JPH10250089A - カラーフィルタの製造装置 - Google Patents

カラーフィルタの製造装置

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JPH10250089A
JPH10250089A JP5659497A JP5659497A JPH10250089A JP H10250089 A JPH10250089 A JP H10250089A JP 5659497 A JP5659497 A JP 5659497A JP 5659497 A JP5659497 A JP 5659497A JP H10250089 A JPH10250089 A JP H10250089A
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ink
color filter
wiping
head
stage
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JP5659497A
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Tadao Saito
忠雄 斎藤
Makoto Akahira
誠 赤平
Yoshihiro Shigemura
芳裕 茂村
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘッドのノズル面の払拭のみを行う時のタクト
時間を短縮することができるカラーフィルタの製造装置
を提供する。 【解決手段】インクジェットヘッドユニット22とカラ
ーフィルタ基板24とを相対的に走査させながら、イン
クジェットヘッド22a,22b,22cからカラーフィ
ルタ基板24に向けてインクを吐出して着色することに
よりカラーフィルタを製造する装置であって、インクジ
ェットヘッドに対して、カラーフィルタ基板を移動させ
るためのステージ21と、ステージ21外に配置され、
インクジェットヘッドの吐出回復を行なうための回復ユ
ニット23と、ステージ21の一部に配置され、インク
ジェットヘッドのインク吐出ノズル面を払拭するための
払拭ブレード25a,25b,25cとを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットヘッ
ドにより基板に向けてインクを吐出して、各画素を吐出
インクで着色することによりカラーフィルタを製造する
ための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの発達、
特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要
が増加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及の
ためには液晶ディスプレイのコストダウンが必要であ
り、特にコスト的に比重の高いカラーフイルタのコスト
ダウンに対する要求が高まっている。従来から、カラー
フイルタの要求特性を満足しつつ上記の要求に応えるべ
く種々の方法が試みられているが、いまだ全ての要求特
性を満足する方法は確立されていない。以下にそれぞれ
の方法を説明する。第1の方法は顔料分散法である。こ
の方法は、基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成
し、これをパターニングすることにより単色のパターン
を得る。更にこの工程を3回繰り返すことによりR、
G、Bのカラーフイルタ層を形成する。
【0003】第2の方法は染色法である。染色法は、ガ
ラス基板上に染色用の材料である水溶性高分子材料を塗
布し、これをフオトリソグラフィー工程により所望の形
状にパターニングした後、得られたパターンを染色浴に
浸漬して着色されたパターンを得る。これを3回繰り返
すことによりR、G、Bのカラーフイルタ層を形成す
る。
【0004】第3の方法としては電着法がある。この方
法は、基板上に透明電極をパターニングし、顔料、樹
脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第1の色を
電着する。この工程を3回繰り返してR、G、Bのカラ
ーフイルタ層を形成し、最後に焼成するものである。
【0005】第4の方法としては印刷法がある。この方
法は、熱硬化型の樹脂に顔料を分散させ、印刷を3回繰
り返すことによりR、G、Bを塗り分けた後、樹脂を熱
硬化させることにより着色層を形成するものである。ま
た、いずれの方法においても着色層上に保護層を形成す
るのが一般的である。
【0006】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返
す必要があり、コスト高になることである。また、工程
が多いほど歩留りが低下するという問題を有している。
更に、電着法においては、形成可能なパターン形状が限
定されるため、現状の技術ではTFT用には適用が難し
い。また、印刷法は、解像性、平滑性が悪いためファイ
ンピッチのパターンは形成が難しい。
【0007】これらの欠点を補うべく、特開昭59−7
5205号公報、特開昭63−235901号公報ある
いは特開平1−217320号公報等には、インクジェ
ット方式を用いてカラーフイルタを製造する方法が開示
されている。これらの方法は、R(赤)、G(緑)、B
(青)の三色の色素を含有するインクをインクジェット
方式で光透過性の基板上に噴射し、各インクを乾燥させ
て着色画像部を形成するものである。こうしたインクジ
ェット方式では、R、G、Bの各画素の形成を一度に行
うことが可能で大幅な製造工程の簡略化と、大幅なコス
トダウン効果を得ることが出来る。
【0008】図3は、このようなインクジェット方式を
用いた従来のカラーフィルタを製造する装置の構成を示
した図である。
【0009】従来、インクジェット方式によるカラーフ
ィルタの製造装置は、カラーフィルタ基板104を搭載
しXY方向に移動するステージ101と、カラーフィル
タ基板104に対してR(赤)、G(緑)、B(青)の
3色のインクを夫々吐出するインクジェットヘッド10
2a,102b,102cと、インクジェットヘッド10
2a,102b,102cの夫々のノズル面の払拭を行う
ためのブレード105a,105b,105c及びインク
ジェットヘッド102a,102b,102cの夫々のノ
ズル面を覆うキャップ106a,106b,106c等か
ら構成されている回復系ユニット103とを備えてい
る。そして、ヘッド内の泡等を取り除く時には、回復系
ユニット103をインクジェットヘッドに対応する位置
に移動させ、ヘッドのノズル面からインクを押し出しヘ
ッドのノズル面の払拭を行う回復動作を行う。またイン
クを吐出した際に発生するインクミスト等のインク滴が
ヘッドのノズル面に付着したものは、ブレード105
a,105b,105cによりヘッドのノズル面の払拭の
みを行うことにより取り除き、ヘッドを正常な状態に維
持する。
【0010】そして、回復系ユニット103はカラーフ
ィルタ基板の移動ステージ101に取り付けるには複雑
な機構を持つため、移動ステージ101外に配置され、
独自の駆動系で動作させている。従って、回復系ユニッ
ト103をヘッド位置に移動させるには長い時間を有す
るため、カラーフィルタの生産におけるタクト時間の増
加につながっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例ではヘッド
のノズル面の払拭のみを行う場合でも、ヘッドの回復に
おいてヘッドのノズル面からインクを押し出した後にヘ
ッドのノズル面についたインク滴を拭き取るために使用
されるブレードを使用している。そのためにヘッドのノ
ズル面の払拭のみを行う毎に回復系ユニット103をヘ
ッド位置にまでもっていくいくためタクト時間の増加に
大きな影響がある。
【0012】また、回復系ユニット103をカラーフィ
ルタ基板の移動ステージ104に取り付けることは複雑
な機構を持つため、回復系ユニットは独自の駆動系で動
作させており、回復系ユニットをヘッド位置に移動させ
るには長い時間を要する。そのため、ヘッドのノズル面
の払拭のみを行うことがカラーフィルタの生産における
タクト時間の大幅な増加につながる。
【0013】従って、本発明は上述した課題に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、ヘッドの
ノズル面の払拭のみを行う時のタクト時間を短縮するこ
とができるカラーフィルタの製造装置を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し目
的を達成するために、本発明に係わるカラーフィルタの
製造装置は、インクジェットヘッドとカラーフィルタ基
板とを相対的に走査させながら、前記インクジェットヘ
ッドから前記カラーフィルタ基板に向けてインクを吐出
して着色することによりカラーフィルタを製造する装置
であって、前記インクジェットヘッドに対して、前記カ
ラーフィルタ基板を移動させるためのステージと、該ス
テージ外に配置され、前記インクジェットヘッドの吐出
回復を行なうための回復手段と、前記ステージの一部に
配置され、前記インクジェットヘッドのインク吐出ノズ
ル面を払拭するための払拭手段とを具備することを特徴
としている。
【0015】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造装置において、前記払拭手段は、前記インク吐出ノ
ズル面を払拭するためのブレードを備えることを特徴と
している。
【0016】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造装置において、前記ブレードは吸水性のある材料か
らなることを特徴としている。
【0017】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造装置において、前記ブレードは吸水性のあるポリウ
レタンからなることを特徴としている。
【0018】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造装置において、前記払拭手段は、前記ステージに対
して上下動可能に配置されていることを特徴としてい
る。
【0019】また、この発明に係わるカラーフィルタの
製造装置において、前記インクジェットヘッドは、熱エ
ネルギーを利用してインクを吐出するヘッドであって、
インクに与える熱エネルギーを発生するための熱エネル
ギー発生体を備えることを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施形態
について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0021】次に、図1は、カラーフィルタの製造工程
の例を示した図である。
【0022】本実施形態においては、基板1として一般
にガラス基板が用いられるが、液晶用カラーフィルタと
しての透明性、機械的強度等の必要特性を有するもので
あればガラス基板に限定されるものではない。
【0023】図1(a)は、光透過部7と遮光部である
ブラックマトリクス2を備えたガラス基板1を示す。ま
ず、ブラックマトリクス2の形成された基板1上に光照
射又は光照射と加熱により硬化可能であり且つインク受
容性を有する樹脂組成物を塗布し、必要に応じてプリベ
ークを行って樹脂層3を形成する(図1(b))。樹脂
層3の形成には、スピンコート、ロールコート、バーコ
ート、スプレーコート、ディップコート等の塗布方法を
用いることができ、特に限定されるものではない。
【0024】次に、ブラックマトリクス2により遮光さ
れる部分の樹脂層をフォトマスク4を使用して予めパタ
ーン露光を行うことにより樹脂層の一部を硬化させてイ
ンクを吸収しない部位5(非着色部位)を形成し(図1
(c))、その後インクジェットヘッドを用いてR、
G、Bの各色を一度に着色し(図1(d))、必要に応
じてインクの乾燥を行う。
【0025】パターン露光の際に使用されるフォトマス
ク4としては、ブラックマトリクスによる遮光部分を硬
化させるための開口部を有するものを使用する。この
際、ブラックマトリクスに接する部分での着色剤の色抜
けを防止するために、比較的多くのインクを付与するこ
とが必要である。そのためにブラックマトリクスの(遮
光)幅よりも狭い開口部を有するマスクを用いることが
好ましい。
【0026】着色に用いるインクとしては、色素として
染料系又は顔料系共に用いることが可能であり、また液
状インク、ソリッドインク共に使用可能である。
【0027】本発明で使用する硬化可能な樹脂組成物と
しては、インク受容性を有し、且つ光照射と加熱の少な
くとも一方の処理により硬化し得るものであればいずれ
でも使用可能であり、樹脂としては例えばアクリル系樹
脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース
誘導体あるいはその変性物等が挙げられる。
【0028】これらの樹脂を光あるいは光と熱により架
橋反応を進行させるために光開始剤(架橋剤)を用いる
ことも可能である。光開始剤としては、重クロム酸塩、
ビスアジド化合物、ラジカル系開始剤、カチオン系開始
剤、アニオン系開始剤等が使用可能である。またこれら
の光開始剤を混合して、あるいは他の増感剤と組み合わ
せて使用することもできる。更にオニウム塩などの光酸
発生剤を架橋剤として併用することも可能である。な
お、架橋反応をより進行させるために光照射の後に熱処
理を施してもよい。
【0029】これらの組成物を含む樹脂層は、非常に耐
熱性、耐水性等に優れており、後工程における高温ある
いは洗浄工程に十分耐え得るものである。
【0030】本発明で使用するインクジェット方式とし
ては、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いた
バブルジェットタイプ、あるいは圧電素子を用いたピエ
ゾジェットタイプ等が使用可能であり、着色面積及び着
色パターンは任意に設定することができる。
【0031】また、本例では基板上にブラックマトリク
スが形成された例を示しているが、ブラックマトリクス
は、硬化可能な樹脂組成物層を形成後、あるいは着色後
に樹脂層上に形成されたものであっても特に問題はな
く、その形態は本例に限定されるものではない。また、
その形成方法としては、基板上にスパッタもしくは蒸着
により金属薄膜を形成し、フォトリソ工程によりパター
ニングすることが好ましいが、これに限定されるもので
はない。
【0032】次いで光照射のみ、熱処理のみ、又は光照
射及び熱処理を行って硬化可能な樹脂組成物を硬化させ
(図1(e))、必要に応じて保護層8を形成(図1
(f)する。なお、図中hνは光の強度を示し、熱処理
の場合は、hνの光の代わりに熱を加える。保護層8と
しては、光硬化タイプ、熱硬化タイプあるいは光熱併用
タイプの第2の樹脂組成物を用いて形成するか、あるい
は無機材料を用いて蒸着またはスパッタによって形成す
ることができ、カラーフィルタとした場合の透明性を有
し、その後のITO形成プロセス、配向膜形成プロセス
等に十分耐えうるものであれば使用可能である。
【0033】図2は、本実施形態に係わるカラーフィル
タの製造装置の構成を示した図である。
【0034】図2において製造装置は不図示の架台上に
設置され、図中X方向及びY方向に移動可能なXY移動
ステージ21と、このXY移動ステージ21の上方に不
図示の支持部材を介入して架台上に固定されたインクジ
ェットヘッドユニット22を備えている。XY移動ステ
ージ21上には、既に前述した方法によりブラックマト
リクス及び樹脂組成物層が形成されたガラス基板24
(図1における基板1に対応する)が載置される。イン
クジェットヘッドユニット22には、赤色のインクを吐
出する赤色ヘッド22aと、緑色のインクを吐出する緑
色ヘッド22bと、青色のインクを吐出する青色ヘッド
22cが設置されおり、これら各ヘッドは独立にインク
を吐出することができるように構成されている。また、
XY移動ステージ21の端部には、インクジェットヘッ
ド22a,22b,22cの夫々のノズル面の払拭を行う
ためのブレード25a,25b,25cが設けられてい
る。
【0035】25a,25b,25cはインクジェット
ヘッドの赤色ヘッド22aと緑色ヘッド22bと、青色
ヘッド22cにそれぞれ対応したブレードであり、吸水
性のある材質、例えばポリウレタンからできている。
【0036】図2の23は回復系ユニットである。そし
て、27a,27b,27cもインクジェットヘッド2
2a,22b,22cにそれぞれ対応したブレードであ
り、吸水性のある材質、例えばポリウレタンからできて
いる。そのほかにそれぞれのインクジェットヘッド22
a,22b,22cに対応したキャップ28a,28b,
28c、それぞれのブレードとキャップを上下に動かす
駆動機構、インクジェットヘッドから吐出されるインク
やブレードの洗浄水等の廃液を受け止める桶、その廃液
を処理する配管等から回復系ユニット23は構成されて
いる(図2ではブレードとキャップを上下に動かす駆動
機構と廃液を処理する配管は示していない)。回復系ユ
ニット23は不図示の移動機構によるX方向の動作によ
り、インクジェットヘッドユニット22に対応した位置
に移動することができる。
【0037】そして、インクジェットヘッド22a,2
2b,22c内の泡等を取り除く回復動作は次のように
行う。まず、回復系ユニット23を不図示の移動機構に
よりインクジェットヘッドユニット22の真下の位置に
移動させ、インクジェットヘッドへのインク供給パイプ
に設けられたポンプによりヘッドのノズル面からインク
を押し出した後に、それぞれのインクジェットヘッド2
2a,22b,22cのノズル面についたインク滴を洗
浄を行ったきれいなそれぞれのブレード27a,27
b,27cで拭き取り、回復系ユニット23が元の位置
に戻ることにより終了する。
【0038】インクジェットヘッドのノズル面についた
インク滴やインクを吐出した際に発生するインクミスト
がノズル面に付着したものを拭き取る動作は次のように
行われる。
【0039】まず、ガラス基板24の移動ステージ21
をXY方向に動かし、払拭専用ブレード25a,25
b,25cをインクジェットヘッド22a,22b,2
2cの位置に合わせる。そして、払拭専用ブレード25
a,25b,25cを上下動させる不図示の上下動機構に
より払拭専用ブレード25a,25b,25cを上昇さ
せ、移動ステージ21をX方向に動かすことにより、ブ
レードがインクジェットヘッド22a,22b,22cの
ノズル面に接し移動する。これによりインクジェットヘ
ッド22a,22b,22cの払拭が行われる。そして、
前述した上下動機構により払拭専用ブレード25a,2
5b,25cを下降させ、更に移動ステージ21が元の
位置に戻ることにより動作が完了する。
【0040】上記に示した回復系ユニットを使った回復
動作と払拭専用ブレードによるヘッドのノズル面の払拭
をカラーフィルタ作成においてある間隔で行うことによ
り、インクジェットヘッドから安定してインクの吐出を
行うことができる。
【0041】なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範
囲で、上記実施形態を修正又は変形したものに適用可能
である。
【0042】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネル
ギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱
変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーにより
インクの状態変化を生起させる方式のプリント装置につ
いて説明したが、かかる方式によれば記録の高密度化、
高精細化が達成できる。
【0043】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0044】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0045】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0046】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0047】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0048】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にでき
るので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるい
はこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせに
よる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モ
ードを行うことも安定した記録を行うために有効であ
る。
【0049】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化する
ものを用いても良く、使用記録信号付与時にインクが液
状をなすものであればよい。
【0050】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0051】
【発明の効果】回復系ユニットと基板の移動ステージに
それぞれのブレードを配置し、それぞれに別の役割をも
たせることにより、インクジェットヘッドの回復は回復
系ユニットで行い、インクジェットヘッドのノズル面の
払拭は基板の移動ステージ上に取り付けたブレードで行
う。これにより、インクジェットヘッドのノズル面の払
拭の時間を、回復系ユニットで行っていた場合に比べて
大幅に短縮でき、カラーフィルタの生産の大幅なタクト
時間の短縮を実現することができる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーフィルタの製造工程の例を示した図であ
る。
【図2】一実施形態のカラーフィルタの製造装置の構成
を示した図である。
【図3】従来のカラーフィルタの製造装置の構成を示し
た図である。
【符号の説明】
21 XY移動ステージ 22 インクジェットヘッドユニット 23 回復系ユニット 24 ガラス基板 25a,25b,25c 払拭専用ブレード 27a,27b,27c ブレード 28a,28b,28c キャップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットヘッドとカラーフィルタ
    基板とを相対的に走査させながら、前記インクジェット
    ヘッドから前記カラーフィルタ基板に向けてインクを吐
    出して着色することによりカラーフィルタを製造する装
    置であって、 前記インクジェットヘッドに対して、前記カラーフィル
    タ基板を移動させるためのステージと、 該ステージ外に配置され、前記インクジェットヘッドの
    吐出回復を行なうための回復手段と、 前記ステージの一部に配置され、前記インクジェットヘ
    ッドのインク吐出ノズル面を払拭するための払拭手段と
    を具備することを特徴とするカラーフィルタの製造装
    置。
  2. 【請求項2】 前記払拭手段は、前記インク吐出ノズル
    面を払拭するためのブレードを備えることを特徴とする
    請求項1に記載のカラーフィルタの製造装置。
  3. 【請求項3】 前記ブレードは吸水性のある材料からな
    ることを特徴とする請求項2に記載のカラーフィルタの
    製造装置。
  4. 【請求項4】 前記ブレードは吸水性のあるポリウレタ
    ンからなることを特徴とする請求項3に記載のカラーフ
    ィルタの製造装置。
  5. 【請求項5】 前記払拭手段は、前記ステージに対して
    上下動可能に配置されていることを特徴とする請求項1
    に記載のカラーフィルタの製造装置。
  6. 【請求項6】 前記インクジェットヘッドは、熱エネル
    ギーを利用してインクを吐出するヘッドであって、イン
    クに与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー
    発生体を備えることを特徴とする請求項1に記載のカラ
    ーフィルタの製造装置。
JP5659497A 1997-03-11 1997-03-11 カラーフィルタの製造装置 Withdrawn JPH10250089A (ja)

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