JPH10250998A - フォークリフトの安定度試験用治具 - Google Patents

フォークリフトの安定度試験用治具

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JPH10250998A
JPH10250998A JP9057265A JP5726597A JPH10250998A JP H10250998 A JPH10250998 A JP H10250998A JP 9057265 A JP9057265 A JP 9057265A JP 5726597 A JP5726597 A JP 5726597A JP H10250998 A JPH10250998 A JP H10250998A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリッジに下向きの牽引荷重を負荷して安
定度試験を行うにあたり、荷重作用方向が常に鉛直方向
となるような牽引アタッチメントを提供する。 【解決手段】 牽引アタッチメント60はキャリッジに
装着されて、チェーンおよびロードセル29を介して下
向きの牽引荷重が荷重入力軸67に入力される。入力軸
67は内側フレーム70に対し回転可能であり、内側フ
レーム70はピン74を中心として外側フレーム76に
対し回転可能である。さらに、外側フレーム76はピン
77を介して支持ブラケット79およびサイドフレーム
62に対し回転可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォークリフトの
縦方向(前後方向)もしくは横方向(左右方向)におけ
る安定度試験である転角(転覆角)負荷試験を行う際に
使用される治具に関し、さらに詳しくは、フォークリフ
トのキャリッジ(フィンガバー)に積荷荷重に代えて下
向きの牽引荷重を作用させる際に使用される治具に関す
る。
【0002】ここで、上記の試験は、負荷状態の車両を
前方もしくは側方に傾けた場合に、転倒しない限界の勾
配を見極めるために行われる。
【0003】
【従来の技術】従来のフォークリフトの転角負荷試験、
例えば車両前後方向での転角負荷試験としては、図15
に示すように、ウエイト101を積んだ車両102を傾
斜角台103上に停止させた上でフォーク105を最大
揚高とし、傾斜角台103を徐々に傾斜させていった場
合に後輪104が浮き上がった瞬間の傾斜角台103の
角度を目視にて読み取るいわゆるウエイト積載方法が主
流を占めている。なお、上記の試験はウエイト重量を変
えて2〜3回実施される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなウエイト
積載方式の試験では、定格荷重のウエイト101を積ん
だ上で最大揚高のまま車両102を傾けるために安全対
策上必ずしも好ましくないばかりでなく、ウエイト10
1の保管および管理が面倒であり、また、規格の傾斜角
度で試験することができないために、その規格の角度に
対する転角負荷(荷重)は最終的に計算で算出する以外
に方法がなく、規格の角度に対する転角負荷の値の精度
向上に限界があるとされている。
【0005】このようなことから、定格荷重のウエイト
を実際に積んで行う試験法に代えて、例えば油圧式の荷
重発生装置によりウエイトと同等の下向きの牽引荷重負
荷を与えて試験を行うようにした方法が一部で提案され
ている。
【0006】この方法は、キャリッジ(フィンガバー)
もしくはフォーク側の荷重作用点とその下方の荷重発生
装置側の荷重発生点とを、中間にロードセル等の荷重セ
ンサを介在させたチェーンで連結し、上記の荷重発生装
置による牽引荷重を徐々に増加させる一方、キャリッジ
もしくはフォークに直接加わる荷重をチェーンの引張力
として検出しながらこれを監視し、車両の後輪が浮き上
がったタイミングでその時の荷重センサの指示値を転角
負荷として自動記録するものである。
【0007】この場合、牽引荷重の増大に伴って車両が
傾くことから、このような資勢変化にかかわらず、荷重
発生装置側の荷重発生点とキャリッジもしくはフォーク
側の荷重作用点とを結んだ線が常に鉛直状態になるよう
に維持しないと、規格の角度に対する転角負荷(荷重
値)の精度向上が望めず、したがって、特にキャリッジ
もしくはフォーク側の荷重作用点となる部分に何らかの
工夫を施す必要がある。
【0008】本発明は、以上のような課題に着目してな
されたもので、上記のように荷重発生装置によりキャリ
ッジに下向きに牽引荷重を負荷して安定度試験を行うに
あたり、キャリッジ側に装着することによって、上記の
荷重発生点と荷重作用点とを結ぶ線が常に鉛直状態とな
るように維持することができるようにした治具を提供し
ようとするものである。
【0009】さらに、本発明は、前後方向の安定度試験
のみならず左右方向の安定度試験にも対応することがで
き、さらに荷重中心(ロードセンタ)が異なる場合であ
っても二種類の荷重中心に対応することができる汎用性
の高い治具を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、フォークリフトのキャリッジに積荷荷重に代えて下
向きの牽引荷重を作用させて安定度試験を行うにあた
り、前記キャリッジに装着されるとともに、途中に荷重
センサを含む牽引荷重負荷用の索条体が連結される治具
であって、治具本体には前記索条体が連結される入力部
材が設けられていて、この入力部材が鉛直軸を含む直交
三軸のそれぞれの軸心まわりの回転自由度を有している
ことを特徴としている。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明における入力部材は内側フレームに対して上下方
向の軸心まわりに回転可能に支持されているとともに、
内側フレームは外側フレームに対して前記上下方向の軸
心と直交する第1の軸心まわりに回転可能に支持されて
いて、さらに、外側フレームは治具本体に対して第1の
軸心および前記上下方向の軸心と直交する第2の軸心ま
わりに回転可能に支持されていることを特徴としてい
る。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明における外側フレームは治具本体に対して車両前
後方向での位置が変更可能となっていることを特徴とし
ている。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明における外側フレームは支持ブラケットに対して
第2の軸心まわりに回転可能に支持されているととも
に、支持ブラケットは前記治具本体に対しその上方から
着脱可能に嵌合保持されていて、支持ブラケットの前後
方向もしくは上下方向の向きを反転させることにより治
具本体に対する外側フレームの位置が変更可能となって
いることを特徴としている。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、治具本体側の前後一対の位置決め基準
部に対応して支持ブラケットの前後二箇所に設定された
位置決め基準部同士のなすスパンの中心に対して上記の
第2の軸心が前後いずれかにオフセットしていて、支持
ブラケットの前後の向きを反転させることにより治具本
体に対する外側フレームの前後方向での位置が選択的に
変更可能となっていることを特徴としている。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、支持ブラケットの前後の向きを反転さ
せることにより変化する外側フレームの前後方向での位
置変化量が、二種類の荷重中心の差と一致していること
を特徴としている。
【0016】したがって、請求項1,2に記載の発明で
は、治具本体に支持された入力部材が直交三軸の回転自
由度を有していることから、試験対象となる車両の傾き
変化に対して荷重作用点となる入力部材が忠実に追従
し、その入力部材と荷重発生装置側の荷重発生点とを結
んでいる索条体が常に鉛直状態となるように保持され
る。
【0017】また、請求項3に記載の発明のように、入
力部材を支持している外側フレームが治具本体に対して
前後方向での位置が変更可能であるため、試験対象とな
る荷重中心(フォークに積載した荷重の重心位置からフ
ォークの垂直前面までの距離)の値が異なったとして
も、上記のように外側フレームの位置を変更することで
荷重中心の違いに対応することができる。
【0018】特に、請求項4,5に記載の発明のよう
に、支持ブラケットが治具本体に対して着脱可能となっ
ていることにより、支持ブラケットを前後反転もしくは
上下反転させるだけで上記の荷重中心の違いに対応でき
ることになる。
【0019】そして、請求項6に記載の発明のように、
支持ブラケットの向きを前後反転させたときの外側フレ
ームの位置変化量が二種類の荷重中心の差と一致してい
ることにより、支持ブラケットの向きを変えるだけで実
質的にワンタッチで二種類の荷重中心のいずれかに選択
的に切り換えることができる。
【0020】
【発明の効果】請求項1,2に記載の発明によれば、治
具本体に支持されて、牽引荷重負荷用の索条体が連結さ
れることになる入力部材が直交三軸の回転自由度を有し
ていることから、試験対象となる車両の傾きが変化して
も上記の入力部材の自由度のために索条体を常に鉛直状
態に維持することができ、正確な試験を行うことができ
るとともに、その試験データの信頼性が大幅に向上す
る。
【0021】しかも、上記の入力部材の直交三軸の回転
自由度のために、共通の治具を用いながら車両前後方向
の安定度試験と左右方向の安定度試験を行うことができ
るため、試験時の段取り替え工数を大幅に削減できる効
果がある。
【0022】請求項3に記載の発明によれば、内側フレ
ームを介して入力部材を支持している外側フレームが治
具本体に対して前後方向での位置が変更可能となってい
るため、請求項2に記載の発明と同様の効果のほかに、
その位置を変更することで荷重中心の違いにも容易に対
応することができる効果がある。
【0023】特に、請求項4,5に記載の発明によれ
ば、上記の外側フレームが支持ブラケットを介して治具
本体に着脱可能に支持されているため、単に支持ブラケ
ットの前後もしくは上下の向きを反転させるだけで支持
ブラケットに対する外側フレームの位置ひいては入力部
材の位置を変更することができ、結果的に荷重中心の変
更をきわめて簡単に行える効果がある。
【0024】また、請求項6に記載の発明によれば、上
記のように支持ブラケットの前後の向きを反転させたと
きの外側フレームの位置変化量を二種類の荷重中心の差
の値と一致するように予め設定してあるため、支持ブラ
ケットの向きを変えるだけで荷重中心の位置が一義的に
定まり、荷重中心の変更をより一層簡単に行える効果が
ある。
【0025】
【発明の実施の形態】図1〜図9は本発明の好ましい実
施の形態を示す図であって、特に図5〜8は本発明の治
具の使用を前提とする安定度試験装置すなわち転角負荷
試験装置の概略を示している。
【0026】図5,6に示すように、本実施形態の転角
負荷試験装置は、大別して、フロア1上に設けられてヒ
ンジ2の水平なヒンジピン3を回転中心として任意に傾
動変位可能な傾斜角台4と、この傾斜角台4のヒンジ2
側のフロア1上に立設された前後方向の転角負荷試験用
の第1の荷重発生装置5と、前記傾斜角台4をはさんで
その両側に対向配置された左右方向の転角負荷試験用の
第2,第3の荷重発生装置6,7とから構成されてい
る。
【0027】そして、前記傾斜角台4は、試験対象とな
るフォークリフト(以下、車両という)Tを搭載した上
で、ピット8内に設置されたリフトシリンダ(油圧シリ
ンダ)9の伸縮作動に応じてヒンジピン3を回転中心と
して傾動変位するようになっている。
【0028】図7は前記第1の荷重発生装置5の詳細を
示しており、この第1の荷重発生装置5は鉛直姿勢の昇
降用シリンダ(油圧シリンダ)10を駆動源として昇降
動作する水平多関節型のアーム11を中心として構成さ
れている。
【0029】より詳しくは、フロア1上に鉛直姿勢のポ
スト12が立設されており、このポスト12に昇降用シ
リンダ10のシリンダチューブ13が外挿されていると
ともに、ポスト12と一体とピストン14によってシリ
ンダチューブ13内が上下二つの圧力室15,16に画
成されている。なお、ポスト12は、図5にも示すよう
に、倒れ防止用の3本の傾斜したサポートロッド17に
よって支えられている。したがって、昇降用シリンダ1
0は、上記二つの圧力室15,16に導入される油圧を
制御することにより、ポスト12およびピストン14を
固定側としてシリンダチューブ13がポスト12に沿っ
て昇降動作することになる。
【0030】前記シリンダチューブ13にはブラケット
18が一体に固定されているとともに、このブラケット
18には鉛直なヒンジピン19が固定されていて、この
ヒンジピン19とベアリング20とを介してブラケット
18に対し中間アーム21が旋回自在に連結されてい
る。さらに、中間アーム21の先端側には同様にして鉛
直なヒンジピン22が設けられており、このヒンジピン
22とベアリング23とを介して、中間アーム21に対
し先端アーム25が旋回自在に連結されている。すなわ
ち、ブラケット18と中間アーム21および先端アーム
25の三者を、ヒンジピン19,22とベアリング2
0,23とを介して相互に鉛直軸まわりに旋回自在に連
結することにより、前記ヒンジピン結合部を関節とする
いわゆる水平多関節型のアーム11が形成されている。
【0031】なお、前記ブラケット18には上下二箇所
にブッシュ部26が設けられており、このブッシュ部2
6がポスト12と平行に設けられたガイドロッド27に
スライド可能に外挿されていて、結果的にポスト12に
対するシリンダチューブ13の回り止めが施されてい
る。
【0032】そして、後述するように、前記先端アーム
25の最先端の軸穴28が荷重発生点として機能して、
図9に示すように、車両TのキャリッジCに装着された
牽引アタッチメント60から垂下されて中間に荷重セン
サとしてロードセル29を含むチェーン(索状体)30
がその軸穴28に連結されることになる。
【0033】上記のロードセル29の出力は後述する後
輪(操舵輪)の浮き上がり検出装置31の出力とともに
制御盤32に取り込まれる。この制御盤32は、図9に
示すように、各油圧シリンダ9,10等の油圧制御や速
度制御のための各種操作部や表示ランプ等を含む操作盤
33のほかに、計測信号処理回路34や荷重値の表示器
35およびプリンタ36等が内蔵されており、上記のロ
ードセル29の出力は計測信号処理回路34に取り込ま
れる。
【0034】図8は前記第2,第3の荷重発生装置6,
7の詳細を示しており、この第2,第3の荷重発生装置
6,7は、ポスト37に昇降可能に案内支持された水平
多関節型のアーム38と、そのアーム38の先端に装着
されたトラニオンタイプの牽引用シリンダ(油圧シリン
ダ)39とを中心として構成されている。
【0035】より詳しくは、フロア1上に鉛直姿勢のポ
スト37が立設されており、このポスト37に昇降ガイ
ド40と一体となったブラケット41が昇降可能に案内
支持されており、同時にブラケット41はポスト下部4
2とを連結しているチェーン43に所定の張力が加わる
ように、上部のクレーン44によってチェーン45を介
して吊り下げ支持されている。なお、ポスト37は、図
示しない建屋側の上部の梁によってもまた支えられてい
る。
【0036】前記ブラケット41には鉛直なヒンジピン
46が固定されていて、このヒンジピン46とベアリン
グ47とを介してブラケット41に対し中間アーム48
が旋回自在に連結されている。さらに、中間アーム48
の先端側には同様にして鉛直なヒンジピン49が設けら
れており、このヒンジピン49とベアリング50とを介
して中間アーム48に対し先端アーム51が旋回可能に
連結されていて、該先端アーム51の最先端にトラニオ
ンタイプの牽引用シリンダ39が装着されている。
【0037】つまり、第1の荷重発生装置5と同様にし
て、ブラケット41と中間アーム48および先端アーム
51の三者を、ヒンジピン46,49とベアリング4
7,50とを介して相互に鉛直軸まわりに旋回自在に連
結することにより、前記ヒンジピン結合部を関節とする
いわゆる水平多関節型のアーム38が形成されている。
【0038】なお、前記ブラケット41には上下2箇所
にブッシュ部52が設けられており、このブッシュ部5
2がポスト37と平行に設けられたガイドロッド53に
スライド可能に外挿されていて、結果的にポスト37に
対するブラケット41の回り止めが施されている。
【0039】そして、後述するように、前記牽引用シリ
ンダ39のピストンロッド先端のクレビス54が荷重発
生点として機能して、図8,9と同様に、車両Tのキャ
リッジCに装着された牽引アタッチメント60から垂下
されて中間にロードセル29を含むチェーン30がその
クレビス54に連結されることになる。
【0040】図1〜4は図9に示した試験用治具である
牽引アタッチメント60の詳細を示す図であって、この
牽引アタッチメント60は、バックプレート61とこの
バックプレート61から前方に張り出した治具本体とし
ての左右一対のサイドアーム62とを中心として形成さ
れていて、このサイドアーム62に後述する入力部材と
しての荷重入力軸67が支持されるようになっている。
なお、左右のサイドアーム62はサポートプレート6
3,64によって水平状態となるように支えられてい
る。そして、牽引アタッチメント60はバックプレート
61を取付面として図6,9に示すようにキャリッジC
の前面側に着脱可能に装着される。
【0041】前記各サイドアーム62の内側面には互い
に対向するようにブラケット受容溝66が形成されてお
り、このブラケット受容溝66に対して後述するよう
に、その上方から支持ブラケット79が着脱可能に嵌合
保持されることになる。
【0042】上記の荷重入力軸67はベアリング68お
よびアダプタ69を介してボックス状の内側フレーム7
0に回転可能に支持されており、その下端にはクレビス
71が設けられている。そして、このクレビス71に対
して後述するようにボルト・ナット72,73を介して
荷重センサであるロードセル29が吊り下げ支持され
る。
【0043】また、上記の内側フレーム70は荷重入力
軸67と直交する水平なピン74(図4参照)とベアリ
ング75とを介して同じく矩形状の外側フレーム76に
回転可能に支持されており、さらに外側フレーム76は
荷重入力軸67およびピン74の双方と直交する水平な
ピン77(図3参照)とベアリング78とを介して左右
の支持ブラケット79に回転可能に支持されている。そ
して、上記の支持ブラケット79をサイドアーム62側
のブラケット受容溝66にその上方から嵌合させること
で、この支持ブラケット79を介して外側フレーム76
がサイドアーム62に回転可能に支持されるかたちとな
り、結果的に荷重入力軸67はそれ自体の軸心とピン7
4,77の直交三軸のそれぞれの軸心まわりに回転可能
な自由度を有している。
【0044】前記支持ブラケット79は、図1に示すよ
うに、位置決め基準部であるその前後の端面79aが相
手側であるブラケット受容溝66の前後の端面66aに
当接することでサイドアーム62に対する前後方向の位
置決めがなされるものであるが、支持ブラケット79の
前後の端面79a間のなすスパンの中心(支持ブラケッ
ト79の全長の中心)に対してベアリング78が嵌合す
る軸受穴の位置を前後いずれかにオフセットさせてあ
る。
【0045】すなわち、図1に示すa寸法とb寸法(b
>a)とを互いに異ならしめてあることから、支持ブラ
ケット79を左右で相互に入れ換えるか、もしくはその
位置で180°回転させて前後位置を反転させることに
より、上記のオフセット量(b−a)の倍の寸法だけサ
イドアーム62に対する外側フレーム76の位置が前後
方向で変化するようになっている。
【0046】その結果、例えば荷重中心が500mmの
車両の安定度試験と荷重中心が600mmの車両の安定
度試験とに牽引アタッチメント60を共通して使用しよ
うとする場合に、上記のオフセット量を50mmに設定
しておくことにより、左右の支持ブラケット79の前後
を反転させることにより、共通の牽引アタッチメント6
0を使用して荷重中心が500mmの車両の安定度試験
と荷重中心が600mm車両の安定度試験として対応で
きるようになっている。
【0047】なお、図1〜4に示すように、荷重入力軸
67の先端にはフック部80が設けられており、サイド
アーム62への外側フレーム76の脱着に際して使用さ
れる。 次に、以上のように構成された転角負荷試験装
置による試験手順について図10のフローチャートを参
照しながら説明する。
【0048】先ず、車両Tの前後方向の転角負荷試験に
際しては、図6,9に示すように、車両Tのキャリッジ
Cに図1〜4に示した転角負荷試験専用の牽引アタッチ
メント60を装着するとともに、その牽引アタッチメン
ト60の荷重入力軸67に荷重センサとしてのロードセ
ル29を吊り下げ支持させる(図10のステップS
1)。そして、予め水平姿勢にしてある傾斜角台4上に
車両Tを乗り入れて停止させた上、ロードセル29の下
端とアーム11の先端の軸穴28とを図11に示すよう
な適当な長さのチェーン30で連結する(ステップS
2,S3)。
【0049】さらに、車両TのキャリッジCを任意の高
さ位置例えば最大揚高位置にセットする一方(ステップ
S4)、アーム11を任意の高さ位置にセットする。こ
の時、アーム11は図12に示すようにθ1がおよそ3
0°、θ2がおよそ60°となるように調整するのが望
ましい。同時に、車両Tが転倒することがないように図
示しないクレーンにて転倒防止対策を施しておく。
【0050】続いて、後輪(操舵輪)Wの浮き上がり検
出装置31を車両Tにセットする(ステップS5)。こ
の浮き上がり検出装置31は、図13に示すように、略
コ字状のフレーム57の両端に光電スイッチ58の投光
器58aと受光器58bとを両者の光軸が互いに一致す
るように対向配置したもので、後輪Wが傾斜角台4に接
地しているときに投受光器58a,58b間の投射光を
遮るように設置しておけば、その後輪Wの浮き上がりと
同時に上記の遮光状態が解除されて後輪Wの浮き上がり
を速やかに検出することができる。そこで、図14に示
すように、後輪Wが傾斜角台4と実際に接地している部
分をはさんでその後輪車軸方向で投光器58aと受光器
58bとが対向するように各後輪Wごとに図13に示す
浮き上がり検出装置31をセットする。
【0051】この後、図6に示す傾斜角台駆動用のリフ
トシリンダ9を作動させて、傾斜角台4が規格の角度と
なるように傾ける(ステップS6)。
【0052】次いで、第1の荷重発生装置5の昇降用シ
リンダ10を高速作動させてチェーン30を下方に牽引
し、表示器35に表示されるロードセル荷重値およびチ
ェーン30の張り具合を確認しながらチェーン30に所
定の張力を与える(ステップS7)。この時、アーム1
1とチェーン30との連結部である軸穴28が荷重発生
点として機能し、同時に牽引アタッチメント60側の荷
重入力軸67が荷重作用点として機能し、チェーン30
に引張力として加わった荷重がロードセル29により検
出されて制御盤32側の表示器35にリアルタイムで表
示される。
【0053】上記のようにチェーン30を下方に牽引し
た結果そのチェーン30が適度な張力をもつようになっ
たならば昇降用シリンダ10を低速作動に切り換えて、
チェーン30を介して車両TのキャリッジCになおも荷
重を増加させながら下向きの負荷をかけ続ける(ステッ
プS8,S9)。この時、負荷を受けた車両Tの沈み込
み等のためにその車両Tの姿勢が変化したとしても、そ
れに応じてアーム11を形成している中間アーム21や
先端アーム25がヒンジピン19,22を中心として旋
回して、荷重発生点であるところの先端アーム25とチ
ェーン30との連結部(軸穴28)が水平面内で変位す
る。同時に、牽引アタッチメント60の荷重入力軸67
は、直交三軸の回転自由度のために、それ自体の軸心も
しくはピンク74、77を回転中心として揺動変位す
る。これにより、車両Tの姿勢変化やキャリッジCに負
荷される荷重の大小にかかわらず、荷重発生点28と荷
重作用点である荷重入力軸67とを結んでいるチェーン
30の指向方向、すなわち荷重作用線の方向は常に鉛直
状態に保たれる。
【0054】車両Tに負荷をかけているうちに後輪Wの
いずれか一方が浮き上がると、これを浮き上がり検出装
置31の光電スイッチ58が検出する。この光電スイッ
チ58の出力を受けてブザーが鳴る一方で、第1の荷重
発生装置5による牽引動作が自動停止するとともに、計
測信号処理回路34では後輪Wの浮き上がりの瞬間のロ
ードセル29の指示値をピークホールト機能によりホー
ルドして記憶し、同時にその値をプリンタ36で印字し
て出力する(ステップS10,S11)。
【0055】この時点では、車両Tは転倒しないまでも
不安定な状態にあり、上記の牽引動作の自動停止後に速
やかに牽引解除の操作を操作盤33のスイッチで行うこ
とにより車両Tが元の状態に復帰して試験が終了する
(ステップS12〜S14)。
【0056】このように本実施形態によれば、車両Tを
規定の角度に傾けた上、負荷を増加させながら後輪Wが
浮き上がる瞬間の荷重を正確に実測することができ、そ
の傾斜角と転角負荷との相関を示す試験データの信頼性
がきわめて高いものとなる。ここで、荷重中心が異なる
車両Tの転角負荷試験を行うにあたっては、図1に示す
牽引アタッチメント60のサイドフレーム62から荷重
入力軸67を支持ブラケット79や外側フレーム76ご
と一旦取り外した上で、左右の支持ブラケット79を相
互に入れ換えるか、もしくは支持ブラケット79をその
ままの位置で180度回転させることにより、支持ブラ
ケット79の向きを前後反転させて、再度支持ブラケッ
ト79をサイドフレーム62側のブラケット受容溝66
に嵌合させる。その結果、a寸法とb寸法の差すなわち
オフセット量の倍の寸法だけ荷重入力軸67の位置が従
前と比べて変化し、荷重中心が異なる車両Tの試験に柔
軟に対応することができる。
【0057】また、車両Tの左右方向の転角負荷試験に
ついては、第2,第3の荷重発生装置6または7を用い
て基本的には上記と同様の手順にて行えばよく、牽引ア
タッチメント60を交換する必要はない。すなわち、牽
引アタッチメント60の荷重入力軸67は前述したよう
に直交3軸の回転自由度を有しているものであるから、
転角負荷試験方向が前後方向(縦方向)から左右方向
(横方向)に変わったとしてもそのままで試験を行うこ
とができる。ただし、車両Tの姿勢としては、図15に
示すようにヒンジピン3による傾斜角台4の回転中心に
対して車両Tが傾斜し、かつ後下がり状態となるように
設定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態を示す牽引アタッ
チメントの分解斜視図。
【図2】同じく牽引アタッチメントの組立状態の斜視
図。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図。
【図4】図3のB−B線に沿う断面図。
【図5】図1,2の牽引アタッチメントが適用される試
験装置全体の平面説明図。
【図6】図5の正面説明図。
【図7】図5のD−D線に沿う断面図。
【図8】図5のE−E線に沿う断面図。
【図9】図6に示した試験装置のブロック回路図。
【図10】上記の試験装置による試験方法の処理手順を
示すフローチャート。
【図11】図9の試験方法で使用されるチェーンの説明
図。
【図12】第1の荷重発生装置におけるアームの平面説
明図。
【図13】図9に試験方法で使用される後輪の浮き上が
り検出装置の斜視図。
【図14】後輪の浮き上がり検出装置のセット時の説明
図。
【図15】左右方向の転角負荷試験時の車両の姿勢を示
す説明図。
【図16】従来の転角負荷試験方法を示す説明図。
【符号の説明】
5…第1の荷重発生装置 6…第2の荷重発生装置 7…第3の荷重発生装置 29…ロードセル(荷重センサ) 30…チェーン(索条体) 60…牽引用アタッチメント(試験用治具) 62…サイドフレーム(治具本体) 66…ブラケット受容溝 66a…前後の端面(位置決め基準部) 67…荷重入力軸(入力部材) 70…内側フレーム 74…ピン 76…外側フレーム 77…ピン 79…支持ブラケット 79a…前後の端面(位置決め基準部) C…キャリッジ T…フォークリフト(車両)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォークリフトのキャリッジに積荷荷重
    に代えて下向きの牽引荷重を作用させて安定度試験を行
    うにあたり、前記キャリッジに装着されるとともに、途
    中に荷重センサを含む牽引荷重負荷用の索条体が連結さ
    れる治具であって、 治具本体には前記索条体が連結される入力部材が設けら
    れていて、この入力部材が鉛直軸を含む直交三軸のそれ
    ぞれの軸心まわりの回転自由度を有していることを特徴
    とするフォークリフトの安定度試験用治具。
  2. 【請求項2】 前記入力部材は内側フレームに対して上
    下方向の軸心まわりに回転可能に支持されているととも
    に、内側フレームは外側フレームに対して前記上下方向
    の軸心と直交する第1の軸心まわりに回転可能に支持さ
    れていて、さらに外側フレームは治具本体に対して第1
    の軸心および前記上下方向の軸心と直交する第2の軸心
    まわりに回転可能に支持されていることを特徴とする請
    求項1記載のフォークリフトの安定度試験用治具。
  3. 【請求項3】 前記外側フレームは治具本体に対して車
    両前後方向での位置が変更可能となっていることを特徴
    とする請求項2記載のフォークリフトの安定度試験用治
    具。
  4. 【請求項4】 前記外側フレームは支持ブラケットに対
    して第2の軸心まわりに回転可能に支持されているとと
    もに、支持ブラケットは前記治具本体に対しその上方か
    ら着脱可能に嵌合保持されていて、支持ブラケットの前
    後方向もしくは上下方向の向きを反転させることにより
    治具本体に対する外側フレームの位置が変更可能となっ
    ていることを特徴とする請求項3記載のフォークリフト
    の安定度試験用治具。
  5. 【請求項5】 前記治具本体側の前後一対の位置決め基
    準部に対応して支持ブラケットの前後二箇所に設定され
    た位置決め基準部同士のなすスパンの中心に対して上記
    の第2の軸心が前後いずれかにオフセットしていて、支
    持ブラケットの前後の向きを反転させることにより治具
    本体に対する外側フレームの前後方向での位置が選択的
    に変更可能となっていることを特徴とする請求項4記載
    のフォークリフトの安定度試験用治具。
  6. 【請求項6】 前記支持ブラケットの前後の向きを反転
    させることにより変化する外側フレームの前後方向での
    位置変化量が、二種類の荷重中心の差と一致しているこ
    とを特徴とする請求項5記載のフォークリフトの安定度
    試験用治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011242375A (ja) * 2010-05-21 2011-12-01 Jfe Advantech Co Ltd 重量計量装置
JP2015017890A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 株式会社エヌエステイー 転角試験装置
JP2015166746A (ja) * 2015-05-28 2015-09-24 大和製衡株式会社 重心位置測定装置

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