JPH10247774A - 電子回路基板の修正方法及びその装置 - Google Patents

電子回路基板の修正方法及びその装置

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JPH10247774A
JPH10247774A JP5002597A JP5002597A JPH10247774A JP H10247774 A JPH10247774 A JP H10247774A JP 5002597 A JP5002597 A JP 5002597A JP 5002597 A JP5002597 A JP 5002597A JP H10247774 A JPH10247774 A JP H10247774A
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electronic circuit
circuit board
wiring
glass pipette
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JP5002597A
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Mikio Hongo
幹雄 本郷
Shigenobu Maruyama
重信 丸山
Hideo Matsuzaki
英夫 松▲崎▼
Masashi Sato
政志 佐藤
Kazufumi Miyata
一史 宮田
Satoru Todoroki
悟 轟
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子回路基板上に形成された配線の断線欠陥部
に、液体材料を塗布し、レーザ光を照射して金属膜を析
出させて修正する際、液体材料を微細かつ厚く塗布する
ことで、上記金属膜が望ましくない部分に接触すること
なく、低抵抗で修正する。 【解決手段】ガラスピペット内に充填した液体材料を窒
素の圧力で押し出し、断線欠陥部に塗布する際、ガラス
ピペット先端から液体材料が吐出されてガラス基板に接
触してから、フィルタを通すことで清浄化された気体
を、ガラスピペット先端および吐出された液体材料に吹
きかける。これにより、液体材料から溶媒が急激に蒸発
して液体材料の粘度が増加し、濡れ広がることなく、厚
みのある塗布膜が得られ、その後のレーザ照射により、
微細かつ低抵抗な断線修正が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置や半導
体集積回路、或いは大規模電子機器に使用される基板上
に形成された配線の断線欠陥を修正する技術に係り、特
に配線の断線部に液体材料を微量供給して欠陥を修正す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置や半導体集積回路に代表さ
れる電子回路基板では表示性能や集積度の向上に伴い、
基板上に形成される回路配線の微細化、高密度化が進ん
でいる。これらの回路配線は通常、レジスト塗布・露光
・現像・エッチング・レジスト剥離といった一連の工程
により形成されるが、電子回路基板の高性能化が進むの
につれて上記工程における良品歩留まりが低下する。特
に、レジスト露光時の異物に起因する配線の断線欠陥は
致命的であり、基板上に一箇所発生しただけでも製品と
して不良となる場合が多い。従って、製造歩留まりの向
上、即ち製造コストの低減のためには配線の断線欠陥を
修正する技術、言い換えれば局所的に配線を形成する技
術が必要不可欠である。
【0003】従来、断線欠陥を修正する技術として、特
開平7−29982による方法が開示されている。即
ち、断線欠陥部に有機金属錯体溶液を塗布し、レーザを
照射により有機錯体溶液を熱分解すると共に金属膜を析
出させ、修正する方法である。これにより、全ての断線
欠陥を修正できるわけではないが、多くを修正により救
うことができ、本来廃棄せざるを得なかった欠陥のある
基板を良品として次の工程に送ることができ、結果的に
製品の歩留まりを向上することができる。
【0004】また、特開平4ー277692には、レー
ザにより断線部の下地膜に溝パターンを形成し、有機金
属溶液を溝内に供給した後加熱して固化させ、更にレー
ザを照射して導体化することで、配線を接続する方法が
開示されている。これによれば、有機金属溶液の供給量
を制御することで不要部分への材料の付着を防止するこ
とが可能となり、更に配線の断面積を増大できるため、
接続配線の信頼性が向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように基板上
への配線形成に関する第一の従来技術は、金属錯体溶液
を必要とする部分のみに供給し、レーザ照射により熱分
解して金属膜を形成することで断線欠陥を修正すること
が出来るが、配線幅の微細化に伴い、吐出機構の内径お
よび外径を微細化するだけでは対応できなくなった。即
ち、吐出機構から吐出された金属錯体溶液は基板表面と
の濡れ性と表面張力の釣り合いで決まる形状になるた
め、幅を小さくすると極めて薄くなり、その断面積は極
めて小さくなる。一方、厚くすると濡れ広がりが大きく
なってしまう。このため、液晶表示装置などの配線が5
ミクロン程度に微細化されたのに対して、微細性と低抵
抗を両立した修正が出来ない欠点があった。
【0006】また、第二の従来技術では断線部の下地膜
に溝パターンを形成し、溝内に液体材料を供給して断線
部を接続するため、溝パターンを形成するためのエキシ
マレーザおよび乾燥炉が必要であり、装置が大規模とな
り製造コストが増大する。また、欠陥の修正に要する時
間も長くなる。さらには配線部の下の構造・材質により
溝を形成できない場合もある。
【0007】本発明の目的は、微細化の進む電子回路基
板上の配線の断線部を微細かつ低抵抗で安価に修正する
方法とそれを実現するための装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、電子回路基
板上の配線の断線部に液体材料を供給する際に、清浄な
乾燥空気あるいは不活性ガスを吐出機構先端部及び吐出
された液体材料の表面に吹きかけることで達成できる。
即ち、吐出機構から吐出された液体材料が電子回路基板
表面に接触してから清浄気体の吹き付けを開始し、上記
清浄気体を吹き付けつつ液体材料の吐出を連続的に行っ
て、断線部及び断線部両端の配線上に液体材料を塗布す
る。これにより、修正部が広がることなく、かつ厚い塗
布膜が得られるから、レーザ照射により形成される金属
膜は微細性と低抵抗を両立できる。また、溝を形成する
必要がないため、エキシマレーザを設置する必要もな
い。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図に従い、本発明を詳細に説
明する。ここで、電子回路基板として液晶表示装置、中
でもTFTを対象として、基板上に形成されたデータ線
(ドレイン線)の断線欠陥を修正する場合について説明
する。図1はTFT画素部の平面図と一部の断面図を示
している。即ちガラス基板1上にゲート電極(ゲート
線)2、層間絶縁膜3、アモルファスシリコン層4、オ
ーミック膜5、ドレイン線6、ソース電極7がパターニ
ングされて薄膜トランジスタを形成しており、ソース電
極7は画素電極(ITO膜)8に接続されている。最上
層のドレイン線6が形成された後、基板全面にパッシベ
ーション膜(保護膜)が形成されるが、本発明が対象と
している修正はパッシベーション膜が形成される前に実
施する。即ち、ドレイン線6を形成した時点で検査を行
い、ドレイン線6に断線欠陥9が検出された場合、修正
を行う。
【0010】図2は本発明の一実施例である断線欠陥修
正装置の構成を示す図である。本装置は定盤11、定盤
11上に固定された門形フレーム12、被修正物である
TFT基板13を設置しXYに駆動するためのステージ
15、Arレーザ発振器16及びYAGレーザ発振器1
7から発信されたレーザ光18、19の集光・照射とT
FT基板13の観察、位置決めを行うための門形フレー
ム12に固定された光学系21、液体材料22を塗布す
るためのガラスピペット23とそれを固定するためのホ
ルダ24、ガラスピペット23をXYZ方向に駆動する
ためのマニピュレータ25、ガラスピペット23内に圧
力を印加するためのインジェクタ26と配管27、液体
材料22を格納した容器28と開閉自在に設けられた蓋
29、清浄な気体を吹き付けるための配管31とフィル
タ32とノズル33とバルブ34、および全体の制御を
行うための制御装置35から構成されている。
【0011】また、光学系21は落射照明装置41、A
rレーザ光18とYAGレーザ光19を結合するための
結合プリズム42、レーザ光18、19を任意の大きさ
の矩形に形成するための可変スリット43、レーザ光1
8、19と照明光を結合するためのミラー44、対物レ
ンズ45、位置決め、観察するためのTVカメラ46、
モニタ47、TVカメラ46からの画像信号を処理する
ための画像処理装置48から構成されている。
【0012】ここで、主な部分の機能を説明する。定盤
11はその上に設置するものを固定するためのもので、
実施に当たっては十分な剛性を有するフレーム構造でも
良く、床からの振動を遮断するための防振機構(図示せ
ず)を設置することが望ましい。また、門形フレーム1
2は主に光学系21を固定保持するためのもので、十分
な剛性を有する。ステージ15は上に搭載するTFT基
板13全面を走査できるストロークを有し、必要に応じ
てTFT基板13を搬送ロボットなどで自動的に着脱す
る位置へ搬送できるストロークを有する。
【0013】Arレーザ発振器16は後で述べるよう
に、TFT基板13上に塗布した液体材料22を熱分解
したり、レーザアニールするための熱源として使用す
る。YAGレーザ発振器17は後で述べるようにTFT
基板13上に残留している異物の除去、修正部形状のト
リミング、短絡欠陥の修正に使用する。それぞれの発振
器16、17から発振したレーザ光18、19は光学系
21で集光・照射されるが、矩形スリット43で任意の
大きさの矩形に成形され、対物レンズ45によりTFT
基板13上に対物レンズ45の倍率の逆数の大きさで投
影照射される。
【0014】マニピュレータ25はガラスピペット23
の先端を、修正すべき欠陥位置に位置決めしたり、液体
材料22を格納した容器28内の液体材料22に浸漬さ
せたりするために用いる。そして、ステージ15および
マニピュレータ25の駆動、液体材料格納容器28の蓋
29の開閉、レーザ発振器16、17のon、off、
矩形スリット43の駆動、インジェクタ26による窒素
ガス圧の印加、ノズル33からの清浄な気体吹き付けの
ためのバルブ開閉34、検査装置からの検査結果データ
の受け取り、或いは記憶媒体からの情報の読み取りなど
の制御を行う。
【0015】以下にTFT基板の配線の一部が欠落して
いる欠陥、即ち断線欠陥を修正する場合を例に、本発明
の断線欠陥修正法方の実施例について詳細に述べる。例
えば、図1に示した断線欠陥9を修正する場合について
説明する。検査装置(図示せず)により断線欠陥が検出
されたTFT基板13を搬送ロボット(図示せず)など
により修正装置に搬送し、ステージ15上に載置する。
一方、検査装置で検出された欠陥位置情報を磁気記憶媒
体を介して、或いはネットワークを介して受信し、その
情報に基づいてステージ15を駆動して光学系21の視
野内に欠陥位置を再現する。この検査装置は別置きとし
て、検査結果のみを通信しても良いし、修正装置に検査
部を設置して一つの装置で検査修正を実施しても良い。
別置きの場合、高価なクリーンルーム内に広い場所を必
要とするが、大量の基板を検査修正する場合には適して
いる。一方、一つの装置にまとめた場合は、スループッ
トの点では劣るが、専有する面積が低減でき、検査と修
正を交互に実施するため、基板とデータの不一致が生じ
る恐れがない、ハンドリングの回数が少ないなどの利点
もある。
【0016】その後、自動焦点機構(図示せず)により
光学系21全体をZ方向に移動してTFT基板13表面
にピントを合わせる。ステージ15により基板13をZ
方向に移動させても良い。光学系21を移動させる場合
には、Arレーザ光18を偏向させるミラー50も一体
として移動させることで、Arレーザ光18の光軸を一
定に保つことが出来る。ここで、TVカメラ46とモニ
タ47で再現された断線欠陥9を観察して、修正可能な
欠陥であるか否かを判断すると共に、ドレイン線上の液
体材料の塗布を開始する位置を視野中央に合わせる。こ
の位置は通常、断線部に隣接するドレイン線上である。
【0017】この時、ガラスピペット23の先端は液体
材料格納容器28内の液体材料22に浸漬されている。
これはピペット内に液体材料を毛細管現象を利用して充
填するためと、先端の乾燥を防止すると共に状態を常に
一定に保つためである。この状態から格納容器28の蓋
29を開き、マニピュレータ25を駆動してガラスピペ
ット23を取り出し、蓋29を閉じると共に予め設定さ
れている位置、即ちガラスピペット23の先端が光学系
21の視野中央で、基板13表面上50ミクロンの位置
に位置決めする。この状態では、ドレイン線上にガラス
ピペット23の先端が観察される。対物レンズ45の倍
率によっては、ガラスピペット23の像がぼけて見える
場合もあるが、それでも良い。
【0018】この状態から、ガラスピペット23を徐々
に降下させると、やがてガラスピペット23先端はドレ
イン線表面に接触する。更に降下させると、ガラスピペ
ット23の先端が弾性力によりたわみ、観察視野の中で
先端方向にシフトする。このシフトを観察することで、
ガラスピペット23先端がドレイン線に接触したことを
確認できる。ここで一定のシフト量で降下を停止するこ
とで、常に一定の接触状態を再現することが出来る。こ
のシフト量を大きくするとドレイン線に力が加わり、ド
レイン線にダメージを与える恐れがあるので、通常は1
から10ミクロンに設定される。
【0019】このガラスピペット23先端の基板13表
面への接触の検出は、TVカメラ46で撮像した信号を
画像処理装置48で処理することで容易に検出すること
が出来る。即ち、ガラスピペット23が一定距離、例え
ば2ミクロン降下する度に画像を取り込んで、一つ前の
画像と比較し、差が生じた場合にガラスピペット23が
画面内でシフトしたと見なすことが出来る。このシフト
を検出することで、ガラスピペット23の基板13への
接触を検出できる。
【0020】接触を確認後、インジェクタ26で予め設
定してある圧力の窒素の供給を開始する。この窒素圧に
より、ガラスピペット23内に充填されている液体材料
22がピペット23先端から押し出され、ドレイン線上
に接触する。この時点でバルブ34を開き、フィルタ3
2で粒子状汚染を除去した清浄な乾燥空気をノズル33
から吹き出させて、ガラスピペット23先端部および吐
出された液体材料膜に吹き付ける。その状態を保ちなが
ら、一定圧力の窒素をガラスピペット23内に印加して
液体材料22を押し出しながら一定速度でガラスピペッ
ト23或いは基板13を移動することにより、または、
一定圧力の窒素をガラスピペット23内にパルス的に印
加して液体材料22を押し出しながら一定速度あるいは
間欠的にガラスピペット23或いは基板13を移動する
ことにより、断線部とその両端のドレイン線上に微細な
幅で、十分な厚さの液体材料膜を形成することが出来
る。ここで、乾燥空気を吹き付ける効果について説明す
る。液体を固体表面に付着させた場合、図3に平面図と
断面図を示すように液体の形状は球の一部となり、付着
した液体の直径と高さには一定の関係、即ち、液体の量
にかかわらず相似形となる。言い換えれば、液体材料の
表面張力と基板表面への濡れ性の釣り合いで、液体材料
と基板表面の接触角が一定(α)になるため、図3に示
すように、液体61の径を小さくすると高さも小さく、
液体61’の径を大きくすると高さも大きくなる。
【0021】このことは、液体材料を塗布した場合、塗
布幅を小さくすると膜厚も小さくなり、結果的にレーザ
照射により形成される金属膜の幅・膜厚共に小さくな
り、修正部の抵抗が高くなることを意味している。厚く
塗布するには接触角を大きくなるようにすれば良いが、
液体材料あるいは基板表面の材料を変更しなければなら
ず、現実的でない。また、液体材料の粘度を増加する方
法もあるが、ガラスピペット23への液体材料の充填性
及び吐出性が悪くなり、内径が1から2ミクロンのガラ
スピペットでは塗布できなくなる。
【0022】そこで、液体材料を吐出させて液体材料が
基板表面に付着した時点から、ガラスピペット23の先
端および塗布膜に清浄な気体を吹き付ける。図4(a)
はドレイン線6の断線欠陥9に隣接する配線上にガラス
ピペット23を接触させ、中に充填してある液体材料を
吐出させて液体材料が配線上に接触した状態を示してい
る。この状態では、液体材料52は毛細管現象によりピ
ペット23先端と基板(ドレイン線)との間の隙間にと
どまり、大きく濡れ広がることはない。
【0023】この後、ガラスピペット23内の液体材料
を吐出しながらガラスピペット23を移動させて断線欠
陥部9に塗布すると、図4(b)に示すように、液体材
料53は大きく濡れ広がり、ドレイン線6に隣接して形
成されている透明電極8に接触し、かつ薄い塗布膜しか
得られない。当然、濡れ広がりを押さえるため、極微量
ずつ吐出させ、広がりを押さえると、塗布膜は極めて薄
くなり、それから形成される金属膜は高抵抗で許容電流
も小さく、実用的でない。
【0024】一方、清浄な乾燥空気55を吹き付けなが
ら塗布すると、吐出された液体材料の表面から溶媒が急
激に蒸発し、液体材料全体の粘度が高くなると共に、表
面には粘度のより高い皮膜が形成される。液体材料の塗
布と溶媒の蒸発を連続的に行うことにより、図4(c)
に示すように、濡れ広がりが押さえられると共に十分な
厚さの液体材料膜54が得られる。即ち、その後のレー
ザ照射により得られた金属膜の微細性と低抵抗を両立す
ることができる。
【0025】乾燥空気吹き付け用ノズル33として、内
径が5mm程度のものをガラスピペット23先端から1
00mm程度の位置に設置し、パーティクルを除去する
フィルタ32を介して乾燥空気55を毎分1〜10リッ
トル程度吹き付けることで十分な効果がある。液体材料
中の溶媒が蒸発しにくい(高沸点溶媒を使用している)
場合は、吹き付ける乾燥空気の流量を増やすか、或いは
図4に示すようにノズル33内に加熱用のヒータ58を
設置して、通過する乾燥空気の温度を上げて吹き出させ
れば良い。また、乾燥空気以外に、窒素ガスあるいはア
ルゴンガスを始め不活性ガスを使用することもできる。
【0026】ここで、使用する液体材料22は、金属錯
体としてPd(CF3COO)2(トリフロロ酢酸パラ
ジウム)をN−メチル−2−ピロリドンとアセトニトリ
ルに溶解したものが適している。最も望ましくは、重量
比で50:25:25としたものを原液として、調整後
少なくとも1時間以上放置した後、全体重量の15%以
上の溶媒を蒸発させ、減少した重量の半分の重量のN−
メチル−2−ピロリドンを添加して粘度を調整した溶液
が本目的に最適な液体材料である。しかし、本発明はこ
の材料に限定されるものではなく、金、白金、パラジウ
ムなどの貴金属の錯体を有機溶媒に溶解したものが、ま
た有機溶媒としてトルエン、キシレン、ブチロニトリ
ル、プロピオニトリルなどの有機溶媒を使用することが
できる。その他、金属の超微粒子を有機溶媒中に分散さ
せた液体材料についても同様に使用することが出来る。
【0027】塗布が終了すると、バルブ34を閉じて乾
燥空気の吹き付けを停止すると共に、マニピュレータ2
5を駆動してガラスピペット23先端を液体材料格納容
器28内の液体材料中に浸漬させ、蓋29を閉じて待機
状態とする。次に、ステージ15を駆動して、レーザ光
18の照射領域が塗布された液体材料膜のすぐ外側にな
るように位置決めされる。しかる後、Arレーザ発振器
16を発振させ(あるいはArレーザ発振器16は常に
発振状態としてシャッタを開き)、Arレーザ光18の
照射を開始すると共にステージ15を一定速度で移動さ
せる。これにより、Arレーザ光18が照射された部分
は液体材料膜から有機溶媒が蒸発すると共に、金属錯体
が熱分解し金属膜が析出する。このArレーザ照射は金
属錯体の分解を促進するため、あるいは金属錯体の有機
成分を除去するためにも、大気中で行うことが望まし
い。Arレーザ光18の照射領域が液体材料膜からはず
れた時点で、Arレーザ光18の照射およびステージの
移動を停止する。
【0028】本実施例ではレーザ光源としてArレーザ
発振器16を使用しているが、これに限定されることは
ない。塗布膜を局所的に加熱できれば良く、YAGレー
ザ、半導体レーザなど種々のレーザを使うことが出来る
が、連続発振レーザ光が望ましいことは言うまでもな
い。
【0029】上記した方法により、TFT基板上のドレ
イン線の断線欠陥を、本来のドレイン線のあるべき領域
からはみ出すことなく、低抵抗の金属膜を形成して修正
することが出来る。尚、Arレーザ光18の照射が大気
中で行われるため、レーザ出力によっては析出した金属
膜が酸化して抵抗値が高くなる場合がある。この場合、
形成した金属は貴金属であるから、レーザ照射部を窒素
ガスあるいは不活性ガスなどの非酸化性雰囲気にし、金
属膜形成時に使用したArレーザ光18を再度金属膜に
照射することで、酸化物から酸素を脱離させて金属膜と
することで、抵抗値を低減することが出来る。
【0030】同一基板内にほかの断線欠陥がある場合に
は、上に述べた手順で修正を行い、修正が完了すると、
対象基板を次の工程に搬送する。
【0031】
【発明の効果】以上で説明したように、電子回路基板上
の配線の断線欠陥を修正するために、液体材料を断線部
に塗布する際、清浄な気体を吹き付けることにより、液
体材料を小さな塗布幅に十分な厚さで塗布することが出
来、レーザ照射による熱分解で低抵抗の修正が行える。
これにより、電子回路基板の製造歩留まりを向上するこ
とが出来、結果的に製造コストの低減を図ることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の修正対象であるTFT基板の画素部と
断線欠陥を説明するTFT基板の平面図である。
【図2】本発明の一実施例である修正装置の構成を示す
略断面図である。
【図3】液体材料の塗布形状を説明する平面図およびそ
の側面図である。
【図4】乾燥気体吹き付けの有無による液体材料の塗布
形状の違いを説明する射視図である。
【図5】本発明の一実施例である修正装置を構成する清
浄気体吹き付け機構の断面図である。
【符号の説明】
2・・・・ゲート線(電極)、 6・・・・ドレイン線(電極)、 9・・・・断線欠陥部、 12・・・・門形フレーム、 15・・・・ステージ、 16・・・・Arレーザ発振器、 21・・・・光学系、 22・・・・液体材料、 23・・・・ガラスピペット、 26・・・・インジェクタ、 28・・・・液体材料格納容器、 33・・・・清浄気体吹き付けノズル、 35・・・・制御装置、 48・・・・画像処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 政志 千葉県茂原市早野3300番地株式会社日立製 作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 宮田 一史 千葉県茂原市早野3300番地株式会社日立製 作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 轟 悟 千葉県茂原市早野3300番地株式会社日立製 作所電子デバイス事業部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子回路基板上の配線断線部に吐出機構に
    より液体材料を供給し、該液体材料にレーザ光を照射し
    て加熱し、導電膜とすることで該配線断線部を電気的に
    接続する電子回路基板の配線修正方法において、該液体
    材料を該配線断線部に塗布する際、該吐出機構先端及び
    吐出された該液体材料に、フィルタにより清浄化した気
    体を吹き付けることを特徴とする電子回路基板の修正方
    法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の電子回路基板
    の修正方法において、吹き付ける気体を加熱することを
    特徴とする電子回路基板の修正方法。
  3. 【請求項3】電子回路基板を保持しその位置決めを行う
    機構と、液体材料を充填した吐出機構を保持しその位置
    決めを行う機構と、吐出機構に不活性ガスを供給する手
    段と、レーザ光を発生する手段と、電子回路基板の観察
    とレーザ光の集光照射を行う光学系と、溶媒の蒸発を防
    止する手段を有する該液体材料を格納する容器と、配管
    とバルブとノズルで構成される清浄気体吹き付け機構
    と、該電子回路基板の保持・位置決め機構とレーザ照射
    手段と吐出機構の保持・位置決め機構と液体材料格納容
    器の蓋の開閉を制御するための制御装置から構成される
    ことを特徴とする電子回路基板の修正装置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項記載の電子回路基板
    の修正装置において、清浄気体吹き付け機構の清浄気体
    流路の一部に気体の加熱手段を設けたことを特徴とする
    電子回路基板の修正装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008042083A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Sony Corp 配線基板修正方法及び配線基板修正装置
JP2008122854A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Ntn Corp 欠陥修正方法および欠陥修正装置
JP2013113969A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Ntn Corp 欠陥修正装置

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