に生産性が悪いと言う問題点
がある。そこで加熱圧着により接着性が発現する皮膜を
予め鋼板の表面に塗装し、その後打ち抜き又はせん断加
工し、さらに積層したのち、加熱圧着する製造技術が提
案されている。この様な積層鋼板製造方法として、特公
昭55−9815号公報には、アクリル系樹脂エマルジ
ョン及び水溶性スチレン−マレイン酸共重合物からなる
水性樹脂組成物を鋼板表面に塗装して、乾燥させ、接着
性の皮膜を形成する方法が提案されている。また特開平
6−182296号公報には、潜在性硬化剤を配合した
アクリル変性エポキシ樹脂エマルジョンを鋼板表面に塗
装して、乾燥させ、接着性の皮膜を形成する方法が提案
されている。
方法では乾燥時に揮発性の、刺激性のあるアンモニアを
発生する、作業環境上の問題があり、また著しい経時増
粘を起こすため、塗装作業性が悪く、経時的に接着性能
が劣化すると言う問題点があった。又特開平6−182
296号公報では、エポキシ樹脂に潜在性硬化剤を配合
した後、アクリル樹脂を化学反応させてエポキシ樹脂と
潜在性硬化剤の混合物の周囲を被覆した後、エマルジョ
ン化する方法を開示しているが、この方法では接着性を
有する硬化剤を使用しても、接着界面に有効に作用出来
ず、優れた接着性を得ることが、困難である問題点があ
った。
時の作業環境を改善し、経時的な作業性や、性能の劣化
を抑えるとともに、より優れた接着性能を発揮する、金
属接着用水性樹脂組成物を提供することにある。
題に関し鋭意検討した結果、本発明を完成した。即ち、
本発明は、アクリル変性エポキシ樹脂水性分散体(A)
と水希釈性のあるフェノ−ル樹脂(B)とを含有する接
着用水性樹脂組成物であって、両者の固形分の比、
(A)/(B)が70/30〜98/2の範囲であり、
該フェノール樹脂が四核体以下の低縮合樹脂成分を40
%以上含有するフェノール樹脂であることを特徴とする
接着用水性樹脂組成物に関する。
リル変性エポキシ樹脂に用いるエポキシ樹脂としては芳
香族エポキシ樹脂が挙げられ、特に数平均分子量250
0以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。例えば油
化シェルエポキシ(株)より市販されている商品名でエ
ピコート1007、エピコート1009、エピコート1
010、エピコート4010Pあるいは大日本インキイ
ンキ化学工業(株)より市販されいる商品名でエピクロ
ン7050、エピクロン9050などが用いられる。芳
香族エポキシ樹脂の数平均分子量が2500未満である
と、水性樹脂組成物の安定性が悪くなるため好ましくな
い。本発明においては上記のような未変性の芳香族エポ
キシ樹脂をさらにエポキシ基の変性剤の存在下もしくは
不存在下に加熱処理してより高分子量の芳香族エポキシ
樹脂に変性して用いることも出きる。
ノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールF、のよ
うなビスフェノール類、脱水ひまし油、大豆油脂肪酸、
トール油脂肪酸、綿実油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、
亜麻仁油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パー
ム油脂肪酸等の植物油脂肪酸またはこれらの混合物が主
として用いられるが、必要に応じて安息香酸、パラター
シャリーブチル安息香酸等の芳香族カルボン酸を併用し
てもよい。
系エポキシ樹脂としては数平均分子量8000〜200
00のフェノキシ樹脂と通称される部類に入る、高分子
量エポキシ樹脂で、例えばユニオンカーバイド(株)よ
り市販されているフェノキシPKHH、PKHC、PK
HJ、東都化成(株)より市販されているフェノトート
YP−50、フェノトートYP−40なども用いること
ができる。
ポキシ樹脂(A)は、カルボキシル基を有し、別途乳化
剤を用いなくとも、水性媒体中に乳化することができる
ものをいう。
り、カルボキシル基を含有し、自己乳化性を有していれ
ばどの様なものでも用いることができるが、例えば次の
様な製造方法で製造された樹脂を必要に応じて塩基性化
合物で、中和したものが挙げられる。
在下に、モノエチレン性不飽和カルボン酸を必須として
含有する共重合性単量体の混合物を重合開始剤の存在下
で有機溶媒中で共重合させる方法、(2)芳香族系エポ
キシ樹脂(a1)と、モノエチレン性不飽和カルボン酸
を必須として含有する共重合性単量体混合物を有機溶媒
中で共重合させることによって得られるカルボキシル基
含有アクリル系樹脂(a2)とを、エポキシ基に対して
カルボキシル基が過剰とする反応基濃度において、有機
溶媒中でエステル化反応させる方法、(3)(メタ)ア
クリロイル基を導入した芳香族系エポキシ樹脂と、エチ
レン性不飽和カルボン酸化合物を必須として含有する共
重合性単量体混合物を重合開始剤の存在下で有機溶媒中
で共重合させる方法、等が挙げられる。勿論その他の方
法によって得られたカルボキシル基を含有し、自己乳化
性を有するアクリル変性エポキシ樹脂(A)も使用する
ことができる。
は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。又、モノ
エチレン性不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル、
例えばマレイン酸モノメチル、フマル酸モノエチル、イ
タコン酸モノn−ブチル、等をモノエチレン性不飽和カ
ルボン酸の代わりに用いてもよい。他の共重合性単量体
としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチ
ル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸
ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アク
リル酸オクタデシル等の(メタ)アクリル酸エステル;
スチレン、α−メチルスチレン、ビチルトルエン、クロ
ルスチレン、 2,4−ジブロムスチレン等のモノエチレン
性不飽和芳香族単量体;(メタ)アクリロニトリル等の
モノエチレン性不飽和ニトリル;酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル等のビニルエステル、塩化ビニリデン、臭化
ビニリデン等のビニリデンハライド、アクリル酸−2−
ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピ
ル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル等のモノエチ
レン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル;
(メタ)アクリル酸グリシジル等のモノエチレン性不飽
和カルボン酸グリシジルエステル;及び(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N
−ブトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリル
アミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体等のラジカル
重合可能な化合物が挙げられる。
おけるモノエチレン性不飽和カルボン酸の使用量は、共
重合性単量体の合計重量を100重量部とした時、20
重量部〜80重量部とすることが好ましい。モノエチレ
ン性不飽和カルボン酸の使用量が20重量部〜80重量
部であると、水性媒体中に於ける樹脂の分散安定性、塗
装した塗膜の金属に対する密着性が良くなる傾向がある
ので好ましい。
おける芳香族系エポキシ樹脂(a1)と、上記共重合性
単量体の混合物又はカルボキシル基含有アクリル系樹脂
(a2)の使用割合は、それらの合計重量を100重量
部とした時、固形分重量比で50/50〜90/10の
範囲が好ましく、エポキシ基に対してカルボキシル基が
過剰となる反応基濃度範囲が好ましい。芳香族系エポキ
シ樹脂(a1)の使用割合が50〜90重量部である
と、塗膜の金属に対する密着性に優れ、しかも得られる
樹脂(A)の分散安定性が向上する傾向にあるので好ま
しい。
ル基を導入する場合、芳香族系エポキシ樹脂(a1)と
無水(メタ)アクリル酸の使用割合は、それらの合計重
量を100重量部とした時、固形分重量比で90/10
〜99.95/0.05が好ましい。
されないが、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、ベ
ンゾイルパーオキサイド、等の通常の重合開始剤が挙げ
られる。これらの重合開始剤の使用量は、特に限定され
ないが、共重合性単量体の合計重量の0.01〜20重
量%の範囲が好ましい。
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノー
ル、イソブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチル
カルビトール、ブチルカルビトール、メチルセロソルブ
アセテート、エチルセロソルブアセテート、その他ジオ
キサン、ジメチルホルムアミド、ダイアセトンアルコー
ル等の親水性有機溶媒、酢酸エチル、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トル
エン、キシレン等の親油性有機溶媒が挙げられる。これ
らは単独使用でも2種以上を併用してもよく、必要に応
じて水と前記有機溶媒を併用してもよい。
クリル変性エポキシ樹脂(A)のカルボキシル基の中和
に使用できる塩基性化合物としては、通常の無機塩基お
よび有機塩基がいずれも使用できる。無機塩基として
は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム等が、有機塩基としては、例
えば、アンモニア;トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、ブチルアミン等のアルキルアミン類:ジメチルアミ
ノエタノール、ジエタノールアミン、アミノメチプロパ
ノール等のアルコールアミン類;モルホリン等が使用で
きる。またエチレンジアミン、ジエチレントリアミン等
の多価アミンも使用できる。
揮発性のアミンが塗膜中に残留せず耐水性を良くする傾
向があるので好ましい。塩基性化合物の使用量は分散体
のpHが5以上となる量が好ましい。
性エポキシ樹脂(A)のカルボキシル基の少なくとも一
部を塩基性化合物で中和し、水性媒体中に分散させた
後、この樹脂分散体を加熱することにより、微小な粒子
の中で残存するエポキシ基とカルボキシル基との反応を
行なわせ、三次元網目構造を有するミクロゲル粒子を得
ることができる。ただし、変性エポキシ樹脂(A)の合
成方法(2)のときには、エポキシ基を残す様に部分エ
ステル化反応をさせることが必要である。
化性アクリル変性エポキシ樹脂(A)の合成に用いた溶
媒を含有する樹脂分散体の状態で行うこともでき、又溶
媒を蒸留により留去した後に行うこともできる。
00時間行う。この様なミクロゲル粒子化した自己乳化
性アクリル変性エポキシ樹脂(A)は、特に高温短時間
あるいは低温で加熱が行なわれる場合の硬化不足に対し
て良好な改良効果を示す。つまり架橋反応を先取りする
ことで硬化性を良くする利点を持つ。
脂(A)は、テトラヒドロフラン等のエーテル類;N−
メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロト
ン性極性溶媒等に可溶性の非ゲル状の樹脂であるが、水
分散化した後、加熱処理することにより溶媒に不溶性の
三次元網目構造のミクロゲル体となる。この反応の反応
率の測定は反応生成物がミクロゲル体となり溶媒に対し
て不溶性となるためエポキシ基の残存量を追跡する方法
では不可能であるが、便宜的に水性媒体が濁った状態で
の酸価を追跡することによって反応率を推定することが
できる。これによればほぼ反応系残存するエポキシ基に
相当するカルボキシル基の消費が認められ、その後酸価
は一定になる。
わらず、エポキシ基はカルボキシル基と反応することに
より実質的に完全に消費される。
10重量%以上が水である、水単独もしくは親水性有機
溶剤との混合物を意味する。本発明で用いることができ
る親水性有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブ
タノール、sec−ブタノール、tert−ブタノー
ル、イソブタノール等のアルキルアルコール類;メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、
イソプロピルセルソルブ、ブチルセロソルブ、イソブチ
ルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ、2ーエチルヘキシ
ルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトー
ル、イソプロピルカルビトール、ブチルカルビトール、
イソブチルカルビトール等のグリコールエーテル類;メ
チルプロピレングリコール、プロピルプロピレングリコ
ール、イソプロピルプロピレングリコール、ブチルプロ
ピレングリコール、イソブチルプロピレングリコール、
ヘキシルプロピレングリコール、2ーエチルヘキシルプ
ロピレングリコール、フェニルプロピレングリコール、
メチルプロピレンジグリコール、プロピルプロピレンジ
グリコール、ブチルプロピレンジグリコール等のプロピ
レングリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテー
ト、エチルセロソルブアセテート等のグリコールエーテ
ルエステル類;その他ジオキサン、ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ダイア
セトンアルコール、ソルフィット等が使用できる。親油
性有機溶剤を必要に応じて用いることは何ら差し支えな
い。
機溶剤を減らす必要がある場合には、カルボキシル基を
含有し、自己乳化性を有するアクリル変性エポキシ樹脂
(A)を製造する際に、沸点が低く、水と共沸する有機
溶剤、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、n−ブ
タノール、ブチルセロソルブ等を水と併用して水性媒体
中に分散後、常圧もしくは減圧にて蒸留すれば、安定的
に有機溶剤の含有率の低い水性樹脂組成物を容易に得る
ことができる。
のあるレゾ−ル型フェノ−ル樹脂は塗膜の高温密着性を
高める目的で添加する。自己乳化性アクリル変性エポキ
シ樹脂(A)に対しフェノ−ル樹脂の添加量は70/3
0ないし98/2が好ましい。固形分で30%を超えて
フェノ−ル樹脂を添加すると経時的に硬化が進み、高温
下での接着性が経時的に劣化する傾向があり、また2%
未満の添加量では高温下で樹脂が軟化し接着力が低下す
る傾向がある。
樹脂は、水に対する親和性が高いことが必要である。こ
の水に対する親和性はフェノ−ル樹脂の縮合度により変
化し、縮合度が低い場合に高い傾向にある。したがっ
て、本発明で用いるフェノ−ル樹脂は、縮合度の低い四
核体以下の樹脂成分を主体とし、これらの低縮合樹脂成
分をフェノ−ル樹脂中に少なくとも40%以上、好まし
くは50%以上含有する必要がある。
あるいはビスフェノールF等の4官能のフェノール化合
物、石炭酸、m−エチルフェノール、3,5−キシレノ
ール、m−メトキシフェノール等の3官能のフェノール
化合物もしくはp−クレゾール、o−クレゾール、p−
tert−ブチルフェノール、p−エチルフェノール、
2,3−キシレノール、m−メトキシフェノール等の2
官能のフェノールとホルムアルデヒドをアルカリ触媒の
存在下で合成したものである。
ール基の一部を炭素数1から12のアルコールによって
エーテル化したものを使用することもできる。 本発明
で用いるフェノ−ル樹脂は水又は有機溶剤に溶解し、自
己乳化性アクリル変性エポキシ樹脂水分散体中に直接添
加することにより、任意に混合溶解することができる。
せる目的で硬化触媒を添加することも可能である。硬化
触媒としてはアミンでブロックしたスルフォン酸系の硬
化触媒が好適に用いられる。例えばパラ−トルエンスル
フォン酸、ジノニルナフタレンジスルフォン酸、ジノニ
ルナフタレンスルフォン酸、ドデシルベンゼンスルフォ
ン酸のアミン塩が挙げられる。添加量は樹脂固形分当た
り0.02ないし0.5%が適当である。
は、ロ−ルコ−タ−塗装が好ましいが、浸漬塗装、電着
塗装、エアースプレー、エアレススプレー、静電スプレ
ー等のスプレー塗装なども可能である。また、乾燥方法
としては、上記塗装方式で所定の塗布量を塗装後、不完
全に乾燥するため、通常120〜280℃の炉温で10
秒〜90秒間の範囲で乾燥するのが好ましい。ここで言
う不完全乾燥とはべとつきが無く、積層してもブロッキ
ングする事無く、しかもせん断加工し、積層した後、加
熱圧着することにより接着力を発生する状態のことを言
う。鋼板の表面に塗布する塗布量は特に限定しないが、
4g/m2 以上が好ましく、4g/m2未満では充分な
接着性が得られず好ましくない。
て、塗装性を改良するための溶剤、界面活性剤や消泡剤
を加えることも可能である。また、本発明の水性樹脂組
成物に、加工時の塗膜の傷付きを防ぐ目的で、滑剤であ
るワックスを添加することも可能である。本発明の水性
樹脂組成物には、上記以外にも着色顔料、ガラス成形
剤、造膜助剤、防錆剤、充填剤などの各種添加剤を配合
しても良い。
て有用であり、アルミニューム、錫メッキ鋼板、電磁鋼
板、前処理した金属、スチール、木材等の接着剤として
優れた接着性を有している。
激性のあるアンモニアを発生する、作業環境を改善し、
また著しい経時増粘を起こさないため、塗装作業性が良
好で、経時的な接着性能の劣化を抑え、優れた接着性を
有する、金属接着用水性樹脂組成物を提供するものであ
る。
に説明する。以下において、特に断りのない限り、部お
よび%は、すべて重量基準であるものとする。
を仕込み、加熱溶解した。この溶液に、(3)〜(7)
なる、それぞれの原料成分を均一に混合したものを、フ
ラスコ内を110℃に保ちながら、攪拌しつつ、2時間
かけて、徐々に、滴下した。
し、固形分が58%なるカルボキシル基含有自己乳化性
ビニル重合体変性エポキシ樹脂溶液を得た。ここで用い
たエピコート1010は油化シェルエポキシ(株)のビ
スフェノールA型エポキシ樹脂である。 (当該カルボキシル基含有自己乳化性エポキシ樹脂の水分散化) (8) 上記カルボキシル基含有自己乳化性エポキシ樹脂溶液 100部 (9) ジメチルエタノールアミン 4部 (10)イオン交換水 260部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに(8)を仕込み、
これを100℃まで加熱し、(9)と(10)との混合
液を、攪拌しながら、10分かけて滴下し、目的とする
樹脂の水性分散体を得た。さらに、減圧下にて、n−ブ
タノールと水とを共沸蒸留によって130部留去し、不
揮発分が25%なる、溶剤を含まない目的樹脂の水性分
散体を得た。 (接着用樹脂組成物配合) (15)上記水性分散体 100部 (16)フェノール樹脂 8部 (17)ヘキシルセロソルブ 8部 (15)〜(17)を混合し、充分攪拌することにより
接着用樹脂組成物を得た。ここで用いたフェノール樹脂
は、フェノールにホルマリンを付加させたレゾール型フ
ェノール樹脂であり、四核体以下の樹脂成分を約60%
含有し、不揮発分45%のものである。
Ra0.20μm)の表面に、上記接着用樹脂組成物を
7g/m2 なる塗布量にて塗布し、150℃に設定した
乾燥器中で60秒乾燥させた後、圧力10kg/c
m2 、温度200℃で60秒間圧着し、評価用試験片を
作成した。
樹脂の代わりに、次記のビスフェノールF型エポキシ樹
脂を用いるように変更した以外は、実施例1と同様にし
て、水性分散体を得た。ここで用いたビスフェノールF
型エポキシ樹脂は、数平均分子量が6,800で、エポ
キシ当量が5,700であって、かつ、Mw/Mnが
4.8であった。以後も、実施例1と同様にして接着用
樹脂組成物を得た後、同様にして評価用試験片を作成し
た。
み、攪拌溶解しながら100℃に保って、この中に、
(b)〜(e)を混合溶解したものを、2時間かけて徐
々に滴下した。
し、固形分が40%なる、カルボキシル基含有アクリル
樹脂溶液を得た。 (カルボキシル基含有自己乳化性ビニル重合体変性エポキシ樹脂の合成) (f) エピコート1010 150部 (e) 前記カルボキシル基含有アクリル樹脂溶液 125部 (h) n−ブタノール 130部 (i) ジメチルエタノールアミン 12部 まず、(f)〜(h)を窒素ガス置換した4つ口フラス
コに仕込み、100℃で2時間攪拌することによって完
全に溶解したのちに、80℃に冷却した。この溶液に、
(i)を仕込んで1時間攪拌することによって、固形分
が48%なる、カルボキシル基含有自己乳化性ビニル重
合体変性エポキシ樹脂の溶液を得た。この時点で、エポ
キシ基は56%反応し、非ゲル状の樹脂反応物の酸価
は、固型分換算で61であった。
で、これを50℃まで加熱し、攪拌しながら、(k)を
30分かけて滴下し、固形分が16.3%なるカルボキ
シル基含有自己乳化性ビニル重合体変性エポキシ樹脂の
水性分散体を得た。さらに、減圧下にて、n−ブタノー
ルと水とを、共沸蒸留によって留去し、不揮発分が25
%なる、溶剤を含まないカルボキシル基含有自己乳化性
ビニル重合体変性エポキシ樹脂の水性分散体を得た。さ
らに、実施例1と同様にして接着用樹脂組成物を得た
後、同様にして評価用試験片を作成した。
キシル基含有自己乳化性ビニル重合体変性エポキシ樹脂
の水性分散体を80℃に保って攪拌を続けた処、5時間
後には、テトラヒドロフランに不溶性のミクロゲル体が
生成し、水性媒体が濁った状態での酸価を測定すると、
87.0であった。その後も、ミクロゲル体は増加し、
逆に、酸価は低下して、10時間以降の酸価は85.0
で一定となった。
を含有する水性樹脂分散体を得た。以後は、実施例1と
同様にして接着用樹脂組成物を得た後、同様にして評価
用試験片を作成した。
シル基含有自己乳化性エポキシ樹脂の水性分散体を、8
0℃に保って攪拌を続けることよって、ミクロゲル体を
含有する水性樹脂分散体を得た。以後は、実施例1と同
様にして塗料化を行った。
仕込み、85℃で攪拌しながら完全に溶解させた後、
(ロ)を仕込み、そのまま同温度で4時間攪拌を続ける
ことにより、固形分が44.5%なる、メタアクリロイ
ル基を導入した芳香族エポキシ樹脂溶液を得た。
70部を窒素ガス置換した4つ口フラスコに仕込み80
℃に加熱し、その温度に保ちつつ残りの混合液を3時間
かけて徐々に滴下し、滴下終了後も、さらに同温度で4
時間攪拌することにより固形分が40%のカルボキシル
基含有自己乳化性エポキシ樹脂溶液を得た。ここで用い
たパーブチルOは日本油脂(株)製の重合開始剤であ
る、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサネート)
である。
これを80℃まで加熱し、(ル)と(ヲ)の混合液を攪
拌しながら10分かけて滴下し、目的とする樹脂の水性
分散体を得た。さらに、減圧下にてメチルエチルケトン
と水を共沸蒸留によって200部留去し、不揮発分が2
5%の溶剤を含まない水性分散体を得た。さらに、実施
例1と同様にして接着用樹脂組成物を得た後、同様にし
て評価用試験片を作成した。
配合でフェノ−ル樹脂を除く以外は、実施例1と同様に
して、対照用の接着用樹脂組成物を得た。
配合でフェノ−ル樹脂の量を38部とした以外は、実施
例1と同様にして、対照用の接着用樹脂組成物を得た。
配合で使用するフェノ−ル樹脂を以下に示すものとした
以外は、実施例1と同様にして、対照用の接着用樹脂組
成物を得た。ここで用いたフェノール樹脂は、フェノー
ルにホルマリンを付加させたレゾール型フェノール樹脂
であり、四核体以下の樹脂成分を約10%含有し、不揮
発分45%のものである。
3で得られた、それぞれの接着用樹脂組成物についての
評価を、下記の方法により行なった。それらの結果は、
まとめて、表1及び2に示す。
さRa0.20μm)の表面に、上記接着用樹脂組成物
を7g/m2 なる塗布量にて塗布し、150℃に設定し
た乾燥器中で60秒乾燥させた。 その後圧力10kg
/cm2 、温度200℃で60秒間圧着して評価用試験
片を作成し、直後の接着力(kg/cm2 )を測定し
た。また経時試験として上記と同様に評価用試験片を作
成後、試験片を160℃で100日間処理し、接着力
(kg/cm2 )を測定した。
鋼板の接着剤として利用した場合、塗布乾燥時の作業環
境を改善し、経時的な液の安定性に優れ、作業性や性能
の劣化を抑えると共に、予備乾燥後の経時変化やブロッ
キングを起こさず、優れた接着性能を発揮する。
Claims (1)
- 【請求項1】 アクリル変性エポキシ樹脂水性分散体
(A)と水希釈性のあるフェノ−ル樹脂(B)とを含有
する接着用水性樹脂組成物であって、両者の固形分の
比、(A)/(B)が70/30〜98/2の範囲であ
り、該フェノール樹脂が四核体以下の低縮合樹脂成分を
40%以上含有するフェノール樹脂であることを特徴と
する接着用水性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05612397A JP3771661B2 (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | 接着用水性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05612397A JP3771661B2 (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | 接着用水性樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10251611A true JPH10251611A (ja) | 1998-09-22 |
JP3771661B2 JP3771661B2 (ja) | 2006-04-26 |
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ID=13018309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05612397A Expired - Fee Related JP3771661B2 (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | 接着用水性樹脂組成物 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3771661B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013140893A1 (ja) * | 2012-03-22 | 2013-09-26 | Dic株式会社 | 水性樹脂組成物及び硬化物 |
JP2014031498A (ja) * | 2012-07-13 | 2014-02-20 | Uacj Corp | 金属製伝熱管用の熱伝導性接着剤及び該熱伝導性接着剤を塗布した金属製伝熱管 |
-
1997
- 1997-03-11 JP JP05612397A patent/JP3771661B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013140893A1 (ja) * | 2012-03-22 | 2013-09-26 | Dic株式会社 | 水性樹脂組成物及び硬化物 |
JP2014031498A (ja) * | 2012-07-13 | 2014-02-20 | Uacj Corp | 金属製伝熱管用の熱伝導性接着剤及び該熱伝導性接着剤を塗布した金属製伝熱管 |
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---|---|
JP3771661B2 (ja) | 2006-04-26 |
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