JPH10249510A - ダイカストマシンの射出制御方法および装置 - Google Patents

ダイカストマシンの射出制御方法および装置

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JPH10249510A
JPH10249510A JP5338197A JP5338197A JPH10249510A JP H10249510 A JPH10249510 A JP H10249510A JP 5338197 A JP5338197 A JP 5338197A JP 5338197 A JP5338197 A JP 5338197A JP H10249510 A JPH10249510 A JP H10249510A
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JP
Japan
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pressure
control
control valve
injection
valve
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Application number
JP5338197A
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English (en)
Inventor
Seiki Tannou
清貴 反納
Yasuo Mizunaga
康雄 水永
Sadayuki Dannoura
貞行 檀浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10249510A publication Critical patent/JPH10249510A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡単な油圧回路で、極めて制御性のよ
い速度制御と圧力制御を容易に行なえるダイカストマシ
ンの射出制御方法および装置を提供するものである。 【解決手段】 溶湯が金型キャビティ内を充填完了する
までは、油圧源から供給される作動油とランアラウンド
回路から戻される作動油の両方を射出シリンダのヘッド
側へ導入する第1制御弁と、弁体が開く方向よりも閉じ
る方向に圧力作用面積を大きくして該金型キャビティに
溶湯が充填完了して自由流が停止したとき瞬時にランア
ラウンド回路を閉じる急速閉止パイロット操作逆止弁
と、ロッド側の作動油を油タンクへ排出する第2制御弁
を備えたランアラウンド回路を有する射出シリンダを備
えたダイカストマシンの射出制御方法であって、溶湯が
金型キャビティを充填完了する直前に、第1制御弁を設
定した開度に動かしてヘッド圧の昇圧時間を制御し、充
填完了とともに第1制御弁と第2制御弁をともに制御し
て該射出シリンダのヘッド圧とロッド圧の両方をそれぞ
れ所望の圧力に調整し、金型キャビティ内の溶湯圧力の
圧力制御および昇圧時間制御を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、射出シ
リンダとして使用される油圧シリンダを備えたダイカス
トマシンの射出制御方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、たとえば、ダイカストマシン
の射出シリンダの油圧回路に、流量調整弁を組み込んで
使用する方法が知られている。この流量調整弁は、1個
のコンパクトな弁で低速射出用の流量調整弁と開閉弁お
よび高速射出用の4つの弁を兼ね備え、比較的小さな駆
動力と弁開状態保持力により、円滑な素早い動作を行な
い得るものであり、それなりに実用価値の高いものであ
る。
【0003】一方、従来より、ダイカストマシン等の射
出シリンダ装置には、たとえば、図6に示すように、油
圧源から射出シリンダ200のヘッド側室に供給する作
動油の量を節約し、出来るだけ少ない作動油でピストン
200aを前進させるために、ロッド側室とヘッド側室
を結ぶランアラウンド回路260を設け、前進動作時に
ロッド側室から排出される作動油をヘッド側室へ戻し、
アキュムレータ240や油圧ポンプ等の油圧源から送ら
れてくる作動油とともにピストン200aを前進させる
ようにしていることが知られている。
【0004】そして、図6のランアラウンド回路260
の実施例では、昇圧レベル調整弁(昇圧レベル調整バル
ブ)100と昇圧時間調整弁(昇圧時間調整バルブ)1
30を用いたロッド圧制御を行なっており、ヘッド圧の
調整は行なっていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな回路では、下記のような問題がある。 (1)第1制御弁210でランアラウンド流量も絞る油
圧回路で、圧力制御をロッド制御で行なうため、射出シ
リンダ200のロッド面積とピストン面積の比を1:2
とした場合、ハーフ出力時はロッド圧力を下げる必要が
ないので射出シリンダの増圧時間の調整ができない。す
なわち、ハーフ出力(最大メタル圧の50%)のメタル
圧とする場合、ヘッド圧、ロッド圧ともほぼアキュムレ
ータ圧としなければならないが、図6の油圧回路では、
射出シリンダ200のロッド圧は、速度制御開始から、
溶湯が金型キャビティ内を充填完了してランアラウンド
バルブ160が閉止しロッド圧制御を開始するまでは、
ランアラウンドバルブ160の開口面積を、制御弁に比
べて比較的大きくしているために、ほぼアキュムレータ
圧と同圧であり、一方、ヘッド圧は、溶湯が金型キャビ
ティ内を充填完了直後、直ちにアキュムレータ圧まで上
昇し、これを制御する手段はない。つまり、メタル圧に
ついては、溶湯が金型キャビティ内を充填完了後ハーフ
出力に達するまでは制御できないので、設定がハーフ出
力の場合は増圧時間の調整が出来ない。 (2)昇圧レベル調整弁120と昇圧時間調整弁130
の二つでメタル圧と射出シリンダの増圧時間を設定して
おり調整が面倒であり、かつ、二つの駆動はいずれも単
純なACモータであるから弁開度の保持位置を遠隔操作
しているだけで、リアルタイムなフィードバック制御対
応が困難である。 (3)回路が、昇圧レベル調整弁120、昇圧時間調整
弁130、パイロットチェック弁140、ソレノイド弁
150で回路が構成されており、部品点数が多く、複雑
で高価である。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明においては、第1の発明においては、
溶湯が金型キャビティ内を充填完了するまでは、油圧源
から供給される作動油とランアラウンド回路から戻され
る作動油の両方を射出シリンダのヘッド側へ導入する第
1制御弁と、弁体が開く方向よりも閉じる方向に圧力作
用面積を大きくして該金型キャビティに溶湯が充填完了
して自由流が停止したとき瞬時にランアラウンド回路を
閉じる急速閉止パイロット操作逆止弁と、ロッド側の作
動油を油タンクへ排出する第2制御弁を備えたランアラ
ウンド回路を有する射出シリンダを備えたダイカストマ
シンの射出制御方法であって、溶湯が金型キャビティを
充填完了する直前に、第1制御弁を設定した開度に動か
してヘッド圧の昇圧時間を制御し、充填完了とともに第
1制御弁と第2制御弁をともに制御して該射出シリンダ
のヘッド圧とロッド圧の両方をそれぞれ所望の圧力に調
整し、金型キャビティ内の溶湯圧力の圧力制御および昇
圧時間制御を実施するようにした。
【0007】また、第2の発明では、第1の発明におけ
るランアラウンド回路を有する射出シリンダを備えたダ
イカストマシンの射出制御方法であって、溶湯が金型キ
ャビティを充填完了する直前に、第1制御弁を設定した
開度に動かしてヘッド圧の昇圧時間を制御し、ヘッド圧
が設定圧力に到達したとき該制御弁を該ヘッド圧を保持
するに必要な開度に調整するとともに、第2制御弁を制
御してロッド側室の油タンクへの戻りライン回路の開度
を調整し、ロッド圧の降下時間を制御することによって
金型キャビティ内の溶湯圧力の昇圧時間を2段階に制御
し、あらかじめ設定した目標金型キャビティ内溶湯圧力
に到達した後、第2制御弁を昇圧レベル開度に調整して
昇圧レベルを維持するようにした。
【0008】さらに、第3の発明では、第1制御弁と第
2制御弁の一方あるいは両方を、ボールネジを介してサ
ーボモータで駆動するスプールタイプの制御弁とし、該
サーボモータに操作指令を与えて自動的に圧力制御を行
なうこととした。
【0009】また、第4の発明では、ダイカストマシン
の射出制御装置を、充填完了検知手段と位置検出器を備
えた射出プランジャとヘッド側およびロッド側の両方に
圧力検出器を備えた射出シリンダを含むランアラウンド
回路で構成され、該射出シリンダに接続され油圧源を含
む油圧ユニットにより作動油を供給され蓄圧されたアキ
ュムレータと、該射出シリンダのヘッド側に接続されボ
ールネジを介して角度検出器を備えたサーボモータで駆
動され油圧源からの流入量と該ランアラウンド回路から
の流入量を同時に制御するスプールタイプの第1制御弁
と、弁体が開く方向よりも閉じる方向に圧力作用面積を
大きくして該金型キャビティに溶湯が充填完了して自由
流が停止したとき瞬時にランアラウンド回路を閉じる急
速閉止パイロット操作逆止弁と、ボールネジを介して角
度検出器を備えたサーボモータで駆動され該射出シリン
ダのロッド側の作動油を油圧ユニットの油タンクへ戻す
第2制御弁と、該射出シリンダのヘッド圧を保持する絞
りを設けたブリードオフ回路と、ロッド圧を保持する絞
りを設けたバイパス回路とを備え、上記各々の検出器で
検知した、位置信号、速度信号、角度信号、圧力信号、
充填完了信号の各々を受信してあらかじめ設定された射
出プログラムに基づいて操作信号を前記サーボモータへ
発信する制御装置を具備した構成とした。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、溶湯が金型キ
ャビティ内を充填完了するまでは、油圧源から供給され
る作動油とランアラウンド回路から戻される作動油の両
方を射出シリンダのヘッド側へ導入する第1制御弁と、
弁体が開く方向よりも閉じる方向に圧力作用面積を大き
くして該金型キャビティに溶湯が充填完了して自由流が
停止したとき瞬時にランアラウンド回路を閉じる急速閉
止パイロット操作逆止弁と、ロッド側の作動油を油タン
クへ排出する第2制御弁を備えたランアラウンド回路を
有する射出シリンダを備えたダイカストマシンの射出制
御方法であって、溶湯が金型キャビティを充填完了する
直前に、第1制御弁を設定した開度に動かしてヘッド圧
の昇圧時間を制御し、充填完了とともに第1制御弁と第
2制御弁をともに制御して該射出シリンダのヘッド圧と
ロッド圧の両方をそれぞれ所望の圧力に調整し、金型キ
ャビティ内の溶湯圧力の圧力制御および昇圧時間制御を
実施するようにしたため、ヘッド圧とロッド圧の両方を
制御することが出来るので、ハーフ出力以下の場合に
も、射出シリンダの増圧時間の制御が可能となる。ま
た、第1制御弁や第2制御弁とも制御性のよいACサー
ボモータで速度制御や圧力制御を行なうため、速度設定
値や圧力設定値に対し外乱に強く、鋳造毎の変動が少な
いリアルタイムなフィードバック制御が可能となる。
【0011】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例の詳細に
ついて説明する。図1〜図5は、本発明の実施例に係
り、図1は射出制御装置の油圧回路図、図2は射出工程
および保圧工程における第1制御弁および第2制御弁の
弁開度の推移ならびに各圧力の推移を説明するグラフ、
図3は第1の制御弁の縦断面図、図4は第2の制御弁の
縦断面図、図5は射出制御方法のフローシートである。
なお、図6は従来技術例を示した射出制御装置の油圧回
路図である。
【0012】図1に示すように、本発明に使用するダイ
カストマシンの油圧回路300は、射出シリンダ200
のヘッド側に油圧源より供給され蓄圧された作動油のア
キュムレータ240と接続された作動油供給回路290
に、ACサーボモータ210aで駆動され詳細構造を図
3に示す第1制御弁210を配設するとともに、射出シ
リンダ200のロッド側室とヘッド側室を連絡するラン
アラウンド回路260に電磁弁170および電磁弁18
0と接続されたランアラウンドバルブ160が設けられ
る。また、射出シリンダ200にヘッド室と第1制御弁
210との間に、ヘッド室の作動油を油タンク280へ
戻すブリードオフ回路262が設けられる。一方、ラン
アラウンド回路260の途中から油タンクへ至る戻り回
路250にACサーボモータ278で駆動されて開閉す
る第2制御弁270が配設される。第2の制御弁270
の詳細構造は、図4に示すとおりである。また、この戻
り回路250の途中には、絞り294が配設され作動油
供給回路290へ接続されるバイパス回路292が設け
られる。
【0013】次に、第1制御弁210の実施例の詳細構
造を説明する。図3に示すものは、第1制御弁210の
1実施例を示し、大別して駆動部10と流量制御部30
から構成される。駆動部10においては、14は回転量
検知装置(角度検出器)を備えたサーボモータであり、
フレーム15に取り付けたサーボモータ14の出力軸
は、カップリング16を介してボールねじ軸17の一端
部と連結される。このボールねじ軸17にはボールねじ
軸17の回転によって前後進するボールナット18が螺
合されており、ボールナット18の縁端部フランジは後
述する流量調整部30のスプール36と連結ロッド20
を介して接続され、ボールナット18とスプール36は
一体的に前後進するよう構成される。駆動方式は上述の
サーボモータやパルスモータによる回転をボールねじ機
構(ボールねじ軸17およびボールナット18)による
往復動変換に限らず、油圧シリンダによって直接にスプ
ール36を前後進させる往復動機構としてもよい。
【0014】流量調整部30においては、図3に示すよ
うに、後端側にフランジ34を固設した円筒状のマニホ
ールド32内に穿設された空洞部からなる弁室38(具
体的には、前方弁室38aと後方弁室38bで構成され
る)を前後進自在にスプール36が配設されており、ス
プール36の前進位置では、作動油流入口50から入っ
た作動油はスプール36に阻まれて流路を遮断され、一
方、スプール36の後退位置では、作動油流入口50と
作動油排出口60とが連通され(図3の状態)、作動油
流量はスプール36の後退移動により前方弁室38aに
形成された間隙量によって制御される。すなわち、スプ
ール36の後退量を少なくすると作動油流量は小さく、
後退量を大にすると作動油流量も大になり、かつ、スプ
ール後退量と作動油流量とは直線比例に近似した、ある
一定の関係にあるので、任意に作動油流量を制御でき
る。
【0015】スプール36には、前方弁室38aと後方
弁室38bとを連通するパイロット通路36aが設けら
れるとともに、中心部にスプール36を貫通し、かつ、
前方弁室側が後方弁室側より大径の段付透孔42が軸方
向に穿設され、段付透孔42の大径および小径にそれぞ
れ一致する大径部と小径部を有し該小径部が該後方弁室
の背後のマニホールド32に接続するフランジ34に設
けたねじ穴34cに締結された段付ロッド40を前後進
するスプール36と摺動自在に配設した。段付ロッド4
0は、大径部が中間部にオイルシールのためのパッキン
44を収納したピストン40aであり、小径部40bは
同一直径の棒状形状をしており、内部にねじ穴34cに
接続する空気抜き穴34bと連通する空気抜き穴40c
が軸方向に穿設される。
【0016】次に、第2制御弁270の実施例の詳細構
造について説明する。図4は、第2制御弁270の1実
施例を示したものであり、その主要部はスプール270
bを軸方向進退動自在に収納したバルブボディ270a
と、回転するボールネジロッド272aのボールネジに
螺合して前後進するボールネジナット272bを収納し
たブラケット272と、ボールネジロッド272aを回
転駆動するACサーボモータ278とで構成される。す
なわち、射出シリンダ200のロッド側に通じるロッド
側ポートRと油タンクTへ通じるタンクポートTを備え
た円柱形の空洞部を有するバルブボディ270aには両
端部が大径で中間部が小径のスプール270bが軸方向
進退動自在に配設され、スプール270bの後退時(図
4の上半分の状態)には、両ポートR、T間を連通し、
スプール270bの前進時(図4の下半分の状態)に
は、両ポートR、T間を遮断するようになっている。
【0017】そして、このスプール270bは、ナット
ハウジング272cと連結され、ACサーボモータ27
8とカップリング277を介して連結されたボールネジ
ロッド272aの回転によってこれと螺合したボールネ
ジナット272bとともに前後進自在とされる。ナット
ハウジング272cがボールネジロッド272aの回転
で共回りしないように、ナットハウジング272cとブ
ラケット272間に平行キー27が配設される。
【0018】このように構成された本発明における第2
制御弁270は、図4から見ても判るように、スプール
270bのストローク長さが小さく、図の右側の後退限
位置の連通状態(上半分の状態)から、図の左側の前進
限位置の遮断状態(下半分の状態)に僅かな距離である
から、僅かな時間で切り替わるので制御性が優れてい
る。
【0019】ランアラウンドバルブ160は、弁体が開
く方向よりも閉じる方向の圧力作用面積を大きく形成さ
れ、かつ、自由流が停止したとき極めて短時間で閉止状
態となる急速閉止パイロット操作逆止弁であり、ランア
ラウンド回路260のロッド側の作動油が第2の制御弁
270を開放して油タンク240へ戻され、ロッド側の
圧力がシリンダ前進時の高圧から下降したら弁体の圧力
バランスがくずれるため、瞬時に自動的に閉止され、ラ
ンアラウンド回路260が閉じられる。
【0020】以上のように構成された第1制御弁210
やランアラウンドバルブ160や第2制御弁270を備
えた油圧回路300を有するダイカストマシンの射出制
御方法の作動について、以下に説明する。図5は、本発
明の射出制御方法のフローチャートを示しており、前半
は速度制御を行ない、後半は圧力制御を行なう。図2
は、射出工程および保圧工程における第1制御弁および
第2制御弁の弁開度の推移ならびに各圧力の推移を説明
するグラフである。
【0021】まず、あらかじめ図示しない油圧源から作
動油をアキュムレータ240へ送って蓄圧しておく。次
に、あらかじめ第2制御弁270を閉止し、射出シリン
ダ200のロッド側に作動油を送ってランアラウンド回
路260のランアラウンドバルブ160を連通状態とし
たうえ、ACサーボモータ210aを駆動して第1制御
弁210を所望の速度設定値に見合う設定開度にして開
き、射出シリンダ200のヘッド側へ作動油を供給す
る。射出シリンダ200のピストンロッド200aの前
進とともに射出充填が進行し、射出中、射出シリンダ2
00のピストンロッド200aの実測速度と設定速度を
刻々比較し、その差異に基づいて 第1制御弁210の
開度調整を行ない、実測速度を設定速度に近づける。
【0022】充填完了近くになると位置センサがあらか
じめ設定した設定位置をキャッチし、制御装置を介して
電磁弁170へソレノイド励磁信号を伝達しランアラウ
ンドバルブ160の中央部に入っている作動油を油タン
ク280へ戻し、速度制御の後の圧力制御における増圧
準備に入る。以上で前半の速度制御が終わり、引き続い
て圧力制御が開始される。
【0023】充填完了検知信号により、圧力制御に入る
と、位置センサの設定位置で第1制御弁210を昇圧時
間設定開度に変更し、ヘッド圧が保持圧に達すると、A
Cサーボモータ278を回転操作して戻り回路250に
設けた第2制御弁270を開き、ロッド室の作動油を油
タンク280へ戻すとともに、ランアラウンドバルブ1
60を自動的に閉じ、ランアラウンド回路260を遮断
する。ヘッド圧が保持圧に未達のときは、射出シリンダ
200に付設された圧力検出器によりヘッド圧とロッド
圧を計測して制御装置に送り、制御装置で射出力を演算
し、この射出力とあらかじめ設定した射出力の設定値と
を比較してこの設定値になるように第1制御弁210の
弁開度を調整する。そして、一致するまで第1制御弁2
10の開度調整を行なう。この弁開度を維持しつつ所望
の射出力を射出シリンダ200へ与えて金型キャビティ
内の溶湯の保圧を行なう。
【0024】圧力制御においては、図2で示すような弁
開度の時間的変化を第1制御弁210や第2制御弁27
0へ与えて、あらかじめタイマに与えた時間を加圧時間
として、金型キャビティ内に充填された溶湯の保圧を行
なう。そして、速度制御と圧力制御からなる射出工程の
全工程が終了した後、金型を開いて製品としての金属成
形品を取り出す。
【0025】なお、図5中、注1で記載した部分は、リ
アルタイムフィードバック制御を行なう部分で、リアル
タイムフィードバック制御を行なわない場合は、判定ル
ープ回路は不要であり、省略することができる。また、
その際は210a、278のサーボモータをパルスモー
タや電動機に変えることもできる。
【0026】なお、保持圧を維持するために、ヘッド側
はブリードオフ回路262の絞り264を通じて作動油
を抜いて油タンク280へ戻し、ロッド側はバイパス回
路292の絞り294を通じてアキュムレータ240か
ら作動油を補給する。
【0027】以上述べたように、本発明の射出制御方法
においては、ヘッド圧とロッド圧の両方を制御すること
が出来るので、ハーフ出力以下の場合にも、増圧時間の
制御が可能となる。また、制御性のよいACサーボモー
タ駆動やパルスモータ駆動の第1制御弁210や第2制
御弁270を採用して速度制御と圧力制御を行なうの
で、速度設定値や圧力設定値に対して、外乱に強く鋳造
ショット毎の変動が少ないリアルタイムなフィードバッ
ク制御が実現される。また、上述のような効果を得るた
め、従来の油圧回路で油圧サーボ弁を採用しても、油圧
サーボ弁は最小隙間を極めて小さくしなければならず、
作動油の汚染度が悪いと使用できないが、本発明の方法
では、たとえば、通常のNAS9級以上の汚染管理状態
でも問題なく使用できる。また、従来の油圧回路に比べ
て、電磁弁150やパイロットチェッキ弁140等が省
略でき、油圧回路が簡略化される。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ハーフ出力以下の場合にも、射出シリンダの増圧時間の
制御が可能となる。また、ACサーボモータ付きの第1
制御弁と第2制御弁を使用することによって、それぞれ
速度制御と圧力制御を行なうので、極めて制御性がよ
く、外乱に強く鋳造ショット毎の変動が少ないリアルタ
イムなフィードバック制御が実現される。また、油圧回
路が簡略化され、イニシャルコストが低減化されるばか
りでなく、作動油の汚染に対する許容度が大きく、運転
の信頼性とメインテナンス性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る射出制御装置の油圧回路
図である。
【図2】本発明の実施例に係る射出工程および保圧工程
における第1制御弁および第2制御弁の弁開度の推移な
らびに各圧力の推移を説明するグラフである。
【図3】本発明の実施例に係る第1制御弁の縦断面図で
ある。
【図4】本発明の実施例に係る第2制御弁の縦断面図で
ある。
【図5】本発明の他の実施例を示す射出制御方法のフロ
ーチャートである。
【図6】従来の射出制御装置の油圧回路図である。
【符号の説明】
10 駆動部 14 サーボモータ 16 カップリング 16A 連結板 17 ボールねじ軸 17a 軸受 18 ボールナット 20 連結ロッド 30 流量調整部 32 マニホールド 34 フランジ 34a ガイドブッシュ 34b 空気抜き穴 34c ねじ穴 36 スプール 36a パイロット通路 38 弁室 38a 前方弁室 38b 後方弁室 40 段付ロッド 40a ピストン 40b 小径部 40c 空気抜き穴 42 段付透孔 44 パッキン 46 パッキン 50 流入口 60 排出口 100 昇圧レベル調整バルブ 110 カートリッジバルブ 120 リリーフバルブ 130 昇圧時間調整バルブ 140 パイロットチェッキ弁 150 電磁弁(制御弁) 160 ランアラウンドバルブ 170 電磁弁 180 電磁弁 200 射出シリンダ 200a ピストンロッド 210 第1制御弁 210a サーボモータ 240 アキュムレータ 250 戻り回路 260 ランアラウンド回路 262 ブリードオフ回路 264 絞り 270 第2制御弁 270a バルブボディ 270b スプール 270c uパッキン 270d ダストシール 272 ブラケット 272a ボールネジロッド 272b ボールネジナット 272c ナットハウジング 274 平行キー 275 軸受 276 フランジ 276a ナット 277 カップリング 278 ACサーボモータ 280 油タンク 290 作動油供給回路 292 バイパス回路 294 絞り 300 油圧回路 400 射出装置 R ロッド側ポート T タンクポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 檀浦 貞行 山口県宇部市大字小串字沖の山1980番地 宇部興産株式会社機械・エンジニアリング 事業本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶湯が金型キャビティ内を充填完了する
    までは、油圧源から供給される作動油とランアラウンド
    回路から戻される作動油の両方を射出シリンダのヘッド
    側へ導入する第1制御弁と、弁体が開く方向よりも閉じ
    る方向に圧力作用面積を大きくして該金型キャビティに
    溶湯が充填完了して自由流が停止したとき瞬時にランア
    ラウンド回路を閉じる急速閉止パイロット操作逆止弁
    と、ロッド側の作動油を油タンクへ排出する第2制御弁
    を備えたランアラウンド回路を有する射出シリンダを備
    えたダイカストマシンの射出制御方法であって、 溶湯が金型キャビティを充填完了する直前に、第1制御
    弁を設定した開度に動かしてヘッド圧の昇圧時間を制御
    し、 充填完了とともに第1制御弁と第2制御弁をともに制御
    して該射出シリンダのヘッド圧とロッド圧の両方をそれ
    ぞれ所望の圧力に調整し、 金型キャビティ内の溶湯圧力の圧力制御および昇圧時間
    制御を実施するダイカストマシンの射出制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のランアラウンド回路を有
    する射出シリンダを備えたダイカストマシンの射出制御
    方法であって、 溶湯が金型キャビティを充填完了する直前に、第1制御
    弁を設定した開度に動かしてヘッド圧の昇圧時間を制御
    し、 ヘッド圧が設定圧力に到達したとき該制御弁を該ヘッド
    圧を保持するに必要な開度に調整するとともに、第2制
    御弁を制御してロッド側室の油タンクへの戻りライン回
    路の開度を調整し、 ロッド圧の降下時間を制御することによって金型キャビ
    ティ内の溶湯圧力の昇圧時間を2段階に制御し、 あらかじめ設定した目標金型キャビティ内溶湯圧力に到
    達した後、第2制御弁を昇圧レベル開度に調整して昇圧
    レベルを維持するダイカストマシンの射出制御方法。
  3. 【請求項3】 第1制御弁と第2制御弁の一方あるいは
    両方を、ボールネジを介してサーボモータで駆動するス
    プールタイプの制御弁とし、該サーボモータに操作指令
    を与えて自動的に圧力制御を行なう請求項1または請求
    項2記載のダイカストマシンの射出制御方法。
  4. 【請求項4】 充填完了検知手段と位置検出器を備えた
    射出プランジャとヘッド側およびロッド側の両方に圧力
    検出器を備えた射出シリンダを含むランアラウンド回路
    で構成され、 該射出シリンダに接続され油圧源を含む油圧ユニットに
    より作動油を供給され蓄圧されたアキュムレータと、該
    射出シリンダのヘッド側に接続されボールネジを介して
    角度検出器を備えたサーボモータで駆動され油圧源から
    の流入量と該ランアラウンド回路からの流入量を同時に
    制御するスプールタイプの第1制御弁と、弁体が開く方
    向よりも閉じる方向に圧力作用面積を大きくして該金型
    キャビティに溶湯が充填完了して自由流が停止したとき
    瞬時にランアラウンド回路を閉じる急速閉止パイロット
    操作逆止弁と、ボールネジを介して角度検出器を備えた
    サーボモータで駆動され該射出シリンダのロッド側の作
    動油を油圧ユニットの油タンクへ戻す第2制御弁と、該
    射出シリンダのヘッド圧を保持する絞りを設けたブリー
    ドオフ回路と、ロッド圧を保持する絞りを設けたバイパ
    ス回路とを備え、 上記各々の検出器で検知した、位置信号、速度信号、角
    度信号、圧力信号、充填完了信号の各々を受信してあら
    かじめ設定された射出プログラムに基づいて操作信号を
    前記サーボモータへ発信する制御装置を具備したダイカ
    ストマシンの射出制御装置。
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