JPH10245278A - 多孔質セラミック塊状体の製造方法 - Google Patents

多孔質セラミック塊状体の製造方法

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JPH10245278A
JPH10245278A JP4636597A JP4636597A JPH10245278A JP H10245278 A JPH10245278 A JP H10245278A JP 4636597 A JP4636597 A JP 4636597A JP 4636597 A JP4636597 A JP 4636597A JP H10245278 A JPH10245278 A JP H10245278A
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noodle
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porous ceramic
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Mitsuhiro Matsushita
光宏 松下
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • C04B38/06Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by burning-out added substances by burning natural expanding materials or by sublimating or melting out added substances
    • C04B38/063Preparing or treating the raw materials individually or as batches
    • C04B38/0635Compounding ingredients
    • C04B38/0645Burnable, meltable, sublimable materials
    • C04B38/067Macromolecular compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/0045Polymers chosen for their physico-chemical characteristics
    • C04B2103/0049Water-swellable polymers

Abstract

(57)【要約】 【課題】多孔質化と軽量化を図ることができ、しかも高
い通気性又は透水性をセラミック成形体に与えることが
できる多孔質で軽量なセラミック塊状体の製造方法を提
供する。 【解決手段】多数の吸水膨潤させた高吸収性ポリマ−粒
子と粉末状のセラミック原料とを混練して可塑性混練物
となし、次いで得られた可塑性混練物を多数の貫通孔を
備えたダイスから押し出すことにより多数のヌードル状
の押出成形体を得た後、該ヌードル状の押出成形体を高
周波誘電発熱式加熱装置で誘電加熱して多数の多孔質化
したヌードル状の乾燥成形体を取得し、その後それらを
集結して焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多孔質セラミックの
製造方法に関し、特に均質で更に向上した多孔性と軽量
性を備えた多孔質セラミック塊状体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】多孔質のセラミックは、断熱耐火材料、
軽量耐火材料、遮音材料あるいは粉塵濾過除去材料等と
して使用されている。その製造は、セラミック原料に起
泡剤、発泡剤あるいは焼成時に消失する細粒、繊維等を
混合し、これを成形した後、高温焼成することにより行
われていた。しかしながら、そのセラミックの良好な多
孔質化は容易に達成することができず、例えば、有機繊
維を配合した成形体を焼成すると、有機繊維がその焼成
段階で十分に消失しないで炭化し、その炭化した残存物
が焼成体中の細孔を塞いで、満足な細孔が形成されない
という問題があった。また、上記のような方法では、多
孔質セラミック中の細孔量を自由にコントロ−ルして細
孔を形成させることは困難であった。このようなことか
ら、本発明者等は、吸水させることによって膨潤した高
吸収性ポリマ−をセラミック形成用の素地に混合し、そ
の混合物を一定形状に成形して成形体とした後、この成
形体を高周波誘電発熱式加熱装置内で誘電加熱して、多
孔質化した素地の乾燥成形体を形成させ、次いで、その
乾燥成形体を焼成炉内で焼成することによって、多孔質
セラミック中の細孔量を自由にコントロ−ルできる多孔
質セラミック成形体の製造方法を提案した。(特開平8
−73282号公報)しかしながら、セラミック成形体
をこのようにして多孔質化する場合には、十分な強度を
保持しながら均質で更に向上した多孔質化と軽量化を図
るには限度があり、また、このような製造方法によって
はセラミック成形体に均質で更に高い通気性又は透水性
を与えることはできなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、均質で更
に向上した多孔質化と軽量化を図ることができ、しかも
均質で更に高い通気性又は透水性を有するセラミック成
形体及びその製造方法の提供が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の状
況に鑑みて種々研究を進めた結果、下記構成の発明によ
って、上記課題を解決した。 (1)多数の吸水膨潤させた高吸収性ポリマ−粒子と粉
末状のセラミック原料とを混練して可塑性混練物とな
し、次いで得られた可塑性混練物を多数の貫通孔を備え
たダイスから押し出すことにより多数のヌードル状の押
出成形体を得た後、該ヌードル状の押出成形体を高周波
誘電発熱式加熱装置で誘電加熱して多数の多孔質化した
ヌードル状の乾燥成形体を取得し、その後それらを集結
して焼成することを特徴とする多孔質セラミック塊状体
の製造方法。 (2)多数の吸水膨潤させた高吸収性ポリマ−粒子と粘
結剤とを混合して前記高吸水性ポリマー粒子の表面に粘
結剤層を形成し、次いで前記表面に粘結剤層を有する高
吸水性ポリマー粒子と粉末状のセラミック原料とを混練
して可塑性混練物となし、次いで得られた可塑性混練物
を多数の貫通孔を備えたダイスから押し出すことにより
多数のヌードル状の押出成形体を得た後、該ヌードル状
の押出成形体を高周波誘電発熱式加熱装置で誘電加熱し
て多数の多孔質化したヌードル状の乾燥成形体を取得
し、その後それらを集結して焼成することを特徴とする
多孔質セラミック塊状体の製造方法。 (3)高吸水性ポリマーが、0.1〜6mmの粒径のも
のであることを特徴とする請求項1又は2記載の多孔質
セラミック塊状体の製造方法。 (4)粘結剤が、カルボキシセルローズであることを特
徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の多孔質セ
ラミック塊状体の製造方法。
【0005】(5)セラミック原料粉末が、粘土鉱物、
シャモット、珪砂、陶石、長石、アルミナ、マグネシ
ア、ムライト、コーディエライト、アパタイト、高炉ス
ラグ、シラス、フライアッシュ、炭化珪素、窒化アルミ
ニウム及び窒化珪素から選ばれる1種又は2種以上であ
ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載
の多孔質セラミック塊状体の製造方法。 (6)前記吸水膨潤した高吸収性ポリマ−と前記セラミ
ック原料粉末との混合比が、1:0.1〜1:10(重
量比)であることを特徴とする請求項1ないし5のいず
れかに記載の多孔質セラミック塊状体の製造方法。 (7)多数の多孔質化したヌードル状の乾燥成形体を集
結して焼成するに当たり、前記乾燥成形体に結合材をま
ぶして集結することを特徴とする請求項1ないし6のい
ずれかに記載の多孔質セラミック塊状体の製造方法。 (8)結合材が、多数の吸水膨潤させた高吸収性ポリマ
−粒子と粉末状のセラミック原料とを混練して得られた
可塑性混練物であることを特徴とする請求項1ないし7
のいずれかに記載の多孔質セラミック塊状体の製造方
法。 以上の一連の工程を経ることによって、多孔質セラミッ
ク中の細孔量および細孔寸法を自由にコントロ−ルでき
るばかりでなく、高度の多孔質化と軽量化を達成でき
て、高い通気性および/または透水性も備えた多孔質セ
ラミック成形体を製造できる。
【0006】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
説明する。本発明における高吸水性ポリマーとしては、
粉粒体であり、その粒径が0.02〜3.0mmのもの
であることが好ましい。それらを水中に浸し吸水膨潤し
た高吸水性ポリマーは、球状体であり、その粒径が0.
1〜60.0mmであることかでき、0.1〜10mm
であることが好ましい。高吸水性ポリマーとしては、イ
オン性を有する基をもつ水溶性の電解質ポリマーに、軽
度の架橋結合を導入した3次元網目構造のものが好まし
く採用され、例えば、ポリアクリル酸塩系のもの、酢酸
ビニル・アクリル酸エステル共重合体ケン化物、デンプ
ン・アクリル酸グラフト重合体等が採用される。高吸水
性ポリマーとしては、例えば、デンプン−アクリロニト
リルグラフト共重合体の加水分解物、デンプン−アクリ
ル酸グラフト重合体の中和物、アクリル酸エステル−酢
酸ビニル共重合体のケン化物、架橋ポリビニルアルコー
ル変性物、部分中和ポリアクリル酸塩架橋体、架橋イソ
ブチレン−無水マレイン酸共重合体、無水マレイン酸グ
ラフトポリビニルアルコール架橋体、エチレン−ビニル
アルコール系重合体などが挙げられる。これらの高吸水
性ポリマーは、架橋が均一なものでも、あるいは表面架
橋化処理を施したものでも、いずれも使用できる。高吸
水性ポリマーとしては、例えば、特公昭49−4339
5号公報、特公昭53−46199号公報、特公昭55
−21041号公報、特公昭53−13495号公報、
特公昭55−19243号公報、特公昭60−2504
5号公報、特開昭54−20093号公報、特開昭55
−84304号公報、特開昭56−91837号公報、
特開昭56−93716号公報、特開昭56−1614
08号公報、特開昭58−71907号公報、特開昭5
6−36504号公報、特開昭57−21405号公
報、特開昭61−87702号公報、特開昭61−15
7513号公報、特開昭62−62807号公報、特開
平2−49002号公報などに記載のもの、さらには特
開昭58−180233号公報、特開昭58−1172
22号公報、特開昭58−42602号公報に開示のよ
うに加工処理されたものなどが挙げられる。
【0007】そして、吸水膨潤した高吸水性ポリマー粒
子は、高吸水性ポリマー対水比が、1:50〜1:50
0であることが好ましい。多数の吸水膨潤した高吸水性
ポリマーの粒子にセラミック原料粉末をまぶして、混練
することにより、該高吸水性ポリマーの粒子の表面に粉
末層が形成された粒子の集合体からなる可塑性混練物が
得られる。セラミック原料粉末の量が多ければ、最終製
品の多孔質セラミック塊状体は気孔率の低いものとな
り、セラミック原料粉末の量が少なければ気孔率の高い
ものとなる。
【0008】該混練物は、押出機にかけられ、その押出
部のダイスに穿設された多数の貫通孔からヌードル状に
押出される。そうした押出機としては、例えばひき肉製
造用、味噌用大豆押出用等の押出機械を用いることがで
き、さらにダイスとナイフの組み合わせで構成されるミ
ンチチョッパーも好ましく、それによれば短柱状押出物
が得られる。
【0009】乾燥処理は、通常の乾燥処理のうちから選
択して用いることができるが、好ましくは赤外線、マイ
クロ波などを用いることができる。特に高周波誘電加熱
が好ましく、周波数2450MHz前後、電力180〜
600W、通電加熱時間10分〜60分間で実施される
ことが好ましい。高周波誘電加熱装置は、バッチ式装
置、ローラーコンベヤー式装置、減圧式乾燥装置、高電
界方式導波管形乾燥装置などが挙げられる。高周波誘電
加熱装置は、東芝メカトロニクス(株)などから入手で
き、赤外線乾燥加熱装置は、(株)日立製作所、(株)
東芝などから入手できる。高周波誘電加熱されて乾燥さ
れて得られる多数の吸水膨潤した高吸水性ポリマーの消
失空間を有してなる多孔質ヌードル状乾燥成形体は、そ
の多数を集結してサヤに入れ、焼成炉内で焼成すること
によって、多孔質セラミック塊状体を得ることができ
る。多数の多孔質化したヌードル状の乾燥成形体を集結
して焼成するに当たり、前記乾燥成形体に結合材をまぶ
して集結することが好ましく、その結合材として水ガラ
ス、フラックス等の焼結剤、あるいは本発明の多孔質セ
ラミックの本体製造用の混練物と同じ又は類似の可塑性
混練物を用いることもできる。なお、高周波誘電加熱さ
れて乾燥されて得られる多数の吸水膨潤した高吸水性ポ
リマーの消失空間を有してなる多孔質ヌードル状乾燥成
形体を焼成炉内で焼成すれば、ヌードル状の多孔質セラ
ミックとすることができる。
【0010】本発明で使用されるセラミック原料粉末と
しては、普通の陶磁器原料粉末、例えば粘土、粘土鉱
物、シャモット、珪砂、陶石、長石、高炉スラグ、シラ
ス、フライアッシュのほか、特殊セラミック原料粉末、
例えばアルミナ、マグネシア、ムライト、フェライト,
コーディエライト,ゼオライト、アパタイト,炭素、珪
素、炭化珪素、窒化アルミニウム、窒化珪素等が用いら
れる。そして前記セラミック原料粉末には、更に結合材
ないし粘結剤を添加混合しておくことが好ましく、その
結果、前記吸水膨潤した高吸水性ポリマー表面への付着
性が改善される。セラミック原料粉末としては、粒径数
μm〜数100μmのものが好ましい。超微粉であって
もよい。また、セラミック原料粉末としては、高温で焼
結されるものも用いることができて好ましく、例えば、
通常1000〜2000℃で焼結されるものが好適に使
用できる。
【0011】セラミック原料粉末には、成形時、乾燥時
及び焼成時の形状維持及び強度保持ために、低温時にお
ける形状・強度維持のためのカルボキシメチルセルロー
ズ、澱粉、水ガラス等の低温バインダ及び/又は焼成時
の形状・強度維持のための釉薬フリット、フッ化カルシ
ウム、ガラスフリット等の高温バインダを混合すること
が好ましい。なお、バインダは必ずしも必要でなく、バ
インダ無しでセラミック原料粉末のみを焼結することも
できる。焼結された多孔質セラミックは多孔質、すなわ
ち吸水膨潤した高吸水性ポリマーの水分の消失部は連通
細孔の多孔質壁となり、その多孔質壁を介して内側と外
側との間に気体、液体の良好な流通が実現される。
【0012】この流通性は、通常連通性細孔を通して徐
々に流通されるため種々の機能効果を発揮させるもので
あり、種々の用途製品の提供を可能とする。例えば、内
部の多孔質空間に気体、例えば殺菌性ガスの塩素、反応
性ガス、液体例えば香料、アルカリ液、酸液等のpH調
整剤、殺菌剤液、金属塩溶液、有機溶剤等等を収容する
ことができ、それらを多孔質セラミックの表面細孔から
徐々に放出することができる。さらに、内部に固体、例
えば樟脳、固形香料、蝋材、肥料等を充填することもで
き、それらを徐々に放出することもできる。なお、内部
空間に液体、気体等を導入する方法としては、例えば真
空チャンバー内に本発明の多孔質セラミック塊状体を入
れ、内部の多孔質空間を真空とした後、その塊状体の周
囲を液体又は気体で包囲し、常圧に戻すことで容易に実
施することができる。固体の導入は、真空チャンバー内
に入れた本発明の塊状体の周囲を高温加熱により液状化
した蝋、アルミニウム、錫等の金属で包囲し、常圧に戻
すことで容易に導入することができる。
【0013】また、本発明の多孔質セラミックに他の機
能性物質を担持させることもでき、例えば触媒物質とし
ての酸化バナジウム、プラチナ、酸化マンガン、銀、酸
化チタン等を担持させ、自動車排気ガスの分解用の触媒
とすることも好ましい。また、本発明の多孔質セラミッ
ク塊状体は、蛋白分解酵素、澱粉分解酵素等の酵素含有
製品、各種バクテリア、細菌類を含有してなる細菌類含
有製品、殺菌剤を含有してなる殺菌剤含有製品、殺虫剤
を含有してなる殺虫剤製品であることも好ましい。そし
てまた、濾過材料としても利用でき、濾過材層とし、そ
の層を介して被濾過材料気体、液体、固体懸濁液体等を
濾過処理することも好ましい。その際、触媒を担持した
本発明の多孔質セラミック塊状体を濾過材料として用い
れば、SOx,NOx等の公害ガス及びタバコ煙霧等の
微細粉を含む気体を清浄化することができる。各種フェ
ライトなどを主な材料とすれば、電波吸収性に優れた多
孔質セラミック板として使用できる。
【0014】シリカ、フッ化物ガラスなどを主な材料と
すれば、導光性に優れた多孔質セラミック塊状体とする
こともできる。アルミナ、コーディエライト、チタニ
ア、シリカ、ゼオライト、チタン酸カリウム、酸化バナ
ジウムなどを主な材料として触媒,担体性に優れたセラ
ミック造粒体は、触媒担体、触媒などとして有用であ
る。
【0015】
【実施例】次に本発明のより具体的な実施の形態を実施
例によって説明するが、本発明はこれに限定されること
なく、当業者には様々な実施の形態があることが理解さ
れよう。 実施例1:粘土乾燥粉末50gに下記の平均粒径8mm
の吸水膨潤した高吸水性ポリマーの粒子10gを加えて
混練して可塑性混練物を得た。 吸水膨潤した高吸水性ポリマーの製法:粒径0.2mm
のポリアクリル酸塩系高吸水性ポリマーを150倍量の
水に浸漬し、粒径2mmの吸水膨潤した高吸水性ポリマ
ーを得る。次に前記可塑性混練物をミンチチョッパー型
押出造粒装置に投入して、短柱状押出造粒体を製造し、
それを乾燥炉に入れて110℃で3時間乾燥した。得ら
れた多孔質短柱状押出造粒体をサヤに充填し焼成炉に入
れて、1150℃で2時間焼成したところ、多孔質セラ
ミック塊状体が製造された。製造された多孔質セラミッ
ク塊状体の嵩比重は0.65、吸水率は40%であっ
た。
【0016】実施例2:粘土乾燥粉末50gに実施例1
で用意したと同じ吸水膨潤した高吸水性ポリマーの粒子
10gを加えて混練して可塑性混練物を得た。次に前記
可塑性混練物をミンチチョッパー型押出造粒装置に投入
して、短柱状押出造粒体を製造し、それをを誘電加熱装
置(高周波出力:180〜600W、2450MHzの
電子レンジ)内に移し、20分間通電加熱した。この通
電加熱段階において、吸水膨潤した高吸水性ポリマー中
の水分が急速に蒸散すると共に、粘土層が乾燥されて多
孔質固形物となった。その後、得られた該多孔質短柱状
押出造粒体に少量のフラックス粉末を添加混合し、この
混合物をサヤに充填し焼成炉に入れて、1150℃で2
時間焼成したところ、多孔質セラミック塊状体が製造さ
れた。製造された多孔質セラミック塊状体の嵩比重は
0.60、吸水率は45%、耐熱温度は1,300℃
で、硬度及び強度も高い、軽量セラミック造粒体であっ
た。
【0017】実施例3:粘結剤としてのカルボキシセル
ローズ(信越化学株式会社社製の「メトローズ」)5g
に水100gを添加混合してカルボキシセルローズ濃厚
液を作製し、この濃厚液に1.0mmの平均粒径を有す
る吸水膨潤したポリアクリル酸塩系高吸収性ポリマ−1
00gを混合した。次に、このようにして得られた混合
物に、粉末状のセラミック原料である焼結助剤含有アル
ミナ粉末400gを混合して十分に練り混ぜることによ
って、可塑性混練物を調製した。該粘土状の可塑性混練
物を押出成形機のダイスの多数の貫通孔からで押し出し
てヌードル状の押出成形体を取得した。その後、このヌ
ードル状の押出成形体を誘電発熱式加熱装置(周波数2
450MHz、高周波出力180〜600Wの電子レン
ジ)内に移して20分間通電加熱した。この通電加熱段
階の間に、成形体中に含まれる高吸収性ポリマ−の各粒
子が水とともに急速に蒸発逸散して、成形体は乾燥され
ると同時に、その成形体中で高吸収性ポリマ−粒子によ
り占められていた空間が多数の微細な空所として、かつ
互いに連結された細孔、すなわち連続細孔の形で残存し
た結果、乾燥成形体は大部分が連通している気孔を内部
に有する多孔質のヌードル形状の乾燥成形体となった。
上記乾燥成形体をランダムな状態で、内容寸法が20c
m×20cm×15cm(高さ)のサヤに高さ10cm
に充填して、電気炉に入れて1600℃において2時間
焼成した。この焼成によって得られた厚板状のセラミッ
ク塊状体は、その内部には連通気孔が形成されている多
孔質のものであって、その嵩比重は0.6であり、そし
て高い通気性と透水性とを備えていた。
【0018】実施例4:実施例1で得られた乾燥多孔質
造粒体1000mlを、同種粘土と吸水膨潤した高吸水
性ポリマーとの混練物100mlと混合し、次いでそれ
をサヤ(内容積:15cm×15cm×15cm)に高
さ4cmにして充填した後、乾燥し、1150で2時間
焼成した。焼成の結果、15cm×15cm×4cmの
多孔質セラミック板が得られた。該多孔質セラミック板
は、各造粒体同士を同種混練物結合材由来の多孔質セラ
ミック結合材で連結された全体的に均質な一体製品とな
っていた。該多孔質セラミック板は、通気性の良好な軽
量セラミック板であり、該板の嵩比重は0.5と実測さ
れた。該セラミック板は、フィルタ、遮音板、断熱板等
として好適に使用できるものであった。
【0019】実施例1ないし4で製造された多孔質の軽
量セラミック塊状体は、それらに特有の特性、すなわ
ち、低い嵩密度、高い多孔度に起因する高い保水性と吸
水性、高い連続気孔含有率とヌードル状の素材によって
形成される大きな透通孔に起因する高い通気性と透水
性、高い強度と硬度並びに高い耐久性および耐火性に基
づいて、例えば、建築材料、耐火材、濾過材、水等の流
体を微細化させるか、またはその流体中で微細な気泡を
発生させるための発泡材料、熱または電気の絶縁材料、
あるいは遮音材として使用することができる。
【0020】
【発明の効果】以上述べた説明から明らかなように、本
発明によれば、低い嵩密度、高い多孔度に起因する高い
保水性と吸水性、高い連続気孔含有率とヌードル状の素
材によって形成される大きな透通孔に起因する高い通気
性と透水性、高い強度と硬度並びに高い耐久性及び耐火
性を具えた多孔質セラミック塊状体が提供され、そのセ
ラミック成形体に特有な特性に基づいて、広範囲に及ぶ
様々な材料、例えば、土壌改良材、建築材料、耐火材、
濾過材、水等の流体を微細化させるか、またはその流体
中で微細な気泡を発生させるための発泡材料、熱または
電気の絶縁材料、あるいは遮音材が提供される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の吸水膨潤させた高吸収性ポリマ−粒
    子と粉末状のセラミック原料とを混練して可塑性混練物
    となし、次いで得られた可塑性混練物を多数の貫通孔を
    備えたダイスから押し出すことにより多数のヌードル状
    の押出成形体を得た後、該ヌードル状の押出成形体を高
    周波誘電発熱式加熱装置で誘電加熱して多数の多孔質化
    したヌードル状の乾燥成形体を取得し、その後それらを
    集結して焼成することを特徴とする多孔質セラミック塊
    状体の製造方法。
  2. 【請求項2】多数の吸水膨潤させた高吸収性ポリマ−粒
    子と粘結剤とを混合して前記高吸水性ポリマー粒子の表
    面に粘結剤層を形成し、次いで前記表面に粘結剤層を有
    する高吸水性ポリマー粒子と粉末状のセラミック原料と
    を混練して可塑性混練物となし、次いで得られた可塑性
    混練物を多数の貫通孔を備えたダイスから押し出すこと
    により多数のヌードル状の押出成形体を得た後、該ヌー
    ドル状の押出成形体を高周波誘電発熱式加熱装置で誘電
    加熱して多数の多孔質化したヌードル状の乾燥成形体を
    取得し、その後それらを集結して焼成することを特徴と
    する多孔質セラミック塊状体の製造方法。
  3. 【請求項3】高吸水性ポリマーが、その粒径が0.02
    〜3.0mmの粉粒体であり、吸水膨潤した高吸水性ポ
    リマーが、その粒径が0.1〜10.0mmであること
    を特徴とする請求項1又は2記載の多孔質セラミック塊
    状体の製造方法。
  4. 【請求項4】粘結剤が、カルボキシセルローズであるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の多
    孔質セラミック塊状体の製造方法。
  5. 【請求項5】セラミック原料粉末が、粘土鉱物、シャモ
    ット、珪砂、陶石、長石、アルミナ、マグネシア、ムラ
    イト、コーディエライト、アパタイト、高炉スラグ、シ
    ラス、フライアッシュ、ゼオライト、炭化珪素、窒化ア
    ルミニウム及び窒化珪素から選ばれる1種又は2種以上
    であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載の多孔質セラミック塊状体の製造方法。
  6. 【請求項6】前記吸水膨潤した高吸収性ポリマ−と前記
    セラミック原料粉末との混合比が、1:0.1〜1:1
    0(重量比)であることを特徴とする請求項1ないし5
    のいずれかに記載の多孔質セラミック塊状体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】多数の多孔質化したヌードル状の乾燥成形
    体を集結して焼成するに当たり、前記乾燥成形体に結合
    材をまぶして集結することを特徴とする請求項1ないし
    6のいずれかに記載の多孔質セラミック塊状体の製造方
    法。
  8. 【請求項8】結合材が、多数の吸水膨潤させた高吸収性
    ポリマ−粒子と粉末状のセラミック原料とを混練して得
    られた可塑性混練物であることを特徴とする請求項1な
    いし7のいずれかに記載の多孔質セラミック塊状体の製
    造方法。....
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